JPH09230408A - ブレ補正機構付き光学装置 - Google Patents

ブレ補正機構付き光学装置

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JPH09230408A
JPH09230408A JP8036156A JP3615696A JPH09230408A JP H09230408 A JPH09230408 A JP H09230408A JP 8036156 A JP8036156 A JP 8036156A JP 3615696 A JP3615696 A JP 3615696A JP H09230408 A JPH09230408 A JP H09230408A
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shake
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    • GPHYSICS
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 センタリングを行なうことなく、ブレ補正光
学系のロックができ、ブレ補正の悪化を防止することを
可能にする。 【解決手段】 ブレを検出するブレ検出器41と、光学
系の光軸を移動してブレを補正するブレ補正光学系5
と、ブレ補正光学系を駆動するブレ補正光学系駆動装置
(12,16等)と、ブレ検出器41の出力に基づい
て、ブレ補正光学系駆動装置を制御するブレ制御装置4
3とを含み、ブレ補正光学系5の作動を複数の位置でロ
ックできるロック機構24と、ブレ補正光学系5を所定
の初期位置に移動するセンタリング動作を行なうか否か
を判断するセンタリング判別装置43aを備え、ロック
制御装置43cは、センタリング判別装置の判別結果に
基づいて、ロック機構24を作動させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学的にブレを補
正する機構をもつ、スチルカメラ,ビデオカメラ,双眼
鏡などのブレ補正機構付き光学装置に関し、特に、ロッ
ク装置を改良したブレ補正機構付き光学装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】図12は、ブレ補正機構付き光学装置の
従来例を示す斜視図、図13は、従来例に係る光学装置
のロック機構を示す図である。ブレ補正レンズ5は、レ
ンズ枠6に取り付けられており、このレンズ枠6は、ワ
イヤ等の弾性支持部材8,9,10,11によって、ベ
ース部材7に支持されれている。レンズ枠6には、ボイ
スコイル12,16が設けられており、ボイスコイルモ
ータ(不図示)の一部を構成している。ブレ補正レンズ
5は、このボイスコイルモータを駆動することにより移
動して、ブレ補正を行なう。
【0003】通常、このような光学装置は、ブレ補正機
構を停止させるロック機構が備え付けられている。この
ロック機構は、図13に示すように、ラッチソレノイド
26aと、そのラッチソレノイド26aのプランジャが
挿入され、ブレ補正レンズ5を支えるレンズ枠6(図1
2のAの部分)に設けられた孔部26bとからなり、プ
ランジャを孔部26bに差し込むことによりロックして
いた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述した従来
のブレ補正機構付き光学装置は、レンズ枠6の孔26a
に、ラッチソレノイド26aのプランジャを差し込むよ
うにしていたので、ブレ補正レンズ5を固定する場合に
は、その前に、必ず、センタリングをする必要があっ
た。
【0005】そのために、何らかの理由、例えば励振を
起こすなどして制御が不能になった場合には、ロックす
ることができなかった。また、露光中などにロックをか
けるとセンタリングのために、かえってブレを悪化させ
る場合があった。
【0006】本発明の課題は、センタリングを行なうこ
となく、ブレ補正光学系のロックができ、ブレ補正時の
センタリングに伴う像ブレの悪化を防止することができ
るブレ補正機構付き光学装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、請求項1の発明は、ブレを検出するブレ検出器と、
光学系の光軸を移動してブレを補正するブレ補正光学系
と、前記ブレ補正光学系を駆動するブレ補正光学系駆動
装置と、前記ブレ検出器の出力に基づいて、前記ブレ補
正光学系駆動装置を制御するブレ制御装置とを含むブレ
補正機構付き光学装置において、前記ブレ補正光学系の
作動を複数の位置でロックできるロック機構と、前記ロ
ック機構の作動を制御するロック制御装置と、を備えた
ことを特徴とする。請求項2の発明は、請求項1に記載
のブレ補正機構付き光学装置において、前記ブレ補正光
学系を所定の初期位置に移動するセンタリング動作を行
なうか否かを判断するセンタリング判別装置を備え、前
記ロック制御装置は、前記センタリング判別装置の判別
結果に基づいて、前記ロック機構を作動させることを特
徴とする。請求項3の発明は、請求項2に記載のブレ補
正機構付き光学装置において、前記センタリング判別装
置は、露光中であって、前記ブレ補正光学系の光軸がブ
レ補正のための駆動範囲の中心よりも所定の許容範囲外
である場合には、センタリングを行なわないと判断する
ことを特徴とする。請求項4の発明は、請求項2又は請
求項3に記載のブレ補正機構付き光学装置において、前
記センタリング判別装置は、露光中であって、残り露光
時間が所定時間以上である場合には、センタリングを行
なわないと判断することを特徴とする。請求項5の発明
は、請求項2〜請求項4のいずれか1項に記載のブレ補
正機構付き光学装置において、前記センタリング判別装
置は、前記ブレ検出器から検出されたブレ検出信号の周
波数が、前記ブレ補正光学系駆動装置の共振周波数に等
しいか又は近づいた場合には、センタリングを行なわな
いと判断することを特徴とする。請求項6の発明は、請
求項2〜請求項5のいずれか1項に記載のブレ補正機構
付き光学装置において、前記センタリング判別装置は、
前記ブレ検出器から検出されたブレ検出信号の周波数
が、前記ブレ補正光学系駆動装置によるブレ補正制御の
対象範囲外である場合には、センタリングを行なわない
と判断することを特徴とする。請求項7の発明は、請求
項2〜請求項6のいずれか1項に記載のブレ補正機構付
き光学装置において、前記ブレ補正光学系の位置を検出
する光学系位置検出器を備え、前記センタリング判別装
置は、前記光学系位置検出器から検出された光学系位置
検出信号の周波数が、前記ブレ補正光学系駆動装置の共
振周波数に等しいか又は近づいた場合には、センタリン
グを行なわないと判断することを特徴とする。請求項8
の発明は、請求項2〜請求項7のいずれか1項に記載の
ブレ補正機構付き光学装置において、前記ブレ補正光学
系の位置を検出する光学系位置検出器を備え、前記セン
タリング判別装置は、前記光学系位置検出器から検出さ
れた光学系位置検出信号の周波数が、前記ブレ補正光学
系駆動装置によるブレ補正制御の対象範囲外である場合
には、センタリングを行なわないと判断することを特徴
とする。請求項9の発明は、請求項2に記載のブレ補正
機構付き光学装置において、前記ロック制御装置は、露
光中にロック解除信号を受けたときに、センタリングを
行なった場合に限り、前記ロック機構のロックを解除す
ることを特徴とする。請求項10の発明は、請求項2に
記載のブレ補正機構付き光学装置において、前記ロック
制御装置は、露光中にロック解除信号を受けたときに、
露光時間が十分にある場合には、前記ロック機構のロッ
クを解除することを特徴とする。請求項11の発明は、
請求項1又は請求項2に記載のブレ補正機構付き光学装
置において、前記ロック機構は、1つ又は複数の係合部
と、その係合部と対向し、前記ブレ補正光学系の移動量
に対応した領域で前記係合部と係合する複数の係合受け
部とを備え、前記係合部と前記係合受け部とが、前記ブ
レ補正光学系側又は固定部側のいずれの側かに設けられ
ていることを特徴とする。請求項12の発明は、請求項
11に記載されたブレ補正機構付き光学装置において、
前記係合受け部は、正多角錐の凹又は凸形状であって、
正多角錘の底面の各辺が隣接する正多角錘の底面の辺に
全て重なり合うように配置されていることを特徴とす
る。請求項13の発明は、請求項1又は請求項2に記載
のブレ補正機構付き光学装置において、前記ロック機構
は、摩擦部材と、その摩擦部材に対向し、前記ブレ補正
光学系の移動量に対応した面積を有する摩擦受け部材と
を備え、前記摩擦部材と前記摩擦受け部材とが、前記ブ
レ補正光学系側又は固定部側のいずれの側かに設けられ
ていることを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)図1は、本発明によるブレ補正機構付
き光学装置の第1実施形態を模式的に示す断面図であ
る。この実施形態の光学装置は、カメラボディ1に交換
レンズ2が着脱自在に装着される一眼レフカメラを例に
したものである。交換レンズ2は、第1のレンズ群3
と、光軸Iと同じ方向(矢印Aの方向)に移動すること
によって、像面1aに被写体の像を結ぶために焦点調整
をする第2のレンズ群4と、光軸Iと垂直な方向(矢印
Bの方向)及び紙面に垂直な方向に駆動することによっ
て、ブレを補正する第3のレンズ群(以下、ブレ補正レ
ンズという)5を備えている。
【0009】図2は、第1実施形態に係るブレ補正レン
ズ5を平行移動するための駆動機構を示す斜視図であ
る。ブレ補正レンズ5は、レンズ枠6に固定されてい
る。弾性支持部材8,9,10,11は、バネ材料から
成るワイヤ状の部材であり、それぞれの一端がレンズ枠
6に固定され、それぞれの他端がベース部材7に固定さ
れている。これにより、レンズ枠6は、ベース部材7に
対して、BY方向,BX方向の何れの方向にも略平行移
動が可能である。
【0010】レンズ枠6には、2つのボイスコイル1
2,16が固定されている。ボイスコイル12は、ヨー
ク13と、永久磁石14及びヨーク15との間に配置さ
れており、これらにより、ボイスコイルモータが構成さ
れている。ボイスコイル12に電流を流すことにより、
このボイスコイル12は、BY方向の力を受けて、その
方向にブレ補正レンズ5を駆動する。同様にして、ボイ
スコイル16は、ヨーク17と、永久磁石18及びヨー
ク19との間に配置されており、ボイスコイル16に電
流を流すことにより、このボイスコイル16は、BX方
向の力を受けて、その方向にブレ補正レンズ5を駆動す
る。
【0011】レンズ枠6には、2つのスリット6b,6
cが設けられている。スリット6bの片方の面側には、
LED20が配置され、反対側の面側には、PSD21
が配置されており、これらにより、ブレ補正レンズ5の
移動量を検出するための位置検出センサ46a,46b
が構成されている(図4参照)。LED20から発せら
れる光は、スリット6bを通って、PSD21に達する
ので、ブレ補正レンズ5の移動した位置により、PSD
21に達する光の位置が移動して、PSD21の出力信
号が変化する。この信号により、ブレ補正レンズ5のB
Y方向の位置を検出することができる。また、スリット
6cの片方の面側には、LED22が配置され、反対側
の面側には、PSD23が配置されている。同様にし
て、LED22から発せられる光は、スリット6cを通
って、PSD23に達するので、PSD23の出力信号
により、ブレ補正レンズ5のBX方向の位置を検出する
ことができる。
【0012】図3は、第1実施形態に係る光学装置のロ
ック機構を示す斜視図である。ロック機構24は、ラッ
チソレノイド24aと、そのラッチソレノイド24aの
プランジャの先端に設けられた突起24bと、図2のレ
ンズ枠6の部分に設けられ、複数の凹部のあるロック板
24cとからなり、ラッチソレノイド24aを使用し
て、突起24bをロック板24cに差し込むことによ
り,任意の位置でブレ補正レンズ5を停止させることが
できる。複数の凹部の形状は、正四角錐であるので、突
起24bがいずれの位置で突出しても、その斜面に沿っ
て差し込まれ、必ず、ロックすることができる。ここ
で、差し込む突起24bは、複数でもよく、その場合に
は、ともに凹凸を備えていてもよい。また、凹部の形状
は、正三角錐や正六角錘などであってもよい。このとき
に、隣接する角錐の底辺の間に平面があると、ロックで
きない平面を避けるように、ブレ補正レンズ5又はラッ
チソレノイド24aをシフトさせなければならないの
で、そのような平面はなるべく少なくなるように、好ま
しくは、全くないようにできれば、いずれの多角錐を配
置してもよい。この実施形態のように、凹部の形状が正
四角錐の場合には、三角錘などに比較して、配置が規則
的であり、制御もしやすくかつ加工性もよい、という利
点がある。
【0013】図4は、第1実施形態に係る光学装置を示
すブロック図である。起動スイッチ40は、このカメラ
を起動するスイッチであり、その信号は、CPU43に
接続されている。角速度センサ41a,41bは、ブレ
を検出するセンサであり、その出力は、アンプやフィル
タを含むセンサ回路42a,42bを通過した後に、カ
メラの振動のデータとして、CPU43に入力されてい
る。また、位置検出センサ46a,46bは、ブレ補正
レンズ5の位置を検出するセンサであり、図2に示した
ように、LED20,22と、スリット6b,6cと、
PSD21,23とから構成されており、PSD21,
23によって検出されたレンズ位置信号は、CPU43
に入力されている。
【0014】CPU43は、AFや露光などの撮影制御
の他に、ブレ補正制御を行う中央処理装置であり、セン
タリング判別装置43a,比較回路43b,制御回路4
3c,周波数変換回路43d,記憶回路43e等を備え
ている。制御回路43cは、ドライバ44a,44bを
介して、ボイスコイル12,16を駆動して、ブレ補正
レンズ5を移動する。また、ロック信号生成部45は、
ロック信号を発生するためのものであり、このロック信
号は、外部より入力されるものでも、システム内部で判
断されて入力されるものでもよい。
【0015】センタリング判別装置43aは、センタリ
ングを行なうか否かを判別する装置であり、その出力
は、制御回路43cに接続されている。このセンタリン
グ判別装置43aは、ロック信号生成部45からのロッ
ク信号によって起動し、センタリングする必要があると
判断した場合に、後述する図8のフローチャートに従っ
て、センタリングしたのちに、ロックする指示信号を出
力する。また、センタリングを必要としないと判断した
場合には、センタリングの動作を行なわずに、ロックす
る指示信号を出力する。制御回路43cは、センタリン
グ判別装置43aの指示信号に従って、ロック機構24
を作動する。
【0016】図5〜図7は、第1実施形態に係る光学装
置のセンタリング判別装置の判別動作について説明する
図である。例えば、センタリング判別装置43aは、以
下の場合に、センタリングを行わないと判断する。 (1) 許容範囲外の場合 センタリング判別装置43aは、カメラが露光中であっ
て、PSD21,23によって検出された位置信号が、
図5に示すように、ブレ補正レンズ5の光軸がブレ補正
のための駆動範囲31の中心よりある一定の許容範囲3
2外である場合センタリングを行わないと判断する。図
5に示した許容範囲32の設定は、例えば、以下のよう
に決定される。ブレ補正機構のブレ補正の許容値が10
0μmであった場合に、それに伴って、X=±100μ
m,Y=±100μmの範囲をセンタリングを行う許容
範囲とする〔図7(A)〕。また、対角線を考慮して、
X=±100/√2(μm),Y=±100/√2(μ
m)とすることもできる。さらに、例えば、図5(B)
に示すように、許容範囲32を円形とし、半径R=10
0μmとしてもよい。
【0017】(2) 露光残時間がある場合 センタリング判別装置43aは、カメラが露光中であっ
て、残り露光時間がある一定時間以上ある場合に、セン
タリングを行わないと判断する。例えば、ブレ補正機構
のブレ補正の許容値が100μmであった場合に、図6
に示すように、センタリングを行う際の駆動速度を30
mm/secとして、シャッタ速度を仮に、1/30秒
としたときに、露光の残時間が3.3×10-3以内であ
るならば、センタリングを行った際のブレは、100μ
m以内であるので、センタリングを行なってもよいが、
それ以上であるならば、センタリングを行わずに、ロッ
ク機構24を作動させるようにする。
【0018】(3) 共振周波数と等しいか又は近い場
合 センタリング判別装置43aは、ブレ検出信号又はレン
ズ位置検出信号がブレ補正機構の共振周波数と等しいか
又はその共振周波数に近づいている場合に、センタリン
グを行わないと判断する。
【0019】この形態の場合には、CPU43は、以下
のような構成となる。PSD21,23によって検出さ
れたレンズ位置信号は、CPU43の周波数変換回路4
3dに接続されている。周波数変換回路43dは、レン
ズ位置信号を、FFT(高速フーリエ変換)等の方法を
利用して、周波数に変換する回路であり、その出力は、
比較回路43bに接続されている。比較回路43bは、
ブレ検出信号又は周波数変換回路43dからのレンズ位
置検出信号の周波数を、記憶回路43に記憶された共振
周波数と比較する回路であり、その比較結果は、センタ
リング判別回路43aに接続されている。
【0020】記憶回路43に記憶されるブレ補正機構の
共振周波数fは、次式によって求めることができる。 f=(√(k/m))/2π m:像ブレ補正レンズ5とレンズ枠6とコイル12,1
6の質量 k:弾性支持部材(ワイヤ)のバネ定数 π:円周率 この実施形態では、上記の式によって決定される共振周
波数は、仮に20Hzとしてある。
【0021】3−1. 共振周波数と同一であると判別
した場合 センタリング判別回路43aは、ブレ検出信号又はレン
ズ位置検出信号の周波数が、ブレ補正機構の共振周波数
と同一であると判別した場合(図7の領域51)には、
センタリングをしない旨の信号を出力する。 3−2. 共振周波数に近づいていると判別した場合 センタリング判別回路43aは、ブレ検出信号又はレン
ズ位置検出信号の周波数が、ブレ補正機構の共振周波数
に近づいていると判別した場合(図7の領域53で20
Hzに近づいている場合)には、センタリングをしない
旨の信号を出力する。
【0022】(4) ブレ補正制御の範囲外の場合 センタリング判別回路43aは、ブレ検出信号又はレン
ズ位置検出信号の周波数が、ブレ補正機構によるブレ補
正制御の対象範囲外である判別した場合(図7の領域5
2)は、センタリングをしない旨の信号を出力する。
【0023】以上、(1)〜(4)のいずれか一つ又は
複数に当てはまる場合には、センタリング判別装置43
aは、センタリングをしないと判断して、ロック機構2
4にロックをかけるような指示信号を制御回路43cに
出力する。なお、センタリング判別装置43aは、メモ
リを操作することにより、その作動条件を変更又は追加
することができる。
【0024】次に、第1実施形態の動作を、図8〜図1
0に基づいて説明する。図8,図9は、第1実施形態に
係る光学装置の露光シーケンスを示すフローチャートで
ある。露光シーケンスに入ると(S100)、ロックを
解除して(S102)、ブレ補正制御を開始する(S1
02)。そして、シャッタを開き、t(露光時間)の計
測をスタートする(S103)。
【0025】次に、ロックをするか否かを判断し(S1
04)、ロックしないと判断された場合には、シャッタ
閉時間(t=t0 )になったか否かを判断する(S10
5)。t=t0 になった場合には、シャッタを閉じ(S
110)、t=t0 以前の場合には、S104の判断を
繰り返す。
【0026】S104において、ロックすると判断した
場合には、前述した(1)〜(4)判断基準に従って、
センタリングを行うか否かを判断する(S106)。セ
ンタリングを行うと判断された場合には、センタリング
を行った後に(S107)、行わないと判断された場合
には、直接、S108に進み、ロック機構24によって
ロックを行う。ここで、シャッタ閉時間(t=t0 )に
なったか否かを判断し(S109)、t=t0 になった
場合には、シャッタを閉じる(S110)。
【0027】次いで、前述した条件で、センタリングを
行わずに、ロックをかけた場合に、センタリング判別装
置103aは、以下の手順に従ってその後の制御を行
う。図9に示すように、露光が終了後に(S100)、
センタリングを行ったか否かを判断し(S111)、行
っていない場合には、一度ロックを解除し(S11
2)、センタリングを行った後に(S113)、ロック
機構24を作動させて、ロック動作を再開する(S11
4)。
【0028】図10は、露光継続中にロック解除信号が
出された場合を示すフローチャートである。露光継続中
に、ロック解除信号が入力された場合には(S20
1)、センタリングを行ったか否かを判断し、行った場
合には、S204に進み、ロックを解除する。
【0029】センタリングを行っていない場合には、露
光時間がまだ十分あるか否かを判断して(S203)、
十分にない場合には、シャッタ閉までロックを継続する
(S205)。露光時間がまだ十分にある場合には、ロ
ックを解除した後に(S204)、画像への影響が最小
になるように、ブレ補正制御を再開する(S206)。
このロック解除の条件も、メモリを操作することによ
り、追加,変更は自由に行うことができる。
【0030】(第2実施形態)図11は、第2実施形態
に係るブレ補正機能付き光学装置のロック機構を示す斜
視図である。第2実施形態のロック機構25は、駆動装
置25aと、駆動装置25aの先端に設けられた摩擦部
材25bと、図2のレンズ枠6のAの部分に設けられ、
摩擦部材25bとの間によって決定される摩擦係数μの
高い摩擦受け部材25c(例えば、ゴムなど)とからな
り、ロック信号に従って、摩擦部材25bを摩擦受け部
材25cに押し当てることにより、ブレ補正レンズ5を
任意の位置で停止させることが可能となる。
【0031】ここで、摩擦部材25bを押し当てる位置
は、レンズ枠6の背面でもよく、また、両面でもよい。
レンズ枠6のAの部分の面積は、任意の位置で停止させ
るに十分な面積を確保することが望ましい。
【0032】(変形形態)以上説明した実施形態に限定
されることなく、種々の変形や変更が可能であって、そ
れらも本発明の均等の範囲内である。本発明は、ワイヤ
などの弾性支持部材8,9,10,11を使用する以外
にも、レール上を移動したり、磁力を利用して移動する
などのブレ補正機構にも適用できる。本発明は、スチル
カメラの他に、ビデオカメラや双眼鏡等にも適用するこ
とができる。
【0033】
【発明の効果】以上詳しく説明したように、本発明によ
れば、ブレ補正光学系を任意の位置でロックすることが
できる。従って、センタリングを行なうことなく、ブレ
補正光学系をロックすることができる。また、センタリ
ングを行うか否かを判断してから、必要に応じて、ブレ
補正光学系をロックすることができる。これにより、ブ
レ補正時のセンタリングに伴う、像ブレの悪化を防ぐこ
とが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるブレ補正機構付き光学装置の第1
実施形態を模式的に示す断面図である。
【図2】第1実施形態に係るブレ補正レンズを平行移動
するための駆動機構を示す斜視図である。
【図3】第1実施形態に係る光学装置のロック機構を示
す斜視図である。
【図4】第1実施形態に係る光学装置を示すブロック図
である。
【図5】第1実施形態に係る光学装置のセンタリング判
別装置の判別動作について説明する図である。
【図6】第1実施形態に係る光学装置のセンタリング判
別装置の判別動作について説明する図である。
【図7】第1実施形態に係る光学装置のセンタリング判
別装置の判別動作について説明する図である。
【図8】第1実施形態に係る光学装置の露光シーケンス
(その1)を示すフローチャートである。
【図9】第1実施形態に係る光学装置の露光シーケンス
(その2)を示すフローチャートである。
【図10】第1実施形態に係る光学装置の露光継続中に
ロック解除信号が出された場合を示すフローチャートで
ある。
【図11】第2実施形態に係るブレ補正機能付き光学装
置のロック機構を示す斜視図である。
【図12】ブレ補正機構付き光学装置の従来例を示す斜
視図である。
【図13】従来例に係る光学装置のロック機構を示す図
である。
【符号の説明】
1 カメラ 2 レンズ 3 第1のレンズ群 4 第2のレンズ群 5 第3のレンズ群(ブレ補正レンズ) 6 レンズ枠 7 ベース部材 8,9,10,11 弾性保持部材 12 ボイスコイル 13,15 ヨーク 14 永久磁石 16 ボイスコイル 17,19 ヨーク 18 永久磁石 20,22 LED 21,23 PSD 24,25 ロック機構 40 起動スイッチ 41a,41b 角速度センサ 42a,42b センサ回路 43 CPU 43a センタリング判別装置 43b 比較回路 43c 制御回路 43d 周波数変換回路 43e 記憶回路 44a,44b ドライバ 46a,46b 位置検出センサ

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブレを検出するブレ検出器と、 光学系の光軸を移動してブレを補正するブレ補正光学系
    と、 前記ブレ補正光学系を駆動するブレ補正光学系駆動装置
    と、 前記ブレ検出器の出力に基づいて、前記ブレ補正光学系
    駆動装置を制御するブレ制御装置とを含むブレ補正機構
    付き光学装置において、 前記ブレ補正光学系の作動を複数の位置でロックできる
    ロック機構と、 前記ロック機構の作動を制御するロック制御装置と、を
    備えたことを特徴とするブレ補正機構付き光学装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のブレ補正機構付き光学
    装置において、 前記ブレ補正光学系を所定の初期位置に移動するセンタ
    リング動作を行なうか否かを判断するセンタリング判別
    装置を備え、 前記ロック制御装置は、前記センタリング判別装置の判
    別結果に基づいて、前記ロック機構を作動させることを
    特徴とするブレ補正機構付き光学装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のブレ補正機構付き光学
    装置において、 前記センタリング判別装置は、露光中であって、前記ブ
    レ補正光学系の光軸がブレ補正のための駆動範囲の中心
    よりも所定の許容範囲外である場合には、センタリング
    を行なわないと判断することを特徴とするブレ補正機構
    付き光学装置。
  4. 【請求項4】 請求項2又は請求項3に記載のブレ補正
    機構付き光学装置において、 前記センタリング判別装置は、露光中であって、残り露
    光時間が所定時間以上である場合には、センタリングを
    行なわないと判断することを特徴とするブレ補正機構付
    き光学装置。
  5. 【請求項5】 請求項2〜請求項4のいずれか1項に記
    載のブレ補正機構付き光学装置において、 前記センタリング判別装置は、前記ブレ検出器から検出
    されたブレ検出信号の周波数が、前記ブレ補正光学系駆
    動装置の共振周波数に等しいか又は近づいた場合には、
    センタリングを行なわないと判断することを特徴とする
    ブレ補正機構付き光学装置。
  6. 【請求項6】 請求項2〜請求項5のいずれか1項に記
    載のブレ補正機構付き光学装置において、 前記センタリング判別装置は、前記ブレ検出器から検出
    されたブレ検出信号の周波数が、前記ブレ補正光学系駆
    動装置によるブレ補正制御の対象範囲外である場合に
    は、センタリングを行なわないと判断することを特徴と
    するブレ補正機構付き光学装置。
  7. 【請求項7】 請求項2〜請求項6のいずれか1項に記
    載のブレ補正機構付き光学装置において、 前記ブレ補正光学系の位置を検出する光学系位置検出器
    を備え、 前記センタリング判別装置は、前記光学系位置検出器か
    ら検出された光学系位置検出信号の周波数が、前記ブレ
    補正光学系駆動装置の共振周波数に等しいか又は近づい
    た場合には、センタリングを行なわないと判断すること
    を特徴とするブレ補正機構付き光学装置。
  8. 【請求項8】 請求項2〜請求項7のいずれか1項に記
    載のブレ補正機構付き光学装置において、 前記ブレ補正光学系の位置を検出する光学系位置検出器
    を備え、 前記センタリング判別装置は、前記光学系位置検出器か
    ら検出された光学系位置検出信号の周波数が、前記ブレ
    補正光学系駆動装置によるブレ補正制御の対象範囲外で
    ある場合には、センタリングを行なわないと判断するこ
    とを特徴とするブレ補正機構付き光学装置。
  9. 【請求項9】 請求項2に記載のブレ補正機構付き光学
    装置において、 前記ロック制御装置は、露光中にロック解除信号を受け
    たときに、センタリングを行なった場合に限り、前記ロ
    ック機構のロックを解除することを特徴とするブレ補正
    機構付き光学装置。
  10. 【請求項10】 請求項2に記載のブレ補正機構付き光
    学装置において、 前記ロック制御装置は、露光中にロック解除信号を受け
    たときに、露光時間が十分にある場合には、前記ロック
    機構のロックを解除することを特徴とするブレ補正機構
    付き光学装置。
  11. 【請求項11】 請求項1又は請求項2に記載のブレ補
    正機構付き光学装置において、 前記ロック機構は、1つ又は複数の係合部と、その係合
    部と対向し、前記ブレ補正光学系の移動量に対応した領
    域で前記係合部と係合する複数の係合受け部とを備え、 前記係合部と前記係合受け部とが、前記ブレ補正光学系
    側又は固定部側のいずれの側かに設けられていることを
    特徴とするブレ補正機構付き光学装置。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載されたブレ補正機構
    付き光学装置において、 前記係合受け部は、正多角錐の凹又は凸形状であって、
    正多角錘の底面の各辺が隣接する正多角錘の底面の辺に
    全て重なり合うように配置されていることを特徴とする
    ブレ補正機構付き光学装置。
  13. 【請求項13】 請求項1又は請求項2に記載のブレ補
    正機構付き光学装置において、 前記ロック機構は、摩擦部材と、その摩擦部材に対向
    し、前記ブレ補正光学系の移動量に対応した面積を有す
    る摩擦受け部材とを備え、 前記摩擦部材と前記摩擦受け部材とが、前記ブレ補正光
    学系側又は固定部側のいずれの側かに設けられているこ
    とを特徴とするブレ補正機構付き光学装置。
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