JP3019501B2 - 誘導加熱調理器 - Google Patents

誘導加熱調理器

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JP3019501B2
JP3019501B2 JP19389991A JP19389991A JP3019501B2 JP 3019501 B2 JP3019501 B2 JP 3019501B2 JP 19389991 A JP19389991 A JP 19389991A JP 19389991 A JP19389991 A JP 19389991A JP 3019501 B2 JP3019501 B2 JP 3019501B2
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憲二 服部
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、誘導加熱調理器に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】近年、高周波磁界により負荷鍋底に渦電
流を誘起して加熱する誘導加熱調理器は、清潔で安全
で、高熱効率な調理手段として注目されており、テーブ
ルの上で使用されるテーブル型のもの以外に操作部と本
体とが分離したビルトイン型の誘導加熱調理器が開発さ
れている。
【0003】以下、図3を参照しながら従来の誘導加熱
調理器について説明する。図に示すように、全体は商用
電源から電源電圧を入力する電源プラグ1と、電源線2
a,2bと金属製の本体筐体3と、金属製の操作表示部
収納ケース4と、操作表示部収納ケース4内部の回路と
本体筐体3内部の回路を接続する信号線5a,5b,5
cと、同じく操作表示部収納ケース4内部に設けられた
電源スイッチ22と本体筐体4内部の商用電源線とを接
続する接続線23a,23bと、片側端子をアースに接
地し他端子を本体筐体3に接地したアース線6と、信号
線5a,5b,5cの周囲を覆う様に設けられた銅線を
編組してチューブ状に加工した導電チューブ7から構成
されている。また、導電チューブ7の本体筐体3側の端
部は裏面に接着剤を塗布した導電テープ8が巻かれ、接
続線9の一端が導電テープ8の表面に半田付けされ他端
が本体筐体3にビスにて固定されている。
【0004】本体筐体3はインバータ回路10を収納し
ており、インバータ回路10は商用電源を整流する全波
整流器11、その正極側に直列に接続されたチョークコ
イル12、このチョークコイル12の負荷側端子と全波
整流器11の負極端子間に接続されたフィルタコンデン
サ13、このフィルタコンデンサ13の両端に接続され
た加熱コイル14,共振コンデンサ15の並列回路とス
イッチングトランジスタ16,ダイオード17の並列回
路の直列回路、マイクロコンピュータが組みこまれ加熱
コイル14の両端およびカレントトランス19から信号
を入力しスイッチングトランジスタ16のベースとエミ
ッタ間に出力信号を与える制御回路18とから構成され
ている。操作表示部収納ケース4は加熱スイッチ20と
加熱表示LED21を収納している。制御回路18の共
通電位はスイッチングトランジスタ16のエミッタに接
続されておりまた加熱表示LED21のカソードと加熱
スイッチ20の一端に接続されている。
【0005】以上のように構成された誘導加熱調理器に
ついて、以下その動作について説明する。商用電源に電
源プラグ1を接続し電源スイッチ22を投入し、加熱ス
イッチ20を押すと接続線5b,5cを介して制御回路
18のマイクロコンピュータがこれを検知しインバータ
10の発信動作を開始する。制御回路18は加熱コイル
14の両端の電圧をモニターしながらスイッチングトラ
ンジスタ16の導通タイミングを決定しスイッチングト
ランジスタ16を駆動し出力設定値とカレントトランス
19の出力信号を比較してスイッチングトランジスタ1
6の導通時間を決定し所定の導通時間後スイッチングト
ランジスタ16を遮断するという動作をくり返しながら
インバータ10の発信動作を継続する。このインバータ
10の発信動作により加熱コイル14に約20kHzの
高周波電流が加熱コイル14に供給されこの加熱コイル
の近傍に置かれた負荷鍋が加熱される。操作表示部収納
ケース4内には加熱表示LED21が装着されておりイ
ンバータ10が加熱動作をしている時には制御回路18
のマイクロコンピュータから接続線5a,5cを介して
駆動信号が加熱表示LED21に送られ点灯させる。
【0006】導電チューブ7は、スイッチングトランジ
スタ16の遮断時の急激な電流変化とその電流経路とな
る配線のインダクタンスとによって生じる急激な電位変
化が本体筐体3と配線間の浮遊容量でアースに対する電
位変化となるため高周波雑音源となりこの高周波雑音源
が信号線5a,5b,5cという一種のアンテナに給電
されそこから周囲の空間に輻射雑音となって放射される
のを防ごうとするためのもので、導電チューブ7が本体
筐体3側の端部に巻かれた導電テープ8と接続線9と金
属製の本体筐体3とアース線6とを介してアースに接地
されるので、信号線5a,5b,5cからの輻射雑音を
遮蔽することができるというものであった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の構
成では、導電チューブ7が導電線を編組して作るため手
間がかかり高価なものになる、信号線5a,5b,5c
は1ないし2メートル程度の長さにするのが通常である
ので信号線を導電チューブ7に通すのに手間がかかる、
導電チューブ7の端部を導電テープ8で巻き付け、導電
テープ8に導電線9を半田付けし導電線9を本体筐体3
にビス締めして導電チューブ7をアースに接地している
ので手間がかかるとともに導電テープ8と導電チューブ
7の間の接触が信頼性に特に長期的な信頼性乏しいなど
といった課題があった。
【0008】また、電源スイッチ22は操作表示部収納
ケース4内部に装着されているため接続線23a,23
bと接続線5a,5b,5cとが近接するので接続線5
a,5b,5cから輻射した高周波雑音が接続線23
a,23bに伝達し電源線2bを経由して電源線へと漏
洩し雑音端子電圧を増加させる恐れがあった。
【0009】本発明は上記課題を解決するもので、本体
筐体内に設けられたスイッチング半導体を制御する制御
回路と、その制御回路に電気接続され本体筐体から離れ
た地点に設けられた遠隔操作部あるいは表示部間の接続
線から輻射される高周波雑音が本体と商用電源間の電源
線に伝達して電源線を介して他の機器へ雑音障害を引き
起こすことを従来より簡単な方法で、防止することを第
1の目的としている。
【0010】第2の目的は上記のような遠隔操作部ある
いは表示部の近傍に配設された電源スイッチと本体筐体
のインバータなどの周波数変換装置を接続する電源線
に、遠隔操作部あるいは表示部との間の接続線から輻射
される高周波成分のクーロン電場が高周波雑音電圧を誘
起し、電源線を介して他の機器へ雑音障害を引き起こす
ことを防止することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】そして上記第1の目的を
達成するために本発明の第1の手段は、誘導加熱コイル
と共振コンデンサとスイッチング半導体を含む周波数変
換装置と、前記周波数変換装置を収納する接地された外
筐体と、前記スイッチング半導体の導通期間を制御する
制御回路と、前記制御回路と分離配置され前記制御回路
と導電線にて相互に電気接続される入力回路を含む操作
部あるいは表示回路を含む表示部を備え、前記導電線と
一端を接地された他の導電線、および前記外筐体との近
接状態を所定の長さにわたって保持する固定手段を有す
る構成としたものである。
【0012】また上記第2の目的を達成するために本発
明の第2の手段は、誘導加熱コイルと共振コンデンサと
スイッチング半導体を含む周波数変換装置と、前記スイ
ッチ ング半導体の導通期間を制御する制御回路と、前記
制御回路と分離配置され前記制御回路と導電線にて相互
に電気接続される入力回路を含む操作部あるいは表示回
路を含む表示部と、一端を商用電源の片側電位に、他端
を周波数変換装置の入力端に接続され、前記操作部あ
いは前記表示部近傍に配設された電源スイッチと、商
用電源と周波数変換装置の間に設けられたフィルタコイ
ルとを備え、前記電源スイッチは前記フィルタコイルの
負荷側端子と周波数変換装置の間に接続する構成とした
ものである。
【0013】
【作用】上記第1の手段により、スイッチング半導体の
遮断時あるいは導通時に発生する時間的に急激な変化を
する電流とその電流の経路となる配電線のインダクタン
スにより大地に対する高周波で大きなポテンシャルが発
生し、前記スイッチング半導体を駆動する制御回路と入
力回路あるいは表示回路とを接続する接続線の大地に対
する電位が高周波で大きく変動するため、この接続線の
長さが長くなると一種のダイポールアンテナとなって周
囲に雑音となる電磁波の放射量が急激に増大するが、こ
の接続線と接地された導電線、および接地された外筐体
とを所定の長さにわたって近接状態を保持する固定手段
を有するのでアンテナとなっている接続線に分布する雑
音成分となる高周波は大地に対して接地された導電線と
接続線間に分布する静電容量を経路として流れる。した
がって制御回路と入力回路あるいは表示回路を接続する
接続線をアンテナとしたとき、このアンテナがクーロン
電場を周囲の空間へ放射する放射効率を低下せしめ、周
囲の空間にクーロン電場として放射される雑音の高周波
エネルギー量が減少する。
【0014】一方、本体と商用電源とを接続する電源線
は一種の受信用ダイポールアンテナと見なすことができ
る。上記の制御回路と入力回路あるいは表示回路を接続
する接続線から放射されたクーロン電場(静電界)によ
って本体と商用電源とを接続する電源線間に高周波雑音
電圧が誘起され商用電源部における雑音端子電圧が増大
し他の電子機器に障害を与える恐れがあるが、上記のよ
うに本発明によれば放射アンテナとなる接続線のクーロ
ン電場の放射効率が低下しているので電源線に伝達され
る高周波のエネルギーが減少し雑音端子電圧として観測
されるエネルギー量も低減できるものである。
【0015】また上記第2の手段により遠隔操作部ある
いは表示部の近傍に電源スイッチが配設されており電源
スイッチと本体操作部の電源線を接続する接続線は、遠
隔操作部あるいは表示部間の接続線と近接する恐れがあ
り後者の接続線から輻射される高周波のクーロン電場に
よって前者の接続線に高周波雑音が誘導される可能性が
あるが、電源スイッチがフィルタコイルの負荷側端子と
周波数変換装置の間に配設されているのでこの高周波雑
音はフィルタコイルでブロックされ、本体と商用電源間
の電源線を経由して他の機器への雑音障害を引き起こす
のを防止できるものである。
【0016】
【実施例】(実施例1) 以下本発明の一実施例について、図面を参照しながら説
明する。
【0017】図1において、電源プラグ24は200V
商用電源に接続するためのものでアース接続用のブレー
ドを有し、電源電線25a,25bとアース線25cの
端末に設けられている。それぞれ約2mの長さの電源線
25a,25bは本体筐体26内部のインバータの入力
部に接続されアース線25cは本体筐体26の外装部の
金属部分に端末が接続されている。表示操作部44はL
ED46aないしLED46cとキースイッチ47aな
いしLED47cと電源スイッチ48とを内蔵する。こ
れらのLEDあるいはキースイッチはそれぞれ長さ約2
m信号線45aないし45gによって本体のマイクロコ
ンピュータを含んで構成された制御回路41に接続され
ている。またこの信号線45aないし45gに沿って一
端がアースされた本体筐体26の金属部分に接続された
長さ約2mの電線50が設けられこの電線50の他端は
開放状態で表示操作部44内で固定されている。電源ス
イッチ48は電源電線49a,49bにより本体のイン
バータの交流電源線の片側に接続されている。
【0018】本体筐体26内のインバータ回路において
入力側交流電源線間にフィルタコンデンサ28と放電抵
抗27が設けられその両端にフィルタコイル(コモンモ
ードチョークコイル)29の入力端子が接続される。フ
ィルタコイル29の片側出力端子と全波整流器32の入
力端子間に電源線49a,49bにより電源スイッチ4
8が接続される。全波整流器32の各入力端子とアース
(アースに接地された本体筐体導電部)間にはフィルタ
コンデンサ30a,30bがそれぞれ接続されている。
また全波整流器32の交流入力端子間には電源トランス
42の一次巻き線が接続され二次巻き線は直流電源回路
43に供給され直流電源回路43はその出力の直流電源
を制御回路41に供給する。カレントトランス31は交
流電源線の電流をモニターしその出力信号を制御回路4
1に供給する。
【0019】全波整流器32の出力端にはフィルタコイ
ル32とフィルタコンデンサ34が接続され、フィルタ
コンデンサ34に並列に共振コンデンサ35a,35b
の直列回路とトランジスタ37,39の直列回路が接続
されており、トランジスタ37とトランジスタ39にそ
れぞれ逆並列にダイオード38とダイオード39が並列
接続されている。加熱コイル36はトランジスタ37の
エミッタとトランジスタ39のコレクタとの接続点と共
振コンデンサ35a,35bの接続点との間に接続され
ている。トランジスタ37とトランジスタ39のベース
は制御回路41の出力端子に接続されている。
【0020】図2に上記実施例の実装状態を示す。図2
において、本体筐体26は樹脂製の底板26cと鉄板に
より形成した側板26bと側板26b上部に接着により
固定されたセラミックプレート26aにより構成されて
いる。導電板26dは底板26cの一部に対角状に嵌め
込まれビス51aないし51dによって側板26bのフ
ランジ部(図示されていない)に電気接続を確保するよ
うに固定されている。電源電線25a,25bとアース
線25cは樹脂により被覆され一体になるよう成型され
一端に電源プラグ24を接続し、他端は底板26cにコ
ード固定具52により固定し、コード固定具52付近で
電源電線25a,25bはインバータの入力端子に、ア
ース線25cは導電性の側板26b内側に電気的に接続
されている。
【0021】表示操作部44は樹脂製の表示操作部ケー
ス53と樹脂製の裏板54が外郭部を構成している。表
示操作部ケース53には電源スイッチ48が設けられ、
裏板54には電源スイッチ48とインバータの電源電線
を接続する電線49a,49bの固定部材55、表示L
ED46aないし46cおよび加熱/停止キースイッチ
47a,出力増加キ−スイッチ47b,出力減少キース
イッチ47cと本体の制御回路41とを接続する接続線
45aないし45g(一括してチューブ59に通して束
ねている)の固定部材56、一端を本体筐体26の側板
に接続した電線50の固定部材57、そしてLEDやキ
ースイッチなどを接続するプリント配線板58などを装
着し、ビスにより表示操作部ケース53に固定してい
る。
【0022】また、電線50はチューブ59との近接状
態を保持するように固定バンド60aないし60cによ
り固定されている。またチューブ59は底板26cに嵌
め込まれた導電板26dに固定金具61により固定され
ている。
【0023】以上のように構成された誘導加熱調理器に
ついて、その動作を説明する。電源スイッチ48を投入
すると電源プラグ24から入力した商用電源電圧が本体
のインバータに入力され全波整流器32により整流され
る。そして電源トランス42の二次巻き線の出力電圧が
直流電源回路43に供給され制御回路41は電源表示L
ED46aを点灯させる。全波整流器32によって整流
された電圧は直列に接続されたトランジスタ37とトラ
ンジスタ39の両端に印加される。ここで加熱/停止キ
ースイッチ47aを押すと、制御回路41はトランジス
タ37とトランジスタ39を交互に導通し加熱コイル3
6と共振コンデンサ35a,35bの直列共振による約
20kHzの発振動作を開始し、出力レベルが最大であ
ることを表示する強表示LED46bを点灯させる。こ
の状態で出力減少キースイッチ47cを押すと制御回路
41は発振周波数は一定のままトランジスタ37とトラ
ンジスタ39の導通比を変えインバータの出力を最小と
し、弱表示LED46cを点灯する。
【0024】前述のようにトランジスタ37とトランジ
スタ39は交互に導通と遮断をくり返すが遮断電流ある
いは導通時の電流は60アンペアといった大電流であり
その時の電圧変化も約300Vに達する。また負荷鍋の
種類によってはフライホイールダイオード38,40に
逆電圧が印加して高周波成分の多い逆回復電流が流れる
モードもあり、これらの電流の流れる配電線のインピー
ダンスは無視できなくなり、その配電線のインピーダン
スにより高周波成分を含む電圧を発生する。つまりフィ
ルタコンデンサ34の負極側端子A点とトランジスタ3
9のエミッタ端子B点とを接続する配電線のインダクタ
ンスをLとすればL・di/dtの電圧が点Aと点B間
に発生する。そこでこの高周波の電圧がトランジスタ3
7のベースエミッタ間に制御回路41から供給する駆動
信号に重畳してトランジスタ39の誤動作を引き起こす
ことのないように通常制御回路41のコモン信号線はト
ランジスタ39のエミッタのごく近傍すなわちB点に接
続するのが通常である。
【0025】一方上記のようにトランジスタ39の誤動
作を防止するために点Bすなわちトランジスタ39のエ
ミッタの近傍に制御回路41のコモン電位を接続すると
このコモン電位が点Aすなわち商用電源電位に対して周
波数の高い大きなポテンシャル(電位)を有することと
なる。これは制御回路41のコモン電位がアース電位に
対して周波数の高い大きなポテンシャルを有することを
意味する。さらにこの制御回路41には操作部44のキ
ースイッチやLEDに信号を供給する接続線45aない
し45gが接続されておりこれらの長い接続線は制御回
路41のコモン電位と同じくアースに対して高周波で高
いポテンシャルを有する。したがってこの長い接続線は
高周波電源が給電される一種のダイポールアンテナと見
なすことができる。
【0026】しかしながら、上記の実施例では樹脂で被
覆された一端をアースと同電位である本体筐体26に接
続された電線50がチューブ59との近接状態を保持す
るように固定バンド60aないし60cにより固定され
ているので所定の長さにわたって接続線45aないし4
5gに近接することとなる。間隔bメートルを隔てて並
行に配置された半径aメートルの2本の並行導体の単位
長さ当たりの静電容量は真空中の誘電率をεoとすると
(数1)のようになる。
【0027】
【数1】
【0028】例えば接続線45aと電線50の断面の半
径がそれぞれ0.5mmで間隔2mm離れて長さ2mに
わたって並行に配置された場合には、両電線の形成する
静電容量は約85ピコファラッドになる。一方チューブ
59すなわち接続線45aないし45gと電源線25
a,25bとの距離はそれに対して20cm以上離れる
ようにすれば、電源線25a,25bと接続線45aな
いし45gの間の静電容量は上記の静電容量に比して非
常に小さくなる。比較のために間隔20cmで半径0.
5mm長さ2mの並行導体の静電容量を求めると約9ピ
コファラッドとなる。
【0029】また高周波電流源の波長をλとしたときこ
の高周波電流源からの距離がλ/(2π)(λは波長)
に比して極めて小さいときにはこの高周波電源から輻射
される電磁界はクーロン電場が支配的であるということ
がわかっている。周波数が略30メガヘルツであるとき
λ/(2π)=約1.6mとなり、上記の実施例の場合
においても接続線45aないし45gから電源線25
a,25bに影響を与える電磁界はクーロン電場が支配
的であることがわかる。
【0030】クーロン電場の電磁エネルギーはアースに
対する結合容量の大なる空間を移動し易いので、上記の
ことから信号線45aないし45gから発生する高周波
エネルギーはこれらの信号線と電線50間に形成される
静電容量を介してアースへと導かれる。したがって、電
源線25a,25bに信号線45ないし45gの30メ
ガヘルツ付近の高周波エネルギーが伝達される量が大幅
に減少しこの電源線25a,25bから商用電源側に漏
洩する雑音端子電圧が低減できる。実験によれば電線5
0を設けないときあるいは電線50と信号線45aない
し45gを近接させず20cm以上距離を置いたときに
比して上記実施例のようにすることによって25メガヘ
ルツないし30メガヘルツの雑音端子電圧を約15dB
低減する効果がある。
【0031】また、上記実施例では操作部ケ−ス53に
設けられている電源スイッチ48が回路図上、フィルタ
コイル29とインバータの間に接続されているので図2
に示すように高周波のクーロン電場を発生する信号線4
5aないし45gに電線49a,49bが近接して誘導
を受けてもフィルタコイル29が高周波雑音をブロック
するので商用電源側に高周波雑音が漏洩することがな
い。
【0032】以上のように本実施例によれば、一端がア
ース電位に接続された電線50と信号線45aないし4
5gを所定の距離にわたって安定して固定するための固
定バンド60aないし60cあるいは筐体外部でアース
に接地された外筐体に嵌め込まれた導電板26dに近接
させる固定金具61を設けているので信号線45aない
し45gから空間に放出されるクーロン電場が電源線2
5a,25bに高周波雑音を誘導して商用電源線に雑音
端子電圧としてその他の電子機器に電波妨害を与えるの
を防止できる。
【0033】また表示操作部ケース53の電源スイッチ
48が電気回路的にフィルタコイル29の出力端子とイ
ンバータ回路の全波整流器32の入力端子の間に設けら
れているので電源線49a,49bに誘起される雑音端
子電圧が商用電源に漏洩するするのを効果的に防止する
ことができる。
【0034】なお、上記の実施例においては導電線50
の長さを接続線45aないし45gの長さとほぼ同じ2
mにしているが20ないし30cm程度に短くしてもよ
い。その場合もちろん端子雑音の低減効果が低下するが
雑音のレベルに応じてその長さを決定すればよい。また
接続線45aないし45gと導電線50の近接状態を維
持する固定部材は固定バンド60aないし60cに限る
ことはなく樹脂製のチューブなどでもよい。また近接状
態はインバータ側に近い所で維持することが望ましいが
接続線45aないし45gの長さ全体にわたって導電線
50と近接状態を維持する必要はない。
【0035】
【発明の効果】以上のように本発明は、本体から離れて
配置する操作部あるいは表示部と本体側の周波数変換装
置の制御回路を接続する導電線と接地された導電線、お
よび接地された外筐体との近接状態を所定の長さにわた
て維持する固定手段を設けるといった極めて簡単な方
法で、制御回路に接続された前記導電線から発生するク
ーロン電場が周波数変換装置と商用電源間の電源線に高
周波雑音を誘起しこれが商用電源線に漏洩して他の機器
に妨害を与えるのを防止することができるものである。
【0036】また本発明は本体から離れた所に配設され
た電源スイッチがフィルタコイルと周波数変換装置との
間に接続されるので制御回路に接続された導電線から発
生するクーロン電場が周波数変換装置及び商用電源と電
源スイッチを接続する電源線に高周波雑音を誘起しても
フィルタコイルがブロックするので高周波雑音が商用電
源線に漏洩して他の機器に妨害を与えるのを防止するこ
とができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における誘導加熱調理器の回
路ブロック図
【図2】本発明の一実施例における本体筐体裏面斜視図
および操作部分解斜視図
【図3】従来の誘導加熱調理器の回路ブロック図
【符号の説明】
25a 電源線 25b 電源線 29 フィルタコイル 35a 共振コンデンサ 35b 共振コンデンサ 36 誘導加熱コイル 37 スイッチング半導体 39 スイッチング半導体 41 制御回路 44 表示操作部ケース 45a,45b,45b 制御回路と操作部LEDの接
続線 45d,45e,45f 制御回路と操作部キースイッ
チの接続線 45g 制御回路と操作部回路コモン電位の接続線 48 電源スイッチ 50 一端を接地した導電線 60a,60b,60c 固定バンド 61 固定金具
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05B 6/12

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】誘導加熱コイルと共振コンデンサとスイッ
    チング半導体を含む周波数変換装置と、前記周波数変換
    装置を収納する接地された外筐体と、前記スイッチング
    半導体の導通期間を制御する制御回路と、前記制御回路
    と分離配置され前記制御回路と導電線にて相互に電気接
    続される入力回路を含む操作部あるいは表示回路を含む
    表示部を備え、前記導電線と一端を接地された他の導電
    、および前記外筐体との近接状態を所定の長さにわた
    って保持する固定手段を有する構成とした誘導加熱調理
    器。
  2. 【請求項2】誘導加熱コイルと共振コンデンサとスイッ
    チング半導体を含む周波数変換装置と、前記スイッチン
    グ半導体の導通期間を制御する制御回路と、前記制御回
    路と分離配置され前記制御回路と導電線にて相互に電気
    接続される入力回路を含む操作部あるいは表示回路を含
    む表示部と、一端を商用電源の片側電位に、他端を周波
    数変換装置の入力端に接続され、前記操作部あるいは
    表示部近傍に配設された電源スイッチと、商用電源
    と周波数変換装置の間に設けられたフィルタコイルとを
    備え、前記電源スイッチは前記フィルタコイルの負荷側
    端子と周波数変換装置の間に接続されてなる誘導加熱調
    理器。
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