JPH09222770A - 帯電部材 - Google Patents

帯電部材

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JPH09222770A
JPH09222770A JP8030212A JP3021296A JPH09222770A JP H09222770 A JPH09222770 A JP H09222770A JP 8030212 A JP8030212 A JP 8030212A JP 3021296 A JP3021296 A JP 3021296A JP H09222770 A JPH09222770 A JP H09222770A
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JP
Japan
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silicone rubber
charging member
conductive
charging
charged
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JP8030212A
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English (en)
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Michiaki Yasuno
道昭 安野
Minoru Rokutan
実 六反
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Fujifilm Business Innovation Corp
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Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Rolls And Other Rotary Bodies (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被帯電体への低重合度成分の移行を阻止する
汚染防止層を不要とすると共に、画質欠陥の発生の恐れ
がなく、しかも電気抵抗の環境安定性および柔軟性に優
れた帯電部材を提供することにある。 【解決手段】 本発明は、感光体等の被帯電体表面に押
圧させた状態で電圧を印加して、被帯電体を帯電する帯
電部材に関する。この帯電部材1は、導電性基体1a上
に固定された少なくとも架橋シリコーンゴムを構成成分
とする導電性弾性体層1bからなる。上記シリコーンゴ
ム中に存在する数平均分子量1万以上の未架橋シリコー
ンポリマー成分の含有量は1重量%以下である。架橋シ
リコーンゴムは、ポリオルガノハイドロジェンシロキサ
ンを架橋剤として、ビニル基が2個以上置換した粘度3
000cp以下の液状ポリメチルシロキサンを白金系触
媒の存在下に反応させて得られる反応生成物であること
が好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真複写機,
プリンター,ファクシミリ,これらの複合OA機器等の
電子写真装置や静電記録装置などの画像形成装置におけ
る帯電部材に関する。より詳しくは、感光体や誘電体等
の被帯電体表面に押圧して、被帯電体表面を均一に帯電
処理する帯電部材に関する。
【0002】
【従来の技術】ロールまたはブレード形状の導電性弾性
体を用いた接触帯電装置において、カーボンブラック等
で導電化したシリコーンゴムは、低硬度で比較的均一な
導電性を有し、かつ温湿度等の環境変動の影響を受けに
くいことが知られている。しかし、導電性シリコーンゴ
ムを感光体等の被帯電体と1週間またはそれ以上接触さ
せると、その接触部位に対応した白抜け等の画質欠陥を
発生するという問題がある。従来、このような問題に対
処するために、例えば特開平3−249777号公報
に、シリコーンゴムにカーボンブラックを分散させた弾
性層がN−メトキシメチル化ナイロンを主体とする表面
層で被覆され、ローラ跡と呼ばれるブリード現象を防止
するようにした帯電部材が提案されている。また、特開
平4−120564号公報には、シリコーンゴムに吸油
量80ml/100g以下のカーボンブラックを分散させた下
層の抵抗層上に、樹脂中に導電粒子を分散させた表層の
抵抗層を被覆した帯電部材が提案されており、表面層を
形成する樹脂としてポリウレタンが開示されている。し
かしながら、これらの帯電部材は、上述の問題点に対し
てある程度の効果を示すものの、シリコーンゴム層と表
面層の密着性が悪く、長期使用中に膜の剥離が生じやす
い等の耐久性に問題がある。さらに、表面層の樹脂が温
湿度等の環境変動の影響を受けやすく、安定した電気抵
抗値が得られないという問題もある。
【0003】一方、表面層を必要としない単層構造の帯
電部材については、例えば特開平6−25431号公報
に、低重合度シロキサンおよび無官能シリコーンオイル
の合計濃度が5000ppm以下のシリコーンゴムコン
パウンドをローラ状に架橋・成形した後、真空加熱処理
して上記シロキサンやオイル等を除去した電子写真用シ
リコーンゴムローラおよびその製造法が提案されてい
る。しかし、この方法は除去処理自体が非常に煩雑であ
る。のみならず、一般に分子量3000以下に相当する
重合度4〜25程度の低重合度成分の含有量を少なくし
ても、後述するように、白抜け等の画質欠陥の発生を防
止する上で問題の解決に繋がらない。特開平7−166
051号公報には、過塩素酸塩を含有するかまたは含ま
ないPPG−PEGのベースポリオールとポリイソシア
ネートとから得られるポリウレタンを導電性弾性層とし
た帯電部材が提案されている。しかし、この帯電部材に
おいても、ポリウレタンが有する温湿度等の環境変動の
大きさを改善できるものではない。しかも、弾性層を低
硬度とすると、被帯電体との密着性が増し固着しやすく
なるという本質的な問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように、表面が被
覆された従来の2層構造の帯電部材では、シリコーンゴ
ム層と表面層との密着性が悪く耐久性に劣り、さらに電
気抵抗の環境変動性が大きいという問題があった。ま
た、単層構造の帯電部材において、シリコーンゴム層の
場合は、低重合度成分の除去処理が煩雑であるばかりで
なく、その含有量を少なくしても本質的に画質欠陥の発
生を回避することができず、ポリウレタン層の場合は、
やはり環境変動が大きく、また被帯電体と固着しやすい
という問題があった。そこで、本発明の目的は、上述の
問題点を解決しようとするものであって、導電性シリコ
ーンゴムの特長を活かすことにより、特性面において電
気抵抗の環境安定性および柔軟性に優れたシリコーンゴ
ムを弾性体とする改良された帯電部材を提供することに
ある。本発明の他の目的は、被帯電体への低重合度成分
の移行を阻止する汚染防止層を不要とすると共に、被帯
電体と接触してもブリード物による画質欠陥の発生の恐
れがなく、煩雑な除去処理工程を必ずしも必要としない
帯電部材を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、シリコー
ンゴム中に存在する画質不良の原因となる物質の特定に
努めると共に、その原因物質を極力低減させる方法につ
いて鋭意研究・検討を重ねてきた。その過程で、画質不
良の原因物質としては、従来から低重合度のポリシロキ
サンであると認識されていたにもかかわらず、数平均分
子量が数千以下のオリゴマー領域にあるポリシロキサン
は、画質不良に実質的に関与しないことが解明された。
同時に、意外にも数平均分子量1万以上の未架橋ポリシ
ロキサンが特異的に画質に悪影響を及ぼしている事実を
併せて究明した。このように、シリコーンゴム中に上記
高分子量の未架橋ポリシロキサンを残存させないこと
が、被帯電体への移行成分による画質欠陥を発生させな
いために有効であることを見い出したものである。さら
に、過酸化物により架橋する公知のミラブル型シリコー
ンゴムは、その原料ポリマーの殆どが数平均分子量1万
以上の高分子量成分で構成されており、架橋反応後も高
分子量の未反応ポリシロキサンが数%程度残存するのが
普通である。これに対し、粘度が3000cp(以下、
粘度は25℃で測定)以下のビニル基置換の液状ポリメ
チルシロキサンをポリオルガノハイドロジェンシロキサ
ンで架橋して得られるシリコーンゴム中には、数平均分
子量が1万以上の未反応ポリシロキサンが殆ど存在しな
いことを見い出した。このように、改良された反応原料
を使用することにより、特に溶剤抽出等の後処理を必要
とすることなく、ブリードディフェクトの発生を防止す
ることが可能である。以上のような知見に基づいて、本
発明を完成するに到ったものである。
【0006】すなわち、本発明の帯電部材は、被帯電体
表面に押圧させた状態で電圧を印加して被帯電体を帯電
する導電性部材であって、導電性部材は導電性基体上に
固定された少なくとも架橋シリコーンゴムを構成成分と
する導電性弾性体層からなり、上記シリコーンゴム中に
存在する数平均分子量1万以上の未架橋シリコーンポリ
マー成分の含有量が1重量%以下であることを特徴とす
る。上記架橋シリコーンゴムは、ポリオルガノハイドロ
ジェンシロキサンを架橋剤として、粘度3000cp以
下のビニル基が2個以上置換した液状ポリメチルシロキ
サンを白金系触媒の存在下に反応させて得られる反応生
成物であることが好ましい。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の帯電部材は、帯電ロールとして使用する場合、
図1A,Bに示すように、円柱状または中空円筒状の導
電性基体1a外周面に導電性弾性体層1bが固定された
導電性部材から構成される。また、帯電部材1の導電性
基体1aと被帯電体(例えば図4に示す感光体11)と
の間には、電圧が印加される。導電性基体は、帯電部材
の電極および支持部材として機能するもので、例えばア
ルミニウム,銅合金,ステンレス鋼等の金属または合
金、クロム,ニッケル等で鍍金処理を施した鉄,合成樹
脂などの導電性の材質で構成される。導電性基体の外径
は通常4〜10mmの範囲にある。
【0008】導電性弾性体層は、帯電部材が適切なニッ
プ幅ないしニップ圧でもって被帯電体表面に押圧して被
帯電体を均一に帯電できるよう、適切な硬度および電気
抵抗値を有する。この弾性体層は導電剤を配合した架橋
シリコーンゴムまたは同ゴムを主体としたゴム材から構
成される。ゴム材としては、上記シリコーンゴム単独の
他に、天然ゴム,イソプレンゴム,クロロプレンゴム,
EPDM,SBR,NBR等を20重量%以下の割合で
ブレンドした架橋シリコーンゴムが挙げられる。架橋シ
リコーンゴムは、アルケニル基が2個以上置換したポリ
シロキサンにポリオルガノハイドロジェンシロキサンが
付加する液状シリコーンゴムを用いることが好適であ
る。液状シリコーンゴムとしては、上記アルケニル基置
換ポリシロキサンをベースポリマーとするA液と、上記
ポリオルガノハイドロジェンシロキサンを架橋剤とする
B液との二液性のものが用いられる。また、B液中に上
記ベースポリマーを含有させることもできる。二液性シ
リコーンゴムは、白金系触媒の存在下に架橋反応が進行
し、ベースポリマー中のアルケニル基にB液中に存在す
る水素原子が付加して架橋シリコーンゴムが生成する。
【0009】アルケニル基が2個以上置換したポリシロ
キサンは、アルケニル基が末端またはシロキサン側鎖の
いずれに置換してもよい。アルケニル基としては、ビニ
ル基,アリル基,α−プロペニル基等が挙げられる。上
記ポリシロキサンの代表例としては、下記一般式(I)で
表される両末端ビニル基封鎖ポリメチルシロキサンや、
一般式(II)で表される側鎖にビニル基が置換したポリメ
チルシロキサン等が挙げられる。
【化1】 (式中、R1は 炭素数1〜6の低級アルキル基、3,
3,3−トリフルオロプロピル基またはフェニル基を示
し、nは20〜1000の整数を意味する。)
【化2】 (式中、R2,R3,R2′およびR3′は、同一でもある
いは異なっていてもよく、炭素数1〜6の低級アルキル
基またはフェニル基を示し、R4は 炭素数1〜6の低級
アルキル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基また
はフェニル基を示す。また、pとqの和は20〜100
0の範囲にあり、qは3以上の整数を意味する。)
【0010】アルケニル基が2個以上置換したポリシロ
キサンは、上記一般式(I),(II)で表されるポリメチル
シロキサンに限られるものではなく、式中のメチル基が
他のアルキル基やフェニル基等で置換されていてもよ
い。その具体例としては、両末端がビニル基で封鎖され
たポリジメチルシロキサン,ポリメチルフェニルシロキ
サン,ジメチルシロキサン−メチルフェニルシロキサン
共重合体,ジメチルシロキサン−メチルビニルシロキサ
ン共重合体,メチルフェニルシロキサン−メチルビニル
シロキサン共重合体,ジメチルシロキサン−メチルビニ
ルシロキサン−ジメチルシロキサン共重合等;両末端が
トリメチル基で封鎖されたポリメチルビニルシロキサ
ン,ポリフェニルビニルシロキサン,ジメチルシロキサ
ン−メチルビニルシロキサン共重合体,メチルフェニル
シロキサン−メチルビニルシロキサン共重合体,ジメチ
ルシロキサン−メチルビニルシロキサン−ジメチルシロ
キサン共重合などが挙げられる。これらのポリシロキサ
ン類の重合度は20〜1000の範囲にあることが好ま
しい。重合度が20未満であると、ポリシロキサンの揮
発性が高いだけでなく、カーボンブラック等の導電剤が
沈降して分離しやすくなり、物性の安定した導電性弾性
体層が形成し難くなる。一方、重合度が1000より高
くなると、架橋反応後のシリコーンゴム中に存在する数
平均分子量1万以上の未架橋シリコーンポリマー成分が
1重量%を越えるようになる。そのため、溶剤抽出等の
後処理が必要となり好ましくない。
【0011】前記ポリオルガノハイドロジェンシロキサ
ンは、分子中に3個以上のヒドロシリル基(Si−H)
を有する必要がある。しかし、ベースポリマー中に3個
以上のアルケニル基を有する場合には、分子中に2個の
ヒドロシリル基を有するものも使用可能である。その代
表例としては、下記一般式(III) および(IV)で表される
ポリメチルハイドロジェンシロキサン等が挙げられる。
【化3】 (式中、R5,R6,R5′およびR6′は、同一でもある
いは異なっていてもよく、炭素数1〜6の低級アルキル
基またはフェニル基を示し、xは3〜50の整数を意味
する。)
【化4】 (式中、R7,R8,R7′およびR8′は、同一でもある
いは異なっていてもよく、炭素数1〜6の低級アルキル
基またはフェニル基を示し、R9は 炭素数1〜6の低級
アルキル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基また
はフェニル基を示す。また、yは5〜50の整数、zは
3以上の整数をそれぞれ意味する。)
【0012】ポリオルガノハイドロジェンシロキサン
は、上記一般式(III) ,(IV)で表されるポリメチルハイ
ドロジェンシロキサンに限られるものではなく、式中の
メチル基が他のアルキル基やフェニル基等で置換されい
てもよく、勿論x,zは場合により整数2を含む。さら
に、式中のR5およびR5′,R7およびR7′の一方また
は双方は水素原子であってもよい。その具体例として
は、両末端にジメチルハイドロジェンシロキシ基を有す
るポリジメチルシロキサン,ポリメチルフェニルシロキ
サン,ジメチルシロキサン−メチルフェニルシロキサン
共重合体,メチルハイドロジェンシロキサン−ジメチル
シロキサン共重合体,メチルハイドロジェンシロキサン
−メチルフェニルシロキサン共重合体,ジメチルシロキ
サン−メチルハイドロジェンシロキサン−ジメチルシロ
キサン共重合体等;両末端がトリメチル基で封鎖された
ポリメチルハイドロジェンシロキサン,ポリフェニルハ
イドロジェンシロキサン,メチルハイドロジェンシロキ
サン−ジメチルシロキサン共重合体,メチルハイドロジ
ェンシロキサン−メチルフェニルシロキサン共重合体,
ジメチルシロキサン−メチルハイドロジェンシロキサン
−ジメチルシロキサン共重合体などが挙げられる。これ
らのポリシロキサン類の重合度は3〜50の範囲にある
ことが好ましい。
【0013】ゴム材中には、導電剤および前記白金系触
媒を必須成分とし、非導電性充填剤等が適宜配合され
る。導電剤としては、カーボンブラック、グラファイ
ト、アルミニウム,銅,錫,ステンレス鋼等の各種導電
性金属または合金、酸化錫,酸化亜鉛,酸化インジウ
ム,酸化チタン,酸化錫−酸化アンチモン固溶体,酸化
錫−酸化インジウム固溶体等の各種導電性金属酸化物、
これらの導電性材料で被覆された絶縁性物質などの微粉
末を用いることができる。白金系触媒としては、担体に
担持された白金や白金ブラック,塩化白金酸,アルコー
ルやケトンに溶解した塩化白金酸,オレフィン類やジケ
トン類と塩化白金酸との錯化合物等が挙げられる。白金
系触媒は、液状シリコーンゴムに対して白金金属換算で
1〜1000ppmの範囲で添加される。非導電性充填
剤としては、珪藻土,石英粉末,乾式シリカ,湿式シリ
カ,酸化チタン,酸化亜鉛,アルミノケイ酸,炭酸カル
シウム等が挙げられる。
【0014】前記A液およびB液のいずれか一方または
双方には、少なくとも上記導電剤および白金系触媒が配
合され、その他非導電性充填剤等が適宜配合される。A
液とB液の混合比は、重量比で1:0.8〜1.2の範
囲、好ましくは1:1で用いるため、通常B液中に前記
ベースポリマーを含有させる。液状シリコーンゴムを用
いて本発明の帯電部材を製造するには、例えば次のよう
な方法が挙げられる。まず、A液およびB液を充分に攪
拌・混合し、圧縮成型法,射出成型法,トラスファー成
型法,押出成型法等により、適宜プライマー処理された
導電性基体(1a)を中心に支持した金型内にゴム組成物
を注入する。その後、液状シリコーンゴム組成物を80
〜200℃で2〜60分間加熱してゴム成分を架橋す
る。必要に応じて、更に180〜230℃で30分〜6
時間程度加熱して二次加硫を行ってもよい。このように
して、導電剤含有のシリコーンゴムを構成成分とする導
電性弾性体層(1b)が基体(1a)の外周に固着された帯
電部材(1)を製造することができる。以上の方法におい
て、重合度20〜1000の範囲ないし粘度20〜30
00cpの範囲にある前記アルケニル基置換ポリシロキ
サンをベースポリマーとして用いると、架橋シリコーン
ゴム中に存在する数平均分子量1万以上の未架橋シリコ
ーンポリマー成分の含有量が1重量%以下となり、上記
未架橋シリコーンポリマーの除去処理が不要である。
【0015】本発明においては、数平均分子量1万以上
の未架橋シリコーンポリマーを1重量%を越える量で含
有するシリコーンゴムも使用可能である。その場合、未
架橋シリコーンポリマーを除去して、その含有量を1重
量%以下に低下させる必要がある。このようなシリコー
ンゴムとしては、シリコーン生ゴムを過酸化物で架橋し
たミラブル型シリコーンゴムを挙げることができる。上
記シリコーン生ゴムとしては、ポリジメチルシロキサ
ン,ポリメチルトリフルオロプロピルシロキサン,ポリ
メチルビニルシロキサン,ポリトリフルオロプロピルビ
ニルシロキサン,ポリメチルフェニルシロキサン,ポリ
フェニルビニルシロキサン、これらポリシロキサンの共
重合体等が挙げられる。これらのシリコーンゴムの平均
重合度は、5000〜10000の範囲にあることが好
ましい。
【0016】ミラブル型シリコーンゴム中には、導電剤
および架橋剤を必須成分とし、非導電性充填剤,分散促
進剤等が適宜配合される。導電剤および非導電性充填剤
としては、液状シリコーンゴムの場合と同様のものが用
いられる。また、架橋剤としては、ジ−t−ブチルパー
オキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチ
ルパーオキシ)ヘキサン、ジクミルパーオキサイド、t
−ブチルパーオキシベンゾエート、p−クロロベンゾイ
ルパーオキサイド等の過酸化物が挙げられる。前記未架
橋シリコーンポリマーの除去方法としては、例えば溶剤
抽出処理等が採用される。この溶剤抽出処理は、ソック
スレー法と呼ばれ、シリコーンゴムを有機溶剤中に浸漬
し、減圧下に80〜120℃で加熱することにより行わ
れる。加熱時間は未架橋シリコーンポリマーの含有量に
応じて適宜設定される。有機溶剤としては、n−ヘキサ
ン,ベンゼン,トルエン,キシレン,ガソリン,二塩化
メチレン,四塩化炭素,トリクロロエタン,エチルエー
テル等が挙げられる。このようにして、ミラブル型シリ
コーンゴム中に存在する数平均分子量1万以上の未架橋
シリコーンポリマー成分を1重量%以下の含有量に低下
させることが可能である。
【0017】帯電部材(導電性弾性体層)の体積固有抵
抗値は、105〜109Ωcmの範囲にあることが好まし
い。例えば、カーボンブラックを前記導電剤として用い
る場合は、シリコーンゴム100重量部に対して10〜
100重量部の範囲で配合される。体積固有抵抗値が1
5Ωcm 未満であると、被帯電体表面に過剰電流が流
れ、その表面にピンホールが存在するような場合リーク
が発生しやすい。一方、体積固有抵抗値が109Ωcm よ
り大きくなると、低電圧での被帯電体への帯電が困難と
なり、帯電量の不足により画質欠陥が生じるようにな
る。導電性弾性体層の厚さは0.5〜5.0mmの範囲に
あればよく、2.0〜4.0mmの範囲にあることが好ま
しい。厚さが0.5mmより薄くなると、均一なニップ
を確保することが困難になる。一方、厚さを5.0mm
より厚くしても、帯電性能の向上に繋がらないだけでな
く、シリコーンゴムの成型コストが上昇しコスト的に不
利である。
【0018】帯電部材の硬度はJIS A で20〜40
°の範囲にあることが好ましい。すなわち、硬度(以
下、JIS A 硬度をいう)がこの範囲にあれば、被帯
電体とのニップ均一性が非常に良好であり、帯電不良に
よる画質欠陥が発生するような恐れがない。また、硬度
が20°未満であると、シリコーンゴムの弾性復元性等
の歪み特性が不良であり、長期間にわって均一なニップ
が得られなくなる。なお前述のように、帯電部材と被帯
電体との間には直流および交流の重畳電圧が印加され
る。直流電圧は300V〜1kVの範囲に、ピーク間交
流電圧は1〜2kVの範囲にあることが好ましい。本発
明の帯電部材は、基本的に導電性基体に固定された単層
構造の導電性シリコーンゴムからなるが、抵抗調整層等
の表面層を必要に応じて設けることを妨げるものではな
い。
【0019】以上、ロール状帯電部材(帯電ロール)に
ついて説明してきたが、本発明の帯電部材の形態は、ブ
ロック状やブレード状であってもよい。ブロック状また
はブレード状の帯電部材は、図2に示すように、厚さ方
向に関して、帯電部材2,3が押圧配置される被帯電体
とは反対側面の導電性弾性体層2b,3bが、板状の導
電性基体2a,3aに接着・固定される。本発明の帯電
部材は、帯電器以外にも転写器や除電器等に適用するこ
とができる。転写器における帯電部材として使用する場
合は、帯電部材が用紙等の転写材を介して感光体等の被
帯電体に押圧され、その体積抵抗値は 104〜1010Ω
cmの範囲に調整される。また、除電器における帯電部材
として使用する場合は、帯電部材が被帯電体に直接接触
し、その体積抵抗値は102〜104Ωcmの範囲に調整さ
れる。
【0020】(発明の作用)シリコーンゴムは、他の炭
化水素系ゴムと比較して、化学構造的にフレキシビリテ
ィに富むため、導電剤や他の無機充填剤を配合した導電
性弾性体層は、軟化剤や可塑剤を併用しなくても硬度4
0°以下の低硬度のものが得られる。そのため、ロール
等の帯電部材として使用する場合、被帯電体に均一に押
圧させることが可能である。また、抵抗値の温湿度依存
性が全くないため、安定した帯電性能を発揮することが
できる。このような優れた特性を有するシリコーンゴム
は、数平均分子量が1万以上の未架橋ポリマー成分を通
常数%程度含有しており、これらのポリマーは従来から
ブリードに起因する画質不良の発生には無関係の物質と
されてきた。しかし、シリコーンゴム中に残存する未架
橋ポリマーのうち、実際に被帯電体に移行して画質不良
を発生させるのは、前述したように、オリゴマーではな
く、数平均分子量が1万以上の未架橋ポリマー成分であ
る。したがって、請求項1発明は、導電性弾性体層を構
成する架橋シリコーンゴム中の上記未架橋ポリマー成分
の含有量を1重量%以下としたものであるから、シリコ
ーンゴム本来の特性を損なうことなく、ブリードに起因
する白抜け現象等の画質欠陥の発生のない良好な画像を
得ることができる。また、長期にわたりブリードの問題
が実質的に生じるようなこともない。
【0021】請求項2発明は、架橋シリコーンゴムのう
ち、粘度3000cp以下のビニル基置換液状ポリメチ
ルシロキサンをポリオルガノハイドロジェンシロキサン
で白金系触媒の存在下に架橋させた反応生成物を選択し
たものである。したがって、原料ポリマーと架橋反応系
を選択したことにより、架橋シリコーンゴム中に残存す
る数平均分子量1万以上の未架橋ポリマー量を画質上実
質的に問題ないレベルにまで直接低減させることが可能
になる。
【0022】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではな
い。 (画像形成装置)図3は図1に示す本発明のロール状帯
電部材が組み込まれた画像形成装置の全体説明図であっ
て、中央部左右方向の縦断面図である。図3において、
画像形成装置U本体内部には、矢印方向に回転する円筒
状の感光体(ドラム)11が配置されていて、静電潜像
担持体として機能する。画像形成装置U本体内部の一側
部には、感光体11表面に静電潜像を書き込むレーザ書
込装置12が配置されている。円筒状の感光体11の周
囲には、その回転方向に沿って、順次感光体11表面を
一様に帯電する帯電器13、上記静電潜像を顕像化する
現像器14、顕像化されたトナー像を用紙(転写材)に
転写させる転写器15、および感光体11上の残留トナ
ーを除去するクリーニング装置16が、それぞれ配置さ
れている。上記現像器14はトナーを収納する容器14
aを備えている。この容器14a内には、トナーを撹拌
する撹拌部材14b,14bと、回転可能な現像剤担持
体14cと、担持体14cにトナーを供給するトナー供
給ローラ14dとが設けられている。現像剤担持体14
cは、容器14aの開口部に臨んでいて、感光体11表
面と僅かな間隙を介して容器14aに支持されている。
また、上記クリーニング装置16はケーシング16aを
備えている。このケーシング16aには金属製のブレー
ドホルダ16bが固定されていて、その先端部にはシー
ト状のクリーニングブレード16cが固着されている。
クリーニングブレード16cは、その先端のエッジ部が
感光体11表面に当接している。
【0023】画像形成装置U本体の下部には、用紙を収
容する給紙トレイ17が配置されている。給紙トレイ1
7の上面端部には給紙トレイ17から用紙を一枚ずつ取
り出す用紙取出ローラ18が配置されている。用紙取出
ローラ18の側部上方には、一対の用紙搬送ローラ19
によって搬送される用紙をガイドする一対の用紙ガイド
20が配置されている。画像形成装置U本体内部の他側
部上部には、加熱ローラ21aおよび加圧ローラ21b
を有する定着装置21が配置されていて、定着装置21
と前記転写器15との間にはトナー像が転写された用紙
を搬送する搬送路22が設けられている。また、定着装
置21の上方には、一対の排出ローラ23と、トナー像
が定着された用紙を定着装置21から排出ローラ23ま
でガイドする搬送路24が設けられている。そして、画
像形成装置U本体の上面には、上記排出ローラ23から
排出される用紙を載置する排出トレイ25が形成されて
いる。
【0024】(帯電器)図4は図3の要部拡大図であっ
て前記帯電器の構造を示す。図4において、帯電器13
は図1に示すロール状帯電部材1を備えている。帯電部
材1は、その導電性基体1aの両端部がクリーニング装
置16の前記ケーシング16aに固定された支持部材3
1により支承されている。また、一端が支持部材31に
他端が基体1aの端部にそれぞれ固定された2つの加圧
スプリング32の付勢力によって、帯電部材1は感光体
11表面に押圧され接触している。上記支持部材31に
は金属製のパッドホルダ33が固定されていて、その先
端部に固着されたシート状のクリーニングパッド34に
より、帯電部材1表面にトナーが極く僅かに付着しても
これを取り除くようになっている。さらに、帯電部材1
の基体1aには、直列に接続した−350Vの直流電源
35および周波数400Hzおよびピーク間電圧(V
P-P)1.5kVの交流電源36から重畳振動電圧が印加
される。したがって、帯電部材1は、基体1aを介して
導電性弾性体層1bと接触しながら所定の方向に回転す
る感光体11表面を一様に帯電処理することができる。
【0025】本発明における画像形成装置Uの作用は、
従来のものと同様であり、簡単に説明すると次のとおり
である。上述のように、重畳振動電圧が印加された帯電
部材1によって、矢印方向に回転する感光体11はその
表面が一様に帯電される。一様に帯電された感光体11
はレーザ書込装置12により静電潜像が書き込まれる。
感光体11上の静電潜像は現像器14によりトナー像に
現像される。トナー像は転写器15により給紙トレイ1
7から搬送されてくる用紙に転写される。転写されたト
ナー像が定着装置21により定着処理された後、用紙は
排出ローラ23により排出トレイ25上に排出される。
また、上記トナー像が用紙に転写された後、感光体11
表面に残留していたトナーはクリーニング装置のブレー
ド16cにより除去され、次の電子写真プロセスに備え
る。
【0026】実施例1 下記組成のA液とB液の等量混合物を攪拌し、真空脱泡
してシリコーンゴムコンパウンドを調製した。なお、下
記の「部」は「重量部」を意味する。 A液 一般式(I)で表されるポリメチルシロキサン 100部 (式中、 R1:メチル基,n=420;粘度1500cp) 乾式シリカ 5部 塩化白金酸のイソプロパノール溶液 0.1部 (白金含有量3重量%) B液 一般式(I)で表される上記ポリメチルシロキサン 100部 カーボンブラック 30部 一般式(IV)で示されるポリメチルハイドロジェンシロキサン 0.5部 (式中、R7〜R9:メチル基,y=20,z=3;粘度10cp) 次いで、予めプライマー処理された外径6mmのSUS
製基体(1a)を内径12mmの円筒状金型の中心に同心
状に挿入・支持した。この金型のキャビティ内に上記ゴ
ムコンパウンドを射出成型法により充填し、120℃で
30分間加熱して液状シリコーンゴムを架橋した。得ら
れた成型体を金型から取り出した後、加熱オーブン中で
更に200℃で4時間加熱して二次加硫を行った。この
ようにして、外径が11.9mm(厚さ2.95mm)で
カーボンブラック含有の架橋シリコーンゴム成型体を導
電性弾性体層(1b)とするロール状帯電部材(1)を製造
した。帯電部材(1)の硬度は35°であり、体積固有抵
抗値は5×108 Ωcmであった。
【0027】実施例2 実施例1における一般式(I)で示されるポリメチルシロ
キサンを減圧下に100℃でストリッピング処理し、2
0量体以下のオリゴマー成分を予め除去して、その含有
量を1000ppm以下とした。その後は、A液および
B液中のポリジメチルシロキサンを上記前処理したシリ
コーンポリマーに代えた以外、実施例1と同様の方法に
よりロール状帯電部材(1)を製造した。 比較例1 A液およびB液中のポリジメチルシロキサンを粘度50
00cpのシリコーンポリマーに代えた以外は、実施例
1と同様の方法によりロール状帯電部材(1)を製造し
た。成型された架橋シリコーンゴム中の数平均分子量1
万以上のシリコーンポリマー成分の含有量は1.2重量
%であった。
【0028】比較例2 導電剤としてカーボンブラックを約35重量%配合した
ミラブル型シリコーンゴムコンパウンド(SE463
9:トーレ・ダウコーニング社製)100重量部および
過酸化物含有の加硫剤ペースト(RC-4 50PFD:
トーレ・ダウコーニング社製)1.5重量部をオープン
ロールで10分間混練して、カーボンブラックが均一に
分散したシリコーンゴム混練物を調製した。次いで、予
めプライマー処理された外径6mmのSUS製基体(1
a)を内径12mmの円筒状金型の中心に同心状に挿入
・支持した。この金型のキャビティ内に上記ゴム混練物
を射出成型法により充填し、170℃で3分間加熱して
加硫成型した。このようにして、外径が11.8mm
(厚さ2.9mm)のカーボンブラック含有シリコーン
ゴム成型体を導電性弾性体層(1b)とするロール状帯電
部材(1)を製造した。帯電部材(1)の硬度は35°であ
り、体積固有抵抗値は 5×108Ωcmであった。
【0029】比較例3 比較例2の帯電部材(1)を200℃のオーブン中で24
時間加熱して、20量体以下のポリシロキサンオリゴマ
ー成分を除去した。この加熱処理後のロールを帯電部材
として後記の画像評価試験に供した。 実施例3 ソックスレー抽出器と同様の還流装置を用い、比較例2
の帯電部材(1)をトルエン溶剤で24時間抽出処理を行
ったところ、その全抽出量は0.7重量%であった。こ
の抽出処理後のロールを帯電部材として後記の画像評価
試験に供した。
【0030】各帯電部材について、ロール中に残留して
いる4〜20量体の範囲にあるポリシロキサンオリゴマ
ー量(ppm)をガスクロマトグラフィーにより定量し
た。さらに、実施例3のソックスレー法により抽出処理
した時の全溶剤抽出量、およびその抽出分における数平
均分子量1万以上のシリコーンポリマー成分の含有量を
GPC法により求めた。これらの結果をまとめて下記の
表1に示す。
【表1】
【0031】(画像評価試験)各帯電部材を静電記録式
プリンター(XP−10:富士ゼロックス社製)におけ
る帯電器(13)に装着し、帯電性能の環境安定性および
ブリードテストを評価した。環境安定性の評価は、低温
低湿(10℃,15%RH)、常温常湿(25℃,50
%RH)および高温高湿(35℃,85%RH)の3環
境下で帯電部材の帯電性能を調べた。ブリードテストで
は、45℃および85%RHの環境下に2週間放置後、
OPC(有機感光体)へのブリード物による画質欠陥発
生の有無を調べた。
【0032】各帯電部材について、環境安定性およびブ
リードテストをまとめて下記の表2に示す。なお、表中
の記号は下記の基準に従って評価した。 〇 : トラブルの発生なし △ : 極く軽微な白抜けの発生 × : 白抜け発生
【表2】
【0033】以上の試験において、比較例2の帯電部材
を溶剤処理した実施例3で極く軽微な白抜けがブリード
テストで発生したものの、数平均分子量1万以上のシリ
コーンポリマー成分の含有量が1重量%以下である実施
例1〜3の帯電部材は、いずれも良好な結果が得られ
た。一方、比較例1〜3の帯電部材はいずれも、環境安
定性試験では良好な結果が得られたが、ブリードテスト
において白抜けが発生した。すなわち、実施例1と比較
例3との対比から明らかなように、たとえ20量体以下
のシリコーンオリゴマーを低レベルにまで除去しても、
白抜けが発生したことからみて、かかる画質欠陥の発生
は数平均分子量1万以上のシリコーンポリマー成分のブ
リードに起因することが分かる。
【0034】(参考試験)因みに、粘度2cp,20c
p,200cp,2000cpのポリジメチルシロキサ
ンを用いて、これらのシリコーンオイルを静電記録式プ
リンター(XP−10:富士ゼロックス社製)における
感光体表面に直接塗布し、画質欠陥発生の有無を調べ
た。その結果、200cpおよび2000cpのオイル
を塗布した感光体表面には、シリコーンゴム特有の白抜
け現象と同様の画質欠陥が発生した。ここで、粘度2c
p,20cp,200cp,2000cpのポリジメチ
ルシロキサンの平均重合度は、それぞれ5(数平均分子
量:約400に相当),20(分子量約1500),1
50(分子量約1万),470(分子量約3万5千)で
ある。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、シリコーンゴムを構成
成分とする帯電部材の課題であったブリードによる画質
欠陥の原因物質を明らかにした結果、シリコーンゴム本
来の低硬度と電気抵抗の環境安定性を全く損なうことな
く、また被帯電体等への低重合度成分の移行を阻止する
汚染防止層を設けなくても、ブリードによる画質欠陥の
発生の恐れがない。しかも、原料シリコーンポリマーと
架橋反応系を適切に選択した場合は、特別の処理を必要
とすることなく、架橋シリコーンゴム中に残存する数平
均分子量1万以上の未架橋ポリマー成分の含有量を画質
上問題ないレベルに直接低減させることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一例として示す帯電部材の説明図で
あって、図1Aはその斜視図であり、図1Bは断面図で
ある。
【図2】 本発明の別の例として示す帯電部材の説明図
であって、図2Aおよび図2Bはそれぞれ異なるタイプ
の帯電部材の断面図である。
【図3】 本発明の帯電部材が組み込まれた画像形成装
置の全体説明図である。
【図4】 帯電器の構造を示す図3の要部拡大図であ
る。
【符号の説明】
1〜3…帯電部材、1a〜3a…導電性基体、1b〜3
b…導電性弾性体層、11…被帯電体(感光体)。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被帯電体表面に押圧させた状態で電圧を
    印加して被帯電体を帯電する導電性部材であって、導電
    性部材は導電性基体上に固定された少なくとも架橋シリ
    コーンゴムを構成成分とする導電性弾性体層からなり、
    上記シリコーンゴム中に存在する数平均分子量1万以上
    の未架橋シリコーンポリマー成分の含有量が1重量%以
    下であることを特徴とする帯電部材。
  2. 【請求項2】 前記架橋シリコーンゴムが、ポリオルガ
    ノハイドロジェンシロキサンを架橋剤として、粘度(2
    5℃で測定)3000cp以下のビニル基が2個以上置
    換した液状ポリメチルシロキサンを白金系触媒の存在下
    に反応させて得られる反応生成物である請求項1記載の
    帯電部材。
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