JPH09223425A - Nb−Ti合金超電導線材の製造方法 - Google Patents
Nb−Ti合金超電導線材の製造方法Info
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- JPH09223425A JPH09223425A JP8029589A JP2958996A JPH09223425A JP H09223425 A JPH09223425 A JP H09223425A JP 8029589 A JP8029589 A JP 8029589A JP 2958996 A JP2958996 A JP 2958996A JP H09223425 A JPH09223425 A JP H09223425A
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- alloy
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- wire
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E40/00—Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
- Y02E40/60—Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment
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- Metal Extraction Processes (AREA)
- Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 Nb−Ti合金フィラメントの断線を防止す
ると同時に、フィラメントの均一性を高めることにより
8Tという高い外部磁場中においても高いJc(具体的
には、1100A/mm2 以上)を維持することのでき
るNb−Ti合金超電導線材の製造方法を提供する。 【解決手段】 Cuマトリックス中に多数のNb−Ti
合金フィラメントを埋設した後、熱間押出と熱処理・伸
線加工を施すNb−Ti合金超電導線材の製造方法にお
いて、前記Nb−Ti合金フィラメントをTi及びCu
のいずれとも反応しない材料で被覆してCuマトリック
ス中に埋設すると共に、上記熱間押出を400〜900
℃の温度範囲で行い、その後400〜600℃の温度範
囲で6〜24時間の熱処理と伸線加工を繰り返す。
ると同時に、フィラメントの均一性を高めることにより
8Tという高い外部磁場中においても高いJc(具体的
には、1100A/mm2 以上)を維持することのでき
るNb−Ti合金超電導線材の製造方法を提供する。 【解決手段】 Cuマトリックス中に多数のNb−Ti
合金フィラメントを埋設した後、熱間押出と熱処理・伸
線加工を施すNb−Ti合金超電導線材の製造方法にお
いて、前記Nb−Ti合金フィラメントをTi及びCu
のいずれとも反応しない材料で被覆してCuマトリック
ス中に埋設すると共に、上記熱間押出を400〜900
℃の温度範囲で行い、その後400〜600℃の温度範
囲で6〜24時間の熱処理と伸線加工を繰り返す。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、核磁気共鳴(NM
R)装置に用いられる超電導マグネットの素材として有
用なNb−Ti合金超電導線材の製造方法に関するもの
であり、特にNb−Ti合金フィラメントの断線を防止
することに加えて、臨界電流密度(Jc)を向上させる
ことができ、しかもフィラメントの均一性が良好であり
超電導マグネットとした際の時間的電流減衰が少ないN
b−Ti合金超電導線材の製造方法に関するものであ
る。
R)装置に用いられる超電導マグネットの素材として有
用なNb−Ti合金超電導線材の製造方法に関するもの
であり、特にNb−Ti合金フィラメントの断線を防止
することに加えて、臨界電流密度(Jc)を向上させる
ことができ、しかもフィラメントの均一性が良好であり
超電導マグネットとした際の時間的電流減衰が少ないN
b−Ti合金超電導線材の製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】合金系超電導線材は加工性が良好であ
り、通常の伸線加工によって線材化できるので、早くか
ら実用化されており、また比較的安価で取り扱いも容易
であることから、各種の超電導材料が開発されている現
在でも、上記NMR装置等において、4.2Kで8T
(テスラ)程度の磁界が要求される超電導マグネット用
材料として使用されている。尚、上記合金系超電導材料
として最初に実用化されたのはNb−Zr合金であった
が、現在では超電導特性や加工性等の観点から、Nb−
Ti合金が合金系超電導線材として汎用されている。
り、通常の伸線加工によって線材化できるので、早くか
ら実用化されており、また比較的安価で取り扱いも容易
であることから、各種の超電導材料が開発されている現
在でも、上記NMR装置等において、4.2Kで8T
(テスラ)程度の磁界が要求される超電導マグネット用
材料として使用されている。尚、上記合金系超電導材料
として最初に実用化されたのはNb−Zr合金であった
が、現在では超電導特性や加工性等の観点から、Nb−
Ti合金が合金系超電導線材として汎用されている。
【0003】上記Nb−Ti合金を用いて超電導線材を
製造するにあたっては、多数のNb−Ti合金フィラメ
ントを、安定化の為のCuマトリックス中に埋設した状
態で熱間押出を施し、次いで熱処理と伸線加工を繰り返
すことが一般的である。
製造するにあたっては、多数のNb−Ti合金フィラメ
ントを、安定化の為のCuマトリックス中に埋設した状
態で熱間押出を施し、次いで熱処理と伸線加工を繰り返
すことが一般的である。
【0004】但し、熱間押出や熱処理時の温度が高過ぎ
ると、マトリックスのCuとNb−Ti合金のTiとが
反応してCuTi化合物を形成し、該CuTi化合物は
加工性が悪く、伸線加工を施してもそのままの形状及び
寸法を維持することにより、断線の原因となることが指
摘されている。
ると、マトリックスのCuとNb−Ti合金のTiとが
反応してCuTi化合物を形成し、該CuTi化合物は
加工性が悪く、伸線加工を施してもそのままの形状及び
寸法を維持することにより、断線の原因となることが指
摘されている。
【0005】そこでNb−Ti合金フィラメントとCu
マトリックス間に、Ti及びCuのいずれとも反応しな
い材料を介在させることにより拡散に対するバリア層と
してCuTi化合物の生成を防止するNb−Ti合金超
電導線材の製造方法が提案されている(例えば、特公平
6−3690号,特開平62−234807号,特開昭
63−124310号等)。
マトリックス間に、Ti及びCuのいずれとも反応しな
い材料を介在させることにより拡散に対するバリア層と
してCuTi化合物の生成を防止するNb−Ti合金超
電導線材の製造方法が提案されている(例えば、特公平
6−3690号,特開平62−234807号,特開昭
63−124310号等)。
【0006】これらの方法によれば、伸線加工中の断線
防止は可能である。しかしながら、8Tという高い磁場
においては高いJcが得られなかった。例えば、特開昭
63−124310号公報の技術によれば、5Tの磁場
では1000A/mm2 を超えるJcが得られている
が、外部磁場が高くなるとJcが急激に下がり、8Tで
は1000A/mm2 を大幅に下回っている。また特公
平6−3690号公報でも5Tの外部磁場では高いJc
が得られているが、8Tという高い磁界中では、やはり
Jcが大幅に低下するものであった。
防止は可能である。しかしながら、8Tという高い磁場
においては高いJcが得られなかった。例えば、特開昭
63−124310号公報の技術によれば、5Tの磁場
では1000A/mm2 を超えるJcが得られている
が、外部磁場が高くなるとJcが急激に下がり、8Tで
は1000A/mm2 を大幅に下回っている。また特公
平6−3690号公報でも5Tの外部磁場では高いJc
が得られているが、8Tという高い磁界中では、やはり
Jcが大幅に低下するものであった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事情に着
目してなされたものであって、Nb−Ti合金フィラメ
ントの断線を防止すると同時に、フィラメントの均一性
を高めることにより8Tという高い外部磁場中において
も高いJc(具体的には、1100A/mm2 以上)を
維持することのできるNb−Ti合金超電導線材の製造
方法を提供しようとするものである。
目してなされたものであって、Nb−Ti合金フィラメ
ントの断線を防止すると同時に、フィラメントの均一性
を高めることにより8Tという高い外部磁場中において
も高いJc(具体的には、1100A/mm2 以上)を
維持することのできるNb−Ti合金超電導線材の製造
方法を提供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決した本
発明の製造方法とは、Cuマトリックス中に多数のNb
−Ti合金フィラメントを埋設した後、熱間押出と熱処
理・伸線加工を施すNb−Ti合金超電導線材の製造方
法において、前記Nb−Ti合金フィラメントをTi及
びCuのいずれとも反応しない材料で被覆してCuマト
リックス中に埋設すると共に、上記熱間押出を400〜
900℃の温度範囲で行い、その後400〜600℃の
温度範囲で6〜24時間の熱処理および伸線加工を行う
ことを要旨とするものである。尚、Nb−Ti合金フィ
ラメントの被覆材料としては、Nb,Ta,V,Nb−
Ta合金,Nb−V合金,Nb−Zr合金,Nb−Hf
合金よりなる群から選ばれる1種を用いれば良い。
発明の製造方法とは、Cuマトリックス中に多数のNb
−Ti合金フィラメントを埋設した後、熱間押出と熱処
理・伸線加工を施すNb−Ti合金超電導線材の製造方
法において、前記Nb−Ti合金フィラメントをTi及
びCuのいずれとも反応しない材料で被覆してCuマト
リックス中に埋設すると共に、上記熱間押出を400〜
900℃の温度範囲で行い、その後400〜600℃の
温度範囲で6〜24時間の熱処理および伸線加工を行う
ことを要旨とするものである。尚、Nb−Ti合金フィ
ラメントの被覆材料としては、Nb,Ta,V,Nb−
Ta合金,Nb−V合金,Nb−Zr合金,Nb−Hf
合金よりなる群から選ばれる1種を用いれば良い。
【0009】
【発明の実施の形態】Nb−Ti合金超電導線材では、
その超電導特性の重要な指標のひとつであるJcを高め
る為には、磁束をピン止めするピンニングセンターの形
成を目的として、不純物や析出物または格子欠陥や転位
等の不均質点がNb−Ti合金内部に導入されるのが一
般的であり、Nb−Ti合金を熱処理することによっ
て、超電導相(β相)の中に常電導相(α−Ti相)を
析出させることが有効であることが知られている。つま
り熱処理前に減面加工を施して歪エネルギーを蓄えてα
−Ti相が析出し易い状態とし、その後熱処理を施すこ
とによりα−Ti相を析出させるのである。
その超電導特性の重要な指標のひとつであるJcを高め
る為には、磁束をピン止めするピンニングセンターの形
成を目的として、不純物や析出物または格子欠陥や転位
等の不均質点がNb−Ti合金内部に導入されるのが一
般的であり、Nb−Ti合金を熱処理することによっ
て、超電導相(β相)の中に常電導相(α−Ti相)を
析出させることが有効であることが知られている。つま
り熱処理前に減面加工を施して歪エネルギーを蓄えてα
−Ti相が析出し易い状態とし、その後熱処理を施すこ
とによりα−Ti相を析出させるのである。
【0010】しかしながら、前記した従来の製造方法で
は、熱処理温度と熱処理時間が規定されておらず、上記
α−Ti相の有するピンニングセンターとしての役割を
十分に利用しているとは言えず、バリア層の存在は主と
して拡散防止層として機能しているだけであり、8Tと
いう高い磁場において1100A/mm2 以上の高いJ
cを維持できる超電導線材の製造方法に関しては、全く
開示されていなかった。
は、熱処理温度と熱処理時間が規定されておらず、上記
α−Ti相の有するピンニングセンターとしての役割を
十分に利用しているとは言えず、バリア層の存在は主と
して拡散防止層として機能しているだけであり、8Tと
いう高い磁場において1100A/mm2 以上の高いJ
cを維持できる超電導線材の製造方法に関しては、全く
開示されていなかった。
【0011】本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、バリ
ア付き複合ビレットの押出工程以降の製造条件を制御す
れば、ピンニング効果に優れたピンニングセンターを多
数析出させることによって、高い磁場においても高いJ
cを維持できる超電導線材を製造できることを見出し、
本発明方法に想到したものである。
ア付き複合ビレットの押出工程以降の製造条件を制御す
れば、ピンニング効果に優れたピンニングセンターを多
数析出させることによって、高い磁場においても高いJ
cを維持できる超電導線材を製造できることを見出し、
本発明方法に想到したものである。
【0012】まず本発明では、バリア付き複合ビレット
を400〜900℃の温度範囲で押出すことによって、
押出比(押出前後のビレット断面積比)を大きくとり、
Nb−Ti合金に歪エネルギーを蓄えてα−Tiが析出
し易い状態にするものである。本発明は押出比の下限を
設定するものではないが、押出比は8以上が好ましく、
大きければ大きい程、歪エネルギーを蓄える上で有効で
ある。
を400〜900℃の温度範囲で押出すことによって、
押出比(押出前後のビレット断面積比)を大きくとり、
Nb−Ti合金に歪エネルギーを蓄えてα−Tiが析出
し易い状態にするものである。本発明は押出比の下限を
設定するものではないが、押出比は8以上が好ましく、
大きければ大きい程、歪エネルギーを蓄える上で有効で
ある。
【0013】また押出温度が、400℃未満では押出比
を十分にとることが困難であり、一方900℃を超える
とマトリックスのCuが軟化しすぎて正常な押出ができ
ないので、押出温度は400〜900℃に規定した。
を十分にとることが困難であり、一方900℃を超える
とマトリックスのCuが軟化しすぎて正常な押出ができ
ないので、押出温度は400〜900℃に規定した。
【0014】上記押出工程に次いで、本発明では400
〜600℃で6〜24時間の熱処理工程と伸線工程を繰
り返すことにより、ピンニングサイトとして必要十分な
α−Tiを析出させるものである。熱処理温度が400
℃未満では十分なα−Tiが析出せず、高いJcや、フ
ィラメントとしての優れた均一性を得ることができな
い。一方600℃を超えると、熱処理時間との関連でα
−Tiが過剰に析出して伸線途中に断線する頻度が高く
なる。従って、熱処理温度は400〜600℃に設定し
た。また熱処理時間は、6時間未満では十分なα−Ti
が析出せず、高いJcや、フィラメントとしての優れた
均一性を得ることができない。一方24時間を超える
と、熱処理温度との関連でα−Tiが過剰に析出して伸
線途中に断線する頻度が高くなる。従って、熱処理時間
は6〜24時間に設定した。
〜600℃で6〜24時間の熱処理工程と伸線工程を繰
り返すことにより、ピンニングサイトとして必要十分な
α−Tiを析出させるものである。熱処理温度が400
℃未満では十分なα−Tiが析出せず、高いJcや、フ
ィラメントとしての優れた均一性を得ることができな
い。一方600℃を超えると、熱処理時間との関連でα
−Tiが過剰に析出して伸線途中に断線する頻度が高く
なる。従って、熱処理温度は400〜600℃に設定し
た。また熱処理時間は、6時間未満では十分なα−Ti
が析出せず、高いJcや、フィラメントとしての優れた
均一性を得ることができない。一方24時間を超える
と、熱処理温度との関連でα−Tiが過剰に析出して伸
線途中に断線する頻度が高くなる。従って、熱処理時間
は6〜24時間に設定した。
【0015】熱処理は繰り返す回数が多い程良く、上記
熱処理時間と熱処理温度との関係で適宜設定すればよい
が、多過ぎても生産性を損なうので3〜5回程度行うこ
とが推奨される。
熱処理時間と熱処理温度との関係で適宜設定すればよい
が、多過ぎても生産性を損なうので3〜5回程度行うこ
とが推奨される。
【0016】フィラメントとするNb−Ti合金の組成
としては、加工性,超電導特性,経済性等の観点から汎
用されているNbに50〜70%のTiが添加されてい
るNb−Ti合金を用いれば良い。
としては、加工性,超電導特性,経済性等の観点から汎
用されているNbに50〜70%のTiが添加されてい
るNb−Ti合金を用いれば良い。
【0017】Nb−Ti合金フィラメントの被覆材料と
しては、Nb,Ta,V,Nb−Ta合金,Nb−V合
金,Nb−Zr合金,Nb−Hf合金よりなる群から選
ばれる1種を用いれば、Cuマトリックスに対するバリ
ア層とすることができ、しかもNb−Ti合金フィラメ
ントに悪影響を与えることがない。尚、Nb−Ta合金
は全率固溶体であり、NbとTaの組成比にかかわらず
加工性は良好であるので組成比は任意に設定すれば良い
が、Nb−V合金,Nb−Zr合金,Nb−Hf合金を
用いる場合には、V,Zr,Hfの含有率が高過ぎると
加工性が劣化するので含有率は5%以下とすることが望
ましい。
しては、Nb,Ta,V,Nb−Ta合金,Nb−V合
金,Nb−Zr合金,Nb−Hf合金よりなる群から選
ばれる1種を用いれば、Cuマトリックスに対するバリ
ア層とすることができ、しかもNb−Ti合金フィラメ
ントに悪影響を与えることがない。尚、Nb−Ta合金
は全率固溶体であり、NbとTaの組成比にかかわらず
加工性は良好であるので組成比は任意に設定すれば良い
が、Nb−V合金,Nb−Zr合金,Nb−Hf合金を
用いる場合には、V,Zr,Hfの含有率が高過ぎると
加工性が劣化するので含有率は5%以下とすることが望
ましい。
【0018】以下本発明を実施例によって更に詳細に説
明するが、下記実施例は本発明を限定する性質のもので
はなく、前・後記の趣旨に徴して設計変更することはい
ずれも本発明の技術的範囲に含まれるものである。
明するが、下記実施例は本発明を限定する性質のもので
はなく、前・後記の趣旨に徴して設計変更することはい
ずれも本発明の技術的範囲に含まれるものである。
【0019】
【実施例】実施例1 φ6mm×200mmのNb−Ti合金ロッドに厚さ2
5μmのNbシートを3回巻きつけた55本の線材を、
予め穿孔されているφ67mm×200mmの無酸素銅
に埋設し、両端に無酸素銅の蓋を溶接して複合ビレット
とした。
5μmのNbシートを3回巻きつけた55本の線材を、
予め穿孔されているφ67mm×200mmの無酸素銅
に埋設し、両端に無酸素銅の蓋を溶接して複合ビレット
とした。
【0020】この複合ビレットを600℃、押出比20
で押出し、その後熱処理と伸線を繰り返してφ1mmの
Nb−Ti合金超電導線材とした。熱処理温度は500
℃、熱処理時間は12時間とし、合計4回の熱処理と伸
線を繰り返した。
で押出し、その後熱処理と伸線を繰り返してφ1mmの
Nb−Ti合金超電導線材とした。熱処理温度は500
℃、熱処理時間は12時間とし、合計4回の熱処理と伸
線を繰り返した。
【0021】このようにして得られた線材の断面を顕微
鏡で観察したところ、Nb−Ti合金フィラメントの周
囲には厚さ約1μmのNbが切れめなく付着しており、
他の生成物は認められなかった。
鏡で観察したところ、Nb−Ti合金フィラメントの周
囲には厚さ約1μmのNbが切れめなく付着しており、
他の生成物は認められなかった。
【0022】上記線材の超電導特性を調べたところ、外
部磁場8TにおいてJcは1230A/mm2 ,n値は
52であった。尚、n値とはNb−Ti合金フィラメン
トの健全加工性の指標となり、その値が大きい程、フィ
ラメント径が均一であり、マグネットとした際の時間的
電流減衰が小さいことが知られている。
部磁場8TにおいてJcは1230A/mm2 ,n値は
52であった。尚、n値とはNb−Ti合金フィラメン
トの健全加工性の指標となり、その値が大きい程、フィ
ラメント径が均一であり、マグネットとした際の時間的
電流減衰が小さいことが知られている。
【0023】実施例2 表1に示す様に、押出温度,押出比,熱処理温度,熱処
理時間を種々変更したこと以外は実施例1と同様にし
て、超電導線材を作製し、Jc及びn値を測定した。結
果は表1に併記する。
理時間を種々変更したこと以外は実施例1と同様にし
て、超電導線材を作製し、Jc及びn値を測定した。結
果は表1に併記する。
【0024】
【表1】
【0025】No.1〜6は本発明の条件を全て満足す
る本発明例であり、いずれもJcが高くn値が大きい。
一方No.7〜14は、本発明の条件を満足しない比較
例であり、Jc及びn値が低かった。特に、バリア層の
ないNo.7とNo.11では断線が発生し、また押出
温度が高過ぎたNo.10では、異常押出が発生した。
る本発明例であり、いずれもJcが高くn値が大きい。
一方No.7〜14は、本発明の条件を満足しない比較
例であり、Jc及びn値が低かった。特に、バリア層の
ないNo.7とNo.11では断線が発生し、また押出
温度が高過ぎたNo.10では、異常押出が発生した。
【0026】
【発明の効果】本発明は以上の様に構成されているの
で、Nb−Ti合金フィラメントの断線を防止すると共
に、8Tという高い磁場においてもJcが高く、しかも
フィラメントの均一性を高めて超電導マグネットの時間
的電流減衰を少なくするNb−Ti合金超電導線材の製
造方法が提供できることとなった。
で、Nb−Ti合金フィラメントの断線を防止すると共
に、8Tという高い磁場においてもJcが高く、しかも
フィラメントの均一性を高めて超電導マグネットの時間
的電流減衰を少なくするNb−Ti合金超電導線材の製
造方法が提供できることとなった。
Claims (2)
- 【請求項1】 Cuマトリックス中に多数のNb−Ti
合金フィラメントを埋設した後、熱間押出と熱処理・伸
線加工を施すNb−Ti合金超電導線材の製造方法にお
いて、 前記Nb−Ti合金フィラメントをTi及びCuのいず
れとも反応しない材料で被覆してCuマトリックス中に
埋設すると共に、 上記熱間押出を400〜900℃の温度範囲で行い、 その後400〜600℃の温度範囲で6〜24時間の熱
処理および伸線加工を行うことを特徴とするフィラメン
トの均一性に優れたNb−Ti合金超電導線材の製造方
法。 - 【請求項2】 Ti及びCuのいずれとも反応しない材
料として、Nb,Ta,V,Nb−Ta合金,Nb−V
合金,Nb−Zr合金,Nb−Hf合金よりなる群から
選ばれる1種を用いる請求項1に記載の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8029589A JPH09223425A (ja) | 1996-02-16 | 1996-02-16 | Nb−Ti合金超電導線材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8029589A JPH09223425A (ja) | 1996-02-16 | 1996-02-16 | Nb−Ti合金超電導線材の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09223425A true JPH09223425A (ja) | 1997-08-26 |
Family
ID=12280272
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8029589A Pending JPH09223425A (ja) | 1996-02-16 | 1996-02-16 | Nb−Ti合金超電導線材の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09223425A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006100150A (ja) * | 2004-09-30 | 2006-04-13 | National Institute For Materials Science | 難加工性超伝導合金多芯線の製造方法 |
JP2015176808A (ja) * | 2014-03-17 | 2015-10-05 | 日立金属株式会社 | 複合導体 |
CN113061792A (zh) * | 2019-12-24 | 2021-07-02 | 南京达迈科技实业有限公司 | 一种低温超导Nb-Ti合金毛细管及其制备方法 |
CN114535343A (zh) * | 2022-04-26 | 2022-05-27 | 西部宝德科技股份有限公司 | 钛纤维制备方法 |
-
1996
- 1996-02-16 JP JP8029589A patent/JPH09223425A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2015176808A (ja) * | 2014-03-17 | 2015-10-05 | 日立金属株式会社 | 複合導体 |
CN113061792A (zh) * | 2019-12-24 | 2021-07-02 | 南京达迈科技实业有限公司 | 一种低温超导Nb-Ti合金毛细管及其制备方法 |
CN113061792B (zh) * | 2019-12-24 | 2022-04-05 | 南京达迈科技实业有限公司 | 一种低温超导Nb-Ti合金毛细管及其制备方法 |
CN114535343A (zh) * | 2022-04-26 | 2022-05-27 | 西部宝德科技股份有限公司 | 钛纤维制备方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20030729 |