JP6302253B2 - 加圧用回転体及びその製造方法、並びに加熱装置 - Google Patents

加圧用回転体及びその製造方法、並びに加熱装置 Download PDF

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Description

本発明は、被加熱材を挟持搬送して加熱する熱定着装置等の加熱装置に用いられる加圧用回転体及びその製造方法、並びにそれを用いた加熱装置に関する。
電子写真装置には、記録材上に形成された未定着トナー像を該記録材に定着させるための加熱装置として、加熱部材と該加熱部材に対向して配置された加圧部材とを備えた加熱装置が用いられている。
このような加熱装置を様々なサイズの記録材に対応させようとした場合の課題として、加熱部材の、小サイズの記録材(例えば、A4サイズの紙)が接しない領域の昇温がある。このような領域の具体的な例としては、加熱部材の幅方向の端部領域が挙げられる。以下、この課題を「非通紙部昇温」(non-recording material-contacting area’s temperature rise)と称することがある。
すなわち、定着装置の加熱部材の幅に対して、相対的に小さな幅の記録材を連続して加熱部材と加圧部材とで形成されたニップ部を通過させたときに、ニップ内の記録材が接しない領域の温度が上昇する。これは、ニップ内の、記録材が接しない領域においては、加熱部材からの熱が記録材や記録材上のトナーによって奪われることがないために生じる現象である。
このような現象は、加圧部材や加熱部材の変質や変形を招来することがある。また、小サイズの紙が接しない領域の温度が過度に上昇した状態にあるニップに大きなサイズの紙を通した場合、当該大きなサイズの紙上のトナーが過度に溶融してしまい、オフセットが生じることがある。
かかる課題は、プリンタの画像出力の速度(プロセススピード)が速くなるほど発生しやすい。すなわち、画像出力の速度の高速化に伴って記録材がニップを通過する時間が短くなるため、より短い時間でトナー像に十分な熱を伝える必要がある。そのためには、定着ローラの温度をより高温にする必要があるからである。
一方、電子写真画像形成装置において、起動後の最初の画像の出力に要する時間(以降、「ファースト・プリントアウト・タイム」)の短縮、及び、消費電力の低減を図るために、加熱装置のニップ部の温度をトナー定着に必要な温度にまで昇温させるための時間(以下、「立ち上がり時間」とも称する)のより一層の短縮が望まれている。
そのために、加圧部材の弾性層中に空隙を含有させ、熱伝導を抑えることが行われている。すなわち、加圧部材の熱伝導を抑えることによって、加熱装置の作動開始時に加熱部材から加圧部材に伝わる熱量を小さく抑え、加熱部材の温度上昇速度を向上させるものである。
ここで、空隙を有する弾性層の形成方法としては、以下の3つの方法が知られている。
特許文献1では、未架橋シリコーンゴムに発泡剤を混合し、発泡硬化することで空隙を形成している。特許文献2では未架橋シリコーンゴムにあらかじめ中空充填剤を混合することで、成形架橋後に空隙を形成している。また、特許文献3では、水を吸収させた吸水性ポリマーを未架橋シリコーンゴムに分散し、架橋時に脱水することで空隙を形成している。しかしながら、加圧部材の熱伝導の抑制は、先に述べたニップにおける小サイズの記録材の非接触領域の温度上昇をより加速させることとなる。
従って、ニップにおける非通紙部昇温の抑制と、ニップの立ち上がり時間の短縮とを両立させることは困難であった。
ところで、特許文献4では、加圧用回転体の弾性層に繊維状フィラーを配合した高熱伝導ゴム複合体を使用し、部材の回転軸方向の熱伝導を高めることで、非通紙部昇温の抑制を試みている。また、該弾性層の下層に多孔質の弾性層を設けて、弾性層厚み方向に低熱伝導化させることで、立ち上がり時間の短縮についても期待できることが記載されている。
特開2008−150552公報 特開2001−265147公報 特開2002−114860公報 特開2002−351243公報
特許文献4に係る加圧部材は、確かに非通紙部の昇温の抑制と、当該加圧部材の熱伝導の低下とを両立し得る。しかしながら、加圧部材を非通紙部昇温の抑制のための層と、厚み方向の熱伝導を抑制するための層との積層構造とすることは、加圧部材の製造コストを増加させる要因となる。
そこで、本発明の目的は、より単純な構成を有しつつ、非通紙部昇温の抑制と、未定着トナーの定着に十分な温度に加熱されるまでの立ち上がり時間の短縮を図ることのできる、加圧部材に好適に用い得る加圧用回転体及びその製造方法の提供にある。
また、本発明の他の目的は、紙のサイズによらず、安定して高品位な電子写真画像を形成することのできる電子写真画像形成装置用の加熱装置の提供にある。
本発明によれば、
熱定着装置に用いられる加圧用回転体であって、
基体と、
該基体の上に形成された、空隙を有する弾性層と、を有し、
該弾性層は、単一の層からなり、針状フィラーを含み、かつ、空隙率が、20体積%以上70体積%以下であり、
弾性層の該加圧用回転体の回転軸に沿う方向の熱伝導率λ1が、該弾性層の厚み方向の熱伝導率λ2の6倍以上、900倍以下である加圧用回転体が提供される。
また、本発明によれば、加熱部材と、該加熱部材に対向して配置され、該加熱部材に圧接される加圧部材とを有し、該加熱部材と該加圧部材との間のニップ部に被加熱材を導入して挟持搬送することにより該被加熱材を加熱する加熱装置において、該加圧部材が、上記の加圧用回転体である加熱装置が提供される。
また、本発明によれば、熱定着装置の加圧用回転体の製造方法であって、
(1)未架橋のゴム、針状フィラー及び含水ゲルを含む、エマルジョン状態の弾性層形成用の液体組成物を、基体の長手方向に流動させて、該液体組成物の層を該基体の上に形成する工程、
(2)該液体組成物の層中の該未架橋のゴムを架橋させる工程、および、
(3)該未架橋のゴムが架橋してなる該層から該含水ゲル中の水分を蒸発させ、空隙を有する弾性層を形成する工程を有する加圧用回転体の製造方法が提供される。
本発明によれば、非通紙部昇温を抑制しつつ、立ち上がり時間の短縮を実現する加圧用回転体を得ることができる。
また、本発明によれば、非通紙部の昇温が生じ難く、かつ、被加熱体を効率良く加熱することのできる加熱装置を得ることができる。
本発明に係る加熱装置の概略構成図である。 本発明に係る加圧用回転体の俯瞰図である。 針状フィラーの概略模型図である。 弾性層から切り出したサンプルの拡大斜視図である。 弾性層から切り出したサンプルの周方向断面(a断面)の拡大図である。 弾性層から切り出したサンプルの幅方向断面(b断面)の拡大図である。 弾性層から切り出したサンプルの熱伝導率測定の説明図である。 加圧ローラの製造に用いる注型成形用型の概略説明図である。
以下、本発明に係る加圧用回転体を具体的に説明する。
(1)加熱装置
図1は本発明に係る加熱装置の断面図である。この加熱装置は、フィルム加熱方式の加熱装置であり、以下にその概略の構成について説明する。
図1において、1は横断面略半円弧状・樋型で、基体の長手方向に平行な方向を幅方向とする横長のフィルムガイド部材である。2はフィルムガイド部材1の下面の略中央に幅方向に沿って形成した溝内に収容保持させた横長のヒータ(加熱部材を構成する要素の一つである加熱手段)である。3はフィルム状のエンドレスベルトである(以下、フィルムと記載する)。フィルム3は、ヒータ2を装着したフィルムガイド部材1にルーズに外嵌させた筒状のものである。フィルムガイド部材1は、例えば、PPS(ポリフェニレンサルファイト)や液晶ポリマー等の耐熱性樹脂からなる成形品である。
ヒータ2は、セラミック基板上に発熱抵抗体を設けた構成を有する。図1に示すヒータ2は、アルミナ等の横長・薄板状のヒータ基板2aと、その表面側(フィルム摺動面側)に基体の長手方向に沿って形成具備させた線状あるいは細帯状のAg/Pdなどの通電発熱体(発熱抵抗体)2cと、を有する。また、ヒータ2は、通電発熱体2cを覆って保護するガラス層等の薄い表面保護層2dを有する。そしてヒータ基板2aの裏面側にサーミスタ等の検温素子2bが接触している。このヒータ2は、通電発熱体2cに対する電力供給により迅速に昇温した後、検温素子2bを含む電力制御手段(不図示)によって所定の定着温度(目標温度)を維持するように制御できる。
フィルム3は、例えば、ベースフィルムの表面に表面層をコーティングした複合層フィルムなどである。このフィルムは、熱容量を小さくして加熱装置のクイックスタート性を向上させるために、膜厚を好ましくは、総厚100μm以下、特に好ましくは20μm以上60μm以下とする。
ベースフィルムの材料としては、PI(ポリイミド)、PAI(ポリアミドイミド)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、およびPES(ポリエーテルスルホン)等の樹脂材料や、SUS、Niなどの金属材料が用いられる。
表面層の材料としては、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル)および、FEP(テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン)等のフッ素樹脂材料が用いられる。なお、適宜、ベースフィルムと表面層の間に、シリコーンゴムからなる弾性層、接着層を設けても良い。
4は、フィルム3を挟み、ヒータ2の下面に対向して配置され、ヒータ2に圧接させた加圧部材としての加圧用回転体である。なお、ヒータ2とフィルム3とは、加熱部材を構成する要素であり、ヒータ2は、フィルム3の加熱手段として機能するものである。
加圧用回転体4は、フィルム3を介してヒータ2の表面保護層2dに所定の加圧機構(不図示)により所定の加圧力で加圧されている。その加圧力に応じて加圧用回転体4の弾性層4bが弾性変形し、加圧用回転体4の表面とフィルム3の表面との間に未定着トナー画像の加熱定着に必要な所定幅のニップ部Nが形成される。
ニップ部Nに被加熱材としての記録材Pが導入され、記録材Pが挟持搬送されることにより、記録材Pが加熱される。ニップ部N内でのフィルム3と加圧用回転体4の接触時間は一般的には20〜80msec程度である。
加圧用回転体4は、駆動源Mの駆動力が不図示のギア等の動力伝達機構を介して伝達されて、所定の周速度で矢印bの反時計方向に回転駆動される。
フィルム3は、画像形成実行時に加圧用回転体4が矢印bの反時計方向に回転駆動されることにより、加圧用回転体4の回転に従動して矢印aの方向に回転する。
(2)加圧用回転体の層構成
加圧用回転体4の層構成を以下に詳細に説明する。
図2は加圧用回転体4の俯瞰図である。図2において、基体4aは鉄やアルミニウム等からなる基体、弾性層4bはシリコーンゴムを含む弾性層、離型層4cはフッ素樹脂等からなる離型層である。
弾性層4bは、単一の層からなり、基体4aの幅方向に配向している針状フィラー4b1と、空隙4b2とを有する。弾性層4bの厚みは所望の幅のニップ部を形成できれば特に限定されないが、2〜10mmが好ましい。弾性層4bは、好ましくは、付加硬化型シリコーンゴムの硬化物を含む。
離型層4cの厚さは、加圧用回転体4に充分な離型性を付与することができ、本発明に係る効果を損なわない範囲で任意に設定することができる、一般的には20〜50μmである。
(3)加圧用回転体の弾性層
本発明の加圧用回転体を構成する弾性層は、以下に記した特徴を有しているために、非通紙部昇温を抑制しつつ、立ち上がり時間の短縮を実現することができる。
(回転軸に沿う方向の熱伝導率λ1と厚み方向の熱伝導率λ2の比)
本発明に係る弾性層は、加圧用回転体の回転軸(以下、単に「回転軸」ともいう)に沿う方向の熱伝導率λ1が、弾性層の厚み方向の熱伝導率λ2の6倍以上、900倍以下である。言い換えると、「λ1/λ2」(以下、この比を熱伝導率比αと記す)が6以上、900以下である。特には、熱伝導率比αが、6以上、335以下であることが好ましい。
弾性層の熱伝導率比αを上記の範囲内とすることで、弾性層の柔軟性が維持され非通紙部昇温の抑制効果と立ち上がり時間の短縮とが高いレベルで両立された加圧用回転体を得ることができる。
一方、熱伝導率比αが6より小さいと、非通紙部昇温の抑制効果と立ち上がり時間の短縮とを高いレベルで両立させることが困難となる。また、弾性層の熱伝導率比αを900超とする場合には、弾性層中に多量の針状フィラーを含有させて弾性層の回転軸に沿う方向の熱伝導率を極めて大きくし、又は、弾性層中に多数の空隙を存在させることによって弾性層の厚み方向の熱伝導率を極めて小さくすることが必要となる。しかしながら、弾性層中に多量の針状フィラーを添加すること、及び、弾性層に多量の空隙を存在させることは、弾性層中のゴム成分の存在割合を低下させることになる。このことは、弾性層の弾性の低下を招来し、定着ニップにおける被記録材の搬送性を低下させる場合がある。
上記した範囲の熱伝導率比αの達成は、針状フィラーが回転軸に沿う方向に略配向し、かつ、空隙が存在してなる弾性層によって達成することができる。
図3〜5を用いて、弾性層4bについてさらに詳しく説明する。
図3は、弾性層4b中で基体の長手方向に配向して存在する直径D及び長さLの針状フィラー4b1の拡大斜視図である。なお、針状フィラー4b1の物性等については後述する。
図4は、図2の弾性層4bを切り出した切り出しサンプル4bsの拡大斜視図である。切り出しサンプル4bsは、図2に示したように、幅方向及び周方向に沿って切り出してある。
図5Aは切り出しサンプル4bsの周方向断面(a断面)の拡大図であり、図5Bは切り出しサンプル4bsの幅方向断面(b断面)の拡大図である。周方向断面(a断面)は、図5Aに示すように、針状フィラー4b1の直径Dの断面が主として観察でき、幅方向断面(b断面)は、図5Bに示すように、針状フィラー4b1の長さLの部分が主として観察できる。加圧用回転体の回転軸に沿う方向に配向した針状フィラー4b1は熱伝導パスとなり、回転軸に沿う方向の熱伝導率を高めることができる。
また、図5A及び5Bのいずれにも、空隙4b2を観察することができる。このように幅方向に配向した針状フィラー4b1と空隙4b2により、弾性層4bの幅方向では高熱伝導性であり、厚み方向では空隙によって、低熱伝導性となっている。また、空隙によって、見かけ密度が低下するため、容積比熱を低減できる。なお、見かけ密度は、空隙を含んだ体積を基にした密度である。
本発明に係る弾性層の、回転軸に沿う方向の熱伝導率λ1としては、2.5W/(m・K)以上、90.5W/(m・K)以下が好ましい。その理由は、このような数値範囲は、弾性層に過度に多量の針状フィラーを添加することなしに、すなわち、弾性層の弾性を十分に維持しつつ達成することができるためである。
なお、熱伝導率比αは以下のように求めることができる。まず、加圧用回転体4の弾性層からサンプル4bsを剃刀で切り出す。このサンプル4bsについて、以下の方法によって、弾性層の回転軸に沿う方向の熱伝導率λ1と弾性層の厚み方向の熱伝導率λ2を測定する。各々測定を5回行い、それらの平均値を用いて、その比を算出する。
図6を用いて、熱伝導率λ1及び熱伝導率λ2の測定について説明する。図6は、周方向(15mm)×幅方向(15mm)×厚み(弾性層厚み)に切り出した切り出しサンプル4bsを重ね合わせて、厚みが約15mmになるよう作製した熱伝導率評価用試料(以下、被測定試料と記す)である。熱伝導率λ1を測定する際は図6に示すように厚さ0.07mm、幅10mmの粘着テープTAで被測定試料を固定した。次に被測定面の平面度を揃えるために剃刀にて被測定面及び被測定面と対面している被測定面裏面をカットする。そして、この被測定試料を2セット用意して、センサSを被測定試料で挟み、測定を行う。測定はホットディスク法熱物性測定装置TPA−501(京都電子工業株式会社製)を使用した異方熱伝導率測定である。熱伝導率λ2の測定は、上記と同様の方法で被測定試料の向きを変えて測定した。
(弾性層4bの表面から深さ500μmまでの領域の容積比熱)
本発明に係る弾性層は、弾性層4bの表面から深さ500μmまでの領域の容積比熱が0.5J/cm・K以上1.2J/cm・K以下であることが好ましい。
該容積比熱が低い程、立ち上がり時間を短縮できるため、より好ましくは0.5J/cm・K以上1.0J/cm・K以下である。ニップ部において加圧用回転体の加熱部材による加熱は、通常極めて短い時間で行われる。具体的には、例えば、20〜80msec程度である。そのため、加圧用回転体が加熱部材から受ける熱の熱浸透距離は浅く、弾性層4bの表面から深さ500μm程度の範囲に留まっているものと考えられる。
そこで、弾性層の表面から深さ500μmまでの領域において、容積比熱を小さくすることで、定着フィルムから加圧用回転体への熱の浸透を抑え、フィルム3を効率良く温度上昇させることができる。その結果として、加熱部材の立ち上がり時間を短縮することができる。
上記領域の容積比熱を0.5J/cm・K以上とすることで、上記領域における空隙量を過度に多くする必要がなく、上記領域に十分な強度を担持させることができる。また、上記領域の容積比熱を1.2J/cm・K以下とすることで、加熱装置の立ち上がり時間のより一層の短縮効果を得ることができる。
加圧用回転体4の弾性層4bの表面から深さ500μmまでの領域の容積比熱は以下のように求めることができる。まず、加圧用回転体4の弾性層を弾性層の表面から深さ500μmとなるように評価サンプル(不図示)を切り出す。続いて、定圧比熱測定と液浸法による比重測定を行う。定圧比熱は、例えば、示差走査熱量測定装置(商品名:DSC823e、メトラートレド株式会社製)により、求めることができる。また、見かけ密度は、例えば、液浸比重測定装置(SGM−6、メトラートレド株式会社製)を用いて、求めることができる。このように測定した定圧比熱と見かけ密度から次の式により、容積比熱を求めることができる。
容積比熱=定圧比熱×見かけ密度
次に、図1の弾性層4b中に含まれるベースポリマーと針状フィラー、及び弾性層4b中に存在する空隙について以下に詳細に説明する。
(ベースポリマー)
弾性層4bのベースポリマーは付加硬化型液状シリコーンゴムを架橋硬化することで得られる。付加硬化型液状シリコーンゴムは、ビニル基等の不飽和結合を有するオルガノポリシロキサン(A)と、Si−H結合(ヒドリド)を有するオルガノポリシロキサン(B)とを有する未架橋シリコーンゴムである。加熱等によりビニル基等の不飽和結合に対してSi‐Hが付加反応することで架橋硬化が進行する。
反応を促進する触媒として(A)には白金化合物を含有するのが一般的である。この付加硬化型液状シリコーンゴムは、本発明の目的を損なわない範囲で流動性を調節できる。なお、本発明においては、発明の特徴の範囲を超えない限りは、弾性層4b中に、本発明に記載されていないフィラーや充填材や配合剤が、公知の課題の解決手段として含まれていても構わない。
(針状フィラー)
弾性層4b中における針状フィラー4b1の含有比率は、弾性層に対して5体積%以上とすることが好ましい。針状フィラーの含有比率が5体積%以上とすることで、加圧用回転体の回転軸に沿う方向の熱伝導率をより一層向上させることができ、非通紙部昇温のより一層の抑制効果を得ることができる。また、弾性層4b中の針状フィラー4b1の含有比率は、40体積%以下とすることが好ましい。針状フィラーの含有比率を40体積%以下とすることで、弾性層4bの容易に成形することができる。また、弾性層の弾性の過度の低下を避け得る。
図3に示すように、針状フィラーの直径Dに対する長さLの比が大きい、すなわちアスペクト比が高い材料が好適に使用できる。針状フィラー底面の形状は円状でも角状でもよい。
針状フィラーとして、熱伝導率λが500W/(m・K)以上900W/(m・K)以下であるものは、非通紙部昇温をより有効に抑制することができるため好ましい。
このような材料の具体例として、ピッチ系炭素繊維が挙げられる。針状のピッチ系炭素繊維は、より具体的な形状として、例えば、図3において直径Dが5〜11μm(平均直径)でありかつ長さL(平均長さ)が50μm以上1000μm以下程度のものが例示でき、工業的に容易に入手可能である。
なお、上記の針状フィラーの含有量、平均長さ、熱伝導率は以下のように求めることができる。
弾性層中の針状フィラーの含有量(体積%)の測定方法は、まず弾性層からサンプルを切り出し、その25℃における体積を、液浸比重測定装置(SGM−6、メトラートレド株式会社製)により測定する(以下、この体積をVallと記す)。次に、体積測定を行った評価サンプルを熱重量測定装置(商品名:TGA851e/SDTA、メトラートレド株式会社製)を用いて窒素ガス雰囲気下で700℃・1時間加熱することでシリコーンゴム成分を分解・除去する。弾性層4b中に針状フィラー以外に無機フィラーが入っていた場合、この分解・除去後の残留物は、針状フィラーと無機フィラーが混在している状態である。
この状態で25℃における体積を乾式自動密度計(商品名:アキュピック1330−1、株式会社島津製作所製)により測定する(以下、この体積をVと記す)。その後、空気雰囲気下で700℃・1時間加熱することにより、針状フィラーが熱分解除去される。残った無機フィラーの25℃における体積を乾式自動密度計(商品名:アキュピック1330−1、株式会社島津製作所製)により測定する(以下、この体積をVと記す)。これらの値を基に、次の式から針状フィラーの重量を求めることができる。
針状フィラーの体積(体積%)={(Va−V)/Vall}×100
なお、針状フィラーの平均長さとは、無作為に選択した少なくとも1500本の針状フィラーの長さを光学顕微鏡を用いて測定し、得られた値を算術平均した値である。
なお、弾性層中の針状フィラーの長さの算術平均値は、以下の方法によって求めることができる。すなわち、弾性層から切り出したサンプルを窒素ガス雰囲気下、700℃で1時間焼成してシリコーンゴム成分を灰化させて除去する。こうしてサンプル中の針状フィラーを取り出すことができる。ここから、針状フィラーの少なくとも100本を無作為に選択し、それらの長さを光学顕微鏡を用いて測定し、その算術平均値を求める。
針状フィラーの熱伝導率は、レーザーフラッシュ法熱定数測定装置(商品名:TC−7000、アルバック理工株式会社製)による熱拡散率、示差走査熱量測定装置(商品名:DSC823e、メトラートレド株式会社製)による定圧比熱、および乾式自動密度計(商品名:アキュピック1330−1、株式会社島津製作所製)による密度から、次の式で求めることができる。
熱伝導率=熱拡散率×定圧比熱×密度
(空隙)
本発明に係る弾性層4b中には、配向した針状フィラー4b1と共に空隙4b2が存在している。
ここで、本発明に係る弾性層中の空隙の空隙径としては、当該弾性層をカミソリ等で厚み方向に切断し、その切断面に表れている空隙の80個数%以上が、5〜30μmの範囲内にあることが好ましい。ここで、空隙径とは、当該切断面を、走査型電子顕微鏡(例えば、商品名:XL−30、FEI社製、倍率100倍)で観察し、所定の領域(例えば、297×204画素)を2値化し、空隙部分の最大長さと最短長さの合計値の1/2の値を当該空隙の空隙径とする。そして、切断面における空隙の80個数%以上が、上記の範囲内にあることにより、弾性層の強度を十分に維持し得る。
ところで、針状フィラーと共に発泡剤や中空粒子等を含む液状組成物を注型成形用型に注入して、針状フィラーが回転軸に沿う方向に配向してなる空隙を有する弾性層を形成しようとしても、回転軸に沿う方向に針状フィラーを配向させることが困難であった。
これは、発泡剤の発泡時に針状フィラーの配向が乱され、または、中空粒子が針状フィラーの配向を阻害してしまうためであると考えられる。すなわち、従来は、空隙を有する弾性層中において、加圧用回転体の回転軸に沿う方向に針状フィラーを配向させることは困難であった。そのため、弾性層の回転軸に沿う方向の熱伝導率を、弾性層の厚み方向の熱伝導率の6倍以上とすることができなかった。
一方、含水ゲルを用いて形成された、空隙を有する弾性層においては、針状フィラーの、回転軸に沿う方向への配向が阻害され難い。
ここで、含水ゲルとは、例えば、特許文献3において「吸水性ポリマー粉末」として記載されている、水を吸収して膨潤し得る材料を水で膨潤させたものである。
含水ゲルを、弾性層形成用の材料とともに混合、撹拌し、エマルジョン状の液体組成物を調製し、これを注型成形用型に注入、硬化させることで、水が均一且つ微細に分散したベースポリマーを形成することができる。その後、ベースポリマーから水を蒸発させることにより、微細な空隙が均一に形成された弾性層を形成することができる。
かかる吸水性ポリマー粉末としては、アクリル酸やメタクリル酸、これらの金属塩の重合体、これらの共重合体や架橋体などが挙げられる。特に、付加硬化型の液状シリコーンゴムを含む液状組成物に対して良好に水を分散させることができる含水ゲルを与える、ポリアクリル酸のアルカリ金属塩およびその架橋体等を好適に用いることができる。このような吸水性ポリマーとしては、例えば「レオジック250H」(商品名;東亜合成株式会社製)、「ベンゲルW−200U」(商品名;株式会社ホージュン製)等が挙げられる。
このような含水ゲルを用いて調製したエマルジョン状の液体組成物を用いることによって、弾性層中の針状フィラーを回転軸方向に沿う方向に配向し、かつ、空隙を有する弾性層を形成することができるメカニズムについて、本発明者らは以下のように推測している。
すなわち、弾性層の形成に用いる液状組成物中において、水を吸収して膨潤した含水ゲルは、空隙形成手段として従来から用いられている中空粒子が有するような硬いシェルが存在せず、また、含水ゲル分散状態の径が10〜30μm程度であり、液体組成物の流動方向に沿う方向への針状フィラーの配向を阻害し難いためであると考えられる。
弾性層4bの表面から深さ500μmまでの領域の空隙率は、10体積%以上70体積%以下が好適である。さらには、弾性層4bの空隙率は20体積%以上70体積%以下が好適である。20体積%を下回る場合では、上述の立ち上がり時間短縮効果を得ることが困難であり、70体積%以上の空隙率を形成しようとする場合は、成型困難である。空隙率が高い方が立ち上がり時間を短縮でき、より好ましくは35体積%以上70体積%以下である。
弾性層4bの表面から深さ500μmまでの領域の空隙率は以下の式によって求めることができる。
まず、カミソリを用いて、弾性層の表面から深さ500μmまでの領域を任意の部分で切断した。その25℃における体積を、液浸比重測定装置(SGM−6、メトラートレド株式会社製)により測定する(上記Vall)。次に、体積測定を行った評価サンプルを熱重量測定装置(商品名:TGA851e/SDTA、メトラートレド株式会社製)を用いて窒素ガス雰囲気下で700℃・1時間加熱することでシリコーンゴム成分を分解・除去する。この時の重量の減少量をМとする。弾性層4b中に針状フィラー以外に無機フィラーが入っていた場合、この分解・除去後の残留物は、針状フィラーと無機フィラーが混在している状態である。
この状態で25℃における体積を乾式自動密度計(商品名:アキュピック1330−1、株式会社島津製作所製)により測定する(上記V)。これらの値を基に、次の式から空隙率を求めることができる。なお、シリコーンゴム成分の密度は0.97g/cmとして計算した(以下、この密度をρと記す)。
空隙率(体積%)=[{(Vall−(М/ρ+Va)}/Vall]×100
また、弾性層4bの空隙率は、弾性層4bから任意の部分を切断し、上記と同様に測定できる。
なお、本実施例の空隙率は、上記任意の部分を切り出した計5個のサンプルについての平均値を採用している。
(4)加圧用回転体の製造方法
以下のような製造方法により、非通紙部昇温を抑制しつつ、立ち上がり時間短縮効果を得る加圧用回転体を得ることができる。
(i)弾性層形成用の液体組成物の調製工程
未架橋付加硬化型液状シリコーンゴムに上記の針状フィラー4b1と吸水性ポリマーに水を含ませてゲル状にした含水材料(以下、「含水ゲル」ともいう)とを配合する。付加硬化型の液状シリコーンゴム、針状フィラー4b1、および含水ゲルの所定の量を秤量し、遊星式の万能混合攪拌機など、公知のフィラー混合撹拌手段を用いて混合し、付加硬化型の液状シリコーンゴム中に微小な水が分散してなるエマルジョン状態の弾性層形成用液体組成物を調製する。
(ii)液体組成物の層の形成工程
上記(i)で調製した液体組成物を、表面をプライマー処理した基体4aを配置した注型成形用型のキャビティに注入する。
このとき、針状フィラーが、加圧用回転体の回転軸に沿う方向、すなわち、加圧用回転体の幅方向に配向するように、キャビティ内に液体組成物を注入させる。これにより、針状フィラー4b1が回転軸に沿う方向に略配向し、回転軸に沿う方向の熱伝導率を効果的に高めることができる。
具体例を図7を用いて説明する。図7は、本発明に係る加圧用回転体の注型成形用型の、基体の長手方向に沿う方向の断面図である。図7において、71は、内面が円筒形状の成形型、74は、成形型71中に配置された本発明に係る加圧用回転体の基体(芯金)、72は、芯金74の外周面と成形金型71の内周面との間に形成されてなるキャビティ、73−1及び73−2は、キャビティ72と外部との連通路である。
そして、本発明に係る液体組成物を、流路73−1から注入し、キャビティ72内を液体組成物で充填する。その結果、液体組成物中の針状フィラー4b1は、液体組成物の流れに従って、基体の長手方向に沿う方向に略配向する。
そして、弾性層の熱伝導率比(λ1/λ2)は、例えば、注型成形法で弾性層を形成する場合、液体組成物中の含水ゲルの含有量、針状フィラーの長さおよび含有量、液体組成物の粘度、注型成形用型のキャビティへの注入速度などを調整することで制御することができる。具体的には、液体組成物中の含水ゲルの含有量を増加させることにより、弾性層中に多くの空隙を存在させることができ、弾性層の熱伝導率比(λ1/λ2)を小さくする方向に調整することができる。
液体組成物中の針状フィラーの含有量を増加させ、針状フィラーを長くし、かつ、回転軸に沿う方向により良く配向させることで、熱伝導率比を大きくする方向に調整することができる。
針状フィラーを回転軸に沿う方向によりよく配向させるためには、液体組成物の粘度を高め、液体組成物の注型成形用型のキャビティへの流入速度を速めることにより達成可能である。
(iii)シリコーンゴム成分の架橋硬化工程
次いで、液体組成物で充填されたキャビティを密閉し、水の沸点未満の温度、例えば、60〜90℃にて、5分〜120分加熱し、シリコーンゴム成分を硬化させる。
キャビティを密閉してあるため、液体組成物に分散されてなる含水ゲル中の水分は保持された状態でシリコーンゴム成分が硬化する。
一方、キャビティを密閉しない状態でシリコーンゴム成分を硬化させた場合、シリコーンゴム成分の硬化の過程において、含水ゲル中の水分が蒸発する。こうして得られる弾性層は、表面近傍、具体的には、表面から深さ500μmまでの領域に、空隙がない無発泡の領域(以下、「スキン層」と記す)が形成される。このスキン層は、弾性層の空隙が存在する部分よりも高密度であるため、容積比熱が高い。すなわち、前記した、表面から深さ500μmまでの領域が有することが好ましいとした容積比熱の値(0.5J/cm・K以上1.2J/cm・K以下)を達成し得ない。
そのため、加熱装置の立ち上がり時間の短縮化の観点からは、スキン層が形成されないようにすることが好ましく、そのためには、上記したように、エマルジョン状態の弾性層形成用液状組成物の硬化を、当該液状組成物中に微細に分散されている水を蒸発させることなしに行うことが好ましい。具体的には、上記したように、キャビティを密閉した状態でエマルジョン状態の液状組成物の硬化を行うことが好ましい。
(iv)脱型工程
金型を適宜、水冷や空冷を行った後、架橋硬化した液体組成物層が積層された基体4aを脱型する。
(v)脱水工程
基体4aに積層した液体組成物層を加熱処理により脱水し、空隙4b2を形成する。熱処理条件としては、100℃〜250℃、1〜5時間が望ましい。
(vi)離型層の積層工程
接着剤を用いて、弾性層4b上に離型層4cであるフッ素樹脂製チューブを被覆し、一体化する。接着剤を用いずに弾性層4bと離型層4cが層間接着する場合は、接着剤を用いなくても良い。なお、離型層4cは工程の最後に形成することは必ずしも必要ではなく、予め金型内部にチューブを配置してから液体組成物を注型する方法によっても離型層を積層できる。また、弾性層4bを形成した後に、離型層4cをフッ素樹脂材のコーティング等の公知の方法によって形成することも可能である。
本実施例では以下の材料を使用した。
まず、基体4aとしては、直径が22.8mm、長さが400mmの鉄製の芯金を用意した。
また、ポリアクリル酸ナトリウムを主成分として含み、かつ、スメクタイト系粘土鉱物を含む増粘剤(商品名:ベンゲルW−200U;株式会社ホージュン製)1質量部に対して、99質量部のイオン交換水を加えて十分に撹拌し、膨潤させ、含水ゲルを調製した。
離型層4cの材料として、厚さ50μmのPFAチューブ(グンゼ株式会社製)を用意した。
また、針状フィラー4b1としては、以下に示した4種類のピッチ系炭素繊維を用意した。
<商品名:XN−100−05M(日本グラファイトファイバー(株)製)>
平均繊維直径:9μm
平均繊維長L:50μm
熱伝導率900W/(m・K)
この針状フィラーを以下、「100−05M」と記す。
<商品名:XN−100−15M(日本グラファイトファイバー(株)製)>
平均繊維直径:9μm
平均繊維長L:150μm
熱伝導率900W/(m・K)
この針状フィラーを以下、「100−15M」と記す。
<商品名:XN−100−25M(日本グラファイトファイバー(株)製)>
平均繊維直径:9μm
平均繊維長L:250μm
熱伝導率900W/(m・K)
この針状フィラーを以下、「100−25M」と記す。
<商品名:XN−100−01Z(日本グラファイトファイバー(株)製)>
平均繊維直径:9μm
平均繊維長L:1000μm
熱伝導率900W/(m・K)
この針状フィラーを以下、「100−01」と記す。
なお、本実施例では、弾性層4bと基体4a間、弾性層4bと離型層4c間を以下の材料によって、接着を行っている。
弾性層4bと基体4aの接着には「DY39−051」(商品名、東レ・ダウコーニング株式会社製)のA液およびB液、弾性層4bと離型層4cの接着には「SE1819CV」(商品名、東レ・ダウコーニング株式会社製)のA液およびB液を使用した。
(実施例1)
未架橋の付加硬化型液状シリコーンゴムと、
該付加硬化型液状シリコーンゴムを基準として10体積%の針状フィラー「100−25M」と、
該付加硬化型液状シリコーンゴムを基準として50体積%の含水ゲルと、を混合し、万能混合撹拌機(商品名:T.K.ハイビスミックス2P−1、プライミクス株式会社製)を用いて撹拌羽根の回転数を80rpmとして、30分間撹拌し、エマルジョン状態の液体組成物を調製した。得られたエマルジョン状態の液体組成物のせん断速度40(1/s)における粘度は、50Pa・sであった。
この液体組成物を、図7に示した通り、プライマー処理済みの基体4aを内部に設置した直径が30mm、長さが450mmのパイプ状の注型成形用の型のキャビティ内に、当該キャビティの一端に設けた流路から注入充填し、型を密閉した。キャビティへの液体組成物の流入速度は、(100cm/分)とした。
次いで、注型成形用型を、熱風オーブン内で90℃で1時間加熱し、シリコーンゴムを硬化させた。注型成形用型を冷却後、硬化シリコーンゴム層が形成された基体を注型成形用の型から取り出した。
この基体を、熱風オーブン内で200℃で4時間加熱して、硬化シリコーンゴム層中の水分を蒸発させ、基体に沿う方向に針状フィラーが略配向し、かつ、空隙が存在する単一の層からなる弾性層を形成した。
次いで、弾性層の表面に「SE1819CV」(商品名、東レ・ダウコーニング株式会社製)のA液およびB液を用いてPFAチューブを接着して実施例1に係る加圧ローラを作製した。
(実施例2〜8)
針状フィラーの種類を表1に示したように変更した。また、液体組成物中における針状フィラー及び含水ゲルの含有量を、弾性層中の針状フィラー及び空隙の含有比率が表1に記載の値となるように適宜増加または減少させた。それら以外は、実施例1と同様にして実施例2〜8に係る加圧ローラを得た。
(比較例1)
針状フィラー及び含水ゲルを混合しない以外は、実施例1に係る液状組成物と同様にして本比較例に係る液状組成物を調製した。この液状組成物を用いた以外は、実施例1に係る加圧ローラと同じ方法で比較例1に係る加圧ローラを得た。
こうして得られた比較例1に係る加圧ローラは、弾性層は針状フィラーを含まず、また、弾性層中には空隙が存在しない。
(実施例9)
液体組成物として、液体組成物中の含水ゲルの量を、弾性層中の空隙の含有比率が10体積%となるように調整したものを用いた以外は、実施例3と同様にして実施例9に係る加圧ローラを作製した。
(実施例10)
液体組成物として、未硬化の付加硬化型液状シリコーンゴムに対して針状フィラー「100−15M」を10体積%、及び、含水ゲルを10体積%混合した液体組成物を調製した。
この液状組成物を、内周に連続した開口を有するドーナツ形状のリング状ヘッドを用いて、基体の周面に、弾性層の厚みが3.6mmとなるように塗布した。
次いで、基体を水平に保持し、基体を中心にして回転させながら、赤外線ランプを用いて基体の周面の液状組成物の塗膜を50℃で72時間加熱して、液状シリコーンゴムを架橋させて弾性層を形成した。
その後、実施例1と同様にして弾性層上に接着剤(商品名:SE1819CV;東レ・ダウコーニング株式会社製)を用いてPFAチューブを接着して、実施例10に係る加圧ローラを得た。
なお、上記の方法によって得られた弾性層の断面を光学顕微鏡で観察したところ、弾性層の表面から深さ250μmに至る領域には、空隙が存在しないソリッドな層(以降、「スキン層」ともいう)が形成されていた。
(比較例2)
針状フィラーの混合量を15体積%とし、含水ゲルを含まない以外は、実施例9と同様にして液体組成物を調製し、実施例9と同様にして比較例2に係る加圧ローラを作製した。
(加圧ローラの評価)
実施例1〜10に係る加圧ローラの弾性層について、無作為に選択した3箇所において、厚み方向に切断し、切断面に表れている空隙のサイズを測定した。その結果、いずれの切断面においても、80個数%以上の空隙が、5〜30μmの空隙径を有していた。
次いで、実施例1〜10、比較例1及び2の加圧ローラをそれぞれフィルム加熱方式の定着装置に組み込み、非通紙部温度と立ち上がり時間の評価を行った。
加圧ローラの非通紙部の温度の評価については、実施例1〜10、比較例1〜2の加圧ローラをそれぞれ搭載した図1に記載のフィルム加熱方式の加熱装置を使用した。
加熱装置に搭載された加圧ローラの周速度を234mm/secとなるように調整し、ヒータ温度を220℃に設定した。加熱装置のニップ部NにトナーTを担持した記録材Pとして通紙した紙はレター(LTR)サイズ紙(75g/m)である。この紙を、紙の長手方向が、加圧ローラの長手方向と平行になるように、連続して500枚通紙したときの非通紙領域(LTRサイズ紙が接しない領域)のフィルム3の表面の温度を測定した。本発明に係る非通紙部の昇温の抑制効果とは、一般的な弾性層を具備する比較例1の加圧ローラを用いた加熱装置より非通紙部の温度が低いことである。
立ち上がり時間の評価には、上記の加熱装置を用いて、通紙を行わない空回転状態において、ヒータスイッチが入ってから、フィルム3の表面温度が180℃になるまでの時間を測定した。
(結果)
各加圧ローラの評価結果(非通紙部温度、立ち上がり時間)を表1に示した。
また、各加圧ローラの弾性層中の空隙の含有比率、弾性層の回転軸に沿う方向の熱伝導率λ1、弾性層の厚み方向の熱伝導率λ2、弾性層の表面から深さ500μmまでの領域の容積比熱を、前記した方法により測定した。その結果を表1に併せて示した。
Figure 0006302253
実施例1〜8に係る加圧用回転体である加圧ローラは、熱伝導率比αが6以上であり、回転軸に沿う方向に配向した針状フィラーによって、非通紙部昇温の抑制効果および立ち上がり時間の短縮効果を高いレベルで両立することができた。特に、弾性層の表面から深さ500μmまでの領域の容積比熱が1.2J/cm・K以下であったため、立ち上がり時間短縮効果が顕著に認められた。
なお、実施例2および実施例3に関して、実施例3に用いた針状フィラーは、実施例2で用いた針状フィラーよりも長いものの、λ1は同程度の値となっている。これは、実施例3の弾性層は、空隙の量が実施例2の弾性層と比較して多いため、回転軸に沿う方向の長い針状フィラーを用いたことによるλ1の向上効果が減殺されているものと考えられる。
実施例9は、非通紙部昇温の抑制効果は認められた。一方、弾性層中の空隙の含有比率が実施例1〜8に係る弾性層中の空隙の含有比率よりも低く、かつ、弾性層の表面から深さ500μmまでの領域の容積比熱が、実施例1〜8に係る加圧用回転体と比較して高かった。そのため、立ち上がり時間に関しては、実施例1〜8に係る加圧ローラと比較して長かった。
実施例10は、弾性層の表面から深さ250μmの領域に生じたスキン層により、弾性層の表面から深さ500μmまでの領域の容積比熱が実施例1〜8に係る加圧用回転体と比較して高くなっていた。そのため、実施例10に係る加圧ローラを用いた加熱装置の立ち上がり時間は、実施例1〜8に係る加圧ローラを用いた場合と比較して長かった。
一方、比較例2は、回転軸に沿う方向に配向した針状フィラーの存在により非通紙部昇温は有意に抑制された。しかしながら、比較例2に係る弾性層中には空隙が存在しないため、厚み方向の熱伝導率が高い。また、弾性層の表面から深さ500μmまでの領域の容積比熱も大きいため、加熱部材からの熱を奪い取りやすい構成である。そのため、立ち上がり時間は、実施例1〜10に係る加圧ローラを用いた場合と比較して特に長かった。
以上説明したように、本発明に係る加圧用回転体は、弾性層が空隙を有することによりその厚み方向の熱伝導が抑制されていると共に、弾性層中の針状フィラーが回転軸に沿う方向に略配向していることにより、弾性層の面内での熱伝導が良好なものとなっている。
その結果として、弾性層の該加圧用回転体の回転軸に沿う方向についての熱伝導率λ1と、該弾性層の厚み方向についての熱伝導率λ2との比(λ1/λ2)を、6以上900以下とすることができた。これにより、非通紙部昇温を抑制しつつ、立ち上がり時間の短縮を実現する加圧用回転体、及び、加熱装置を得ることができる。
1 フィルムガイド部材
2 ヒータ
3 フィルム
4 電子写真用部材(加圧用回転体)
4a 基体
4b 弾性層
4c 離型層
4bs 切り出しサンプル
4b1 針状フィラー
4b2 空隙
T トナー
P 記録材
N ニップ部

Claims (13)

  1. 熱定着装置に用いられる加圧用回転体であって、
    基体と、
    該基体の上に形成された、空隙を有する弾性層と、を有し、
    該弾性層は、単一の層からなり、針状フィラーを含み、かつ、空隙率が、20体積%以上70体積%以下であり、
    該弾性層の該加圧用回転体の回転軸に沿う方向の熱伝導率λ1が、該弾性層の厚み方向の熱伝導率λ2の6倍以上、900倍以下であることを特徴とする加圧用回転体。
  2. 前記弾性層の前記加圧用回転体の回転軸に沿う方向の熱伝導率λ1と、前記弾性層の厚み方向の熱伝導率λ2との比(λ1/λ2)が、6以上、335以下である請求項1に記載の加圧用回転体。
  3. 前記弾性層の表面から深さ500μmまでの領域の容積比熱が、0.5J/cm・K以上1.2J/cm・K以下である請求項1又は2に記載の加圧用回転体。
  4. 前記弾性層中における前記針状フィラーの含有比率が、前記弾性層に対して5体積%以上、40体積%以下である請求項1〜3の何れか一項に記載の加圧用回転体。
  5. 前記弾性層の表面から深さ500μmまでの領域の空隙率が10体積%以上70体積%以下である請求項1〜4の何れか一項に記載の加圧用回転体。
  6. 前記弾性層が、付加硬化型シリコーンゴムの硬化物を含む請求項1〜5の何れか一項に記載の加圧用回転体。
  7. 前記針状フィラーの熱伝導率が、500W/(m・K)以上、900W/(m・K)以下である請求項1〜6の何れか一項に記載の加圧用回転体。
  8. 前記針状フィラーが炭素繊維である請求項1〜7の何れか一項に記載の加圧用回転体。
  9. 前記熱伝導率λ1が、2.5W/(m・K)以上、90.5W/(m・K)以下である請求項1〜8の何れか一項に記載の加圧用回転体。
  10. 加熱部材と、該加熱部材に対向して配置され、該加熱部材に圧接される加圧部材と、を有し、該加熱部材と該加圧部材との間のニップ部に被加熱材を導入して挟持搬送することにより該被加熱材を加熱する加熱装置において、
    該加圧部材が、請求項1〜9の何れか一項に記載の加圧用回転体であることを特徴とする加熱装置。
  11. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の熱定着装置の加圧用回転体の製造方法であって、
    (1)未架橋のゴム、針状フィラー及び含水ゲルを含む、エマルジョン状態の弾性層形成用の液体組成物を、基体の長手方向に流動させて、該液体組成物の層を該基体の上に形成する工程、
    (2)該液体組成物の層中の該未架橋のゴムを架橋させる工程、および、
    (3)該未架橋のゴムが架橋してなる該層から該含水ゲル中の水分を蒸発させ、空隙を有する弾性層を形成する工程を有することを特徴とする加圧用回転体の製造方法。
  12. 前記工程(1)が、前記液体組成物を、注型成形用型のキャビティに、該注型成形用型の一端から注入する工程を含む請求項11に記載の加圧用回転体の製造方法。
  13. 前記工程(2)が、前記注型成形用型のキャビティを密閉した状態で、前記注型成形用型を加熱する工程を含む請求項12に記載の加圧用回転体の製造方法。
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