JPH09235019A - 磁気ネジ搬送装置 - Google Patents
磁気ネジ搬送装置Info
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- JPH09235019A JPH09235019A JP7154096A JP7154096A JPH09235019A JP H09235019 A JPH09235019 A JP H09235019A JP 7154096 A JP7154096 A JP 7154096A JP 7154096 A JP7154096 A JP 7154096A JP H09235019 A JPH09235019 A JP H09235019A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 適切な速度での搬送が可能な磁気ネジ搬送装
置を提供すること。 【解決手段】 本発明の磁気ネジ搬送装置1は、回転可
能に保持された回転軸11の外周面にS極とN極とが交
互に帯状に着磁された着磁帯からなる雄磁気ネジ13を
備えた駆動軸10と、雄磁気ネジ13に対応するS極と
N極とが交互に帯状に着磁された着磁帯からなる雌磁気
ネジ22を備えた搬送台20とを有し、雄磁気ネジ13
と雌磁気ネジ22との間で作用する磁力によって、駆動
軸10の回転運動を搬送台20の直進運動に変換するも
のであって、雄磁気ネジ13と雌磁気ネジ22とが、そ
れぞれ軸方向に分割された2以上の着磁領域13a,1
3b,13m,22a,22a,22mを有し、隣合う
着磁領域の着磁帯が異なるピッチで着磁されている。
置を提供すること。 【解決手段】 本発明の磁気ネジ搬送装置1は、回転可
能に保持された回転軸11の外周面にS極とN極とが交
互に帯状に着磁された着磁帯からなる雄磁気ネジ13を
備えた駆動軸10と、雄磁気ネジ13に対応するS極と
N極とが交互に帯状に着磁された着磁帯からなる雌磁気
ネジ22を備えた搬送台20とを有し、雄磁気ネジ13
と雌磁気ネジ22との間で作用する磁力によって、駆動
軸10の回転運動を搬送台20の直進運動に変換するも
のであって、雄磁気ネジ13と雌磁気ネジ22とが、そ
れぞれ軸方向に分割された2以上の着磁領域13a,1
3b,13m,22a,22a,22mを有し、隣合う
着磁領域の着磁帯が異なるピッチで着磁されている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、螺旋帯状の着磁帯
を着磁して形成した雄磁気ネジと雌磁気ネジとの磁力の
作用により、回転運動を直進運動に変換することを利用
した磁気ネジ搬送装置に関し、特に、搬送位置によって
適切な搬送速度に変化させることができる磁気ネジ搬送
装置に関する。
を着磁して形成した雄磁気ネジと雌磁気ネジとの磁力の
作用により、回転運動を直進運動に変換することを利用
した磁気ネジ搬送装置に関し、特に、搬送位置によって
適切な搬送速度に変化させることができる磁気ネジ搬送
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、磁石を螺旋帯状に着磁した雄
磁気ネジと雌磁気ネジとの組合せによって形成した磁気
ネジを利用し、回転運動を直進運動に変換する磁気ネジ
搬送装置が開示されている。そこで、磁気ネジ搬送装置
の一従来例として特開平1−209222号公報に掲載
されたものを示して説明する。図10は、当該公報で開
示された磁気ネジ搬送装置を示した断面図であり、以下
のような構成を有している。軸101が、両端をフレー
ム等の固定部に取り付けられたボールベアリングの軸受
102,102に回転自在に支持されている。その軸1
01表面には、S極及びN極の帯状のマグネット(以
下、「着磁帯」という)103が交互に螺旋状に着磁さ
れ、雄磁気ネジ121が構成されている。軸受102,
102に支持された軸101の一端にはプーリ104が
固設され、モータ106のプーリ107との間にベルト
105が掛け渡たされている。
磁気ネジと雌磁気ネジとの組合せによって形成した磁気
ネジを利用し、回転運動を直進運動に変換する磁気ネジ
搬送装置が開示されている。そこで、磁気ネジ搬送装置
の一従来例として特開平1−209222号公報に掲載
されたものを示して説明する。図10は、当該公報で開
示された磁気ネジ搬送装置を示した断面図であり、以下
のような構成を有している。軸101が、両端をフレー
ム等の固定部に取り付けられたボールベアリングの軸受
102,102に回転自在に支持されている。その軸1
01表面には、S極及びN極の帯状のマグネット(以
下、「着磁帯」という)103が交互に螺旋状に着磁さ
れ、雄磁気ネジ121が構成されている。軸受102,
102に支持された軸101の一端にはプーリ104が
固設され、モータ106のプーリ107との間にベルト
105が掛け渡たされている。
【0003】そして、断面が示された搬送台108は、
移動時に回転しないように設けられたガイド棒111と
雄磁気ネジ121とを包むように設けられている。この
搬送台108の円筒孔109内側にも、S極とN極の帯
状の着磁帯110が螺旋状に巻き込むように着磁され、
雌磁気ネジ122を構成している。そして、軸101が
貫通する円筒孔109内で、着磁帯103と着磁帯11
0とが互いに接触しないよう、間隔aだけ空けるように
して配設されている。
移動時に回転しないように設けられたガイド棒111と
雄磁気ネジ121とを包むように設けられている。この
搬送台108の円筒孔109内側にも、S極とN極の帯
状の着磁帯110が螺旋状に巻き込むように着磁され、
雌磁気ネジ122を構成している。そして、軸101が
貫通する円筒孔109内で、着磁帯103と着磁帯11
0とが互いに接触しないよう、間隔aだけ空けるように
して配設されている。
【0004】このように構成された磁気ネジ搬送装置
は、モータ106の起動によって軸101が回転する
と、雄磁気ネジ121と雌磁気ネジ122とで、その軸
101に巻かれた着磁帯103と搬送台108に取り付
けられた着磁帯110との磁力作用が生じる。そのた
め、軸101の回転に伴い搬送台108が、ガイド棒1
11に沿って直線的に移動することとなる。一方、モー
タ106を逆に回転させれば、両着磁帯には逆に磁力が
作用して搬送台108は復動することとなる。
は、モータ106の起動によって軸101が回転する
と、雄磁気ネジ121と雌磁気ネジ122とで、その軸
101に巻かれた着磁帯103と搬送台108に取り付
けられた着磁帯110との磁力作用が生じる。そのた
め、軸101の回転に伴い搬送台108が、ガイド棒1
11に沿って直線的に移動することとなる。一方、モー
タ106を逆に回転させれば、両着磁帯には逆に磁力が
作用して搬送台108は復動することとなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来の磁気ネジ搬送装置では、搬送台108に載置した製
品等に対して始動及び停止時の加速または減速によって
生じる慣性力を小さくするために、雄磁気ネジ121を
回転させるモータ106には、パルスモータやサーボモ
ータ等の高価な制御モータが必要であった。即ち、雄磁
気ネジ121の回転に追随して雌磁気ネジ122が直線
的に移動するため、搬送台108の搬送速度は、雄磁気
ネジ121の回転数に起因することとなる。そのため、
制御モータを使用して搬送開始時及び搬送停止時には回
転数を少なくする一方、加速された搬送途中では回転数
を多くするといった制御が行なわれていた。
来の磁気ネジ搬送装置では、搬送台108に載置した製
品等に対して始動及び停止時の加速または減速によって
生じる慣性力を小さくするために、雄磁気ネジ121を
回転させるモータ106には、パルスモータやサーボモ
ータ等の高価な制御モータが必要であった。即ち、雄磁
気ネジ121の回転に追随して雌磁気ネジ122が直線
的に移動するため、搬送台108の搬送速度は、雄磁気
ネジ121の回転数に起因することとなる。そのため、
制御モータを使用して搬送開始時及び搬送停止時には回
転数を少なくする一方、加速された搬送途中では回転数
を多くするといった制御が行なわれていた。
【0006】ところで、S極及びN極の螺旋帯状の着磁
帯103,110からなる雄磁気ネジ121及び雌磁気
ネジ122のリードピッチも、搬送台108の搬送速度
を決定する要因の一つとなる。即ち、所定の回転数で着
磁帯103を回転させた場合には、リードピッチを大き
くすれば搬送速度も大きなる一方、リードピッチを小さ
くすれば搬送速度が小さくなる。しかし、リードピッチ
を大きくすると、負荷の小さい高速搬送が可能な磁気ネ
ジ搬送装置特有の効果を奏する反面、停止精度が荒くな
る問題があった。一方、リードピッチを小さくすると、
停止精度は向上するが搬送速度が小さく磁気ネジ搬送装
置の特徴を生かしきれないといった問題があった。
帯103,110からなる雄磁気ネジ121及び雌磁気
ネジ122のリードピッチも、搬送台108の搬送速度
を決定する要因の一つとなる。即ち、所定の回転数で着
磁帯103を回転させた場合には、リードピッチを大き
くすれば搬送速度も大きなる一方、リードピッチを小さ
くすれば搬送速度が小さくなる。しかし、リードピッチ
を大きくすると、負荷の小さい高速搬送が可能な磁気ネ
ジ搬送装置特有の効果を奏する反面、停止精度が荒くな
る問題があった。一方、リードピッチを小さくすると、
停止精度は向上するが搬送速度が小さく磁気ネジ搬送装
置の特徴を生かしきれないといった問題があった。
【0007】従って、本発明は、このような従来の問題
点を解決すべく、適切な速度での搬送が可能な磁気ネジ
搬送装置を提供することを目的とする。
点を解決すべく、適切な速度での搬送が可能な磁気ネジ
搬送装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の磁気ネジ搬送装
置は、回転可能に保持された回転軸の外周面にS極とN
極とが交互に螺旋帯状に着磁された着磁帯からなる雄磁
気ネジを備えた駆動軸と、前記雄磁気ネジに対応するS
極とN極とが交互に螺旋帯状に着磁された着磁帯からな
る雌磁気ネジを備えた搬送台とを有し、雄磁気ネジと雌
磁気ネジとの間で作用する磁力によって、駆動軸の回転
運動を搬送台の直進運動に変換するものであって、前記
雄磁気ネジと前記雌磁気ネジとが、それぞれ軸方向に分
割された2以上の着磁領域を有し、隣合う着磁領域の着
磁帯が異なるピッチで着磁されたものであることを特徴
とする。
置は、回転可能に保持された回転軸の外周面にS極とN
極とが交互に螺旋帯状に着磁された着磁帯からなる雄磁
気ネジを備えた駆動軸と、前記雄磁気ネジに対応するS
極とN極とが交互に螺旋帯状に着磁された着磁帯からな
る雌磁気ネジを備えた搬送台とを有し、雄磁気ネジと雌
磁気ネジとの間で作用する磁力によって、駆動軸の回転
運動を搬送台の直進運動に変換するものであって、前記
雄磁気ネジと前記雌磁気ネジとが、それぞれ軸方向に分
割された2以上の着磁領域を有し、隣合う着磁領域の着
磁帯が異なるピッチで着磁されたものであることを特徴
とする。
【0009】また、本発明の磁気ネジ搬送装置は、前記
雄磁気ネジの着磁領域が、着磁帯のピッチが小さい前記
雄磁気ネジの両端部に形成された低速領域と、着磁帯の
ピッチが大きい前記雄磁気ネジの中央部に形成された高
速領域とを有し、前記雌磁気ネジが、前記雄磁気ネジに
形成された低速領域と高速領域の着磁帯に対応する着磁
帯が着磁された着磁領域を有するものであることが望ま
しい。また、本発明の磁気ネジ搬送装置は、前記雌磁気
ネジの着磁領域が、着磁帯のピッチが前記雄磁気ネジの
低速領域に着磁された着磁帯と同一であって、当該着磁
領域の両端部に形成された低速領域と、着磁帯のピッチ
が前記雄磁気ネジの高速領域に着磁された着磁帯と同一
であって、当該着磁領域の中央部に形成された高速領域
とから構成されたものであることが望ましい。また、本
発明の磁気ネジ搬送装置は、前記雄磁気ネジ及び雌磁気
ネジに形成された低速領域が、高速領域よりも大径で形
成されたものであることが望ましい。
雄磁気ネジの着磁領域が、着磁帯のピッチが小さい前記
雄磁気ネジの両端部に形成された低速領域と、着磁帯の
ピッチが大きい前記雄磁気ネジの中央部に形成された高
速領域とを有し、前記雌磁気ネジが、前記雄磁気ネジに
形成された低速領域と高速領域の着磁帯に対応する着磁
帯が着磁された着磁領域を有するものであることが望ま
しい。また、本発明の磁気ネジ搬送装置は、前記雌磁気
ネジの着磁領域が、着磁帯のピッチが前記雄磁気ネジの
低速領域に着磁された着磁帯と同一であって、当該着磁
領域の両端部に形成された低速領域と、着磁帯のピッチ
が前記雄磁気ネジの高速領域に着磁された着磁帯と同一
であって、当該着磁領域の中央部に形成された高速領域
とから構成されたものであることが望ましい。また、本
発明の磁気ネジ搬送装置は、前記雄磁気ネジ及び雌磁気
ネジに形成された低速領域が、高速領域よりも大径で形
成されたものであることが望ましい。
【0010】また、本発明の磁気ネジ搬送装置は、前記
雌磁気ネジの着磁領域が、着磁帯のピッチが前記雄磁気
ネジの低速領域に着磁された着磁帯と同一であって、当
該着磁領域の一方片側半分に形成された低速領域と、着
磁帯のピッチが前記雄磁気ネジの高速領域に着磁された
着磁帯と同一であって、当該着磁領域の他方片側半分に
形成された高速領域とから構成され、前記雄磁気ネジの
着磁領域が、当該雄磁気ネジに形成された前記低速領域
の更に前記他方側端部であって、前記雌磁気ネジに形成
された高速領域より狭い幅で前記高速着領域の着磁帯と
同一ピッチで着磁された補助領域と、着磁帯の存在しな
い無着磁領域が連続するものであることが望ましい。
雌磁気ネジの着磁領域が、着磁帯のピッチが前記雄磁気
ネジの低速領域に着磁された着磁帯と同一であって、当
該着磁領域の一方片側半分に形成された低速領域と、着
磁帯のピッチが前記雄磁気ネジの高速領域に着磁された
着磁帯と同一であって、当該着磁領域の他方片側半分に
形成された高速領域とから構成され、前記雄磁気ネジの
着磁領域が、当該雄磁気ネジに形成された前記低速領域
の更に前記他方側端部であって、前記雌磁気ネジに形成
された高速領域より狭い幅で前記高速着領域の着磁帯と
同一ピッチで着磁された補助領域と、着磁帯の存在しな
い無着磁領域が連続するものであることが望ましい。
【0011】また、本発明の磁気ネジ搬送装置は、回転
可能に保持された回転軸の外周面にS極とN極とが交互
に螺旋帯状に着磁された着磁帯からなる雄磁気ネジを備
えた駆動軸と、前記雄磁気ネジに対応するS極とN極と
が交互に螺旋帯状に着磁された着磁帯からなる雌磁気ネ
ジを備えた搬送台とを有し、雄磁気ネジと雌磁気ネジと
の間で作用する磁力によって、駆動軸の回転運動を搬送
台の直進運動に変換するもので、前記雄磁気ネジが、着
磁帯のピッチが小さい前記雄磁気ネジの両端部に形成さ
れた低速領域と、着磁帯のピッチが大きい前記雄磁気ネ
ジの中央部に形成された高速領域とから構成されたもの
であって、前記雌磁気ネジが、前記雄磁気ネジの低速領
域に着磁された着磁帯と同一ピッチの低速用着磁帯と、
前記雄磁気ネジの高速領域に着磁された着磁帯と同一ピ
ッチの高速用着磁帯とが、当該雌磁気ネジの全域にわた
って重ねて着磁されたものであることを特徴とする。
可能に保持された回転軸の外周面にS極とN極とが交互
に螺旋帯状に着磁された着磁帯からなる雄磁気ネジを備
えた駆動軸と、前記雄磁気ネジに対応するS極とN極と
が交互に螺旋帯状に着磁された着磁帯からなる雌磁気ネ
ジを備えた搬送台とを有し、雄磁気ネジと雌磁気ネジと
の間で作用する磁力によって、駆動軸の回転運動を搬送
台の直進運動に変換するもので、前記雄磁気ネジが、着
磁帯のピッチが小さい前記雄磁気ネジの両端部に形成さ
れた低速領域と、着磁帯のピッチが大きい前記雄磁気ネ
ジの中央部に形成された高速領域とから構成されたもの
であって、前記雌磁気ネジが、前記雄磁気ネジの低速領
域に着磁された着磁帯と同一ピッチの低速用着磁帯と、
前記雄磁気ネジの高速領域に着磁された着磁帯と同一ピ
ッチの高速用着磁帯とが、当該雌磁気ネジの全域にわた
って重ねて着磁されたものであることを特徴とする。
【0012】また、本発明の磁気ネジ搬送装置は、回転
可能に保持された回転軸の外周面にS極とN極とが交互
に螺旋帯状に着磁された着磁帯からなる雄磁気ネジを備
えた駆動軸と、前記雄磁気ネジに対応するS極とN極と
が交互に螺旋帯状に着磁された着磁帯からなる雌磁気ネ
ジを備えた搬送台とを有し、雄磁気ネジと雌磁気ネジと
の間で作用する磁力によって、駆動軸の回転運動を搬送
台の直進運動に変換するものであって、前記駆動軸が、
並設された2以上の回転軸に形成された2以上の雄磁気
ネジからなり、前記搬送台が、前記2以上の雄磁気ネジ
に対応する2以上の雌磁気ネジが並設され、前記駆動軸
を構成する各雄磁気ネジ及び前記搬台に並設された各雌
磁気ネジが、異なるピッチの着磁帯が着磁されたもので
あることを特徴とする。
可能に保持された回転軸の外周面にS極とN極とが交互
に螺旋帯状に着磁された着磁帯からなる雄磁気ネジを備
えた駆動軸と、前記雄磁気ネジに対応するS極とN極と
が交互に螺旋帯状に着磁された着磁帯からなる雌磁気ネ
ジを備えた搬送台とを有し、雄磁気ネジと雌磁気ネジと
の間で作用する磁力によって、駆動軸の回転運動を搬送
台の直進運動に変換するものであって、前記駆動軸が、
並設された2以上の回転軸に形成された2以上の雄磁気
ネジからなり、前記搬送台が、前記2以上の雄磁気ネジ
に対応する2以上の雌磁気ネジが並設され、前記駆動軸
を構成する各雄磁気ネジ及び前記搬台に並設された各雌
磁気ネジが、異なるピッチの着磁帯が着磁されたもので
あることを特徴とする。
【0013】また、本発明の磁気ネジ搬送装置は、前記
一の雄磁気ネジが、着磁帯が前記回転軸の全領域にわた
って着磁されたピッチの大きい高速用雄磁気ネジであ
り、前記他の雄磁気ネジが、着磁帯が前記回転軸の2以
上の所定領域に着磁されたピッチの小さい低速用雄磁気
ネジであり、前記一の雌磁気ネジが、前記高速用雄磁気
ネジと同一ピッチで着磁帯が着磁された高速用雌磁気ネ
ジであり、前記他の雌磁気ネジが、前記低速用雄磁気ネ
ジと同一ピッチで着磁帯が着磁された低速用雌磁気ネジ
であることが望ましい。 また、本発明の磁気ネジ搬送
装置は、前記他の雄磁気ネジを構成する前記低速用雄磁
気ネジが、回転軸の軸方向に対して移動可能な移動部材
に形成されたものであることが望ましい。
一の雄磁気ネジが、着磁帯が前記回転軸の全領域にわた
って着磁されたピッチの大きい高速用雄磁気ネジであ
り、前記他の雄磁気ネジが、着磁帯が前記回転軸の2以
上の所定領域に着磁されたピッチの小さい低速用雄磁気
ネジであり、前記一の雌磁気ネジが、前記高速用雄磁気
ネジと同一ピッチで着磁帯が着磁された高速用雌磁気ネ
ジであり、前記他の雌磁気ネジが、前記低速用雄磁気ネ
ジと同一ピッチで着磁帯が着磁された低速用雌磁気ネジ
であることが望ましい。 また、本発明の磁気ネジ搬送
装置は、前記他の雄磁気ネジを構成する前記低速用雄磁
気ネジが、回転軸の軸方向に対して移動可能な移動部材
に形成されたものであることが望ましい。
【0014】以上のような構成からなる本発明の磁気ネ
ジ搬送装置は、本発明の磁気ネジ搬送装置は、回転軸に
駆動力が伝達された駆動軸が回転すると、雄磁気ネジと
雌磁気ネジとの間で作用する磁力によって吸引力が働
き、駆動軸の回転運動が搬送台の直進運動に変換される
こととなるが、着磁帯が異なるピッチで着磁された雄磁
気ネジの各着磁領域を当該雄磁気ネジに対応して着磁さ
れた着磁領域を有する雌磁気ネジを備えた搬送台が移動
する場合、ピッチの大きい領域では送り速度が大きくな
る一方、ピッチの小さい領域では送り速度が小さくなる
ので、各着磁領域の着磁帯を所定のピッチで着磁するこ
とで搬送位置に合った適切な速度での搬送が可能とな
る。特に、雄磁気ネジの両端部をピッチの小さい低速領
域とし、中央部をピッチの大きい高速領域とすれば、搬
送台の始動時及び停止時の加速を緩やかにし、搬送台に
載置された物へかかる負荷を小さくするとともに、停止
精度を高めることが可能となる。
ジ搬送装置は、本発明の磁気ネジ搬送装置は、回転軸に
駆動力が伝達された駆動軸が回転すると、雄磁気ネジと
雌磁気ネジとの間で作用する磁力によって吸引力が働
き、駆動軸の回転運動が搬送台の直進運動に変換される
こととなるが、着磁帯が異なるピッチで着磁された雄磁
気ネジの各着磁領域を当該雄磁気ネジに対応して着磁さ
れた着磁領域を有する雌磁気ネジを備えた搬送台が移動
する場合、ピッチの大きい領域では送り速度が大きくな
る一方、ピッチの小さい領域では送り速度が小さくなる
ので、各着磁領域の着磁帯を所定のピッチで着磁するこ
とで搬送位置に合った適切な速度での搬送が可能とな
る。特に、雄磁気ネジの両端部をピッチの小さい低速領
域とし、中央部をピッチの大きい高速領域とすれば、搬
送台の始動時及び停止時の加速を緩やかにし、搬送台に
載置された物へかかる負荷を小さくするとともに、停止
精度を高めることが可能となる。
【0015】また、雄磁気ネジの各着磁領域で搬送台の
搬送速度が変化する際、搬送位置にある雄磁気ネジの着
磁領域と同一ピッチの雌磁気ネジの着磁領域の着磁帯が
強く吸引される一方、雌磁気ネジの着磁領域のうちピッ
チの異なる領域の部分では脱調力が小さくなるので、搬
送台は、駆動軸に形成された雄磁気ネジの各着磁領域に
従って搬送速度が変化する。特に、例えば雄磁気ネジ
が、中央部をピッチの大きい高速領域とし、雄磁気ネジ
の両端部をピッチの小さい低速領域とする場合、その雄
磁気ネジ及び雌磁気ネジに形成された低速領域を高速領
域よりも大径で形成すれば、搬送台が高速領域にある場
合には、雌磁気ネジの低速領域の着磁帯が雄磁気ネジと
距離があるため両者による磁力の影響は小さくなり、搬
送台の推力を減少させることが少なくスムーズな搬送が
可能となる。
搬送速度が変化する際、搬送位置にある雄磁気ネジの着
磁領域と同一ピッチの雌磁気ネジの着磁領域の着磁帯が
強く吸引される一方、雌磁気ネジの着磁領域のうちピッ
チの異なる領域の部分では脱調力が小さくなるので、搬
送台は、駆動軸に形成された雄磁気ネジの各着磁領域に
従って搬送速度が変化する。特に、例えば雄磁気ネジ
が、中央部をピッチの大きい高速領域とし、雄磁気ネジ
の両端部をピッチの小さい低速領域とする場合、その雄
磁気ネジ及び雌磁気ネジに形成された低速領域を高速領
域よりも大径で形成すれば、搬送台が高速領域にある場
合には、雌磁気ネジの低速領域の着磁帯が雄磁気ネジと
距離があるため両者による磁力の影響は小さくなり、搬
送台の推力を減少させることが少なくスムーズな搬送が
可能となる。
【0016】また、ピッチの小さい低速領域の更に側端
部に、高速領域と同一のピッチの大きい補助領域を設け
ることで、停止位置での吸引力が大きく停止精度が向上
し、また無着磁領域を設けることによって駆動軸端部に
ある支持部材への強い衝突を防止することが可能とな
る。また、雄磁気ネジを低速領域と高速領域に区分した
着磁領域によって構成したのに対し、雌磁気ネジには低
速用着磁帯と高速用着磁帯を当該雌磁気ネジの全域にわ
たって重ねて着磁したので、搬送台が雄磁気ネジの低速
領域を移動する際に減速される一方、雄磁気ネジの高速
領域を移動する際に加速されるよう、搬送位置に合った
適切な速度での搬送がコンパクトな搬送装置で可能とな
る。
部に、高速領域と同一のピッチの大きい補助領域を設け
ることで、停止位置での吸引力が大きく停止精度が向上
し、また無着磁領域を設けることによって駆動軸端部に
ある支持部材への強い衝突を防止することが可能とな
る。また、雄磁気ネジを低速領域と高速領域に区分した
着磁領域によって構成したのに対し、雌磁気ネジには低
速用着磁帯と高速用着磁帯を当該雌磁気ネジの全域にわ
たって重ねて着磁したので、搬送台が雄磁気ネジの低速
領域を移動する際に減速される一方、雄磁気ネジの高速
領域を移動する際に加速されるよう、搬送位置に合った
適切な速度での搬送がコンパクトな搬送装置で可能とな
る。
【0017】また、本発明の磁気ネジ搬送装置は、それ
ぞれ異なるピッチの着磁帯が着磁された2以上の雄磁気
ネジが回転すると、それに対応する2以上の雌磁気ネジ
のうち調合する一の雌磁気ネジが雄磁気ネジの磁力によ
って吸引され直線方向に移動するが、搬送台の所定の移
動位置によって2以上の雄磁気ネジ及び雌磁気ネジのう
ち調合する組合せが変化し、それに従って搬送速度も変
化するので、搬送速度を自由に変化させることができ、
適切な搬送速度での搬送が可能となる。
ぞれ異なるピッチの着磁帯が着磁された2以上の雄磁気
ネジが回転すると、それに対応する2以上の雌磁気ネジ
のうち調合する一の雌磁気ネジが雄磁気ネジの磁力によ
って吸引され直線方向に移動するが、搬送台の所定の移
動位置によって2以上の雄磁気ネジ及び雌磁気ネジのう
ち調合する組合せが変化し、それに従って搬送速度も変
化するので、搬送速度を自由に変化させることができ、
適切な搬送速度での搬送が可能となる。
【0018】また、本発明の磁気ネジ搬送装置は、全領
域にわたって形成された高速用磁気ネジによって搬送台
が高速で移動するとともに、所定領域に形成された低速
用雄磁気ネジによって、当該領域を搬送台が移動する際
にはその搬送速度が減速され、また、当該領域で正確に
停止することができ、適切な搬送速度での搬送ととも
に、移動及び停止を繰り返す種々の搬送操作が可能とな
る。また、雄磁気ネジを構成する低速用雄磁気ネジを移
動部材を回転軸に対して任意に位置に移動させること
で、搬送速度を減速させる減速位置及び搬送台を停止さ
せる停止位置を自由に変化させることができ、特に磁気
ネジ搬送装置の組立後に便利である。
域にわたって形成された高速用磁気ネジによって搬送台
が高速で移動するとともに、所定領域に形成された低速
用雄磁気ネジによって、当該領域を搬送台が移動する際
にはその搬送速度が減速され、また、当該領域で正確に
停止することができ、適切な搬送速度での搬送ととも
に、移動及び停止を繰り返す種々の搬送操作が可能とな
る。また、雄磁気ネジを構成する低速用雄磁気ネジを移
動部材を回転軸に対して任意に位置に移動させること
で、搬送速度を減速させる減速位置及び搬送台を停止さ
せる停止位置を自由に変化させることができ、特に磁気
ネジ搬送装置の組立後に便利である。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の磁気ネジ搬送装置
の一実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1
は、第一実施の形態の磁気ネジ搬送装置の断面図であ
る。本実施の形態の磁気ネジ搬送装置1は、水平に配設
された駆動軸10と、その駆動軸に対してスライド可能
に設けられた搬送台20とを主要部として構成されてい
る。そこで先ず、駆動軸10について説明する。駆動軸
10を構成する回転軸11は、両端を軸受12,12に
より支持されている。この回転軸11の外周に配設され
たロッド18(図2)には、N極着磁帯とS極着磁帯と
によって雄磁気ネジ13が形成され、搬送台20を搬送
するための駆動軸10が構成されている。雄磁気ネジ1
3の詳細については後述する。また、回転軸11の図面
左端部には、プーリ14が固設されている。そして、プ
ーリ14には、ベルト15を介して駆動手段である駆動
モータ16の駆動軸に接続されている。
の一実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1
は、第一実施の形態の磁気ネジ搬送装置の断面図であ
る。本実施の形態の磁気ネジ搬送装置1は、水平に配設
された駆動軸10と、その駆動軸に対してスライド可能
に設けられた搬送台20とを主要部として構成されてい
る。そこで先ず、駆動軸10について説明する。駆動軸
10を構成する回転軸11は、両端を軸受12,12に
より支持されている。この回転軸11の外周に配設され
たロッド18(図2)には、N極着磁帯とS極着磁帯と
によって雄磁気ネジ13が形成され、搬送台20を搬送
するための駆動軸10が構成されている。雄磁気ネジ1
3の詳細については後述する。また、回転軸11の図面
左端部には、プーリ14が固設されている。そして、プ
ーリ14には、ベルト15を介して駆動手段である駆動
モータ16の駆動軸に接続されている。
【0020】一方、搬送台20は、駆動軸10に係設さ
れている。この搬送台20は、ブロック21に貫通孔2
1aが形成され、その内周面の円筒体形状の強磁性材に
雄磁気ネジ13に対応する雌磁気ネジ22が形成されて
いる。雌磁気ネジ22も雄磁気ネジ13と同様に帯状の
S極着磁帯とN極着磁帯とが交互に着磁され形成されて
いる。雌磁気ネジ22の詳細についても後述する。そし
て、駆動軸10がブロック21を貫いて配設された際、
雄磁気ネジ13と雌磁気ネジ22とが互いに接触しない
よう、両者の間には間隔aだけ空けるようにして隙間が
設けられている。また、磁気ネジ搬送装置1には、回転
軸11と平行な回り止め用の案内軸17が固設され、搬
送台20は、ブロック21に固着されたスライダー23
によって案内軸17に嵌合している。これにより、搬送
台20は、常に水平な状態を維持しながら移動すること
となる。
れている。この搬送台20は、ブロック21に貫通孔2
1aが形成され、その内周面の円筒体形状の強磁性材に
雄磁気ネジ13に対応する雌磁気ネジ22が形成されて
いる。雌磁気ネジ22も雄磁気ネジ13と同様に帯状の
S極着磁帯とN極着磁帯とが交互に着磁され形成されて
いる。雌磁気ネジ22の詳細についても後述する。そし
て、駆動軸10がブロック21を貫いて配設された際、
雄磁気ネジ13と雌磁気ネジ22とが互いに接触しない
よう、両者の間には間隔aだけ空けるようにして隙間が
設けられている。また、磁気ネジ搬送装置1には、回転
軸11と平行な回り止め用の案内軸17が固設され、搬
送台20は、ブロック21に固着されたスライダー23
によって案内軸17に嵌合している。これにより、搬送
台20は、常に水平な状態を維持しながら移動すること
となる。
【0021】次に、駆動軸10を構成する雄磁気ネジ1
3及び搬送台20に形成された雌磁気ネジ22について
詳細に説明する。図2は、雄磁気ネジ13及び雌磁気ネ
ジ22を示す断面斜視図である。また、図3は、雄磁気
ネジ13及び雌磁気ネジ22を構成する着磁帯の関係を
示す図である。先ず、雄磁気ネジ13は、図1に示すよ
うに3つに区分された着磁領域がロッド18に形成され
ている。具体的には、駆動軸10の両端を同様に構成さ
れた低速領域13a(図面左),13b(図面右)と、
その間の中央部に構成された高速領域13mとから形成
されている。両者の違いは、そこに着磁される着磁帯の
ピッチ及び着磁角度である。
3及び搬送台20に形成された雌磁気ネジ22について
詳細に説明する。図2は、雄磁気ネジ13及び雌磁気ネ
ジ22を示す断面斜視図である。また、図3は、雄磁気
ネジ13及び雌磁気ネジ22を構成する着磁帯の関係を
示す図である。先ず、雄磁気ネジ13は、図1に示すよ
うに3つに区分された着磁領域がロッド18に形成され
ている。具体的には、駆動軸10の両端を同様に構成さ
れた低速領域13a(図面左),13b(図面右)と、
その間の中央部に構成された高速領域13mとから形成
されている。両者の違いは、そこに着磁される着磁帯の
ピッチ及び着磁角度である。
【0022】即ち、共に軸芯をなすロッド18には、N
極着磁帯及びS極着磁帯が形成された磁石が覆装されて
いるが、低速領域13a,13bには、N極着磁帯2N
とS極着磁帯2S とが第1傾斜角度θ1 で平行螺旋状に
着磁され、高速領域13mには、N極着磁帯3N 及びS
極着磁帯3S が第2傾斜角度θ2 (>θ1 )で平行螺旋
状に着磁されている(図3参照)。また、低速領域13
a,13bのN極着磁帯2N 及びS極着磁帯2S のリー
ドピッチdが、高速領域13mのN極着磁帯3N 及びS
極着磁帯3S のリードピッチDより小さい寸法で形成さ
れている。なお、このロッド18には、強磁性材料(例
えば鉄、酸化鉄、ニッケル、コバルト若しくはこれらを
主成分とする合金その他の化合物等)が使用される。こ
れは、磁力線の発生密度を増加させるためである。
極着磁帯及びS極着磁帯が形成された磁石が覆装されて
いるが、低速領域13a,13bには、N極着磁帯2N
とS極着磁帯2S とが第1傾斜角度θ1 で平行螺旋状に
着磁され、高速領域13mには、N極着磁帯3N 及びS
極着磁帯3S が第2傾斜角度θ2 (>θ1 )で平行螺旋
状に着磁されている(図3参照)。また、低速領域13
a,13bのN極着磁帯2N 及びS極着磁帯2S のリー
ドピッチdが、高速領域13mのN極着磁帯3N 及びS
極着磁帯3S のリードピッチDより小さい寸法で形成さ
れている。なお、このロッド18には、強磁性材料(例
えば鉄、酸化鉄、ニッケル、コバルト若しくはこれらを
主成分とする合金その他の化合物等)が使用される。こ
れは、磁力線の発生密度を増加させるためである。
【0023】次に、雌磁気ネジ22について説明する。
雌磁気ネジ22についても、図2に示すように3つに区
分された着磁領域が形成されている。具体的には、両端
には雄磁気ネジ13の低速領域13a,13bに対応す
る低速領域22a,22aが形成され、その間の中央部
には雄磁気ネジ13の高速領域13mに対応する高速領
域22mが形成されている。これらは、雄磁気ネジ13
にと同様に低速領域22a,22aは、N極着磁帯4N
及びS極着磁帯4S が第1傾斜角度θ1 で平行螺旋状に
着磁され、高速領域22mには、N極着磁帯5N 及びS
極着磁帯5S が第2傾斜角度θ2 (>θ1 )で平行螺旋
状に着磁されている(図3参照)。また、低速領域22
a,22aのN極着磁帯4N 及びS極着磁帯4S のリー
ドピッチdが、高速領域22mのN極着磁帯5N 及びS
極着磁帯5S のリードピッチDより小さい寸法で形成さ
れている。また、この場合、雄磁気ネジ13の低速領域
13a,13bは、雌磁気ネジ22の低速領域22a,
22bより軸方向に大きな幅をとって形成されている。
雌磁気ネジ22についても、図2に示すように3つに区
分された着磁領域が形成されている。具体的には、両端
には雄磁気ネジ13の低速領域13a,13bに対応す
る低速領域22a,22aが形成され、その間の中央部
には雄磁気ネジ13の高速領域13mに対応する高速領
域22mが形成されている。これらは、雄磁気ネジ13
にと同様に低速領域22a,22aは、N極着磁帯4N
及びS極着磁帯4S が第1傾斜角度θ1 で平行螺旋状に
着磁され、高速領域22mには、N極着磁帯5N 及びS
極着磁帯5S が第2傾斜角度θ2 (>θ1 )で平行螺旋
状に着磁されている(図3参照)。また、低速領域22
a,22aのN極着磁帯4N 及びS極着磁帯4S のリー
ドピッチdが、高速領域22mのN極着磁帯5N 及びS
極着磁帯5S のリードピッチDより小さい寸法で形成さ
れている。また、この場合、雄磁気ネジ13の低速領域
13a,13bは、雌磁気ネジ22の低速領域22a,
22bより軸方向に大きな幅をとって形成されている。
【0024】次に、上記構成を有する磁気ネジ搬送装置
1において、駆動軸10が図面上を左から右へ移動する
際の作用について説明する。先ず、搬送開始前は、搬送
台20が駆動軸10の左端に位置し、雄磁気ネジ13及
び雌磁気ネジ22の左端部に形成された低速領域13
a,22a部分の着磁帯が重なり合い、異なる極性同士
で吸引し合う状態(このような状態を「調合」という)
で停止している。一方、雄磁気ネジ13の高速領域13
mの一部は、雌磁気ネジ22の低速領域22aに入り込
み、また雌磁気ネジ22の右側端部低速領域22bは、
雄磁気ネジ13の高速領域13m上にあるため、それぞ
れの着磁帯は一致しない状態にある。
1において、駆動軸10が図面上を左から右へ移動する
際の作用について説明する。先ず、搬送開始前は、搬送
台20が駆動軸10の左端に位置し、雄磁気ネジ13及
び雌磁気ネジ22の左端部に形成された低速領域13
a,22a部分の着磁帯が重なり合い、異なる極性同士
で吸引し合う状態(このような状態を「調合」という)
で停止している。一方、雄磁気ネジ13の高速領域13
mの一部は、雌磁気ネジ22の低速領域22aに入り込
み、また雌磁気ネジ22の右側端部低速領域22bは、
雄磁気ネジ13の高速領域13m上にあるため、それぞ
れの着磁帯は一致しない状態にある。
【0025】このように停止した状態からモータ13を
回転させると、その回転がベルト15を介してプーリ1
4に伝達され回転軸11、即ち駆動軸10が回転され
る。駆動軸10の回転により雄磁気ネジ13が回転する
と、搬送台2の雌磁気ネジ22が、雄磁気ネジ13との
吸引力によって回転に追随しようとする。しかし、搬送
台20は、スライダー23が案内軸17に嵌合して回転
が制限され、そのスライダー23は、軸方向に対して特
に力が作用せず中立である。そのため、回転が開始され
た搬送初期には、駆動軸10が回転すると、搬送台20
に形成された雌磁気ネジ22のうち特に低速領域22a
の着磁帯5S ,5N が、雄磁気ネジ13の低速領域13
aの着磁帯3N ,3S に吸引されて追随し、搬送台20
は、水平な状態を保ったまま軸方向を図面右側に直線移
動する。
回転させると、その回転がベルト15を介してプーリ1
4に伝達され回転軸11、即ち駆動軸10が回転され
る。駆動軸10の回転により雄磁気ネジ13が回転する
と、搬送台2の雌磁気ネジ22が、雄磁気ネジ13との
吸引力によって回転に追随しようとする。しかし、搬送
台20は、スライダー23が案内軸17に嵌合して回転
が制限され、そのスライダー23は、軸方向に対して特
に力が作用せず中立である。そのため、回転が開始され
た搬送初期には、駆動軸10が回転すると、搬送台20
に形成された雌磁気ネジ22のうち特に低速領域22a
の着磁帯5S ,5N が、雄磁気ネジ13の低速領域13
aの着磁帯3N ,3S に吸引されて追随し、搬送台20
は、水平な状態を保ったまま軸方向を図面右側に直線移
動する。
【0026】永久磁石の吸引力は、反発力と比較して非
常に強い。そのため、低速領域13a,22aの重なり
合う部分が小さくても、駆動軸10を回転させると、高
速領域13m,22m及び低速領域13b,22bを脱
調させたまま移動する。また、雄磁気ネジ及び雌磁気ネ
ジの着磁帯のリードピッチが異なる箇所では、リードピ
ッチが合った箇所と比較した場合に極端に脱調力(雄磁
気ネジの回転に雌磁気ネジを追随させようとする両者に
働く吸引力)が小さくなる。例えば、リードピッチの比
を1対3とした異なるピッチ間に働く脱調力は同一ピッ
チ箇所の5分の1以下になることが確認されている。従
って、駆動軸10の回転によって軸方向に直線移動する
搬送台20は、搬送位置にある雄磁気ネジ13の着磁帯
と同一のピッチで形成された雌磁気ネジ22の着磁帯
が、その磁力作用によって吸引されて移動することとな
る。
常に強い。そのため、低速領域13a,22aの重なり
合う部分が小さくても、駆動軸10を回転させると、高
速領域13m,22m及び低速領域13b,22bを脱
調させたまま移動する。また、雄磁気ネジ及び雌磁気ネ
ジの着磁帯のリードピッチが異なる箇所では、リードピ
ッチが合った箇所と比較した場合に極端に脱調力(雄磁
気ネジの回転に雌磁気ネジを追随させようとする両者に
働く吸引力)が小さくなる。例えば、リードピッチの比
を1対3とした異なるピッチ間に働く脱調力は同一ピッ
チ箇所の5分の1以下になることが確認されている。従
って、駆動軸10の回転によって軸方向に直線移動する
搬送台20は、搬送位置にある雄磁気ネジ13の着磁帯
と同一のピッチで形成された雌磁気ネジ22の着磁帯
が、その磁力作用によって吸引されて移動することとな
る。
【0027】ここで、搬送台20の搬送位置と搬送速度
との関係を図4に示す。なお、駆動モータ16の回転数
は常に一定である。そこで、図からも分かるように搬送
初期の始動区間O−Aでは、搬送速度が小さい。即ち、
それぞれの低速領域13a,22aを構成する着磁帯3
N ,3S ,5S ,5N は、小ピッチで形成されているた
め軸方向へ移動する搬送台20の搬送速度は小さい。そ
して、更に駆動軸10が回転され、雌磁気ネジ22の低
速領域22aが雄磁気ネジ13の高速領域13mに移動
する加速区間A−Bでは、低速領域22aの着磁帯4N
,4S が脱調するのに対し、高速領域13m,22m
との間では調合することとなる。
との関係を図4に示す。なお、駆動モータ16の回転数
は常に一定である。そこで、図からも分かるように搬送
初期の始動区間O−Aでは、搬送速度が小さい。即ち、
それぞれの低速領域13a,22aを構成する着磁帯3
N ,3S ,5S ,5N は、小ピッチで形成されているた
め軸方向へ移動する搬送台20の搬送速度は小さい。そ
して、更に駆動軸10が回転され、雌磁気ネジ22の低
速領域22aが雄磁気ネジ13の高速領域13mに移動
する加速区間A−Bでは、低速領域22aの着磁帯4N
,4S が脱調するのに対し、高速領域13m,22m
との間では調合することとなる。
【0028】そのため、搬送台20は、低速領域13
a,22a間で作用する磁力から、高速領域13m,2
2m間で作用する磁力の影響を受けることとなる。従っ
て、搬送台20は、ピッチを大きくとった高速領域22
mの着磁帯5N ,5S が、逆極性の雄磁気ネジ13の着
磁帯3N ,3S に吸引されるが、両者が完全な調合する
に至るまでは徐々に加速が大きくなり、搬送速度も緩や
かなカーブを描くように上昇し、B点で最高速度に達す
る。雌磁気ネジ22と雄磁気ネジ13の高速領域22
m,13mが調合した後の定速区間B−Cでは、駆動軸
10の回転数及び高速領域13m,22mの着磁帯のピ
ッチによって決定された速度を維持し安定した直線移動
を行なう。
a,22a間で作用する磁力から、高速領域13m,2
2m間で作用する磁力の影響を受けることとなる。従っ
て、搬送台20は、ピッチを大きくとった高速領域22
mの着磁帯5N ,5S が、逆極性の雄磁気ネジ13の着
磁帯3N ,3S に吸引されるが、両者が完全な調合する
に至るまでは徐々に加速が大きくなり、搬送速度も緩や
かなカーブを描くように上昇し、B点で最高速度に達す
る。雌磁気ネジ22と雄磁気ネジ13の高速領域22
m,13mが調合した後の定速区間B−Cでは、駆動軸
10の回転数及び高速領域13m,22mの着磁帯のピ
ッチによって決定された速度を維持し安定した直線移動
を行なう。
【0029】そして、更に図面右方へ移動し、雌磁気ネ
ジ22の右側の低速領域22bが雄磁気ネジ13の右側
の低速領域13b上に移動し、減速区間C−Dに入る。
ここでは、それまで調合した状態で吸引し合っていた高
速領域13m,22mの着磁帯が脱調し始める一方、低
速領域13b,22bとの間では調合することとなり、
搬送台20が、高速領域13m,22m間に作用する磁
力から低速領域13b,22b間に作用の磁力の影響を
受けることとなる。即ち、低速領域13b,22bの逆
極性の着磁帯2N と2S ,4S と4N 同士が吸引し合
う。完全な調合に至るまでは徐々に加速が小さくなり、
搬送速度も緩やかなカーブを描くように下降する。終速
区間D−Eでは、小ピッチで形成されているため再び搬
送速度が小さくなり、続いて駆動モータ16の回転、即
ち駆動軸10の回転を停止して搬送台20を右端に位置
決めする。なお、図面左方への移動の同様に作用し、搬
送台20は復動することとなる。
ジ22の右側の低速領域22bが雄磁気ネジ13の右側
の低速領域13b上に移動し、減速区間C−Dに入る。
ここでは、それまで調合した状態で吸引し合っていた高
速領域13m,22mの着磁帯が脱調し始める一方、低
速領域13b,22bとの間では調合することとなり、
搬送台20が、高速領域13m,22m間に作用する磁
力から低速領域13b,22b間に作用の磁力の影響を
受けることとなる。即ち、低速領域13b,22bの逆
極性の着磁帯2N と2S ,4S と4N 同士が吸引し合
う。完全な調合に至るまでは徐々に加速が小さくなり、
搬送速度も緩やかなカーブを描くように下降する。終速
区間D−Eでは、小ピッチで形成されているため再び搬
送速度が小さくなり、続いて駆動モータ16の回転、即
ち駆動軸10の回転を停止して搬送台20を右端に位置
決めする。なお、図面左方への移動の同様に作用し、搬
送台20は復動することとなる。
【0030】従って、以上のような構成の磁気ネジ搬送
装置1によれば、雄磁気ネジ13及び雌磁気ネジ22に
低速領域13a,13b,22a,22a、高速領域1
3m,22mを設けたので、駆動軸10の回転数を一定
にしたまま搬送台20の搬送速度を変化させることが可
能となった。そのため、低速領域13a,13b,22
a,22bでは、着磁帯のピッチを小さくして搬送速度
を小さくする一方、高速領域13m,22mでは、着磁
帯のピッチを大きくして搬送速度を大きくしたので、搬
送途中の速度を大きくする一方、スロースタート及びス
ローストップが実現された。
装置1によれば、雄磁気ネジ13及び雌磁気ネジ22に
低速領域13a,13b,22a,22a、高速領域1
3m,22mを設けたので、駆動軸10の回転数を一定
にしたまま搬送台20の搬送速度を変化させることが可
能となった。そのため、低速領域13a,13b,22
a,22bでは、着磁帯のピッチを小さくして搬送速度
を小さくする一方、高速領域13m,22mでは、着磁
帯のピッチを大きくして搬送速度を大きくしたので、搬
送途中の速度を大きくする一方、スロースタート及びス
ローストップが実現された。
【0031】これは、加速及び減速の時に搬送台20に
載置された物に対してかかる負荷を低減させるのに、従
来ではパルスモータやサーボモータ等を使用して回転数
を制御していたが、本実施の形態の磁気ネジ搬送装置1
では、このように駆動軸の回転数を制御する必要がなく
なり、従来のような高価なモータを使用することなくD
Cモータや誘導モータ等の安価なモータで足りることと
なった。そのため、磁気ネジ搬送装置1自体のコストダ
ウンに大きく寄与することとなった。
載置された物に対してかかる負荷を低減させるのに、従
来ではパルスモータやサーボモータ等を使用して回転数
を制御していたが、本実施の形態の磁気ネジ搬送装置1
では、このように駆動軸の回転数を制御する必要がなく
なり、従来のような高価なモータを使用することなくD
Cモータや誘導モータ等の安価なモータで足りることと
なった。そのため、磁気ネジ搬送装置1自体のコストダ
ウンに大きく寄与することとなった。
【0032】また、図4にも示したように、例えば加速
区間A−Bでは、搬送台20を駆動力が、低速領域13
a,22aの着磁帯の間で作用する吸引力から高速領域
13m,22mの着磁帯の間で作用する吸引力に移行す
るまで、低速領域13a,22a間の脱調と高速領域1
3m,22m間の調合とに時間差が生じ、その間の加速
度が徐々に大きくなるように作用するため、よりスムー
ズに搬送台20の搬送速度が緩やかに大きくなるように
移動することが可能となった。減速区間C−Dでも同様
な作用によって、よりスムーズに搬送台20の搬送速度
が小さくなるように移動することが可能となった。ま
た、搬送台20が停止する駆動軸10端部は、着磁帯の
リードピッチを小さくした低速領域13a,13bで構
成したため、停止精度を上げることができるといった効
果も奏することとなった。
区間A−Bでは、搬送台20を駆動力が、低速領域13
a,22aの着磁帯の間で作用する吸引力から高速領域
13m,22mの着磁帯の間で作用する吸引力に移行す
るまで、低速領域13a,22a間の脱調と高速領域1
3m,22m間の調合とに時間差が生じ、その間の加速
度が徐々に大きくなるように作用するため、よりスムー
ズに搬送台20の搬送速度が緩やかに大きくなるように
移動することが可能となった。減速区間C−Dでも同様
な作用によって、よりスムーズに搬送台20の搬送速度
が小さくなるように移動することが可能となった。ま
た、搬送台20が停止する駆動軸10端部は、着磁帯の
リードピッチを小さくした低速領域13a,13bで構
成したため、停止精度を上げることができるといった効
果も奏することとなった。
【0033】次に、磁気ネジ搬送装置の第二実施の形態
について説明する。本実施の形態の磁気ネジ搬送装置
は、搬送台に形成された雌磁気ネジに特徴を有し、他の
構成は上記第一実施の形態のものと同様であるため、特
徴的な構成のみに基づいて説明する。図5は、雄磁気ネ
ジ及び雌磁気ネジに着磁された着磁帯の関係を示す図で
ある。雄磁気ネジ13は、第一実施の形態のものと同様
であり、低速領域13a,13bと高速領域13mとか
ら構成され、低速領域13a,13bでは、着磁帯が第
1傾斜角度θ1 及びdのリードピッチで着磁され、高速
領域13mでは、着磁帯が第2傾斜角度θ2 (>θ1 )
及びD(>d)のリードピッチで着磁されたものであ
る。
について説明する。本実施の形態の磁気ネジ搬送装置
は、搬送台に形成された雌磁気ネジに特徴を有し、他の
構成は上記第一実施の形態のものと同様であるため、特
徴的な構成のみに基づいて説明する。図5は、雄磁気ネ
ジ及び雌磁気ネジに着磁された着磁帯の関係を示す図で
ある。雄磁気ネジ13は、第一実施の形態のものと同様
であり、低速領域13a,13bと高速領域13mとか
ら構成され、低速領域13a,13bでは、着磁帯が第
1傾斜角度θ1 及びdのリードピッチで着磁され、高速
領域13mでは、着磁帯が第2傾斜角度θ2 (>θ1 )
及びD(>d)のリードピッチで着磁されたものであ
る。
【0034】一方、図6に示すように、本実施の形態の
特徴をなす雌磁気ネジ31は、ブロック21の貫通孔2
1a内周面の円筒体形状の強磁性材に、先ずN極着磁帯
32N とS極着磁帯32S とが第1傾斜角度θ1 で着磁
された低速用着磁帯が全領域にわたって形成されてい
る。そして、更にその上に重ねるようにN極着磁帯33
N とS極着磁帯33S とが第二傾斜角度θ2 で着磁され
た高速用着磁帯が全領域にわたって形成されている。ま
た、N極着磁帯32N 及びS極着磁帯32S のリードピ
ッチdは、N極着磁帯33N 及びS極着磁帯33S のリ
ードピッチDより小さい寸法で形成されている。これに
より、本実施の形態の雌磁気ネジ31は、低速用着磁帯
と高速用着磁帯が二重に着磁された二重雌磁気ネジを構
成している。
特徴をなす雌磁気ネジ31は、ブロック21の貫通孔2
1a内周面の円筒体形状の強磁性材に、先ずN極着磁帯
32N とS極着磁帯32S とが第1傾斜角度θ1 で着磁
された低速用着磁帯が全領域にわたって形成されてい
る。そして、更にその上に重ねるようにN極着磁帯33
N とS極着磁帯33S とが第二傾斜角度θ2 で着磁され
た高速用着磁帯が全領域にわたって形成されている。ま
た、N極着磁帯32N 及びS極着磁帯32S のリードピ
ッチdは、N極着磁帯33N 及びS極着磁帯33S のリ
ードピッチDより小さい寸法で形成されている。これに
より、本実施の形態の雌磁気ネジ31は、低速用着磁帯
と高速用着磁帯が二重に着磁された二重雌磁気ネジを構
成している。
【0035】以上の構成を有する本実施の形態の磁気ネ
ジ搬送装置は、駆動モータ16により回転軸11が回転
することにより、上記第1実施の形態のように、磁気ネ
ジによって搬送台20が雄磁気ネジ13の低速領域13
a、高速領域13m及び低速領域13bと移動する際に
搬送速度が変化する。即ち、雄磁気ネジ13の低速領域
13a,13bに搬送台20がある場合は、二重雌磁気
ネジ31の低速用着磁帯が当該領域の着磁帯と調合し、
その着磁帯に作用する磁力の影響を受ける一方、高速用
着磁帯は脱調状態にあるため磁力の影響は小さい。これ
に対し、搬送台20が雄磁気ネジ13の高速領域13m
にある場合は、逆に二重雌磁気ネジ31の高速用着磁帯
が当該領域の着磁帯と調合し、その着磁帯に作用する磁
力の影響を受ける一方、低速用着磁帯は脱調状態にある
ため磁力の影響は小さい。
ジ搬送装置は、駆動モータ16により回転軸11が回転
することにより、上記第1実施の形態のように、磁気ネ
ジによって搬送台20が雄磁気ネジ13の低速領域13
a、高速領域13m及び低速領域13bと移動する際に
搬送速度が変化する。即ち、雄磁気ネジ13の低速領域
13a,13bに搬送台20がある場合は、二重雌磁気
ネジ31の低速用着磁帯が当該領域の着磁帯と調合し、
その着磁帯に作用する磁力の影響を受ける一方、高速用
着磁帯は脱調状態にあるため磁力の影響は小さい。これ
に対し、搬送台20が雄磁気ネジ13の高速領域13m
にある場合は、逆に二重雌磁気ネジ31の高速用着磁帯
が当該領域の着磁帯と調合し、その着磁帯に作用する磁
力の影響を受ける一方、低速用着磁帯は脱調状態にある
ため磁力の影響は小さい。
【0036】従って、本実施の形態の磁気ネジ搬送装置
では、雄磁気ネジ13のそれぞれの領域で異なった速度
で搬送することができ、上記第一実施の形態のものと同
様な効果を奏するのに加え、異なる着磁帯を重ねたため
上記第一実施の形態のものが受ける磁力が減少される。
そのため、高い伝達力を必要とする場合には不適切であ
るが、軽量物を搬送する場合には搬送装置のコンパクト
化が可能となった。
では、雄磁気ネジ13のそれぞれの領域で異なった速度
で搬送することができ、上記第一実施の形態のものと同
様な効果を奏するのに加え、異なる着磁帯を重ねたため
上記第一実施の形態のものが受ける磁力が減少される。
そのため、高い伝達力を必要とする場合には不適切であ
るが、軽量物を搬送する場合には搬送装置のコンパクト
化が可能となった。
【0037】次に、磁気ネジ搬送装置の第三実施の形態
について説明する。本実施の形態の磁気ネジ搬送装置
は、駆動軸を構成する雄磁気ネジ及び搬送台に形成され
た雌磁気ネジに特徴を有し、他の構成は上記第一実施の
形態のものと同様であるため、特徴的な構成のみに基づ
いて説明する。図7は、雄磁気ネジ及び雌磁気ネジに着
磁された着磁帯の関係を示す図である。
について説明する。本実施の形態の磁気ネジ搬送装置
は、駆動軸を構成する雄磁気ネジ及び搬送台に形成され
た雌磁気ネジに特徴を有し、他の構成は上記第一実施の
形態のものと同様であるため、特徴的な構成のみに基づ
いて説明する。図7は、雄磁気ネジ及び雌磁気ネジに着
磁された着磁帯の関係を示す図である。
【0038】雄磁気ネジ35は、第一実施の形態のもの
と同様に、低速領域35a,35bと高速領域35mと
が構成され、低速領域35a,35bでは、着磁帯が第
1傾斜角度θ1 及びdのリードピッチで着磁され、高速
領域35mでは、着磁帯が第2傾斜角度θ2 (>θ1 )
及びD(>d)のリードピッチで着磁されたものであ
る。そして、本実施の形態の雄磁気ネジ35は、更に低
速領域35bに補助領域35p及び無着磁領域35qが
延設されている。この補助領域35pは、高速領域35
mと同様の着磁帯が、第2傾斜角度θ2 及びDのリード
ピッチで着磁されたものである。また、無着磁領域35
qは、N極着磁帯及びS極着磁帯がの形成されないロッ
ド18のままの部分である。
と同様に、低速領域35a,35bと高速領域35mと
が構成され、低速領域35a,35bでは、着磁帯が第
1傾斜角度θ1 及びdのリードピッチで着磁され、高速
領域35mでは、着磁帯が第2傾斜角度θ2 (>θ1 )
及びD(>d)のリードピッチで着磁されたものであ
る。そして、本実施の形態の雄磁気ネジ35は、更に低
速領域35bに補助領域35p及び無着磁領域35qが
延設されている。この補助領域35pは、高速領域35
mと同様の着磁帯が、第2傾斜角度θ2 及びDのリード
ピッチで着磁されたものである。また、無着磁領域35
qは、N極着磁帯及びS極着磁帯がの形成されないロッ
ド18のままの部分である。
【0039】一方、本実施の形態の雌磁気ネジ36は、
図7に示すように2つに区分された着磁領域が形成され
ている。具体的には、図面左側半分には雄磁気ネジ35
の低速領域35a,35bに対応する低速領域36a
が、図面右側半分には雄磁気ネジ13の高速領域35m
に対応する高速領域36mが形成されている。高速領域
36mを図面右側に形成したのは、雄磁気ネジ35の図
面右側に形成された補助領域35pに合わせたためであ
る。ここで、雌磁気ネジ36に形成された高速領域36
mの軸方向寸法Lは、雄磁気ネジ35に形成された補助
領域35pの軸方向寸法lより大きく設計されている。
図7に示すように2つに区分された着磁領域が形成され
ている。具体的には、図面左側半分には雄磁気ネジ35
の低速領域35a,35bに対応する低速領域36a
が、図面右側半分には雄磁気ネジ13の高速領域35m
に対応する高速領域36mが形成されている。高速領域
36mを図面右側に形成したのは、雄磁気ネジ35の図
面右側に形成された補助領域35pに合わせたためであ
る。ここで、雌磁気ネジ36に形成された高速領域36
mの軸方向寸法Lは、雄磁気ネジ35に形成された補助
領域35pの軸方向寸法lより大きく設計されている。
【0040】このような構成をなす本実施の形態の磁気
ネジ搬送装置は、次のように作用する。先ず、搬送台が
図面右側への移動する場合について説明する。搬送台2
0が駆動軸10の図面左端に位置している場合には、雄
磁気ネジ35の低速領域35aの着磁帯と雌磁気ネジ3
6の低速領域36aの着磁帯が、異なる極性同士で吸引
し合い調合状態で停止している。一方、雌磁気ネジ36
の高速領域36mの着磁帯は脱調した状態にある。そこ
で、駆動軸10が回転され雄磁気ネジ13が回転する
と、雌磁気ネジ36のうち低速領域36aの着磁帯が、
雄磁気ネジ35の低速領域35aの着磁帯との間で作用
する磁力の影響を受けて追随するため、搬送台20が軸
方向を図面右側に直線移動する。但し、低速領域35
a,36aを構成する着磁帯は、小ピッチで形成されて
いるため軸方向の搬送速度は小さい。
ネジ搬送装置は、次のように作用する。先ず、搬送台が
図面右側への移動する場合について説明する。搬送台2
0が駆動軸10の図面左端に位置している場合には、雄
磁気ネジ35の低速領域35aの着磁帯と雌磁気ネジ3
6の低速領域36aの着磁帯が、異なる極性同士で吸引
し合い調合状態で停止している。一方、雌磁気ネジ36
の高速領域36mの着磁帯は脱調した状態にある。そこ
で、駆動軸10が回転され雄磁気ネジ13が回転する
と、雌磁気ネジ36のうち低速領域36aの着磁帯が、
雄磁気ネジ35の低速領域35aの着磁帯との間で作用
する磁力の影響を受けて追随するため、搬送台20が軸
方向を図面右側に直線移動する。但し、低速領域35
a,36aを構成する着磁帯は、小ピッチで形成されて
いるため軸方向の搬送速度は小さい。
【0041】そして、更に駆動軸10の回転によって搬
送台20の移動が進行すると、雌磁気ネジ36の低速領
域36aが雄磁気ネジ35の高速領域35mに移動し、
低速領域36aの着磁帯が脱調するのに対し高速領域3
6mが調合することとなる。そのため、搬送台20は、
低速領域35a,36aの着磁帯に作用していた吸引力
から高速領域35m,36m間に作用する磁力の影響を
受けて吸引され直線移行することとなる。このとき、搬
送台20は、高速領域35m,36m間の着磁帯が完全
な調合に至るまでは搬送速度も緩やかに上昇し最高速度
に達する。
送台20の移動が進行すると、雌磁気ネジ36の低速領
域36aが雄磁気ネジ35の高速領域35mに移動し、
低速領域36aの着磁帯が脱調するのに対し高速領域3
6mが調合することとなる。そのため、搬送台20は、
低速領域35a,36aの着磁帯に作用していた吸引力
から高速領域35m,36m間に作用する磁力の影響を
受けて吸引され直線移行することとなる。このとき、搬
送台20は、高速領域35m,36m間の着磁帯が完全
な調合に至るまでは搬送速度も緩やかに上昇し最高速度
に達する。
【0042】そして、更に図面右方へ移動して搬送台2
0右側端部が低速領域35bへ至ると、雌磁気ネジ36
の各領域の着磁帯は雄磁気ネジ35の着磁帯のピッチと
合わなくなり脱調することとなる。そして、搬送台20
は慣性力によって駆動軸10の軸方向を右方へ直線移動
して、雌磁気ネジ36の高速領域36mが雄磁気ネジ3
5の補助領域35pに、低速領域36aが低速領域35
bに対向することとなる。そのため、低速領域35b,
36aとの間で調合して磁力の影響を受けてるととも
に、高速領域36mが補助領域35pの着磁帯との間で
生じる磁力の影響をも受け、搬送台20は、搬送速度が
低減されるとともに右側端部に当接して停止する。
0右側端部が低速領域35bへ至ると、雌磁気ネジ36
の各領域の着磁帯は雄磁気ネジ35の着磁帯のピッチと
合わなくなり脱調することとなる。そして、搬送台20
は慣性力によって駆動軸10の軸方向を右方へ直線移動
して、雌磁気ネジ36の高速領域36mが雄磁気ネジ3
5の補助領域35pに、低速領域36aが低速領域35
bに対向することとなる。そのため、低速領域35b,
36aとの間で調合して磁力の影響を受けてるととも
に、高速領域36mが補助領域35pの着磁帯との間で
生じる磁力の影響をも受け、搬送台20は、搬送速度が
低減されるとともに右側端部に当接して停止する。
【0043】従って、本実施の形態では、停止時に低速
領域35bと低速領域36aとによって速度が低速に変
換されるとともに、ピッチを大きくとった補助領域35
pの着磁帯と高速領域36mの着磁帯とに生じる磁力の
影響も受けるため、より大きな力で搬送台20の移動を
制限する。そのため、停止精度が高められた。また無着
磁領域を設けることによって、そこで軸方向への搬送し
ようとする力が断たれるため、駆動軸端部にある支持部
材への強い衝突を防止することが可能となった。
領域35bと低速領域36aとによって速度が低速に変
換されるとともに、ピッチを大きくとった補助領域35
pの着磁帯と高速領域36mの着磁帯とに生じる磁力の
影響も受けるため、より大きな力で搬送台20の移動を
制限する。そのため、停止精度が高められた。また無着
磁領域を設けることによって、そこで軸方向への搬送し
ようとする力が断たれるため、駆動軸端部にある支持部
材への強い衝突を防止することが可能となった。
【0044】次に、磁気ネジ搬送装置の第四実施の形態
について説明する。図8は、本実施の形態の磁気ネジ搬
送装置における駆動軸及び搬送台を示した断面図であ
る。駆動軸41を構成する回転軸42は、両端を軸受4
3,43により支持されている。この回転軸42の外周
には、帯状のS極着磁帯とN極着磁帯とが螺旋状に交互
に着磁されて雄磁気ネジ44が形成され、搬送台45を
搬送するための駆動軸10が構成されている。
について説明する。図8は、本実施の形態の磁気ネジ搬
送装置における駆動軸及び搬送台を示した断面図であ
る。駆動軸41を構成する回転軸42は、両端を軸受4
3,43により支持されている。この回転軸42の外周
には、帯状のS極着磁帯とN極着磁帯とが螺旋状に交互
に着磁されて雄磁気ネジ44が形成され、搬送台45を
搬送するための駆動軸10が構成されている。
【0045】雄磁気ネジ44は、図8に示すように3つ
に区分された着磁領域が構成されている。特に、本実施
の形態のものでは両端の径が大きい低速領域44a,4
4bと、その間の径が小さい高速領域44mとが形成さ
れている。両端の低速領域44a,44bには、N極及
びS極着磁帯が第1傾斜角度θ1 で平行螺旋状に着磁さ
れ、高速領域44mには、N極及びS極着磁帯が第2傾
斜角度θ2 (>θ1 )で平行螺旋状に着磁されている。
また、低速領域44a,44bのN極及びS極着磁帯2
S のリードピッチdが、高速領域44mのN極及びS極
着磁帯のリードピッチDより小さい値で形成されてい
る。
に区分された着磁領域が構成されている。特に、本実施
の形態のものでは両端の径が大きい低速領域44a,4
4bと、その間の径が小さい高速領域44mとが形成さ
れている。両端の低速領域44a,44bには、N極及
びS極着磁帯が第1傾斜角度θ1 で平行螺旋状に着磁さ
れ、高速領域44mには、N極及びS極着磁帯が第2傾
斜角度θ2 (>θ1 )で平行螺旋状に着磁されている。
また、低速領域44a,44bのN極及びS極着磁帯2
S のリードピッチdが、高速領域44mのN極及びS極
着磁帯のリードピッチDより小さい値で形成されてい
る。
【0046】一方、搬送台45は、駆動軸41に係設さ
れている。この搬送台45は、ブロック46に貫通孔4
6aが形成され、その内周面の円筒体形状の強磁性材に
雄磁気ネジ44に対向する雌磁気ネジ47が形成されて
いる。特に本実施の形態のものは、上記雄磁気ネジの形
状に対応すべく、貫通孔46aは、両端の径が中央部の
径より大きく形成され、それぞれ雄磁気ネジ44との間
に隙間が生じるように貫通孔46aの径が大きめに形成
されている。
れている。この搬送台45は、ブロック46に貫通孔4
6aが形成され、その内周面の円筒体形状の強磁性材に
雄磁気ネジ44に対向する雌磁気ネジ47が形成されて
いる。特に本実施の形態のものは、上記雄磁気ネジの形
状に対応すべく、貫通孔46aは、両端の径が中央部の
径より大きく形成され、それぞれ雄磁気ネジ44との間
に隙間が生じるように貫通孔46aの径が大きめに形成
されている。
【0047】雌磁気ネジ47は、雄磁気ネジ44と同
様、径の大きい両端の低速領域47a,47bは、N極
及びS極着磁帯が第1傾斜角度θ1 で平行螺旋状に着磁
され、高速領域47mには、N極及びS極着磁帯が第2
傾斜角度θ2 (>θ1 )で平行螺旋状に着磁されてい
る。また、低速領域47a,47bのN極及びS極着磁
帯のリードピッチdが、高速領域47mのN極着磁帯5
N 及びS極着磁帯のリードピッチDより小さい寸法で形
成されている。本実施の形態の磁気ネジ搬送装置には、
回転軸42と平行な回り止め用の案内軸48,48が固
定され、搬送台45は、ブロック47mに固着されたス
ライダー50,50によって案内軸48,48に嵌合し
ている。
様、径の大きい両端の低速領域47a,47bは、N極
及びS極着磁帯が第1傾斜角度θ1 で平行螺旋状に着磁
され、高速領域47mには、N極及びS極着磁帯が第2
傾斜角度θ2 (>θ1 )で平行螺旋状に着磁されてい
る。また、低速領域47a,47bのN極及びS極着磁
帯のリードピッチdが、高速領域47mのN極着磁帯5
N 及びS極着磁帯のリードピッチDより小さい寸法で形
成されている。本実施の形態の磁気ネジ搬送装置には、
回転軸42と平行な回り止め用の案内軸48,48が固
定され、搬送台45は、ブロック47mに固着されたス
ライダー50,50によって案内軸48,48に嵌合し
ている。
【0048】このような構成による本実施の形態におけ
る磁気ネジ搬送装置は次のように作用する。なお、上述
したように本実施の形態の駆動軸及び搬送台の構成、即
ち雄磁気ネジと雌磁気ネジ47を低速領域と高速領域と
に分けて着磁した構成は、上記第一実施の形態のものと
共通する。従って、上記第一実施の形態のものと同様に
搬送台45が軸方向に移動する場合、雄磁気ネジ44両
端の低速領域44a,44bでは搬送速度が小さく、中
央部分の高速領域44mでは搬送速度が大きくなり、図
4に示すもののように搬送速度が変化される。そして、
本実施の形態のものでは、特に、低速領域44a,44
b,47a,47bと高速領域44m,47mに着磁す
る着磁帯の軸径の大きさを変化させたため、異なる着磁
領域を通過する際に磁力の影響を受けることが少なく搬
送台の推力を減少させるといった不都合が解消されるこ
ととなった。
る磁気ネジ搬送装置は次のように作用する。なお、上述
したように本実施の形態の駆動軸及び搬送台の構成、即
ち雄磁気ネジと雌磁気ネジ47を低速領域と高速領域と
に分けて着磁した構成は、上記第一実施の形態のものと
共通する。従って、上記第一実施の形態のものと同様に
搬送台45が軸方向に移動する場合、雄磁気ネジ44両
端の低速領域44a,44bでは搬送速度が小さく、中
央部分の高速領域44mでは搬送速度が大きくなり、図
4に示すもののように搬送速度が変化される。そして、
本実施の形態のものでは、特に、低速領域44a,44
b,47a,47bと高速領域44m,47mに着磁す
る着磁帯の軸径の大きさを変化させたため、異なる着磁
領域を通過する際に磁力の影響を受けることが少なく搬
送台の推力を減少させるといった不都合が解消されるこ
ととなった。
【0049】具体的には、搬送台が雄磁気ネジ44の高
速領域44mを移動する際、雌磁気ネジ47の低速領域
47a,47bの着磁面と、その高速領域44mの着磁
面との距離が大きいため両者に生じる磁力が小さくなる
ためである。また、低速領域44a,44bの軸径を大
きくしたため、低速領域での推力が大きくなり、確実な
スロースタート及ぶスローストップが実現されることと
なった。そして、このような推力の増加は、始動時ある
いは停止時にかかる慣性力に対する抵抗力、即ち脱調力
が大きくなるので搬送台45へより大きい荷重を加える
ことが可能となった。
速領域44mを移動する際、雌磁気ネジ47の低速領域
47a,47bの着磁面と、その高速領域44mの着磁
面との距離が大きいため両者に生じる磁力が小さくなる
ためである。また、低速領域44a,44bの軸径を大
きくしたため、低速領域での推力が大きくなり、確実な
スロースタート及ぶスローストップが実現されることと
なった。そして、このような推力の増加は、始動時ある
いは停止時にかかる慣性力に対する抵抗力、即ち脱調力
が大きくなるので搬送台45へより大きい荷重を加える
ことが可能となった。
【0050】次に、磁気ネジ搬送装置の第五実施の形態
について説明する。図9は、本実施の形態の磁気ネジ搬
送装置における駆動軸及び搬送台を示した断面図であ
る。本実施の形態の磁気ネジ搬送装置1は、図示した水
平に配設された2本の駆動軸と、その2本の駆動軸に対
してスライド可能に設けられた搬送台とを主要部として
構成されている。そこで先ず、駆動軸について説明す
る。本実施の形態の駆動軸は、高速用駆動軸51と低速
用駆動軸61とから構成されている。高速用駆動軸51
は、回転軸52の両端部が軸受53,53によって支持
され、その軸受53,53間の回転軸52の周りに嵌合
された円筒体形状の強磁性材に帯状のS極着磁帯とN極
着磁帯とが交互に着磁されて高速用雄磁気ネジ54が形
成されている。
について説明する。図9は、本実施の形態の磁気ネジ搬
送装置における駆動軸及び搬送台を示した断面図であ
る。本実施の形態の磁気ネジ搬送装置1は、図示した水
平に配設された2本の駆動軸と、その2本の駆動軸に対
してスライド可能に設けられた搬送台とを主要部として
構成されている。そこで先ず、駆動軸について説明す
る。本実施の形態の駆動軸は、高速用駆動軸51と低速
用駆動軸61とから構成されている。高速用駆動軸51
は、回転軸52の両端部が軸受53,53によって支持
され、その軸受53,53間の回転軸52の周りに嵌合
された円筒体形状の強磁性材に帯状のS極着磁帯とN極
着磁帯とが交互に着磁されて高速用雄磁気ネジ54が形
成されている。
【0051】一方、低速用駆動軸61も、上記回転軸5
2に平行な回転軸62の両端部が軸受63,63によっ
て支持されている。そして、この低速用駆動軸61に
は、回転軸62に対して摺動可能な円筒体64a,64
b,64cが嵌合され、それぞれ不図示のネジによって
回転軸62に固定できるようになっている。各円筒体6
4,64,64の外周には、更に円筒体形状の強磁性材
にS極着磁帯とN極着磁帯とが螺旋状に交互に着磁さ
れ、第1低速用雄磁気ネジ65A、第2低速用雄磁気ネ
ジ65B、第3低速用雄磁気ネジ65Cが形成されてい
る。
2に平行な回転軸62の両端部が軸受63,63によっ
て支持されている。そして、この低速用駆動軸61に
は、回転軸62に対して摺動可能な円筒体64a,64
b,64cが嵌合され、それぞれ不図示のネジによって
回転軸62に固定できるようになっている。各円筒体6
4,64,64の外周には、更に円筒体形状の強磁性材
にS極着磁帯とN極着磁帯とが螺旋状に交互に着磁さ
れ、第1低速用雄磁気ネジ65A、第2低速用雄磁気ネ
ジ65B、第3低速用雄磁気ネジ65Cが形成されてい
る。
【0052】次に、搬送台71は、直方体形状のブロッ
ク72に高速用駆動軸51及び低速用駆動軸61に対応
した2つの貫通孔72a,72bが形成され、それぞれ
の内周面に各駆動軸に対応した高速用雌磁気ネジ73又
は低速用雌磁気ネジ74が形成されている。この高速用
雌磁気ネジ73又及び低速用雌磁気ネジ74も円筒体形
状の強磁性材に帯状のS極着磁帯とN極着磁帯とが交互
に着磁され形成されている。このような高速用雄磁気ネ
ジ54と高速用雌磁気ネジ73、低速用雄磁気ネジ65
A,65B,65Cと低速用雌磁気ネジ74は、それぞ
れ互いに接触しないよう所定の隙間が設けられている。
ク72に高速用駆動軸51及び低速用駆動軸61に対応
した2つの貫通孔72a,72bが形成され、それぞれ
の内周面に各駆動軸に対応した高速用雌磁気ネジ73又
は低速用雌磁気ネジ74が形成されている。この高速用
雌磁気ネジ73又及び低速用雌磁気ネジ74も円筒体形
状の強磁性材に帯状のS極着磁帯とN極着磁帯とが交互
に着磁され形成されている。このような高速用雄磁気ネ
ジ54と高速用雌磁気ネジ73、低速用雄磁気ネジ65
A,65B,65Cと低速用雌磁気ネジ74は、それぞ
れ互いに接触しないよう所定の隙間が設けられている。
【0053】ところで、第1低速用雄磁気ネジ65A、
第2低速用雄磁気ネジ65B、第3低速用雄磁気ネジ6
5C及び低速用雌磁気ネジ74には、N極着磁帯及びS
極着磁帯が第1傾斜角度θ1 で平行螺旋状に着磁され、
高速用雄磁気ネジ54及び高速用雌磁気ネジ73には、
N極着磁帯及びS極着磁帯が第2傾斜角度θ2 (>θ1
)で平行螺旋状に着磁されている。また、第1低速用
雄磁気ネジ65A、第2低速用雄磁気ネジ65B、第3
低速用雄磁気ネジ65C及び低速用雌磁気ネジ74のN
極着磁帯及びS極着磁帯のリードピッチdが、高速用雄
磁気ネジ54及び高速用雌磁気ネジ73のN極着磁帯及
びS極着磁帯のリードピッチDより小さい値で形成され
ている。これら着磁帯の角度及びリードピッチは、上述
した実施の形態のものと同様であるため図示は省略す
る。
第2低速用雄磁気ネジ65B、第3低速用雄磁気ネジ6
5C及び低速用雌磁気ネジ74には、N極着磁帯及びS
極着磁帯が第1傾斜角度θ1 で平行螺旋状に着磁され、
高速用雄磁気ネジ54及び高速用雌磁気ネジ73には、
N極着磁帯及びS極着磁帯が第2傾斜角度θ2 (>θ1
)で平行螺旋状に着磁されている。また、第1低速用
雄磁気ネジ65A、第2低速用雄磁気ネジ65B、第3
低速用雄磁気ネジ65C及び低速用雌磁気ネジ74のN
極着磁帯及びS極着磁帯のリードピッチdが、高速用雄
磁気ネジ54及び高速用雌磁気ネジ73のN極着磁帯及
びS極着磁帯のリードピッチDより小さい値で形成され
ている。これら着磁帯の角度及びリードピッチは、上述
した実施の形態のものと同様であるため図示は省略す
る。
【0054】また、回転軸52,62の両側には、それ
らと平行な回り止め用の案内軸75,76が固設され、
搬送台71は、ブロック21に固着されたスライダー7
7,78によって案内軸75,76に嵌合している。こ
れにより、搬送台71は、常に水平な状態が維持される
こととなる。そして、高速用駆動軸51及び低速用駆動
軸61を回転させるべく、一方に突出した回転軸52,
62には歯車55,66が固設され、一方不図示のモー
タに係設された駆動軸81に歯車82が固設され、駆動
軸81の回転が回転軸52,62に伝達されるよう歯車
82に歯車55,66が噛合されている。
らと平行な回り止め用の案内軸75,76が固設され、
搬送台71は、ブロック21に固着されたスライダー7
7,78によって案内軸75,76に嵌合している。こ
れにより、搬送台71は、常に水平な状態が維持される
こととなる。そして、高速用駆動軸51及び低速用駆動
軸61を回転させるべく、一方に突出した回転軸52,
62には歯車55,66が固設され、一方不図示のモー
タに係設された駆動軸81に歯車82が固設され、駆動
軸81の回転が回転軸52,62に伝達されるよう歯車
82に歯車55,66が噛合されている。
【0055】次に、上記構成を有する第五実施の形態の
磁気ネジ搬送装置のうち駆動軸10が図面上を左から右
へ移動する際の作用について説明する。先ず、搬送開始
前は、搬送台71が駆動軸の左端に位置し、低速用駆動
軸61の第1低速用雄磁気ネジ65Aと搬送台71の低
速用雌磁気ネジ74との間に作用する磁力の影響を受け
て吸引し合っている。一方、高速用駆動軸51の高速用
雄磁気ネジ54と搬送台71の高速用雌磁気ネジ73の
着磁帯は脱調した状態にある。このような状態から不図
示のモータを回転させると、その回転が駆動軸81の歯
車82から歯車55,66へ伝達され、回転軸52,6
2が回転し、高速用駆動軸51及び低速用駆動軸61が
ともに回転する。
磁気ネジ搬送装置のうち駆動軸10が図面上を左から右
へ移動する際の作用について説明する。先ず、搬送開始
前は、搬送台71が駆動軸の左端に位置し、低速用駆動
軸61の第1低速用雄磁気ネジ65Aと搬送台71の低
速用雌磁気ネジ74との間に作用する磁力の影響を受け
て吸引し合っている。一方、高速用駆動軸51の高速用
雄磁気ネジ54と搬送台71の高速用雌磁気ネジ73の
着磁帯は脱調した状態にある。このような状態から不図
示のモータを回転させると、その回転が駆動軸81の歯
車82から歯車55,66へ伝達され、回転軸52,6
2が回転し、高速用駆動軸51及び低速用駆動軸61が
ともに回転する。
【0056】そして両駆動軸51,61が回転し始めた
搬送初期では、低速用雌磁気ネジ74と第1低速用雄磁
気ネジ65Aが調合しているため、搬送台71は、第1
低速用雄磁気ネジ65Aのピッチに従って低速始動が行
なわれる。そして、更に高速用駆動軸51及び低速用駆
動軸61が回転され搬送台71が低速用雄磁気ネジ65
A,65B,65Cの存在しない領域に入ると、脱調し
ていた高速用雄磁気ネジ54と高速用雌磁気ネジ73の
着磁体が調合し、その高速用雄磁気ネジ54のピッチに
従った高速搬送に切換えられる。
搬送初期では、低速用雌磁気ネジ74と第1低速用雄磁
気ネジ65Aが調合しているため、搬送台71は、第1
低速用雄磁気ネジ65Aのピッチに従って低速始動が行
なわれる。そして、更に高速用駆動軸51及び低速用駆
動軸61が回転され搬送台71が低速用雄磁気ネジ65
A,65B,65Cの存在しない領域に入ると、脱調し
ていた高速用雄磁気ネジ54と高速用雌磁気ネジ73の
着磁体が調合し、その高速用雄磁気ネジ54のピッチに
従った高速搬送に切換えられる。
【0057】その後、更に搬送台71の搬送が行なわれ
ると、搬送台71が、第2低速用雄磁気ネジ65B、第
3低速用雄磁気ネジ65Cの設けられた領域を通過する
際には、低速用雌磁気ネジ74と第2低速用雄磁気ネジ
65B又は第3低速用雄磁気ネジ65Cとが調合する一
方、高速用雌磁気ネジ73と高速用雄磁気ネジ54とが
脱調するため、低速搬送に切り換えられる。そのため、
搬送台71は、第1低速用雄磁気ネジ65Aによる低速
始動、高速用雄磁気ネジ54による高速搬送、第2低速
用雄磁気ネジ65Bによる低速搬送、高速用雄磁気ネジ
54による高速搬送、そして第3低速用雄磁気ネジ65
Cによる低速停止が行なわれる。
ると、搬送台71が、第2低速用雄磁気ネジ65B、第
3低速用雄磁気ネジ65Cの設けられた領域を通過する
際には、低速用雌磁気ネジ74と第2低速用雄磁気ネジ
65B又は第3低速用雄磁気ネジ65Cとが調合する一
方、高速用雌磁気ネジ73と高速用雄磁気ネジ54とが
脱調するため、低速搬送に切り換えられる。そのため、
搬送台71は、第1低速用雄磁気ネジ65Aによる低速
始動、高速用雄磁気ネジ54による高速搬送、第2低速
用雄磁気ネジ65Bによる低速搬送、高速用雄磁気ネジ
54による高速搬送、そして第3低速用雄磁気ネジ65
Cによる低速停止が行なわれる。
【0058】従って、本実施の形態の磁気ネジ搬送装置
によれば、上記第一実施の形態のものと同様、モータの
回転数を一定にしたまま搬送台71の搬送速度を変化さ
せることが可能となった。また、第2低速用雄磁気ネジ
65Bを低速用駆動軸61の途中に設けたことにより、
その位置で搬送台71の搬送速度を一時的に減速すこと
が可能となるとともに、その位置で回転を止めれば、搬
送台71を途中の所定位置で確実に停止させることが可
能となった。そして、本実施の形態の磁気ネジ搬送装置
では特に、高速用駆動軸51と低速用駆動軸61とを並
設するとともに、低速用駆動軸61においては、回転軸
62に対して低速用雄磁気ネジ65A,65B,65C
の位置を自由に変更できるようにしたため、磁気ネジ搬
送装置組立後に搬送台71を減速又は停止する位置を自
由に変化させることが可能となった。
によれば、上記第一実施の形態のものと同様、モータの
回転数を一定にしたまま搬送台71の搬送速度を変化さ
せることが可能となった。また、第2低速用雄磁気ネジ
65Bを低速用駆動軸61の途中に設けたことにより、
その位置で搬送台71の搬送速度を一時的に減速すこと
が可能となるとともに、その位置で回転を止めれば、搬
送台71を途中の所定位置で確実に停止させることが可
能となった。そして、本実施の形態の磁気ネジ搬送装置
では特に、高速用駆動軸51と低速用駆動軸61とを並
設するとともに、低速用駆動軸61においては、回転軸
62に対して低速用雄磁気ネジ65A,65B,65C
の位置を自由に変更できるようにしたため、磁気ネジ搬
送装置組立後に搬送台71を減速又は停止する位置を自
由に変化させることが可能となった。
【0059】以上、本発明の磁気ネジ搬送装置にかかる
実施の形態について説明したが、本発明はこれら実施の
形態で示したものに限定されるわけではなく、その趣旨
を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。例えば、
上記実施の形態では、高速用の着磁帯と低速用の着磁帯
についてのみ示したが、さらに異なるパターンの着磁帯
を着磁することによって搬送速度に変化を持たせるよう
にしてもよい。
実施の形態について説明したが、本発明はこれら実施の
形態で示したものに限定されるわけではなく、その趣旨
を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。例えば、
上記実施の形態では、高速用の着磁帯と低速用の着磁帯
についてのみ示したが、さらに異なるパターンの着磁帯
を着磁することによって搬送速度に変化を持たせるよう
にしてもよい。
【0060】
【発明の効果】本発明の磁気ネジ搬送装置は、雄磁気ネ
ジ及び雌磁気ネジの間で作用する磁力によって駆動軸の
回転運動を搬送台の直進運動に変換するのに、その雄磁
気ネジ及び雌磁気ネジを軸方向に2以上の着磁領域とし
て分割し、その着磁帯を異なるピッチで着磁するものと
したので、適切な速度での搬送が可能となった。また、
本発明の磁気ネジ搬送装置は、着磁帯のピッチを小さく
した低速領域を雄磁気ネジの両端部に形成し、着磁帯の
ピッチを大きくした高速領域を雄磁気ネジの中央部に形
成したので、搬送台の始動時及び停止時の加速を緩やか
にし、搬送台に載置された物へかかる負荷を小さくする
とともに、停止精度を高めることが可能となった。
ジ及び雌磁気ネジの間で作用する磁力によって駆動軸の
回転運動を搬送台の直進運動に変換するのに、その雄磁
気ネジ及び雌磁気ネジを軸方向に2以上の着磁領域とし
て分割し、その着磁帯を異なるピッチで着磁するものと
したので、適切な速度での搬送が可能となった。また、
本発明の磁気ネジ搬送装置は、着磁帯のピッチを小さく
した低速領域を雄磁気ネジの両端部に形成し、着磁帯の
ピッチを大きくした高速領域を雄磁気ネジの中央部に形
成したので、搬送台の始動時及び停止時の加速を緩やか
にし、搬送台に載置された物へかかる負荷を小さくする
とともに、停止精度を高めることが可能となった。
【0061】また、本発明の磁気ネジ搬送装置は、前記
雄磁気ネジの低速領域と同一ピッチで着磁帯を着磁した
低速領域を雌磁気ネジの両端部に形成し、前記雄磁気ネ
ジの高速領域と同一ピッチの着磁帯を着磁した高速領域
を雌磁気ネジの中央部に形成したので、搬送台の始動時
及び停止時の加速を緩やかにし、搬送台に載置された物
へかかる負荷を小さくするとともに、停止精度を高める
ことが可能となった。また、本発明の磁気ネジ搬送装置
は、前記雄磁気ネジ及び雌磁気ネジに形成された低速領
域を高速領域よりも大径で形成したので、搬送台が高速
領域にある場合には雌磁気ネジの低速領域の着磁帯が雄
磁気ネジと距離があるため影響が小さく、搬送台の推力
を減少させることがすくなくスムーズな搬送が可能とな
った。
雄磁気ネジの低速領域と同一ピッチで着磁帯を着磁した
低速領域を雌磁気ネジの両端部に形成し、前記雄磁気ネ
ジの高速領域と同一ピッチの着磁帯を着磁した高速領域
を雌磁気ネジの中央部に形成したので、搬送台の始動時
及び停止時の加速を緩やかにし、搬送台に載置された物
へかかる負荷を小さくするとともに、停止精度を高める
ことが可能となった。また、本発明の磁気ネジ搬送装置
は、前記雄磁気ネジ及び雌磁気ネジに形成された低速領
域を高速領域よりも大径で形成したので、搬送台が高速
領域にある場合には雌磁気ネジの低速領域の着磁帯が雄
磁気ネジと距離があるため影響が小さく、搬送台の推力
を減少させることがすくなくスムーズな搬送が可能とな
った。
【0062】また、本発明の磁気ネジ搬送装置は、雌磁
気ネジの着磁領域を2分割した低速領域と高速領域とを
構成する着磁帯によってそれぞれ着磁し、雄磁気ネジ
に、低速領域の更に他方側端部に雌磁気ネジに形成され
た高速領域より狭い幅で高速着領域の着磁帯と同一ピッ
チで着磁された補助領域と、着磁帯の存在しない無着磁
領域とを連続して形成したので、補助領域での吸引力の
影響を受けて停止精度を向上することが可能となった。
また、本発明の磁気ネジ搬送装置は、雌磁気ネジを雄磁
気ネジの低速領域に着磁された着磁帯と同一ピッチの低
速用着磁帯と、雄磁気ネジの高速領域に着磁された着磁
帯と同一ピッチの高速用着磁帯とを磁領域の全域にわた
って重ねて着磁したので、適切な速度での搬送を可能と
するとともに、搬送装置のコンパクト化が可能となっ
た。
気ネジの着磁領域を2分割した低速領域と高速領域とを
構成する着磁帯によってそれぞれ着磁し、雄磁気ネジ
に、低速領域の更に他方側端部に雌磁気ネジに形成され
た高速領域より狭い幅で高速着領域の着磁帯と同一ピッ
チで着磁された補助領域と、着磁帯の存在しない無着磁
領域とを連続して形成したので、補助領域での吸引力の
影響を受けて停止精度を向上することが可能となった。
また、本発明の磁気ネジ搬送装置は、雌磁気ネジを雄磁
気ネジの低速領域に着磁された着磁帯と同一ピッチの低
速用着磁帯と、雄磁気ネジの高速領域に着磁された着磁
帯と同一ピッチの高速用着磁帯とを磁領域の全域にわた
って重ねて着磁したので、適切な速度での搬送を可能と
するとともに、搬送装置のコンパクト化が可能となっ
た。
【0063】また、本発明の磁気ネジ搬送装置は、駆動
軸を構成する並設された2以上の回転軸に形成された2
以上の雄磁気ネジと、搬送台に並設された前記2以上の
雄磁気ネジに対応する2以上の雌磁気ネジとを異なるピ
ッチの着磁帯を着磁したので、各ピッチの雄磁気ネジ及
び雌磁気ネジに従った適切な速度での搬送が可能となっ
た。
軸を構成する並設された2以上の回転軸に形成された2
以上の雄磁気ネジと、搬送台に並設された前記2以上の
雄磁気ネジに対応する2以上の雌磁気ネジとを異なるピ
ッチの着磁帯を着磁したので、各ピッチの雄磁気ネジ及
び雌磁気ネジに従った適切な速度での搬送が可能となっ
た。
【0064】また、本発明の磁気ネジ搬送装置は、前記
一の雄磁気ネジを着磁帯が回転軸の全領域にわたって着
磁されたピッチの大きい高速用雄磁気ネジとし、前記他
の雄磁気ネジを着磁帯が回転軸の2以上の所定領域に着
磁されたピッチの小さい低速用雄磁気ネジとし、前記雌
磁気ネジを前記高速用雄磁気ネジと同一ピッチで着磁帯
が着磁された高速用雌磁気ネジと、前記低速用雄磁気ネ
ジと同一ピッチで着磁帯が着磁された低速用雌磁気ネジ
としたので、低速用雄磁気ネジが設けられた領域を搬送
台が移動する際にはその搬送速度が減速され、また、当
該領域で正確に停止することができ、適切な搬送速度で
の搬送とともに、移動及び停止を繰り返す種々の搬送操
作が可能となった。また、本発明の磁気ネジ搬送装置
は、前記他の雄磁気ネジを構成する前記低速用雄磁気ネ
ジを回転軸の軸方向に対して移動可能な移動部材に形成
したので、搬送速度を減速させる減速位置及び搬送台を
停止させる停止位置を自由に変化させることが可能とな
った。
一の雄磁気ネジを着磁帯が回転軸の全領域にわたって着
磁されたピッチの大きい高速用雄磁気ネジとし、前記他
の雄磁気ネジを着磁帯が回転軸の2以上の所定領域に着
磁されたピッチの小さい低速用雄磁気ネジとし、前記雌
磁気ネジを前記高速用雄磁気ネジと同一ピッチで着磁帯
が着磁された高速用雌磁気ネジと、前記低速用雄磁気ネ
ジと同一ピッチで着磁帯が着磁された低速用雌磁気ネジ
としたので、低速用雄磁気ネジが設けられた領域を搬送
台が移動する際にはその搬送速度が減速され、また、当
該領域で正確に停止することができ、適切な搬送速度で
の搬送とともに、移動及び停止を繰り返す種々の搬送操
作が可能となった。また、本発明の磁気ネジ搬送装置
は、前記他の雄磁気ネジを構成する前記低速用雄磁気ネ
ジを回転軸の軸方向に対して移動可能な移動部材に形成
したので、搬送速度を減速させる減速位置及び搬送台を
停止させる停止位置を自由に変化させることが可能とな
った。
【図1】本発明にかかる磁気ネジ搬送装置の第一実施の
形態を示した断面図である。
形態を示した断面図である。
【図2】第一実施の形態の磁気ネジ搬送装置の雄磁気ネ
ジ及び雌磁気ネジを示す断面斜視図である。
ジ及び雌磁気ネジを示す断面斜視図である。
【図3】第一実施の形態の磁気ネジ搬送装置の雄磁気ネ
ジ及び雌磁気ネジを示す図である。
ジ及び雌磁気ネジを示す図である。
【図4】第一実施の形態の磁気ネジ搬送装置における搬
送第に搬送位置に対する搬送速度を示す線図である。
送第に搬送位置に対する搬送速度を示す線図である。
【図5】第二実施の形態の磁気ネジ搬送装置の雄磁気ネ
ジ及び雌磁気ネジを示す図である。
ジ及び雌磁気ネジを示す図である。
【図6】第二実施の形態の磁気ネジ搬送装置の雌磁気ネ
ジにおける着磁帯の着磁状態を示す図である。
ジにおける着磁帯の着磁状態を示す図である。
【図7】第三実施の形態の磁気ネジ搬送装置の雄磁気ネ
ジ及び雌磁気ネジを示す図である。
ジ及び雌磁気ネジを示す図である。
【図8】第四実施の形態の磁気ネジ搬送装置の雄磁気ネ
ジ及び雌磁気ネジを示す図である。
ジ及び雌磁気ネジを示す図である。
【図9】第五実施の形態の磁気ネジ搬送装置の雄磁気ネ
ジ及び雌磁気ネジを示す図である。
ジ及び雌磁気ネジを示す図である。
【図10】従来の磁気ネジ搬送装置を示した断面図であ
る。
る。
1 磁気ネジ搬送装置 10 駆動軸 13 雄磁気ネジ 13a,13b 低速領域 13m 高速領域 16 駆動モータ 20 搬送台 22 雌磁気ネジ 22a,22a 減速領域 22m 高速領域
Claims (9)
- 【請求項1】 回転可能に保持された回転軸の外周面に
S極とN極とが交互に螺旋帯状に着磁された着磁帯から
なる雄磁気ネジを備えた駆動軸と、 前記雄磁気ネジに対応するS極とN極とが交互に螺旋帯
状に着磁された着磁帯からなる雌磁気ネジを備えた搬送
台とを有し、 雄磁気ネジと雌磁気ネジとの間で作用する磁力によっ
て、駆動軸の回転運動を搬送台の直進運動に変換する磁
気ネジ搬送装置において、 前記雄磁気ネジと前記雌磁気ネジとが、それぞれ軸方向
に分割された2以上の着磁領域を有し、隣合う着磁領域
の着磁帯が異なるピッチで着磁されたものであることを
特徴とする磁気ネジ搬送装置。 - 【請求項2】 請求項1に記載の磁気ネジ搬送装置にお
いて、 前記雄磁気ネジの着磁領域が、 着磁帯のピッチが小さい前記雄磁気ネジの両端部に形成
された低速領域と、 着磁帯のピッチが大きい前記雄磁気ネジの中央部に形成
された高速領域とから構成されたものであって、 前記雌磁気ネジが、前記雄磁気ネジに形成された低速領
域と高速領域の着磁帯に対応する着磁帯が着磁された着
磁領域を有することを特徴とする磁気ネジ搬送装置。 - 【請求項3】 請求項2に記載の磁気ネジ搬送装置にお
いて、 前記雌磁気ネジの着磁領域が、 着磁帯のピッチが前記雄磁気ネジの低速領域に着磁され
た着磁帯と同一であって、当該雌磁気ネジの両端部に形
成された低速領域と、 着磁帯のピッチが前記雄磁気ネジの高速領域に着磁され
た着磁帯と同一であって、当該雌磁気ネジの中央部に形
成された高速領域とから構成されたものであることを特
徴とする磁気ネジ搬送装置。 - 【請求項4】 請求項2又は請求項3に記載の磁気ネジ
搬送装置において、前記雄磁気ネジ及び雌磁気ネジに形
成された低速領域が、高速領域よりも大径で形成された
ことを特徴とする磁気ネジ搬送装置。 - 【請求項5】 請求項2に記載の磁気ネジ搬送装置にお
いて、 前記雌磁気ネジの着磁領域が、 着磁帯のピッチが前記雄磁気ネジの低速領域に着磁され
た着磁帯と同一であって、当該着磁領域の一方片側半分
に形成された低速領域と、 着磁帯のピッチが前記雄磁気ネジの高速領域に着磁され
た着磁帯と同一であって、当該着磁領域の他方片側半分
に形成された高速領域とから構成され、 前記雄磁気ネジの着磁領域が、 当該雄磁気ネジに形成された前記低速領域の更に前記他
方側端部であって、 前記雌磁気ネジに形成された高速領域より狭い幅で前記
高速着領域の着磁帯と同一ピッチで着磁された補助領域
と、 着磁帯の存在しない無着磁領域とが連続するものである
ことを特徴とする磁気ネジ搬送装置。 - 【請求項6】 回転可能に保持された回転軸の外周面に
S極とN極とが交互に螺旋帯状に着磁された着磁帯から
なる雄磁気ネジを備えた駆動軸と、 前記雄磁気ネジに対応するS極とN極とが交互に螺旋帯
状に着磁された着磁帯からなる雌磁気ネジを備えた搬送
台とを有し、 雄磁気ネジと雌磁気ネジとの間で作用する磁力によっ
て、駆動軸の回転運動を搬送台の直進運動に変換する磁
気ネジ搬送装置において、 前記雄磁気ネジが、着磁帯のピッチが小さい前記雄磁気
ネジの両端部に形成された低速領域と、着磁帯のピッチ
が大きい前記雄磁気ネジの中央部に形成された高速領域
とから構成されたものであって、 前記雌磁気ネジが、前記雄磁気ネジの低速領域に着磁さ
れた着磁帯と同一ピッチの低速用着磁帯と、前記雄磁気
ネジの高速領域に着磁された着磁帯と同一ピッチの高速
用着磁帯とが、当該雌磁気ネジの全域にわたって重ねて
着磁されたものであることを特徴とする磁気ネジ搬送装
置。 - 【請求項7】 回転可能に保持された回転軸の外周面に
S極とN極とが交互に螺旋帯状に着磁された着磁帯から
なる雄磁気ネジを備えた駆動軸と、 前記雄磁気ネジに対応するS極とN極とが交互に螺旋帯
状に着磁された着磁帯からなる雌磁気ネジを備えた搬送
台とを有し、 雄磁気ネジと雌磁気ネジとの間で作用する磁力によっ
て、駆動軸の回転運動を搬送台の直進運動に変換する磁
気ネジ搬送装置において、 前記駆動軸が、並設された2以上の回転軸に形成された
2以上の雄磁気ネジからなり、 前記搬送台が、前記2以上の雄磁気ネジに対応する2以
上の雌磁気ネジが並設されたものであって、 前記駆動軸を構成する各雄磁気ネジ及び前記搬台に並設
された各雌磁気ネジが、異なるピッチの着磁帯が着磁さ
れたものであることを特徴とする磁気ネジ搬送装置。 - 【請求項8】 請求項7に記載の磁気ネジ搬送装置にお
いて、 前記一の雄磁気ネジが、着磁帯が前記回転軸の全領域に
わたって着磁されたピッチの大きい高速用雄磁気ネジで
あり、 前記他の雄磁気ネジが、着磁帯が前記回転軸の2以上の
所定領域に着磁されたピッチの小さい低速用雄磁気ネジ
であり、 前記一の雌磁気ネジが、前記高速用雄磁気ネジと同一ピ
ッチで着磁帯が着磁された高速用雌磁気ネジであり、 前記他の雌磁気ネジが、前記低速用雄磁気ネジと同一ピ
ッチで着磁帯が着磁された低速用雌磁気ネジであること
を特徴とする磁気ネジ搬送装置。 - 【請求項9】 請求項8に記載の磁気ネジ搬送装置にお
いて、 前記他の雄磁気ネジを構成する前記低速用雄磁気ネジ
が、回転軸の軸方向に対して移動可能な移動部材に形成
されたものであることを特徴とする磁気ネジ搬送装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7154096A JPH09235019A (ja) | 1996-02-29 | 1996-02-29 | 磁気ネジ搬送装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7154096A JPH09235019A (ja) | 1996-02-29 | 1996-02-29 | 磁気ネジ搬送装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09235019A true JPH09235019A (ja) | 1997-09-09 |
Family
ID=13463687
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7154096A Pending JPH09235019A (ja) | 1996-02-29 | 1996-02-29 | 磁気ネジ搬送装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09235019A (ja) |
-
1996
- 1996-02-29 JP JP7154096A patent/JPH09235019A/ja active Pending
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