JP2653467B2 - 真空バルブ用接点合金の製造方法 - Google Patents

真空バルブ用接点合金の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、再点孤発生頻度を軽減化した真空バルブ用
接点合金の製造方法に関する。
(従来の技術) 真空バルブ用接点に要求される主たる特性は、耐溶
着、耐電圧、高しゃ断性である。
しかし、これら3要件に対しては相反する物理的性質
が要求されるので、これらの要件を理想的に両立させる
ことは困難であり、適用する回路の優先要件を第1にし
て、他の要件は若干犠牲にして対応しているのが現状で
ある。
例えば、従来、特公昭41−12131号公報(従来の第1
の例)に示すように高耐電圧、大容量真空しゃ断器にお
いては、溶着防止成分(Bi,Te,Pbなど)を5重量%以下
含有するCu合金を電極接点として具備したものが知られ
ている。
ところが、上記従来の第1の例は近年高電圧化要求に
対しては、耐電圧の面で十分ではない。
すなわち、真空しゃ断器は小形軽量、メンテナンスフ
リー環境調和など、他のしゃ断器に比べ優れた特徴を有
するために、年々、その適用範囲も拡大され、従来一般
的に使用されていた36kV以下の回路から更に高電圧の回
路への適用が行われると共に、特殊回路例えばコンデン
サ回路を開閉する需要も急増しているので、一層の耐高
電圧化が必要となっている。
その達成を阻害している重要な要因の1つとして、再
点孤現象、再発孤現象が挙げられる。
再点孤現象は、製品の信頼性向上の観点から重要視さ
れているにもかかわらず、未だ防止技術は勿論のこと直
接的に発生原因についても明らかになっていない。
上記高耐圧化に伴って、接点材料に対しても、更に高
耐圧でかつ再点孤現象の発生頻度の低い特性を持つこと
が要求されている。
接点材料の高耐圧化、無再点孤化を図るには、耐圧的
に欠陥となる脆弱な溶着防止成分の量そのものを極力少
なくしたり、過度に集中するのを避けること、ガス不純
物やピンホール等を極力少なくすること、接点合金自体
の強度を大きくすること等々が望ましい。
これらの観点からいえば、前述の従来の第1の例のCu
合金は満足できるものではない。
また、従来使用されている第2の例のCu−W接点また
はCu−WC接点は、耐電圧的にはかなり優れているもの
の、この焼結系接点合金は、製造方法的にいってピンホ
ールが残存し易く、また熱電子放出も盛んなため再点孤
現象が発生し易いという欠点がある。
一方、高耐電圧かつ大電流しゃ断を要求する分野で
は、Cu−Cr合金(従来の第3の例)の適用が行われてい
る。
このCu−Cr合金は、例えば、特公昭59−30761号公報
に示すように、Cr粉末と少量のCu粉末を混合し、この混
合粉をダイ型に充填して小圧力をかけてプレス成形し、
この成形体をダイ型から取出したのち、れを真空焼結し
て、Crスケルトンを形成し最後にCuを溶浸するという製
造方法で製造されている。
このようにしてできたCu−Cr合金は、再点孤発生頻度
が少ないものの、さい断電流値が高く、そのばらつき幅
が大きい。
なお、従来のCu−Cr合金の製造方法として、特開昭59
−25903号公報に示すように、型の中にCr粉末を注加
し、その上にCuペレットを載置し、全体を脱ガスしたの
ち減圧下で溶浸処理を行うという方法もある。更に、従
来のCu−Cr合金の製造方法として、初めから最終目標値
のCuとCrとを混合し、これより得た成形体をCuの溶融点
又はそれ以下で固相焼結することによってCu−Cr合金を
得る方法も行われている。
さらに、従来の第4の例の合金としてAg−Cuがある
が、これはCuと比較してAgが有している約2桁高い蒸気
圧差の寄与によってCu−Cr合金よりもさい断特性がすぐ
れているものの、溶着しやすく耐溶着性が悪い。
また、従来の第5の例の合金としてAg−Crがあり、こ
れは前述のCu−Cr合金とほぼ同様の方法で作られる。す
なわち、Crスケルトンと溶浸材としてのAgとを密着させ
ながら加熱することによって、前記スケルトン中の空隙
にAgを満たす方法である。
(発明が解決しようとする課題) 前述した従来の真空バルブ用接点合金のうち、Ag−Cr
合金は、理論的にはさい断性がすぐれ、再点孤現象が発
生しにくいという利点がある。しかしながら、Ag−Cr
は、一般に粉末冶金方法によって製造され、再点孤発生
に関与するその原料粉末管理、焼結技術、及び溶浸技術
が十分に確立されていないために、再点孤発生頻度の点
で未だ充分満足のいくものではないという問題がある。
すなわち、Ag−Cr合金の素材中には、好ましくないポア
(気孔)の残存及びそれに基づく多量のガスの残存が不
可避的に見られ、その結果上記した再点孤の発生及びさ
い断特性のばらつきが認められるのである。
そこで、本発明は、再点孤の発生頻度の著しい低減化
及びさい断特性の改良が図られ、工業的規模で製造する
ことができる真空バルブ用接点合金の製造方法を提供す
ることを目的とする。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 上記の目的を達成するために本発明では、25〜75重量
%の導電性成分と、残部がCr及びTiのうちの少なくとも
一方からなる耐アーク性成分とを有し、上記導電性成分
は当該導電性成分量に対して50〜100重量%のAgと、残
部がCuよりなる真空バルブ用接点合金を製造する場合、 耐アーク性成分が50〜100重量%、残部が導電性成分
からなる粉末を成形する工程と、 上記工程で得られた成形体の耐アーク性成分の表面に
対して少なくとも0.05〜3重量%のIn及びSnのうちの少
なくとも一方を付着又は被覆させるとともに、成形体を
焼結してスケルトンを作製する工程と、 上記工程で得られたスケルトン中の空隙に導電性成分
を溶浸する工程とを含んでいる。
ここで、特に上記スケルトンが耐アーク性成分のみで
構成される場合には、1100℃以下で、かつ600℃以上の
温度範囲で焼結を行い、また上記スケルトンが耐アーク
性成分と導電性成分との混合粉末で構成される場合に
は、導電性成分の溶融温度以下で、かつ600℃以上の温
度範囲で焼結を行うことが好ましい。
また、上記スケルトン中の空隙に導電性成分を溶浸す
るとき、導電性成分の溶融温度以上で、かつ1200℃以下
の温度範囲で行うことが好ましい。
(作 用) 本発明によれば、Cr及びTiのうちの少なくとも一方ス
ケルトンの表面がIn及びSnのうちの少なくとも一方の付
着又は被覆によって、Cr及びTiのうちの少なくとも一方
に対する濡れ性がAgのみの時より改善される。これによ
ってポアが少なくガスが少なく、工業的規模で真空バル
ブ用接点合金を製造することができる。
(実施例) 以下、本発明による真空バルブ用接点合金の製造方法
の実施例について説明するが、その前に本発明の概要に
ついて説明する。
前述したようにAg−Cr合金は、純Crスケルトン中にAg
を溶浸する方法では、工業的規模での製造が困難であ
る。
また、この問題を改善するために、あらかじめAgを予
備配合したCrスケルトン中にAgを溶浸する方法が考えら
れるが、この方法によっても、上記と同様、Ag−Cr合金
の製造は工業的に困難な傾向にある。
このように前記Cu−Cr合金よりさい断特性で優れてい
るAg−Cr合金は、Crスケルトン中へのAgの溶浸が困難な
ことから工業的な製造において問題がある。
これは発明者らの知見によれば、加熱時にAgから放出
されるガスによってCr表面が汚染され、CrとAgとの濡れ
が阻害されることに起因することを見出した。
更に本発明者らは、接点材料を加熱する過程で放出さ
れるガスの総量ならびに放出の形態について詳細な観察
を行ったところ、これら要因と再点孤現象の発生には重
要な相関があり、特に接点材料を構成する原材料の個々
について、これらガスの放出、なかでも融点近傍で突発
的に発生するガスの放出を制御することにより、再点孤
現象を効果的に抑制できることを見出した。
すなわち、接点材料を加熱していくと、吸着ガスのほ
とんどは溶融点以下で脱ガスされ、溶融点近傍で固溶し
たガスが放出されるが、さらに溶融点以上で加熱放置す
ると、極めて短時間(例えば数ミリ票程度)ではあるが
パルス的な突発性ガスの放出(数回ないし数百回突発す
る)が観察される。
これら突発性ガスにはC2H2、CH4等が若干含まれる
が、主体はCO,CO2,O2等の酸素系であることから、これ
ら突発性ガスは接点材料に含まれる酸化物の分解により
放出されるものと考えられる。
本発明者らの研究によれば、再点孤現象の多く発生す
る接点材料には、突発性ガスの放出も多い。
従って上述の知見よりすれば、接点材料をその融点以
上の温度で保持して、この突発性ガスを予め放出させて
おくことにより、再点孤現象の発生を軽減することが考
えられる。
ところで、このような観察をCu及びAgについて行った
ところ、興味深いことには、両者のガス放出挙動には相
違が見られた。すなわち、Cuは溶融点近傍でCuの含有し
ている大部分のガス放出が認められるが、Agは溶融点以
上でもガスの放出が持続する等、CuとAgのガス放出の挙
動は異なるのである。
本発明は前述した知見を基に、AgとCrとの濡れの改善
に対しては、耐アーク性成分、Crの表面に対してIn及び
Snのうちの少なくとも一方を付着又は/及び被覆のうち
の少なくとも一方の処理をすることで改良できることを
見い出した。この場合の濡れの改善は、耐アーク性成分
をCrの代りにTiを使用しても同様に見られた。従って、 本発明における耐アーク性成分としては、Cr及びTiの
うちの少なくとも一方であってもよいことはいうまでも
ない。
本発明の方法によって得られる接点合金の組成は、Ag
が50〜100重量%、残部がCuよりなる導電性成分を、25
〜75重量%含有し、残部はCr及びTiのうちの少なくとも
一方からなる耐アーク性成分であり、更に耐アーク性成
分と導電性成分との濡れ性改善成分としてIn及びSnのう
ちの少なくとも一方が0.05〜3重量%とからなってい
る。
次に、本発明方法の工程に即して説明する。第1の工
程として次のように成形体を得る。まず、耐アーク性成
分粉末/又は耐アーク性成分粉末と導電性成分粉末との
混合粉末は。公知の方法たとえば8ton/cm2以下の外部圧
力もしくは該混合粉末の自重の圧力で成形体を形成する
方法を用いる。
前記混合粉末を用いる場合には導電性成分粉末とアー
ク性成分との混合比は、導電性成分粉末50重量%以下で
は溶浸後の素材中に偏析が生じるので好ましくない。
第2の工程として、第1の工程で得られた成形体を、
例えば蓋を有する焼結用容器中に、前記濡れ性改善成分
としてのIn及びSnのうちの少なくとも一方と共に載置
し、これらを容器と共に加熱して前記成形体の表面にIn
及びSnのうちの少なくとも一方を被覆(蒸着付着)させ
ながら前記成形体を焼結する。この第2の工程は、所定
量の耐アーク性成分粉末とIn及びSnのうちの少なくとも
一方とを混合機に入れ、機械的に且つ強制的に耐アーク
性成分粉末の表面の一部又は全面にIn及びSnのうちの少
なくとも一方を付着させるようにしてもよい。
第2工程で用いるIn及びSnのうちの少なくとも一方は
0.05〜3重量%であることが必要である。すなわち、0.
05重量%以下では耐アーク性成分との濡れ性改善の効果
が少なく、ポアが多くガスの多い合金となり、接点特性
の劣化が見られる。一方3重量%以上では、導電性成分
との合金化による導電率の低下が生じ、接点材料として
は好ましくない。
前述の成形体の焼結は、非酸化雰囲気であることが必
要で、例えば真空又は水素中である。これらの雰囲気の
うち充填した金属粉末、プレスした成形体や容器などに
吸蔵されている酸素、窒素を除去するという点では、真
空(1×10-5Torr以上)が雰囲気が好適である。
成形体のIn及びSnのうちの少なくとも一方付着又は被
覆処理及び焼結は、耐アーク性成分だけの場合1100℃以
下で、且つ600℃以上の温度範囲で行うことが好まし
く、又、耐アーク性成分と導電性成分との混合粉の場
合、導電性成分の溶融温度以下で、且つ600℃以上の温
度範囲で行うことが好ましい。
次いで、第3工程として、第2工程で得られたスケル
トン中の空隙に、導電性成分を溶浸する。すなわち、ス
ケルトンの上面及び下面のうちの少なくとも一方に、溶
浸材であるAg又はAg−Cuを載置し、全体を例えば真空中
(1×10-4〜1×10-6Torr)で加熱してAg又はAg−Cuを
スケルトンの空隙中に溶浸させる。
溶浸時の温度は、導電性成分の溶融温度以上である。
又溶浸時間は、スケルトン中の空隙に導電性成分の溶融
液が、完全に含浸される充分な時間を設定する。
本発明の場合、溶浸は導電性成分の溶融温度以上で、
且つ1200℃以下の温度範囲で行うことが好ましい。
以上のように上記溶浸した後所定条件で冷却すること
により、接点材料が得られ、これを一般的な方法に従い
所定形状に加工して接点が得られる。
次に、以上のようにして得られた接点材料が適用され
る真空バルブの構成について第1図の全体構成を示す断
面図および第2図の要部断面図を参照して説明する。
第1図に於いて、1はしゃ断室を示し、このしゃ断室
1は絶縁材料によりほぼ円筒状に形成された絶縁容器2
と、この両端に封止金具3a,3bを介して設けた金属性の
蓋体4a,4bとで真空気密に構成されている。しかして前
記しゃ断室1内には、導電棒5,6の対向する端部に取付
けられた1対の電極7,8が配設され、上部の電極7を固
定電極、下部の電極8を可動電極としている。またこの
可動電極8の電極棒6には、ベローズ9が取付けられし
ゃ断室1内を真空気密に保持しながら電極8の軸方向の
移動を可能にしている。またこのベローズ9上部には金
属性のアークシールド10が設けられ、ベローズ9がアー
ク蒸気で覆われることを防止している。また、11は、前
記電極7,8を覆うようにしてしゃ断室1内に設けられた
金属性のアークシールドで絶縁容器2がアーク蒸気で覆
われることを防止している。さらに電極8は、第2図に
拡大して示す如く、導電棒6にろう付部12によって固定
されるか、または、かしめによって圧着接続されてい
る。接点13aは、電極8にろう付け14で固着されてい
る。なお、第1図における13bは固定側接点である。
本発明の接点材料は、上記したような接点13a,13bの
双方またはいずれか一方を構成するのに適したものであ
る。
次に実施例1〜13と比較例1〜5について説明する。
実施例−1 平均粒径125μmのCr粉末と、細かくした1.3重量%の
量になるIn片(Cr粒径と同じか又は以下が望ましい)と
を混合機に入れ、Cr粉末表面にInを付着させる。続い
て、Inが表面に付着したCr粉末を2ton/cm2の圧力で成形
して、得られた成形体をカーボン容器に収納し、真空中
において900℃1時間保持で仮焼結を行う。この仮焼結
体の上側に溶浸材であるAg−100重量%を配置し、この
後真空中において1050℃1時間保持で行う溶浸工程に移
し、Cr−50重量%Ag−1.3重量%In合金を得た。
実施例−2 実施例−1と同様の工程により仮焼結体を作製し、こ
の仮焼結体の上側にAg−72重量%Cu−28重量%の成分に
なる溶浸材を配置し、この後900℃1時間保持で行う溶
浸工程によりCr−50重量%(Ag−28重量%Cu)−1.3重
量%In合金を得た。尚、溶浸後の冷却は800℃〜400℃間
で0.25時間一回の加熱保持を行う。
実施例−3 実施例−1と同様の工程により仮焼結体を作製し、こ
の仮焼結体の上側にAg−50重量%Cu50重量%の成分にな
る溶浸材を配置し、後真空中において1000℃1時間保持
で行う溶浸工程に移し、Cr−5重量%(Ag−50重量%C
u)−1.3重量%In合金を得た。
尚、冷却は、実施例−2と同様の方法で行う。
比較例−1 実施例−1と同様の工程により仮焼結体を作製し、こ
の仮焼結体の上側に溶浸材である銅100重量%を配置
し、後真空中において1150℃1時間保持で行う溶浸工程
に移し、又、冷却は実施例−1と同様の方法で行いCr−
50重量%Cu−1.3重量%In合金を得た。
この比較例−1の合金は、結果を第1表に示すよう
に、電気的評価である低サージ性能が導電性成分をCu
(銅)としたことで劣化する。
比較例−2 実施例−1と同様平均粒径125μmのCr粉末を、プレ
スにより成形圧を加え、成形体を作製する。このように
して得られた成形体と0.01重量%の量になるInとを共に
カーボン容器に収納し、真空中において900℃1時間保
持で仮焼結を行う。この仮焼結体の上側にAg−72重量%
Cu28重量%の成分になる溶浸材を配置し、後真空中にお
いて900℃1時間保持で行う溶浸工程に移し、Cr−50重
量%(Ag−28重量%Cu)−0.01重量%In合金を得た。こ
の比較例−2の合金は、結果を第1表に示すように、溶
浸が困難であり、電気的評価は行えなかった。
実施例−4 比較例−2と同様、平均粒径125μmのCr粉末に成形
圧を加え成形体を作製した後、0.05重量%の量になるIn
と共にカーボン容器に収納し、真空中において900℃1
時間保持で仮焼結体を作製する。この仮焼結体を比較例
−2と同工程になる溶浸を行い、Cr−50重量%(Ag−28
重量%Cu)−0.05重量%In合金を得た。尚冷却は、実施
例−2と同様の方法で行う。
実施例−5 比較例−2と同様、平均粒径125μmのCr粉末に成形
圧を加え成形体を作製した後、0.1重量%の量になるIn
と共にカーボン容器に収納し、真空中において900℃1
時間保持で仮焼結体を作製する。この仮焼結体を比較例
−2と同工程になる溶浸を行い、Cr−5重量%(Ag−28
重量%Cu)−0.1重量%In合金を得た。尚冷却は、実施
例−1と同様の方法で行う。
実施例−6 実施例−1と同様、平均粒径125μmのCr粉末と3重
量%の量になるInとを混合機に入れ、Inが表面に付着し
たCr粉末を得た後、成形圧を加え成形体を作製する。
このようにして得た成形体をカーボン容器に収納し、
真空中において900℃1時間保持で仮焼結を行う。この
仮焼結体の上側にAg−28重量%Cuの成分になる溶浸材を
配置し、後真空中において900℃1時間保持で行う溶浸
工程に移し、又、冷却は実施例−2と同様の方法で行
い、Cr−50重量%(Ag−28重量%Cu)−3重量%In合金
を得た。
比較例−3 実施例−1と同様、平均粒径125μmのCr粉末と8.6重
量%の量になるInとを混合機により混合し、Inが表面に
付着したCr粉末を得る。この後、成形圧を加え成形体を
作製する。
このようにして得た成形体をカーボン容器に収納し、
真空中において900℃1時間保持で仮焼結を行う。この
仮焼結体の上側にAg−28重量%Cuの成分になる溶浸材を
配置し、後真空中において900℃1時間保持で行う溶浸
工程に移し、又、冷却は実施例−1と同様の方法で行
い、Cr−50重量%(Ag−28重量%Cu)−8.6重量%In合
金を得た。
この比較例−3の合金は、結果を第1表に示すよう
に、補助成分を多量に加えたことで電気的評価である再
点孤発生頻度が高い値を示すばかりでなく、電極を開極
する時の引外し力が大きくなる。
比較例−4 平均粒径125μmのCr粉末を約4ton/cm2の圧力で成形
して、得られた成形体と1.3重量%の量になるInとを共
にカーボン容器に収納し、真空中において900℃1時間
保持で仮焼結を行う。この仮焼結体の上側にAg−28重量
%Cuの成分になる溶浸材を配置し、後真空中において90
0℃1時間保持で行う溶浸工程に移し、Cr−15重量%(A
g−28重量%Cu)−1.3重量%In合金を得た。
この比較例−4の合金は、導電性成分の総量が少なく
したことで結果を第1表に示すように、電気的評価であ
る再点孤発生頻度が高い値を示し、且つ電極を開極する
際の引外し力が大きくなる。
実施例−7 平均粒径125μmのCr粉末を約3ton/cm2の圧力で成形
して、得られた成形体と1.3重量%の量になるInとを共
にカーボン容器に収納し、真空中において900℃1時間
保持で仮焼結を行う。この仮焼結体の上側にAg−28重量
%Cuの成分になる溶浸材を配置し、後真空中において90
0℃1時間保持で行う溶浸工程に移し、Cu−25重量%(A
g−28重量%Cu)−1.3重量%In合金を得た。
実施例−8 平均粒径125μmのCr粉末と、Ag−28重量%Cuの成分
になる粉末(Crと同粒径)とが1:1(重量比)になる混
合粉末を混合機により作製する。この混合粉末を約3ton
/cm2の圧力で成形して、得た成形体と1.3重量%の量に
なるInとを共にカーボン容器に収納し、真空中において
700℃1時間保持で仮焼結を行う。この仮焼結体の上側
にAg−28重量%Cuの成分になる溶浸材を配置し、後真空
中において900℃1時間保持で行う溶浸工程に移し、Cr
−75重量%(Ag−28重量%Cu)−1.3重量%In合金を得
た。
尚、冷却は実施例−1と同様の方法で行う。
比較例−5 平均粒径125μmのCr粉末と、Ag−28重量%Cuの成分
になる粉末とが1:1(重量比)になる混合粉末を作製
し、この粉末を約2ton/cm2の圧力で成形して成形体を作
製する。このようにして得た成形体と1.3重量%の量に
なるInとを共にカーボン容器に収納し、真空中において
700℃1時間保持で仮焼結を行う。この焼結体の上側にA
g−28重量%Cuの成分になる溶浸材を配置し、後真空中
において900℃1時間保持で行う溶浸工程に移し、Cr−8
5重量%(Ag−28重量%Cu)−1.3重量%In合金を得た。
尚、冷却は実施例−1と同様の方法で行う。
この合金は、溶浸工程においてCrとAg及びCuとの比重
差によって、Crが不均一となった。この比較例−5の合
金は、導電性成分の総量が多く、このことから結果を第
1表に示すように、Crの偏析が生じ、又電気的評価であ
る再点孤発生頻度は高い値を示した。
実施例−9 平均粒径125μmのCr粉末を約2ton/cm2の圧力で成形
して成形体を作製する。このようにして、得た成形体と
1.3重量%の量になるIn及びSn(In:Sn=0.7:0.3)とを
共にカーボン容器に収納し、真空中において900℃1時
間保持で仮焼結を行う。この仮焼結体の上側に、Ag−28
重量%Cuの成分になる溶浸材を配置し、後真空中におい
て900℃1時間保持で行う溶浸工程に移し、又、冷却方
法は実施例−1と同様で行い、Cr−50重量%(Ag−28重
量%Cu)−1.3重量%(In−30重量%Sn)合金を得た。
実施例−10 平均粒径125μmのCr粉末を約2ton/cm2の圧力で成形
して成形体を作製する。このようにして得た成形体と1.
3重量%の量になるSnとを共にカーボン容器に収納し、
真空中において900℃1時間保持で仮焼結を行う。この
仮焼結体の上側に、Ag−28重量%Cuの成分になる溶浸材
を配置し、この後真空中において900℃1時間保持で行
う溶浸工程に移し、Cu−50重量%(Ag−28重量%Cu)−
1.3重量%Sn合金を得た。尚、冷却方法は実施例−1と
同様である。
実施例−11 平均粒径125μmのCr粉末と略同粒径のTi粉末をCr:3
5,Ti:15(重量比)の割合で混合する。この混合粉末を2
ton/cm2の圧力で成形して成形体を作製する。このよう
にして得た成形体と1.3重量%の量になるIn及びSn(In:
Sn=0.8:0.2)とを共にカーボン容器に収納し、真空中
において950℃1時間保持で仮焼結を行う。この仮焼結
体の上側に、Ag−28重量%Cuの成分になる溶浸材を配置
し、後真空中において900℃1時間保持で行う溶浸工程
に移し、48.7重量%(Cr−30重量%Ti)−50重量%(Ag
−28Cu)−1.3重量%(In−20重量%Sn)合金を得た。
尚、冷却は実施例−1と同様の方法で行う。
実施例−12 平均粒径125μmのCr粉末と略同粒径のTi粉末をCr:1
0,Ti:40(重量比)の割合で混合する。この混合粉末を2
ton/cm2の圧力で成形して成形体を作製する。このよう
にして得た成形体と1.3重量%の量になるIn及びSn(In:
Sn=0.9:0.1)とを共にカーボン容器に収納し、真空中
において1000℃1時間保持で仮焼結を行う。この仮焼結
体の上側に、Ag−28重量%Cuの成分になる溶浸材を配置
し、後真空中において900℃1時間保持で行う溶浸工程
に移し、48重量%(Cr−80重量%Ti)−50重量%(Ag−
28重量%Cu)−1.3重量%(In−10重量%Sn)合金を得
た。
実施例−13 平均粒径が約125μmのTi粉末を2ton/cm2の圧力で成
形して成形体を作製する。このようにして得た成形体と
1.3重量%の量になるInとを共にカーボン容器に収納
し、真空中において1050℃1時間保持で仮焼結を行う。
この仮焼結体の上側にAg−28重量%Cuの成分になる溶浸
材を配置し、後真空中において900℃1時間保持で行う
溶浸工程に移し、Ti−50重量%(Ag−28重量%Cu)−1.
3重量%In合金を得た。尚、冷却は実施例−1と同様の
方法で行う。
本発明の目的を達成するためには、第1表で示したよ
うに、合金中のAg/Cuの比が50%以上のとき(実施例−
1〜3)の接点合金を製造する場合、本発明方法が有効
である。これに対し、Cuのみの時(比較例−1)は、低
サージ性能が劣化する。すなわち補助成分は、In及びSn
のうちの少なくとも一方を0.05〜3.0重量%添加した場
合(実施例4〜13)好ましい。これに対し、0.01重量%
の場合(比較例−2)では効果がなくポアが多く完全な
合金が作製できない。一方、8.6重量%の場合(比較例
−3)では、引外し力が大きく耐溶着性能が劣化するの
で、本発明方法の適用によっても、好ましい接点を得る
ことが出来ない 更に、導電性成分の総量は25〜75重量%の場合(実施
例−7,8)が好ましく、15重量%の場合(比較例−4)
では引外し力が大きい値となり、耐溶着性能が劣化する
ため、本発明方法の適用から除外する。又、85重量%の
場合(比較例−5)ではCrの偏析が生じ、均一な合金が
作製できない。更に耐アーク性成分は、CrのみならずTi
を用いた場合(実施例−11〜13)も有効に本発明方法の
効果が発揮できる。
(評価方法・条件) 以下に本発明によって製造した接点材料を評価した時
の条件を示す。
再点孤特性 径30mm、厚さ5mmの円板状接点片を、ディマウンタブ
ル形真空バルブに装着し、6KV×500Aの回路を2000回し
ゃ断した時の再点孤発生頻度を測定し、2台のしゃ断器
(バルブとして6本)のばらつき幅(最大および最小)
で示した。接点の装着に際しては、ベーキング加熱(45
0℃、30分)のみ行い、ろう材の使用ならびにこれに伴
う加熱は行わなかった。
[発明の効果] 以上詳記したように本発明によれば、電流さい断特性
及び再点孤特性の安定性にすぐれ、工業的規模で製造す
ることができる真空バルブの接点材料を提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による真空バルブ用の接点材料が適用さ
れる真空バルブの断面図、第2図は第1図に示す真空バ
ルブの電極部分の拡大断面図である。 1……しゃ断室、2……絶縁容器、5,6……導電棒、13
a,13b……接点。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−68820(JP,A) 特開 昭58−48323(JP,A) 特開 昭64−17344(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】25〜75重量%の導電性成分と、残部がCr及
    びTiのうちの少なくとも一方からなる耐アーク性成分と
    を有し、前記導電性成分は当該導電性成分量に対して50
    〜100重量%のAgと、残部がCuよりなる真空バルブ用接
    点合金を製造する場合、 前記耐アーク性成分が50〜100重量%、残部が前記導電
    性成分からなる粉末を成形する工程と、 前記工程で得られた成形体の耐アーク性成分の表面に対
    して少なくとも0.05〜3重量%のIn及びSnのうちの少な
    くとも一方を付着又は被覆させるとともに、前記成形体
    を焼結してスケルトンを作製する工程と、 前記工程で得られたスケルトン中の空隙に導電性成分を
    溶浸する工程とを含んだことを特徴とする真空バルブ用
    接点合金の製造方法。
  2. 【請求項2】前記スケルトンが耐アーク性成分のみで構
    成される場合には、1100℃以下で、かつ600℃以上の温
    度範囲で焼結を行い、 また前記スケルトンが耐アーク性成分と導電性成分との
    混合粉末で構成される場合には、導電性成分の溶融温度
    以下で、かつ600℃以上の温度範囲で焼結を行うことを
    特徴とする請求項1に記載の真空バルブ用接点合金の製
    造方法。
  3. 【請求項3】前記スケルトン中の空隙に導電性成分を溶
    浸するとき、導電性成分の溶融温度以上で、かつ1200℃
    以下の温度範囲で行うことを特徴とする請求項1に記載
    の真空バルブ用接点合金の製造方法。
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