JPH09225715A - 工作機械用エアーチャック - Google Patents

工作機械用エアーチャック

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JPH09225715A
JPH09225715A JP5238596A JP5238596A JPH09225715A JP H09225715 A JPH09225715 A JP H09225715A JP 5238596 A JP5238596 A JP 5238596A JP 5238596 A JP5238596 A JP 5238596A JP H09225715 A JPH09225715 A JP H09225715A
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JP
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air
air pressure
rotation side
valve
chuck
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JP5238596A
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Takeshi Uchida
壮 内田
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Setagaya Seiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 ダイヤフラムを駆動する高圧エアー搬送路の
摺動部をなくし、摺動部を設けることにより必然的に発
生する摺動面のカジリ現象を除去する。 【解決手段】 チャック本体102は工作機械のスピン
ドル100に装着される。切削加工後、スピンドル10
0が停止すると、空気孔94から高圧エアーが供給さ
れ、弁作動体60が移動する。この移動によって、エア
ー圧保持弁48,50が押し下げられ、回転側空気口2
6が開いて、チャック本体102の空気室124が解放
される。次に、エアー給排口80から高圧エアーを供給
すると、ピストン120が動き、ダイヤフラム114が
変形して爪からワークを取り付け、エアー給排口82か
らエアーを入れる。このエアーの圧力によってピストン
120は反対方向に駆動され、ダイヤフラム114が反
対方向に変形して未加工ワークが爪に把握される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はNC旋盤などの工作
機械に用いられるエアーチャックに関する。
【0002】
【従来の技術】此種のエアーチャックは、特開平5−5
7512号公報に示されるように、チャック本体に空気
圧によってピストンを駆動する空気室が設けられ、この
空気圧内のピストンは、ダイヤフラムと連結している。
ダイヤフラムは、ワークを把持するための爪が取り付け
られる。ピストンが空気圧によって駆動されるとこのピ
ストンの駆動力によってダイヤフラムが変形し、爪が開
いたり、あるいは閉じて、ワークを把持あるいは解放す
る。チャック本体の空気室にはエアー圧送装置に連結す
る3層構造のチューブを介して高圧エアーが供給されあ
るいは排出される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のエアーチャック
は、チャック本体の回転と連動し、チャック本体の空気
室と連通する回転側空気口と、この回転側空気口にエア
ーを供給する非回転側のエアー給排口は摺動部を介して
接続している。この摺動部の隙間を大きくすると、回転
側の回転により生じる摺動面の摩擦熱は低いが、この部
分からエアーが漏れ、的確な圧力がチャック本体の空気
室に送られないことになる。そのために、隙間を小さく
すると、摩擦熱により、摺動部が熱膨張し、摺動面にい
わゆるカジリが発生し、該部分が破損してしまうことが
ある。これを防止するためには、摺動部の超精密加工、
又は硬質材料の使用あるいは高度の表面処理が必要であ
るが、これらの処置を行っても、上記問題点を解決する
に至っていない。本発明は上記問題点を解決することを
目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、工作機械のスピンドル等の回転軸に装着
され、ワークを把持するための爪が取り付けられるダイ
ヤフラム(114)(130)を有し、内径部に前記ダ
イヤフラム(114)(130)を変形させるための空
気圧が供給される空気室(124)(172)を有する
チャック本体(102)(126)を備え、前記空気室
(124)(172)にエアー圧送装置から高圧エアー
を給排出して前記ダイヤフラム(114)(130)を
変形させるようにした工作機械用エアーチャックにおい
て、前記チャック本体(126)又はこれと連動して回
転する部材に前記空気室(124)(172)と連通す
る回転側空気口(26)(148)を設け、前記工作機
械の非回転側に前記エアー圧送装置に連通するエアー給
排口(80)(82)(182)(184)を前記回転
側空気口(26)(148)に対向して配置し、前記回
転側空気口(26)(148)にエアー圧保持弁(4
8)(50)(154)(156)を設け、前記エアー
給排口(80)(82)(18)(21)(84)を前
記回転側空気口(26)(148)に連結すると前記エ
アー圧保持弁(48)(50)(154)(156)が
開くように成し、前記エアー給排口(80)(82)
(182)(184)と前記回転側空気口(26)(1
48)との連結を解除すると前記エアー圧保持弁(4
8)(50)(154)(156)が閉じるようにした
ものである。更に本発明を特定すれば、本発明は、工作
機械のスピンドル等の回転軸に装着されワークを把持す
るための爪が取り付けられるダイヤフラム(114)
(130)を有し内径部に前記ダイヤフラム(114)
(130)を変形させるための空気圧が供給される空気
室(124)(172)を有するチャック本体(10
2)(126)と、前記空気室(124)(172)と
連通し前記チャック本体(102)(126)又はその
回転と連動する回転側に設けられた回転側空気口(2
6)(148)と、前記回転側空気口(26)(14
8)を常時閉じた状態に保持し、該保持状態は外部駆動
力によって解除できるようにしたエアー圧保持弁(4
8)(50)(154)(156)と、前記工作機械の
非回転側に支承され、前記エアー圧保持弁(48)(5
0)(154)(156)の開閉操作部(54)(16
0)に対して非係合状態と該開閉操作部(54)(16
0)を弁開放方向に駆動する係合状態の少なくとも2位
置に移動可能なエアー圧保持弁開放手段と、前記工作機
械の非回転側に支承され、エアー圧送装置に連結するエ
アー給排口(80)(82)(182)(184)を有
し該エアー給排口(80)(82)(182)(18
4)が前記回転側空気口(26)(148)と気密状態
で連結する位置と前記回転側空気口(26)(148)
との気密連結状態が解除される位置の少なくとも2位置
に移動可能に前記工作機械の非回転側に支承されたエア
ー給排出手段とを備えたものである。更に、本発明は、
前記チャック本体(102)に流体通路(38)(4
4)をを有するチューブ(14)を該流体通路(38)
(44)が前記空気室(124)に連通するように固定
し、前記チューブ(14)を前記工作機械の非回転側に
回転自在に支承し、前記チューブ(14)の外周面に管
状ブロック(16)を固設し、該管状ブロック(16)
に前記回転側空気口(26)を設け、該回転側空気口
(26)を前記チューブ(14)の流体通路(38)
(44)に連通し、前記回転側空気口(26)を前記管
状ブロック(16)の外周面に開口させたものである。
更に、本発明は、前記回転側空気口(148)をチャッ
ク本体(126)のフランジ(132)又はこれと一体
的な部材に設けたものである。更に、本発明は、前記エ
アー圧保持弁(48)(50)を、ばね(60)によっ
て前記回転側空気口(26)を塞ぐ方向に付勢されたつ
ば部(52a)と前記回転側空気口(26)から外部に
突出する開閉操作部(54)とを備えた弁体によって構
成したものである。更に、本発明は、前記エアー圧保持
弁解放手段を、前記工作機械の非回転側に前記チューブ
(14)の長手方向に沿って移動可能に配置され、前記
回転側空気口(26)から突出する前記エアー圧保持弁
(48)(50)の開閉操作部(54)を押し下げるた
めの凸面(88)が形成された弁作動体(60)により
構成したものである。更に、本発明は、前記エアー圧保
持弁解放手段を、前記回転側空気口(148)の回転経
路と対向する位置に、該回転側空気口(148)に対し
て接離する方向に移動可能に支承され、先端部に前記エ
アー圧送装置に連通するノズル(180)を有する弁作
動体(174)により構成し、該弁作動体(174)が
前記回転側空気口(148)に対して接近する方向に移
動すると前記ノズル(180)が前記エアー圧保持弁
(154)(156)の開閉操作部(160)を押し下
げるようにしたものである。更に、本発明は、前記エア
ー給排出手段は、前記エアー圧保持弁解放手段が前記エ
アー圧保持弁(48)(50)に対して係合する位置に
移動したとき前記回転側空気口(26)と前記エアー給
排口(80)(82)との間に両者を気密状態で連結す
る密閉空間(76)(78)を形成し、前記エアー圧保
持弁解放手段が前記エアー圧保持弁(48)(50)に
対して非係合位置に移動したときは前記密閉空間(7
6)(78)の密閉状態を解除するようにしたものであ
る。更に、本発明は、前記エアー給排出手段は、前記エ
アー圧保持弁解放手段が前記エアー圧保持弁(154)
(156)に対して係合する位置に移動したとき前記エ
アー給排口(182)(184)が前記回転側空気口
(148)に気密状態で合接し、前記エアー圧保持弁解
放手段が前記エアー圧保持弁(154)(156)に対
して非係合位置に移動したときは前記エアー給排口(1
82)(184)が前記回転側空気口(148)から所
定距離離反するようにしたものである。
【0005】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を添付
図面を参照して詳細に説明する。図1において、2,4
は保持体であり、これに円筒カバー6が固設されてい
る。前記保持体2,4は、NC工作機械例えば旋盤の機
体即ち非回転側に固定されている。8は支持管であり、
ボールベアリング10,12を介して、前記保持体2,
4に軸方向に移動しないように、回転自在に支承されて
いる。前記支持管8には3層構造の鋼製パイプなどから
成るチューブ14の一方が嵌着固定されている。16は
管状ブロックであり、内径部が、3箇所に設けられたシ
ール用Oリング18を介して前記支持管8の外周面に密
封状に嵌合し、該ブロック16は、固定リング67によ
り前記支持管8に固定されている。
【0006】次にエアー圧保持弁及びその作動機構の構
成について説明する。20,22は前記管状ブロック1
6に円柱状に穿設された弁体収納孔であり、図4に示す
ように大径部24と小径部とから構成され、小径部は回
転側空気口26を構成している。弁体収納孔20,22
の各々の大径部24には、中央に空気孔28が設けられ
たばね受け30が配設されている。前記弁体収納孔20
は、前記空気孔28、及び前記支持管8の周壁に透設さ
れたリング状の溝32及び複数の空気孔34,36を通
じて、前記チューブ14の外側流体通路38に連通して
いる。
【0007】前記弁体収納孔22は、前記空気孔28及
び前記支持管8の周壁に透設されたリング状の溝39及
び複数個の空気孔40,42を通じて、前記チューブ1
4の内側流体通路44に連通している。前記チューブ1
4の中央部分はオイル通路46を構成している。48,
50はエアー圧保持弁であり、図4に示すように各々、
弁体52と軸状の開閉操作部54とから構成され、開閉
操作部54が前記回転側空気口26にスライド自在に嵌
合している。前記開閉操作部54の上部は曲面状に形成
され、弁体52の下部には、鍔部52aが形成されてい
る。
【0008】前記エアー圧保持弁48,50の軸状部に
は密封用のOリング56が嵌合している。前記開閉操作
部54の内部には弁体収納孔20,22の小径部26と
大径部24とを連通するための空気孔58が形成されて
いる。前記エアー圧保持弁48,50はコイルスプリン
グ60によって開閉操作部54が管状ブロック16の外
周面から突出する方向に付勢され、該締付力によって、
Oリング56は、弁体収納孔20,22の大径部24の
壁面に圧接し、回転側空気口26と弁体収納孔20,2
2の大径部24との間の連通状態を遮断するように構成
されている。
【0009】図4Aは回転側空気口26が閉じた状態を
示し、図4Bは開いた状態を示している。60は円筒カ
バー6内に配置された筒状の弁作動体であり、大径部6
0aと小径部60bとを備えている。前記弁作動体60
の大径部60aの外周面は、前記円筒カバー6の内周面
にOリング62を介して軸方向にスライド自在に嵌合し
ている。また、前記弁作動体60の内径面には、図3に
示すように凹溝64が円周方向に3条形成され、該凹溝
64のそれぞれに密封用のOリング66,68,70が
配置されている。前記管状ブロック16の外周面には、
段差面72,74が形成され、該段差面72,74に、
前記回転側空気口26が開口している。
【0010】前記段差面72と前記弁作動体60の内径
面との間には、Oリング66,68で囲まれた第1の空
間76が形成され、前記段差面74と前記弁作動体60
の内径面との間には、Oリング68と70とで囲まれた
第2の空間78が形成されている。前記弁作動体60に
は前記空間76,78に開口するエアー給排口80,8
2が穿設され、該エアー給排口80,82にホース締結
金具84,86が固定されている。前記弁作動体60の
内径面には前記エアー圧保持弁48,50の開閉操作部
54と係合するための凸面88が形成されている。
【0011】前記円筒カバー6の内径部には、円周方向
に仕切壁6aが形成されている。前記弁作動体60の小
径部60bの外周面は、Oリング90を介して仕切壁6
aの内径部に軸方向にスライド自在に嵌合している。前
記弁作動体60の小径部60bの内周面は、前記支持管
8の外周面に遊嵌している。前記弁作動体60の一端に
は密封用のOリング93を介して盤状の受圧板91が嵌
着され、該受圧板91はピストン抑え95によって前記
弁作動体60の一端に固着されている。該受圧板91の
外周面は、密封用のOリング92を介して軸方向にスラ
イド自在に前記円筒カバー6の内周面に嵌合している。
【0012】前記仕切壁6aには、空気孔94,96が
穿設され、一方の空気孔94は、仕切壁6aの、前記弁
作動体60の受圧面60cと対向する面6a'に開口
し、他方の空気孔96は、前記仕切壁6aの、前記弁作
動体60の前記受圧板91と対向する面6a"に開口し
ている。前記空気孔94,96、及びエアー給排口8
0,82は、フレキシブルな高圧ホースを介してエアー
圧送装置(図示省略)に連結している。次に、チャック
機構について図2を参照して説明する。
【0013】98はNC旋盤などの工作機械の回転軸1
00端面に脱着可能に装着されるフランジであり、これ
にチャック本体102の基体104が固定されている。
基体104の管状部104aには、前記チューブ14の
一端が嵌合且つ固定されている。前記チューブ14の外
側流体通路38は、基体104に形成されたリング状の
凹溝106を介して基体104の空気孔108に連通
し、チューブ14の内側流体通路44は、基体104に
形成されたリング状の凹溝110を介して基体104の
空気孔112に連通している。
【0014】114は前記基体104のシリンダー部に
取付ボルトによって固着されたダイヤフラムであり、前
面には、爪受台116が一体に形成され、これらの爪受
台116にワ−クを把握するための爪(図示省略)が取
付ボルトによって取り付けられている。ダイヤフラム1
14の内径部にはパッキングを介して盤状の仕切壁11
8が固定配置されている。前記ダイヤフラム114の中
央には管状部114aが形成され、該管状部114aは
ピストン120の中央部のボス部120aに固定されて
いる。
【0015】前記ダイヤフラム114の管状部114a
は0リングを介して仕切壁118の内径部に嵌合し、ピ
ストン120のボス部120aは、前記基体104の管
状部104aの外周面に0リングを介して軸方向にスラ
イド自在に嵌合している。前記空気孔112はピストン
120に穿設された空気孔122と連通している。前記
空気孔108は、前記ピストン120の一方の受圧面に
接する空気室124に連通し、前記空気孔122は前記
ピストン120の他方の受圧面に接する空気室124に
連通している。前記ピストン120の外周面は、0リン
グを介して、前記基体104のシリンダー部に嵌合して
いる。
【0016】チューブ14の外側流体通路38から高圧
エアーが供給されると、外側流体通路38のエアー圧力
は、ピストン120の一方の受圧面120bに伝達さ
れ、ピストン120は、図2中、左方向に移動する。こ
のピストン120の図2中、左方向の移動と連動して、
ダイヤフラム114の変形部114bは、左方向にわん
曲し、ワーク把持爪は拡開する。このとき、ピストン1
20の受圧面120c側の空気圧は減圧される。
【0017】また、チューブ14の内側流体通路44か
ら高圧エアーが供給されると、このエアー圧はピストン
120の受圧面120cに伝達され、ピストン120
は、図2中、右方向に移動する。このピストン120の
図中、右方向の移動と連動して、ダイヤフラム114の
変形部114bは、右方向にわん曲し、ワーク把持爪は
縮径する。このとき、ピストン120の反対側の受圧面
120bの空気圧は減圧される。このワーク把持爪の拡
開、減少により、ワーク把持爪は、ワーク(図示省略)
を強力に把持し、あるいは把持を解除する。
【0018】次に、エアー圧保持弁の開閉動作について
説明する。図3cは、チューブ14が高速で回転してい
るときの、弁作動体60の管状ブロック16に対する位
置を示している。該状態において、弁作動体60と管状
ブロック16は無接触である。弁作動体60と管状ブロ
ック16は遊嵌状態にあり、Oリング66,68,70
はいづれも、管状ブロック16の外周面から離反し、管
状ブロック16の外周面は、弁作動体60の内周面に対
して無接触状態と成っている。
【0019】チューブ14の外側流体通路38と内側流
体通路44を流体圧送装置に連通して、増減圧させる場
合には、工作機械の回転軸の回転を任意の回転角度で停
止させる。次に空気孔94から高圧エアーを排出する。
これにより、受圧板91は、図1中、左方向に移動し、
これと連動して、弁作動体60が左方向に移動する。弁
作動体60の左方向の移動によって、Oリング66,6
8,70は、それぞれ、図3B,Aに示すように、対応
する管状ブロック16の段差外周面に乗り上げ、これら
に密着する。
【0020】これにより、回転側空気口26が開口す
る、空間76,78はそれぞれOリング66,68及び
68,70で密封され、空間76,78は密閉空間7
6,78を形成する。一方、エアー圧保持弁48,50
の開閉操作部54は、弁作動体60の凸面88によって
押し下げられ、チャック本体102の空気室124は、
空気孔108,112、チューブ14の流体通路34,
44、対応する弁体収納孔20,22、弁体52の空気
孔58を通じて、密閉空間76,78に連通する。
【0021】該状態において、弁作動体60のエアー給
排口80,82は、それぞれ対応する密閉空間76,7
8に開口し、該密閉空間76,78は、エアー圧送装置
に連通する。該状態において、チャック本体102の空
気室124に保持されていたエアーが解放される。しか
し、この状態では、まだ、爪からワークを取り出すこと
ができない。次に、エアー圧送装置により、高圧流体を
エアー給排口80に供給すると、高圧エアーは、チュー
ブ14の外側流体通路38を通じて、ピストン120の
受圧面120b側に供給される。
【0022】これにより、ダイヤフラム114の変形部
114bが変形し、爪からワークを取り出すことができ
る。そこで、これから加工される未加工ワークを爪に取
り付け、今まで、エアー給排口80に供給していたエア
ーを止め、エアー給排口82から高圧エアーを入れる。
これにより、ダイヤフラム114の変形部114bは反
対方向に変形し、爪に取り付けた未加工ワークが爪にし
っかりと把握される。エアー給排口82に高圧エアーを
供給したまま、空気孔96に高圧エアーを供給する。こ
れにより、受圧板91の一方の受圧面に高圧流体が供給
され、他方の受圧面側のエアーが排出されて受圧板91
は図1中、右方向に復帰移動する。
【0023】この受圧板91の移動によって弁作動体6
0は、図1中、右方向に復帰移動する。この弁作動体6
0の復帰移動によって、エアー圧保持弁48,50に対
する、凸面88の押圧力は解除され、エアー圧保持弁4
8,50は、コイルばね60の弾発力によって、弁体収
納孔20,22内を管状ブロック16の外周面から突出
する方向に移動し、Oリング56によって、回転側空気
口26が遮断される。空間76,78は、弁体52が所
定量突出し、完全に、回転側空気口26が閉じるまで、
図3Bに示すように、Oリング66,68,70によっ
て密閉状態が保持される。
【0024】弁作動体60が所定の復帰位置に達する
と、図3Cに示すようにOリング66,68,70は、
管状ブロック16の外周面から離反し、管状ブロック1
6の外周面は、弁作動体60に対して、無接触状態とな
る。回転側空気口26が閉じられると、ピストン120
の受圧面120cは、高圧エアーがかかった状態を保持
する。次に本発明の他の実施の形態を図5ないし図7を
参照して説明する。126はチャック本体であり、シリ
ンダー状の基体128とダイヤフラム130とフランジ
132とから構成されている。
【0025】前記フランジ132は、NC旋盤などの工
作機械の回転軸134にボルトによって固定されるよう
に構成されている。前記ダイヤフラム130には、爪受
台136が固設され、該爪受台136にワーク把握爪1
38が取り付けられている。前記基体128にはピスト
ン140が軸方向にスライド自在に配置され、該ピスト
ン140は連結部材142を介してダイヤフラム130
と連結している。前記フランジ132の外周部には、2
個の円柱状の凹入部が形成され、該凹入部に筒体14
4,146が0リングを介して嵌着固定されている。
【0026】前記筒体144,146は、テーパー付き
の小径部148と大径部150小径部148は回転側空
気口148を構成している。大径部150のそれぞれに
は、エアー圧保持弁154,156の弁体158が配置
され、各弁154,156の軸状の開閉操作部160
は、回転側空気口148にスライド自在に嵌合してい
る。前記弁体158の軸状部には、密封用のOリング1
62が嵌合している。前記エアー圧保持弁154,15
6内部には大径部150とエアー圧保持弁154,15
6の開閉操作部160の開口部とを連通するための空気
孔164が形成されている。
【0027】前記エアー圧保持体154,156はコイ
ルスプリング166によって、フランジ132の外周面
から突出する方向に付勢され、該付勢によって、Oリン
グ162は、筒体144,146の内径部の壁面に圧接
し、回転側空気口148と大径部150との間の連通状
態を遮断するように構成されている。前記筒体144,
146の大径部150は、空気孔168,170を通じ
てチャック本体126の空気室172と連通している。
174は弁作動体であり、工作機械の機体(図示省略)
の非回転側176に昇降駆動機構178を介して昇降可
能に取り付けられている。
【0028】前記弁作動体174には、前記回転側空気
口148の回転経路と対向する位置にノズル180が形
成され、該ノズル180の各先端には、エアー給排口1
82,184が開口し、該エアー給排口182,184
はフレキシブルな高圧ホース(図示省略)を介してエア
ー圧送装置に連通している。次に本実施形態の作用につ
いて説明する。空気室172内の空気圧は、エアー圧保
持弁154,156の空気遮断機能によって、設定状態
に保持されている。
【0029】工作機械の回転軸134を高速回転させ、
爪138の把握するワークの加工が完了すると、回転軸
134はコントローラの数値制御によって所定の位置に
停止する。このとき、弁作動体174のノズル180
と、対応するエアー圧保持弁154,156の開閉操作
部160の開口部は、正確に対向する。次に、弁作動体
174をフランジ132に対して半径方向に接近移動さ
せる。これにより、ノズル180の先端が、エアー圧保
持弁154,156の開閉操作部160の上端に当接且
つ気密的に結合し、エアー圧保持弁154,156をコ
イルスプリング166の弾発力にに抗して押し下げる。
【0030】エアー圧保持弁154,156がフランジ
13の半径方向に押し下げられると、回転側空気口14
8の遮断状態が解除され、空気室172はエアー圧送装
置と連通する。エアー圧送装置の制御によって、ノズル
180から空気室172の一方側に高圧エアーが供給さ
れ、他方側から高圧エアーが排出され、ピストン140
が一方向に駆動され、爪138によるワークの把持が解
除される。次に、爪138に新しいワークを嵌合し、エ
アー圧送装置の制御によって、ノズル180から空気室
172の一方側の高圧エアーを排出し、空気室172の
他方側に高圧エアーを供給して、爪138に新しいワー
クを把握させる。
【0031】次に、弁作動体174をフランジ132か
ら離反する方向に駆動する。エアー圧保持弁154,1
56は、ノズル180からの押圧力が解除されると、コ
イルばね166の弾発力によって復帰方向に移動し、回
転側空気口148が閉じられる。これによって、空気室
172内の空気圧は設定した状態に保持される。弁作動
体174は、ノズル180がフランジ132の外周面か
ら離反した所定位置に復帰したところで停止し、次の動
作まで待機する。上記本発明の第2の実施の形態はチュ
ーブレスの構成によって以下の効果を生じるものであ
る。
【0032】(1)従来の工作機械のスピンドルの回転
は3000rpm乃至450rpmだったが、一気に1
0000rpm乃至13000rpmにすることがで
き、生産性を大きく高め、コストメリットが生じる。 (2)エアーチューブは工作機械のスピンドルと同回転
するため振動があり、精度が安定しなかったが、チュー
ブレスにより、大きく精度を向上させることができる。 (3)エアーチューブの摩耗及び故障が無くなり、修理
及び交換が無くなるため、トータルコストメリットが生
じる。
【0033】(4)電力の節約ができ、しかも機械に対
して負担を少なくすることができる。 (5)全体構造
のシンプル化ができ、本来のチャック目的のみの機構と
なる。 尚、上記実施形態のいづれも、エアー圧保持弁
の押し下げ動作は弁作動体を用いて行っているが、エア
ー圧保持弁として逆止弁を用い、この逆止弁をエアー圧
によって押し下げ、弁を開くようにしてもよい。
【0034】また、上記上記実施形態はいづれも、ダイ
ヤフラム130,114をピストン140,120の駆
動力によって変形させるものがあるが、本発明は特にこ
の構成に限定されるものではなく、ダイヤフラムの背面
に直接エアーの圧力を作用させてダイヤフラムを変形さ
せ、チャックの爪を開閉させる構成であってもよい。ま
た、エアーチャックの回転側空気口と非回転側のエアー
給排口との対向部分は、チャック本体回転時無接触であ
るが、摩擦熱やカジリが発生しない範囲内で、軽く接触
した状態であってもよい。
【0035】
【効果】本発明は上述の如く、エアーチャックの回転側
空気口と非回転側のエアー給排口との対向部分に高精度
の摺動面を設ける必要がなくなったので、エアーチャッ
クの破損を防止することができるとともに、高速回転に
対応できる等の効果が存する。
【図面の簡単な説明】
【図1】チャック本体を省略した本発明の断面図であ
る。
【図2】チャック本体の断面図である。
【図3】本発明の動作説明図である。
【図4】エアー保持弁の説明的断面図である。
【図5】本発明の他の実施の形態を示す説明的側面断面
図である。
【図6】図5に示す実施形態のA−A線断面図である。
【図7】弁作動体の底面図である。
【符号の説明】
2 保持体 4 保持体 6 円筒カバー 6a 仕切壁 8 支持管 10 ボールベアリング 12 ボールベアリング 14 チューブ 16 管状ブロック 18 Oリング 20 弁体収納孔 22 弁体収納孔 24 大径部 26 回転側空気口 28 空気孔 30 ばね受け 32 溝 34 空気孔 36 空気孔 38 外側流体通路 39 溝 40 空気孔 42 空気孔 44 内側流体通路 46 オイル通路 48 エアー圧保持弁 50 エアー圧保持弁 52 弁体 54 開閉操作部 56 Oリング 58 空気孔 60 弁作動体 60a 大径部 60b 小径部 62 Oリング 64 凹溝 66 Oリング 68 Oリング 70 Oリング 72 段差面 74 段差面 76 空間(密閉空間) 78 空間(密閉空間) 80 エアー給排口 82 エアー給排口 84 ホース連結金具 86 ホース連結金具 88 凸面 90 Oリング 91 受圧板 92 Oリング 94 空気孔 96 空気孔 98 フランジ 100 回転軸 102 チャック本体 104 基体 104a 管状部 106 凹溝 108 空気孔 110 凹溝 112 空気孔 114 ダイヤフラム 114a 管状部 114b 変形部 116 爪受台 118 仕切壁 120 ピストン 120a ボス部 120b 受圧面 120c 受圧面 122 空気孔 124 空気室 126 チャック本体 128 基体 130 ダイヤフラム 132 フランジ 134 回転軸 136 爪受台 138 爪 140 ピストン 142 連結部材 144 筒体 146 筒体 148 回転側空気口 150 大径部 154 エアー圧保持弁 156 エアー圧保持弁 158 弁体 160 開閉操作部 162 Oリング 164 空気孔 166 コイルスプリング 168 空気孔 170 空気孔 172 空気室 174 弁作動体 176 非回転側 178 昇降駆動機構 180 ノズル 182 エアー給排口 184 エアー給排口
【手続補正書】
【提出日】平成8年3月25日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 工作機械のスピンドル等の回転軸に装着
    され、ワークを把持するための爪が取り付けられるダイ
    ヤフラム(114)(130)を有し、内径部に前記ダ
    イヤフラム(114)(130)を変形させるための空
    気圧が供給される空気室(124)(172)を有する
    チャック本体(102)(126)を備え、前記空気室
    (124)(172)にエアー圧送装置から高圧エアー
    を給排出して前記ダイヤフラム(114)(130)を
    変形させるようにした工作機械用エアーチャックにおい
    て、前記チャック本体(126)又はこれと連動して回
    転する部材に前記空気室(124)(172)と連通す
    る回転側空気口(26)(148)を設け、前記工作機
    械の非回転側に前記エアー圧送装置に連通するエアー給
    排口(80)(82)(182)(184)を前記回転
    側空気口(26)(148)に対向して配置し、前記回
    転側空気口(26)(148)にエアー圧保持弁(4
    8)(50)(154)(156)を設け、前記エアー
    給排口(80)(82)(18)(21)(84)を前
    記回転側空気口(26)(148)に連結すると前記エ
    アー圧保持弁(48)(50)(154)(156)が
    開くように成し、前記エアー給排口(80)(82)
    (182)(184)と前記回転側空気口(26)(1
    48)との連結を解除すると前記エアー圧保持弁(4
    8)(50)(154)(156)が閉じるようにした
    ことを特徴とする工作機械用エアーチャック。
  2. 【請求項2】 工作機械のスピンドル等の回転軸に装着
    されワークを把持するための爪が取り付けられるダイヤ
    フラム(114)(130)を有し内径部に前記ダイヤ
    フラム(114)(130)を変形させるための空気圧
    が供給される空気室(124)(172)を有するチャ
    ック本体(102)(126)と、前記空気室(12
    4)(172)と連通し前記チャック本体(102)
    (126)又はその回転と連動する回転側に設けられた
    回転側空気口(26)(148)と、前記回転側空気口
    (26)(148)を常時閉じた状態に保持し、該保持
    状態は外部駆動力によって解除できるようにしたエアー
    圧保持弁(48)(50)(154)(156)と、前
    記工作機械の非回転側に支承され、前記エアー圧保持弁
    (48)(50)(154)(156)の開閉操作部
    (54)(160)に対して非係合状態と該開閉操作部
    (54)(160)を弁開放方向に駆動する係合状態の
    少なくとも2位置に移動可能なエアー圧保持弁開放手段
    と、前記工作機械の非回転側に支承され、エアー圧送装
    置に連結するエアー給排口(80)(82)(182)
    (184)を有し該エアー給排口(80)(82)(1
    82)(184)が前記回転側空気口(26)(14
    8)と気密状態で連結する位置と前記回転側空気口(2
    6)(148)との気密連結状態が解除される位置の少
    なくとも2位置に移動可能に前記工作機械の非回転側に
    支承されたエアー給排出手段とを備えたことを特徴とす
    る工作機械用エアーチャック。
  3. 【請求項3】 前記チャック本体(102)に流体通路
    (38)(44)をを有するチューブ(14)を該流体
    通路(38)(44)が前記空気室(124)に連通す
    るように固定し、前記チューブ(14)を前記工作機械
    の非回転側に回転自在に支承し、前記チューブ(14)
    の外周面に管状ブロック(16)を固設し、該管状ブロ
    ック(16)に前記回転側空気口(26)を設け、該回
    転側空気口(26)を前記チューブ(14)の流体通路
    (38)(44)に連通し、前記回転側空気口(26)
    を前記管状ブロック(16)の外周面に開口させたこと
    を特徴とする請求項2に記載の工作機械用エアーチャッ
    ク。
  4. 【請求項4】 前記回転側空気口(148)をチャック
    本体(126)のフランジ(132)又はこれと一体的
    な部材に設けたことを特徴とする請求項2に記載の工作
    機械用エアーチャック。
  5. 【請求項5】 前記エアー圧保持弁(48)(50)
    を、ばね(60)によって前記回転側空気口(26)を
    塞ぐ方向に付勢されたつば部(52a)と前記回転側空
    気口(26)から外部に突出する開閉操作部(54)と
    を備えた弁体によって構成したことを特徴とする請求項
    2に記載の工作機械用エアーチャック。
  6. 【請求項6】 前記エアー圧保持弁解放手段を、前記工
    作機械の非回転側に前記チューブ(14)の長手方向に
    沿って移動可能に配置され、前記回転側空気口(26)
    から突出する前記エアー圧保持弁(48)(50)の開
    閉操作部(54)を押し下げるための凸面(88)が形
    成された弁作動体(60)により構成したことを特徴と
    する請求項3に記載の工作機械用エアーチャック。
  7. 【請求項7】 前記エアー圧保持弁解放手段を、前記回
    転側空気口(148)の回転経路と対向する位置に、該
    回転側空気口(148)に対して接離する方向に移動可
    能に支承され、先端部に前記エアー圧送装置に連通する
    ノズル(180)を有する弁作動体(174)により構
    成し、該弁作動体(174)が前記回転側空気口(14
    8)に対して接近する方向に移動すると前記ノズル(1
    80)が前記エアー圧保持弁(154)(156)の開
    閉操作部(160)を押し下げるようにしたことを特徴
    とする請求項2に記載の工作機械用エアーチャック。
  8. 【請求項8】 前記エアー給排出手段は、前記エアー圧
    保持弁解放手段が前記エアー圧保持弁(48)(50)
    に対して係合する位置に移動したとき前記回転側空気口
    (26)と前記エアー給排口(80)(82)との間に
    両者を気密状態で連結する密閉空間(76)(78)を
    形成し、前記エアー圧保持弁解放手段が前記エアー圧保
    持弁(48)(50)に対して非係合位置に移動したと
    きは前記密閉空間(76)(78)の密閉状態を解除す
    るようにしたことを特徴とする請求項2に記載の工作機
    械用エアーチャック。
  9. 【請求項9】 前記エアー給排出手段は、前記エアー圧
    保持弁解放手段が前記エアー圧保持弁(154)(15
    6)に対して係合する位置に移動したとき前記エアー給
    排口(182)(184)が前記回転側空気口(14
    8)に気密状態で合接し、前記エアー圧保持弁解放手段
    が前記エアー圧保持弁(154)(156)に対して非
    係合位置に移動したときは前記エアー給排口(182)
    (184)が前記回転側空気口(148)から所定距離
    離反するようにしたことを特徴とする請求項2に記載の
    工作機械用エアーチャック。
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