JPH09222809A - 導電性ベルト - Google Patents

導電性ベルト

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JPH09222809A
JPH09222809A JP32979196A JP32979196A JPH09222809A JP H09222809 A JPH09222809 A JP H09222809A JP 32979196 A JP32979196 A JP 32979196A JP 32979196 A JP32979196 A JP 32979196A JP H09222809 A JPH09222809 A JP H09222809A
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JP
Japan
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rubber
conductive
conductive filler
belt
carbon black
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JP32979196A
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English (en)
Inventor
Ikuko Umezawa
育子 梅澤
Fumio Sekido
文雄 関堂
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Sumitomo Rubber Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Rubber Industries Ltd
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Publication date
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  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Delivering By Means Of Belts And Rollers (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 抵抗のばらつきや経日変化が少なく、しかも
環境変動に対しても安定な導電性ベルトを提供すること
である。 【解決手段】 ゴムに導電性充填剤(カーボンブラック
等)を配合した、体積固有抵抗が106 〜1013Ω・c
mである導電性ベルトであって、下記式(1)を満足する
ものである。 【数1】 0.5 ≦ logR0 −logR ≦ 3 ─(1) ただし、 R :導電性充填剤を添加したときのゴムの抵抗 R0 :導電性充填剤を添加しなかったときのゴムの抵抗

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主に複写機、プリ
ンター、ファクシミリーなどの電子写真装置に使用する
導電性ベルトに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、印刷紙を感光体に接触させて
トナーを転写させるとともに、静電力によって印刷紙を
搬送する転写ベルトが知られている。かかる転写ベルト
を用いると、印刷紙の種類や搬送速度などの条件によら
ず良好なトナー像の転写を行うことができ、かつ転写後
の用紙を強制的に感光体から分離させ、保持、搬送する
ことができる。
【0003】転写ベルトには、導電性を発現させるため
に、導電性充填剤としてカーボンブラックを配合した導
電性ゴムが用いられている。かかる転写ベルトに用いら
れる導電性ゴムは、体積固有抵抗が106 〜1013Ω・
cmであることが必要である。体積抵抗率が106 Ω・
cmを下回ると、リーク、紙汚れなどの画像上の問題が
発生する。一方、体積抵抗率が1013Ω・cmを超える
と、転写効率が悪く、実用に適さなくなる。
【0004】導電性ゴムの体積固有抵抗を上記範囲内に
するためには、以下の手段が通常採用される。 (1) イオン導電性ポリマーを用いる。 (2) イオン導電性の添加剤(例えば可塑剤、樹脂粉末な
ど)を添加する。 (3) 導電性充填剤(例えばカーボンブラック)を添加す
る。
【0005】このうち、(1) 、(2) はイオン伝導によ
り、(3) は電子伝導によりそれぞれ導電性を付与するも
のである。しかしながら、(1) 、(2) のようにイオン伝
導により導電性を付与した場合には、得られる導電性ゴ
ムは温度や湿度などの環境変動による電気抵抗の変化が
大きくなるため、好ましくない。
【0006】一方、(3) の電子伝導のみで導電性を付与
した場合には、体積固有抵抗のばらつきや経日変化が大
きいという問題がある。すなわち、カーボンブラックを
配合して導電性を調節する場合には、カーボンブラック
の配合量のわずかな変化やゴム中でのカーボンブラック
の分散性により、ゴムの電気抵抗が大きくばらついた
り、ゴムの導電性が経時的に不安定になるなどの問題が
生じる。そのため、かかる導電性ゴムを原料として製造
された導電性ベルトを使用して印刷を行っても、安定し
た画像が得られなくなるおそれがある。
【0007】さらに、カーボンブラックの添加量が多く
なれば電気抵抗の印加電圧への依存性が大きくなり、一
定の電気抵抗を得るために精密な印加電圧制御装置が必
要になるという問題や、ゴムの加工性が低下するという
問題も生じる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の主たる目的
は、上述の問題点を解決し、抵抗のばらつきや経日変化
が少なく、しかも環境変動に対しても安定な導電性ベル
トを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の導電性ベルトは、導電性充填剤を配合して、
体積固有抵抗を106 〜1013Ω・cmに調整したゴム
からなるものであり、前記ゴムが下記式(1) を満足する
ことを特徴とする。
【0010】
【数2】 0.5 ≦ logR0 −logR ≦ 3 ─(1) ただし、 R :導電性充填剤を添加したときのゴムの抵抗 R0 :導電性充填剤を添加しなかったときのゴムの抵抗 すなわち、本発明では、導電性充填剤の添加に基づく電
子伝導による体積固有抵抗の添加への寄与を100.5
103 Ω・cmの範囲にしつつ、電子伝導とイオン伝導
との併用によりゴムの体積固有抵抗を106 〜1013Ω
・cmとしたものである。
【0011】前記導電性充填剤としては、例えばカーボ
ンブラックが好適に用いられる。かかるカーボンブラッ
クは、ヨウ素吸着量が20〜90mg/gであるのが好
ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明において使用可能なゴム材
料としては、以下のものが例示される(2種以上のゴム
を混合したものも含む)。 (1) アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム、 (2) 水素化ニトリルゴム、 (3) アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴムとエチレ
ン−プロピレン−ジエン共重合ゴム (4) 水素化ニトリルゴムとエチレン−プロピレン−ジエ
ン共重合ゴム、 (5) 水素化ニトリルゴムとアクリロニトリル−ブタジエ
ン共重合ゴム (6) 水素化ニトリルゴムとアクリロニトリル−ブタジエ
ン共重合ゴムとエチレン−プロピレン−ジエン共重合ゴ
ム これらのゴム材料は、例えば重合開始剤に由来するアル
カリ金属イオンなどを含有するものであってもよい。こ
れにより、ゴムにイオン伝導に基づく導電性が付与され
る。
【0013】アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム
(以下、NBRという)を使用する場合、NBRのアク
リロニトリル含量は15〜55%、好ましくは25〜4
5%である。
【0014】また前記水素化ニトリルゴム(以下、HN
BRという)としては、例えば日本ゼオン(株)製のゼ
ットポール1020、同2010、同2020などがあ
げられる。
【0015】前記NBRとエチレン−プロピレン−ジエ
ン共重合ゴム(以下、EPDMという)とを併用する場
合、EPDMにおけるジエン類としては、例えばエチリ
デンノルボルネン、1,4−ヘキサジエン、ジシクロペ
ンタジエンなどがあげられる。また、NBRとしては、
前記と同じものが使用可能である。NBRとEPDMと
の配合割合は、NBR/EPDM(重量比)で100/
0〜60/40である。
【0016】前記HNBRとEPDMとを併用する場
合、HNBRおよびEPDMとしては前記と同じものが
使用可能である。HNBRとEPDMとの配合割合は、
HNBR/EPDM(重量比)で100/0〜50/5
0であるのが好ましい。前記HNBRとNBRとを併用
する場合、HNBRおよびNBRとしては前記と同じも
のが使用可能である。HNBRとNBRとの配合割合
は、HNBR/NBR(重量比)で100/0〜20/
80であるのが好ましい。
【0017】前記HNBRとNBRとEPDMとを併用
する場合、HNBR、NBRおよびEPDMとしては前
記と同じものが使用可能である。HNBRとNBRとE
PDMとの配合割合は、HNBR/NBR/EPDM
(重量比)で100/0/0〜10/70/20である
のが好ましい。前記ゴム材料の体積固有抵抗は、JIS
K 6911に規定の「抵抗率」に準拠して求めたも
のである。このとき、測定環境は23.5℃で湿度55
%RHとし、この測定環境になじませるためのシーズニ
ングは90時間とする。測定は、印加電圧150Vで印
加し、印加から60秒経過後に行う。
【0018】本発明の導電性ベルトを製造するうえで必
要な添加剤としては、加硫剤、加硫促進剤、老化防止
剤、軟化剤、可塑剤,補強剤、充填剤などがあげられる
が、加硫剤を除く他の添加剤は必要に応じて添加すれば
よい。加硫剤としては、例えばイオウ、有機含イオウ化
合物のほか、有機過酸化物なども使用可能である。有機
含イオウ化合物としては、例えばテトラメチルチウラム
ジスルフィド、N,N’−ジチオビスモルホリンがあげ
られる。また、有機過酸化物としては、例えばベンゾイ
ルペルオキシドなどがあげられる。加硫剤の添加量は、
ゴム成分100重量部に対して0.3〜4重量部、好ま
しくは0.5〜3重量部であるのが適当である。
【0019】加硫促進剤としては、例えば消石灰、マグ
ネシアMgO、リサージPbOなどの無機促進剤、テト
ラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラム
ジスルフィドなどのチウラム類、ジブチルジチオカーバ
ミン酸亜鉛、ジエチルジチオカーバミン酸亜鉛などのジ
チオカーバメート類、2−メルカプトベンゾチアゾー
ル、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフ
ェンアミドなどのチアゾール類、トリメチルチオ尿素、
N,N’−ジエチルチオ尿素などのチオウレア類などの
有機促進剤があげられる。
【0020】加硫促進助剤としては、例えば亜鉛華など
の金属酸化物、ステアリン酸、オレイン酸、綿実脂肪酸
などの脂肪酸その他の従来公知の加硫促進助剤があげら
れる。また老化防止剤としては、例えば2−メルカプト
ベンゾイミダゾールなどのイミダゾール類、フェニル−
α−ナフチルアミン、N,N’−ジ−β−ナフチル−p
−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’−イソプロ
ピル−p−フェニレンジアミンなどのアミン類、ジ−te
rt−ブチル−p−クレゾール、スチレン化フェノールな
どのフェノール類などがあげられる。
【0021】軟化剤としては、例えばステアリン酸、ラ
ウリン酸などの脂肪酸、綿実油、トール油、アスファル
ト物質、パラフィンワックスなどがあげられる。可塑剤
としては、例えばジブチルフタレート、ジオクチルフタ
レート、トリクレジルホスフェートなどがあげられる。
補強剤としては、カーボンブラックが代表例としてあげ
られるが、カーボンブラックは導電性充填剤として本発
明の導電性ベルトの導電性に大きな影響を与える。充填
剤としては、例えば炭酸カルシウム、クレー、硫酸バリ
ウム、ケイ藻土などがあげられる。
【0022】また、ゴム材料にイオン導電性の添加剤を
使用すると、前述のように、イオン伝導による導電性を
付与することができる。イオン導電性の添加剤は、使用
するゴム材料自体がイオン導電性を有しない場合に有効
であるが、ゴム材料がイオン導電性を有する場合であっ
ても、所定の体積固有抵抗を得るために、添加してもよ
い。
【0023】このようなイオン導電性の添加剤として
は、例えば金属塩ドーピング可塑剤、過塩素酸リチウ
ム、ポリエチレンオキサイドなどがあげられる。本発明
における導電性充填剤としては、例えばカーボンブラッ
ク、グラファイトなどがあげられる。カーボンブラック
としては、例えばチャンネルブラック、ファーネスブラ
ック、アセチレンブラックなどがあげられる。
【0024】カーボンブラックは、ヨウ素吸着量が20
〜90mg/gのものを使用するのが好ましい。ヨウ素
吸着量が90mg/gを超えるときは、体積固有抵抗の
ばらつきや経日変化が大きくなる。また、ヨウ素吸着量
が20mg/g未満であると、多量にカーボンブラック
を添加しないと、体積固有抵抗106 〜1013Ω・cm
を達成できないので、その結果として、導電性ベルトの
物性が低下する(例えば硬くなる)という問題がある。
【0025】導電性充填剤の添加量は、上記式(1) を満
足させる量であればよく、具体的には、例えば導電性充
填剤としてカーボンブラックを用いる場合、ゴム材料1
00重量部に対して5〜60重量部、好ましくは20〜
50重量部であるのが適当である。導電性充填剤の添加
量がこの範囲を超えると、ベルトの電気抵抗が印加電圧
に大きく依存するようになるため好ましくない。また、
カーボンブラックの粒径は18〜120nm、好ましく
は22〜90nmであるのが適当である。
【0026】つぎに、本発明の導電性ベルトの製造方法
を説明する。まず、導電性充填剤を添加しないで、ゴム
材料に所定量の他の添加剤を配合し、混練、成形、加硫
して体積固有抵抗測定用のサンプル作製し、これを用い
て導電性充填剤を添加しなかったときの抵抗値R0 をあ
らかじめ測定しておく。ついで、上記と同じゴム材料と
添加剤に導電性充填剤を配合して、混練した後、ベルト
状、好ましくはエンドレスベルト状に押出成形し、つい
で加硫を行う。加硫は缶加硫が好適であるが、その他の
加硫方法であってもよい。加硫条件は、使用するゴムや
配合量に応じて変化するが、通常140〜170℃で
0.5〜6時間行うのがよい。加硫後、ベルトの厚みを
揃えて、表面を均一にするために表面を研磨する。
【0027】このようにして得られた導電性ベルトにつ
いて、ゴムの体積固有抵抗Rを測定し、それが106
1013Ω・cmの範囲内にあり、かつlogR0 −lo
gRが前記式(1) を満足することを確認する。本発明の
導電性ベルトを転写ベルトとして使用する場合には、ト
ナーの付着等によるベルト表面の汚れを防止し、かつ表
面抵抗率を安定させるために、ベルトの表面をウレタン
樹脂などの材料によって被覆処理して、表面層を形成す
るのが好ましい。
【0028】上記表面層を構成する材料としては、トナ
ーが付着しにくいものが好ましく、かかる特性と、柔軟
性、耐摩耗性、あるいは転写ベルトの基体層に対する接
着強度等を考慮すると、従来公知の種々の樹脂の中でも
特にウレタン樹脂が好適に使用される。ウレタン樹脂か
らなる表面層は、ウレタン樹脂を含む水性の塗布液を、
スプレーコーティング法、ディップコーティング法等の
塗布法によって転写ベルト本体(基体層)の表面に塗布
し、乾燥・固化させた後、加熱して硬化させることによ
って得られる。表面層の厚さは3〜10μmに設定され
る。
【0029】本発明の導電性ベルトの一例を図1に示
す。図1は、本発明の導電性ベルトからなる転写ベルト
の使用状態を示したものである。すなわち、帯電チャー
ジャー4によってあらかじめ表面が帯電された感光体5
は、露光部Aで露光されることにより表面に静電潜像が
形成され、次いでこの静電潜像は現像ローラ6によって
顕像化され、トナー像を形成する。一方、転写紙8は、
給紙ローラ7から転写ベルト3によって転写部Bに搬送
される。前記トナー像は、転写部Bにて、背面の転写チ
ャージャー9の作用により転写紙8上に転写される。転
写後、転写紙8’は定着ローラ10に搬送されて定着さ
れる。図1中、符号11はクリーニングブレード、12
はローラーをそれぞれ示す。
【0030】上記転写ベルトは、転写チャージャー9の
作用によりチャージを有するため、転写ベルトに転写紙
が静電吸着し、転写のだけでなく、転写紙の感光体から
の分離や搬送も併せて行うことができる。すなわち、転
写と搬送の過程を一体化できることから、電子写真装置
を小型化できる。また、転写紙が転写ベルト上に静電吸
着して搬送されることから、転写紙の位置がずれるおそ
れが少ない。
【0031】上記転写ベルト3は、ベルトを構成する導
電性ゴムの体積抵抗率(JIS K6911に準拠して
求めたもの)が106 〜1013Ω・cm、好ましくは1
7. 0 〜1012Ω・cmの範囲であるので、高い転写効
率を有する。
【0032】
〔ゴム〕
NBR:日本ゼオン社製のニッポール1032 HNBR:日本ゼオン社製のゼットポール2010L EPDM:三井石油化学社製の三井EPT4021 〔カーボンブラック〕 HAF−LS:三菱化成社製のダイヤブラックLH〔ヨ
ウ素吸着量(JISK 6221)88mg/g〕 アセチレンブラック:電気化学社製のデンカブラック
(ヨウ素吸着量105mg/g) FEF:東海カーボン社製のシーストSO(ヨウ素吸着
量44mg/g)〔可塑剤〕 US70(改2):三建化工社製の導電性可塑剤(含過
塩素酸リチウムのエステル系可塑剤) DOA:三建化工社製の非導電性可塑剤(アジピン酸ジ
オクチル)〔加硫促進剤〕 ノクセラーDM:大内新興化学工業社製のジベンゾチア
ジルジスルフィドの商品名 ノクセラーTOT−N:同社製のテトラキス(2−エチ
ルヘキシル)チウラムジスルフィドの商品名 ノクセラーCZ:同社製のN−シクロヘキシル2−ベン
ゾチアゾールスルフェンアミドの商品名 ノクセラーM:同社製の2−メルカプトベンゾチアゾー
ルの商品名 ノクセラーDT:同社製のジ−o−トリルグアニジンの
商品名 ノクセラーTS:同社製のテトラメチルチウラムモノス
ルフィドの商品名 ノクセラーEP−55:同社製の商品名 〔その他の添加剤〕 ステアリン酸:ユニケマオーストラリア社製 亜鉛華:東邦亜鉛社製の#1 硫黄:鶴見化学社製の粉末硫黄 上記各成分を密閉式混練機で素練り、混練した後、ベル
ト状に押出成形し、次いで成形品を加硫缶に入れ、16
0℃で0.5時間加熱して加硫を行った。さらに、ベル
トのゴム厚みが0.50±0.05mmとなるように、
その表面を研磨して導電性ベルトを得た。
【0033】得られた各導電性ベルトについて、カーボ
ンブラックを添加しないときの体積固有抵抗値logR
0 、カーボンブラックを添加したときの体積固有抵抗値
logRおよびその差logR0 −logRを求めると
共に、体積固有抵抗のばらつき、経日変化および環境依
存性を調べた。体積固有抵抗の測定は前述した条件で、
JIS K 6911の「抵抗率」に準拠して行った。
測定には、130mm×130mm、厚さ2mmのサン
プルを用いた。
【0034】体積固有抵抗のばらつき、経日変化および
環境依存性の測定方法は以下のとおりである。 (1) 体積固有抵抗のばらつき 各実施例および比較例で得た導電性ベルトのサンプルを
8個ずつ用意し、8個のサンプルの各体積固有抵抗を測
定し、その最大値と最小値との差ΔlogR1を求め
た。この差が大きいほど、体積固有抵抗のばらつきが大
きいことになる。 (2) 体積固有抵抗の経日変化 各実施例および比較例で得た導電性ベルトのサンプルを
8個ずつ用意し、各サンプルを室温下で4週間放置し
た。そして、サンプリング直後、1週間後、2週間後、
3週間後、4週間後の計5回にわたって各サンプルの体
積固有抵抗を測定し、5点の測定値から最大値と最小値
との差ΔlogR2 を求め、サンプル8個の平均値を求
めた。この差が大きいほど、体積固有抵抗の経日変化が
大きいことになる。 (3) 体積固有抵抗の環境依存性 温度10℃、湿度15%の環境下、温度23.5℃、湿
度55%の環境下および温度32.5℃、湿度90%の
環境下に、各実施例および比較例で得たサンプルを8個
ずつをそれぞれ24時間放置し、それぞれの環境下での
体積固有抵抗の平均値を求め、得られた3つの平均値か
ら最大値と最小値との差ΔlogR3 を求めた。
【0035】各試験結果を配合割合と共に表1〜3に示
す。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】
【表3】
【0039】表1,表2および表3から、たとえlog
Rが最適範囲である6〜13の範囲内であっても、lo
gR0 −logRが0.5未満のときは、環境依存性が
大きく、そのため環境変動により体積固有抵抗が大きく
変化することがわかる(比較例1および3)。一方、l
ogRが前記と同じ最適範囲内であっても、logR0
−logRが3を超えるときは、体積固有抵抗のばらつ
きおよび経日変化が大きくなることがわかる(比較例
2、4および5)。
【0040】これに対して、実施例1〜12では、体積
固有抵抗のばらつき、経日変化および環境依存性がいず
れも小さいことがわかる。
【0041】
【発明の効果】本発明の導電性ベルトは、体積固有抵抗
のばらつき、経日変化および環境依存性が小さいという
効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の導電性ベルトの一例を示す説明図であ
る。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29K 507:04

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性充填剤を配合して、体積固有抵抗を
    106 〜1013Ω・cmに調整したゴムからなる導電性
    ベルトであって、前記ゴムが下記式(1) を満足すること
    を特徴とする導電性ベルト。 【数1】 0.5 ≦ logR0 −logR ≦ 3 ─(1) ただし、 R :導電性充填剤を添加したときのゴムの抵抗 R0 :導電性充填剤を添加しなかったときのゴムの抵抗
  2. 【請求項2】前記導電性充填剤がカーボンブラックであ
    る請求項1記載の導電性ベルト。
  3. 【請求項3】前記カーボンブラックは、ヨウ素吸着量が
    20〜90mg/gである請求項2記載の導電性ベル
    ト。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002139923A (ja) * 2000-11-02 2002-05-17 Bando Chem Ind Ltd 電子写真装置用導電性部材
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