JPH09231880A - 真空バルブ用接点の製造方法 - Google Patents
真空バルブ用接点の製造方法Info
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- JPH09231880A JPH09231880A JP3153096A JP3153096A JPH09231880A JP H09231880 A JPH09231880 A JP H09231880A JP 3153096 A JP3153096 A JP 3153096A JP 3153096 A JP3153096 A JP 3153096A JP H09231880 A JPH09231880 A JP H09231880A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 原料粉を最適に混合させ、遮断特性と再点弧
特性が改善される真空バルブ用接点の製造方法を得る。 【解決手段】 Ag及びCuの内の少なくとも1種より
なる導電性成分とTi、Zr、Hf、Nb、Ta、C
r、Mo及びWの内の少なくとも1種よりなる耐弧性成
分とを所定比率に秤量する第1の工程と、揺動運動を可
能とする撹拌容器内に導電性成分粉と耐弧性成分粉とを
導入する第2の工程と、撹拌容器の揺動運動と撹拌容器
内に内蔵する撹拌機構による撹拌運動とを重畳し、導電
性成分粉と耐弧性成分粉とを解砕・分散・混合しながら
混合粉体を得る第3の工程とを有する。
特性が改善される真空バルブ用接点の製造方法を得る。 【解決手段】 Ag及びCuの内の少なくとも1種より
なる導電性成分とTi、Zr、Hf、Nb、Ta、C
r、Mo及びWの内の少なくとも1種よりなる耐弧性成
分とを所定比率に秤量する第1の工程と、揺動運動を可
能とする撹拌容器内に導電性成分粉と耐弧性成分粉とを
導入する第2の工程と、撹拌容器の揺動運動と撹拌容器
内に内蔵する撹拌機構による撹拌運動とを重畳し、導電
性成分粉と耐弧性成分粉とを解砕・分散・混合しながら
混合粉体を得る第3の工程とを有する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、真空バルブ用接点
の製造方法に係り、特に原料粉を最適に混合させたもの
に関する。
の製造方法に係り、特に原料粉を最適に混合させたもの
に関する。
【0002】
【従来の技術】真空中でのアーク拡散性を利用して、高
真空中で電流遮断を行わせる真空バルブの接点は、対向
する固定、可動の2つの接点から構成されている。真空
遮断器には、大電流遮断性能、耐電圧性能、耐溶着性能
の基本的3要件の他に、接触抵抗性能、耐消耗性能、電
流裁断性能等も重要な要件となっている。しかしなが
ら、これらの要件の中には相反するものがある関係上、
単一の金属種によって総ての要件を満足させる事は不可
能である。この為、実用されている多くの接点材料に於
いては、不足する性能を相互に補うような2種以上の元
素を組合せる事によって、例えば大電流用、高耐圧用な
どのように特定の用途に合った接点材料の選択採用が行
われ、それなりに優れた特性を持つ真空バルブが開発さ
れている。しかし、さらに強まる要求を満足する真空バ
ルブは未だ得られていないのが実情である。
真空中で電流遮断を行わせる真空バルブの接点は、対向
する固定、可動の2つの接点から構成されている。真空
遮断器には、大電流遮断性能、耐電圧性能、耐溶着性能
の基本的3要件の他に、接触抵抗性能、耐消耗性能、電
流裁断性能等も重要な要件となっている。しかしなが
ら、これらの要件の中には相反するものがある関係上、
単一の金属種によって総ての要件を満足させる事は不可
能である。この為、実用されている多くの接点材料に於
いては、不足する性能を相互に補うような2種以上の元
素を組合せる事によって、例えば大電流用、高耐圧用な
どのように特定の用途に合った接点材料の選択採用が行
われ、それなりに優れた特性を持つ真空バルブが開発さ
れている。しかし、さらに強まる要求を満足する真空バ
ルブは未だ得られていないのが実情である。
【0003】例えば、大電流遮断性を目的とした接点と
して、Crを10〜30容積%含有したCu−Cr合金(特
公昭45-35101)が知られている。これは、Cr自体がC
uと略同等の蒸気圧特性を保持し、かつ強力なガスのゲ
ッタ作用を示す等の効果で高電圧大電流遮断性を実現し
ている。すなわち、Cu−Cr合金は、高耐圧特性と大
容量遮断とを両立させ得る接点として多用されている。
焼結法により製造したCu−Cr合金では、原料となる
CuとCr粉を混合したものを圧縮加圧成型し、これを
高温で焼結する粉末冶金法によって接点素材としてい
る。その為、圧縮加圧時に不純物の混入、混合技術によ
る組織の不均一性や酸素含有量の増加、吸着の問題があ
る。この後、Cu−Cr合金を所定形状の接点片として
加工する。この工程までに接点片の表面は活性度の高い
Cr(耐弧性成分として、Ti,Zr,Hf,V,N
b,Ta,Cr,Yを含有する接点材料の共通的な課
題)が選択的に雰囲気影響を受け、主として酸化物を生
成していることが多い。
して、Crを10〜30容積%含有したCu−Cr合金(特
公昭45-35101)が知られている。これは、Cr自体がC
uと略同等の蒸気圧特性を保持し、かつ強力なガスのゲ
ッタ作用を示す等の効果で高電圧大電流遮断性を実現し
ている。すなわち、Cu−Cr合金は、高耐圧特性と大
容量遮断とを両立させ得る接点として多用されている。
焼結法により製造したCu−Cr合金では、原料となる
CuとCr粉を混合したものを圧縮加圧成型し、これを
高温で焼結する粉末冶金法によって接点素材としてい
る。その為、圧縮加圧時に不純物の混入、混合技術によ
る組織の不均一性や酸素含有量の増加、吸着の問題があ
る。この後、Cu−Cr合金を所定形状の接点片として
加工する。この工程までに接点片の表面は活性度の高い
Cr(耐弧性成分として、Ti,Zr,Hf,V,N
b,Ta,Cr,Yを含有する接点材料の共通的な課
題)が選択的に雰囲気影響を受け、主として酸化物を生
成していることが多い。
【0004】すなわち、この様な表面状態を持ったまま
の接点片が次の工程(接点片と導電軸/電極等との銀ロ
ウ付け工程)に供されていることが判った。接点素材を
製造(焼結工程など)する時、接点素材からの接点片へ
の加工する時などに表面汚染を受けることが多い。そこ
で、原料粉の選択、雰囲気の管理等の対策を実施してい
るが、必ずしも完全な技術とはなっていない。
の接点片が次の工程(接点片と導電軸/電極等との銀ロ
ウ付け工程)に供されていることが判った。接点素材を
製造(焼結工程など)する時、接点素材からの接点片へ
の加工する時などに表面汚染を受けることが多い。そこ
で、原料粉の選択、雰囲気の管理等の対策を実施してい
るが、必ずしも完全な技術とはなっていない。
【0005】一方、接点材料の製造に於いては、熱処理
に先立ち、原料粉体を混合した後、成型プレス機械によ
って所定形状に圧粉成型したものを焼結、熱処理に供す
る事が行われている。しかし、成型プレス機械によって
粉体を圧縮するため内部にガスが残存することも避けら
れず、熱処理時(焼結時)に焼結体を変色、酸化させる
不具合が見られる場合がある。また、上記成型体を焼結
するに於て、熱処理中の該成型体を収納する容器が原因
して焼結体を変色、酸化させる不具合が見られる場合が
ある。これらは、いずれも成型時のガスの閉じ込め、焼
結時の雰囲気、容器から放出されるガスの影響などが原
因と考えられ、完全に管理することは困難な問題とされ
ている。
に先立ち、原料粉体を混合した後、成型プレス機械によ
って所定形状に圧粉成型したものを焼結、熱処理に供す
る事が行われている。しかし、成型プレス機械によって
粉体を圧縮するため内部にガスが残存することも避けら
れず、熱処理時(焼結時)に焼結体を変色、酸化させる
不具合が見られる場合がある。また、上記成型体を焼結
するに於て、熱処理中の該成型体を収納する容器が原因
して焼結体を変色、酸化させる不具合が見られる場合が
ある。これらは、いずれも成型時のガスの閉じ込め、焼
結時の雰囲気、容器から放出されるガスの影響などが原
因と考えられ、完全に管理することは困難な問題とされ
ている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らが、目標性
能を達成する為の健全な真空バルブ用接点製造方法を得
る事を目的に、接点片に加工した後(真空バルブに組立
てられる直前)のCu−Cr接点片の表面及び断面内部
を調べたところ、その表面の微少部分にはCr酸化物、
Cu酸化物、水滴の他に油脂類、微少粉塵類、微少加工
屑類などの存在が確認された。しかも、これらの付着
量、付着比率、種類は各加工片でまちまちの状態である
ことも判った。また、断面内部では、Crが偏析(Cr
の粗大凝集化)している接点片の存在も判った。このま
ちまちの状態や不均一性は、真空バルブとしての諸特性
のばらつきの管理において、厄介な問題となっている。
例えば、再点弧特性、耐電圧特性等に重要な影響を及ぼ
すにも拘らず、接点片加工工程もしくはその前までの工
程を十分管理しても、好ましい状態を得るには至らなか
った。
能を達成する為の健全な真空バルブ用接点製造方法を得
る事を目的に、接点片に加工した後(真空バルブに組立
てられる直前)のCu−Cr接点片の表面及び断面内部
を調べたところ、その表面の微少部分にはCr酸化物、
Cu酸化物、水滴の他に油脂類、微少粉塵類、微少加工
屑類などの存在が確認された。しかも、これらの付着
量、付着比率、種類は各加工片でまちまちの状態である
ことも判った。また、断面内部では、Crが偏析(Cr
の粗大凝集化)している接点片の存在も判った。このま
ちまちの状態や不均一性は、真空バルブとしての諸特性
のばらつきの管理において、厄介な問題となっている。
例えば、再点弧特性、耐電圧特性等に重要な影響を及ぼ
すにも拘らず、接点片加工工程もしくはその前までの工
程を十分管理しても、好ましい状態を得るには至らなか
った。
【0007】このため、この様な状態をなくす方法とし
て、真空バルブに組立てた後の接点面に対して例えば1
kA以上の大電流を印加する電流エージング、もしくは
例えば10kV以上の高電圧などを印加する電圧エージン
グによって接点表面の生成物・付着物を分解、飛散さ
せ、表面クリーニングを行う方法がある。しかし、この
方法では、接点面の全面にこれら大電流もしくは高電圧
を印加させることは不可能であって、確率的にどうして
も前記Cr酸化物などの除去が十分には行われていない
ミクロ面積部分が残存し、信頼性の観点で問題があるの
みならず、処理が繁雑で生産性にも問題がある。しか
も、接点の表面層に対してはある程度の効果を認めると
しても、内部にまで作用させる事は困難である。本発明
の目的は、原料粉の混合技術を改善し、遮断特性と再点
弧特性を向上させることができる真空バルブ用接点の製
造方法を提供することにある。
て、真空バルブに組立てた後の接点面に対して例えば1
kA以上の大電流を印加する電流エージング、もしくは
例えば10kV以上の高電圧などを印加する電圧エージン
グによって接点表面の生成物・付着物を分解、飛散さ
せ、表面クリーニングを行う方法がある。しかし、この
方法では、接点面の全面にこれら大電流もしくは高電圧
を印加させることは不可能であって、確率的にどうして
も前記Cr酸化物などの除去が十分には行われていない
ミクロ面積部分が残存し、信頼性の観点で問題があるの
みならず、処理が繁雑で生産性にも問題がある。しか
も、接点の表面層に対してはある程度の効果を認めると
しても、内部にまで作用させる事は困難である。本発明
の目的は、原料粉の混合技術を改善し、遮断特性と再点
弧特性を向上させることができる真空バルブ用接点の製
造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、Ag及びCuの内の少なくとも1種よりな
る導電性成分と、Ti、Zr、Hf、Nb、Ta、C
r、Mo及びWの内の少なくとも1種よりなる耐弧性成
分とを有する真空バルブ用接点の製造方法であって、導
電性成分粉と耐弧性成分粉とを所定比率に秤量する第1
の工程と、揺動運動を可能とする撹拌容器内に導電性成
分粉と耐弧性成分粉とを導入する第2の工程と、撹拌容
器の揺動運動と撹拌容器内に内蔵する撹拌機構による撹
拌運動とを重畳し、導電性成分粉と耐弧性成分粉とを解
砕・分散・混合しながら混合粉体を得る第3の工程とを
備えたことを要旨とする。
に本発明は、Ag及びCuの内の少なくとも1種よりな
る導電性成分と、Ti、Zr、Hf、Nb、Ta、C
r、Mo及びWの内の少なくとも1種よりなる耐弧性成
分とを有する真空バルブ用接点の製造方法であって、導
電性成分粉と耐弧性成分粉とを所定比率に秤量する第1
の工程と、揺動運動を可能とする撹拌容器内に導電性成
分粉と耐弧性成分粉とを導入する第2の工程と、撹拌容
器の揺動運動と撹拌容器内に内蔵する撹拌機構による撹
拌運動とを重畳し、導電性成分粉と耐弧性成分粉とを解
砕・分散・混合しながら混合粉体を得る第3の工程とを
備えたことを要旨とする。
【0009】真空遮断器に於いて、電流遮断後に真空バ
ルブ内で閃絡が発生し接点間が再び導通状態になる(そ
の後放電は継続しない)現象を再点弧という。その発生
メカニズムは未解明であるが、電気回路が一度電流遮断
状態となった後に導通状態に急激に変化する為、異常過
電圧が発生しやすい。特に、コンデンサバンクの遮断時
に再点弧を発生させる実験によれば、極めて大きな過電
圧の発生や過大な高周波電流が流れる為、再点弧の発生
抑制が求められている。
ルブ内で閃絡が発生し接点間が再び導通状態になる(そ
の後放電は継続しない)現象を再点弧という。その発生
メカニズムは未解明であるが、電気回路が一度電流遮断
状態となった後に導通状態に急激に変化する為、異常過
電圧が発生しやすい。特に、コンデンサバンクの遮断時
に再点弧を発生させる実験によれば、極めて大きな過電
圧の発生や過大な高周波電流が流れる為、再点弧の発生
抑制が求められている。
【0010】上記した様に、再点弧現象の発生メカニズ
ムは未だ知られていないが、本発明者らの実験観察によ
れば、再点弧は真空バルブ内の接点/接点間、接点/ア
ークシールド間でかなり高い頻度で発生している。その
為、本発明者らは、例えば接点がアークを受けた時に放
出される突発性ガスの抑制、接点表面形態の最適化など
を進め、再点弧の発生抑制に極めて有効な技術を明らか
にし、再点弧発生数を大幅に低減化した。しかし、近年
の真空バルブに対する高耐電圧化要求、大電流遮断化要
求、小形化要求には上記接点の改良のみではすでに限界
と考えられ、これら以外に於いても改良最適化が必要と
なってきた。
ムは未だ知られていないが、本発明者らの実験観察によ
れば、再点弧は真空バルブ内の接点/接点間、接点/ア
ークシールド間でかなり高い頻度で発生している。その
為、本発明者らは、例えば接点がアークを受けた時に放
出される突発性ガスの抑制、接点表面形態の最適化など
を進め、再点弧の発生抑制に極めて有効な技術を明らか
にし、再点弧発生数を大幅に低減化した。しかし、近年
の真空バルブに対する高耐電圧化要求、大電流遮断化要
求、小形化要求には上記接点の改良のみではすでに限界
と考えられ、これら以外に於いても改良最適化が必要と
なってきた。
【0011】再点弧の発生に対する本発明者らの前記模
擬再点弧発生実験による詳細な解析に基づき検討した結
果、接点材料が直接的に関与する場合と、電極構造、シ
ールド構造など設計に関与する場合と、予期しない高電
圧暴露など電気的機械的外部条件などが関係しているこ
とが判った。
擬再点弧発生実験による詳細な解析に基づき検討した結
果、接点材料が直接的に関与する場合と、電極構造、シ
ールド構造など設計に関与する場合と、予期しない高電
圧暴露など電気的機械的外部条件などが関係しているこ
とが判った。
【0012】本発明者らは、セラミックス製絶縁容器外
管、接点、アークシールド、金属蓋体、通電軸、封着金
具、ベローズなど各構成部材を適宜真空バルブ内へ装着
したり取外ししたりしながら模擬再点弧発生実験を行っ
たところ、直接アークを受ける接点の組成、材質とその
状態、その製造条件が再点弧発生に対して重要であると
の知見を得た。
管、接点、アークシールド、金属蓋体、通電軸、封着金
具、ベローズなど各構成部材を適宜真空バルブ内へ装着
したり取外ししたりしながら模擬再点弧発生実験を行っ
たところ、直接アークを受ける接点の組成、材質とその
状態、その製造条件が再点弧発生に対して重要であると
の知見を得た。
【0013】特に、その製造プロセスに於いて、焼結、
溶浸条件や導電性成分粉[A]と耐弧性成分[B]の混
合粉体[A・B]の解砕・分散・混合条件を組合わせて
真空バルブを作り、再点弧発生状況を観察した実験によ
ると、後者の混合条件を最適化する事が再点弧抑制に有
益であることも見出した。
溶浸条件や導電性成分粉[A]と耐弧性成分[B]の混
合粉体[A・B]の解砕・分散・混合条件を組合わせて
真空バルブを作り、再点弧発生状況を観察した実験によ
ると、後者の混合条件を最適化する事が再点弧抑制に有
益であることも見出した。
【0014】本発明者らの観察の結果では、(イ)接点
組織およびその状態(偏析、均一性)については、製造
プロセスの特に混合条件の最適化と相関し、電流遮断開
閉の経過回数とは関係無くランダムな再点弧現象の発生
がみられる特徴がある。
組織およびその状態(偏析、均一性)については、製造
プロセスの特に混合条件の最適化と相関し、電流遮断開
閉の経過回数とは関係無くランダムな再点弧現象の発生
がみられる特徴がある。
【0015】(ロ)接点表面に付着・吸着したガスや水
分の量、状態については、あらかじめ仕上げられた接点
の加工後の管理環境の問題であって、直接焼結技術が関
与するものではないが、電流遮断開閉回数の比較的初期
から再点弧現象の発生がみられる特徴がある。(ハ)接
点内部に内蔵している異物の量、状態などの接点内部の
状態については、原料粉末の品質(導電性成分粉
[A]、前記耐弧性成分粉[B]の選択)及び原料の混
合状態がポイントとなり、電流遮断回数の経過の比較的
後半に発生した再点弧の原因と考えられるなど製造プロ
セスの重要性が示唆される。
分の量、状態については、あらかじめ仕上げられた接点
の加工後の管理環境の問題であって、直接焼結技術が関
与するものではないが、電流遮断開閉回数の比較的初期
から再点弧現象の発生がみられる特徴がある。(ハ)接
点内部に内蔵している異物の量、状態などの接点内部の
状態については、原料粉末の品質(導電性成分粉
[A]、前記耐弧性成分粉[B]の選択)及び原料の混
合状態がポイントとなり、電流遮断回数の経過の比較的
後半に発生した再点弧の原因と考えられるなど製造プロ
セスの重要性が示唆される。
【0016】以上のことから、再点弧現象の発生の時期
は、電流遮断回数の進展に対して見掛け上では関係無く
見えるが、上記(イ)(ロ)(ハ)の様に各発生の時期
によってその原因は異っている事が判明した。本発明者
らは、このことが各真空バルブ毎に再点弧現象の発生の
ばらつきが生じていた重要な一因だと考えた。
は、電流遮断回数の進展に対して見掛け上では関係無く
見えるが、上記(イ)(ロ)(ハ)の様に各発生の時期
によってその原因は異っている事が判明した。本発明者
らは、このことが各真空バルブ毎に再点弧現象の発生の
ばらつきが生じていた重要な一因だと考えた。
【0017】従って、再点弧の各発生の時期の総てを抑
制もしくは軽減化するには、品質的に好ましい状態の原
料粉[A]と[B]とを得た後、これらを解砕・分散・
混合しながら均一で微細な[A・B]混合粉体を得る必
要があり、その為に原料粉[A]と[B]に揺動運動と
撹拌運動とを重畳させる事が有効であった。
制もしくは軽減化するには、品質的に好ましい状態の原
料粉[A]と[B]とを得た後、これらを解砕・分散・
混合しながら均一で微細な[A・B]混合粉体を得る必
要があり、その為に原料粉[A]と[B]に揺動運動と
撹拌運動とを重畳させる事が有効であった。
【0018】特に、本方法に於いては、撹拌容器内を非
液体雰囲気(各種気体、真空)としている為、従来使用
していたアセトンなど溶剤による環境問題を発生させる
懸念がない上に、混合粉はアセトンなど溶剤使用時に見
られる固まりとなったり凝集体となったりする現象がな
く、作業性も向上する。また、混合作業での撹拌容器の
撹拌運動の撹拌数Rと撹拌容器に与える揺動運動の揺動
数との比率R/Sをほぼ10〜 0.1程度の好ましい範囲に
選択している為、特に第3の工程での解砕、分散、混合
中の粉末へのエネルギー入力が好ましい範囲となり、混
合作業での粉末の変質や汚染の程度を低く押さえる事が
できる特徴を有する。従来のらいかい機などによる混
合、粉砕では粉体を押し潰す作用が加わるが、揺動運動
と撹拌運動とを重畳させる本方法では、前記R/S比率
をほぼ10〜 0.1程度に全区している為、粉体同士が絡み
合う程度の混合となり、良好な通気性を持つ為焼結性が
向上し、良質な成型体または焼結体あるいはスケルトン
を得る。更に、必要以上のエネルギー入力がなく粉体が
変質する事がない。この様な状態の混合粉を原料とする
為、溶浸後の合金も低ガス化が可能となり、遮断性能、
再点弧特性の安定化に寄与している。
液体雰囲気(各種気体、真空)としている為、従来使用
していたアセトンなど溶剤による環境問題を発生させる
懸念がない上に、混合粉はアセトンなど溶剤使用時に見
られる固まりとなったり凝集体となったりする現象がな
く、作業性も向上する。また、混合作業での撹拌容器の
撹拌運動の撹拌数Rと撹拌容器に与える揺動運動の揺動
数との比率R/Sをほぼ10〜 0.1程度の好ましい範囲に
選択している為、特に第3の工程での解砕、分散、混合
中の粉末へのエネルギー入力が好ましい範囲となり、混
合作業での粉末の変質や汚染の程度を低く押さえる事が
できる特徴を有する。従来のらいかい機などによる混
合、粉砕では粉体を押し潰す作用が加わるが、揺動運動
と撹拌運動とを重畳させる本方法では、前記R/S比率
をほぼ10〜 0.1程度に全区している為、粉体同士が絡み
合う程度の混合となり、良好な通気性を持つ為焼結性が
向上し、良質な成型体または焼結体あるいはスケルトン
を得る。更に、必要以上のエネルギー入力がなく粉体が
変質する事がない。この様な状態の混合粉を原料とする
為、溶浸後の合金も低ガス化が可能となり、遮断性能、
再点弧特性の安定化に寄与している。
【0019】すなわち、本発明者らは好ましい接点状態
を持つ接点片を提供する接点製造方法を開発、従来の接
点と比べ、ガスおよび不純物内蔵の少なく、かつ耐電圧
特性及び大電流遮断特性に優れた接点材料を具備した真
空バルブの製造方法を提供することができた。
を持つ接点片を提供する接点製造方法を開発、従来の接
点と比べ、ガスおよび不純物内蔵の少なく、かつ耐電圧
特性及び大電流遮断特性に優れた接点材料を具備した真
空バルブの製造方法を提供することができた。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を詳細に
説明する。本発明の要旨は、真空バルブの再点弧現象発
生の抑制軽減化の為に、真空バルブ接点製造工程の内の
特に原料粉の混合工程に適切な管理を与える事でその効
果を得るものである。まず、特性評価の条件、方法を示
す。
説明する。本発明の要旨は、真空バルブの再点弧現象発
生の抑制軽減化の為に、真空バルブ接点製造工程の内の
特に原料粉の混合工程に適切な管理を与える事でその効
果を得るものである。まず、特性評価の条件、方法を示
す。
【0021】(1)遮断特性 前記した各条件で製造した直径70mmの接点を装着した遮
断テスト用実験バルブを開閉装置に取り付けると共に、
ベーキング、電圧エージング等を与えた後、24kv,50H
zの回路に接続し、電流をほぼ1kAずつ増加しながら
遮断限界を真空バルブ3本につき比較評価した。尚、実
施例1の結果のみは、真空バルブ3本の平均値であり、
他の数値は実施例1の値を 100とした時の比較値をバラ
ツキ幅を持って示した。遮断テスト後の実験バルブにつ
いて破壊してアークの拡がりの程度も観察し遮断性能の
判断の一助とした。
断テスト用実験バルブを開閉装置に取り付けると共に、
ベーキング、電圧エージング等を与えた後、24kv,50H
zの回路に接続し、電流をほぼ1kAずつ増加しながら
遮断限界を真空バルブ3本につき比較評価した。尚、実
施例1の結果のみは、真空バルブ3本の平均値であり、
他の数値は実施例1の値を 100とした時の比較値をバラ
ツキ幅を持って示した。遮断テスト後の実験バルブにつ
いて破壊してアークの拡がりの程度も観察し遮断性能の
判断の一助とした。
【0022】(2)再点弧特性 直径30mm、厚さ5mmの円板状接点片を、ディマウンタブ
ル型真空バルブに装着し、24kv× 500Aの回路を2000回
遮断した時の再点弧発生頻度を2台の遮断器(真空バル
ブとして6本)のバラツキ値を考慮して表示した。
ル型真空バルブに装着し、24kv× 500Aの回路を2000回
遮断した時の再点弧発生頻度を2台の遮断器(真空バル
ブとして6本)のバラツキ値を考慮して表示した。
【0023】まず、遮断テスト用実験バルブの組立ての
概要を示す。端面の平均表面粗さを約 1.5μmに研磨し
たセラミックス製絶縁容器(主成分:AL2 O3 )を用
意し、このセラミックス製絶縁容器に対して組立て前に
1650℃の前加熱処理を施した。
概要を示す。端面の平均表面粗さを約 1.5μmに研磨し
たセラミックス製絶縁容器(主成分:AL2 O3 )を用
意し、このセラミックス製絶縁容器に対して組立て前に
1650℃の前加熱処理を施した。
【0024】封着金具として、板厚さ2mmの42%Ni−
Fe合金を用意した。ロウ材として、厚さ 0.1mmの72%
Ag−Cu合金板を用意した。上記用意した各部材を被
接合物間(セラミックス製絶縁容器の端面と封着金具)
に気密封着接合が可能のように配置して、5×10-4Pa
の真空雰囲気で封着金具とセラミックス製絶縁容器との
気密封着工程に供する。
Fe合金を用意した。ロウ材として、厚さ 0.1mmの72%
Ag−Cu合金板を用意した。上記用意した各部材を被
接合物間(セラミックス製絶縁容器の端面と封着金具)
に気密封着接合が可能のように配置して、5×10-4Pa
の真空雰囲気で封着金具とセラミックス製絶縁容器との
気密封着工程に供する。
【0025】次いで、供試接点材料の内容、製造条件に
ついて示す。導電性成分として50%Cu(銅)、耐弧性
成分として50%Cr(クロム)とした50Cu−Cr接点
(補助成分なし)を代表材料としてその製造実施の状況
を説明する。
ついて示す。導電性成分として50%Cu(銅)、耐弧性
成分として50%Cr(クロム)とした50Cu−Cr接点
(補助成分なし)を代表材料としてその製造実施の状況
を説明する。
【0026】Cu,Crを所定比率に秤量(第1工程)
の後、両端を蓋した直径約600mm ×長さ約1200mmm の円
筒状の所定撹拌容器(容器容積が約 300L(リット
ル))にCu,Crを導入(第2工程)した。次いで、
撹拌容器に与える後述する運動条件によって、微細で均
一に混合したCu,Cr混合粉体を得て(第3工程)、
該Cu,Cr混合粉体を焼結して、接点素材とし(第4
工程)た後、所定接点形状に加工した。
の後、両端を蓋した直径約600mm ×長さ約1200mmm の円
筒状の所定撹拌容器(容器容積が約 300L(リット
ル))にCu,Crを導入(第2工程)した。次いで、
撹拌容器に与える後述する運動条件によって、微細で均
一に混合したCu,Cr混合粉体を得て(第3工程)、
該Cu,Cr混合粉体を焼結して、接点素材とし(第4
工程)た後、所定接点形状に加工した。
【0027】本発明者らの研究によると、真空バルブの
遮断性能、再点弧特性の安定化には、上記第1〜4工程
のうち、特にCu,Cr混合粉体を得る第3の工程に於
ける混合条件すなわち撹拌容器の運動条件が重要であっ
た。
遮断性能、再点弧特性の安定化には、上記第1〜4工程
のうち、特にCu,Cr混合粉体を得る第3の工程に於
ける混合条件すなわち撹拌容器の運動条件が重要であっ
た。
【0028】すなわち、本方法に於いて使用する撹拌容
器には、円筒状容器の中心軸を軸とする回転運動、該容
器の重心を支点とするシーソー運動、中心軸と同一方向
への往復運動、中心軸と垂直方向への往復運動などで代
表される揺動運動(これらの組合わせも含む)を与え
る。
器には、円筒状容器の中心軸を軸とする回転運動、該容
器の重心を支点とするシーソー運動、中心軸と同一方向
への往復運動、中心軸と垂直方向への往復運動などで代
表される揺動運動(これらの組合わせも含む)を与え
る。
【0029】さらに、本方法に於いて使用する撹拌容器
には、Cu,Cr混合粉体の混合状態をさらに改善する
と共に揺動運動により集団化、凝集化したCu,Cr粉
を解砕する撹拌羽根、撹拌スクリュー(いずれも回転運
動)で代表される撹拌機構による撹拌運動を与える。し
かもこれら揺動運動と撹拌運動とをCu,Cr混合粉体
に重畳して与える。以上のことについて、表1の評価条
件に基づく評価結果を表2に示し、具体的に説明する。
には、Cu,Cr混合粉体の混合状態をさらに改善する
と共に揺動運動により集団化、凝集化したCu,Cr粉
を解砕する撹拌羽根、撹拌スクリュー(いずれも回転運
動)で代表される撹拌機構による撹拌運動を与える。し
かもこれら揺動運動と撹拌運動とをCu,Cr混合粉体
に重畳して与える。以上のことについて、表1の評価条
件に基づく評価結果を表2に示し、具体的に説明する。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】(実施例1〜4,比較例1〜2)第3工程
に於いて、撹拌容器内に装着した撹拌羽根の撹拌数Rを
10(回/分)と一定とし、撹拌容器に与える揺動数Sを
0.1〜 180(回/分)の範囲で実験とすると、揺動数S
が 0.1および 180(回/分)の時には、Cu,Cr粉の
混合状れない(比較例1)。24kv,50Hzの回路を1k
Aずつ電流を増加しながら遮断させた時、再点弧なしで
アーク時間が1ミリ秒以内で遮断に成功した時の電流値
によって判断した遮断性能は、比較対象とした実施例1
の遮断特性に及ばない。
に於いて、撹拌容器内に装着した撹拌羽根の撹拌数Rを
10(回/分)と一定とし、撹拌容器に与える揺動数Sを
0.1〜 180(回/分)の範囲で実験とすると、揺動数S
が 0.1および 180(回/分)の時には、Cu,Cr粉の
混合状れない(比較例1)。24kv,50Hzの回路を1k
Aずつ電流を増加しながら遮断させた時、再点弧なしで
アーク時間が1ミリ秒以内で遮断に成功した時の電流値
によって判断した遮断性能は、比較対象とした実施例1
の遮断特性に及ばない。
【0033】24kv× 500Aの回路を2000回遮断した時の
再点弧発生頻度によって判断した再点弧特性も、比較対
象とした実施例1よりばらつき幅が増大した。一方、揺
動数Sが1〜90(回/分)の(実施例1〜4)の範囲で
は、両特性とも比較対象とする実施例1の特性と同等の
良好な特性を示した。
再点弧発生頻度によって判断した再点弧特性も、比較対
象とした実施例1よりばらつき幅が増大した。一方、揺
動数Sが1〜90(回/分)の(実施例1〜4)の範囲で
は、両特性とも比較対象とする実施例1の特性と同等の
良好な特性を示した。
【0034】なお、揺動数Sが 180(回/分)の(比較
例2)では、Cu,Cr粉は容器壁に多量に付着し、生
産性に問題があった上に、遮断特性に於いても合格の範
囲となるものと、不良となるものが存在した。その上に
再点弧発生特性に於いては、比較対象とする実施例1の
特性には及ばなかった。
例2)では、Cu,Cr粉は容器壁に多量に付着し、生
産性に問題があった上に、遮断特性に於いても合格の範
囲となるものと、不良となるものが存在した。その上に
再点弧発生特性に於いては、比較対象とする実施例1の
特性には及ばなかった。
【0035】上記した様に、撹拌容器に与える揺動数S
は1〜90(回/分)の範囲に於いて、遮断性能、再点弧
特性とも好ましい範囲であることを示した。参考評価と
して、あらかじめ気密封着工程を経た後の真空バルブの
全てに対して、Heリークディテクターを使用して気密
性の評価を実施した。目安としてリーク量が5×10-10
(Torr ・L/sec )以下を合格のとした。撹拌容器に
与える揺動数Sが 180(回/分)とした比較例2の一部
のバルブに、多量のガス放出があったが、他の実施例1
〜4,比較例1のバルブには問題はなかった。
は1〜90(回/分)の範囲に於いて、遮断性能、再点弧
特性とも好ましい範囲であることを示した。参考評価と
して、あらかじめ気密封着工程を経た後の真空バルブの
全てに対して、Heリークディテクターを使用して気密
性の評価を実施した。目安としてリーク量が5×10-10
(Torr ・L/sec )以下を合格のとした。撹拌容器に
与える揺動数Sが 180(回/分)とした比較例2の一部
のバルブに、多量のガス放出があったが、他の実施例1
〜4,比較例1のバルブには問題はなかった。
【0036】更に、上記気密性評価後の真空バルブを用
いて、セラミックス製絶縁容器の両端に0〜 120KVの
インパルス電圧を10回印加し絶縁破壊を示したときの電
圧値が95KVで絶縁破壊回数がゼロの場合を合格とし
た。撹拌容器に与える揺動数Sが 180(回/分)とした
比較例2の一部のバルブにのみ不合格のバルブが存在し
たが、他の実施例1〜4,比較例1のバルブは合格の範
囲であったこの様な参考評価からも、真空バルブの信頼
性に対して、第3工程での撹拌容器に与える揺動数の制
御の重要性が示唆される。
いて、セラミックス製絶縁容器の両端に0〜 120KVの
インパルス電圧を10回印加し絶縁破壊を示したときの電
圧値が95KVで絶縁破壊回数がゼロの場合を合格とし
た。撹拌容器に与える揺動数Sが 180(回/分)とした
比較例2の一部のバルブにのみ不合格のバルブが存在し
たが、他の実施例1〜4,比較例1のバルブは合格の範
囲であったこの様な参考評価からも、真空バルブの信頼
性に対して、第3工程での撹拌容器に与える揺動数の制
御の重要性が示唆される。
【0037】(実施例5〜7,比較例3〜4)前記実施
例1〜4,比較例1〜2では、第3工程に於ける撹拌容
器内に装着した撹拌羽根の撹拌数Rを10(回/分)と一
定として、撹拌容器に与える揺動数Sを 0.1〜 180(回
/分)の範囲で実験した結果、揺動数Sは1〜90(回/
分)の範囲が好まい結果について示した。次いで、揺動
数Sを20(回/分)の一定とし、撹拌羽根の撹拌数Rを
0.3〜 200(回/分)の範囲として実験した。その結
果、撹拌容器内に装着した撹拌羽根の撹拌数Rを 0.3
(回/分)とした場合には、一部には塊状のCu,Cr
混合粉が残存し混合、解砕効率が著しく劣った(比較例
3)。
例1〜4,比較例1〜2では、第3工程に於ける撹拌容
器内に装着した撹拌羽根の撹拌数Rを10(回/分)と一
定として、撹拌容器に与える揺動数Sを 0.1〜 180(回
/分)の範囲で実験した結果、揺動数Sは1〜90(回/
分)の範囲が好まい結果について示した。次いで、揺動
数Sを20(回/分)の一定とし、撹拌羽根の撹拌数Rを
0.3〜 200(回/分)の範囲として実験した。その結
果、撹拌容器内に装着した撹拌羽根の撹拌数Rを 0.3
(回/分)とした場合には、一部には塊状のCu,Cr
混合粉が残存し混合、解砕効率が著しく劣った(比較例
3)。
【0038】一方、撹拌数Rが1〜 120(回/分)の範
囲では、遮断性能、再点弧発生確率の両特性とも比較対
象とする実施例1の特性と同等の良好な特性を示した
(実施例5〜7)。
囲では、遮断性能、再点弧発生確率の両特性とも比較対
象とする実施例1の特性と同等の良好な特性を示した
(実施例5〜7)。
【0039】なお、撹拌数Rが 200(回/分)のでは、
混合作業後のCu,Cr粉の酸化物の生成など表面変質
による粉末在室の劣化が見られると共に混合効率も著し
く劣った上に、遮断特性と再点弧発生特性とも比較対象
とする実施例1の特性には及ばなかった(比較例4)。
混合作業後のCu,Cr粉の酸化物の生成など表面変質
による粉末在室の劣化が見られると共に混合効率も著し
く劣った上に、遮断特性と再点弧発生特性とも比較対象
とする実施例1の特性には及ばなかった(比較例4)。
【0040】上記した様に、撹拌容器内に装着した撹拌
数Rは、1〜 120(回/分)の範囲に於いて、遮断性
能、再点弧特性とも好ましい範囲であることを示した。
参考評価として、前記した様にHeリークディテクター
を使用して気密性の評価を実施した。目安としてリーク
量が5×10-10 (Torr ・L/sec )以下を合格のとし
た。撹拌羽根の撹拌数Rを 200(回/分)とした比較例
4の一部のバルブに、多量のガス放出があったが、他の
実施例5〜7,比較例3のバルブには問題はなかった。
数Rは、1〜 120(回/分)の範囲に於いて、遮断性
能、再点弧特性とも好ましい範囲であることを示した。
参考評価として、前記した様にHeリークディテクター
を使用して気密性の評価を実施した。目安としてリーク
量が5×10-10 (Torr ・L/sec )以下を合格のとし
た。撹拌羽根の撹拌数Rを 200(回/分)とした比較例
4の一部のバルブに、多量のガス放出があったが、他の
実施例5〜7,比較例3のバルブには問題はなかった。
【0041】更に、上記気密性評価後の真空バルブを用
いて、セラミックス製絶縁容器の両端に0〜 120KVの
インパルス電圧を10回印加し絶縁破壊を示したときの電
圧値、絶縁破壊回数を評価する耐電圧特性を評価した。
目安として絶縁破壊電圧値が95KVで絶縁破壊回数がゼ
ロの場合を合格とした。撹拌羽根の撹拌数Rを 200(回
/分)とした比較例3〜4の一部のバルブに不合格のバ
ルブが存在したが、他の実施例1〜4のバルブは合格の
範囲であった。この様な参考評価からも、真空バルブの
信頼性に対して、前記した第3工程での撹拌容器に与え
る揺動数の制御の重要性と共に撹拌羽根の撹拌数Rも重
要性が示唆される。
いて、セラミックス製絶縁容器の両端に0〜 120KVの
インパルス電圧を10回印加し絶縁破壊を示したときの電
圧値、絶縁破壊回数を評価する耐電圧特性を評価した。
目安として絶縁破壊電圧値が95KVで絶縁破壊回数がゼ
ロの場合を合格とした。撹拌羽根の撹拌数Rを 200(回
/分)とした比較例3〜4の一部のバルブに不合格のバ
ルブが存在したが、他の実施例1〜4のバルブは合格の
範囲であった。この様な参考評価からも、真空バルブの
信頼性に対して、前記した第3工程での撹拌容器に与え
る揺動数の制御の重要性と共に撹拌羽根の撹拌数Rも重
要性が示唆される。
【0042】また第3工程に於ける撹拌羽根の撹拌数R
と、撹拌容器に与える揺動数Sとの相対運動比率[R/
S]は、ほぼ 0.05 (実施例1)〜10(実施例5)の範
囲が好ましい。しかし、揺動数Sが前記した好ましい範
囲外である 180(回/分)の場合には、比較例2に示し
た様に比率[R/S]が同じ 0.05 (比較例2と実施例
5とも 0.05 )であっても、遮断性能、再点弧特性とも
好ましくな比率[R/S]が所定値にあっても、揺動数
Sと撹拌数Rとが同時に所定の範囲にある事が必要であ
る。同様に、撹拌数Rが前記した好ましい範囲外である
200(回/分)の場合には、比較例4に示した様に比率
[R/S]が同じ10.0(実施例1と比較例4とも10.0)
であっても、遮断性能、再点弧特性とも好ましくなく、
この様に比率[R/S]が所定値にあっても、揺動数S
と撹拌数Rとが同時に所定の範囲にある事が必要であ
る。
と、撹拌容器に与える揺動数Sとの相対運動比率[R/
S]は、ほぼ 0.05 (実施例1)〜10(実施例5)の範
囲が好ましい。しかし、揺動数Sが前記した好ましい範
囲外である 180(回/分)の場合には、比較例2に示し
た様に比率[R/S]が同じ 0.05 (比較例2と実施例
5とも 0.05 )であっても、遮断性能、再点弧特性とも
好ましくな比率[R/S]が所定値にあっても、揺動数
Sと撹拌数Rとが同時に所定の範囲にある事が必要であ
る。同様に、撹拌数Rが前記した好ましい範囲外である
200(回/分)の場合には、比較例4に示した様に比率
[R/S]が同じ10.0(実施例1と比較例4とも10.0)
であっても、遮断性能、再点弧特性とも好ましくなく、
この様に比率[R/S]が所定値にあっても、揺動数S
と撹拌数Rとが同時に所定の範囲にある事が必要であ
る。
【0043】(実施例8〜10)前記実施例1〜7,比較
例1〜4では、接点材料としてCu−50Crを用いて実
施例の状況を示したが、本発明ではCu−50Cr接点に
限る事なく、これに補助成分としてBi,Te,Sbを
加えたCu−50Cr−Bi(実施例8),Cu−50Cr
−Te(実施例9),Cu−50Cr−Sb(実施例10)
に対しても、再点弧発生確率が比較対象とする実施例1
よりも若干増加する傾向にあったものの許容範囲にあり
問題なく、遮断性能も比較対象とする実施例1の特性と
ほぼ同等の良好な特性を示した(実施例8〜10)。
例1〜4では、接点材料としてCu−50Crを用いて実
施例の状況を示したが、本発明ではCu−50Cr接点に
限る事なく、これに補助成分としてBi,Te,Sbを
加えたCu−50Cr−Bi(実施例8),Cu−50Cr
−Te(実施例9),Cu−50Cr−Sb(実施例10)
に対しても、再点弧発生確率が比較対象とする実施例1
よりも若干増加する傾向にあったものの許容範囲にあり
問題なく、遮断性能も比較対象とする実施例1の特性と
ほぼ同等の良好な特性を示した(実施例8〜10)。
【0044】(実施例11〜14)前記実施例1〜10,比較
例1〜4では、撹拌運動中の撹拌容器中の雰囲気を大気
雰囲気として、実験した時の実施の状況を示したが、本
発明では雰囲気として大気雰囲気に限る事なく、アルゴ
ン(実施例11)、ヘリウム(実施例12)、窒素(実施例
13)、水素(実施例14)とした時でも、遮断性能、再点
弧発生確率の両特性とも比較対象とする実施例1の特性
と同等の良好な特性を示した(実施例11〜14)。
例1〜4では、撹拌運動中の撹拌容器中の雰囲気を大気
雰囲気として、実験した時の実施の状況を示したが、本
発明では雰囲気として大気雰囲気に限る事なく、アルゴ
ン(実施例11)、ヘリウム(実施例12)、窒素(実施例
13)、水素(実施例14)とした時でも、遮断性能、再点
弧発生確率の両特性とも比較対象とする実施例1の特性
と同等の良好な特性を示した(実施例11〜14)。
【0045】(実施例15〜16)前記実施例1〜10,比較
例1〜4では、撹拌運動中の撹拌状況として回転運動さ
せた時の実施の状況を示したが、本発明では撹拌運動中
の撹拌状況としては回転運動に限る事なく、往復運動、
上下運動としても遮断性能、再点弧発生確率の両特性と
も比較対象とする実施例1の特性と同等の良好な特性を
示した(実施例15〜16)。
例1〜4では、撹拌運動中の撹拌状況として回転運動さ
せた時の実施の状況を示したが、本発明では撹拌運動中
の撹拌状況としては回転運動に限る事なく、往復運動、
上下運動としても遮断性能、再点弧発生確率の両特性と
も比較対象とする実施例1の特性と同等の良好な特性を
示した(実施例15〜16)。
【0046】(実施例17〜18)前記実施例1〜16,比較
例1〜4では、接点材料中の導電性成分の量が50%とし
た時の実施の状況を代表例として示したが、本発明では
導電性成分の量はこれに限る事なく、80%としてもまた
40%としても遮断性能、再点弧発生確率の両特性とも比
較対象とする実施例1の特性と同等の良好な特性を示し
た(実施例17〜18)。
例1〜4では、接点材料中の導電性成分の量が50%とし
た時の実施の状況を代表例として示したが、本発明では
導電性成分の量はこれに限る事なく、80%としてもまた
40%としても遮断性能、再点弧発生確率の両特性とも比
較対象とする実施例1の特性と同等の良好な特性を示し
た(実施例17〜18)。
【0047】(実施例18〜20)前記実施例1〜18,比較
例1〜4では、接点材料中の耐弧性成分をCrとした時
の実施の状況を代表例として示したが、本発明では耐弧
性成分はこれに限る事なく、CrとWとの合金としても
またCrとTiとの合金としても遮断性能、再点弧発生
確率の両特性とも比較対象とする実施例1の特性と同等
の良好な特性を示した(実施例19〜20)。
例1〜4では、接点材料中の耐弧性成分をCrとした時
の実施の状況を代表例として示したが、本発明では耐弧
性成分はこれに限る事なく、CrとWとの合金としても
またCrとTiとの合金としても遮断性能、再点弧発生
確率の両特性とも比較対象とする実施例1の特性と同等
の良好な特性を示した(実施例19〜20)。
【0048】(実施例21〜31)前記実施例1〜20,比較
例1〜4では、接点材料中の耐弧性成分をCr若しくは
Cr合金とした時の実施の状況を代表例として示した
が、本発明では耐弧性成分はこれら限る事なく、Ti,
Zr,Hf,V,Nb,Ta,Mo,W又はTiC,W
Cなどの炭化物又はCrBなどの硼化物としても遮断性
能、再点弧発生確率の両特性とも比較対象とする実施例
1の特性と同等の良好な特性を示した(実施例21〜3
1)。
例1〜4では、接点材料中の耐弧性成分をCr若しくは
Cr合金とした時の実施の状況を代表例として示した
が、本発明では耐弧性成分はこれら限る事なく、Ti,
Zr,Hf,V,Nb,Ta,Mo,W又はTiC,W
Cなどの炭化物又はCrBなどの硼化物としても遮断性
能、再点弧発生確率の両特性とも比較対象とする実施例
1の特性と同等の良好な特性を示した(実施例21〜3
1)。
【0049】(実施例32〜33)前記実施例1〜31,比較
例1〜4では、接点材料中の導電性成分をCuとした時
の実施の状況を代表例として示したが、本発明では導電
性成分はこれら限る事なく、AgとしてもまたはAgC
uとしても遮断性能、再点弧発生確率の両特性とも比較
対象とする実施例1の特性と同等の良好な特性を示した
(実施例32〜33)。
例1〜4では、接点材料中の導電性成分をCuとした時
の実施の状況を代表例として示したが、本発明では導電
性成分はこれら限る事なく、AgとしてもまたはAgC
uとしても遮断性能、再点弧発生確率の両特性とも比較
対象とする実施例1の特性と同等の良好な特性を示した
(実施例32〜33)。
【0050】変形例 実施例8〜10,32に示した補助成分を添加した接点の製
造では、混合粉を得る方法として、導電性成分粉
[A]と前記耐弧性成分粉[B]と補助成分[C]を同
時に混合した混合粉[A・B・C]を用いて接点素材を
得る方法、或いは導電性成分粉[A]と前記耐弧性成
分粉[B]とを混合して得た混合粉[A・B]に、その
後耐弧性成分粉[C]を加えた混合粉[A・B・C]を
用いて接点素材を得る方法、或いは導電性成分粉
[A]と補助成分[C]とを混合して得た混合粉[A・
C]に耐弧性成分粉[B]を加えた混合粉[A・B・
C]を用いて接点素材を得る方法、或いは補助成分
[B]と耐弧性成分粉[C]とを混合して得た混合粉
[B・C]にその後導電性成分粉[A]を加えた混合粉
[A・B・C]を用いて接点素材を得る方法のいずれで
あっても遮断性能、再点弧発生確率の両特性とも比較対
象とする実施例1の特性と同等の良好な特性を示した。
の方法によって製造した各混合粉[A・B・
C]を成型する工程、熱処理(焼結若しくは焼結・溶
浸)する工程の各工程を複数回与えて、接点素材を得る
方法であって遮断性能、再点弧発生確率の両特性とも比
較対象とする実施例1の特性と同等の良好な特性を示し
た。また、あらかじめ耐弧性成分粉[B]スケルトンの
残存空隙又は前記耐弧性成分粉[B]と導電性成分粉
[A]よりなる[A・B]スケルトンの残存空隙に、導
電性成分粉[A]又は導電性成分粉[A]と補助成分
[C]よりなる[A・C]溶浸材を溶浸して、接点素材
[A・B・C]を得る方法であっても遮断性能、再点弧
発生確率の両特性とも比較対象とする実施例1の特性と
同等の良好な特性を示した。
造では、混合粉を得る方法として、導電性成分粉
[A]と前記耐弧性成分粉[B]と補助成分[C]を同
時に混合した混合粉[A・B・C]を用いて接点素材を
得る方法、或いは導電性成分粉[A]と前記耐弧性成
分粉[B]とを混合して得た混合粉[A・B]に、その
後耐弧性成分粉[C]を加えた混合粉[A・B・C]を
用いて接点素材を得る方法、或いは導電性成分粉
[A]と補助成分[C]とを混合して得た混合粉[A・
C]に耐弧性成分粉[B]を加えた混合粉[A・B・
C]を用いて接点素材を得る方法、或いは補助成分
[B]と耐弧性成分粉[C]とを混合して得た混合粉
[B・C]にその後導電性成分粉[A]を加えた混合粉
[A・B・C]を用いて接点素材を得る方法のいずれで
あっても遮断性能、再点弧発生確率の両特性とも比較対
象とする実施例1の特性と同等の良好な特性を示した。
の方法によって製造した各混合粉[A・B・
C]を成型する工程、熱処理(焼結若しくは焼結・溶
浸)する工程の各工程を複数回与えて、接点素材を得る
方法であって遮断性能、再点弧発生確率の両特性とも比
較対象とする実施例1の特性と同等の良好な特性を示し
た。また、あらかじめ耐弧性成分粉[B]スケルトンの
残存空隙又は前記耐弧性成分粉[B]と導電性成分粉
[A]よりなる[A・B]スケルトンの残存空隙に、導
電性成分粉[A]又は導電性成分粉[A]と補助成分
[C]よりなる[A・C]溶浸材を溶浸して、接点素材
[A・B・C]を得る方法であっても遮断性能、再点弧
発生確率の両特性とも比較対象とする実施例1の特性と
同等の良好な特性を示した。
【0051】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、Ag及び
Cuの内の少なくとも1種よりなる導電性成分と、T
i、Zr、Hf、Nb、Ta、Cr、Mo及びWの内の
少なくとも1種よりなる耐弧性成分とを有する真空バル
ブ用接点の製造方法であって、導電性成分粉と耐弧性成
分粉とを所定比率に秤量する第1の工程と、揺動運動を
可能とする撹拌容器内に導電性成分粉と耐弧性成分粉と
を導入する第2の工程と、撹拌容器の揺動運動と撹拌容
器内に内蔵する撹拌機構による撹拌運動とを重畳し、導
電性成分粉と耐弧性成分粉とを解砕・分散・混合しなが
ら混合粉体を得る第3の工程とを備えたので、遮断特性
と再点弧特性を改善した真空バルブ用接点が得られる真
空バルブ用接点の製造方法を提供することができる。
Cuの内の少なくとも1種よりなる導電性成分と、T
i、Zr、Hf、Nb、Ta、Cr、Mo及びWの内の
少なくとも1種よりなる耐弧性成分とを有する真空バル
ブ用接点の製造方法であって、導電性成分粉と耐弧性成
分粉とを所定比率に秤量する第1の工程と、揺動運動を
可能とする撹拌容器内に導電性成分粉と耐弧性成分粉と
を導入する第2の工程と、撹拌容器の揺動運動と撹拌容
器内に内蔵する撹拌機構による撹拌運動とを重畳し、導
電性成分粉と耐弧性成分粉とを解砕・分散・混合しなが
ら混合粉体を得る第3の工程とを備えたので、遮断特性
と再点弧特性を改善した真空バルブ用接点が得られる真
空バルブ用接点の製造方法を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 南 淑子 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内 (72)発明者 関 経世 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内 (72)発明者 山本 敦史 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内 (72)発明者 草野 貴史 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内
Claims (8)
- 【請求項1】 Ag及びCuの内の少なくとも1種より
なる導電性成分と、Ti、Zr、Hf、Nb、Ta、C
r、Mo及びWの内の少なくとも1種よりなる耐弧性成
分とを有する真空バルブ用接点の製造方法であって、導
電性成分粉と耐弧性成分粉とを所定比率に秤量する第1
の工程と、揺動運動を可能とする撹拌容器内に前記導電
性成分粉と耐弧性成分粉とを導入する第2の工程と、前
記撹拌容器の揺動運動と前記撹拌容器内に内蔵する撹拌
機構による撹拌運動とを重畳し、前記導電性成分粉と耐
弧性成分粉とを解砕・分散・混合しながら混合粉体を得
る第3の工程とを備えたことを特徴とする真空バルブ用
接点の製造方法。 - 【請求項2】 Ag及びCuの内の少なくとも1種より
なる導電性成分と、Ti、Zr、Hf、Nb、Ta、C
r、Mo及びWの内の少なくとも1種よりなる耐弧性成
分と、Bi、Te及びSbの内のいずれか1種よりなる
補助成分とを有する真空バルブ用接点の製造方法であっ
て、導電性成分粉末と耐弧性成分粉と補助成分粉とを所
定比率に秤量する第1の工程と、揺動運動を可能とする
撹拌容器内に前記導電性成分粉と耐弧性成分粉と補助成
分粉とを導入する第2の工程と、前記撹拌容器の揺動運
動と前記撹拌容器内に内蔵する撹拌機構による撹拌運動
とを重畳し、前記導電性成分粉と耐弧性成分粉と補助成
分粉とを解砕・分散・混合しながら混合粉体を得る第3
の工程とを備えたことを特徴とする真空バルブ用接点の
製造方法。 - 【請求項3】 Ag及びCuの内の少なくとも1種より
なる導電性成分と、Ti、Zr、Hf、Nb、Ta、C
r、Mo及びWの内の少なくとも1種よりなる耐弧性成
分と、Bi、Te及びSbの内のいずれか1種よりなる
補助成分とを有する真空バルブ用接点の製造方法であっ
て、導電性成分粉末と耐弧性成分粉と補助成分粉とを所
定比率に秤量する第1の工程と、揺動運動を可能とする
撹拌容器内に前記導電性成分粉と耐弧性成分粉及び補助
成分粉の内のいずれか2種を導入する第2の工程と、前
記撹拌容器の揺動運動と前記撹拌容器内に内蔵する撹拌
機構による撹拌運動とを重畳し、前記第2の工程で選択
した2種の選択粉を解砕・分散・混合しながら選択粉の
混合粉体を得、残りの1種の成分粉と解砕・分散・混合
しながら混合粉体を得る第3の工程とを備えたことを特
徴とする真空バルブ用接点の製造方法。 - 【請求項4】 Ag及びCuの内の少なくとも1種より
なる導電性成分と、Ti、Zr、Hf、Nb、Ta、C
r、Mo及びWの内の少なくとも1種よりなる耐弧性成
分と、Bi、Te及びSbの内のいずれか1種よりなる
補助成分とを有する真空バルブ用接点の製造方法であっ
て、導電性成分粉と耐弧性成分粉と補助成分粉とを所定
比率に秤量する第1の工程と、揺動運動を可能とする撹
拌容器内に前記導電性成分粉と耐弧性成分粉または前記
耐弧性成分粉のみ導入する第2の工程と、前記撹拌容器
の揺動運動と前記撹拌容器内に内蔵する撹拌機構による
撹拌運動とを重畳し、前記導電性成分粉と耐弧性成分粉
または前記耐弧性成分粉のみ解砕・分散・混合しながら
導電性成分粉と耐弧性成分粉の混合粉体または耐弧性成
分粉体を得る第3の工程と、前記いずれかの粉体から製
造されるスケルトンに前記導電性成分及び補助性成分の
混合成分、前記導電性成分または補助性成分を溶浸させ
て接点素材を得る工程とを備えたことを特徴とする真空
バルブ用接点の製造方法。 - 【請求項5】 前記第2の工程における導電性成分粉と
耐弧性成分粉を撹拌容器内に導入するとき、前記導電性
成分の所定量の内の一部と前記耐弧性成分粉の所定総
量、または前記導電成分粉の所定総量と前記耐弧性成分
粉の所定総量の内の一部を導入するようにしたことを特
徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の真空バ
ルブ用接点の製造方法。 - 【請求項6】 前記第3の工程における撹拌容器の運動
は、1〜90回/分の揺動運動であることを特徴とする請
求項1〜請求項5のいずれかに記載の真空バルブ用接点
の製造方法。 - 【請求項7】 前記第3の工程における撹拌容器内に内
蔵する撹拌機構による撹拌運動は、1〜120r.p.m/分の
回転運動、1〜 120回/分の往復運動及び上下運動の内
のいずれか1つの運動であることを特徴とする請求項1
〜請求項6のいずれかに記載の真空バルブ用接点の製造
方法。 - 【請求項8】 前記第3の工程における各成分粉の解砕
・分散・混合を行う雰囲気は、真空、空気、窒素、アル
ゴン、ヘリウム、水素の内のいずれかの雰囲気中である
ことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載
の真空バルブ用接点の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3153096A JPH09231880A (ja) | 1996-02-20 | 1996-02-20 | 真空バルブ用接点の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3153096A JPH09231880A (ja) | 1996-02-20 | 1996-02-20 | 真空バルブ用接点の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09231880A true JPH09231880A (ja) | 1997-09-05 |
Family
ID=12333761
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3153096A Pending JPH09231880A (ja) | 1996-02-20 | 1996-02-20 | 真空バルブ用接点の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09231880A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011113887A (ja) * | 2009-11-27 | 2011-06-09 | Toshiba Corp | 真空バルブ用接点およびその製造方法 |
-
1996
- 1996-02-20 JP JP3153096A patent/JPH09231880A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011113887A (ja) * | 2009-11-27 | 2011-06-09 | Toshiba Corp | 真空バルブ用接点およびその製造方法 |
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