JP2695902B2 - 真空バルブ用接点 - Google Patents

真空バルブ用接点

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【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明は、真空バルブ用接点に関する。
(従来の技術) 第3図は、一般的な真空バルブの内部構成を示す断面
図である。同図に示すように真空バルブは、絶縁材料か
らなるほぼ円筒状の絶縁容器1と、その両端面に封止金
具2,3を介して装着された金属製の端板4,5とにより絶縁
容器が構成され、その内部に真空雰囲気の遮断室6が形
成されている。この遮断室6内には端板4を気密に貫通
して第1の導電棒7が固定して設けられ、端板5を貫通
して第2の導電棒8が軸方向に可動に設けられている。
第1の導電棒7および第2の導電棒8の対向端にはそれ
ぞれ接点9を有する固定電極10および接点11を有する可
動電極12が互いに対向するように取り付けられている。
第2の導電棒8と端板5との間には、両者の間の気密性
を保持するためにベローズ13が取り付けられている。ま
た、このベローズ13には両接点9,11間に発生するアーク
蒸気から保護するためにアークシールド14が設けられて
いる。真空バルブとしての開閉操作は図示していない駆
動機構により第2の導電棒8を介して行われる。
第4図は、一般に用いられているCu−Cr合金接点の断
面図である。同図に示すように、Cu−Cr合金接点は、粒
子状の耐弧材であるCr16と、その周囲の導電材であるCu
17から形成されている。Cu中の他元素の固溶量は、導電
性を考慮して、通常低く抑えられている。
また、Cu−Cr合金接点の表面に、組織が微細な(微細
組織層)18層を形成させた接点も用いられている。その
断面を第5図、そして微細組織層の部分を拡大して第6
図に示した。第6図に見られるように微細組織層は数μ
m程度のCr粒子19と粒子間のCr相20から形成されてい
る。
(発明が解決しようとする課題) 以上述べたような真空バルブ用接点は、再点弧特性の
観点から、接点表面が平滑でかつ接点の機械的強度が大
きいことが要求される。
前述の第4図の接点の場合、接点表面は加工したまま
の状態であるため接点表面は微視的には非常に荒れた状
態となっている。また、CuとCrは、固相状態ではほとん
ど固溶しあうことがなく、液相状態においても通常の溶
解方法では、液相が2相分離してしまう。このため、第
4図に示したような合金接点は、一般に固相焼結法ある
いは溶浸法において作成されており接点の機械的強度は
あまり大きくなく、従って再点弧の抑制には必ずしも満
足な状態ではない。
このような接点表面の平滑性および機械的強度の改善
のために、接点表面を熱処理することによって接点表面
に微細組織層を形成させることが従来に行われている。
このような微細層が形成されることにより、接点表面は
かなり平滑になる。この微細層は接点表面の一部もしく
は全体がいったん溶融した後凝固して形成されたもので
ある。しかし、Cu−Cr系合金は前述したように液相領域
に、2層分離領域が存在し、しかもCuとCrの融点には80
0℃以上の差が存在するため最高到達温度および冷却速
度などの熱処理条件によって大きく変化する。
従来の接点表面に見られる微細層は、第6図に示すよ
うにCu層20中にCr微粒子19がまばらに分散したものであ
り、微細層の主体はCu層である。このため従来の接点は
機械的強度の点で未だ満足のいくものではないという問
題がある。
本発明は、表面に非常に平滑でかつ機械的強度の極め
て大きい微細組織層を有するCu−Cr合金接点を提供する
ことを目的とするものである。
〔発明の構成〕 (課題を解決するための手段) 本発明は直径10〜150μmのCr粒子と、それをとり囲
むCu相とで構成された第1の相と、直径0.1〜5μmの
微細Cr粒子とそれをとり囲むCu相とで構成された第2の
相とからなるCuCr合金接点であって、上記第2相中の微
細Cr粒子中に、微細Cr粒子径のほぼ1/2〜1/100の直径を
有する複数のCu粒子が高度に分散していることを特徴と
する真空バルブ用接点である。
また、本発明においては、上記第2相中の微細Cr相中
には、少なくとも1wt%以上のCrが固溶されており、か
つ、第2相が接点表面層の少なくとも一部を形成してい
ることが好ましい。
さらに本発明においては、上記第2相中の微細Cr粒子
が相互に接触し連結しあっていることが好ましい。
本発明の接点は、接点表面に、急激でかつピーク温度
の非常に高い熱履歴を与えることにより容易に作成し得
る。
上記の非常に高いピーク温度とは、接点組織によって
決まる液相2相分離領域上限温度をはるかに越え、液相
が極めて短い時間内で均一化され得る程度の温度を意味
し、また急激な熱履歴とは、冷却時に液相2相分離温度
領域を通過するのに要する時間が非常に短く、上述した
ような極めて微細な組織が形成される程度、冷却速度が
大きいことを意味する。
(実施例) 第4図に示したようなCu−Cr合金接点表面に急激でか
つピーク温度の非常に高い熱履歴を与え接点表面に第1
図および第2図に示したような、組織が極めて微細な層
を形成させる。
ここでは、接点表面にアーク放電を印加することによ
って熱履歴を与える場合について説明する。
放電の条件は、交流50Hz、10KA、ギャップ長5mm、ア
ーク時間10msで4回繰り返し行った。
放電後、接点の再点弧特性の評価を行なった。評価結
果を表1に示した。
以上説明した実施例と比較するため、従来の第5図お
よび第6図に示したような微細組織層を接点表面に形成
させ再点弧特性の評価を行なった。
この場合は、アーク放電により、実施例に比べピーク
温度の低い熱履歴を接点表面に与えた。
放電条件は、直流50A、ギャップ長5mm、アーク時間10
msで50回繰り返し行なった。放電後、同様に接点の再点
弧特性の評価を行なった。これを表1に比較例−1とし
て示した。
加工したままの接点についても再点弧特性の評価を行
ない、比較例−2として表1に示した。
また、第1図および第2図と構造が同様であるが、寸
法の異なる組織を接点表面に形成させた場合についても
評価を行ない、比較例−3として示した。この場合は、
実施例に比べ、ピーク温度の高さが同等あるいはそれ以
上で冷却速度が比較的ゆるやかな熱履歴を接点表面に与
えることにより、容易に形成させることができる。ここ
では、一例として、交流50Hz、5KA、ギャップ長0.5mm、
アーク時間10msで4回行なった場合について示した。
さらに、第2図と構造、寸法とも同様であるが、接点
表面のわずかな部分にしか形成されない場合についても
評価し、比較例4として示した。このような状態は、実
施例と同様な熱処理を、その繰り返し回数を半減して行
なうことにより容易に実現できる。
表1に見られるように、従来の接点(比較例1および
2)では再点弧発生確立が2%前後見られているのに対
し、本発明の接点(実施例1)においては、再点弧発生
が極めて少なく、再点弧特性が顕著に改善されている。
また、微細層の構造が同一でも、粗大な組織となって
いる。比較例3、および微細層の生成が不十分な比較例
4では、十分な改善が見られていない。
なお、本実施例および比較例では、Cu−50wt%Cr合金
接点を用いて検討したが、その他の組織についても本発
明は有効である。
なお、表面層を強化した本発明接点を使用した真空バ
ルブに於ける耐溶着性は、この表面層で溶着を引きはず
し開極するという期待は低くなるため、特に耐溶着性を
配慮することを要求される場合には、例えばBiのような
耐溶着性向上成分を、再点弧発生を高めない程度の量添
加して、対応することが有効である。この場合には、第
4図の17のマトリックスから破壊が起こる。
前記した実施例および比較例における、再点弧特性の
評価条件は次の通りである。
直径30mm、厚さ5mmの円板状接点片を、ディマウンタ
ブル形真空バルブに装着し、10KV×500Aの回路を2000回
遮断した時の再点弧発生頻度を測定し、2台の遮断機
(真空バルブとしては6本)の全体の発生確率で示し
た。接点の装着に際しては、ベーキング加熱(450℃、3
0分)のみ行ない、ろう材の使用ならびにこれに伴う加
熱は行なわなかった。
〔発明の効果〕
本発明の接点は、機械的強度の非常に大きい極微細組
織を接点表面に有しているため再点弧発生確率を小さく
維持することが可能となる。したがって、本発明によれ
ば、信頼性の一層向上した真空バルブ用接点を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の接点の構成を示す断面図、第2図は本
発明の接点の表面の極微細組織層の構成を示す拡大断面
図、第3図は真空バルブの構成を示す断面図、第4図は
従来のCu−Cr接点の一例の構成を示す断面図、第5図は
従来の微細層を有する接点の一例の構成を示す断面図、
第6図は、第5図に示す接点表面の微細層を示す拡大断
面図。 1……絶縁容器、4,5……金属性の端板、7,8……導電
棒、9,11……接点、13……ベローズ、15……アークシー
ルド、16……接点素材中のCr粒子、17……接点素材のCu
マトリックス、21……極微細組織層、22……極微細組織
層中の極微細Cr粒子、23……極微細組織中のCuマトリッ
クス。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】直径10〜150μmのCr粒子と、それをとり
    囲むCu相とで構成された第1の相と、直径0.1〜5μm
    の微細Cr粒子とそれをとり囲むCu相とで構成された第2
    の相とからなるCu−Cr合金接点であって、前記第2相中
    の微細Cr粒子中に、該微細Cr粒子径のほぼ1/2〜1/100の
    直径を有する複数のCr粒子が高度に分散していることを
    特徴とする真空バルブ用接点。
  2. 【請求項2】第2相中の微細Cu相中には、少なくとも1w
    t%以上のCrが固溶されており、かつ、前記第2相が接
    点表面層の少なくとも一部を形成していることを特徴と
    する、請求項1の真空バルブ用接点。
  3. 【請求項3】第2相中の微細Cr粒子が相互に接触し連結
    し合っていることを特徴とする、請求項1の真空バルブ
    用接点。
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CN105132726B (zh) * 2015-07-31 2017-03-08 陕西斯瑞新材料股份有限公司 一种适用于接触器的铜铬触头材料及其制备方法

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