JPH05114471A - 誘導加熱調理器 - Google Patents

誘導加熱調理器

Info

Publication number
JPH05114471A
JPH05114471A JP27230191A JP27230191A JPH05114471A JP H05114471 A JPH05114471 A JP H05114471A JP 27230191 A JP27230191 A JP 27230191A JP 27230191 A JP27230191 A JP 27230191A JP H05114471 A JPH05114471 A JP H05114471A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
frequency
capacitor
low
inverter
heating coil
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP27230191A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2976633B2 (ja
Inventor
Kenji Hattori
憲二 服部
Hirobumi Noma
博文 野間
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP27230191A priority Critical patent/JP2976633B2/ja
Publication of JPH05114471A publication Critical patent/JPH05114471A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2976633B2 publication Critical patent/JP2976633B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 インバータ部品の実装の複雑さと外部への輻
射、伝導雑音が多いという問題を解決し、組立が簡単で
高密度実装の可能な、小型の漏洩雑音の少ない誘導加熱
調理器を提供することを目的とする。 【構成】 半導体スイッチング素子の冷却フィン74,
75を取り囲むようにインバータ基板24を設け、この
上に高周波電源コンデンサ61、共振コンデンサ62
a,62bなどの高周波回路部を冷却フィン74,75
の近傍に位置するように設け、フィルタコンデンサ4
2、コモンモードチョークコイル43,44、フィルタ
コンデンサ57などの低周波交流濾波部と全波整流器5
8とフィルタコンデンサ59、チョークコイル60など
の低周波直流濾波部を高周波回路部の周囲に沿って配設
することにより組立性の良い、輻射、伝導雑音の少ない
誘導加熱調理器が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、誘導加熱調理器に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】近年、高周波磁界により負荷鍋底に渦電
流を誘起して加熱する誘導加熱調理器は、清潔で安全
で、高効率な調理手段として注目されており、さらに、
200Vの電源利用により、高出力化が図られている。
【0003】以下、図6を参照しながら従来の誘導加熱
調理器について説明する。図6は天板を取り除いた本体
内部の平面図である。図に示すように、破線で示す加熱
コイル1下部に位置する筐体2の底面に設けられた開口
部3近傍に冷却ファン4が設けられている。スイッチン
グトランジスタ5とその冷却フィン6が冷却ファン4の
近傍に配置され、その後部に共振コンデンサ7aと高周
波電源コンデンサ7bが一体化され中央の端子を共用端
子とした3端子のコンデンサ7があり、スイッチングト
ランジスタ5のエミッタから高周波電源コンデンサ7b
の端子とが絶縁電線19aによって接続され、スイッチ
ングトランジスタ5のコレクタと同電位であるヒートシ
ンク6と共振コンデンサ7aの端子とが絶縁電線18に
よって接続されている。
【0004】図示されていないが加熱コイル1の両端子
は共振コンデンサ7aの両端に並列接続される。チョー
クコイル8は後部の排気口付近に置かれリード線8bに
よって電源基板11と、リード線8aによって共振コン
デンサ7aの端子に接続される。本体前部にはパワー調
節用の可変抵抗や表示用のLEDが印刷配線板に取りつ
けられた表示基板9が設けられており、接続線10bに
よって遠隔操作用の電源スイッチ10aが引き出されて
いる。
【0005】電源基板11も冷却ファン4の近傍に固定
され、冷却フィンが上部を覆うようにとりつけられてい
る整流器11cと、整流器11cの直流出力間に接続さ
れるコンデンサ11bと、商用電源電位間に接続される
コンデンサ11aなどを載置し電気接続している。制御
基板15はインバータの制御回路部品を固定接続してい
る。電源コード17bは3芯で構成され本体後部に固定
され、内部配電線16a,16bによって端子台12に
て接続され、アース線16cは筐体の導電部にビスにて
固定されている。端子台12には配電線16a、16b
間にサージアブソーバ13が接続され、配電線16bに
はチョークコイル14の一端が接続され、チョークコイ
ル14の他端は電源基板11のコネクタに接続されてい
る。電源スイッチ10aに接続された配電線10aは電
源基板11と配電線16aに接続される。
【0006】上記構成において、電源スイッチ10aを
投入すると内部配電線16a,16bとチョークコイル
14とを介して電源基板11に商用電源電圧が供給され
る。電源基板11上の全波整流器11cによって商用電
源電圧は整流されチョークコイル8を介して高周波電源
コンデンサ7bに印加される。この高周波電源コンデン
サ7bを高周波電源として加熱コイル1とこれに並列接
続された共振コンデンサ7aの共振回路が半導体スイチ
ングトランジスタ5のオンオフ動作により励起され加熱
コイル1に高周波電流を供給する。このスイッチングト
ランジスタ5のオン、オフ制御は制御基板15上の制御
回路が行い、加熱コイル1上部のセラミックプレートで
構成された天板上に負荷鍋を置くとこれを制御回路15
が検知して、使用者のパワー設定に対応する表示基板9
上の可変抵抗の値に応じて表示LEDを点灯するととも
に、スイッチングトランジスタ5の導通期間を制御して
出力を制御する。
【0007】また、加熱コイル1、共振コンデンサ7
a、高周波電源コンデンサ7b、スイッチングトランジ
スタ5で構成される高周波回路部から商用電源に漏洩す
る端子雑音は直流側ではチョークコイル8とコンデンサ
11bで濾波され、交流側ではチョークコイル14とコ
ンデンサ11aで濾波される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の構
成では、内部配電線16a,16b、絶縁電線18,1
9a、リード線8a,19bなど10A以上の電流が流
れ100V以上の電圧が印加するので導体径が太く絶縁
物の厚みも厚くする必要がありトータル径の太いものを
使用する必要がある。従って配線作業に手間がかかると
ともに、加熱コイル1が上部にあるのでその磁束がイン
バータ回路に鎖交するので高周波雑音が部品やリード線
に誘起され、電源コード17bから商用電源へと漏洩し
ていく雑音端子電圧が大きくまた、内部配電線16a,
16b、絶縁電線18,19a、リード線8a,19b
などの空間的な配置のずれによりその雑音端子電圧レベ
ルが変動する恐れがある。
【0009】また、電源線とアース間には10kV以上
の雷サージが印加する恐れがありこのような場合には電
源プラグ17a内部で放電が起こりその放電に伴う高周
波ノイズがアース線16cを介して筐体2に伝導し筐体
2と制御基板15間あるいは筐体2と信号線間の浮遊容
量で制御基板内に高周波ノイズが進入してマイクロコン
ピュータを暴走させたり破壊する恐れがあった。
【0010】さらに、商用電源線間に雷サージが印加し
た場合には、サージアブソーバ13が、電圧をクリップ
して抑制するが、サージアブソーバ13には動作抵抗が
あり、サージアブソーバ13に流れ込む電流が増加する
とクリップ電圧が上昇するため、さらにチョークコイル
14、コンデンサ11a、コンデンサ11bの共振回路
ループにステップ電圧を供給することになるので共振電
圧が発生しそのピーク電圧が全波整流器11cあるいは
スイッチングトランジスタ5などの電圧耐量を越え、そ
れらを破壊する恐れがあった。
【0011】本発明は上記課題を解決するもので、イン
バータ部品の配線を簡素化するとともに部品の高密度な
実装をし、また外部への輻射雑音、伝導雑音の漏洩を抑
制することを第1の目的としている。
【0012】第2の目的は、商用電源線を経由して外部
に漏洩する伝導雑音を低減することにある。
【0013】第3の目的は、インバータ部品の組立を容
易にするとともに、本体組立時の配線作業を簡略化し高
密度な実装をして機器を小型化することにある。
【0014】第4の目的は、アースと商用電源線間に雷
サージが印加してもマイクロコンピュータでデジタル制
御する制御回路が誤動作もしくは破壊しないようにする
ことにある。
【0015】第5の目的は、商用電源線間に雷サージが
印加したとき、インバータの整流器やスイッチング素子
あるいはフライホイールダイオードなどの半導体素子に
短時間印加するトランジェント電圧によって、それらの
素子が破壊することのないようにすることである。
【0016】
【課題を解決するための手段】そして上記第1の目的を
達成するために本発明の第1の手段は、加熱コイルと、
前記加熱コイルと共振回路をなす共振コンデンサと前記
共振回路の電源となる高周波電源コンデンサと、前記共
振回路を励起する半導体スイッチング素子と、低周波交
流を低周波直流に整流する整流器と、前記低周波交流に
重畳する高周波成分を除去する低周波交流濾波部と、前
記低周波直流に重畳する高周波成分を除去する低周波直
流濾波部と、前記半導体スイッチング素子の冷却フィン
と、前記冷却フィンの周囲に配置され電気部品を載置し
印刷された導電線により電気接続する印刷配線板とを備
え、前記共振コンデンサおよび高周波電源コンデンサか
らなる高周波回路部を前記印刷配線板上の前記冷却フィ
ン付近に設けるとともに、前記低周波交流濾波部、前記
整流器、前記低周波直流濾波部、前記高周波回路部の順
に前記高周波回路部の周部に沿って前記印刷配線板上に
配設する構成としたものである。
【0017】また上記第2の目的を達成するために本発
明の第2の手段は、加熱コイルと、前記加熱コイルに高
周波電流を供給するインバータと、前記インバータ部品
を載置し電気接続する印刷配線板とを備え、前記印刷配
線板面に形成される前記インバータの低周波交流部配電
線は少なくとも1ヶ所以上、極性の異なる他の低周波交
流部配電線をその近傍にて横断する部分を設ける構成と
したものである。
【0018】また第3の目的を達成するために本発明の
第3の手段は、加熱コイルと、共振コンデンサと、高周
波電源コンデンサと、前記加熱コイルと共振コンデンサ
からなる共振回路を励起する半導体スイッチング素子
と、前記半導体スイッチング素子のオンオフを制御する
制御回路部と、前記半導体スイッチング素子の冷却フィ
ンと、前記インバ−タ部品を載置し電気接続する印刷配
線板とを備え、前記印刷配線板はその一部を分割可能と
し前記分割可能部分に前記制御回路部を載置し、前記制
御回路部を分割して除去した位置に前記冷却フィン配設
するとともに、前記制御回路部を前記共振コンデンサと
高周波電源コンデンサからなる高周波回路部近傍上部に
配設する構成としたものである。
【0019】また第4の目的を達成するために本発明の
第4の手段は、加熱コイルと、共振コンデンサと、高周
波電源コンデンサと、前記加熱コイルと共振コンデンサ
からなる共振回路を励起する半導体スイッチング素子
と、マイクロコンピュータを含み前記半導体スイッチン
グ素子のオンオフをデジタル制御する制御回路と、筐体
の導電部を大地に接地するためのアース線を備え、磁性
体のリング状コアを前記アース線の周囲に設ける構成と
したものである。
【0020】また第5の目的を達成するために本発明の
第5の手段は、加熱コイルと、前記加熱コイルに高周波
電流を供給するインバータと、前記インバータの低周波
配電線に接続されたフィルタコンデンサと、インダクタ
あるいは電源スイッチとを備え、前記フィルタコンデン
サと前記インダクタあるいは前記電源スイッチの入力側
および出力側の低周波配電線間に電圧抑制素子を設ける
構成としたものである。
【0021】
【作用】本発明の誘導加熱調理器は、上記第1の手段の
構成により、共振コンデンサおよび高周波電源コンデン
サを含む高周波回路部は高周波大電流が流れるので発熱
量が大きいが、これを冷却フィンの近傍に設けているの
で冷却フィンの冷却風が当り易く温度上昇を抑制でき
る。また、低周波交流濾波部、整流器、低周波直流濾波
部、高周波回路部の順に印刷配線板の周縁部に沿って配
設するので、印刷配線板において高周波回路部の部品と
低周波部の部品が入り組むことはなく空間的に分離する
ことができ、部品相互を接続するのに長いリード線を使
用する必要がなく、高周波部から低周波部への高周波雑
音の漏洩を抑制することが可能になるとともに、高周波
部は半導体スイッチング素子の装着されている冷却フィ
ンの近傍に高周波ブロックとして高密度に実装できるの
で、半導体スイッチング素子に流れる急峻な電流の流れ
る電流ループの開口面積を極小化でき輻射雑音の発生レ
ベルを低減、安定化することが可能となる。さらに、加
熱コイルが同一筐体内の天板下部に配設されても、低周
波部が高周波部の周囲に沿っており機器の周辺部に位置
させることができるので加熱コイルから離れ加熱コイル
の発生する磁束密度の低くなる位置となり、また極性の
異なる商用電源電位の接続線を互いに近接させることが
容易であるので、低周波部品あるいは接続線が加熱コイ
ルの磁束による誘導を受けて低周波部に高周波雑音が漏
洩するのを抑制することができるものである。
【0022】また上記第2の手段の構成により、印刷配
線板面に形成されるインバータの低周波交流部配電線は
少なくとも1ヶ所以上、極性の異なる他の低周波交流部
配電線をその近傍にて横断する部分(以降横断部と呼
ぶ)を設けているので、加熱コイルもしくはインバータ
の共振回路電流の磁束が低周波交流配電線に鎖交して
も、前記の横断部前後でその磁束により低周波交流配電
線に誘起する起電力の位相が逆になるので低周波交流部
に高周波雑音が漏洩するのを抑制することができるもの
である。
【0023】また上記第3の手段の構成により、印刷配
線板はその一部を分割可能とし分割可能部分に制御回路
部を載置しているのでインバータの共振コンデンサや高
周波電源コンデンサなどの高周波回路部品あるいはフィ
ルタ回路などの低周波回路部品とともに半田ディップ槽
にて一度に配線しその後分割して本体に装着することが
可能となり組立が容易になる。また、制御回路部を分割
して除去した位置に前記冷却フィン配設し、分割した制
御回路部を前記共振コンデンサと高周波電源コンデンサ
からなる高周波回路部近傍上部に配設する構成であるの
で平面的にも空間的にも高密度な実装が可能となり本体
への組み込みも容易である。さらに、制御回路部自信は
信号回路であるので自己発熱が少ないので制御回路部は
上部に配置されても加熱コイルあるいは負荷鍋からの輻
射熱によって部品の温度上昇が規格値を越える恐れは少
なく、前記の輻射熱を遮る効果と内部冷却装置による冷
却風を整流する効果があり、発熱部品である高周波回路
部の温度上昇を抑制することもできるものである。
【0024】また、上記第4の手段の構成により、筐体
を大地に接地するためのアース線の周囲に磁性体のリン
グ状コアを設けているので、商用電源線とアース間に雷
サージが印加して入力端子部あるいは電源プラグ内で放
電が起こっても、リング状コアが放電に伴う高周波ノイ
ズをブロックしてアース線を経由して筐体内に侵入する
のを抑制する。したがって高周波ノイズが筐体と制御基
板との間の浮遊容量を介して制御基板に印加し、制御基
板に搭載されているマイクロコンピュータを暴走させた
り故障させたりするのを防止することができる。また商
用電源−筐体間に小容量のフィルタコンデンサを接続す
れば商用電源に重畳している20MHz以上の高周波雑音
がフィルタコンデンサからアースされた筐体に供給され
筐体がアンテナとなって空中に電界が放射され電源コー
ドや配電線に高周波雑音を誘起し、これが商用電源線に
伝導雑音となって漏洩するが、この伝導雑音の流れるル
ートとなるアース線に電波吸収効果のあるリング状コア
があるのでこの20MHz以上の高周波伝導雑音を抑制で
きる。したがってフィルタコンデンサの20MHz以下の
雑音に対する抑制効果と併せて幅広い周波数帯域にわた
り伝導雑音を低減できるものである。また、リング状コ
アは小型のもので十分効果がありコイルと異なり巻線す
る必要がなくアース線の周囲に設けるだけでよいので実
装が極めて容易である。
【0025】さらに、上記第5の手段の構成により、イ
ンバータの低周波配電線に接続されたインダクタあるい
は電源スイッチの入力側および出力側の低周波配電線間
に電圧抑制素子を設けているので、商用電源線間に雷サ
ージが印加された時、入力側の電圧制御素子が雷サージ
を所定の電圧にクリップし、電圧制御素子が接続された
部分より負荷側に接続されたインダクタあるいは電源ス
イッチとを接続する比較的長いリード線などのインダク
タンス成分とフィルタコンデンサの容量成分による共振
電圧を出力側の電圧制御素子がクリップするので、整流
器に過大な電圧が印加するのを防止することができるも
のである。
【0026】
【実施例】(実施例1)以下本発明の一実施例につい
て、図面を参照しながら説明する。
【0027】図1において、電源プラグ21は200V
交流入力用で中央の端子はアース端子である。電源プラ
グ21に接続された三芯の電源コード22によってイン
バータ基板24の入力端子23a,23b,23c(2
3cはアース電位)に接続されている。電源コード22
のアース線はフェライト製のリングコア67を貫通して
いる。インバータ基板24は、配電線となるパターンを
裏面に印刷した印刷配線板の表面からインバータ部品を
挿入載置し裏面の挿入部を半田付けして組み立てたユニ
ットである。ファンモータ25はコネクタ26でインバ
ータ基板24と接続され、トランジスタ27b(駆動基
板27に接続される)と、トランジスタ28b(駆動基
板28に接続される)を冷却する。
【0028】加熱コイル29はインバータ基板24と端
子30a,30bで接続され、駆動基板27は端子31
で、駆動基板28は端子30bと端子32でそれぞれイ
ンバータ基板24に接続される。制御基板33はインバ
ータ基板上のコネクタ34,35,36と制御基板33
上のコネクタ33a,33d,33eによりインバータ
基板24と接続される。制御基板33上のコネクタ33
f,33gと駆動基板上のコネクタ27a,28aによ
り制御基板27,28が接続される。
【0029】操作表示ケース38には多芯ケーブル37
eで互いに接続された表示操作基板37a、37bが設
けられており、操作表示基板37bと制御基板33の接
続はコネクタ37c,37d,33b,33cにより行
なう。操作表示ケース38はまた電源スイッチ39を内
蔵し、3芯の接続線39aで本体部と接続される。操作
表示ケース38の導電金属部は接続線39aのアース線
とコネクタ20cによりインバータ基板24に接続され
ており、電源スイッチ39は接続線39aに含まれる2
本の電源線とコネクタ20a,20bによりインバータ
基板24に接続される。
【0030】インバータ基板24には、商用電源入力端
子23a,23b間に第1のバリスタ40と放電抵抗4
1とフィルタコンデンサ42の並列回路とコモンモード
チョークコイル43,44が接続され、商用電源線の片
線に電源スイッチ39が挿入されるように端子20aと
端子20bが商用電源線に接続される。端子20bと全
波整流器58の交流入力端子までの商用電源線間には第
2のバリスタ45、コネクタ26とフォトトライアック
カプラ51の直列接続体、第1の電源トランス52の一
次巻線、第2の電源トランス53の一次巻線、そしてフ
ィルタコンデンサ57が並列に接続されている。またヒ
ューズ50とカレントトランス54は商用電源線に直列
に接続される。
【0031】アース電位である端子23c,20c,2
0dは互いにインバータ基板24上にて接続されるとと
もに、このアース電位と第2のバリスタ45の接続され
た商用電源電位との間にインダクタ46とフィルタコン
デンサ47の直列回路,インダクタ48とフィルタコン
デンサ49の直列回路が接続されている。
【0032】全波整流器58の直流出力端子間にはフィ
ルタコンデンサ59が接続され正極端子にはチョークコ
イル60が直列に接続されている。チョークコイル60
の負荷側端子と全波整流器58の負極電位間には共振コ
ンデンサ62aと共振コンデンサ62bの直列回路と高
周波電源コンデンサ61が並列に接続され、共振コンデ
ンサ62aと共振コンデンサ62bの接続点と全波整流
器58の負極端子間に補正用共振コンデンサ66と補正
用共振コンデンサ切り替え用リレー64の直列回路が接
続されている。リレー64には並列に抵抗65が接続さ
れる。
【0033】制御基板33は、マイクロコンピュータと
アナログ−デジタル変換あるいはデジタル−アナログ変
換回路を積載し、入力電流を検知するカレントトランス
54の出力電圧、加熱コイル電流を検知するカレントト
ランス63の出力電圧などを検知しデジタル制御し駆動
基板27,28に接続された半導体スイッチング素子で
あるIGBT27b,28bを駆動する。
【0034】図2は駆動基板27と駆動基板28の回路
ブロック図で、駆動基板27の接続線27gはインバー
タ基板24の端子31に接続され、駆動基板28の接続
線28hと接続線28gはインバータ基板24の端子3
0bと端子32に接続される。
【0035】また駆動基板27と駆動基板28は接続線
27hで相互に接続される。駆動基板27において接続
線27g,27h間にはダイオード27dが逆並列に接
続されたトランジスタ(IGBT)27bとコンデンサ
27e、抵抗27fの直列回路が並列に接続されてい
る。また駆動回路27cがトランジスタ27bのゲート
に接続されコネクタ27aから制御基板33の出力信号
を受ける。また、駆動基板28においても同様の回路が
接続線28hと接続線28g間に構成されている。接続
線27hは接続線28hと同電位になるように接続され
ている。
【0036】図3は図1の電気部品の実装状態を示すも
ので、図1の部品に対応するものには同一の番号を付与
している。本体筐体は樹脂製の底板68に導体であるメ
ッキ鋼板で形成した側板69を取り付け、天板71を天
板ホルダー70に接着し天板ホルダー70を側板69に
ビスにて固定することにより組み立てられる。側板69
前面部には吸気口72が、後面部には排気口73が設け
られている。操作表示ケース38と本体とは3芯構成の
接続線39aと複数の信号線がチューブに入れられて構
成されている信号ケーブル37fとで接続される。
【0037】本体内部においては、側板69の吸気口7
2の近傍にファンモータ25が固定されその後部にヒー
トシンク74とその上部に固定された駆動基板27、ヒ
ートシンク75とその上部に固定された駆動基板28が
並んで設けられている。インバータ基板24は上部から
みて略L字形の形状をした基板でヒートシンク74,7
5を取り巻くように底板68に固定される。制御基板3
3は底板に設けられた制御基板33取り付け用の背の高
い6本の支柱に固定されヒートシンク74,75の後部
でインバータ基板24の高周波回路部品すなわち共振コ
ンデンサ62a,62b、補正用共振コンデンサ66、
高周波電源コンデンサ61、リレー64などの部品群の
上部に位置するように配設される。
【0038】加熱コイル29は樹脂製のベースに平板状
の巻線が固着されたもので加熱コイル29のベースが底
板68の支柱68a,68b,68cに固定され制御基
板33の上部に位置する。側板69内面にはアース線の
固定台76が設けられ、接続線77によって側板69と
インバータ基板24のアース用端子20dが同電位とな
るように接続される。3芯の電源コード22は、筐体内
部に入ると分割されアース線はリングコア67を貫通し
インバータ基板24の端子23cに接続され、2本の商
用電源線は端子23aと端子23bに接続される。操作
表示ケース38からの接続線39aも同様に本体内部で
分割され、インバータ基板24のアース端子20cと商
用電源電位である端子20a,20bに接続される。ま
た、操作表示ケース38から出る信号ケーブル37fは
本体後部の底板68から筐体内にはいり、制御基板33
のコネクタ33b,33cに接続される。
【0039】図4に示すようにインバータ基板24、制
御基板33、操作表示基板37a,37bは1枚の略長
方形の基板に配線パターンを印刷して部品挿入用の穴あ
るいは支柱を貫通させるための穴や取り付け用の穴など
を設け、個々の境界線に沿ってスリットを設けた後に部
品を挿入して組立て、半田付けした後スリット部に沿っ
て分割するようになっている。また、この略長方形の基
板の両サイドには半田槽でのディップ時の取っ手として
捨て基板78,79が設けられている。
【0040】つぎにインバータ基板24上の部品配置に
ついて説明をする。なお、図4のインバータ基板24の
上部をインバータ基板24の前方部、下部を後方部と呼
ぶことにする。略L字形をしたインバータ基板24の前
方部に商用電源入力端子23a,23bを配置し、低周
波交流濾波部品であるコンデンサ42、コモンモードチ
ョークコイル43,44をその近傍に配設する。また、
アース端子23c,本体側板69に接続する端子20
d,操作表示部ケースに接続する端子20cもまたイン
バータ基板24の上部に配置し商用電源線とアース間に
接続する低周波濾波部品であるフィルタコンデンサ4
7,49、インダクタ46,48をその近傍に配設す
る。また 商用電源線に接続する第1の電源トランス5
2と第2の電源トランス53、フォトトライアックカプ
ラ51、カレントトランス54、そしてフィルタコンデ
ンサ57をインバータ基板24の周縁部に沿って前方部
から後方部にかけて配置する。
【0041】全波整流器58は、インバータ基板24の
後方部の右隅に配置し、低周波直流濾波部品であるフィ
ルタコンデンサ59とチョークコイル60をインバータ
基板24の右周縁部に沿って設ける。高周波回路部を構
成する共振コンデンサ62a,62b、高周波電源コン
デンサ61、補正用共振コンデンサ66は、上記の低周
波回路部品にスペースを隔てて周囲を取り囲まれるよう
に配置され、また図3で示されるように本体に組み込ん
だときヒートシンク74,75の後方部に近接するよう
に配置される。
【0042】図4で示されるように、商用電源電位であ
る2本のパターンはインバータ基板24の上部から基板
のほぼ周縁部に沿って互いに近接して全波整流器58の
交流入力端子まで設けられており、途中でジャンパー線
80によって片方の配電線が他方の配電線を越え上部か
らみて2本のパターンの左右の位置関係が入れ替わるよ
うになっている。
【0043】以上のように構成された誘導加熱調理器に
ついて、その動作を説明する。操作表示ケース38の電
源スイッチ39を投入し、操作表示基板37aに載置さ
れている加熱スイッチを押すと、制御基板33のマイク
ロコンピュータがこれを検知してIGBT27b,28
bを駆動する。図1と図2の回路図でわかるようにこの
インバータはハーフブリッジ構成であり、制御基板33
がIGBT27bとIGBT28bを交互に一定の発振
周期でオンオフし、共振コンデンサ62a、62bと加
熱コイル29の共振回路を励起する。
【0044】出力調節はカレントトランス54,63が
入力電流と加熱コイル電流を検知するのでこの出力値が
所定の値以下になるようにIGBT27bとIGBT2
8bの導通比を変えて行なう。負荷の材質が異なったと
き共振周波数とインバータの発振周波数がずれて出力が
低下するので負荷の変化を制御基板33が検知してリレ
ー64をオンして補正用共振コンデンサ66を共振回路
に接続し共振周波数を変えて所望の出力が得られるよう
にしている。
【0045】高周波回路部から商用電源に漏洩する伝導
雑音のうち、ノーマルモード雑音は低周波直流濾波回路
部のチョークコイル60、フィルタコンデンサ59およ
び低周波交流濾波回路部のフィルタコンデンサ57とフ
ィルタコンデンサ42とによって濾波される。コモンモ
ード雑音は、インダクタ46,フィルタコンデンサ47
の直列回路とインダクタ48,フィルタコンデンサ49
の直列回路とコモンモードチョークコイル43,44に
よって濾波される。
【0046】第1の電源トランス52は制御基板33の
制御回路電源と駆動基板28の駆動回路の電源を供給す
る。第2の電源トランス53の出力電圧は制御基板33
で整流平滑されて駆動基板27の駆動回路の電源とな
る。ファンモータ25はフォトトライアックカプラ51
によって駆動され、制御基板33のマイクロコンピュー
タがインバータの加熱動作と同期してフォトトライアッ
クカプラ51を駆動する。
【0047】図3,図4に示すように共振コンデンサ6
2a,62b、高周波電源コンデンサ61、補正用共振
コンデンサ66などで構成される高周波回路部が冷却フ
ィン74,75の近傍に高密度にインバータ基板24上
に配設されるので、冷却フィン74,75に取り付けら
れているIGBT27b,28bと高周波回路部に流れ
る高周波電流のループが小さくなり高周波部から発生す
る輻射雑音の量が極めて少なくなるとともに、冷却ファ
ン25が冷却フィン74,75に送っている冷却風によ
って発熱部品である高周波回路部品が効果的に冷却され
る。
【0048】商用電源電位に接続される低周波交流回路
部品すなわちフィルタコンデンサ42、コモンモードチ
ョークコイル43,44、第1の電源トランス52、第
2の電源トランス53、カレントトランス54、フィル
タコンデンサ57などが、略L字形のインバータ基板2
4の前方部から基板左辺そして基板後方部の周縁部に沿
って配置され、全波整流器58と低周波直流濾波部品で
あるフィルタコンデンサ59とチョークコイル60が基
板後部から基板右辺の周縁部に沿って配置され、高周波
回路回路部を取り巻くように配置しているので、図5に
示すように高周波回路部Cと、低周波濾波部品の配設さ
れる低周波交流回路部A、全波整流器58、低周波直流
濾波部品の配設される低周波直流回路部Bなどの低周波
回路部が空間的に分離され入り組んでいないので、高周
波回路部Cの放射する電磁界が低周波部の部品あるいは
配電線に鎖交して高周波雑音を誘導し、それが商用電源
側に伝導雑音として漏洩するのを抑制することができ
る。またこれらが印刷配線板で構成されているので相互
の位置関係が固定され漏洩雑音のレベルも安定する。
【0049】また、図3に示すように加熱コイル29が
インバータ基板4と同一筐体内に設けられたとしても、
図5に示す低周波交流回路部A、全波整流器58、低周
波直流回路部Bが高周波部と分離され基板周縁部に帯状
に配置されているので、低周波回路部のメイン電流が流
れる極性の異なる2本の配電パターンを近接することが
容易で、また加熱コイル29の発生する磁界は距離の3
乗分の一で減衰しインバータ基板24の周縁部ではかな
り弱くなるため加熱コイル29の発生する磁界が低周波
回路部に鎖交して誘起する高周波雑音のレベルも抑制す
ることができる。
【0050】図4に示すように低周波交流部は高周波部
と分離されインバータ基板24周縁部に配置され2本の
メイン電流の流れる配電パターンが近接することができ
るので、加熱コイル29あるいは高周波回路部の放射す
る電磁界の影響を少なくすることができるが、上記実施
例では、低周波交流部の前記の2本の配電パターンがイ
ンバータ基板24の前方部から後方部に渡って相当長く
形成されるのでその途中でジャンパー線80によって互
いに近傍で交鎖するようにして左右の位置関係が逆にな
るようにしている。このため高周波回路部あるいは加熱
コイル29の放射電磁界がこのインバータ基板上の低周
波交流部の配電パターンを鎖交してもジャンパー線80
の前後で低周波交流部の配電線に誘起される高周波雑音
は起電力の方向が逆になるのでさらに抑制されることに
なる。またジャンパー線80は短く他電位配電線との距
離が小さいのでこの部分に前記放射電磁界が鎖交しても
このループに高周波雑音は誘起されにくい。
【0051】図4に示すように、略長方形の全体基板に
略L字形のインバータ基板24と制御基板33と、表示
基板37a,37bを形成し、前記制御基板33を分割
して除去した部分に図3に示すように冷却フィン74,
75を本体内で配置するので、図4の状態で半田槽で半
田ディップすることにより一度で簡単に基板上の部品を
接続することができ、本体への組み込みも配線作業が少
なくなるので容易になる。また制御基板33を共振コン
デンサ62a,62bあるいは高周波電源コンデンサ6
1などの高周波回路部近傍上部に設けているので、高密
度な実装が可能で機器を小型化できるとともに制御基板
と高周波回路部を接続する信号線を短くすることがで
き、さらに冷却ファン25からの冷却風の流れを整流し
加熱コイル29あるいは天板71からの輻射熱を遮断し
発熱部品の高周波回路部品の冷却効率を高めることがで
きる。
【0052】電源プラグ21内部での配線は電源プラグ
21の形状を大きくするのに限度があるのでコードと端
子の接続点付近で十分な絶縁距離を確保できない場合が
多く、商用電源線とアース間に10kV程度の雷サージ
が印加すると電源プラグ21内で商用電源電位と放電が
起こるおそれがある。電源プラグ21内で放電が起きて
も、図1,図3に示すようにフェライト製のリングコア
67があるので放電に伴う極めて高周波のノイズがアー
ス線を経由して本体筐体へと侵入するのを防止すること
ができる。制御基板33にはマイクロコンピュータが積
載されており、もし本体筐体に高周波ノイズが侵入する
と制御基板33の制御回路部と筐体間の浮遊容量によっ
て制御回路部に高周波ノイズが侵入しマイクロコンピュ
ータを暴走させたり破壊したりする可能性があるが、こ
のような恐れをなくすることができる。なおこのリング
コア67はコイルとは違って巻線する必要がなく直径1
0mm、厚み2mm、長さ12mm程度の大きさで効果があり
装着が極めて簡単でスペースもとらない。
【0053】また、フィルタコンデンサ47,49が側
板69に接続され、コモンモード雑音を側板69にバイ
パスして機器内に雑音を閉じ込め、電源側に漏洩するの
を抑制して除去する効果があるが20MHz以上の周波数
においては輻射エネルギーが大きくなるので長い導電
体、面積の大きな導電体にこのような高周波数帯域の雑
音が供給されると、逆にこれがアンテナとなって空間に
放射されコモンモードチョークコイル43,44などを
飛び越え電源コード22や家庭内の配電線に高周波雑音
を誘起し漏洩する恐れがある。上記実施例ではトロイダ
ル状のフェライトコアに巻線された約30μH程度のイ
ンダクタンスの小さなフィルタコイル46があるので側
板69に供給される約20MHz以下のフィルタコンデン
サ47,49に流れる電流には影響が少なく20MHz以
上の電流を抑制するので、フィルタコンデンサ47,4
9を接続したときの20MHz以上の伝導雑音を低減する
ことができる。また、上記の20MHz以上の高周波伝導
雑音はアース線を経由して流れるので、リングコア67
はこの20MHz以上の伝導雑音を抑制する効果もある。
リングコア67はインダクタンスは数μHできわめて小
さくコイルのように大きなインピーダンスとすることが
できないが、電波吸収効果があるので、フィルタコンデ
ンサ47,46と同時に使用することによって、通常の
フィルタでは除去しにくい20MHz以上の高周波伝導雑
音を含め幅広い周波数帯域にわたってコモンモード雑音
を抑制することができることが実験により確認されてい
る。
【0054】商用電源間に雷サージが印加しても図1の
ように第1のバリスタ40があるので電圧をクリップす
ることができる。しかし、バリスタには動作抵抗がある
ので200アンペア程度の電流が流れるとクリップ電圧
は200Vないし300V上昇する。さらに、フィルタ
コンデンサ57,59があるので電源スイッチ39に接
続された配線のインダクタンスあるいはコモンモードチ
ョークコイル43,44のインダクタンスなどにより共
振し、共振電圧が発生するため全波整流器58に過大な
電圧が印加し破壊させる恐れがあるが、第2のバリスタ
45があるためその共振電圧をクリップできる。第2の
バリスタ45に印加する電圧は第1のバリスタ40に印
加する電圧より格段に小さいので第2のバリスタ45に
流れる電流は少なく動作抵抗による上昇も少なく、全波
整流器58に印加する電圧を小さくすることができる。
【0055】以上のように本実施例によれば、冷却フィ
ン74,75の周囲にインバータ基板24を設け、高周
波回路部をインバータ基板24上の冷却フィン74,7
5近傍部分に配設するとともに、低周波交流濾波部、整
流器58、低周波直流濾波部の順に高周波回路部の周囲
に沿ってインバータ基板24上に設けているので高周波
回路部およびIGBT27b,28bから放射する輻射
雑音を低減するとともに商用電源に漏洩する伝導雑音も
抑制することができる。また、本体内部の配線作業、組
立作業を簡単にするとともに、高周波回路部の冷却効果
を高めることができる。
【0056】また、インバータ基板24に印刷された低
周波交流部の2本の商用電源線のパターンの上部から見
た位置をジャンパー線80(図4)により入れ換えてい
るので、商用電源側に漏洩する伝導雑音を抑制すること
ができる。
【0057】また、インバータ基板24と制御基板33
と表示操作基板37a,37bを同一基板に印刷して分
割可能にしているので基板の組立作業が簡単になる。制
御基板24を除去した部分に冷却フィン74,75を配
設し、制御基板24をインバータ基板24上に設けた高
周波回路部の上部近傍に配置しているので、配線作業が
簡素化され、高密度な実装が可能となり、高周波回路部
を効果的に冷却することができる。
【0058】また、アース線の周囲に磁性体のフェライ
トコア67を設けているので、雷サージが商用電源−ア
ース間に印加しても、制御基板24に搭載されたマイク
ロコンピュータが暴走したり故障したりする恐れがなく
なる。また、商用電源−アース間に小容量のフィルタコ
ンデンサ47,49を接続したので、このフィルタコン
デンサ47,49の濾波効果にあわせて20MHz以上の
高周波雑音を抑制できるので幅広い周波数にわたって伝
導雑音を抑制することができる。
【0059】さらに、コモンモードチョークコイル4
3,44と電源スイッチ39の回路部の入出力側の商用
電源線間に第1のバリスタ40と第2のバリスタ45を
接続しているので、全波整流器58に過大な電圧が印加
するのを防止するすることができるものである。
【0060】
【発明の効果】以上のように本発明は、半導体スイッチ
ング素子の冷却フィンの周囲に印刷配線板を設け、共振
コンデンサおよび高周波電源コンデンサを含む高周波回
路部と、低周波交流濾波部と、整流器と、低周波直流濾
波部を前記印刷配線板に配設するとともに、高周波回路
部の周部に沿って低周波交流濾波部と、整流器と、低周
波直流濾波部の順に配置することにより、部品を高密度
に実装できると同時に組立時の配線作業が簡素化され、
高周波部と半導体スイッチング素子から放射する輻射雑
音を抑制でき、商用電源側に漏洩する伝導雑音を抑制す
ることができるものである。
【0061】また本発明は、インバータ部品を印刷配線
板に配設し、この印刷配線板に形成されるインバータの
低周波交流部配電線が少なくとも1ヶ所以上、極性の異
なる他の低周波交流部配電線をその近傍にて横断する部
分を設けることにより、商用電源側に高周波雑音が伝導
雑音として漏洩するのを抑制できるものである。
【0062】また本発明は、インバ−タ部品を印刷配線
板上に配設し、制御回路部を載置した部分を分割可能と
し、制御回路部を分割して除去した位置に半導体スイッ
チング素子の冷却フィンを配設するとともに、制御回路
部を前記共振コンデンサと高周波電源コンデンサからな
る高周波回路部近傍上部に配設することにより、インバ
ータ部品の接続、配線作業が容易になり、本体筐体内で
高密度な部品実装が可能となり本体内の組立も容易とな
るとともに高周波回路部を効果的に冷却することができ
るものである。
【0063】また本発明は、大地に接地するためのアー
ス線の周囲に磁性体のリング状コアを設けることによ
り、雷サージが商用電源線とアース間に印加したとき、
制御回路に搭載されたマイクロコンピュータが暴走した
り破壊したりするのを防止することができ、商用電源−
アース間に小容量のフィルタコンデンサを接続した場合
にはこのフィルタコンデンサの不都合な点を改善して2
0MHz以上の周波数での伝導雑音を抑制できるので、こ
のフィルタコンデンサの20MHz以下の周波数における
雑音低減効果と併せて幅広い周波数でコモンモード雑音
を低減できる。またリング状コアはコイルと異なり実装
も簡単で形状も小さいものとすることができるものであ
る。
【0064】さらに本発明はインバータの低周波配電線
に接続されたインダクタあるいは電源スイッチの入力側
および出力側の低周波配電線間に電圧抑制素子を設けて
いるので、商用電源間に雷サージが印加してもインバー
タの整流器に過大な電圧が印加して破壊するのを防止で
き、商用電源−アース間に小容量のフィルタコンデンサ
を付加すればこのフィルタコンデンサの不都合点を補正
して幅広い周波数帯域にわたって伝導雑音を抑制するこ
とができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における誘導加熱調理器
の回路ブロック図
【図2】本発明の第1の実施例における誘導加熱調理器
の駆動基板の回路ブロック図
【図3】本発明の第1の実施例における誘導加熱調理器
の分解斜視図
【図4】本発明の第1の実施例における誘導加熱調理器
の印刷配線板の平面図
【図5】本発明の第1の実施例における誘導加熱調理器
のインバータ基板の説明図
【図6】従来の誘導加熱調理器の内部平面図
【符号の説明】
24 インバータ基板(印刷配線板) 27b,28b IGBT(半導体スイッチング素子) 29 加熱コイル 33 制御基板 39 電源スイッチ 40 第1のバリスタ 43,44 コモンモードチョークコイル 45 第2のバリスタ 57,59 フィルタコンデンサ 58 全波整流器 61 高周波電源コンデンサ 62a,62b 共振コンデンサ 67 フェライトビーズ 74,75 冷却フィン

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】加熱コイルと、前記加熱コイルと共振回路
    をなす共振コンデンサと前記共振回路の電源となる高周
    波電源コンデンサと、前記共振回路を励起する半導体ス
    イッチング素子と、低周波交流を低周波直流に整流する
    整流器と、前記低周波交流に重畳する高周波成分を除去
    する低周波交流濾波部と、前記低周波直流に重畳する高
    周波成分を除去する低周波直流濾波部と、前記半導体ス
    イッチング素子の冷却フィンと、前記冷却フィンの周囲
    に配置され電気部品を載置し印刷された導電線により電
    気接続する印刷配線板とを備え、前記共振コンデンサお
    よび高周波電源コンデンサを含む高周波回路部を前記印
    刷配線板上の前記冷却フィン付近に設けるとともに、前
    記低周波交流濾波部、前記整流器、前記低周波直流濾波
    部、前記高周波回路部の順に前記高周波回路部の周部に
    沿って前記印刷配線板上に配設する構成とした誘導加熱
    調理器。
  2. 【請求項2】加熱コイルと、前記加熱コイルに高周波電
    流を供給するインバータと、前記インバータ部品を載置
    し電気接続する印刷配線板とを備え、前記印刷配線板面
    に形成される前記インバータの低周波交流部配電線は少
    なくとも1ヶ所以上、極性の異なる他の低周波交流部配
    電線をその近傍にて横断する部分を設ける構成とした誘
    導加熱調理器。
  3. 【請求項3】加熱コイルと、共振コンデンサと、高周波
    電源コンデンサと、前記加熱コイルと共振コンデンサか
    らなる共振回路を励起する半導体スイッチング素子と、
    前記半導体スイッチング素子のオンオフを制御する制御
    回路部と、前記半導体スイッチング素子の冷却フィン
    と、前記インバータ部品を載置し電気接続する印刷配線
    板とを備え、前記印刷配線板はその一部を分割可能とし
    前記分割可能部分に前記制御回路部を載置し、前記制御
    回路部を分割して除去した位置に前記冷却フィンを配設
    するとともに、前記制御回路部を前記共振コンデンサと
    高周波電源コンデンサからなる高周波回路部近傍上部に
    配設する構成とした誘導加熱調理器。
  4. 【請求項4】加熱コイルと、共振コンデンサと、高周波
    電源コンデンサと、前記加熱コイルと共振コンデンサか
    らなる共振回路を励起する半導体スイッチング素子と、
    マイクロコンピュータを含み前記半導体スイッチング素
    子のオンオフをデジタル制御する制御回路と、筐体の導
    電部を大地に接地するためのアース線を備え、磁性体の
    リング状コアを前記アース線の周囲に設ける構成とする
    誘導加熱調理器。
  5. 【請求項5】加熱コイルと、前記加熱コイルに高周波電
    流を供給するインバータと、前記インバータの低周波配
    電線に接続されたフィルタコンデンサと、インダクタあ
    るいは電源スイッチとを備え、前記フィルタコンデンサ
    と前記インダクタあるいは前記電源スイッチの入力側お
    よび出力側の低周波配電線間に電圧抑制素子を設ける構
    成とした誘導加熱調理器。
JP27230191A 1991-10-21 1991-10-21 誘導加熱調理器 Expired - Fee Related JP2976633B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27230191A JP2976633B2 (ja) 1991-10-21 1991-10-21 誘導加熱調理器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27230191A JP2976633B2 (ja) 1991-10-21 1991-10-21 誘導加熱調理器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05114471A true JPH05114471A (ja) 1993-05-07
JP2976633B2 JP2976633B2 (ja) 1999-11-10

Family

ID=17511967

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27230191A Expired - Fee Related JP2976633B2 (ja) 1991-10-21 1991-10-21 誘導加熱調理器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2976633B2 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10150791A (ja) * 1996-10-08 1998-06-02 Varian Assoc Inc 真空ポンプ用の電子制御ユニット
EP1248506A2 (en) * 2001-04-03 2002-10-09 Emerson Electric Co. Heat sink for printed circuit board components
JP2008235124A (ja) * 2007-03-23 2008-10-02 Mitsubishi Electric Corp 誘導加熱調理器
JP2010040353A (ja) * 2008-08-06 2010-02-18 Mitsubishi Electric Corp 誘導加熱調理器
JP2011008932A (ja) * 2009-06-23 2011-01-13 Panasonic Corp 誘導加熱調理器
JP2013167441A (ja) * 2013-06-05 2013-08-29 Mitsubishi Electric Corp 空気調和機
JP2019125514A (ja) * 2018-01-18 2019-07-25 三菱電機株式会社 加熱調理器

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10150791A (ja) * 1996-10-08 1998-06-02 Varian Assoc Inc 真空ポンプ用の電子制御ユニット
EP1248506A2 (en) * 2001-04-03 2002-10-09 Emerson Electric Co. Heat sink for printed circuit board components
EP1248506A3 (en) * 2001-04-03 2005-10-26 Emerson Electric Co. Heat sink for printed circuit board components
US7148452B2 (en) 2001-04-03 2006-12-12 Emerson Electric Co. Heat sink for printed circuit board components
JP2008235124A (ja) * 2007-03-23 2008-10-02 Mitsubishi Electric Corp 誘導加熱調理器
JP2010040353A (ja) * 2008-08-06 2010-02-18 Mitsubishi Electric Corp 誘導加熱調理器
JP2011008932A (ja) * 2009-06-23 2011-01-13 Panasonic Corp 誘導加熱調理器
JP2013167441A (ja) * 2013-06-05 2013-08-29 Mitsubishi Electric Corp 空気調和機
JP2019125514A (ja) * 2018-01-18 2019-07-25 三菱電機株式会社 加熱調理器

Also Published As

Publication number Publication date
JP2976633B2 (ja) 1999-11-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100625785B1 (ko) 마그네트론 구동용 승압 변압기 및 마그네트론 구동용전원의 변압기
JPH0722886A (ja) ノイズフィルター
US12009734B2 (en) Power conversion device and air conditioner
JP2976633B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP3986462B2 (ja) 高周波加熱装置
EP3729603B1 (en) Wireless power transfer pad with multiple windings
JP3735490B2 (ja) 電子レンジ
JP4001078B2 (ja) 高周波加熱装置
KR102351004B1 (ko) 아몰퍼스 코어를 이용한 전력스위칭 소자의 전자파 저감 장치
JP5649040B2 (ja) 炊飯器
JP3165778B2 (ja) 誘導加熱コイル
JP3019501B2 (ja) 誘導加熱調理器
JPH0278178A (ja) 多口誘導加熱調理器
JP3202400B2 (ja) 電磁調理器の誘導加熱装置
JPH09223575A (ja) 誘導加熱調理器
JPH08306480A (ja) オーブン電子レンジ
JPS603889A (ja) 誘導加熱調理器
JP4243299B2 (ja) 高周波加熱装置
JPH0363194B2 (ja)
JPS62117294A (ja) 高周波加熱装置
JP2002325429A (ja) 二次整流ノイズ低減装置
JPS603887A (ja) 誘導加熱調理器
JPH05121885A (ja) スイツチング電源装置
JP2005152399A (ja) 炊飯器
JPH04284389A (ja) 誘導加熱装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 9

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080910

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 9

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080910

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 10

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090910

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090910

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 11

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100910

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110910

Year of fee payment: 12

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees