JPH09223575A - 誘導加熱調理器 - Google Patents

誘導加熱調理器

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JPH09223575A
JPH09223575A JP2637696A JP2637696A JPH09223575A JP H09223575 A JPH09223575 A JP H09223575A JP 2637696 A JP2637696 A JP 2637696A JP 2637696 A JP2637696 A JP 2637696A JP H09223575 A JPH09223575 A JP H09223575A
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英樹 両角
Masaru Kawabe
勝 川邉
Kenji Hattori
憲二 服部
Taizou Ogata
大象 緒方
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高周波電流経路から発生する高周波磁界が前
記接続器や前記商用電源配電線に高周波雑音を誘起する
ため、前記接続器を経由して機器から漏洩する高周波雑
音が高レベルになるという課題を解決するものである。 【解決手段】 雑音防止用コンデンサ15が機器の外郭
に設けられた接続器12の近傍に付設し、雑音防止用コ
ンデンサ15の接続部分から機器外部に至るまでの商用
電源線を短くするので、インバータ回路構成部分から発
生する高周波磁界が誘起する高周波雑音を効果的に抑制
でき、従来に比べ機器の構成部品を高密度化し、機器の
小型化を実現できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般家庭及びレス
トラン等で使用される誘導加熱調理器に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来の誘導加熱調理器の構成及び、動作
について図7〜図9を用いて説明する。図7は従来の誘
導加熱調理器の回路構成の一例で、72は加熱コイル
で、図には特に記載していないが、この上に被加熱物
(鍋等)が載置される。73は共振コンデンサ、74は
スイッチング素子で本例では、大電流高耐圧のIGBT
を使用している。75は前記スイッチング素子に並列接
続した逆導通ダイオードで、76は前記スイッチング素
子74を駆動する制御回路である。前記72、73、7
4、75でインバータ回路を構成している。77は平滑
コンデンサで、78は整流ダイオードブリッジで直流電
源変換装置を構成する。79は商用電源である。80は
雑音防止用コンデンサで機器から漏洩する雑音を低減す
るものである。
【0003】図8は前記従来の誘導加熱調理器の配置構
成図で、81は加熱コイルで、図には特に記載していな
いがこの上に被加熱物(鍋等)が載置される。82は共
振コンデンサ、83は平滑コンデンサである。84は放
熱板で、前記図7のスイッチング素子74と前記逆導通
ダイオード75と前記整流ダイオードブリッジが付設し
ている。85は商用電源を供給する磁性接続プラグで商
用電源電極間に磁石を備えている。86は磁性接続プラ
グ85を接続する接続器で、前記磁性接続プラグ85が
備える磁石に対応した位置に磁性板を設けおり、商用電
源を機器内部に供給する。87は商用電源配電線で前記
接続器86と機器内部とを接続している。88は雑音防
止用コンデンサである。
【0004】図9は定常動作時におけるインバータ各部
の動作波形である。(A)は制御回路76から出力され
る駆動信号でこの出力がハイの時にスイッチング素子7
4がオンになる。(B)は、スイッチング素子74と逆
導通ダイオード75に流れる電流Icで、(C)はスイ
ッチング素子84の両端にかかる電圧Vceである。
【0005】以下、図7及び図9をもとに、前記従来の
誘導加熱調理器の動作の説明を行う。制御回路76はス
イッチング素子74を所定時間オンさせた後、オフし加
熱コイル72と共振コンデンサ73からなる負荷回路を
共振させる。更に制御回路76はVceを検知してお
り、Vceの立ち下がりが所定値よりも低くなると再
び、スイッチング素子74をオンさせる。以上の動作を
繰り返すので図9において制御回路76の駆動信号
(A)に対して、Icは(B)の様な高周波スイッチン
グ波形になり、Vceは(C)の様になり、加熱コイル
72上に置かれた鍋にパワーが供給される。
【0006】このように、従来の誘導加熱調理器が動作
をしている間、インバータ回路を構成している部品及
び、その配線により高周波スイッチング波形が発生する
高周波電流経路を形成し高周波磁界を発生させる。従来
の誘導加熱調理器においては、前記接続器86及び前記
商用電源配電線87が図8のように高周波電流経路また
は加熱コイルから離れて配置されていたので、前記高周
波磁界が前記接続器に誘起する高周波雑音のレベルが低
く、機器内部で発生する雑音が機器から漏洩するのを防
止するために、図8の様に雑音防止用コンデンサ88を
機器内部の印刷配線板の商用電源電位に接続していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の誘導加熱調理器では、接続器及び前記接続器と機器
内部を接続する商用電源配電線を前記高周波電流経路及
び前記加熱コイルから、一定距離をおいて配置しなけれ
ばならず、機器の小型化を行う場合、部品配置が高密度
化し、前記接続器または前記商用電源配電線が前記高周
波電流経路に近接し、前記高周波電流経路から発生する
高周波磁界が前記接続器や前記商用電源配電線に高周波
雑音を誘起するため、前記接続器を経由して機器から漏
洩する高周波雑音が高レベルになり、機器の小型化には
限界があるという課題を有していた。
【0008】本発明はこのような従来の課題を解決し、
小型で安価な誘導加熱調理器を提供することを目的とし
ている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、加熱コイルとスイッチング素子と共振コン
デンサを具備するインバータ回路と、商用電源を供給す
るための接続プラグを接続する接続器を有する誘導加熱
調理器において、前記接続器の商用電源間に接続する雑
音防止用コンデンサを、前記接続器近傍に付設するもの
である。
【0010】また、加熱コイルとスイッチング素子と共
振コンデンサを具備するインバータ回路と、商用電源を
供給するための着脱可能な接続プラグを接続する接続器
を有する誘導加熱調理器において、前記スイッチング素
子のオン・オフ動作により発生する高周波スイッチング
波形が発生する高周波電流経路と、前記接続器間に所定
の面積を有する導電板または導電体膜を介在させるもの
である。
【0011】
【発明の実施の形態】請求項1記載の発明は、雑音防止
用コンデンサが機器の外郭に設けられる接続器の近傍に
付設されるので、雑音防止用コンデンサが接続された部
分から機器外部に出るまでの、機器内部の商用電源線の
長さを短くすることができ、雑音防止用コンデンサが接
続された部分から機器の出口に至るまでの配電線に誘導
され、商用電源線を経由して機器外部に漏洩する高周波
雑音を抑制することができる。
【0012】また、脱着可能な接続プラグに対応した機
器側の接続器は、使用者が触れたりごみや液体の付着す
る可能性が高いので、商用電源電位の電極間の距離を大
きくする必要があり、電極部および接続線により比較的
大きな開口部を形成する。この開口部に、高周波磁界が
鎖交すると、高周波雑音が誘導されやすいが、この接続
部の近傍に雑音防止用コンデンサを接続するので、誘導
される高周波雑音をバイパスして、商用電源線を経由し
て機器外部に漏洩する高周波雑音を効果的に低減するこ
とができる。
【0013】また、通常機器の外郭に固定される接続器
に雑音防止用コンデンサを付設するので、前記接続器周
辺の余った空間にそれを収納することができ、従来本体
底面に載置固定されていた印刷配線板などから雑音防止
用コンデンサを除去することが可能となり、部品配置の
高密度化、小型化が実現できる。
【0014】請求項2記載の発明は、スイッチング素子
のオン・オフ動作により発生する高周波スイッチング波
形が発生する高周波電流経路と前記接続器間に所定の面
積を有する導電板または導電体膜を介在させるので、前
記所定の面積の大きさに対応して、接続器に鎖交する高
周波電流経路から発生する高周波磁界の量を抑制するこ
とができる(あまり大きくしてもその抑制効果は大きく
ならない)。前記のように脱着可能な接続プラグに対応
した機器側の接続器は、電極部および接続線により比較
的大きな開口部を形成せざるを得ず、磁界が鎖交すると
高周波雑音を誘起しやすい構造であるが、上記の導電板
または導電体膜の作用により、高周波電流経路と接続器
を近接しても、接続器に誘導される高周波雑音レベルが
増大し、商用電源線を経由して外部に漏洩するのを防止
するができる。したがって、商用電源線を経由して外部
へと漏洩する高周波雑音レベルを増大させることなく、
高周波電流経路を構成する共振コンデンサやスイッチン
グ素子などの部品と、接続器とを近接すること、すなわ
ち部品を高密度に実装して小型化することができるもの
である。
【0015】請求項3記載の発明は、印刷配線板をネジ
などにより接続器に固定し、また、前記印刷配線板によ
り接続器の商用電源電位と機器内部への商用電源配電線
を接続すると共に、雑音防止用コンデンサを印刷配線板
の商用電源間にはんだ付けにより接続できるので、各部
品の接続が容易になり、組立、実装作業が簡単になる。
また、前記雑音防止用コンデンサの配置位置が固定さ
れ、その結果、配線が固定されるので、高周波電流経路
と接続器及び雑音防止用コンデンサを近接させた場合に
おいても、商用電源間に誘起されるの高周波雑音レベル
のばらつきが小さくなり、機器を大量に製造しても、外
部へ商用電源線を経由して漏洩する高周波雑音レベルが
安定する作用を持つものである。
【0016】請求項4記載の発明は、前記スイッチング
素子のオン・オフ動作により発生する高周波スイッチン
グ波形が発生する高周波電流経路から発生する高周波磁
界が前記雑音防止用コンデンサに誘起する高周波誘導電
流を打ち消すループを、前記雑音防止用コンデンサでの
電流経路で形成するので、前記高周波磁界が前記高周波
誘導電流とは逆方向の誘導高周波電流を誘起し、同一経
路上の高周波誘導電流は相殺される。前記ループ内を鎖
交する高周波磁界の量で前記ループで発生する高周波誘
導電流の大きさは決まるので、前記ループで囲まれた面
積を調整することで、前記高周波磁界が前記ループで誘
起する高周波誘導電流を前記高周波磁界が前記雑音防止
用コンデンサで誘起する高周波誘導電流と同レベルにな
るようにすることができ、前記高周波磁界が商用電源間
に誘起する高周波雑音は激減する作用を持つ。
【0017】前記作用により、前記高周波磁界が前記雑
音防止用コンデンサに誘起する高周波誘導電流を低減す
るための部品を加える必要がないので、部品数を少なく
済ますことができ、安価な誘導加熱調理器を提供するこ
とができる。
【0018】また、前記高周波電流経路に前記接続器及
び前記雑音防止用コンデンサを近接しても前記ループが
前記のように作用するので、商用電源線を経由して外部
へ漏洩する高周波雑音を低レベルに抑制でき、部品配置
の高密度化、小型化が実現できる。
【0019】請求項5記載の発明は、前記スイッチング
素子のオン・オフ動作により発生する高周波スイッチン
グ波形が発生する高周波電流経路から発生する高周波磁
界が前記雑音防止用コンデンサに誘起する高周波誘導電
流を打ち消すループを、前記雑音防止用コンデンサに付
設した前記印刷配線板上の前記雑音防止用コンデンサの
電流経路で形成するので、各部品の接続が容易になり、
組立、実装作業が簡単になる。また、前記雑音防止用コ
ンデンサの配置位置が固定され、その結果、配線が固定
されるので、高周波電流経路と、接続器及び雑音防止コ
ンデンサを近接させた場合においても、商用電源間に誘
起されるの高周波雑音レベルのばらつきが小さくなり、
上記第4の手段の作用を安定させることができる。従っ
て、機器を大量に製造しても、外部へ商用電源線を経由
して漏洩する高周波雑音を低レベルで安定させる作用を
持つものである。
【0020】請求項6記載の発明は、前記スイッチング
素子のオン・オフ動作により発生する高周波スイッチン
グ波形が発生する高周波電流経路と、前記接続器及び前
記雑音防止用コンデンサ間に所定の面積を有する導電板
または導電体膜を介在させるので、前記所定の面積の大
きさに対応して、接続器及び雑音防止用コンデンサに鎖
交する高周波電流経路から発生する高周波磁界の量を抑
制することができる(あまり大きくしてもその抑制効果
は大きくならない)。前記のように脱着可能な接続プラ
グに対応した機器側の接続器は、電極部および接続線に
より比較的大きな開口部を形成せざるを得ず、磁界が鎖
交すると高周波雑音を誘起しやすい構造であり、また前
記雑音防止用コンデンサは前記高周波電流経路に体向す
る面積で磁界が鎖交すると誘導電流を誘起するが、上記
の導電板または導電体膜の作用により、高周波電流経路
と接続器及び雑音防止用コンデンサを近接しても、高周
波磁界により接続器及び雑音防止用コンデンサに誘起さ
れる高周波雑音が増大するのを防止することができ、商
用電源線を経由して外部へと漏洩する高周波雑音レベル
を増大させることなく、高周波電流経路を構成する共振
コンデンサやスイッチング素子などの部品と、接続器及
び雑音防止用コンデンサとを近接すること、すなわち部
品を高密度に実装して小型化することができるものであ
る。
【0021】請求項7記載の発明は、導電層と電気絶縁
層で構成した印刷配線板で、前記導電板を構成できるの
で、例えば機器内部で使用している印刷配線板の一部を
利用でき、印刷配線板を無駄なく使え、かつ導電板の作
成を配線の設計と同時に行えるので、前期同様の作用を
安価に実現できるものである。
【0022】請求項8記載の発明は、粘着性を有する導
電体膜で前記導電体膜を構成できるので、例えば前記導
電体膜の設置場所が平面でない場合でも、粘着性がある
ので確実に固定できる。また、前記導電体膜は薄いので
加工が簡単であり、設置空間が狭いところでも設置が可
能である作用を持つものである。以下に本発明の実施例
について添付図面を用いて説明する。
【0023】
【実施例】
(実施例1)図1は誘導加熱調理器の接続器周辺を拡大
したものである。11は機器に商用電源を供給する磁性
接続プラグで商用電源電極間に磁石を設けている。12
は前記磁性接続プラグ11を接続する接続器で、前記磁
性接続プラグの商用電源電極に対応した商用電源電極及
び、磁石に対応した磁性板を設けている。ただし、前記
磁性接続プラグ11と前記接続器12の接続手段はこれ
に限らないものとする。13は接続器の電源端子で、1
4の商用電源配電線とはんだ付けしているが、接続手段
はそれに限らないものとする。商用電源配電線14は図
1には特に記載していないが、機器内部の商用電源電位
と接続している。15は雑音防止用コンデンサで機器内
部から漏洩する雑音を抑制するとともに、前記接続器の
商用電源電極と雑音防止用コンデンサの接続部の間の配
電線の長さを殆どなくしているので、前記配電線に加熱
コイルや高周波電流経路から発生する高周波磁界が誘起
する高周波雑音を防止し、例えば図1のように高周波電
流経路を形成している共振コンデンサや平滑コンデンサ
を近接させ、機器の構成部品の高密度配置を可能にして
いる。
【0024】また、本実施例は前記雑音防止用コンデン
サの端子を前記電源端子13にはんだ付けしているが、
接続手段はそれに限らないものとする。また、本例は雑
音防止用コンデンサ15を図1のように配置している
が、接続部分を長くして接続器11の別の所に配置する
ことも可能である。
【0025】(実施例2)本発明の実施例2について図
2を用いて説明する。図2は誘導加熱調理器の配置構成
を示したものである。21は磁性接続プラグ、22は接
続器、23は商用電源配電線で接続手段は前記請求項1
の実施例と同様であるものとする。24は雑音防止用コ
ンデンサ、25は加熱コイル、26は共振コンデンサ、
27は平滑コンデンサ、28は放熱板で図2には記載し
ていないが、図7のスイッチング素子、逆導通ダイオー
ド、整流ダイオードブリッジが付設していて、前記スイ
ッチング素子、前記逆導通ダイオード、前記整流ダイオ
ードブリッジのインバータ動作により生じる発熱を放熱
している。
【0026】前記スイッチング素子のオン・オフ動作に
より発生する高周波電流経路は25、26、27、28
で形成され、矢印29の方向に高周波磁界を発生する。
本例では、前記接続器22と前記高周波電流経路間に導
電板としてアルミ板30を配置し、前記接続器22に高
周波雑音を誘起する矢印29の高周波磁界の量を低減
し、例えば図2のように機器を構成している部品が高密
度に配置されるのを可能にしている。ここで前記アルミ
板30の面積は、前記接続器22が前記高周波電流経路
に対向する部分の投影面積程度にしている。また、前記
アルミ板30は誘導加熱調理器の筐体上に固定している
が、導電体は材料をこれに限定しないし、固定手段につ
いても限定しない。
【0027】(実施例3)本発明の実施例3について図
3を用いて説明する。図3は前記請求項3記載の誘導加
熱調理器の接続器周辺を拡大したものである。31は磁
性接続プラグ、32は接続器でその接続手段は前記請求
項1の実施例と同様である。33は印刷配線板、34は
商用電源配電線、35は雑音防止用コンデンサである。
接続器31の電源端子と商用電源配電線34の端子と雑
音防止用コンデンサ35の端子は、印刷配線板33に設
けられた差し込み口に設置され、それぞれはんだ付けさ
れて、接続している。
【0028】前記印刷配線板33により、前記接続器3
2の商用電源電極と前記雑音防止用コンデンサの端子接
続部を接続する配電線の長さは一定となり、配電線の形
状等による前記高周波磁界が配電線に誘起する高周波雑
音のばらつきを小さくし、かつその長さは短いので機器
外部に漏洩する高周波雑音を低レベルで安定させ、例え
ば図3のように前記平滑コンデンサや前記共振コンデン
サと前記接続器を近接させ、機器の高密度化を可能にし
ている。
【0029】(実施例4)本発明の実施例4について図
4を用いて説明する。図4は前記請求項4の実施例の誘
導加熱調理器の接続器周辺を拡大したものである。41
は磁性接続プラグ、42は接続器で、その接続手段は前
記請求項1の実施例と同様である。43は商用電源配電
線、44は雑音防止用コンデンサである。前記雑音防止
用コンデンサ44は図4のようにコンデンサの端子部分
を長めにして、ループを形成するように前記接続器42
の商用電源電位に例えば、はんだで接続している。ま
た、前記商用電源配電線43は例えば図4のように前記
接続器42の商用電源電極と金具で接続している。矢印
45は前記高周波電流経路から発生する高周波磁界の方
向を、矢印46、47は前記高周波磁界が誘起する誘導
電流の方向を示している。
【0030】ここで、その作用について図4を用いて説
明する。図4には記載していないが、高周波磁界45の
発生源には前記インバータ回路で構成された高周波電流
経路があるものとする。前記インバータ回路が動作する
と、例えば矢印45の方向に高周波磁界が発生し、雑音
防止用コンデンサに矢印46の方向に誘導電流を誘起す
る。前記高周波磁界は更にループ配線部に矢印47の方
向に誘導電流を誘起する。従って、矢印46と矢印47
の誘導電流は相殺され、誘導電流による雑音は減少す
る。前記高周波磁界が雑音防止用コンデンサ44に誘起
する誘導電流を打ち消すループは図4のような形状に限
定しないものである。
【0031】従って、前記高周波磁界による高周波雑音
を効果的に低減できるので、図4のように、前記高周波
電流経路を形成する部品を前記接続器42及び前記雑音
防止コンデンサ44に近接することが可能になり、機器
の高密度化が可能となる。
【0032】(実施例5)本発明の実施例5について図
5を用いて説明する。図5は請求項5の誘導加熱調理器
の接続器周辺を拡大してものである。51は磁性接続プ
ラグ、52は接続器でその接続手段は前記請求項1の実
施例と同様である。53は商用電源配電線、54は雑音
防止用コンデンサで、55は印刷配線板である。56は
高周波磁界の方向で、この高周波磁界はインバータ回路
を構成するスイッチング素子のオン・オフ動作により高
周波スイッチング波形が発生する高周波電流経路から発
生している。前記接続器52の商用電源電極と前記商用
電源配電線53の端子と前記雑音防止用コンデンサ54
の端子を、前記印刷配線板55に設けられた差し込み口
に設置し、はんだで接続している。また、前記印刷配線
板55には、あらかじめ、前記雑音防止用コンデンサ5
4の電流経路の形状が、前記高周波磁界が前記雑音防止
用コンデンサ54に誘起する誘導電流を打ち消すループ
となった配電線が印刷されている。矢印57は前記雑音
防止用コンデンサに前記高周波磁界が誘起する誘導電流
の方向で、矢印58は前記ループに前記高周波磁界が誘
起する誘導電流の方向である。
【0033】ここで、その作用について図5を用いて説
明する。前記誘導加熱調理器が動作すると、例えば前記
高周波磁界が矢印56の方向に発生し、右ネジの法則に
より前記雑音防止用コンデンサに矢印57の誘導電流
と、前記ループに矢印58の誘導電流を誘起する。従っ
て高周波磁界による高周波雑音は低減する。また、前記
ループを印刷配線板の配電線で形成しているので、機械
での大量生産においても、その作用を安定させることが
可能となり、機器の構成部品の高密度化、小型化を実現
できる。
【0034】(実施例6)本発明の実施例6について図
6を用いて説明する。図6は請求項6の誘導加熱調理器
の接続器周辺を拡大したものである。61は磁性接続プ
ラグ、62は接続器で、その接続手段は前記請求項1の
実施例と同様である。63は印刷配線板、64は商用電
源配電線、65は雑音防止用コンデンサ、66はアルミ
板であるが別の材料のものであってもかまわない。アル
ミ板66は誘導加熱調理器の筐体に固定されているが、
その手段については限定しない。67は加熱コイル、6
8は放熱板で図6には記載してないが、図7のスイッチ
ング素子、逆導通ダイオード、整流ダイオードブリッジ
が付設している。69は共振コンデンサ、70は平滑コ
ンデンサで、67、68、69、70で前記スイッチン
グ素子のオン・オフ動作により高周波スイッチング波形
が発生する高周波電流経路を形成している。矢印71は
前記高周波電流経路から発生する高周波磁界の方向を示
している。前記高周波磁界の方向にはアルミ板があり、
その向こう側に前記雑音防止用コンデンサ65を付設し
た前記接続器62が配置しているので、前記雑音防止コ
ンデンサ65及び前記接続器62に高周波雑音を誘起す
る前記高周波磁界の量が低減される。ここで、前記アル
ミ板66の面積は、前記接続器22が前記高周波電流経
路に対向する部分の投影面積程度にしているが、機器外
部に漏洩する高周波雑音のレベルによって調整すれば良
い。ただし、面積を大きくしても、その作用はその面積
に比例して向上するわけではない。
【0035】従って、前記アルミ板66の前記のような
作用により、機器の構成部品の高密度化を可能にし、機
器の小型化を実現できる。
【0036】また、アルミ板66は機器内部で使用して
いる印刷配線板と同一の印刷配線板にすることもでき
る。ここで、印刷配線板の導電体は銅膜で構成されてい
るが、その大きさ及び作用はアルミ板66と同様であ
る。従って、機器内部の配線を設計し機械で実装すると
きに、同時に作成でき、安価に機器の構成部品の高密度
化、つまりは機器の小型化を実現できる。
【0037】さらに、アルミ板66を、片面が粘着性を
有するアルミシールにすることもできる。また、その大
きさ及び作用は前記アルミ板と同様である。アルミシー
ルは薄く形状加工が容易にでき、片面が粘着性を有して
いるので誘導加熱調理器の筐体に固定する作業が容易と
なる。本例では設置部分が平面になっているが、平面で
ない状態の所でも設置が可能となり、適正な位置にアル
ミシールを設置することができる。従って、機器の構成
部品の高密度化、つまりは機器の小型化を実現できる。
【0038】
【発明の効果】本発明の請求項1の構成により、商用電
源を供給するための接続プラグを接続する機器の外郭に
設けられた接続器の近傍に雑音防止用コンデンサが付設
されるので、商用電源線を経由して機器外部に漏洩する
高周波雑音を効果的に低減することができ、部品配置の
高密度化、機器の小型化を実現できるものである。
【0039】本発明の請求項2の構成により、前記スイ
ッチング素子のオン・オフ動作により発生する高周波電
流経路と前記接続器間に導電板または導電体膜を介在さ
せるので、接続器に鎖交する前記高周波電流経路から発
生する高周波磁界の量を抑制でき、部品配置の高密度
化、機器の小型化を実現できるものである。
【0040】本発明の請求項3の構成により、印刷配線
板をネジなどにより接続器に固定し、また、前記印刷配
線板により接続器の商用電源電位と機器内部への商用電
源配電線を接続すると共に、雑音防止用コンデンサを印
刷配線板の商用電源間にはんだ付けにより接続できるの
で、機械で大量に製造しても外部へ商用電源線を経由し
て漏洩する高周波雑音レベルが安定し、小型で安価な誘
導加熱調理器を実現できるものである。
【0041】本発明の請求項4の構成により、前記スイ
ッチング素子のオン・オフ動作により発生する高周波ス
イッチング波形が発生する高周波電流経路から発生する
高周波磁界が前記雑音防止用コンデンサに誘起する高周
波誘導電流を打ち消すループを、前記雑音防止用コンデ
ンサでの電流経路で形成するので、前記高周波磁界が商
用電源間に誘起する高周波雑音は激減し、商用電源線を
経由して外部へ漏洩する高周波雑音を低レベルに抑制で
き、部品配置の高密度化、機器の小型化が実現できるも
のである。
【0042】本発明の請求項5の構成により、前記スイ
ッチング素子のオン・オフ動作により発生する高周波ス
イッチング波形が発生する高周波電流経路から発生する
高周波磁界が前記雑音防止用コンデンサに誘起する高周
波誘導電流を打ち消すループを、前記雑音防止用コンデ
ンサに付設した前記印刷配線板上の前記雑音防止用コン
デンサの電流経路で形成するので、商用電源間に誘起さ
れるの高周波雑音レベルのばらつきが小さくなり、機器
を大量に製造しても、外部へ商用電源線を経由して漏洩
する高周波雑音を低レベルで安定させ、部品の高密度
化、機器の小型化を実現するものである。
【0043】本発明の請求項6の構成により、前記スイ
ッチング素子のオン・オフ動作により発生する高周波ス
イッチング波形が発生する高周波電流経路と、前記接続
器及び前記雑音防止用コンデンサ間に所定の面積を有す
る導電板または導電体膜を介在させるので、高周波電流
経路と接続器及び雑音防止用コンデンサを近接しても、
高周波磁界により接続器及び雑音防止用コンデンサに誘
起される高周波雑音が増大するのを防止することがで
き、商用電源線を経由して外部へと漏洩する高周波雑音
レベルを増大させることなく、部品を高密度に実装し
て、機器を小型化することができるものである。
【0044】本発明の請求項7の構成により、導電層と
電気絶縁層で構成した印刷配線板で、前記導電板を構成
できるので、安価で小型の誘導加熱調理器を実現するも
のである。
【0045】本発明の請求項8の構成により、粘着性を
有する導電体膜で前記導電体膜を構成できるので、小型
の誘導加熱調理器を実現できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の実施例である誘導加熱調理器の接続
器周辺の構成図
【図2】請求項2の実施例である誘導加熱調理器の構成
【図3】請求項3の実施例である誘導加熱調理器の接続
器周辺の構成図
【図4】請求項4の実施例である誘導加熱調理器の接続
器周辺の構成図
【図5】請求項5の実施例である誘導加熱調理器の接続
器周辺の構成図
【図6】請求項6、7、8の実施例である誘導加熱調理
器の構成図
【図7】従来の誘導加熱調理器の回路構成図
【図8】従来の誘導加熱調理器の回路部品配置図
【図9】従来の誘導加熱調理器の動作波形図
【符号の説明】
11、21、31、41、51、61、85 磁性接続
プラグ 12、22、32、42、52、62、86 接続器 13 接続器電源端子 14、23、34、43、53、64、87 商用電源
配電線 15、24、35、44、54、65、80、88 雑
音防止用コンデンサ 25、67、72、81 加熱コイル 26、69、73、82 共振コンデンサ 27、70、77、83 平滑コンデンサ 28、68、84 放熱板 29、45、56、71 高周波磁界の方向 30 アルミ板 33、55、63 印刷配線板 46、47、57、58 誘導電流の方向 66 印刷配線板、アルミ板、アルミシール 74 スイッチング素子 75 逆導通ダイオード 76 制御回路 78 整流ダイオードブリッジ 79 商用電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 緒方 大象 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱コイルとスイッチング素子と共振コ
    ンデンサを具備するインバータ回路と、商用電源を供給
    するため着脱可能な接続プラグを接続する接続器を備
    え、前記接続器は前記商用電源間に接続する雑音防止用
    コンデンサを近傍に付設する誘導加熱調理器。
  2. 【請求項2】 加熱コイルとスイッチング素子と共振コ
    ンデンサを具備するインバータ回路と、商用電源を供給
    するための着脱可能な接続プラグを接続する接続器を備
    え、前記スイッチング素子のオン・オフ動作により発生
    する高周波スイッチング波形が発生する高周波電流経路
    と、前記接続器間に所定の面積を有する導電板または導
    電体膜を介在させる誘導加熱調理器。
  3. 【請求項3】 接続器は印刷配線板を付設し、印刷配線
    板により接続器の商用電源電位と機器内部へ商用電源を
    供給する商用電源配電線とを接続すると共に、雑音防止
    用コンデンサを印刷配線板の商用電源間に接続する請求
    項1記載の誘導加熱調理器。
  4. 【請求項4】 スイッチング素子のオン・オフ動作によ
    り発生する高周波スイッチング波形が発生する高周波電
    流経路から発生する高周波磁界が雑音防止用コンデンサ
    に誘起する高周波誘導電流を打ち消すループを雑音防止
    用コンデンサの電流経路で形成した請求項1記載の誘導
    加熱調理器。
  5. 【請求項5】 スイッチング素子のオン・オフ動作によ
    り発生する高周波スイッチング波形が発生する高周波電
    流経路から発生する高周波磁界が雑音防止用コンデンサ
    に誘起する高周波誘導電流を打ち消すループを、印刷配
    線板上の雑音防止用コンデンサの電流経路で形成した請
    求項3記載の誘導加熱調理器。
  6. 【請求項6】 スイッチング素子のオン・オフ動作によ
    り発生する高周波スイッチング波形が発生する高周波電
    流経路と、接続器及び前記雑音防止用コンデンサ間に所
    定の面積を有する導電板または導電体膜を介在させる請
    求項1、3、4、5いずれか1項記載の誘導加熱調理
    器。
  7. 【請求項7】 導電層と電気絶縁層で構成される印刷配
    線板で導電板を構成した請求項6記載の誘導加熱調理
    器。
  8. 【請求項8】 導電体膜に粘着性を持たせた請求項6記
    載の誘導加熱調理器。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011249198A (ja) * 2010-05-28 2011-12-08 Panasonic Corp 誘導加熱調理器
JP2012010843A (ja) * 2010-06-30 2012-01-19 Panasonic Corp 炊飯器
JP2014176246A (ja) * 2013-03-12 2014-09-22 Denso Corp 電力変換装置

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