JPH06103858A - 真空バルブ用接点材料の製造方法 - Google Patents

真空バルブ用接点材料の製造方法

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JPH06103858A
JPH06103858A JP25336992A JP25336992A JPH06103858A JP H06103858 A JPH06103858 A JP H06103858A JP 25336992 A JP25336992 A JP 25336992A JP 25336992 A JP25336992 A JP 25336992A JP H06103858 A JPH06103858 A JP H06103858A
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average
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cu2o
skeleton
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Seiji Chiba
誠司 千葉
Kazuyoshi Kuwabara
一好 桑原
Isao Okutomi
功 奥冨
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Original Assignee
Toshiba Corp
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
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    • H01H1/0203Contacts characterised by the material thereof specially adapted for vacuum switches

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電流さい断特性および再点弧特性の安定性に
優れた接点材料を提供することができる真空バルブ用接
点材料の製造方法を得る。 【構成】 WCまたはWのいずれかの微粉末に予備配合
材としてCu2 Oの微粉末を混合して成形体を得、この
成形体を水素ガス雰囲気中でCu2 Oを選択還元して
(Cu+WC)または(Cu+W)のスケルトンを作製
する。次に、真空、還元または中性のいずれかに雰囲気
中で、作製したスケルトンにAg、Cu、または(Ag
+Cu)合金を溶浸して接点材料を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、真空バルブ用接点材料
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に真空バルブ用接点に要求される主
たる特性は、耐溶性、耐電圧、高しゃ断性である。
【0003】しかし、これら3要件に対しては相反する
物理的性質が要求されるので、これらの要件を理想的に
両立させることは困難であり、適用する回路の優先要件
を第1にして、他の要件は若干犠牲にして対応している
のが現状である。
【0004】例えば、従来、高耐圧、大容量真空しゃ断
器においては、溶着防止成分(Bi、Te、Pbなど)
を5重量%以下含有するCu合金を電極接点として具備
したものが知られている(特公昭41−12131号公
報)。ところが、近年高電圧化要求に対しては、耐電圧
の面で十分ではない。
【0005】すなわち、真空しゃ断器(以下、VCBと
記載する)は小形軽量、メンテナンスフリー環境調和な
ど、他のしゃ断器に比べ優れた特徴を有するために、年
々、その適用範囲も拡大され、従来一般的に使用されて
いた36KV以下の回路から更に高電圧の回路への適用
が行われると共に、特殊回路例えばコンデンサ回路を開
閉する需要も急増しているので、一層の耐高電圧化が必
要となっている。その達成を阻害している重要な要因の
1つとして、再点弧現象、再発弧現象が挙げられる。
【0006】再点弧現象は、製品の信頼性向上の観点か
ら重要視されているにもかかわらず、未だ防止技術は勿
論のこと直接的な発生原因についても明らかになってい
ない。上記高耐圧化に伴って、接点材料に対しても、更
に高耐圧でかつ再点弧現象の発生頻度の低い特性を持つ
ことが要求されている。
【0007】接点材料の高耐圧化、無再点弧化を図るに
は、耐圧的に欠陥となる脆弱な溶着防止成分の量そのも
のを極力少なくしたり、過度に集中するのを避けるこ
と、ガス不純物やピンホール等を極力少なくすること、
接点合金自体の強度を大きくすること等々が望ましい。
これらの観点からいえば、前述のCu−Bi合金は満足
できるものではない。
【0008】一方、従来使用されているCu−W系の接
点、またはCu−WC系の接点は、粉末治金法により製
造されるために、成形体作製工程中で予備配合されたC
u粉末が軟質金属によることから、粒子同志が付着し、
更に焼結工程により拡散凝集する。Cuが凝集する際、
内部に空隙が発生し、このため後の溶浸工程においても
空隙は残存した不均一な接点となる。この様な接点をV
CBに取付け、開閉を行うと、さい断電流値の幅が大き
く、更に再点弧発生頻度が多いことが認められる。
【0009】上述した予備配合に、Cu粉末に変えCu
2 O粉末(又はCuO粉末)を使用した場合、Cu2
粉末は硬く、脆いことから成形・焼結の工程での凝集は
防止され、溶浸によって均一な組織となり、更に空隙の
ない接点が得られる。この様な接点をVCBに取付け、
開閉を行うと、さい断電流値の安定、再点弧発生頻度の
減少が認められた。
【0010】これらCu−W、Cu−WC系の接点は、
耐電圧的にはかなり優れており、均一な組織を持つ接点
を作製することにより、その特徴を十分利用することの
できる接点合金である。
【0011】このCu−W、Cu−WC系の接点は、概
ね次のように製造される。WC(もしくはW)粉末と少
量のCu粉末を混合し、この混粉をダイ型に充填して小
圧力をかけてプレス成形し、この成形体をダイ型から取
出したのちこれを水素焼結してWC(もしくはW)スケ
ルトンを形成し、最後にCu(もしくはCu−Ag)を
溶浸するという方法がある。
【0012】また他の方法として、初めから最終目標値
のCu(もしくはCu−Ag)粉末とWC(もしくは
W)粉末とを混合し、これにより得た成形体をCu(も
しくはCu−Ag)の溶融点またはそれ以下で固相焼結
することによってCu(もしくはCu−Ag)−WC
(もしくはW)合金を得る方法も行われている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】前述したCu(もしく
はCu−Ag)−WC(もしくはW)合金は、一般に粉
末治金による方法で製造され、粉末の混合時において軟
質金属であるCu(もしくはCu−Ag)の凝集によっ
て組織の不均一さが生じる。これによりさい断特性の低
下、再点弧発生頻度の増加などが生じる。
【0014】本発明の目的は、接点材料の組織を微細化
かつ均一化することによって、さい断特性の改良、再点
弧の発生頻度の著しく低減できる接点材料を得られる真
空バルブ用接点材料の製造方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、Cu2 Oの微粉末とWCまたはWのいずれ
かの微粉末を混合し成形して成形体を得る第1の過程
と、この成形体を水素ガス雰囲気中でCu2 Oを選択還
元して(Cu+WC)または(Cu+W)のスケルトン
を作製する第2の過程と、真空、還元または中性のいず
れかの雰囲気中で前記スケルトンにAg、Cu、または
(Ag+Cu)合金を溶浸する第3の過程とを有するこ
とを要旨とする。
【0016】
【作用】本発明者らは、真開バルブ用接点材料のさい断
特性の安定化、再点弧発生頻度の軽減化のために製造方
法を検討した結果、微細でかつ非結合性のCu2 O粉末
とWCとを混合成形し、H2 雰囲気中で焼結したスケル
トンにCuをH2 雰囲気中で溶浸することによりCuと
WCの組織が著しく改善されることを発見した。本発明
は、上記知見に基づいてなされたものである。
【0017】すなわち本発明によれば、Cu−WC系接
点材料の製造方法において、WCのスケルトンを作製す
るにあたり、WCと予備配合材としてCu2 O粉を混合
することで、WC粒子の凝集、導電性成分の凝集、及び
空孔が防止された均一な組織を持つ接点材料の製造が可
能となる。以下本発明の方法を説明する。まず、耐アー
ク材料が粉末(WC)に、予め酸化銅粉Cu2 Oを配合
して混合粉末を得る。この場合の酸化銅粉はCuOであ
ってもよい。
【0018】用意された上記金属粉末を一般的な粉末治
金法によりたとえば8ton/cm2 以下の外部圧力も
しくは当該金属粉末の自重圧で成形体を形成することが
好ましい。
【0019】このようにして得られた成形体を、焼結用
容器と共に加熱炉内に設置して焼結する。焼結雰囲気は
還元性雰囲気であることが必要で、水素雰囲気が好適で
ある。また焼結は、600〜1000℃の温度範囲で行
うことが好ましい。次いで得られたスケルトン中の空隙
に、導電性成分を溶浸する。すなわちスケルトンの上面
か下面の少なくとも一方に、溶浸材であるCu又は/及
びAg−Cuを載置し、全体を水素中又は真空中(1×
10-1〜1×10-3Pa)で加熱してCu又は/及びA
g−Cuをスケルトンの空隙中に溶浸させる。溶浸温度
は、CuおよびAgの溶融点以上の温度である。また、
溶浸時間はスケルトン中の空隙にこれら融液が完全に含
浸されるに充分な時間を設定する。本発明の場合、溶浸
は900〜1200℃の温度範囲で行うことが好まし
い。上記溶浸後、冷却して更に一般的な加工法に従って
所定形状に加工し、接点材料を得る。
【0020】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて説明する
が、はじめに本発明の方法による接点材料が適用される
真空バルブの構成について図1および図2を参照して説
明する。
【0021】図1は、本発明に係る接点材料を適用する
真空しゃ断器の構成例を示すもので、同図において、1
はしゃ断室を示し、このしゃ断室1は絶縁材料によりほ
ぼ円筒状に形成された絶縁容器2と、この両端に封止金
具3a、3bを介して設けた金属性の蓋体4a、4bと
で真空気密に構成されている。しかして前記しゃ断室1
内には、導電棒5、6の対向する端部に取付けられた1
対の電極7、8が配設され、上部の電極7を固定電極、
下部の電極8を可動電極としている。またこの可動電極
8の電極棒6には、ベローズ9が取付けられしゃ断室1
内を真空気密に保持しながら電極8の軸方向の移動を可
能にしている。またこのベローズ9上部には金属性のア
ークシールド10が設けられ、ベローズ9がアーク蒸気
で覆われることを防止している。また、11は、前記電
極7、8を覆うようにしてしゃ断室1内に設けられた金
属性のアークシールドで絶縁容器2がアーク蒸気で覆わ
れることを防止している。さらに電極8は、図2に拡大
して示す如く、導電棒6にろう付部12によって固定さ
れるか、または、かしめによって圧着接続されている。
接点13aは、電極8にろう付け14で固着されてい
る。なお、図1における13bは固定側接点である。本
発明の接点材料は、上記したように接点13a、13b
の双方またはいずれか一方を構成するのに適したもので
ある。以下に本発明方法によって製造した接点材料を評
価した時の条件を示す。 (1)さい断電流特性
【0022】直径10mm、厚さ4mmで一方は平面、
他方は200mmRの球面を有する一対の供試接点に4
00℃のベーキング、放電エージングを行った後、これ
らに直列に挿入した同軸形シャントの電圧降下をシンク
ロスコープで観測した。接点には、L、C、回路を経て
交流を与え、接触圧力10kgでの300回の開閉にお
けるさい断電流値のばらつき範囲を表に示す。このさい
断電流値は、低サージ性の程度を判断する1つの重要に
尺度で、その値が小さくかつばらつき範囲の小さい程、
優れた低サージ性を具備する。 (2)再点弧特性
【0023】径30mm、厚さ5mmの円板状接点片
を、ディマウンタブル形真空バルブに装着し、6KV×
500Aの回路を2000回しゃ断した時の再点弧発生
頻度を測定し、2台のしゃ断器(バルブとして6本)の
ばらつき幅(最大および最小)で示した。接点の装着に
際しては、ベーキング加熱(450℃、30分)のみ行
い、ろう材の使用ならびにこれに伴う加熱は行わなかっ
た。次に上述したような試験結果を表1、表2に示し、
詳細に説明する。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】 (実施例−1、比較例−1〜2)
【0026】長径が平均6[μm]、短径が平均2[μ
m]のWC粉末と長径が平均4[μm]、短径が平均1
[μm]のCu2 O粉末10[wt%]との混合粉末
を、2ton/cm2 の圧力で成形し、得られた成形体
を900℃/時間保持で仮焼結を行う。この仮焼結体の
上側に純銅からなる溶浸材を配置し、水素中において1
100℃、1時間保持で行う溶浸工程に移して接点材料
を得た。この比較例−1〜2の合金は、空孔が多く電気
的な評価は行えなかった。 (実施例−2〜3、比較例−3〜4)
【0027】長径が平均10[μm]、短径が平均5
[μm]のWC粉末と、長径が平均10[μm]、短径
が平均5[μm]のCu2 O粉末10[wt%]との混
合粉末を、2ton/cm2 の圧力で成形し、得られた
成形体を水素雰囲気中で900℃/時間保持で仮焼結を
行う(実施例−2)。
【0028】長径が平均0.3[μm]、短径が平均
0.2[μm]のWC粉末と、長径が平均0.3[μ
m]、短径が平均0.2[μm]のCu2 O粉末10
[wt%]との混合粉末を、2ton/cm2 の圧力で
成形し、得られた成形体を水素雰囲気中で900℃/時
間保持で仮焼結を行う(実施例−3)。
【0029】長径が平均50[μm]、短径が平均20
[μm]のWC粉末と、長径が平均30[μm]、短径
が平均10[μm]のCu2 O粉末10[wt%]との
混合粉末を、2ton/cm2 の圧力で成形し、得られ
た成形体を水素雰囲気中で900℃/時間保持で仮焼結
を行う(比較例−3)。
【0030】長径が平均0.2[μm]、短径が平均
0.1[μm]のWC粉末と、長径が平均0.2[μ
m]、短径が平均0.1[μm]のCu2 O粉末10
[wt%]との混合粉末を、2ton/cm2 の圧力で
成形し、得られた成形体を水素雰囲気中で900℃/時
間保持で仮焼結を行う(比較例−4)。これら仮焼結体
の上側に純銅からなる溶浸材を配置し、水素中において
1100℃/時間保持で行う溶浸工程に移して接点材料
を得た。
【0031】比較例−3のWC粉末が平均長径10[μ
m]、平均短径5[μm]より大きい場合、又Cu2
粉末直平均長径10[μm]、平均短径5[μm]より
大きい場合の接点材料は、さい断電流値の幅が大きくな
り、真空バルブ用接点としては適当ではない。
【0032】比較例−4のWC粉末が平均長径0.3
[μm]、平均短径0.2[μm]以下の場合、又はC
2 O粉末が平均長径0.3[μm]、平均短径0.2
[μm]以下の場合の接点材料は、材料内に空孔が多く
再点弧発生頻度が多くなることから、真空バルブ用接点
としては適当ではない。 (実施例−4〜5、比較例5〜6)
【0033】長径が平均6[μm]、短径が平均2[μ
m]のWC粉末と、長径が平均4[μm]、短径が平均
1[μm]のCu2 O粉末50[wt%]との混合粉末
を、2ton/cm2 の圧力で成形し、得られた成形体
を水素雰囲気中で900℃/時間保持で仮焼結を行う
(実施例−4)。
【0034】長径が平均6[μm]、短径が平均2[μ
m]のWC粉末と、長径が平均4[μm]、短径が平均
1[μm]のCu2 O粉末5[wt%]との混合粉末
を、2ton/cm2 の圧力で成形し、得られた成形体
を水素雰囲気中で900℃/時間保持で仮焼結を行う
(実施例−5)。
【0035】長径が平均6[μm]、短径が平均2[μ
m]のWC粉末と、長径が平均4[μm]、短径が平均
1[μm]のCu2 O粉末60[wt%]との混合粉末
を、2ton/cm2 の圧力で成形し、得られた成形体
を水素雰囲気中で900℃/時間保持で仮焼結を行う
(比較例−5)。
【0036】長径が平均6[μm]、短径が平均2[μ
m]のWC粉末と、長径が平均4[μm]、短径が平均
1[μm]のCu2 O粉末4[wt%]との混合粉末
を、2ton/cm2 の圧力で成形し、得られた成形体
を水素雰囲気中で900℃/時間保持で仮焼結を行う
(比較例−6)。これら仮焼結体の上側に純銅からなる
溶浸材を配置し、水素中において1100℃/時間保持
で行う溶浸工程に移して接点材料を得た。
【0037】比較例−5の予備配合にCu2 O粉末を5
0[wt%]を超えた量を使用した場合の接点材料は、
接点材料の製造が難しく、かつ再点弧発生頻度が多くな
ることから、真空バルブ用接点としては適当ではない。
【0038】比較例−6の予備配合にCu2 O粉末を5
[wt%]以下の量とした場合の接点材料は、材料中に
空孔が多く、再点弧発生頻度が多くなることから真空バ
ルブ用接点としては適当ではない。 (実施例−6〜7、比較例−7〜8)
【0039】導電性成分としてAg−Cuを用いる場合
においても効果が認められ、長径が平均6[μm]、短
径が平均2[μm]のWC粉末と、長径が平均4[μ
m]、短径が平均1[μm]のCu2 O粉末24[wt
%]との混合粉末を、2ton/cm2 の圧力で成形
し、得られた成形体を水素雰囲気中で900℃/時間保
持で仮焼結を行う(実施例−6)。
【0040】長径が平均6[μm]、短径が平均2[μ
m]のWC粉末と、長径が平均4[μm]、短径が平均
1[μm]のCu2 O粉末5[wt%]との混合粉末
を、2ton/cm2 の圧力で成形し、得られた成形体
を水素雰囲気中で900℃/時間保持で仮焼結を行う
(実施例−7)。
【0041】長径が平均6[μm]、短径が平均2[μ
m]のWC粉末と、長径が平均4[μm]、短径が平均
1[μm]のCu2 O粉末24[wt%]との混合粉末
を、2ton/cm2 の圧力で成形し、得られた成形体
を水素雰囲気中で900℃/時間保持で仮焼結を行う
(比較例−7)。
【0042】長径が平均6[μm]、短径が平均2[μ
m]のWC粉末と、長径が平均4[μm]、短径が平均
1[μm]のCu2 O粉末3[wt%]との混合粉末
を、2ton/cm2 の圧力で成形し、得られた成形体
を水素雰囲気中で900℃/時間保持で仮焼結を行う
(比較例−8)。
【0043】これら仮焼結体の上側に、適当に配合され
たAg−Cuにブロック、又は粒子からなる溶浸材を配
置し、水素中において1100℃/時間保持で行う溶浸
工程に移して接点材料を得た。
【0044】比較例−7の導電性成分が(Ag−Cu)
が80[wt%]を超えた量を使用した場合の接点材料
は、材料中に空孔が多く存在し製造が難しく、かつ再点
弧発生頻度が多くなることから、真空バルブ用接点とし
ては適当ではない。
【0045】比較例−8の導電性成分(Ag−Cu)が
20[wt%]以下の量とした場合の接点材料は、予備
配合材(Cu2 O)の量が少ないため溶浸が完全に行わ
れず、材料中に空孔が存在する。このため再点弧発生頻
度が多く真空バルブ用接点としては適当ではない。 (実施例−8〜9、比較例−9〜10)
【0046】実施例−8〜9と同じく、導電性成分とし
てAg−Cuを用いた場合において、長径が平均6[μ
m]、短径が平均2[μm]のWC粉末と、長径が平均
4[μm]、短径が平均1[μm]のCu2 O粉末15
[wt%]との混合粉末を、2ton/cm2 の圧力で
成形し、得られた成形体を水素雰囲気中で900℃/時
間保持で仮焼結を行う(実施例−8)。
【0047】長径が平均6[μm]、短径が平均2[μ
m]のWC粉末と、長径が平均4[μm]、短径が平均
1[μm]のCu2 O粉末5[wt%]との混合粉末
を、2ton/cm2 の圧力で成形し、得られた成形体
を水素雰囲気中で900℃/時間保持で仮焼結を行う
(実施例−9)。
【0048】長径が平均6[μm]、短径が平均2[μ
m]のWC粉末と、長径が平均4[μm]、短径が平均
1[μm]のCu2 O粉末20[wt%]との混合粉末
を、2ton/cm2 の圧力で成形し、得られた成形体
を水素雰囲気中で900℃/時間保持で仮焼結を行う
(比較例−9)。
【0049】長径が平均6[μm]、短径が平均2[μ
m]のWC粉末と、長径が平均4[μm]、短径が平均
1[μm]のCu2 O粉末2[wt%]との混合粉末
を、2ton/cm2 の圧力で成形し、得られた成形体
を水素雰囲気中で900℃/時間保持で仮焼結を行う
(比較例−10)。
【0050】これら仮焼結体の上側に、適当に配合され
たAg−Cuのブロック、又は粒子からなる溶浸材を配
置し、水素中において1100℃/時間保持で行う溶浸
工程に移して接点材料を得た。
【0051】比較例−9の導電性成分であるAgとCu
の割合において、Cuが40[wt%]を超えた接点材
料は、Agを使用することによる電気的効果は認められ
ず、工業的な面からも真空バルブ用接点として適当では
ない。
【0052】比較例−10の導電性成分であるAgとC
uの割合において、Cuが10[wt%]以下の接点材
料は、予備配合材(Cu2 O)の量が少ないため溶浸が
完全に行われず、材料中に空孔が存在することから、再
点弧発生頻度が多く、真空バルブ用接点としては適当で
はない。 (実施例−10〜11)WCをWに置換した場合におい
ても、同様の効果が認められ、接点として有効であるこ
とがわかった。以上は、WC、Wを主体に述べたが、M
2 C、Moにおいても同様の効果が得られる。
【0053】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、Cu2
の微粉末とWCまたはWのいずれかの微粉末を混合し成
形して成形体を得る第1の過程と、この成形体を水素ガ
ス雰囲気中でCu2 Oを選択還元して(Cu+WC)ま
たは(Cu+W)のスケルトンを作製する第2の過程
と、真空、還元または中性のいずれかの雰囲気中で前記
スケルトンにAg、Cu、または(Ag+Cu)合金を
溶浸する第3の過程とを有するので、電流さい断特性お
よび再点弧特性の安定性に優れた接点材料が得られる真
空バルブ用接点材料を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の真空バルブ用接点材料の製造方法によ
り得られる接点材料を適用した真空バルブの断面図。
【図2】[図1]の電極部分の拡大断面図。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Cu2 Oの微粉末とWCまたはWのいず
    れかの微粉末を混合し成形して成形体を得る第1の過程
    と、この成形体を水素ガス雰囲気中でCu2 Oを選択還
    元して(Cu+WC)または(Cu+W)のスケルトン
    を作製する第2の過程と、真空、還元または中性のいず
    れかの雰囲気中で前記スケルトンにAg、Cu、または
    (Ag+Cu)合金を溶浸する第3の過程とを有する真
    空バルブ用接点材料の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記Cu2 Oの大きさと前記WCまたは
    Wのいずれかの大きさは長径で0.3〜10μm、短径
    で0.2〜5.0μmであることを特徴とする請求項1
    記載の真空バルブ用接点材料の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記第1の過程におけるCu2 OとWC
    またはWのいずれかの割合は、Cu2 Oが5〜50重量
    %、WCまたはWが50〜95重量%であることを特徴
    とする請求項1または請求項2に記載の真空バルブ用接
    点材料の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記AgとCuの割合は、Agが60〜
    90重量%、Cuが10〜40重量%であり、前記(A
    g+Cu)とWCまたはWのいずれかの割合は、(Ag
    +Cu)が20〜80重量%、WCまたはWが80〜2
    0重量%であることを特徴とする請求項1〜請求項3の
    いずれかに記載の真空バルブ用接点材料の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100490879B1 (ko) * 2002-11-29 2005-05-24 국방과학연구소 균일한 조직을 갖는 텅스텐-구리(W-Cu) 합금 및 그제조 방법
CN105047442A (zh) * 2015-07-13 2015-11-11 青海大学 一种Ag-CuO低压触点材料及其制备方法
US11462367B2 (en) * 2017-02-22 2022-10-04 Mitsubishi Electric Corporation Contact material, method of manufacturing same, and vacuum valve

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