JPH09240214A - 空気入りラジアルタイヤ - Google Patents

空気入りラジアルタイヤ

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JPH09240214A
JPH09240214A JP8053396A JP5339696A JPH09240214A JP H09240214 A JPH09240214 A JP H09240214A JP 8053396 A JP8053396 A JP 8053396A JP 5339696 A JP5339696 A JP 5339696A JP H09240214 A JPH09240214 A JP H09240214A
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tire
belt layer
belt
strands
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Hiroisa Maruyama
博功 丸山
Eiji Igarashi
英二 五十嵐
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Yokohama Rubber Co Ltd
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    • D07BROPES OR CABLES IN GENERAL
    • D07B1/00Constructional features of ropes or cables
    • D07B1/06Ropes or cables built-up from metal wires, e.g. of section wires around a hemp core
    • D07B1/0606Reinforcing cords for rubber or plastic articles
    • D07B1/062Reinforcing cords for rubber or plastic articles the reinforcing cords being characterised by the strand configuration
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C9/00Reinforcements or ply arrangement of pneumatic tyres
    • B60C9/18Structure or arrangement of belts or breakers, crown-reinforcing or cushioning layers
    • B60C9/20Structure or arrangement of belts or breakers, crown-reinforcing or cushioning layers built-up from rubberised plies each having all cords arranged substantially parallel
    • B60C9/22Structure or arrangement of belts or breakers, crown-reinforcing or cushioning layers built-up from rubberised plies each having all cords arranged substantially parallel the plies being arranged with all cords disposed along the circumference of the tyre
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C9/00Reinforcements or ply arrangement of pneumatic tyres
    • B60C9/18Structure or arrangement of belts or breakers, crown-reinforcing or cushioning layers
    • B60C9/26Folded plies
    • B60C9/263Folded plies further characterised by an endless zigzag configuration in at least one belt ply, i.e. no cut edge being present

Abstract

(57)【要約】 【課題】 重量の増大や偏摩耗の問題を招くことなく、
タイヤの外周成長の発生を抑制すると共にベルト層の耐
セパレーション性を高め、タイヤの高速耐久性を向上す
ることにある。 【解決手段】 隣接する2層のベルト層6a,6b の互いに
交差する補強コード7をベルト層エッジ部で折り返し、
補強コード7のエッジをベルト層端に露出しないように
する一方、ベルト層6a,6b の外側に配置するベルト層6c
の補強コード8をスチールコードから構成し、それをタ
イヤ周方向Tに対する配向角度を5°以下にして巻き付
けた螺旋状構造にする。スチールコードは複数の素線f
を撚り合わせた単撚スチールコードsから構成され、そ
れら素線fを円弧状に並ぶ配列にし、その素線間距離の
関係と素線の占有率の関係を所定の式で規定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高速走行時におけ
るタイヤの外周成長やベルト層エッジ部のせり上がり現
象によるエッジセパレーションの発生を抑制するように
した空気入りラジアルタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、例えば、バスやトラック等に用い
られる重荷重用空気入りラジアルタイヤでは、車両の積
載量増大を低床化により達成するため、タイヤの偏平化
が進んでいる。このように扁平化が進むと、ベルト層に
対する負荷が増大し、高速走行時のベルト層エッジ部の
せり上がり現象によるエッジセパレーションの発生や、
タイヤの外周成長が起こりやすくなって、タイヤの耐久
性が著しく低下する。
【0003】そこで、上記解決策として、例えば、従来
よりもベルト層の層数を増加させ、周方向剛性を高める
方法もあるが、それによって重量及びコスト、更には成
形工程数の増加を招くことになる。一方、従来のタイヤ
周方向に対し特定の傾斜をもって配列したベルト層の補
強コードをタイヤ周方向に沿って略0°に配列し、ベル
ト層のタガ効果を高めるようにした提案がある。例え
ば、特開平2ー81707号公報等には、加硫時にタイ
ヤの膨径にその補強コードを追従させるため、膨径前に
補強コードをタイヤ周方向に沿って波状に配置し、膨径
時にその波状の補強コードを伸ばしてタイヤ周方向に沿
って配列するようにした提案がある。
【0004】しかし、補強コードを完全にタイヤ周方向
に沿ってストレート状に伸ばすことが極めて困難である
ため、加硫後も補強コードが波形の状態で残存する。そ
のため、走行時に作用する遠心力によりベルト層間のタ
イヤ幅方向に剪断変形が発生し、ベルト層間のセパレー
ションを招き易くなるという問題がある。また、ベルト
層エッジ部におけるタイヤ周方向の剛性が不均一になる
ため、偏摩耗の問題も生じる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、重量
の増大や偏摩耗の問題を招くことなく、タイヤの外周成
長の発生を抑制すると共にベルト層の耐セパレーション
性を高め、タイヤの高速耐久性を向上することができる
空気入りラジアルタイヤを提供することにある。本発明
の他の目的は、ベルト層エッジ部の耐セパレーション性
を一層高めることができる空気入りラジアルタイヤを提
供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明は、トレッド部のカーカス層外側に補強コードを配列
した複数のベルト層を埋設した空気入りラジアルタイヤ
において、隣接する2層のベルト層の互いに交差する補
強コードをベルト層エッジ部で折り返し、該補強コード
を一方から他方のベルト層に延在する構成にし、前記2
層のベルト層の外側に配置するベルト層の補強コードを
スチールコードから構成すると共に該スチールコードを
タイヤ周方向に対する配向角度を5°以下にして巻き付
けた螺旋状構造にし、前記スチールコードを複数の素線
を撚り合わせた単撚スチールコードから構成すると共
に、それら素線を前記トレッド部におけるタイヤ径方向
断面が円弧状に並ぶ配列に構成し、前記素線数をn、素
線径をd、前記トレッド部に埋設された状態における隣
接する素線の中心間の距離の総和とそのスチールコード
外径とをそれぞれΣl、Dとするとき、 Σl<1.16d(n−1) 1.6<dn/(D−d)<3.0 の式を満足するようにしたことを特徴とする。
【0007】このように外側のベルト層の補強コードに
用いられるスチールコードを複数の素線からなる単撚ス
チールコードにし、それら素線の配列断面を上記のよう
に円弧状にして、その素線間距離と素線の占有率の関係
をそれぞれ上記の式で規定し、その単撚スチールコード
をタイヤ周方向に対し5°以下で巻き付けた螺旋状構造
にすることで、該単撚スチールコードは初期歪み域での
発生応力が比較的小さいため、内側のベルト層等が均一
に変形するのを妨げることなしに、加硫時のタイヤ膨径
にスチールコードを追従させながら伸長させることがで
きる一方、膨径した後は伸びが抑制されるので、ベルト
層のタガ効果を高めることが可能となり、それによっ
て、加硫後のタイヤ形状を良好に維持しながら、高速走
行時に発生するベルト層端部のせり上がり現象によるベ
ルト層エッジ部のセパレーションや、タイヤの外周成長
を抑えることができる。従って、タイヤの高速耐久性の
改善が可能になる。
【0008】また、ベルト層の層数を増加させることな
く、従来配置されている外側のベルト層を上記の構成に
するだけでよいので、タイヤ重量が増大することがな
く、更にコストや成形工程数の増加を招くことがない。
また、単撚スチールコードは、真っ直ぐに伸びて波状と
なることがないため、ベルト層間のセパレーションを引
き起こす原因になることがなく、更に、タイヤの周方向
剛性を均一的に高めることができるため、偏摩耗の問題
が生じることもない。
【0009】また更に、補強コードが交差する2層のベ
ルト層において、その補強コードをベルト層エッジ部で
折り返し、一方から他方のベルト層に延在する構成にし
て、補強コードの切断されたエッジがベルト層両端に存
在しないようにしたため、そのエッジの存在に起因して
発生するベルト層のエッジセパレーションを抑制するこ
とができ、ベルト層エッジ部の耐セパレーション性の一
層の改善を図ることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成について添付
の図面を参照しながら詳細に説明する。図1は本発明の
空気入りラジアルタイヤの一例を示し、左右のビード部
1には、それぞれ左右のサイドウォール部2が連なり、
この左右のサイドウオール部2の外周部間に跨がるよう
にトレッド部3が形成されている。タイヤ内側には、カ
ーカス層4が左右のビード部1間にタイヤ周方向に対す
る補強コードのコード角度が70°〜90°であるよう
に1層装架され、その両端部4aが両ビード部1に配置
されたビードコア5の周りにタイヤ内側から外側へ折り
返されている。また、トレッド部3におけるカーカス層
4の外側には3層のベルト層6が配置されている。
【0011】カーカス層4上には最内層の1番ベルト層
6aが配され、その外側の2番ベルト層6bと3番ベル
ト層6cの隣接する2層は、図2に示すように、補強コ
ード7を互いに交差するように配置したクロスベルト層
に構成され、補強コード7のタイヤ周方向に対して傾斜
する配向角度が共に10〜30°の範囲になっている。
2番ベルト層6bの補強コード7は、1番ベルト層6a
のタイヤ周方向に対して傾斜して配された補強コードと
傾斜方向を同じくするように配置されている。この2,
3番ベルト層6b,6cは、交差する補強コード7がベ
ルト層エッジ部で折り返され、一方から他方及び他方か
ら一方のベルト層に連続して延在するように構成され、
図1に示すように、その左右のベルト層両端が互いに接
続された一体構造に形成されている。そのため、補強コ
ード7のエッジがベルト層両端に露出していないように
なっている。
【0012】この2,3番ベルト層6b,6cは、図3
に示すように、複数本の補強コード7を引き揃えて未加
硫ゴムに埋設したストリップ材aを螺旋状に連続して巻
回した筒状体を形成し、これをその長手方向に沿って押
しつぶして形成したベルト材Aを加硫前のグリーンタイ
ヤ成形時にアセンブルして形成することができる。図4
は、上記ベルト材Aに芯材Bを挿入するようにしたもの
である。このように芯材Bを挿入し、2,3番ベルト層
6b,6c間に芯材Bを介設する構成にすることによ
り、ベルト層の剛性を一層高めることができる。
【0013】一方、3番ベルト層6cの外側に配置した
最外側の4番ベルト層6dは、スチールコードからなる
補強コード8が、タイヤ周方向Tに対する傾斜を0°に
近づけて巻き付けた、所謂0度ベルトの構造にしてあ
る。この構造は、例えば、後述する構成からなる、単独
のスチールコードsをベルト幅方向に任意の密度で連続
して巻き付ける方法や、複数本のスチールコードsを引
き揃えて未加硫のゴムに埋設したストリップ材をベルト
幅方向に移動させながら連続して巻き付けることにより
構成することができる。スチールコードsのエッジがベ
ルト層両端に露出せずに内側に位置するように巻き付け
るのがよい。そのコード密度やベルト幅に応じて、スチ
ールコードsは、タイヤ周方向Tに対する配向角度を5
°以下にして巻き付けた螺旋状構造にすることができ
る。
【0014】上記4番ベルト層6dのスチールコードs
は、図5,6に示すように、スパイラル状にくせづけさ
れた複数(図では5本)の素線fを撚り合わせた単撚ス
チールコードから構成されている。このコードの型付率
は140〜210%の範囲に設定され、コード内へのゴ
ム浸透性を極めて大きくしている。なお、単撚りの1×
n構造の型付率は、n本の素線を同心円状に隙間なく撚
った時のコード外径を100とした時、それに対する個
々の素線単独を取り出した際の素線のスパイラル外径と
定義されるものである。
【0015】上記単撚スチールコードは、それら複数の
素線fが、加硫後のトレッド部3におけるタイヤ径方向
断面において、図5のように、点線で示す仮想円に対し
て180°を越えて円弧状に並ぶ略C状の配列になって
いる。また、素線数をn、素線径をd、トレッド部3に
埋設された状態における、隣接する素線fの中心間の距
離l1,2,3,4 の総和と、スパイラル状の素線配列
となるスチールコードの外径とをそれぞれΣl、Dとす
るとき、 Σl<1.16d(n−1) …(1) 1.6<dn/(D−d)<3.0…(2) の式を満足するようになっている。
【0016】このように4番ベルト層6dのスチールコ
ードsを複数の素線fからなる単撚スチールコードから
構成し、それら素線fの配列断面を上記のように円弧状
にして、その素線間距離の関係を上記(1)の式で、素線
の占有率の関係を上記(2)の式で規定すると共にタイヤ
周方向Tに対し5°以下で巻き付けた螺旋状構造にする
ことにより、初期歪み域での発生応力が比較的小さいた
め、内側のベルト層等の均一な変形を妨げることがな
く、加硫時のタイヤ膨径に追従させながらスチールコー
ドsを伸長させることができる一方、膨径後には伸びが
抑えられるため、ベルト層6のタガ効果を高めることが
できる。従って、加硫後のタイヤ形状を良好にしなが
ら、高速走行時におけるベルト層端部のせり上がり現象
によるベルト層エッジ部のセパレーションの発生や、タ
イヤ外周の成長の抑制が可能になり、タイヤの高速耐久
性を高めることができる。
【0017】また、従来配置されている外側のベルト層
6dを上記のように構成するだけでよく、ベルト層の層
数を増加する必要がないため、タイヤ重量の増大や、コ
スト及び成形工程数の増加を招くことがない。また、単
撚スチールコードは、真っ直ぐに伸びて波状となること
がないので、ベルト層間のセパレーションを招く原因と
なることがなく、更に、タイヤの周方向剛性を均一的に
高めることができるため、偏摩耗の問題が生じることも
ない。また更に、補強コード7が交差するように積層し
て配された2,3番ベルト層6b,6cを、その補強コ
ード7をベルト層エッジ部で折り返し他方のベルト層に
延在するように構成し、補強コード7の切断エッジがベ
ルト層両端に露出しない状態としたので、そのエッジの
露出に起因して発生するベルト層のエッジセパレーショ
ンを抑制することができ、そのため、ベルト層エッジ部
の耐セパレーション性を一層高めることができる。
【0018】上記単撚スチールコードの素線断面配列
が、上記のように円弧状以外、例えば、図7(a)のよ
うに点線で示す仮想円に対して180°よりも狭い範囲
で弧状に並ぶ配列や、図7(b)のように上下に並ぶ配
列になると、加硫時の膨径にスチールコードが追従する
ことができずに、ベルト層が変形した状態となる。上記
Σlが、図8に示すように、1.16d(n−1)以上
と離れた状態になると、タイヤ周方向剛性が不十分とな
るため、ベルト層の外側への変形が大きくなり、タイヤ
外周成長を効果的に抑制することが困難となる。Σlの
下限は、各素線fがくい込むことなく当接した状態、即
ち、d(n−1)以上であればよい。
【0019】上記dn/(D−d)が1.6以下になる
と、上述と同様にタイヤ外周成長を抑制することが困難
となり、また、3.0以上になると、膨径時にスチール
コードsかベルト層に食い込み、耐久性が著しく低下す
る。上記2,3ベルト層6b,6cの補強コード7とし
ては、タイヤ重量を軽減するため、有機繊維から構成す
るのがよい。この有機繊維の引張弾性率としては300
0kg/mm2以上、引張強度としては150kg/mm2以上のも
のを使用することができる。その有機繊維としては、例
えば、アラミド繊維、ポリアリレート繊維、ポリーPー
フェニレンベンズビスオキサゾール繊維、ポリビニルア
ルコール繊維等を挙げることができ、それらから選ばれ
る繊維の1種または2種以上を撚り合わせた撚り糸を補
強コードとして好ましく用いることができる。
【0020】引張弾性率が3000kg/mm2未満では、ベ
ルト層のタガ効果が不足し、また操縦安定性も低下す
る。引張強度が150kg/mm2未満であると、ベルト強度
が低下し、タイヤ強度が低下する。上記単撚スチールコ
ードの素線数としては、3〜8本にするのがよい。3本
未満では加工が困難であり、また、8本を越えると素線
が円弧状に配列し難くなり素線に不均一な応力がかかる
ため好ましくない。各素線fは、全て同じ径のものであ
っても、異なる径のものであってもよく、素線径が異な
る場合には、上記式における素線径dは、それらの平均
を用いるものである。
【0021】また、上記実施形態では、ベルト層6dの
補強コード8を上述した単撚スチールコードにより全て
構成するようにしたが、補強コード8を複数のスチール
コードから構成する場合には、同じベルト層における全
スチールコードの80%超となるように、上記構成の単
撚スチールコードを用いることができる。本発明では、
上述した実施形態において、ベルト層を4層設けた例を
示したが、それに限定されず、少なくとも3層のベルト
層を設けたものであればよい。
【0022】本発明は、重荷重用空気入りラジアルタイ
ヤ、特に、偏平率を80%以下と小さくした重荷重用空
気入りラジアルタイヤに好ましく用いることができる
が、それに限定されず、ベルト層エッジ部の耐セパレー
ション性を高めると共にタイヤ外周成長を抑制するため
であれば、乗用車や建設車両用の空気入りタイヤ等にも
好適に使用することができる。
【0023】
【実施例】タイヤサイズを11/70R22.5で共通
にし、図1の構成の空気入りラジアルタイヤにおいて、
表1のように4番ベルト層の単撚スチールコード(0°
に近づけて配向)のΣlとdn/(D−d)とを変えた
本発明タイヤと比較タイヤ1〜3、及び図1のベルト層
に代えて、4層のベルト層をそれぞれスチールコードか
らなる補強コードをタイヤ周方向に対し特定の傾斜をも
って配列した各ベルト層から構成すると共に、該補強コ
ードを隣接するベルト層で交差するようにした従来タイ
ヤとをそれぞれ作製した。
【0024】本発明タイヤ及び比較タイヤでは、1×5
×0.30構造の単撚スチールコードを使用し、その型
付率は180%である。2,3番ベルト層の補強コード
には、引張弾性率3200kg/mm2、引張強度180kg/m
m2のアラミド繊維を使用し、そのタイヤ周方向に対する
配向角度は20°である。従来タイヤでは、各ベルト層
の補強コードに、3+9+15構造のスチールコードを
使用し、そのタイヤ周方向に対する配向角度は20°で
ある。
【0025】また、本発明タイヤ、従来タイヤ共に最下
層ベルトの補強コードには、3+6構造のスチールコー
ドを使用し、その配向角度は60°である。これら各試
験タイヤを以下に示す測定条件により、高速耐久性、タ
イヤ外周成長、重量、及び耐偏摩耗性の評価試験を行っ
たところ、表1に示す結果を得た。 高速耐久性 各試験タイヤをリムサイズ22.5×8.25のリムに
装着し、空気圧を800kPa にして、ドラム試験機の径
が1707mmの回転ドラムに取付け、負荷荷重26.7
2kNの条件下で、JATMA高速耐久性試験に従って走
行させた後、10分毎に速度を10km/hr ずつ増加さ
せ、タイヤ故障(ベルト層エッジ部のセパレーション)
が発生するまでの距離を測定し、その結果を従来タイヤ
を100とする指数値で評価した。この値が大きい程、
高速耐久性が優れている。 タイヤ外周成長 各試験タイヤのインフレート(空気圧800kPa )前後
のタイヤ外周の成長量をベルトエッジから30乃至40
mmの位置で測定し、その結果を従来タイヤを100とす
る指数値で評価した。この値が小さい程、タイヤ外周成
長が小さい。 重量 各試験タイヤの重量を測定し、その結果を従来タイヤを
100とする指数値で評価した。この値が小さい程、軽
量であることを示す。 耐偏摩耗性 各試験タイヤを上記と同様のリム、空気圧で、10tの
トラックに装着し、一般の車道を10万km走行後におけ
るリブの摩耗量差を測定し、その結果を従来タイヤを1
00とする指数値で評価した。この値が大きい程、耐偏
摩耗性が優れている。
【0026】
【表1】
【0027】表1から明らかなように、本発明タイヤ
は、タイヤの外周成長が抑制されると共に、ベルト層エ
ッジ部に発生するセパレーションが大幅に抑えられるた
め、高速耐久性が大きく改善されることが判る。また、
ベルト層の補強コードに、全て、有機繊維を用いること
により、軽量化を図ることができ、更に耐偏摩耗性も良
好であるのが判る。
【0028】
【発明の効果】上述したように本発明は、トレッド部の
カーカス層外側に補強コードを配列した複数のベルト層
を埋設した空気入りラジアルタイヤにおいて、外側に配
置するベルト層の補強コードをスチールコードから構成
すると共に該スチールコードをタイヤ周方向に対する配
向角度を5°以下にして巻き付けた螺旋状構造にし、そ
のスチールコードを複数の素線を撚り合わせた単撚スチ
ールコードから構成すると共に、それら素線のタイヤ径
方向断面が円弧状に並ぶ配列にし、その素線間距離の関
係と素線の占有率の関係とを上記の式で規定することに
より、重量の増大や偏摩耗の問題を招くことなく、高速
走行時におけるタイヤの外周成長の発生を抑制すると共
にベルト層の耐セパレーション性を高め、タイヤの高速
耐久性を改善することができる。
【0029】また、内側の隣接する2層のベルト層の互
いに交差する補強コードをベルト層エッジ部で折り返
し、該補強コードを一方から他方のベルト層に延在する
構成にすることにより、該補強コードのエッジがベルト
端に露出しないようになるため、ベルト層エッジ部の耐
セパレーション性を一層高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の空気入りラジアルタイヤの一例を示す
タイヤ子午線断面図である。
【図2】図1のベルト層の要部を一部切欠いた説明図で
ある。
【図3】2,3番ベルト層を構成する加硫前のベルト材
の一例を示す要部拡大説明図である。
【図4】2,3番ベルト層を構成する加硫前のベルト材
の他の例を示す要部拡大説明図である。
【図5】4番ベルト層における単撚スチールコードのタ
イヤ径方向断面図である。
【図6】4番ベルト層における単撚スチールコードのト
レッド部内における状態を示す要部説明図である。
【図7】(a),(b)は共に、本発明の形状から外れ
た、4番ベルト層における単撚スチールコードのタイヤ
径方向断面図である。
【図8】Σlが1.16d(n−1)以上と大きくなっ
た場合の、4番ベルト層における単撚スチールコードの
タイヤ径方向断面図である。
【符号の説明】
3 トレッド部 4 カーカス層 6 ベルト層 6a 1番ベルト層 6b 2番ベルト層 6c 3番ベルト層 6d 4番ベルト層 7,8 補強コード f 素線 s スチールコード(単撚スチールコード) T タイヤ周方向

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トレッド部のカーカス層外側に補強コー
    ドを配列した複数のベルト層を埋設した空気入りラジア
    ルタイヤにおいて、 隣接する2層のベルト層の互いに交差する補強コードを
    ベルト層エッジ部で折り返し、該補強コードを一方から
    他方のベルト層に延在する構成にし、 前記2層のベルト層の外側に配置するベルト層の補強コ
    ードをスチールコードから構成すると共に該スチールコ
    ードをタイヤ周方向に対する配向角度を5°以下にして
    巻き付けた螺旋状構造にし、前記スチールコードを複数
    の素線を撚り合わせた単撚スチールコードから構成する
    と共に、それら素線を前記トレッド部におけるタイヤ径
    方向断面が円弧状に並ぶ配列に構成し、 前記素線数をn、素線径をd、前記トレッド部に埋設さ
    れた状態における隣接する素線の中心間の距離の総和と
    そのスチールコード外径とをそれぞれΣl、Dとすると
    き、 Σl<1.16d(n−1) 1.6<dn/(D−d)<3.0 の式を満足するようにした空気入りラジアルタイヤ。
  2. 【請求項2】 前記ベルト層のスチールコードの型付率
    が140〜210%である請求項1記載の空気入りラジ
    アルタイヤ。
  3. 【請求項3】 前記単撚スチールコードを同じベルト層
    における全スチールコードの80%超となるように配置
    した請求項1または2記載の空気入りラジアルタイヤ。
  4. 【請求項4】 前記単撚スチールコードの素線数を3〜
    8本にした請求項1乃至3記載の空気入りラジアルタイ
    ヤ。
  5. 【請求項5】 前記2層のベルト層の補強コードを引張
    弾性率3000kg/mm2以上、引張強度150kg/mm2以上
    の有機繊維から構成した請求項1乃至4記載の空気入り
    ラジアルタイヤ。
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