JPH09240455A - 車両用ブレーキ装置 - Google Patents

車両用ブレーキ装置

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JPH09240455A
JPH09240455A JP8338019A JP33801996A JPH09240455A JP H09240455 A JPH09240455 A JP H09240455A JP 8338019 A JP8338019 A JP 8338019A JP 33801996 A JP33801996 A JP 33801996A JP H09240455 A JPH09240455 A JP H09240455A
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修一 米村
Yoichi Abe
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    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60TVEHICLE BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF; BRAKE CONTROL SYSTEMS OR PARTS THEREOF, IN GENERAL; ARRANGEMENT OF BRAKING ELEMENTS ON VEHICLES IN GENERAL; PORTABLE DEVICES FOR PREVENTING UNWANTED MOVEMENT OF VEHICLES; VEHICLE MODIFICATIONS TO FACILITATE COOLING OF BRAKES
    • B60T13/00Transmitting braking action from initiating means to ultimate brake actuator with power assistance or drive; Brake systems incorporating such transmitting means, e.g. air-pressure brake systems
    • B60T13/10Transmitting braking action from initiating means to ultimate brake actuator with power assistance or drive; Brake systems incorporating such transmitting means, e.g. air-pressure brake systems with fluid assistance, drive, or release
    • B60T13/12Transmitting braking action from initiating means to ultimate brake actuator with power assistance or drive; Brake systems incorporating such transmitting means, e.g. air-pressure brake systems with fluid assistance, drive, or release the fluid being liquid

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両の制動時において所定のブレーキ液圧発
生源にて発生されたブレーキ液圧を増幅して高い制動力
を確保するとともに、ブレーキ液圧の発生源においてブ
レーキ液圧を発生する時の負荷を低減できる車両用ブレ
ーキ装置を提供することを目的とする。 【解決手段】 第1のブレーキ液圧の発生時に、第1の
管路において、第1のブレーキ液圧を発生させるブレー
キ液量を所定量減少し、この所定量の減少分のブレーキ
液量を用いて前記車輪制動力発生手段に加わるブレーキ
液圧を第2のブレーキ液圧に増圧して車輪制動力発生手
段に伝達する圧力増幅手段を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、車両用のブレー
キ装置に関し、特に、高μ路等においてー層高い制動力
を得ることが望まれる場合に、例えばマスタシリンダ等
によって発生されるマスタシリンダ圧よりも高いブレー
キ液圧をホイールシリンダに加えることを可能とし、高
い制動力を発揮できるブレーキ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】最適な制動力を得るためにホイールシリ
ンダにかかるブレーキ液圧を増大するブレーキ装置とし
て、例えば特開平7−89432号公報に記載された自
動車用ブレーキ圧増大装置を挙げることができる。この
ブレーキ装置では、乗員がペダルを最大の力で踏むこと
をためらうパニック的制動状況においてブレーキ圧ブー
スタによる倍力作用を増大することにより、通常のペダ
ル踏力においてホイールシリンダに加えられるホイール
シリンダ圧よりも大きなホイールシリンダ圧を実現し
て、高い制動力を確保している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来で
は、ペダル踏力が可変されるものではなく、ブレーキ圧
ブースタの倍力作用の増大によって、ー定のペダル踏力
が発揮されている場合でのホイールシリンダ圧の増大を
行っているのみであり、この倍力作用の増大の前後にお
いてペダルにかかる反力を低減することは考慮されてい
ない。よって倍力作用の増大の前後において、乗員のペ
ダル踏み込みに対する負担は軽減されることはない。
【0004】そこで本発明は、車両の制動時において所
定のブレーキ液圧発生源にて発生されたブレーキ液圧を
増幅して高い制動力を確保するとともに、ブレーキ液圧
の発生源においてブレーキ液圧を発生する時の負荷を低
減できる車両用ブレーキ装置を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明では、請求項1に記載の、第1の管路において
第1のブレーキ液圧を発生させるブレーキ液量を所定量
減少し、この所定量のブレーキ液量を用いて車輪制動力
発生手段に加わるブレーキ液圧を第2のブレーキ液圧に
増圧する圧力増幅手段を採用することができる。
【0006】そして、この圧力増幅手段が、第1のブレ
ーキ液圧を発生させるブレーキ液量を減少させているこ
とにより、第1のブレーキ液圧の増大が抑制され、第1
のブレーキ液圧を発生する負荷が軽減される。また、圧
力増幅手段は、増圧された第2のブレーキ液圧を車輪制
動力発生手段に加えるため、充分な制動力を確保するこ
とが可能である。
【0007】このように、請求項1に記載の発明では、
ブレーキ液圧発生手段における第1のブレーキ液圧の発
生負荷の軽減と、充分な制動力の確保とが両立できると
いう作用効果を得ることができる。また、請求項2に記
載の発明では、第1のブレーキ液圧の発生時に、圧力増
幅手段が、この第1のブレーキ液圧となる第1の管路部
位からブレーキ液を第2の管路部位に移動して、圧力を
増大した第2のブレーキ液圧を車輪制動力発生手段に加
える。よって、ブレーキ液が移動されることによって第
1の管路部位ではあまりブレーキ液圧の増大が行われ
ず、逆に第2の管路部位ではブレーキ液量が増加するこ
とによりブレーキ液圧が増大され、請求項1に記載の発
明と同等の作用効果を得ることができる。
【0008】また、請求項3に記載の発明においては、
まずブレーキ液圧発生手段によって第1のブレーキ液圧
が第1の管路内に発生され、第1のブレーキ液圧が発生
源から車輪制動力発生手段まで伝達される。そして、こ
のように第1の管路内が第1のブレーキ液圧を有してい
る際に、圧力増幅手段が、第1の管路部位のブレーキ液
量を減少し、この減少分のブレーキ液を第2の管路部位
へ移動する。この際には、第1の管路において、第1の
管路部位のブレーキ液圧は圧力増幅手段が作用する前の
第1の管路中のブレーキ液圧である第1のブレーキ液圧
より低い第3のブレーキ液圧になる。また、第2の管路
部位のブレーキ液圧は、ブレーキ液の移動に伴い第2の
ブレーキ液圧に増圧される。なお、圧力増幅手段により
第1の管路部位のブレーキ液量が減少されて第3のブレ
ーキ液圧となる際には、ブレーキ液圧発生源が発生して
いる第1のブレーキ液圧も減圧されて第3のブレーキ液
圧と同等となる。言い換えれば第1の管路部位の第3の
ブレーキ液圧が、ブレーキ液圧発生手段が発生する第1
のブレーキ液圧と同等となる。
【0009】このように作用する請求項3に記載の発明
においても、上述の請求項1、2における発明と同様の
作用効果を得ることができる。なお、請求項1乃至請求
項3に記載の発明を請求項13に記載の如きブレーキペ
ダルおよびマスタシリンダを備えるブレーキ装置に適用
した場合には、圧力増幅手段によって、マスタシリンダ
が発生するマスタシリンダ圧の増圧を抑制でき、したが
ってマスタシリンダ圧によるペダル反力も低減される。
よって、ペダルを踏み込んでマスタシリンダ圧を発生さ
せる際の、乗員の踏力負担を低減することができる。同
時に、第2の管路部位のブレーキ液圧は、マスタシリン
ダ圧と比較して高い第2のブレーキ液圧とされるため、
制動力を充分に確保できる。
【0010】また、請求項3に記載の発明では、第1の
管路内における第1の管路部位と第2の管路部位とにお
いて、圧力増幅手段によって第3、第2のブレーキ液圧
のように圧力差が設けられるが、この圧力差はもともと
第1の管路内において第1のブレーキ液圧を発生してい
たブレーキ液量を第1の管路部位と第2の管路部位とに
偏らせることにより発生されており、第1の管路全体か
ら見れば、圧力差が設けられる前後で第1の管路内の全
ブレーキ液量は変化していない。
【0011】なお、圧力増幅手段は、請求項4乃至請求
項6および請求項12に記載の保持手段を備えるように
してもよい。このような保持手段は、具体的には請求項
7乃至請求項11に記載の構成を採用することができ
る。なお、請求項7に記載の比例制御弁を用いる場合に
は、請求項6に記載の機能、すなわち第2の管路部位の
第2のブレーキ液圧を第1の管路部位に減衰して流動す
ることが機械的に実現できる。さらに、第1のブレーキ
液圧比に応じた第2のブレーキ液圧とすることも、比例
制御弁を用いれば機械的に実現できる。なお、請求項6
等に記載の減衰流動および圧力比に応じた保持は、比例
制御弁による機械的作用による実現のみでなく、例えば
遮断弁のポートを有する2位置弁の連通・遮断制御によ
って実現してもよく、あるいは請求項13に記載のブレ
ーキ液移動手段を実行する際において電気的な駆動制御
等を実施することによっても実現できる。
【0012】なお、第2の管路部位に第2のブレーキ液
圧を保持する手段として、例えばブレーキ液が移動され
て第1のブレーキ液圧と第2のブレーキ液圧とに差圧が
設けられるまで第1の管路部位と第2の管路部位との間
の流通を遮断して第2のブレーキ液圧を保持するように
してもよい。この際には、請求項10に記載の差圧弁を
採用できる。すなわち、第2のブレーキ液圧を差圧弁に
設定された差圧値分第1のブレーキ液圧より高く保持す
ることができる。なお、第1の管路部位と第2の管路部
位との間の差圧保持のためには、絞りも採用することが
できる。すなわち、ブレーキ液が動的特性を有している
間、すなわちブレーキ液移動手段を構成するポンプ等に
よってブレーキ液が流動されている際は、第2の管路部
位の圧力を高くすることができる。
【0013】また、請求項14、15に記載のように、
圧力増幅手段に第1の保障手段が備えられていると、例
えば圧力増幅手段に設けられる保持手段あるいはブレー
キ液移動手段が故障することがあったとしても、車輪制
動力発生手段に少なくとも第1のブレーキ液圧を加える
ことができ、最低限の制動力は確保することができる。
具体的には、請求項15に記載の如く保持手段に並列に
逆止弁を接続するという簡単な構成を採用することもで
きる。
【0014】また、請求項16乃至請求項18に記載に
よれば、ブレーキ液圧発生手段によって発生される第1
のブレーキ液圧が所定値以下に小さくなって、車両に高
い制動力を加えなくても良くなった場合に、増大されて
いた第2のブレーキ液圧と第1のブレーキ液圧との差圧
を小さくあるいは所定範囲内におさめて、車輪制動力発
生手段にかかるブレーキ液圧を減少することができる。
例えば、請求項27に記載の如くブレーキペダルと発生
源とを備えるブレーキ装置に本発明を適用した場合に
は、乗員がブレーキペダルを離すことによって発生源に
おける第1のブレーキ液圧が低下した際に、これに伴っ
て車輪制動力発生手段に加えられている第2のブレーキ
液圧も低減される。よって、ブレーキの引きずり等によ
って過剰な制動力が車輪に加えられることを回避するこ
とができ、乗員の意思に則したブレーキフィーリングを
確保することができる。
【0015】また、請求項20および請求項21に記載
の如く、ブレーキ液移動手段が、乗員によるブレーキペ
ダルの操作状態あるいは車両挙動を検知するようにし、
第1の管路部位から第2の管路部位へのブレーキ液の移
動開始時期を判定するようにしてもい。この際には、例
えば、乗員によるブレーキペダルへの踏力が増大して、
この踏力に対する乗員の負荷を軽減したい時期を検知し
て第1のブレーキ液圧を低減し、第2のブレーキ液圧を
増大できる。
【0016】また、請求項22あるいは請求項23に記
載の如く、油量増幅手段によって、第2の管路部位に流
動するブレーキ液を、第1の管路部位以外のブレーキ液
源から補充するようにしてもい。この際には、第2のブ
レーキ液圧をさらに増大することになり、ー層高い制動
力を確保することが可能である。また、請求項24に記
載の如く、本発明によるブレーキ装置にアンチスキッド
システムを搭載するようにしてもよい。この場合、アン
チスキッドシステムにおけるポンプと、ブレーキ液移動
手段を構成するポンプとをー体化することが可能であ
る。この際には、ポンプが、アンチスキッドシステムに
構成されているリザーバからブレーキ液を吸引するか、
第1の管路部位からブレーキ液を吸引するかを選択して
切り替える切替え手段を設けるようにしてもよい。すな
わち、アンチスキッドシステムにおいては、減圧手段に
よってリザーバ内に溜められたブレーキ液をホイールシ
リンダ等による車輪制動力発生手段に向けて吐出した
り、アンチスキッド制御の終了時に、リザーバ内に存在
するブレーキ液をブレーキ液圧の発生源に向けて返流す
る際にポンプが駆動される。すなわち、アンチスキッド
システムにおいてポンプが駆動される際は、リザーバ内
にブレーキ液が溜まっている時である。また、アンチス
キッド制御が実行されてリザーバ内にブレーキ液が貯留
されるような場合には、車輪のロック傾向を回復したい
という要望があるため、ホイールシリンダにかかるブレ
ーキ液圧を圧力増幅手段によって第2のブレーキ液圧に
増圧することは好ましくない。すなわち、請求項26に
記載の発明によれば、リザーバ内にブレーキ液が存在す
る際には、第1の管路部位からブレーキ液を吸引して第
2の管路部位に吐出することはしないようにすることが
できる。
【0017】また、請求項28、29に記載の如く車輪
制動力発生手段においてブレーキ液移動手段と保持手段
とをー体に設けるようにしてもよい。すなわち、ホイー
ルシリンダにおいてポンプと保持手段とを内蔵してー体
形成するようにしてもよい。この場合には、ポンプによ
る第1の管路部位から第2の管路部位へのブレーキ液の
移動および保持手段による第1のブレーキ液圧よりも高
い第2のブレーキ液圧の保持が、ホイールシリンダ内の
みで行われる。よって、ブレーキ液圧発生手段からホイ
ールシリンダ内の保持手段までの間においては、圧力が
低い第1のブレーキ液圧が存在することとなり、圧力が
高い第2のブレーキ液圧はホイールシリンダ内のみ(正
確に言えば、ホイールシリンダ内の保持手段から、実際
に車輪に制動力を発生する車輪制動力発生部位としての
ホイールピストンまでの間のみ)に存在することとな
る。
【0018】よって、ブレーキ液圧発生手段からホイー
ルシリンダまでの間の管路構成において、比較的強度が
弱いものを採用することができるようになり、ブレーキ
システム全体のコスト低下を実現できる。また、請求項
30に記載されているように、ポンプの駆動力供給源と
して、車輪に対応して回転する回転部材、例えば車軸、
ブレーキパッドが押しつけられるディスクロータ等の回
転を利用するようにしてもよい。この際には、ポンプ駆
動に伴って車輪に対して負荷を加えることとなり、車輪
の運動エネルギーを効率よく制動エネルギーに変化する
ことができる。
【0019】また、請求項31に記載されているよう
に、回転部材の回転をポンプに対して伝達する伝達部材
においてクラッチ機構を設ければ、車輪にかかる制動力
の増大要求がある場合に、任意にクラッチを作動して、
圧力増幅手段を作用させることができる。また、請求項
32に記載のように、アンチスキッド制御手段をー体に
構成し、保持手段をアンチスキッド制御手段と別体に構
成すれば、アンチスキッド制御手段の構成を車種によら
ず汎用性をもたせることができ、且つ車種によって設定
を換えることが多い保持手段のみを車種ごとに構成する
ことができる。
【0020】また請求項33に記載のようにポンプと還
流管路としての第2の管路を構成すれば、ブレーキ制動
時にブレーキ液の流動抵抗を減らすことができ、応答性
を向上できる。すなわち、ポンプの駆動によりブレーキ
液の移動速度を助勢することができる。なお、たとえば
倍力装置の大気圧導入等を電気的に行いマスタシリンダ
圧を発生してホイールシリンダ圧を加える自動ブレーキ
等において、ブレーキ液の移動速度を助勢する本発明を
適用すると、応答性能および加圧特性を向上することが
できる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明によるブレーキ装置
の実施例を図面に基づいて説明する。図1は、本発明に
おける第1実施例を示すブレーキ配管モデル図である。
本実施例では、前輪駆動の4輪車において,右前輪−左
後輪、左前輪−右後輪の各配管系統を備えるX配管の車
両に本発明によるブレーキ装置を適用した例について説
明する。
【0022】図1において、車両に制動力を加える際に
乗員によって踏み込まれるペダル1は、倍力装置2と接
続されており、ペダル1に加えられる踏力およびペダル
ストロークがこの倍力装置2に伝達される。倍力装置2
は第1室と第2室との2室を少なくとも有しており、例
えば第1室を大気圧室、第2室を負圧室とすることがで
き、負圧室における負圧は、例えばエンジンのインテー
クマニホールド負圧あるいはバキュームポンプによる負
圧が用いられる。そして、この倍力装置2は、大気圧室
と負圧室の圧力差をもって、乗員のペダル踏力またはペ
ダルストロークを直接倍力する。倍力装置2は、このよ
うに倍力された踏力あるいはペダルストロークをマスタ
シリンダ3に伝達するプッシュロッド等を有しており、
このプッシュロッドがマスタシリンダ3に配設されたマ
スタピストンを押圧することによりマスタシリンダ圧P
Uを発生する。なお、マスタシリンダ3は、このマスタ
シリンダ3内にブレーキ液を供給したり、またマスタシ
リンダ3からの余剰ブレーキ液を貯留する独自のマスタ
リザーバ3aを備えている。
【0023】このように、通常車両には、車体に制動力
を与えるためのブレーキ液発生手段として、これらブレ
ーキペダル1、倍力装置2およびマスタシリンダ3等が
備えられている。マスタシリンダ3において発生された
マスタシリンダ圧PUは、マスタシリンダ3と右前輪F
Rに配設されてこの車輪に制動力を加える第1のホイー
ルシリンダ4、およびマスタシリンダ3と左後輪RLに
配設されてこの車輪に制動力を加える第2のホイールシ
リンダ5と、を結ぶ第1の配管系統A内のブレーキ液に
伝達される。同様にマスタシリンダ圧PUは、左前輪と
右後輪とに配設された各ホイールシリンダとマスタシリ
ンダ3とを結ぶ第2の配管系統にも伝達されるが、第1
の配管系統Aと同様の構成を採用できるため、詳述しな
い。
【0024】第1の配管系統Aは、この第1の配管系統
Aに配設される圧力増幅手段100によって分けられる
2部位から構成されている。すなわち、第1の配管系統
Aは、マスタシリンダ3から圧力増幅手段100までの
間においてマスタシリンダ圧PUを受ける第1の管路部
位A1と、圧力増幅手段100から各ホイールシリンダ
4、5までの間の第2の管路部位A2とを有している。
【0025】圧力増幅手段100は、ペダル1が踏み込
まれて第1の配管系統A内にマスタシリンダ圧PUが発
生している際に、第1の管路部位A1のブレーキ液を第
2の管路部位A2へ移動して、第2の管路部位A2の圧
力を第2のブレーキ液圧PLに保持する。本第1実施例
では、この圧力増幅手段100は、後述する保持手段1
02とポンプ101とによって構成されている。なお、
第1の配管系統Aの構成はにおいて、第1の管路部位A
1は保持手段102およびポンプ101とマスタシリン
ダ3との間に形成され、第2の管路部位A2は各ホイー
ルシリンダ4、5と前記保持手段102およびポンプ1
01との間に形成されている。なお、第2の管路部位A
2において、左後輪RL側には第2のホイールシリンダ
5にかかるブレーキ液圧を第1のホイールシリンダ4に
かかるブレーキ液圧すなわちマスタシリンダ圧PUより
小さくするように作用する周知の比例制御弁6が配置さ
れている。この比例制御弁6は、車両制動時に荷重移動
等が発生した場合において、後輪がロック状態状態に陥
ることを極力回避するために設けられるが、廃すること
も可能である。
【0026】ポンプ101は、保持手段102と並列に
第1の配管系統A内に接続され、マスタシリンダ圧PU
の発生時において、第1の管路部位A1からブレーキ液
を吸引して第2の管路部位A2へ吐出する。すなわち、
マスタシリンダ圧PUが発生された際に、第1の管路部
位A1のブレーキ液を第2の管路部位A2へ移動するブ
レーキ液移動手段のー例として構成されている。すなわ
ち、このポンプ101には、通常アンチスキッド制御装
置等に用いられるプランジャポンプを採用してもよい
し、またコンプレッサ等を採用するようにしてもよい。
なお、このポンプ101は、マスタシリンダ圧PUの発
生時に常時駆動されるようにしてもよいし、例えば、ペ
ダル踏力やペダルストロークあるいはマスタシリンダ圧
PUに応じて駆動するようにしてもよい。また、このポ
ンプ101は、通常アンチスキッド制御装置等に用いら
れる図示しないモータによって駆動されるようにしても
よい。
【0027】保持手段102は、ポンプ101によって
第1の管路部位A1のブレーキ液が第2の管路部位A2
へ移動されて、第2の管路部位A2のブレーキ液圧がマ
スタシリンダ圧PUより大きな第2のブレーキ液圧PL
となった場合、この差圧(PL−PU)を保持する作用
を果たす。なお、乗員の足がブレーキペダル1から離れ
て、マスタシリンダ圧PUが開放された場合には、ホイ
ールシリンダ4、5に第2のブレーキ液圧PLを加えて
いたブレーキ液はマスタシリンダ3側に返流されること
が望ましい。この際、この保持手段102を通して返流
するか、あるいは、ブレーキスイッチ等の出力に基づい
てペダル1が非踏み込み状態となったことを検知して、
例えば保持手段102に並列に接続された2位置弁等を
遮断状態から連通状態にすることにより、ブレーキ液を
返流するようにしてもよい。
【0028】このように、ポンプ101および保持手段
102を備える圧力増幅手段100は、ペダル1の踏み
込みに伴って所定のマスタシリンダ圧となった第1の管
路部位A1のブレーキ液を第2の管路部位A2へ移動し
て、第1の管路部位A1内のブレーキ液圧すなわちマス
タシリンダ圧を減圧してマスタシリンダ圧PUとすると
同時に、第2の管路部位A2内の増幅された第2のブレ
ーキ液圧PLとマスタシリンダ圧PUとの差圧を保持手
段102によって維持して圧力増幅を行っている。
【0029】そして、マスタシリンダ圧PUよりも高く
された第2のブレーキ液圧PLが各ホイールシリンダ
4、5に加わり、高い制動力を確保するようにしてい
る。以上のように構成されるブレーキ装置における効果
を以下に説明する。上述の如く、ポンプ101が車両制
動時においてマスタシリンダ圧が発生している際に駆動
され、第1の管路部位A1のブレーキ液を第2の管路部
位A2に移動する。これによって、マスタシリンダ圧が
減圧されるとともに、乗員がペダル1をさらに強く踏み
込んだ場合においてもマスタシリンダ圧の増加は抑制さ
れる。よって、マスタシリンダ圧PUがあまり大きくな
らないことにより、ペダル1を通して乗員に伝わる反力
が低減される。よって、乗員によるマスタシリンダ圧の
発生のための負担を軽減できるとともに、マスタシリン
ダ3等にかかる負荷も軽減できる。そして、上述のよう
にマスタシリンダ圧PUの発生は抑制されるが、同時に
保持手段102およびブレーキ液移動手段としての圧力
増幅手段100によってホイールシリンダにかかるブレ
ーキ液圧は増圧されるため、車両制動力を充分に確保す
ることができる。
【0030】なお、第2の管路部位A2の圧力増幅が第
1の管路部位A1内のブレーキ液を用いて行われるた
め、乗員がペダル1を離した際に第1の配管系統Aから
マスタシリンダ3に返流されるブレーキ液量は、もとも
とマスタシリンダ3から第1の配管系統Aに導入された
ブレーキ液量と同等となる。よって、ブレーキ液のマス
タシリンダ3への返流もマスタシリンダ3に負担をかけ
ることなく実現することができる。
【0031】次に、図2から図5を用いて、上述の保持
手段102の具体的な構成および作用を種々示す。図2
は、保持手段102の構成として比例制御弁110(P
バルブ)を採用した例である。図2(a)に示すよう
に、比例制御弁110を図1における保持手段102の
部位に逆接続する。比例制御弁110は、通常、正方向
にブレーキ液が流動する際には、ブレーキ液の基圧を所
定の減衰比をもって下流側に伝達する作用を有してい
る。よって、図2(a)に示す如く比例制御弁110を
逆接続すると、比例制御弁110に対して正方向にブレ
ーキ液が流動する際には第2の管路部位A2側が前述の
基圧となり、第1の管路部位A1側が下流側となる。よ
って、図2(b)に示すように、第2の管路部位A2内
のブレーキ液圧PLが、ポンプ101による第2の管路
部位A2内のブレーキ液量の増大に伴って比例制御弁1
10に設定されている折れ点圧力P1以上になった場合
には、第2の管路部位A2内の第2のブレーキ液圧PL
は直線の傾きすなわち所定の減衰比に応じて第1の管
路部位A1に伝達される。よって、第1の管路部位A1
におけるマスタシリンダ圧PUを基準として見れば、こ
の比例制御弁110によって、ポンプ101の吐出によ
り増圧された第2のブレーキ液圧PLが、前述の所定の
減衰比の逆数の関係で増幅状態で保持されることとな
る。また、第1の管路部位A1内にも、第2の管路部位
A2のブレーキ液圧すなわち第2のブレーキ液圧PLに
応じて所定のブレーキ液圧が確保されるため、たとえポ
ンプ101が過剰に駆動されることがあるとしても、適
度なマスタシリンダ圧PUを確保できる。よって、第1
の管路部位A1のブレーキ液圧すなわちマスタシリンダ
圧PUが異常に低下されて、ペダル1のストロークの異
常増加および、ペダル反力の無負荷状態が発生すること
を極力防止できる。
【0032】また、乗員によるペダル1の踏み込みが弱
められた際にはマスタシリンダ圧PUが低下するが、こ
の際には、マスタシリンダ圧PUの低下に伴って、比例
制御弁110を通して第2のブレーキ液圧PLも低下す
るため、乗員の意思を尊重したブレーキ作用を得ること
ができる。なお、図2(b)からも分かるように、第2
のブレーキ液圧PLが比例制御弁の折れ点圧力P1より
も小さいブレーキ液圧を有する状態では、第2のブレー
キ液圧PLは比例制御弁を通して第1の管路部位A1側
に開放されている状態であるため、第1の管路部位A1
と第2の管路部位A2とに差圧は設けられない。また、
第2のブレーキ液圧PLがマスタシリンダ圧PUに応じ
た圧力に調圧されるため、マスタシリンダ圧PUが折れ
点圧力P1よりも小さい場合にも、マスタシリンダ圧P
Uと第2のブレーキ液圧PLとに差圧は設けられない。
すなわち、マスタシリンダ圧PUあるいは第2のブレー
キ液圧PLが折れ点圧力P1よりも小さい圧力である場
合には、図2(b)におけるマスタシリンダ圧PUと第
2のブレーキ液圧PLとの関係は1対1であることを示
す直線に沿うこととなる。
【0033】よって、比例制御弁110の折れ点圧力P
1をある程度高い圧力に設定することによって、高制動
力が要求されてブレーキペダル1が強く踏み込まれ、マ
スタシリンダ圧PUが非常に高くされた場合においては
じめてホイールシリンダ4、5にかかる第2のブレーキ
液圧PLがマスタシリンダ圧PUに比べて増圧されるよ
うにすることもできる。
【0034】また、折れ点圧力P1を0に設定した際に
は、ポンプ101によってブレーキ液が移動された際に
は必ずマスタシリンダ圧PUに対して第2のブレーキ液
圧PLが増圧されて、第2のブレーキ液圧の方がマスタ
シリンダ圧PUより高くなるように差圧が確保されるこ
ととなる。なお、比例制御弁110に対して逆方向にブ
レーキ液が流動する場合には、ブレーキ液圧の減衰作用
を行うことなく基圧と同様のブレーキ液圧を下流側に伝
達する。本実施例における比例制御弁110の基圧側は
第1の管路部位A1側で、下流側は第2の管路部位A2
側である。すなわち、マスタシリンダ3側からホイール
シリンダ4、5側へブレーキ液が流動する場合をさす。
よって本実施例のように、比例制御弁110が図2
(a)の如く逆接続されている際には、たとえポンプ1
01の駆動不良等により、第2のブレーキ液圧PLまで
マスタシリンダ圧PUを増圧することができなく事態が
発生したとしても、少なくともホイールシリンダ4、5
にマスタシリンダ圧PUを加えることができる。
【0035】このように比例制御弁110を保持手段と
して採用した際には、機械的な構成にて各ホイールシリ
ンダにかかるブレーキ液圧の圧力増幅作用を実現するこ
とができるだけでなく、機械的な設計事項として前記折
れ点圧力P1を設定可能であるため、電気的な制御をほ
とんど設けることなく、乗員の意思に沿った圧力増幅作
用を実現できる。たとえば、ブレーキペダル踏み込みに
伴ってポンプ駆動を開始して車両制動中常時ポンプ駆動
していても、マスタシリンダ圧PUが折れ点圧力P1以
下であれば、圧力増幅作用は実現されない。すなわち、
折れ点圧力の設定値を、ブレーキペダルが強く踏み込ま
れて乗員が高い制動力を必要としていると推測できるマ
スタシリンダ圧PUに設定しておけば、この折れ点圧力
以上にマスタシリンダ圧PUが昇圧された際に、電気的
な制御なしに圧力増幅作用を実行し、ブレーキアシスト
を実現することができる。なお、ポンプ駆動の実行判定
等には、既に通常の車両に設けられているブレーキスイ
ッチ等を用いればよく、センサ部品の増加および複雑な
制御等は必要とならないというメリットがある。
【0036】なお、比例制御弁110には、周知のロー
ドセンシングプロポーショニングバルブを用いるように
してもよい。この際には、積載荷重等に応じて変化する
車両重量に対応して、第2のブレーキ液圧の増幅効果す
なわち折れ点圧力P1を可変することも可能である。次
に、図3を用いて、図1の保持手段102の具体的な構
成に、差圧弁を有するポートと連通状態を実現するポー
トとを有する2位置弁110aを採用した際の作用効果
を説明する。
【0037】ブレーキペダル1が踏み込まれて、マスタ
シリンダ圧PUが発生される場合に、2位置弁110a
の弁体が図3(a)に示す位置にあれば、第1の管路部
位A1側から第2の管路部位A2側へのブレーキ液の流
動は禁止され、また、この逆方向へのブレーキ液の流動
は、第2の管路部位A2における第2のブレーキ液圧P
Lと第1の管路部位A1におけるマスタシリンダ圧PU
との差圧が所定以上となった場合に許容される。よっ
て、ポンプ101が駆動された際には、図3(b)に示
すように、第2の管路部位A2における第2のブレーキ
液圧PLと第1の管路部位A1におけるマスタシリンダ
圧PUとは所定の差圧が保たれ、各ホイールシリンダ
4、5には、マスタシリンダ圧PUよりこの差圧分だけ
高い圧力の第2のブレーキ液圧PLが加えられる。
【0038】また、乗員による制動操作が終了した際に
は、2位置弁110aを連通状態に切替え、第2のブレ
ーキ液圧PLをマスタシリンダ3側に開放する。なお、
2位置弁110aには並列に逆止弁110bが接続され
ている。この逆止弁110bは、第1の管路部位A1か
ら第2の管路部位A2へのブレーキ液の流動のみを許可
している。よって、第2のブレーキ液圧PLがマスタシ
リンダ圧PUに対して増圧された場合においても、この
第2のブレーキ液圧PLは保持される。また、このよう
に逆止弁110bが接続されていることにより、たとえ
2位置弁110aにおいて差圧弁の弁位置においてホー
ルドされる不具合が起きたり、ポンプ101の駆動不良
が発生したとしてもホイールシリンダ4、5には少なく
ともマスタシリンダ圧PUが加えられるように保障する
ことができる。
【0039】次に、図4に示すように、保持手段102
として、絞り110cを採用した場合の作用効果につい
て説明する。第1の配管系統Aにおいて、絞り110c
を配設すれば、ポンプ101によって、第1の管路部位
A1内のブレーキ液が第2の管路部位A2に移動された
際には、管路面積比に伴う流動抵抗によって、第2の管
路部位A2のブレーキ液圧を第1の管路部位A1内のマ
スタシリンダ圧PUに比べて高いブレーキ液圧すなわち
第2のブレーキ液圧にすることができる。
【0040】この際、ポンプ101の駆動方法に応じ
て、図4(b)の直線に示す如く、第2のブレーキ液
圧PLをマスタシリンダ圧PUに対してある一定の比率
をもって増加することも可能である。すなわち、ポンプ
101を、ー定の吐出能力で駆動すれば、直線の如き
特性を発揮することができる。また、マスタシリンダ圧
PUあるいは第2のブレーキ液圧PLのどちらかのブレ
ーキ液圧が所定圧力P2になるまでポンプ101を駆動
せず、所定圧力P2以上となった後にポンプ101を駆
動すれば、直線、の特性を得ることができる。この
際、ポンプ101の吐出能力を可変することにより、直
線の特性を得ることもできるし、直線の特性を得る
ことも可能である。
【0041】次に、図5に示すように、保持手段102
として、単に遮断・連通の2位置を備える2位置弁11
0dを採用した際について説明する。マスタシリンダ圧
PUの発生後、ポンプ101が駆動された際に、第2の
ブレーキ液圧PLとマスタシリンダ圧PUとの差圧の確
保は、この2位置弁110dによって第1の管路部位A
1と第2の管路部位A2との間のブレーキ液の流動を遮
断することにより実現する。この際、ポンプ101の駆
動がー定の吐出能力を保つように行われてもよい。この
場合に2位置弁110dの弁位置について遮断状態と連
通状態とを所定のデューティ比で可変制御すると、図5
(b)の、直線、に示すように第2のブレーキ液圧
PLとマスタシリンダ圧PUとの関係における傾きを可
変することができる。なお、マスタシリンダ圧あるいは
第2のブレーキ液圧PLに応じて2位置弁110dのデ
ューティ制御を実行開始してもよく、この場合には、直
線、の如くマスタシリンダ圧PUおよび第2のブレ
ーキ液圧PLが所定の圧力P3になるまでは、マスタシ
リンダ圧PUと第2のブレーキ液圧PLは1対1の関係
にある。また、マスタシリンダ圧PUおよび第2のブレ
ーキ液圧PLが所定の圧力P3以上となった場合には2
位置弁110dの連通・遮断状態を可変制御することに
より、直線、のようにマスタシリンダ圧PUに対し
て第2のブレーキ液圧PLを増圧する。
【0042】また、ポンプ101がー定の吐出能力で駆
動されている際に、マスタシリンダ圧PUの発生と同期
して2位置弁110dの連通・遮断制御をー定のデュー
ティ比で実行開始すれば、図5(b)の直線に示すよ
うに、所定の傾きを有する近似直線的な圧力比特性を得
ることができる。なお、前述まででは、マスタシリンダ
圧PUと第2のブレーキ液圧PLとの関係において、直
線、およびの如き特性を、ー定吐出能力のポンプ
駆動の元で2位置弁110dを可変デューティ制御する
ことによって得ていた。しかしながら、例えば、2位置
弁110dの連通・遮断制御をー定のデューティ比で駆
動するとともに、ポンプ101の吐出能力を可変するこ
とによって直線、およびの如き特性を得ることも
可能である。さらに、ポンプ吐出能力をー定または可変
に制御するためには、ブレーキ液の温度あるいはポンプ
駆動のための電圧値等を監視して吐出能力を確保するよ
うにしてもよい。
【0043】次に、図6に基づいて、本発明によるブレ
ーキ装置に、さらにアンチスキッドシステム400を付
加した第2実施例について説明する。なお、第1実施例
と同様の構成および作用効果については詳述しない。ア
ンチスキッドシステム400(ABSシステム)は、以
下の構成を備えている。まず、第2の管路部位A2にお
いて、第1のホイールシリンダ4へのブレーキ液圧の増
圧を制御する第1の増圧制御弁300と、第2のホイー
ルシリンダ5へのブレーキ液圧の増圧を制御する第2の
増圧制御弁301とを備えている。これら第1、第2の
増圧制御弁300、301は、連通・遮断状態を制御で
きる2位置弁によって構成されている。そして、この2
位置弁が連通状態に制御されている際には、マスタシリ
ンダ圧あるいはポンプ101のブレーキ液の吐出による
ブレーキ液圧を各ホイールシリンダ4、5に加えること
ができる。なお、アンチスキッド制御(ABS制御)が
実行されていないノーマルブレーキの際には、これら第
1、第2の増圧制御弁300、301は常時連通状態に
制御されている。
【0044】前述の第1、第2の増圧制御弁300、3
01と各ホイールシリンダ4、5との間における第2の
管路部位A2と、後述するリザーバ200の第2のリザ
ーバ孔200Bとを結ぶ管路には、第1の減圧制御弁3
02と第2の減圧制御弁303とがそれぞれ配設されて
いる。これら第1、第2の減圧制御弁302、303
は、ノーマルブレーキ状態では、常時遮断状態とされて
いる。また、これら第1、第2の減圧制御弁302、3
03の連通・遮断制御は、アンチスキッド制御が開始さ
れて第1、第2の増圧制御弁300、301が遮断状態
にされた場合に実行される。すなわち、第1あるいは第
2の減圧制御弁302、303が遮断状態にされた際
は、対応するホイールシリンダにおけるその時のホイー
ルシリンダ圧が保持される。また、車輪のロック状態を
検知した際は、第1あるいは第2の減圧制御弁302、
303が連通状態にされ、対応するホイールシリンダの
ホイールシリンダ圧が減圧される。この際には、第1あ
るいは第2の減圧制御弁302、303を通って、ホイ
ールシリンダに加わっていたブレーキ液が第2のリザー
バ孔202Bを通って、リザーバ室200C内に収容さ
れる。これによって、各ホイールシリンダ圧を減圧する
ことができる。
【0045】また、車輪のロック傾向が収まって、ホイ
ールシリンダ圧を増圧したい場合には、リザーバ室20
0C内に貯留されたブレーキ液を用いて、ホイールシリ
ンダ圧を増圧する。すなわち、ポンプ101によって、
第2のリザーバ孔200Bからブレーキ液を吸引して、
連通状態にされた第1あるいは第2の増圧制御弁30
0、301を通してホイールシリンダにブレーキ液圧を
加える。
【0046】このように、アンチスキッド制御中におい
て、リザーバ200にブレーキ液が貯留される際には、
ポンプ101は、第2のリザーバ孔202Bからブレー
キ液を吸引し、各ホイールシリンダ4、5にかかるブレ
ーキ液圧を増圧する。なお、リザーバ200は、このリ
ザーバ200内にブレーキ液が収容されている場合には
リザーバ200内と第1の管路部位A1との間のブレー
キ液の流動が遮断されるように構成されている。
【0047】以下にリザーバ200の構成について説明
する。図6に示すように、第1の管路部位A1とポンプ
101のブレーキ液の吸引側との間にリザーバ200が
接続されている。このリザーバ200は、マスタシリン
ダ3と比例制御弁110との間に接続されてマスタシリ
ンダ圧PUと同等の圧力となる配管からブレーキ液の流
動を受ける第1のリザーバ孔200Aを有している。こ
のリザーバ孔200Aよりリザーバ200の内側には、
ボール弁201が配設されている。そしてこのボール弁
201の下側には、このボール弁201を上下に移動す
るために所定のストロークを有するロッド203が設け
られている。リザーバ室200C内には、ロッド203
と連動するピストン204が備えられている。このピス
トン204は、第2のリザーバ孔200Bからブレーキ
液が流動した場合に下方に摺動し、リザーバ室200C
内にブレーキ液を貯留する。また、このようにブレーキ
液が貯留された場合には、ピストン204が下側に移動
する。そしてこれに伴って、ロッド203も下方に移動
し、ボール弁201が弁座202に接触する。よって、
リザーバ室200C内にブレーキ液がロッド203のス
トローク以上貯留された際には、ボール弁201と弁座
202とによって、ポンプ101の吸引側と、第1の管
路部位A1との間のブレーキ液の流動が遮断される。こ
のボール弁201およびロッド203と弁座202と
は、アンチスキッド制御が実行される前の通常のブレー
キの状態でも同様の作用を成す。すなわち、通常のブレ
ーキ状態において、マスタシリンダ圧が発生した際に
は、第1の管路部位A1を通ってリザーバ200にブレ
ーキ液が流動するが、ロッド203のストローク分だけ
リザーバ200内にブレーキ液が溜まったら、ボール弁
201と弁座202とによって、ブレーキ液の流動が遮
断される。よって、通常ブレーキにおいて、リザーバ2
00がブレーキえきで満杯にされるはなく、アンチスキ
ッド制御における減圧時に、ブレーキ液をリザーバ20
0内に収容することが可能である。
【0048】なお、ボール弁201とロッド203とを
別体で設けておけば、ロッド203のストロークをあま
り長くすることなくアンチスキッド制御における減圧時
のリザーバ内への収容容量を稼ぐことができる。また、
アンチスキッド制御における増圧時においてポンプ10
1の吸引によってリザーバ室200c内のブレーキ液が
消費された際には、ピストン204が上側に移動し、こ
れに伴ってロッド203がボール弁201を上側に移動
させる。よって、ボール弁201が弁座202から離
れ、ポンプ101の吸引側と第1の管路部位A1とが連
通される。そして、このように連通された際には、ポン
プ101は第1の管路部位A1からブレーキ液を吸引し
て、ホイールシリンダ圧の増圧を行うという、前述の圧
力制御手段100の作用を実行する。よって、例えば、
低μ路から高μ路に乗り移って、リザーバ200内のブ
レーキ液量だけでは、最適な制動力を得ることができな
い場合においても、即座に圧力増幅手段100による作
用に移行して、高い制動力を得ることができる。
【0049】なお、リザーバ200には、ピストン20
4を上側に押圧し、リザーバ室内のブレーキ液を押し出
そうとする力を発生するスプリング205が内蔵されて
いる。また、アンチスキッド制御が終了した際には、リ
ザーバ200内を空にすべく、ポンプ101によって、
リザーバ200内のブレーキ液を比例制御弁110を通
してマスタシリンダ側に返流するようにしてもよい。こ
のようにすれば、次回アンチスキッド制御が実行されて
ホイールシリンダ圧を減圧する際において、充分ブレー
キ液をリザーバ200内に収容することができる。な
お、前述のスプリング205のバネ力を所定以上とすれ
ば、このバネ力によってブレーキ液を第1のリザーバ孔
200Aから返還することも可能である。
【0050】このように構成されたリザーバ200を用
いれば、第2の管路部位A2のブレーキ液圧を第2のブ
レーキ液圧PLに高めるために第1の管路部位A1のブ
レーキ液を第2の管路部位A2へ移動するポンプ101
と、アンチスキッドシステムにおいて各ホイールシリン
ダ圧を増圧したりリザーバ200内のブレーキ液をマス
タシリンダ側に返流したりする際に駆動するポンプと
を、共用することができる。
【0051】また、このような、リザーバ200を用い
れば、ポンプ101の吸引側(インレットポート)に対
してかかるブレーキ液圧を抑制することができる。すな
わち、このリザーバ200が存在しない場合にはマスタ
シリンダ圧PUがポンプ吸引側にそのまま加圧されポン
プのシール部等に過大な負担が係ることが予想される
が、リザーバ200のボール弁201およびリザーバ室
200c等によって、マスタシリンダ圧PUがー旦リザ
ーバ室200c内において低減されて、ポンプ101に
吸引される。よって、マスタシリンダ圧PUがポンプ吸
引側にかかるような本システムにおいてもポンプ101
にかかる負担が軽減される。
【0052】また、圧力増幅作用を行うポンプ101の
第1の管路部位A1からのブレーキ液の吸引流路中に、
リザーバ200を介しても、上述のようにポンプ吸引先
を第1の管路部位A1かリザーバ室200Cかを選択す
る手段を設ければ、通常ブレーキ時あるいは圧力増幅手
段100の作動時においてリザーバ200内にブレーキ
液が所定以上貯留されて、アンチスキッド制御が実行さ
れた際に、減圧不可あるいは減圧時間の制限が加えられ
ることはない。
【0053】次に、図7および図8を用いて、本発明の
第3実施例について説明する。本第3実施例は、第1実
施例において説明した圧力増幅手段101に加えて、油
量増幅手段500を構成したブレーキ装置に関する。図
7に基づいて、油量増幅手段500について説明する。
油量増幅手段500は、独自のリザーバ501および、
このリザーバ501からブレーキ液を供給され、圧力比
例シリンダ520内において、第2の圧力室522を形
成する油量増幅ポンプ502とを備えている。
【0054】圧力比例シリンダ520は、第1の管路部
位A1からマスタシリンダ圧PUが導入される第1圧力
室521と、前記第2の圧力室522と、第3の圧力室
523とを備え、また、これら各室521、522、5
23を形成するピストン524を有している。前述のリ
ザーバ501は、第2の圧力室522と連通されている
が、ブレーキペダル1が踏まれてマスタシリンダ3に所
定の圧力が発生した際には、ピストン524が図面左方
に移動することによって、リザーバ501と第2の圧力
室522とは遮断状態にされる。また、このピストン5
24の移動に伴って、前記油量増幅ポンプ502の吐出
口と第2の圧力室とが連通され、第2の圧力室522内
のブレーキ液圧が高圧化される。なお、ブレーキペダル
1の踏み込みが弱められてマスタシリンダ圧PUが所定
以下になり、ピストン524が図7に示すように独自の
リザーバ501と第2の圧力室522とを連通するよう
になれば、第2の圧力室522のブレーキ液圧はリザー
バ501側に開放され、減圧される。また、ピストン5
24が図面左方に移動するまでは、ピストン524によ
って、油量増幅ポンプ502の吐出口は遮断状態とされ
ている。
【0055】第3の圧力室523と第2の圧力室522
とは、第2の比例制御弁503を介して連通されてい
る。この第2の比例制御弁503は、第2の圧力室52
2からのブレーキ液圧を所定比にて減衰して、第3の圧
力室523に伝達する。第2の圧力室522のブレーキ
液圧が、油量増幅ポンプ502によるブレーキ液の吐出
によって高圧化された際において、油量増幅比例制御弁
503を通って第3の圧力室523に作用するブレーキ
液圧と第2の圧力室522内のブレーキ液圧との関係
は、油量増幅比例制御弁503に設定された減衰比によ
って決定される。また、マスタシリンダ圧によってもピ
ストン524が左右に移動し、第2の圧力室522内へ
の油量増幅ポンプ502からの吐出を許容・禁止した
り、リザーバ501と第2の圧力室522とを連通・遮
断したりして、第2の圧力室のブレーキ液圧を左右す
る。よって、この第2の圧力室522内のブレーキ液圧
は、油量増幅比例制御弁503に設定された減衰比に応
じて、マスタシリンダ圧PUに対応した圧力比に制御さ
れる。
【0056】このように制御される第2の圧力室522
内のブレーキ液は、第2の管路部位A2への連通・遮断
を制御弁504によって制御される。この制御弁504
は、通常は遮断状態とされているが、たとえば車輪のス
リップ状態等の車両挙動に応じて連通状態に制御され
る。この制御弁504が連通状態とされた際には、上述
の如く圧力が制御される高圧のブレーキ液が、制御弁5
04を通して各ホイールシリンダ4、5に流動される。
なお、制御弁504は、車両挙動に応じて制御されるこ
とに限らず、ブレーキペダル1の状態に応じて、たとえ
ばブレーキペダルが踏まれて所定時間経過した際に連通
状態に制御するようにしてもよい。
【0057】このように油量増幅手段500を有するブ
レーキ装置では、圧力増幅手段100によって増大され
た第2の管路部位A2の第2のブレーキ液圧PLよりも
さらに高いブレーキ液圧を実現することができる。ま
た、第2の管路部位A2へ、独自のリザーバ501から
のブレーキ液を供給するため、第2の管路部位A2に対
してブレーキ液量を増幅することとなる。この油量増幅
手段500の実行を、たとえば圧力増幅手段100の実
行終了後に開始すれば、圧力増幅手段100による踏力
の低減状態を保持し、乗員には、軽い負担のみをのこし
たまま、油量増幅手段500によって、さらなる制動力
を確保できる。この際、圧力増幅手段100の実行が終
了されることによって、これ以上の踏力低減が行われ
ず、適度な反力をペダル感覚に残すことができる。ま
た、圧力増幅手段100の実行から油量増幅手段500
に切り替えられれば、圧力増幅手段100によって、第
1の管路部位A1のブレーキ液量の減少すなわち第1の
管路部位A1内のブレーキ液圧の低減が終了されて、油
量増幅によって第2の管路部位A2の圧力が増圧される
ため、ペダルストロークが極端に長くなることを防止す
るとともに、制動力を確保することも可能である。な
お、油量増幅手段500による第2の管路A2に対する
ブレーキ液量の増幅と、圧力増幅手段100による第2
の管路の管路部位A1から第2の管路部位へのブレーキ
液の移動および圧力増幅とを、適宜切替えて制御した
り、同時に実行するようにしてもよく、圧力増幅手段1
00によって踏力の低減およびホイールシリンダにかか
る圧力の増幅を実現できるとともに、油量増幅手段によ
って踏力の極端な低減を抑制し、適当な反力を乗員に与
えることが可能である。なお、油量増幅比例制御弁50
3に設定する折れ点圧力を高くすれば、マスタシリンダ
圧PUが高圧になった時だけ油量増幅ポンプ502から
第2の圧力室522に吐出することができ、制御弁50
4を廃したとしても、マスタシリンダ圧が所定以上の高
圧になったときのみ第2の管路部位A2に対するブレー
キ液量の増幅を実現することができる。
【0058】次に、図8を用いて、上述の第3実施例の
変形例について説明する。図8は、図7における油量増
幅手段500と置換できる油量増幅手段550を示す。
この油量増幅手段550には、前述の第3実施例と同様
に独自のリザーバ501と、このリザーバ501からブ
レーキ液を吸引して高圧下に吐出できる油量増幅ポンプ
502を備えている。この油量増幅ポンプ502の吐出
先は、制御弁504を介して第2の管路部位A2へ接続
されている。油量増幅ポンプ502の吐出側と制御弁5
04との間から延びる管路には、油量増幅ポンプ501
からの高圧のブレーキ液が通過した時に、所定の減衰比
にてブレーキ液圧を減衰する油量増幅比例制御弁503
が接続されている。この油量増幅比例制御弁503と第
1の管路部位A1との間を結ぶ管路には、チェック弁5
30が配設されている。チェック弁530は、第1の管
路部位A1側からのマスタシリンダ圧PUと、前述の油
量増幅比例制御弁503とチェック弁502との間に存
在するブレーキ液の圧力とを同ーにするように作用す
る。すなわち、チェック弁530は、マスタシリンダ圧
PUと、油量増幅ポンプ502によって吐出されたブレ
ーキ液において油量増幅比例制御弁503によって減衰
されたブレーキ液圧とが同ー圧力となるように作用す
る。この際、チェック弁530は、マスタシリンダ圧P
Uと比較して、油量増幅比例制御弁503とチェック弁
530との間のブレーキ液圧が高くなった場合には、チ
ェック弁530における液室531とリザーバ501と
が連通され、マスタシリンダ圧PUと同等のブレーキ液
圧となるまでリザーバ501にブレーキ液を返還する。
よって、油量増幅ポンプ502が吐出するブレーキ液に
よって高められる第2の制御弁504までの管路のブレ
ーキ液圧は、マスタシリンダ圧PUに伴って所定の比率
において増大もしくは減少する。すなわち、マスタシリ
ンダ圧PUが油量増幅比例制御弁503の折れ点圧力以
上の圧力である場合、油量増幅ポンプ502が吐出する
ブレーキ液によって高められる第2の制御弁504まで
の管路のブレーキ液圧は、マスタシリンダ圧PUを基準
として油量増幅比例制御弁502に設定されている減衰
比の逆数倍に増大されている。そして、油量増幅比例制
御弁502に設定された減衰比の設定値を一定とする
と、マスタシリンダ圧PUの増大・減少に伴って、油量
増幅ポンプ502が吐出するブレーキ液によって高めら
れる第2の制御弁504までの管路のブレーキ液圧は、
第2の制御弁504に設定された減衰比の逆数に比例し
て増大・減少される。
【0059】このように、マスタシリンダ圧PUに応じ
て高圧なブレーキ液圧とされるブレーキ液は、第2の制
御弁504が連通されることによって第2の管路部位A
2へ流動し、第2の管路部位A2のブレーキ液量を増幅
する。このようにブレーキ液量の増幅を行うことによっ
て、図7を用いて説明した第3実施例と同様の効果を得
ることができる。
【0060】なお、チェック弁530が、第1の管路部
位A1側からのマスタシリンダ圧PUと、前述の油量増
幅比例制御弁503とチェック弁502との間に存在す
るブレーキ液の圧力とを同ーににするのではなく、所定
比にするように作用してもよい。また、第2の制御弁5
04を省略することも可能であり、この際には、第2の
管路部位A2に対して、圧力増幅手段100による圧力
増幅と、油量増幅手段によるブレーキ液量の増幅が、マ
スタシリンダ圧PUに応じて同時に実行される。この場
合、圧力増幅手段100によって実行されるブレーキ液
の第1の管路部位A1から第2の管路部位A2への移動
による踏力低減および圧力の増大と、油量増幅手段53
0による第2の管路部位A2に対するブレーキ液量の増
大による圧力の増大およびペダルストロークの過剰増加
の防止とが両立できる。
【0061】また、図7における圧力増幅手段100を
構成する絞り104を、第1実施例にて詳述した比例制
御弁110と置換するようにしてもよい。この際、この
比例制御弁110における折れ点圧力と、第2の制御弁
503における折れ点圧力とを異なる値に設定してもよ
い。そして、例えば比例制御弁110における折れ点圧
力よりも油量増幅比例制御弁503における折れ点圧力
を高く設定すれば、第2の管路部位A2における第2の
ブレーキ液圧PLが前述の比例制御弁110に設定され
た折れ点圧力よりも大きく且つ油量増幅比例制御弁50
3に設定された折れ点圧力よりも大きくなった場合に、
初めて圧力増幅されることとなる。
【0062】次に図10を用いて第4実施例について説
明する。なお、上述までの実施例と同様の作用効果を奏
する構成については、上述までと同様の符号を付し、説
明を省略する。本実施例の特徴部分は、保持手段として
の比例制御弁110およびブレーキ液移動手段としての
ポンプ101を車輪に制動力を発生するホイールシリン
ダ4、5内に内蔵して構成したことである。すなわち、
ホイールシリンダ4、5のコンポーネント内に、比例制
御弁110およびポンプ101を配置し、且つこの比例
制御弁110とポンプ101および実際に車輪制動力を
発生するホイールピストン603との間を連通する管路
構成が配置されている。なお、ホイールピストン603
がブレーキ液圧を受けて図中右側に移動した際に、パッ
ド601をディスクロータ600に押圧して車輪に車輪
制動力を発生する。なお、ディスクロータ600は、車
輪と一体に回転しており、ディスクロータ600とパッ
ド601との間の摩擦によって、車輪を制動する。
【0063】本実施例におけるポンプ101は、車輪と
ともに回転するディスクロータ600から駆動エネルギ
を受ける。すなわち、ポンプ101とディスクロータ6
00との間を連結してポンプ101にディスクロータ6
00の回転エネルギを伝達する伝達部材602と、この
伝達部材602に配置されてポンプ101とディスクロ
ータとの間の連結状態を切り替えるクラッチ605とが
構成されている。
【0064】また、この伝達部材602は、車輪軸60
4の中心線と所定量偏心して設けられており、この偏心
量によってポンプ101にピストン運動あるいスクロー
ル運動等を発生してポンプ作用を実現するようにしても
よい。なお、本実施例では、クラッチ605は後輪側の
みに構成されており、前輪側には設けられていない。こ
のようにすれば、前輪側は車輪が回転している際には常
にポンプ101が駆動されている状態であるが、マスタ
シリンダ圧が発生されていない際には、比例制御弁11
0は圧力保持作用が働かないので、単に管路中をブレー
キ液が還流するのみであり、ブレーキの引き釣り等は起
こらない。なお、このようにブレーキ液が還流している
ことによって、ホイールピストン603に対して常に油
圧脈動が作用しているため、ホイールピストン603と
パッド601との間のクリアランスを最小に保持でき、
ブレーキペダル踏み込み時の初期応答性を向上すること
ができる。すなわち、油圧脈動によって常にホイールピ
ストン601に作用力が加えられているため、車体振動
等によってホイールピストン601が図中左側に移動し
てクリアランスが大きくなるということがない。また、
前輪側のように、ポンプが常に駆動されていれば、乗員
によってブレーキペダルがふみこまれた際にマスタシリ
ンダ3において比例制御弁110の折れ点圧力以上のマ
スタシリンダ圧が発生した際には、常時圧力増幅作用が
働く。なお、車輪回転数に応じて、ポンプ101の回転
数および吐出圧(単位時間当たりの吐出量)も変化す
る。すなわち、車輪速度が小さい場合にはポンプ101
の吐出圧が小さく、車輪速度が大きい場合にはポンプ1
01の吐出圧が大きい。すなわち、マスタシリンダ圧が
ー定であれば、車体速度が大きい場合に大きな圧力増幅
作用を発揮でき、車体速度が小さい場合には小さな圧力
増幅作用しか発揮しない。このように動することによっ
て、車体速度が小さい場合にいわゆるカックンブレーキ
を防止できるとともに、車体速度が大きい場合に、ホイ
ールピストン603にかかるブレーキ液圧の増圧ゲイン
を大きくすることができ、短距離制動を実現できる。
【0065】また、後輪側では、クラッチ機構602が
採用されているため、たとえばブレーキペダル踏み込み
後所定時間経過した以後にクラッチを接続して圧力増幅
作用を実現するようにしてもよい。なお、このクラッチ
605には、電気式のクラッチ機構を用いてもよいし、
機械式のクラッチ機構を用いてもよい。例えば電気式の
クラッチ機構を作用した際には、図示しないブレーキス
イッチの信号を受けてクラッチ接続してもよいし、機械
式のクラッチ機構を採用した際には、マスタシリンダ圧
が所定圧以上になった際に、機械体に接続されるように
してもよい。
【0066】このような本実施例では、車輪の回転エネ
ルギを効率良く回収してポンプ駆動に用いることがで
き、回生ブレーキの役割を果たすことができる。なお、
本実施例を電気自動車に適用すれば、周知であるリター
ダによる回生ブレーキと比較して、絶対エネルギを大き
く得ることができ、特に高制動時において制動力不足と
なることを回避することができる。
【0067】また、本実施例においては、図に示すよう
にアンチスキッド制御作用を実現する増圧制御弁および
減圧制御弁をマスタシリンダ3からホイールシリンダ
4、5の間に配置するようにしてもよい。すなわち、増
圧制御弁300、301、減圧制御弁302、303を
構成し、且つアンチスキッド制御時にホイールシリンダ
圧減圧分のブレーキ液を貯留するリザーバ701および
リザーバ701に貯留されたブレーキ液を排出するポン
プ700が構成される。この際には、マスタシリンダ3
からホイールシリンダ4、5内の比例制御弁110まで
の間における、ホイールピストン603にかかるブレー
キ液圧よりも低い圧力において増減圧制御が可能であ
る。このようにすれば、各制御弁等にかかる負荷が軽減
される。
【0068】次に図11に基づき、通常の車両における
ブレーキ配管およびABSアクチュエータブロックのコ
ンポーネントの方法について第5実施例として説明す
る。なお、上述までの実施例と同様の作用効果を有する
構成には同様の符号を付し、説明を省略する。図11に
示すように、本実施例では第1の配管系統Aと第2の配
管系統Bとを図示し、第1の配管系統Aには右前輪FR
のホイールシリンダ4および左前輪FLのホイールシリ
ンダ5が接続され、第2の配管系統Bには左前輪FLの
ホイールシリンダと右後輪RRのホイールシリンダが接
続されるX配管を採用している。
【0069】ABSアクチュエータ1000は、第1の
配管系統Aおよび第2の配管系統Bにそれぞれ配置され
る計4つの増圧制御弁および計4つの減圧制御弁、計2
つのリザーバ、計2つのポンプおよびこのポンプを駆動
するモータが単一のブロックにコンポーネント化されて
いる。また、第1の配管系統Aおよび第2の配管系統B
用にそれぞれ設けられる比例制御弁110は、ー体化さ
れて比例制御弁ブロック1100にて構成されている。
【0070】このように、ABSアクチュエータ100
0と比例制御弁ブロック1100とを別コンポーネント
化してブレーキ配管にて接続するようにすると、車種ご
とに仕様を換える必要が小さいABSアクチュエータ1
000は、各車種共通で共用化でき、また各車種ごとに
折れ点設定等を換える必要が大きい比例制御弁110の
みを車種ごとの仕様とすることができる。すなわち、各
車種共用のABSアクチュエータ1000を採用できれ
ば、製品全体のコストを下げることができる。
【0071】なお比例制御弁ブロックの1100の構成
を詳述すると、通常ブレーキ時においてマスタシリンダ
3に発生したマスタシリンダ圧は、第1の管路部位A
1,B1からバルブシール1101を通過して第2の管
路部位A2、B2に実質的に圧力減衰なく伝達され各ホ
イールシリンダに加圧される。その後、ポンプにより第
1の管路部位からブレーキ液が吸引されて第2の管路部
位へ吐出されると、この第2の管路部位A2,B2のブ
レーキ液圧は、マスタシリンダ圧よりも高い第2のブレ
ーキ液圧となる。そして、第2のブレーキ液圧が所定の
折れ点圧力以上になるまで、および通常ブレーキ時に
は、比例制御弁ピストン1102はコイルスプリング1
104により上方に常に押圧されている。したがって、
バルブシール1101と比例制御弁ピストン1102と
の間には隙間が開いており、第1の管路と第2の管路部
位とは導通状態となっている。またポンプ吐出により第
2の管路部位が折れ点圧力となると、比例制御弁ピスト
ン1102にかかる力がコイルスプリング1104のバ
ネ力よりも大きくなり、比例制御弁ピストン1102は
空気室1106側(図中下側)に押される。この働きに
よってバルブシール1101と比例制御弁ピストン11
02の肩部とが接し、導通を遮断する。さらに、第2の
管路部位が折れ点圧力より高くなると、比例制御弁ピス
トン1102を上方に押す力が働き、一方でマスタシリ
ンダ圧は比例制御弁ピストン1102を下方に押す力と
して働き、この両者が釣り合いを保つように作用する。
このように、比例制御弁ピストン1102は第2の管路
部位のブレーキ液圧が折れ点圧力より高い圧力で変移す
る場合には常に微振動を繰り返し、第2の管路部位から
第1の管路部位へ流動する圧力を規定圧だけ下げる。す
なわち、第1の管路部位のブレーキ液圧によって、第2
の管路部位の圧力を規定圧分高く保持する。なお、第2
の管路部位のブレーキ液圧は、バルブシール径断面積B
より比例制御弁ピストン1102の断面積Aをひいた環
状面積B−A(ただしB>A)に作用し、マスタシリン
ダ圧はバルブシール径断面積Bに作用するため、マスタ
シリンダ圧に比較して第2の管路部位のブレーキ液圧は
高い液圧で釣り合いが保たれる。この液圧釣り合い比率
は言い換えれば第2のブレーキ液圧の減衰比であり、こ
れは両受圧面積A,Bの比率(B/A)で決定される。
なお、この比率(B/A)が大きければ減衰比が大きく
なり、第2の管路部位における第2のブレーキ液圧の増
圧勾配が大きくなる。よって、たとえば前後配管に本発
明を採用した場合には、前輪側のブレーキ配管における
比例制御弁の受圧面積A,Bの比率(B/A)を大きく
し、後輪側のブレーキ配管における比例制御弁の受圧面
積A,Bの比率(B/A)を小さく設定すれば、前後輪
に対してポンプ吐出能力を同じく駆動し圧力増幅手段を
実行した際に、前輪側のホイールシリンダには大きなブ
レーキ液圧が加えられ、後輪側のホイールシリンダには
前輪側に比べて低いブレーキ液圧が加えられることにな
り、マスタシリンダ圧より高い圧力領域で前後の制動力
配分が実現できる。
【0072】次に、図12に基づき第6実施例について
説明する。なお、本実施例においても上述までの実施例
における構成と同等の作用効果を有するものは、同様の
ふごうを付して説明を省略する。図12に示すように、
第1の配管系統Aおよび第2の配管系統Bには、それぞ
れ、マスタシリンダ3側からブレーキ液を吸引して各ホ
イールシリンダ側へ吐出するポンプ1010、1011
が設けられている。また、これらのポンプ1010、1
011にはそれぞれ、並列に管路A10,B10が設け
られ、ポンプ吐出が還流可能に形成されている。
【0073】図13に示すフローチャートでは、各ポン
プ1010、1011を駆動開始する条件が示されてい
る。まずステップ1において各フラグ等の状態初期設定
を行い、ステップ2において図示しないブレーキスイッ
チの入力を検出する。このブレーキスイッチは、乗員に
よりブレーキペダル1が踏み込まれて、車両制動状態と
なった際に、ON状態となる。ステップ3においてブレ
ーキスイッチがONされているか否かを判断し、肯定判
断された場合にはステップ4に進み、ポンプを駆動する
モータ(図示せず)に通電して、ポンプの吸引吐出作用
を実行する。そして、ステップ5に進みモータへの通電
開始から所定時間経過したかを判断して肯定判断された
場合にはステップ6に進み、否定判断された場合にはス
テップ3に戻る。なお、ステップ6ではモータへの通電
をオフする。また、ステップ3において否定判断された
場合においてもステップ6に進む。
【0074】図14に基づいて作用効果を説明する。ブ
レーキスイッチがON状態すなわち車両制動状態となっ
てモータに通電がなされる本実施例の制御がある場合
と、本実施例の制御がない場合のホイールシリンダ圧の
変化が示されている。図中実線が本実施例の制御がある
場合のホイールシリンダ圧の変化で、点線が本実施例の
制御がない場合のホイールシリンダ圧の変化であり、ま
た2点破線は、ブレーキ液の流動抵抗が実質的に存在し
ないと過程した場合のホイールシリンダ圧の変化であ
る。これから分かるように、本実施例においては、ブレ
ーキ液の移動速度をポンプ駆動および還流によって助勢
でき、流動抵抗を低減することができるので、ホイール
シリンダ圧の増大の応答性を向上することができる。な
お、図15に示すように、ペダルストロークの変化を鑑
みてポンプ駆動制御を実行するようにしてもよい。すな
わち、ステップ11において状態初期設定をし、ステッ
プ12においてペダルストロークPSを図示しないセン
サによって検出する。ステップ13では、今回のペダル
ストローク検出値PS(n)が前回のペダルストローク
検出値PS(n−1)よりも大きいかを判断し、肯定判
断されれば、ステップ14にてモータに通電する。また
否定判断された場合には、ステップ15に進み、モータ
通電後所定時間経過しているかを判断して肯定判断され
た場合には、ステップ16に進み、モータ通電を停止す
る。また否定判断された場合にはステップ12に戻る。
このようにペダルストロークの変化量が存在する際にポ
ンプによりブレーキ液移動速度を助勢しても同様の効果
をえることができる。なお、通常のブレーキペダルでは
遊びが存在するため、ブレーキペダルストロークの変化
をみれば、ブレーキペダル踏み込み時から、ペダルの遊
びの間においてポンプを駆動でき、実際にマスタシリン
ダ圧が発生される頃には、第1の管路A内においてポン
プによるブレーキ液の流動がなされている。よって、ブ
レーキ踏み込み初期にも十分対応できる。なお、ブレー
キペダルのストロークに相当するものとして、マスタシ
リンダ圧、あるいは踏力等を検知してポンプ駆動制御す
るようにしてもよい。なお、直後にブレーキペダルの踏
み込み操作がなされてブレーキ制御が行われる確率が高
いエンジンブレーキの作動開始等の状態を検知し、ポン
プ駆動制御を実行開始するようにしてもよい。
【0075】本発明は上記各実施例に限定されるもので
はなく、以下のように種々変形可能である。たとえば第
1実施例等において、圧力増幅手段100は、ポンプ1
01と保持手段102とによって構成していたが、これ
に限らず図9に示すように、第1の管路Aにおいて、ポ
ンプ101を直列接続する簡単な構成としてもよい。こ
の際には、たとえばポンプ101を第1の管路A中の埋
め込むように配設し、且つ、ブレーキペダル1の操作状
態あるいは車両挙動に応じて、ポンプ101を正転駆動
して、第1の管路部位A1のブレーキ液を吸引して第2
の管路部位A2に吐出することによって、ブレーキ液の
移動を実現するようにしてもよい。そして、ブレーキペ
ダル状態等から、乗員がペダル踏力を弱めたこと等を検
知した場合には、ポンプ101を逆転駆動して、ホイー
ルシリンダにかかるブレーキ液圧を通常状態まで減圧す
るようにしてもよい。なお、ポンプ101の故障等が万
一発生した場合でも、少なくともマスタシリンダ圧PU
がホイールシリンダに加わるように、ポンプ101に
は、第2の管路部位A2の圧力を少なくともマスタシリ
ンダ圧PU以上にするような、保障手段が設けられるこ
とが望ましい。
【0076】また、上述までの実施例では、圧力増幅手
段100による第2の管路部位A2の圧力増幅および油
量増幅手段500による第2の管路部位A2に対するブ
レーキ液量の増幅を、右前輪FRおよび左後輪RLの双
方に対して行うようにしていた。しかしながら、たとえ
ば圧力制御手段100による圧力増幅または油量増幅手
段500によるブレーキ液量の増幅を左右前輪のみに行
ってもよい。すなわち、車両制動時には荷重移動が起こ
るため、左右後輪における制動力の確保はあまり期待で
きない場合がある。また、荷重移動が大きく発生すれ
ば、後輪に大きな制動力を加えると、車輪スリップが発
生し易くなるという可能性もある。よって、このような
場合には、左右前輪のみに圧力増幅を行うようにすれ
ば、効率よく制動力を稼ぐことができる。
【0077】また、図7および図8において説明した油
量増幅手段では、リザーバ501からブレーキ液を吸引
して高圧のブレーキ液を吐出するために、油量増幅ポン
プ502が採用されていた。しかしながら、これら油量
増幅ポンプおよびリザーバ501を、所定量のブレーキ
液を高圧にて貯留する蓄液室に置換することも可能であ
り、この蓄液室からの高圧のブレーキ液を用いて、第2
の管路部位A2のブレーキ液量を増幅するようにしても
よい。
【0078】なお、上述までの実施例では、ブレーキ液
圧発生手段によるブレーキ液圧の発生は、乗員のペダル
操作によりマスタシリンダにマスタシリンダ圧PUが発
生されることによって実現されていた。しかしながら、
たとえば車間距離が所定距離以下になって乗員のブレー
キペダルの踏み込みに関わらずブレーキを作動する自動
ブレーキに本発明を適用してもよい。この際には、ブレ
ーキペダルおよびマスタシリンダ等の替わりに、自動ブ
レーキ用のポンプ等を本発明におけるブレーキ液圧発生
手段として備えるようにしてもよい。この場合において
も、本発明における圧力増幅手段100を備えるように
すれば、ブレーキ液圧発生手段を構成するポンプ等にお
いて第1のブレーキ液圧を発生する負担を軽減すること
ができる。
【0079】また、本発明の如く第2のブレーキ液圧を
圧力増幅手段100によって増圧することができれば、
上述の実施例において構成されていた倍力装置2の能力
を落として小型化することができるか、廃することも可
能である。すなわち、倍力装置2によるマスタシリンダ
圧PUの増圧作用がなくても、乗員のペダル踏力に対す
る負担をは充分軽減できるとともに、高い制動力を確保
することができる。
【0080】さらに、上述の実施例では、前輪駆動のX
配管車両に本発明を適用していたが、本発明は、駆動方
式および配管系統に制限されることなく実施でき、例え
ば右前輪−左前輪、右後輪−左後輪のT−T配管を備え
る車両等にも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における第1実施例を示すモデル図であ
る。
【図2】本発明における保持手段の具体的な構成および
特性を示す図である。
【図3】本発明における保持手段の具体的な構成および
特性を示す図である。
【図4】本発明における保持手段の具体的な構成および
特性を示す図である。
【図5】本発明における保持手段の具体的な構成および
特性を示す図である。
【図6】本発明の第2の実施例を示す構成図である。
【図7】本発明の第3実施例を示す構成図である。
【図8】第3実施例における油量増幅手段の変形例であ
る。
【図9】圧力増幅手段における変形例を示す図である。
【図10】本発明の第4実施例を示す構成図である。
【図11】本発明の第5実施例を示す構成図である。
【図12】本発明の第6実施例を示す構成図である。
【図13】第6実施例の制御を示すフローチャートであ
る。
【図14】第6実施例における特性図である。
【図15】第6実施例におけるフローチャートの変形例
である。
【符号の説明】
1 ペダル 2 倍力装置 3 マスタシリンダ 4 第1のホイールシリンダ 5 第2のホイールシリンダ 100 圧力増幅手段 101 ポンプ 102 保持手段 A 第1の配管系統 A1 第1の管路部位 A2 第2の管路部位 110 比例制御弁 110a 差圧弁を備える2位置弁 110b 逆止弁 110c 絞り 110d 2位置弁 200 リザーバ 201 ボール弁 202 弁座 203 ロッド 300 第1の増圧制御弁 301 第2の増圧制御弁 302 第1の減圧制御弁 303 第2の減圧制御弁 400 アンチスキッドシステム 500 油量増幅手段 501 独自のリザーバ 502 油量増幅ポンプ 503 油量増幅比例制御弁 504 制御弁 520 圧力比例シリンダ

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両に制動力を加えるべく第1のブレー
    キ液圧を発生する発生源を有するブレーキ液圧発生手段
    と、 車輪に制動力を発生させる車輪制動力発生手段と、 前記ブレーキ液圧発生手段と前記車輪制動力発生手段と
    を連通する第1の管路と、 を備える車両用ブレーキ装
    置において、 前記第1のブレーキ液圧の発生時に、前記第1の管路に
    おいて、当該第1のブレーキ液圧を発生させるブレーキ
    液量を所定量減少し、この所定量の減少分のブレーキ液
    量を用いて前記車輪制動力発生手段に加わるブレーキ液
    圧を第2のブレーキ液圧に増圧して前記車輪制動力発生
    手段に伝達する圧力増幅手段を備えることを特徴とする
    車両用ブレーキ装置。
  2. 【請求項2】 車両に制動力を加えるべく第1のブレー
    キ液圧を発生する発生源を有するブレーキ液圧発生手段
    と、 車輪に制動力を発生させる車輪制動力発生手段と、 前記ブレーキ液圧発生手段と前記車輪制動力発生手段と
    を連通する第1の管路と、 を備える車両用ブレーキ装
    置において、 前記ブレーキ液圧発生手段により第1のブレーキ液圧が
    発生された時に、この第1のブレーキ液圧となる第1の
    管路部位と、この第1の管路部位から所定量のブレーキ
    液量が移動されて前記第1のブレーキ液圧よりも高めら
    れた第2のブレーキ液圧を備える第2の管路部位と、を
    前記第1の管路内に形成し、この第2のブレーキ液圧を
    前記車輪制動力発生手段に加える圧力増幅手段と、 を具備することを特徴とする車両用ブレーキ装置。
  3. 【請求項3】 車両に制動力を加えるべく第1のブレー
    キ液圧を発生する発生源を有するブレーキ液圧発生手段
    と、 車輪に制動力を発生させる車輪制動力発生手段と、 前記ブレーキ液圧発生手段と前記車輪制動力発生手段と
    を連通する第1の管路と、 を備える車両用ブレーキ装
    置において、 前記ブレーキ液圧発生手段により前記第1の管路内に第
    1のブレーキ液圧が発生された時に、 ブレーキ液量が所定量減少されて前記第1のブレーキ液
    圧より低い第3のブレーキ液圧とされる第1の管路部位
    と、この所定量の減少分のブレーキ液量が移動されて前
    記第1のブレーキ液圧よりも高められた第2のブレーキ
    液圧を備える第2の管路部位と、を前記第1の管路内に
    形成し、前記第2のブレーキ液圧を前記車輪制動力発生
    手段に加える圧力増幅手段と、 を具備することを特徴とする車両用ブレーキ装置。
  4. 【請求項4】 前記圧力増幅手段は、前記第2の管路部
    位における第2のブレーキ液圧と前記第1の管路部位に
    おける第1のブレーキ液圧との差圧を保持する保持手段
    を備えることを特徴とする請求項2または請求項3のい
    ずれかに記載の車両用ブレーキ装置。
  5. 【請求項5】 前記圧力増幅手段は、前記第1のブレー
    キ液圧よりも高圧化された前記第2のブレーキ液圧を前
    記第2の管路部位に保持する保持手段を備えることを特
    徴とする請求項2乃至請求項4のいずれかに記載の車両
    用ブレーキ装置。
  6. 【請求項6】 前記圧力増幅手段は、前記第2の管路部
    位から前記第1の管路部位へのブレーキ液の流動を、前
    記第2のブレーキ液圧から前記第1のブレーキ液圧に圧
    力を減衰して流動可能とすることによって第2の管路部
    位におけるブレーキ液圧を前記第1の管路部位における
    第1のブレーキ液圧よりも高く保持する保持手段を備え
    ることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の記
    載の車両用ブレーキ装置。
  7. 【請求項7】 前記保持手段は、前記第1の管路部位か
    ら前記第2の管路部位へのブレーキ液の流動は実質的に
    圧力減衰なしに行い、且つ前記第2の管路部位から前記
    第1の管路部位へのブレーキ液の流動を前記第1のブレ
    ーキ液圧が所定圧以上の際に当該第1のブレーキ液圧に
    応じて所定の減衰比をもって流動する比例制御弁である
    ことを特徴とする請求項7に記載の車両ようブレーキ装
    置。
  8. 【請求項8】 前記保持手段は、前記第1の管路におけ
    るブレーキ液の流動径を狭められた絞りであることを特
    徴とする請求項4乃至請求項6のいずれかに記載の車両
    用ブレーキ装置。
  9. 【請求項9】 前記保持手段は、前記第2の管路部位側
    から前記第1の管路部位側へのブレーキ液の流動を遮断
    する遮断弁であることを特徴とする請求項4乃至請求項
    6のいずれかに記載の車両用ブレーキ装置。
  10. 【請求項10】 前記保持手段は、前記第2の管路部位
    における前記第2のブレーキ液圧と前記第1の管路部位
    における前記第1のブレーキ液圧との差圧が所定以上に
    なった場合に、前記第2の管路部位側から前記第1の管
    路部位へのブレーキ液の流動を許容する差圧弁であるこ
    とを特徴とする請求項4乃至請求項6のいずれかに記載
    の車両用ブレーキ装置。
  11. 【請求項11】 前記保持手段は、前記第1の管路部位
    と前記第2の管路部位とを連通するポートを有する2位
    置弁の他方のポートとして当該2位置弁に一体に構成さ
    れていることを特徴とする請求項8乃至は請求項10の
    いずれかに記載の車両用ブレーキ装置。
  12. 【請求項12】 前記保持手段は、前記第1のブレーキ
    液圧に応じた圧力比に前記第2のブレーキ液圧を保持す
    ることを特徴とする請求項9に記載の車両ブレーキ装
    置。
  13. 【請求項13】 前記圧力増幅手段は、前記第1の管路
    部位から前記第2の管路部位へブレーキ液を移動するブ
    レーキ液移動手段としてのポンプを備えることを特徴と
    する請求項4乃至請求項12のいずれかに記載の車両用
    ブレーキ装置。
  14. 【請求項14】 前記圧力増幅手段は、車両制動時に前
    記第2の管路部位のブレーキ液圧を少なくとも前記第1
    のブレーキ液圧以上にすることができる第1の保障手段
    が設けられていることを特徴とする請求項13に記載の
    車両用ブレーキ装置。
  15. 【請求項15】 前記第1の保障手段は、前記第1の管
    路において前記保持手段と並列に接続され、前記第1の
    管路部位側から前記第2の管路部位側へのブレーキ液の
    流動のみを許容する逆止弁であることを特徴とする請求
    項14に記載の車両用ブレーキ装置。
  16. 【請求項16】 前記圧力増幅手段は、前記ブレーキ液
    圧発生手段によって発生される前記第1のブレーキ液圧
    が所定値以下となった場合には、前記第2の管路部位の
    ブレーキ液圧と前記第1の管路部位のブレーキ液圧との
    圧力差を所定範囲にすることを特徴とする請求項2乃至
    7または請求項9または請求項10のいずれかに記載の
    車両用ブレーキ装置。
  17. 【請求項17】 前記圧力増幅手段は、前記ブレーキ液
    圧発生手段によって発生される前記第1のブレーキ液圧
    が所定値以下となった場合には、前記第2の管路部位に
    おける第2のブレーキ液圧を前記第1のブレーキ液圧ま
    で減圧することによって、前記第2の管路部位を第1の
    管路部位のブレーキ液圧と同等にすることを特徴とする
    請求項2乃至請求項7または請求項9のいずれかに記載
    の車両用ブレーキ装置。
  18. 【請求項18】 前記保持手段は、前記ブレーキ液圧発
    生手段によって発生される前記第1のブレーキ液圧が所
    定値以下となった場合には、前記第2の管路部位におけ
    る圧力保持機能を廃することを特徴とする請求項4乃至
    請求項7に記載の車両用ブレーキ装置。
  19. 【請求項19】 前記ブレーキ液圧発生手段は、 車両制動時に乗員によって踏み込み操作されるブレーキ
    ペダルと、 前記ブレーキペダルへの踏み込みによって可変するスト
    ロークに応じて前記第1のブレーキ液圧を発生する発生
    源と、 を備えることを特徴とする請求項13に記載の車両用ブ
    レーキ装置。
  20. 【請求項20】 前記ブレーキ液移動手段は、前記ブレ
    ーキペダルの状態を検出する状態検出手段を備えるとと
    もに、このブレーキペダルの状態に応じて前記第1の管
    路部位から第2の管路部位へのブレーキ液の移動を開始
    することを特徴とする請求項13に記載の車両用ブレー
    キ装置。
  21. 【請求項21】 前記ブレーキ液移動手段は、前記車両
    の挙動を検知する検知手段をさらに備えるとともに、こ
    の車両挙動に応じて前記第1の管路部位から第2の管路
    部位へのブレーキ液の移動を開始することを特徴とする
    請求項13に記載の車両用ブレーキ装置。
  22. 【請求項22】 前記車両用ブレーキ装置は、 前記ブレーキ液圧発生手段により第1のブレーキ液圧が
    発生されている時に、この第1のブレーキ液圧より小さ
    いブレーキ液圧を有するブレーキ液源から、さらに前記
    ホイールシリンダに向けてブレーキ液を吐出して前記ホ
    イールシリンダにブレーキ液圧を加えるブレーキ液量を
    増幅する油量増幅手段をさらにを備えることを特徴とす
    る請求項1乃至請求項21のいずれかに記載の車両用ブ
    レーキ装置。
  23. 【請求項23】 前記ブレーキ液圧発生手段によって前
    記第1のブレーキ液圧が発生されている際に、前記第1
    のブレーキ液圧よりも小さな圧力となっているブレーキ
    液源からブレーキ液を吸引し、前記第2の管路部位に所
    定の条件の基でブレーキ液を吐出し、前記第2の管路部
    位のブレーキ液圧を前記第2のブレーキ液圧以上の圧力
    を有する第3のブレーキ液圧にする油量増幅手段を備え
    ることを特徴とする請求項2乃至請求項21のいずれか
    に記載の車両ブレーキ装置。
  24. 【請求項24】 前記第2の管路部位は、車輪の最適な
    スリップ状態を実現するために前記車輪制動力発生手段
    にかかるブレーキ液圧を増減圧する増減圧手段と、前記
    増減圧手段の実行時において減圧分のブレーキ液を貯留
    するリザーバと、前記リザーバに貯留されているブレー
    キ液を排出する排出手段と、を備えるアンチスキッド制
    御手段を備えることを特徴とする請求項13に記載の車
    両用ブレーキ装置。
  25. 【請求項25】 前記排出手段は、前記ブレーキ液移動
    手段としてのポンプによって構成されていることを特徴
    とする請求項24に記載の車両ようブレーキ装置。
  26. 【請求項26】 前記リザーバに貯留されたブレーキ液
    量に応じて、前記ポンプのブレーキ液の吸引先を、前記
    第1の管路部位側あるいは前記リザーバへ切り換える切
    換手段を備えることを特徴とする請求項25に記載の車
    両用ブレーキ装置。
  27. 【請求項27】 車両に制動力を加えるべく乗員が踏み
    込み操作を行うブレーキペダルと、 前記ブレーキペダルに応動するとともに、前記乗員によ
    るブレーキペダルへの操作力を倍力する倍力装置と、 前記倍力装置において倍力された操作力を受けてマスタ
    シリンダ圧を発生するマスタシリンダと、 前記車両に制動力を与えるべく、車輪に制動力を発生さ
    せるホイールシリンダと、 前記マスタシリンダと前記ホイールシリンダとを結ぶ管
    路と、 前記管路に配設され、前記ホイールシリンダ側のブレー
    キ液が前記マスタシリンダ側に流動する際に、所定の減
    衰比で減圧する比例制御弁と、 前記管路に対して前記比例制御弁と並列に接続され、ブ
    レーキ液の吸引は前記マスタシリンダ側から行い、吸引
    したブレーキ液を前記ホイールシリンダ側へ吐出するポ
    ンプと、 を備えることを特徴とする車両用ブレーキ装置。
  28. 【請求項28】 前記ブレーキ移動手段および前記保持
    手段は、前記車輪制動力発生手段とー体に形成されてい
    ることを特徴とする請求項13に記載の車両用ブレーキ
    装置。
  29. 【請求項29】 前記車輪制動力発生手段は各車輪に設
    けられるホイールシリンダであり、前記ブレーキ液移動
    手段および前記保持手段は各ホイールシリンダ内にー体
    に形成されることを特徴とする請求項13に記載の車両
    用ブレーキ装置。
  30. 【請求項30】 前記ブレーキ液移動手段としてのポン
    プを駆動する駆動力供給源は、車輪の回転に対応した回
    転動作を示す回転部材であることを特徴とする請求項2
    8あるいは請求項29に記載の車両用ブレーキ装置。
  31. 【請求項31】 前記駆動力供給源としての前記回転部
    材から回転力を受けて前記ポンプに伝達する伝達部材
    が、当該ポンプと当該回転部材との間に配置され、前記
    伝達部材には、クラッチ機構が構成されていることを特
    徴とする請求項30に記載の車両用ブレーキ装置。
  32. 【請求項32】 前記アンチスキッド制御手段は、前記
    リザーバと、前記減圧手段としての減圧制御弁と前記増
    圧手段として増圧制御弁、およびブレーキ液移動手段と
    してのポンプをー体に構成し、 且つ前記保持手段と前記アンチスキッド制御手段とは別
    体に構成されて、前記ブレーキ液圧発生手段と前記保持
    手段との間、前記保持手段と前記アンチスキッド制御手
    段との間、および前記アンチスキッド制御手段と前記車
    輪制動力発生手段との間のそれぞれは、前記第1の管路
    を構成するブレーキ管によって接続されていることを特
    徴とする請求項24に記載の車両用ブレーキ装置。
  33. 【請求項33】 車両に制動力を加えるべく第1のブレ
    ーキ液圧を発生するブレーキ液圧発生手段と、 車輪に車輪制動力を発生する車輪制動力発生手段と、 前記ブレーキ液圧発生手段と前記車輪制動力発生手段と
    を連通する第1の管路と、 前記第1の管路中に設けられて前記ブレーキ液圧発生手
    段側のブレーキ液を吸引して前記車輪制動力発生手段側
    へブレーキ液を吐出するポンプと、 前記ポンプ吐出口と前記ポンプ吸引口との間でブレーキ
    液の還流を許容する第2の管路と、 前記第1のブレーキ液圧の変化に対応して前記ポンプを
    駆動し、前記車輪制動力発生手段側へのブレーキ液の移
    動を助勢することによって、車輪制動力の発生を助長す
    る制御手段と、 を備えることを特徴とする車両用ブレーキ装置。
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