JP4619821B2 - 接点材料および真空バルブ - Google Patents

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Description

本発明は、真空遮断器等に使用される真空バルブに用いられる接点材料および前記接点材料を用いた真空バルブに関する。
真空バルブ用の接点材料に要求される特性としては、耐電圧特性,遮断特性,耐溶着特性の基本三特性があり、この他に電気抵抗(バルク抵抗と接触抵抗)と温度上昇が低く安定していることが重要な要件となっている。しかしながら、これらの要件の中には相反するものがある関係上、単一の金属種によって全ての要件を満足させることは不可能である。このため、実用化されている多くの接点材料においては、不足する特性を相互に補えるような2種以上の物質、例えば導電成分と耐弧成分を組合せて大電流用または高電圧用等のように特定の用途に合った接点材料の開発が行われ、ある程度すぐれた特性を有するものが開発されている。これらの接点材料は、開閉器という使用目的から高確率で電流の開閉が可能である(特許文献1)。
真空バルブの遮断特性と耐電圧特性を向上させるには、接点材料中のCr等の耐弧成分の粒径を調整する必要があり、数μm〜十数μmの微細な耐弧成分の粒子が接点材料中に多く存在していることが望ましい。しかし、微細な耐弧成分だけを使用すると、耐弧成分の総表面積が極端に増大するので、接点製造後にガス含有率が増大することにより遮断特性が低下してしまう。
特開2003−77375号公報
上記のように、真空バルブの耐電圧性能や遮断性能を充分に発揮させるには、接点材料の組織には微細な粒子が存在し、さらに接点材料中のガス含有量は小さいことが好ましい。
しかし従来の接点材料では、微細粒子の存在のためには、微細な原料粉末を使用することが多く、その際には、原料粉末の比表面積が極端に増大して接点材料中のガス含有量も増大してしまい、安定した遮断性能や耐電圧性能が得られないことが多い。
そこで本発明は、耐電圧性能と遮断性能のすぐれた接点材料および真空バルブを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の請求項1は、導電成分の粉末と粒度分布が異なる複数種類の耐弧成分の粉末を混合し、焼結した接点材料において、前記導電成分は、少なくともCuまたはAgの内のどちらか一方を主成分とし、前記耐弧成分は、Cr,W,Nb,Ta,Ti,Mo及びこれらの炭化物の内の少なくとも1種類からなり、前記耐弧成分の含有率は5wt%以下であり、前記導電成分と耐弧成分は、非酸化性雰囲気中で導電成分の溶融温度を基準にして−200℃以上+200℃以下の温度で焼結され、前記接点材料中の耐弧成分は、粒径をx,頻度をyとしたとき、粒度分布y=f(x)が複数の極大値を有し、かつ粒径の中央値(メジアン径)xmedが、前記複数の極大値を与える粒径の最小値xminと最大値xmaxの間にある構成とする。
また、請求項の発明の真空バルブは、内部を真空に保たれた絶縁容器内に相対向して接離可能に設けられた固定側接点と可動側接点を備え、前記固定側接点と可動側接点の少なくとも一方が請求項1ないしのいずれかに記載の接点材料によって構成されている構成とする。
本発明によれば、耐電圧性能と遮断性能のすぐれた接点材料および真空バルブを提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を具体的な実施例に基づいて説明するが、はじめに、本発明の接点材料が適用される真空バルブの構成を、図1,図2を参照して説明する。
図1において、1は遮断室を示し、この遮断室1は、絶縁材料によりほぼ円筒状に形成された絶縁容器2と、その両端に封着金具3a,3bを介して設けた金属製の蓋体4a,4bとで真空気密に構成されている。遮断室1内には、導電棒5,6の対向する端部に取り付けられた一対の電極7,8が配設され、上部の電極7を固定電極、下部の電極8を可動電極としている。可動電極8の電極棒6にはベローズ9が取り付けられ、遮断室1内を真空気密に保持しながら電極8の軸方向の移動を可能にしている。ベローズ9上部には金属製のアークシールド10が設けられ、ベローズ9がアーク蒸気で覆われることを防止している。11は、電極7,8を覆うようにして遮断室1内に設けられた金属製のアークシールドで、絶縁容器2がアーク蒸気で覆われることを防止している。
可動電極8は、図2に拡大して示すように、導電棒6にロウ付け部12によって固着されるか、また、かしめによって圧着接続されている。可動側接点13aは、可動電極8にロウ付け部14で固着されている。なお、図1における13bは固定側接点である。可動側接点13aおよび固定側接点13bに本発明の接点材料が用いられる。
本発明に係る接点材料は、少なくとも導電成分と耐弧成分と必要により補助成分とで構成される接点材料において、耐弧成分の粒径をx,頻度をyとしたとき、粒度分布を示す関数y=f(x)が2個以上の極大値を有し、かつxの中央値(メジアン径)が、yの極大値を与えるxの最小値xminと最大値xmaxの間にある構成とする。
真空バルブ用の接点材料、例えばCu−Cr接点の耐電圧性能や遮断性能を充分に発揮させるには、接点材料中に微細なCr粒子の存在と低ガス量の兼備が必要である。本発明の特徴は、微細組織と低ガス量の兼備にある。それを得るための具体的手段としては、Cuにほとんど固溶しない補助成分を添加して液相焼結をして補助成分の近傍にCrを晶出させて製造する。
本発明はCu−Cr接点に限るものではなく、Cu以外の導電成分とCu以外の耐弧成分と必要により補助成分からなる接点材料についても適用可能である。
本発明の接点材料においては、微細組織と低ガス量が兼備され、耐電圧性能と遮断性能が安定化し、接点性能が向上する。
次に図3を参照して、本発明にかかる接点材料の構成、製造方法及び遮断特性と耐電圧特性の測定結果について述べる。
(比較例1〜3,実施例1〜2)
比較例1では、固相焼結法でCu−50Crの接点材料を製造した。Cu粉末とCr粉末を重量比1:1となるように混合して直径60mmの金型で1000MPaで成形した圧粉体を、水素雰囲気中で、1000℃×5時間の条件で固相焼結し、Cu−50Cr合金を得た。このCu−50Cr合金を、所定の接点形状(直径50mm,厚さ5mm)に加工した。
加工の際に生じた切粉より、Cu−50Cr合金中のCr粒径の分布を測定した。具体的には、Cu−50Crの切粉中のCu成分のみを弱硝酸(3mol/l程度のHNO3)で加熱溶解し、不溶解物(Cr成分)をろ過により分離して、粒度分布測定装置(例えば堀場製作所製LA−700)で測定した。その結果、図3に示したように、粒度分布の極大値を与えるCr粒径は135μmであり、メジアン径は140μmであった(なお、メジアンとは中央値のことで、例えば、101個のデータがある場合は、データを小さい順に並べ替えた場合に丁度中央の値、即ち51番目の値である)。
また加工した接点材料は真空バルブに組み込んで遮断試験と耐電圧試験を実施した。遮断試験は、5kAから徐々に電流値を上げていく方法で最大遮断電流を測定した。また遮断試験後の接点について、耐電圧試験を実施した。耐電圧試験は、電極間隔を一定(約5mm)にして絶縁破壊電圧を100回測定し、その平均値を算出した。これらの比較例1の測定結果を基準とし、他の比較例および実施例の測定結果は相対値で示した。
比較例2と実施例1と比較例3では、比較例1で使用した原料Cr粉末と、それよりも微細な原料粉末の2種類を、重量比でそれぞれ9:1と1:1と1:9に混合して、比較例1と同じ工程によって3種類のCu−50Cr接点材料を得た。
まず比較例2では、粒度分布の極大値を与えるCr粒径は30μmと132μm、メジアン径は137μmであり、電気特性の評価結果は、遮断特性と耐電圧特性は比較例1のそれぞれ1.0倍と0.9倍であった。Cr粒子の微細化の効果が達成できず、耐電圧特性は比較例1より若干低下してしまった。
次に実施例1では、粒度分布の極大値を与えるCr粒径は28μmと138μm、メジアン径は80μmであり、電気特性の評価結果は、遮断特性と耐電圧特性は比較例1のそれぞれ1.1倍と1.1倍であった。両特性ともに、比較例1より向上した。
さらに比較例3では粒度分布の極大値を与えるCr粒径は32μmと135μm、メジアン径は30μmであり、電気特性の評価結果は、遮断特性と耐電圧特性は比較例1のそれぞれ0.8倍と1.2倍であった。Cr粒子の微細化効果は充分であったが、微細なCr粒子を添加し過ぎたため、ガス含有率が極端に増大し、遮断特性が比較例1より低下してしまった。
実施例2では、粒径が異なる3種類の原料Cr粉末を使用して比較例1〜3や実施例1と同じ工程でCu−50Cr接点材料を製造した。粒度分布の極大値を与えるCr粒径は5.5μm,33μm,132μm、メジアン径は70μmであり、電気特性の評価結果は、遮断特性と耐電圧特性は比較例1のそれぞれ1.2倍と1.2倍であった。両特性ともに、比較例1より向上した。
以上の比較例1〜3と実施例1〜2の結果より、粒度分布が異なる2種類以上の原料Cr粉末を使用して固相焼結で製造したCu−50Cr接点材料で比較したところ、Cr粒度分布が2個以上の極大値を有し、かつCr粒径のメジアン径が極大値を与えるCr粒径の最小値と最大値の間にある時には、遮断特性と耐電圧特性という電気特性の向上が可能となるといえる。
(実施例3〜7)
実施例3〜7では、粒径の異なる2種類の原料Cr粉末を使用し、そのCr粉末の組み合わせをパラメータとして、真空中の焼結溶浸法でCu−45Crの接点材料を作製した。なお接点材料中のCr粒径の分布は、断面組織写真から、画像解析装置により測定した。
実施例3では、粒度分布の極大値を与えるCr粒径の最小値xminは1.1μm、最大値xmaxは135μm、メジアン径xmedは130μmであり、その結果(xmin×xmax)0.5/xmed=0.09であった。また電気特性の評価結果は、遮断特性と耐電圧特性は比較例1のそれぞれ1.1倍と1.1倍であり、両特性ともに、比較例1よりも若干向上した。
実施例4では、粒度分布の極大値を与えるCr粒径の最小値xminは1.5μm、最大値xmaxは137μm、メジアン径xmedは133μmであり、その結果(xmin×xmax)0.5/xmed=0.11であった。また電気特性の評価結果は、遮断特性と耐電圧特性は比較例1のそれぞれ1.2倍と1.2倍であり、両特性ともに、比較例1よりも若干向上した。
実施例5では、粒度分布の極大値を与えるCr粒径の最小値xminは30μm、最大値xmaxは135μm、メジアン径xmedは70μmであり、その結果(xmin×xmax)0.5/xmed=0.91であった。また電気特性の評価結果は、遮断特性と耐電圧特性は比較例1のそれぞれ1.2倍と1.3倍であり、両特性ともに、比較例1よりも向上した。
実施例6では、粒度分布の極大値を与えるCr粒径の最小値xminは1.5μm、最大値xmaxは137μm、メジアン径xmedは133μmであり、その結果(xmin×xmax)0.5/xmed=0.11であった。また電気特性の評価結果は、遮断特性と耐電圧特性は比較例1のそれぞれ1.2倍と1.2倍であり、両特性ともに、比較例1よりも向上した。
実施例7では、粒度分布の極大値を与えるCr粒径最小値xminは35μm、最大値xmaxは180μm、メジアン径xmedは38μmであり、その結果(xmin×xmax)0.5/xmed=2.1であった。また電気特性の評価結果は、遮断特性と耐電圧特性は比較例1のそれぞれ1.1倍と1.1倍であり、両特性ともに、比較例1よりも若干向上した。
以上のように実施例3〜7の結果より、粒度分布が異なる2種類以上の原料Cr粉末を使用して焼結溶浸法で製造したCu−45Cr接点材料で比較したところ、Cr粒度分布が2個の極大値を有し、かつ極大値を与えるxの小さい方の値xmin,極大値を与えるxの大きい方の値xmax,xの中央値(メジアン径)xmedの間に、0.1≦(xmin×xmax)0.5/xmed≦2の関係式が成立する時には、遮断特性と耐電圧特性という電気特性のこれまで以上の向上が可能となるといえる。
(比較例4〜5,実施例8〜9)
前記比較例1〜3と実施例1〜7では、焼結温度を1000℃と1150℃の2通り、即ち導電成分Cuの融点(1083℃)を基準にして±90℃以内の温度で焼結した事例について述べたが、本発明の構成はこれに限るものではない。
比較例4,実施例8〜9,比較例5では、焼結温度をそれぞれ850℃,900℃,1250℃,1300℃として、Cu−25Cr接点材料を、粒径が異なる2種類のCr粉末または1種類のCr粉末を使用して作製した。このうち、1300℃で焼結した比較例5では、CuとCrが分離してしまったので、接点材料としての電気評価に値しないと判断した。残りの3種類のCu−25Cr接点材料のCr粒度分布を評価したところ、極大値を与えるCrの粒径は3種類ともに、約40μmと約140μmであった。なお原料粉末の平均粒径は、約90μmであった。
比較例4では、微細なCr粒子が存在せず、遮断特性と耐電圧特性は、比較例1のそれぞれ1.0倍と0.9倍であり、向上されなかった。これは焼結温度が低いために、焼結が進まず、密度が低かった(相対密度85%)からである。
実施例8では、遮断特性と耐電圧特性は、比較例1のそれぞれ1.1倍と1.1倍であった。
実施例9では、遮断特性と耐電圧特性は、比較例1のそれぞれ1.2倍と1.2倍であった。
このように本発明の接点材料は、導電成分の溶融温度を基準にして−200℃以上+200℃以下の温度で非酸化性雰囲気の中で焼結するのがよい。
(実施例10〜14)
実施例10〜14では、Cu−20Cr接点材料を真空雰囲気中の固相焼結で作製した後に真空雰囲気中で30分の熱処理を行い、熱処理温度をパラメータとした。
実施例10では、1070℃で熱処理して、電気特性を評価したところ、遮断特性と耐電圧特性は、比較例1のそれぞれ1.2倍と1.1倍であった。
実施例11では、1050℃で熱処理して、電気特性を評価したところ、遮断特性と耐電圧特性は、比較例1のそれぞれ1.2倍と1.1倍であり、熱処理により遮断特性が若干向上されていた。これは熱処理により導電率が改善されたからである。
実施例12では、850℃で熱処理して、電気特性を評価したところ、遮断特性と耐電圧特性は、比較例1のそれぞれ1.3倍と1.1倍であり、熱処理により遮断特性がさらに向上されていた。
実施例13では、700℃で熱処理して、電気特性を評価したところ、遮断特性と耐電圧特性は、比較例1のそれぞれ1.2倍と1.1倍であり、熱処理により遮断特性が若干向上されていた。
実施例14では、650℃で熱処理して、電気特性を評価したところ、遮断特性と耐電圧特性は、比較例1のそれぞれ1.1倍と1.1倍であり、熱処理により遮断特性はほとんど向上されていなかかった。これは熱処理温度が低く、導電率の改善効果が小さかったからである。
以上の実施例10〜14の結果より、液相焼結後に非酸化性雰囲気中で熱処理すると電気特性、特に遮断特性の向上が可能となるといえる。特に熱処理温度は、導電成分Cuの融点(1083℃)を基準にして、−20℃以下−400℃以上の時に特性向上が顕著である。
(実施例15〜20)
前記比較例1〜5と実施例1〜14では、導電成分がCu、耐弧成分がCrである接点材料の事例について述べたが、本発明の構成はこれに限るものではない。
実施例15では、導電成分をAg、耐弧成分をWC(粒径が異なる2種類の原料粉末を使用)として液相焼結法で作製し、遮断特性と耐電圧特性を評価した。その結果、遮断特性と耐電圧特性は、1種類の原料WC粉末を使用した通常の液相焼結法で製造した時のAg−WC接点の、それぞれ1.1倍と1.2倍であった。
実施例16では、導電成分をAg+Cu、耐弧成分をWC(粒径が異なる2種類の原料粉末を使用)として液相焼結法で作製し、遮断特性と耐電圧特性を評価した。その結果、遮断特性と耐電圧特性は、1種類の原料WC粉末を使用した通常の液相焼結法で製造した時のAg−WC接点の、それぞれ1.1倍と1.2倍であった。
実施例17〜20では、導電成分をCuとし、耐弧成分をそれぞれ、W,Nb,Mo,Cr+W(W,Nb,Mo: 粒径が異なる2種類の原料粉末を使用,Cr+W:CrとWの粒径が異なる)として、液相焼結により接点材料を製造して電気特性を評価した。遮断特性は、実施例17〜20全て、通常の液相焼結で製造した時の接点の1.2倍であり、耐電圧特性は1.2倍であった。
(実施例21〜23)
前記比較例1〜5と実施例1〜20では、導電成分と耐弧成分で構成される接点材料の事例について述べたが、本発明の構成はこれに限るものではない。
実施例21〜23では、補助成分としてそれぞれBi,Te,Te+Sbを用い、実施例3と同様に液相焼結法の1種である焼結溶浸法で接点材料を製造した。電気特性を評価した結果、遮断特性は、実施例21〜23全て、1種類の原料耐弧粉末しかし使用していない通常の焼結溶浸法で製造した接点材料の1.2倍であり、耐電圧特性は1.1倍であった。
以上のデータが示すように、本発明の接点材料は遮断特性と耐電圧特性を向上させることができる。
なお、導電成分については、上記実施例では、Cu,Ag,Ag+Cuでの記載しかないが、CuまたはAgを主成分とするならば、同様の効果が得られる。
また耐弧成分については、上記実施例では、Cr,W,Nb,Mo,WC,Cr+Wでの記載しかないが、Cr,W,Nb,Ta,Ti,Mo及びこれらの炭化物の内の少なくとも1つを耐弧成分として使用しても、同様の効果が得られる。そして耐弧成分の含有率は5wt%(重量%)以下とするのがよい。
さらに補助成分についても、上記実施例では、Bi,Te,Te+Sbとした場合のみ記載しているが、Bi,Te,Sbの内の少なくとも1つを補助成分としても、同様の効果が得られる。そして補助成分の含有率は5wt%以下とするのがよい。
本発明の接点材料が適用される真空バルブの断面図。 図1の接点部の拡大断面図。 本発明の接点材料の実施例および比較例を示す表。
符号の説明
1…遮断室、2…絶縁容器、3a,3b…封着金具、4a,4b…蓋体、5,6…導電棒、7…固定電極、8…可動電極、9…ベローズ、10,11…アークシールド、12,14…ロウ付け部、13a…可動側接点、13b…固定側接点。

Claims (5)

  1. 導電成分の粉末と粒度分布が異なる複数種類の耐弧成分の粉末を混合し、焼結した接点材料において、前記導電成分は、少なくともCuまたはAgの内のどちらか一方を主成分とし、前記耐弧成分は、Cr,W,Nb,Ta,Ti,Mo及びこれらの炭化物の内の少なくとも1種類からなり、前記耐弧成分の含有率は5wt%以下であり、前記導電成分と耐弧成分は、非酸化性雰囲気中で導電成分の溶融温度を基準にして−200℃以上+200℃以下の温度で焼結され、前記接点材料中の耐弧成分は、粒径をx,頻度をyとしたとき、粒度分布y=f(x)が複数の極大値を有し、かつ粒径の中央値(メジアン径)xmedが、前記複数の極大値を与える粒径の最小値xminと最大値xmaxの間にあることを特徴とする接点材料。
  2. 前記最小値xmin,前記最大値xmax,および前記中央値(メジアン径)xmedの間に、0.1≦(xmin×xmax)0.5/xmed≦2の関係式が成立していることを特徴とする請求項1記載の接点材料。
  3. 前記導電成分と耐弧成分は、焼結後に非酸化性雰囲気中で熱処理され、前記熱処理温度は導電成分の溶融温度を基準にして−20℃以下−400℃以上であることを特徴とする請求項1記載の接点材料。
  4. Bi,Te,Sbの内の少なくとも1種類からなる補助成分を5wt%以下含有することを特徴とする請求項1記載の接点材料。
  5. 内部を真空に保たれた絶縁容器内に相対向して接離可能に設けられた固定側接点と可動側接点を備え、前記固定側接点と可動側接点の少なくとも一方が請求項1ないしのいずれかに記載の接点材料によって構成されていることを特徴とする真空バルブ。
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