JP3412932B2 - 帯電部材およびそれを用いた帯電装置 - Google Patents

帯電部材およびそれを用いた帯電装置

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JP3412932B2 JP28364294A JP28364294A JP3412932B2 JP 3412932 B2 JP3412932 B2 JP 3412932B2 JP 28364294 A JP28364294 A JP 28364294A JP 28364294 A JP28364294 A JP 28364294A JP 3412932 B2 JP3412932 B2 JP 3412932B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,電子写真装置に使用さ
れる帯電部材およびそれを用いた帯電装置に関し,より
詳細には,導電性支持体上にエピクロルヒドリンゴムを
主体とする弾性層を形成した帯電部材およびそれを用い
た帯電装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来,電子写真方式の画像形成装置にお
いて,感光体表面を一様に全面帯電するための帯電方式
としては,コロナ放電器が広く利用されていた。このコ
ロナ放電器にあっては,感光体をある一定の電位に均一
に帯電する手段としては有効であるが,反対に,コロナ
放電による帯電処理にあっては高圧電源を必要とし,放
電に伴いオゾンが発生するという不都合や,オゾンが大
量に発生すると環境に悪影響を及ぼすばかりでなく,オ
ゾンによって帯電部材,感光体が劣化するという不都合
があった。
【0003】これに対して帯電ローラ(帯電部材)を感
光体に接触させ,従動回転させながら電圧を印加し,感
光体表面を帯電させる接触ローラ帯電方式が実用化され
ている。この方式は電源の低電圧化とオゾンの発生が少
ないという利点を有しているが,帯電の均一性に関して
はコロナ放電方式と比較して劣っている。
【0004】この帯電の均一性を改善するために,例え
ば,特開昭63−149668号公報に開示されている
「接触帯電方法」にあっては,直流電圧印加時における
帯電開始電圧の2倍以上のピーク間電圧をもつ交流電圧
を重畳させることにより,帯電の均一性がかなり改善で
きることを開示している。ところが,この交流電圧と直
流電圧とを重畳した電圧を印加して帯電を行う接触帯電
方法にあっては,帯電装置の交流電圧による機械の振動
による帯電音としての不快な環境を与えたり,また,交
流電流を多量に消費することにより,オゾン発生の低減
を損なうことになるという不都合が発生する。
【0005】これらの不都合は,帯電装置に直流電圧の
みを印加して帯電を行うことにより解消されるものの,
帯電の均一性が得られ難いという問題がある。このた
め,特開平5−341627号公報によれば,ゴム自体
で半導電性が得られるエピクロルヒドリンゴムを帯電部
材(帯電ローラ)の弾性層に使用することにより,帯電
の均一性と耐電圧が改善されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,上記従
来の導電性支持体上にエピクロルヒドリンゴムを主体と
する弾性層を形成した帯電部材によれば,半導電性の弾
性層上に非粘着性の表面層が形成されているものの,複
写機の帯電器として長期間使用すると,クリーニングユ
ニットをすり抜けて,そのまま感光体上に留まった残留
トナー粒子が,感光体と接触している帯電部材の表面に
付着し,帯電部材表面にトナー,紙粉等が固着してしま
うため,帯電部材の電気抵抗が高くなり,帯電性能が低
下するという問題点があった。換言すれば,帯電部材の
耐久性が低いという問題点があった。
【0007】本発明は上記に鑑みてなされたものであっ
て,帯電部材の表面にトナーや,紙粉等が付着するのを
抑制して,帯電部材の耐久性を向上させることを目的と
する。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに,請求項1に係る帯電部材は,導電性支持体上にエ
ピクロルヒドリンゴムを主体とする弾性層を形成した帯
電部材において,前記弾性層の表面が,アクリロニトリ
ル・ブタジエン・スチレン共重合,ポリカーボネートか
ら選ばれる1種の樹脂または2種の混合樹脂と,エピク
ロルヒドリンポリマとからなる組成物で形成されている
ものである。
【0009】また,請求項2に係る帯電装置は,導電性
支持体上にエピクロルヒドリンゴムを主体とする弾性層
を形成した帯電部材を,像担持体表面に接触させて像担
持体を一様に帯電する帯電装置において,前記弾性層の
表面が,アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重
合,ポリカーボネートから選ばれる1種の樹脂または2
種の混合樹脂とエピクロルヒドリンポリマとからなる組
成物で形成されており,かつ,前記帯電部材を前記像担
持体に接触させた状態で前記導電性支持体に印加する電
圧として直流電圧を用いたものである。
【0010】また,本発明の他の形態に係る帯電部材
は,導電性支持体上にエピクロルヒドリンゴムを主体と
する弾性層を形成した帯電部材において,前記弾性層の
表面が,フルオロオレフィンと水酸基含有ビニルエーテ
ルとを構成成分としたフッ素系ポリオールをイソシアネ
ートで架橋して得られるポリマと,エピクロルヒドリン
ポリマおよび疎水性無機微粉体とからなる組成物で形成
されているものである。
【0011】また,本発明の他の形態に係る帯電部材
は,前記エピクロルヒドリンポリマが ,エピクロルヒド
リンとエチレンオキサイドとの共重合体,エピクロルヒ
ドリンとエチレンオキサイドとアリルグリシジルエーテ
ルとの三元共重合体から選ばれる1種のポリマまたは2
種の混合ポリマであるものである。
【0012】また,本発明の他の形態に係る帯電装置
は,導電性支持体上にエピクロルヒドリンゴムを主体と
する弾性層を形成した帯電部材を,像担持体表面に接触
させて像担持体を一様に帯電する帯電装置において,前
記弾性層の表面が,フルオロオレフィンと水酸基含有ビ
ニルエーテルとを構成成分としたフッ素系ポリオールを
イソシアネートで架橋して得られるポリマと,エピクロ
ルヒドリンポリマおよび疎水性無機微粉体とからなる組
成物で形成されており,かつ,前記帯電部材を前記像担
持体に接触させた状態で前記導電性支持体に印加する電
圧として直流電圧を用いたものである。
【0013】また,本発明の他の形態に係る帯電部材
は,導電性支持体上にエピクロルヒドリンゴムを主体と
する弾性層を形成した帯電部材において,前記弾性層上
に,エピクロルヒドリンおよびイソシアネート化合物を
含有する表面層を設けたものである。
【0014】また,本発明の他の形態に係る帯電装置
は,導電性支持体上にエピクロルヒドリンゴムを主体と
する弾性層を形成した帯電部材を,像担持体表面に接触
させて像担持体を一様に帯電する帯電装置において,前
記弾性層上に,エピクロルヒドリンおよびイソシアネー
ト化合物を含有する表面層を設け,かつ,前記帯電部材
を前記像担持体に接触させた状態で前記導電性支持体に
印加する電圧として直流電圧を用いたものである。
【0015】
【作用】本発明の帯電部材(請求項1)は,弾性層の表
面が,アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重
合,ポリカーボネートから選ばれる1種の樹脂または2
種の混合樹脂と,エピクロルヒドリンポリマとからなる
組成物で形成されているので,帯電部材表面の非粘着性
が向上して,帯電部材表面へのトナーや,紙粉等の付着
が抑制される。
【0016】また,本発明の帯電装置(請求項)は,
弾性層の表面が,アクリロニトリル・ブタジエン・スチ
レン共重合,ポリカーボネートから選ばれる1種の樹脂
または2種の混合樹脂とエピクロルヒドリンポリマとか
らなる組成物で形成されており,かつ,帯電部材を像担
持体に接触させた状態で導電性支持体に印加する電圧と
して直流電圧を用いたので,直流電圧印加のみで均一帯
電が可能となる。
【0017】また,本発明の他の形態に係る帯電部
,弾性層の表面が,フルオロオレフィンと水酸基含有
ビニルエーテルとを構成成分としたフッ素系ポリオール
をイソシアネートで架橋して得られるポリマと,エピク
ロルヒドリンポリマおよび疎水性無機微粉体とからなる
組成物で形成されているので,帯電部材表面の非粘着性
が向上して,帯電部材表面へのトナーや,紙粉等の付着
が抑制される。
【0018】また,本発明の他の形態に係る帯電部
は,前記エピクロルヒドリンポリマが,エピクロルヒド
リンとエチレンオキサイドとの共重合体,エピクロルヒ
ドリンとエチレンオキサイドとアリルグリシジルエーテ
ルとの三元共重合体から選ばれる1種のポリマまたは2
種の混合ポリマであるので,換言すれば,帯電部材表面
層の電気抵抗の制御を非分散系のエピクロルヒドリンで
行っているので,帯電部材表面の電気抵抗が均一とな
り,その結果,帯電むらのない帯電が行える。すなわ
ち,画像濃度むらのない良好な出力画像品質が得られ
る。
【0019】また,本発明の他の形態に係る帯電部
,弾性層の表面が,フルオロオレフィンと水酸基含有
ビニルエーテルとを構成成分としたフッ素系ポリオール
をイソシアネートで架橋して得られるポリマと,エピク
ロルヒドリンポリマおよび疎水性無機微粉体とからなる
組成物で形成されており,かつ,帯電部材を像担持体に
接触させた状態で導電性支持体に印加する電圧として直
流電圧を用いたもので,直流電圧印加のみで均一帯電が
可能となる。
【0020】また,本発明の他の形態に係る帯電部
,弾性層上に,エピクロルヒドリンおよびイソシアネ
ート化合物を含有する表面層を設けたので,帯電部材表
面の非粘着性が向上して,帯電部材表面へのトナーや,
紙粉等の付着が抑制される。
【0021】また,本発明の他の形態に係る帯電部
,弾性層上に,エピクロルヒドリンおよびイソシアネ
ート化合物を含有する表面層を設け,かつ,帯電部材を
像担持体に接触させた状態で導電性支持体に印加する電
圧として直流電圧を用いたので,直流電圧印加のみで均
一帯電が可能となる。
【0022】
【実施例】以下,本発明の帯電部材およびそれを用いた
帯電装置について, 本発明の帯電部材の形状および構成例 本発明の帯電装置の構成例 実施例1〜実施例10 の順に図面を参照して詳細に説明する。
【0023】本発明の帯電部材の形状および構成例先
ず,本発明の帯電部材の形状例について説明する。本発
明の帯電部材は,例えば,図1に示すようなローラ形状
のもので,芯金の形状をなす導電性支持体101と,導
電性支持体101の周囲に設けられた半導電性弾性層1
02と,半導電性弾性層102の外周面上に形成された
表面層103とから構成される。
【0024】あるいは,本発明の帯電部材は,図2に示
すような平板の形状をなす導電性支持体101と,導電
性支持体101の周囲に設けられた半導電性弾性層10
2と,半導電性弾性層102の外周面上に形成された表
面層103とから構成されたものでも良いが,均一帯電
の点ではローラ形状が望ましい。
【0025】さらに,本発明の帯電部材は,図3に示す
ように,一対の平行な軸の形状をなす導電性支持体10
1と,エンドレスベルト状の半導電性弾性層102と,
半導電性弾性層102の外周面状に形成された表面層1
03とから構成されたものでも良い。
【0026】なお,図1〜図3において,上記導電性支
持体101,半導電性弾性層102および表面層103
の各層間の接着性を向上させる接着層を設けても良い。
例えば,ローラ形状の場合では,導電性支持体101を
カーボンブラック等の導電性物質を配合した合成ゴム等
の導電性プライマで処理しても良い。
【0027】上記導電性支持体101としては,鉄,ス
テンレス,アルミ等の金属,カーボンブラック分散樹
脂,金属粒子分散樹脂等の導電性樹脂を用いることがで
き,その形状は,棒状,板状等が用いられる。
【0028】半導電性弾性層102は,その体積抵抗を
107 〜109 Ω・cmの範囲にすると良好な結果が得
られる。したがって,その材料としては,極性ゴムであ
るエピクロルヒドリンゴム,ニトリルゴム,ウレタンゴ
ム,クロロプレンゴム,アリルゴム等を用いることがで
きるが,中でも比較的ゴム自体の電気抵抗が小さいこ
と,さらには環境変動が小さいこと等の点より,エピク
ロルヒドリンゴムを使用するものである。
【0029】また,エピクロルヒドリンゴムは,エピク
ロルヒドリン単独重合体(略号:CO),エピクロルヒ
ドリンとエチレンオキサイドとの共重合体(略号:EC
O),エピクロルヒドリンとアリルグリシジルエーテル
との共重合体(略号:GECO)があるが,中でも電気
抵抗が比較的小さいこと,および環境変動が小さい等の
点より,GECOが好ましい。
【0030】また,半導電性弾性層102の層厚は,
0.5〜10mmの範囲が良好な結果が得られる。その
理由は,半導電性弾性層102の電気抵抗が107 Ω・
cmより小さく,層厚が0.5mmより薄くなると,感
光体を絶縁破壊したり,帯電が不安定になったりする他
に,感光体にピンホールがあると,その部分に電流が集
中して,リークが生じ易くなり,その結果,画像に横す
じが現れたりするようになる。また,半導電性弾性層1
02の電気抵抗が1010Ω・cmより大きく,層厚が1
0mmより厚くなると,帯電効率が低下し,より高い電
圧の印加が必要となってしまうためである。
【0031】この半導電性弾性層102の外周面上に表
面層103として,厚さが1〜20μmの非粘着性の被
膜が形成されている。この表面層103は,帯電部材表
面へのトナー等の付着を抑制して,長期間にわたって良
好な帯電特性を維持させる目的で形成されている。
【0032】この目的に対して,半導電性弾性層102
の表面に形成する表面層103の非粘着性材料として,
ABS樹脂,P.C樹脂から選ばれる1種の樹脂または
2種の混合樹脂と,エピクロルヒドリンポリマとからな
る組成物や,フッ素系ポリオールをイソシアネートで架
橋して得られるポリマに,エピクロルヒドリンポリマと
疎水性無機粉体とが含まれる組成物を用いることでき
る。
【0033】また,エピクロルヒドリンおよびイソシア
ネート化合物とを含有する組成物を用いることもでき
る。
【0034】これら表面層103の材料は,可撓性に優
れているので,弾性層の変形に対し十分に追随し,表面
層103にしわ等が発生することはない。したがって,
均一でしかも安定した帯電が可能である。また,この材
料の被膜は,プラスッチク的な表面硬度を有しているの
で,トナーなどに対する非粘着性と耐久性に優れている
ことを見出した。
【0035】さらに,この被膜の電気抵抗は,107
1011Ω・cmと半導電性であるので,帯電部材の導電
性支持体101に印加する直流電圧が効率良く作用する
ことができる。
【0036】表面層103に用いられるエピクロルヒド
リンポリマについては,表面層103の電気抵抗調整
剤,可撓性の維持,および半導電性弾性層102との接
着力を強固にするためのものであり,前述したCO,E
CO,GECOが使用できるが,中でも電気抵抗が比較
的低いこと,耐環境性等の点より,GECO,ECO,
またはこれらの混合ポリマが好ましい。
【0037】前述したABS樹脂については,アクリロ
ニトリル,ブタジエン,スチレンの三種類のモノマから
なっているが,基本的には,ブタジエンを単独またはス
チレン,アクリロニトリルとともに重合させたゴム(ピ
リジン・ブタジエンゴム,スチレン・ブタジエンゴム,
ニトリル・ブタジエンゴム)とスチレン,アクリロニト
リル共重合体とを混合させて得られる樹脂で,極性をも
つゴム(例えば,エピクロルヒドリンゴム,ニトリルゴ
ム,クロロプレンゴム等)と良好な相容性をもつのは特
徴的である。
【0038】また,P.C樹脂については,炭酸とグリ
コールまたは2価フェノールとのポリエステルで化1に
示す一般式で表される。なお,ここで,Rは2価の脂肪
酸または芳香族基を示す。
【0039】
【化1】
【0040】普通,ポリ炭酸エステルは,もっぱら2,
2−ビス(4オキシフェニル)プロパンからのものを指
し,化2に示す構造式で表される。これは,ベンゼン,
アセトン,塩化メチレンに可溶で,エピクロルヒドリン
ポリマともよく相容する。
【0041】
【化2】
【0042】また,フッ素系ポリオールをイソシアネー
トで架橋して得られるポリマについては,フルオロオレ
フィンと炭化水素系ビニルエーテルとの共重合反応によ
って得られる非晶質ポリマで,公知であるので説明を省
略する。なお,その詳細は,例えば,『有機合成化学協
会誌42(8),頁841(1984),小島,山
辺』,『旭硝子研究報告,34(2),頁205〜22
4(1984),宗像,宮崎,賀屋,高柳』に開示され
ている。
【0043】このポリマは,有機溶剤に可溶であるの
で,塗装後ポリマを架橋し,塗膜に耐溶剤性を付与する
必要があるが,このために反応性に富んだ水酸基含有ビ
ニルエーテルを共重合し,イソシアネートによる架橋が
容易に起こるようにした樹脂である。
【0044】また,疎水性無機微粉体については,疎水
性シリカ微粉体(SiO2 )であることが好ましい。こ
の疎水性シリカ微粉体は,前記のフッ素系ポリオールを
イソシアネートで架橋させて得られるポリマとエピクロ
ルヒドリンポリマとの比較的非相容のポリマブレンド系
に添加することによって,相容化剤的な効果が得られ,
均一な塗膜の形成および塗料液のポットライフの改善を
可能とすることができる。
【0045】また,表面層103にエピクロルヒドリン
と共に用いられるイソシアネート化合物としては,エキ
サメチレンジイソシアネート,2,4−および2,6−
トリレンジイソシアネート,ジフェニルメタン−4,
4'−ジイソシアネート等のイソシアネート化合物や,
種々のイソシアネートの変性体が用いられる。以下,化
3,化4にイソシアネート化合物の例を挙げる。
【0046】
【化3】
【0047】
【化4】
【0048】本発明の帯電装置の構成例 次に,図4を参照して,上記帯電部材を用いた本発明の
帯電装置の構成ついて説明する。図において,401は
本発明の帯電部材を示し,ここでは図1に示したローラ
形状の帯電部材を使用している。また,402は帯電部
材401の芯金に直流電圧を印加するための直流電源を
示す。この帯電部材401と直流電源402によって本
発明の帯電装置が構成されている。
【0049】なお,図4は,本発明の帯電装置を電子写
真装置に適用した例を示し,この電子写真装置は,ドラ
ム状の電子写真感光体403の周囲上に帯電部材40
1,像露光装置(図示せず),現像手段404,転写帯
電装置405,クリーニング装置406および前露光装
置(図示せず)が配置されている。なお,図において,
407は像露光装置から出射された露光光,408は前
露光装置の前露光光,409は紙等の被転写部材を示
す。
【0050】例えば,OPC等の電子写真感光体403
上に接触配置されている帯電部材401の芯金に直流電
源402により電圧(例えば,1.5KV)を印加し,
電子写真感光体403表面を帯電させ,像露光装置によ
って原稿上の画像を電子写真感光体403に像露光して
静電潜像を形成する。
【0051】次に,現像装置404の中の現像剤を電子
写真感光体403に付着させることにより,電子写真感
光体403上の静電潜像を現像し,さらに電子写真感光
体403上の現像剤を転写帯電装置405によって,紙
等の被転写部材409に転写し,クリーニング装置40
6によって転写時に紙に転写されずに電子写真感光体4
03上に残った現像剤を回収する。また,電子写真感光
体403に残留電荷が残るような場合には,帯電部材4
01による一時帯電を行う前に,前露光装置によって電
子写真感光体403の残留電荷を除電したほうが良い。
【0052】さらに,本発明の帯電部材401に係る半
導電性弾性層102は,電極(導電性支持体101)を
支持するために用いられるため,難燃性であることが好
ましく,特にUL−478(情報処理および事務用機器
に対する規格)において,UL−94(機器の部品用プ
ラスチック材料の燃焼試験)の94HB以上の難燃性を
有していることが好ましい。
【0053】以上,上記本発明の帯電部材の形状およ
び構成例,本発明の帯電装置の構成例を説明すること
により,本発明にいたる経過について説明したが,直流
電圧の印加のみで,均一帯電を得ようとする本発明の帯
電部材401の帯電均一性は,交流電圧の重畳に任せる
従来の帯電ローラ(例えば,特開昭64−73364号
公報,同64−73367号公報)とでは,自ずとその
電気特性(R,C)およびローラの層構成が大きく相違
している。すなわち,交流電圧重畳型は導電性弾性層
(カーボンブラック等の導電性粒子を分散させたゴム)
と表面抵抗層よりなり,表面抵抗層がコンデンサーとし
て機能するため,静電容量が大きく,交流電圧重畳によ
る帯電電位の均一化効果が大きい。
【0054】これに対して,本発明の直流電圧印加のみ
のタイプは,ローラ層が抵抗体として働く(すなわち,
静電容量が小さい)ため,交流電圧を重畳しても帯電の
均一化にはほとんど寄与してない。
【0055】実施例1〜実施例10 以下,本発明の帯電部材について,〔実施例1〕,〔実
施例2〕,〔実施例3〕,〔実施例4〕,〔実施例
5〕,〔実施例6〕,〔実施例7〕,〔実施例8〕,
〔実施例9〕,〔実施例10〕の順に図面を参照して説
明する。
【0056】〔実施例1〕 実施例1では,帯電部材を以下の方法で作成する。先
ず,導電性支持体101として,φ8mmのステンレス
芯金を用いる。次に,半導電性弾性層102を以下の配
合物で作成する。 GECO系エピクロルヒドリンゴム(エピクロマCG−102:ダイソー製) 100.0 重量部 炭酸カルシウム(ホワイトンSO:白石カルシウム製) 15.0 重量部 テトラメチルチウラムジスルフィド(ノクセラーTT:大内新興化学製) 1.0 重量部 イオウ(サルファックスPMC:鶴見化学製) 0.25重量部 三酸化アンチモン(アトックスS:日本精鉱製) 7.0 重量部 水酸化アルミニウム(ハイジライトH42S:昭和電工製) 25.0 重量部 塩素化パラフィン(エンパラ70:味の素製) 15.0 重量部
【0057】なお,エピクロマCG−102の組成比
は,エピクロルヒドリン:40mol%,エチレンオキ
サイド:50mol%,アリルグリシジルエーテル:4
mol%である。
【0058】上記配合物を二本ロールで十分に混練した
後,φ8mmのステンレス芯金(導電性支持体101)
上に金型成形法(加硫:150℃×15分間,二次加
硫:155℃×7時間)で外径φ14mmのローラ状の
半導電性弾性層102を設けた。この弾性ローラの体積
抵抗は,2×107 Ω・cm,ローラゴム硬度は38度
(JisA)であった。
【0059】ローラの体積抵抗の測定は,ローラを20
℃,60%R.Hの環境中に16時間放置した後,2
5.4mm幅の銅箔テープ(スコッチNo.1181:
3M製)をローラの円周に巻き付けて電極とし,ローラ
芯金と電極との間に直流1KVを印加し,その1分後の
電流値を計測して,芯金と電極間の抵抗値を求めた。ま
た,ローラのゴム硬度測定は,JisK6301に記載
の硬度計JisAを用いて,ローラの中心軸方向に対し
て垂直に加圧して測定した。
【0060】次に,前記の半導電性弾性層102上に表
面層103を次のようにして形成した。先ず,表面層塗
布液の調整を以下のように行った。GECO系エピクロ
ルヒドリン(エピクロマCG−102:ダイソー製)5
0gを8インチの二本のローラで約15分間素練りを行
いエピクロルヒドリンの可塑性を増大させて,後の有機
溶媒処理を容易にした。
【0061】有機溶媒(トルエン/4−メチル−2−ペ
ンタノン=1/1)の100重量部に素練り後のエピク
ロルヒドリンを3重量部を添加,攪拌して溶解し,GE
CO系エピクロルヒドリン溶液を作った。
【0062】次に,ABS樹脂(スタイラック101:
旭化成製)5重量部をトルエン100重量部に添加,攪
拌して溶解し,ABS樹脂溶液を作った。
【0063】このABS樹脂溶液100重量部にGEC
O系エピクロルヒドリン溶液43重量部を添加,攪拌し
て,表面層用の塗料とした。
【0064】次いで,前記半導電性弾性層102の上
に,前記表面層用塗料を用いて浸漬塗装をした後,10
0℃×2時間で表面層を硬化させて,厚さ6μmの表面
層103を形成した。また,この帯電ローラ(帯電部
材)の体積抵抗を測定した結果を表1に示した。
【0065】以上のように作られた帯電ローラ(帯電部
材)を正規現像方式の複写機FT5500(リコー製)
の一次コロナ帯電器の代わりに取り付け,感光体(OP
C)ドラム表面に接触させて従動回転するようにした。
一次帯電電圧として直流電圧−1.4KVを印加し,2
4±1℃,50〜55%R.Hの環境中で連続稼働させ
て,初期,5000枚,10000枚毎の感光体の暗電
位の電位測定および帯電ローラ表面の汚染状態,画像品
質について測定・評価した。
【0066】その結果を表1に示した。なお,表1にお
いて◎〜×は以下の意味を示す。 ◎:僅かなトナー等が付着しているが,布等でローラ表
面の付着物を簡単に拭きとることができる。 ○:拭きとりで,僅かにトナー等がローラ表面に残存し
ている。 △:完全に拭きとりができず,ローラ表面にトナー等の
薄い膜が残る。 ×:トナー等が強くローラ表面に固着している。
【0067】
【表1】
【0068】〔実施例2〕 実施例1と同様の半導電性弾性層102の上に表面層1
03を次のように形成した。先ず,表面層塗布液の調整
を次のように行った。P.C樹脂(タフロンA220
0:出光石油化学製)5重量部を有機溶媒(トルエン/
塩化メチレン=5/1)100重量部に添加,攪拌して
溶解し,P.C樹脂溶液を作った。
【0069】このP.C樹脂溶液100重量部に実施例
1におけるGECO系エピクロルヒドリン溶液45重量
部を添加,攪拌して表面層用塗料とした。
【0070】この表面層用塗料を用いて,半導電性弾性
層102の上に実施例1と同様にして表面層103(厚
さ5μm)を形成した。
【0071】これを実施例1と同様に評価した結果を表
1に示した。
【0072】〔実施例3〕 実施例1と同様の半導電性弾性層102の上に表面層1
03を次のように形成した。実施例1で示したABS樹
脂溶液と実施例2で示したP.C樹脂溶液の混合比が1
/1となるようにした混合溶液100重量部に実施例1
で示したGECO系エピクロルヒドリン溶液を42重量
部を添加,攪拌して表面層用塗料とした。
【0073】この表面層用塗料を用いて,半導電性弾性
層102の上に実施例1と同様にして表面層103(厚
さ4μm)を形成した。
【0074】これを実施例1と同様に評価した結果を表
1に示した。
【0075】〔実施例4〕 実施例1と同様の半導電性弾性層102の上に表面層1
03を次のように形成した。実施例1で示したGECO
系エピクロルヒドリン溶液調整時のGECO系エピクロ
ルヒドリン(エピクロマCG−102)の代わりにEC
O系エピクロルヒドリン(エピクロマC:ダイソー製)
を用いた以外は実施例1と同様にして,ECO系エピク
ロルヒドリン溶液を作った。
【0076】実施例1で示したABS樹脂溶液100重
量部に前記ECO系エピクロルヒドリン溶液47重量部
を添加,攪拌して表面層用塗料とした。
【0077】この表面層用塗料を用いて,半導電性弾性
層102の上に実施例1と同様にして表面層103(厚
さ7μm)を形成した。
【0078】これを実施例1と同様に評価した結果を表
1に示した。
【0079】〔実施例5〕 実施例1と同様の半導電性弾性層102の上に表面層1
03を次のように形成した。フッ素系ポリオール(ルミ
フロンLF601C主剤:旭硝子製)22重量部,イソ
シアネート(コロネートHX:日本ポリウレタン製)2
重量部,混合比が1/1のトルエン/キシレン混合溶媒
76重量部,疎水性無機微粉体としてシリカ(アエロジ
ルR972:日本アエロジル製)0.7重量部を添加し
た後,十分に攪拌してフッ素/シリカ溶液を作った。
【0080】このフッ素/シリカ溶液100重量部に実
施例1に示したGECO系エピクロルヒドリン溶液95
重量部を添加,攪拌して表面層用塗料とした。
【0081】この表面層用塗料を用いて,半導電性弾性
層102の上に実施例1と同様にして表面層103(厚
さ6μm)を形成した。
【0082】これを実施例1と同様に評価した結果を表
1に示した。
【0083】〔実施例6〕 実施例1と同様の半導電性弾性層102の上に表面層1
03を次のように形成した。実施例5で示したフッ素/
シリカ溶液100重量部に実施例1で示したGECO系
エピクロルヒドリン溶液50重量部と実施例4で示した
ECO系エピクロルヒドリン溶液50重量部とを添加,
攪拌して表面層用塗料とした。
【0084】この表面層用塗料を用いて,半導電性弾性
層102の上に実施例1と同様にして表面層103(厚
さ7μm)を形成した。
【0085】これを実施例1と同様に評価した結果を表
1に示した。
【0086】〔比較例1〕 ここで,比較例として比較例1を以下のようにして作成
した。実施例1の半導電性弾性層102のみのローラを
実施例1と同様に評価した結果を表1に示した。
【0087】〔比較例2〕 ここで,比較例として比較例2を以下のようにして作成
した。実施例5の表面層用塗料配合よりシリカを除いた
以外を実施例5と同様にして,ローラを製造し,これを
実施例1と同様に評価した結果を表1に示した。
【0088】〔実施例7〕 実施例7では,帯電部材を以下の方法で作成する。先
ず,導電性支持体101として,φ8mmのステンレス
芯金を用いる。次に,半導電性弾性層102を以下の配
合物で作成する。 GECO系エピクロルヒドリン(エピクロマCG−102:ダイソー製) 100.0 重量部 炭酸カルシウム(ホワイトンSO:白石カルシウム製) 15.0 重量部 テトラメチルチウラムジスルフィド(ノクセラーTT:大内新興化学製) 1.0 重量部 イオウ(サルファックスPMC:鶴見化学製) 0.25重量部 三酸化アンチモン(アトックスS:日本精鉱製) 7.0 重量部 水酸化アルミニウム(ハイジライトH42S:昭和電工製) 25.0 重量部 塩素化パラフィン(エンパラ70:味の素製) 15.0 重量部
【0089】上記配合物を二本ロールで十分に混練した
後,φ8mmのステンレス芯金(導電性支持体101)
上に金型成形法(加硫:150℃×15分間,二次加
硫:155℃×7時間)で外径φ14mmのローラ状の
半導電性弾性層102を設けた。この弾性ローラの体積
抵抗は,5×107 Ω・cm,ローラゴム硬度は38度
(JisA)であった。
【0090】ローラの体積抵抗の測定は,ローラを20
℃,60%の環境中に16時間放置した後,10mm幅
の銅箔テープ(No.1245:3M製)をローラの円
周に巻き付けて電極とし,ローラ芯金と電極との間に直
流1KVを印加し,その1分後の電流値を計測して,芯
金と電極間の抵抗値を求めた。また,ローラのゴム硬度
測定は,JisK6301に記載の硬度計JisAを用
いて,ローラの中心軸方向に対して垂直に加圧して測定
した。
【0091】次に,前記の半導電性弾性層102上に表
面層103を次のようにして形成した。先ず,表面層塗
布液の調整を以下のように行った。GECO系エピクロ
ルヒドリン(エピクロマCG:ダイソー製)50gを8
インチの二本のローラで約15分間素練りを行いエピク
ロルヒドリンの粘性を下げ,可塑性を増大させて,後の
有機溶媒処理を容易にした。
【0092】有機溶媒(トルエン/4−メチル−2−ペ
ンタノン=1/1)の100重量部に素練り後のエピク
ロルヒドリン4重量部を添加,攪拌して溶解し,GEC
O系エピクロルヒドリン溶液を作った。
【0093】このエピクロルヒドリン溶液にイソシアネ
ート化合物(化4の(6)参照)のコロネートEX(日
本ポリウレタン製)3重量部を添加,攪拌して,表面層
用の塗料とした。
【0094】次いで,前記半導電性弾性層102の上
に,前記表面層用塗料を用いて浸漬塗装をした後,10
0℃×2時間で表面層を硬化させて,厚さ10μmの表
面層103を形成し,体積抵抗を測定した。
【0095】以上のように作られた帯電ローラ(帯電部
材)を正規現像方式の複写機FT5500(リコー製)
の一次コロナ帯電器の代わりに取り付け,感光体(OP
C)ドラム表面に接触させて従動回転するようにした。
一次帯電電圧として直流電圧−1.4KVを印加し,2
0±1℃,40〜45%の環境中で連続稼働させて,初
期,5000枚,10000枚毎の感光体の暗電位の電
位測定および帯電ローラ表面の汚染状態,画像品質につ
いて測定・評価した。
【0096】その結果を表2に示した。なお,表2にお
いて◎〜×は以下の意味を示す。 ◎:僅かなトナー等が付着しているが,布等でローラ表
面の付着物を簡単に拭きとることができる。 ○:拭きとりで,僅かにトナー等がローラ表面に残存し
ている。 △:完全に拭きとりができず,ローラ表面にトナー等の
薄い膜が残る。 ×:トナー等が強くローラ表面に固着している。
【0097】
【表2】
【0098】〔実施例8〕 実施例7と同様の半導電性弾性層102の上に表面層1
03を次のように形成した。実施例7と同様のエピクロ
ルヒドリン溶液100重量部にイソシアネート化合物
(化4の(5)参照)のデスモジュールN(バイエル
製)4重量部を添加,攪拌して表面層用塗料とした。
【0099】半導電性弾性層102の上に,この表面層
用塗料を用いて浸漬塗工の後,100℃×2時間で表面
層を硬化させて,厚さ8μmの表面層103を設けて体
積抵抗を測定した。
【0100】これを実施例7と同様に評価した結果を表
2に示した。
【0101】〔実施例9〕 実施例9では,帯電部材を以下の方法で作成する。先
ず,導電性支持体101として,φ8mmのステンレス
芯金を用いる。次に,半導電性弾性層102を以下の配
合物で作成する。 ECO系エピクロルヒドリン(エピクロマC:ダイソー製) 100.0 重量部 炭酸カルシウム(ホワイトンSO:白石カルシウム製) 15.0 重量部 テトラメチルチウラムジスルフィド(ノクセラーTT:大内新興化学製) 1.0 重量部 イオウ(サルファックスPMC:鶴見化学製) 0.25重量部 三酸化アンチモン(アトックスS:日本精鉱製) 7.0 重量部 水酸化アルミニウム(ハイジライトH42S:昭和電工製) 25.0 重量部 塩素化パラフィン(エンパラ70:味の素製) 15.0 重量部
【0102】次に,実施例7と同様の方法で芯金上に半
導電性弾性層102を形成した。この弾性層の体積抵抗
は,3×108 Ω・cm,ローラゴム硬度は39度(J
isA)であった。
【0103】次に,このローラの半導電性弾性層102
に表面層103を次の方法で作成した。ECO系エピク
ロルヒドリン(エピクロマC:ダイソー製)を実施例7
と同様の方法で処理を行った。有機溶媒(トルエン/4
−メチル−2−ペンタノン=1/1)100重量部に素
練り後のエピクロルヒドリン4重量部を添加,攪拌して
溶解し,エピクロルヒドリン溶液を作成した。
【0104】このエピクロルヒドリン溶液にイソシアネ
ート化合物(化3の(4)参照)のコロネートL(日本
ポリウレタン製)3重量部を添加,攪拌して,表面層用
の塗料とした。
【0105】次いで,半導電性弾性層102の上に,こ
の表面層用塗料を用いて浸漬塗工の後,100℃×3時
間で表面層を硬化させて,厚さ8μmの表面層103を
設けて体積抵抗を測定した。
【0106】これを実施例7と同様に評価した結果を表
2に示した。
【0107】〔実施例10〕 実施例9と同様の半導電性弾性層102を用いた。ま
た,実施例9と同様のエピクロルヒドリン溶液100重
量部にイソシアネート化合物(化4の(7)参照)のデ
スモジュールR(バイエル製)3重量部を添加,攪拌し
て表面層用の塗料とした。
【0108】次いで,半導電性弾性層102の上に,こ
の表面層用塗料を用いて浸漬塗工の後,100℃×2時
間で表面層を硬化させて,厚さ9μmの表面層103を
設けて体積抵抗を測定した。
【0109】これを実施例7と同様に評価した結果を表
2に示した。
【0110】〔比較例3〕 ここで,比較例として比較例3を以下のようにして作成
した。実施例7の半導電性弾性層102のみのローラを
実施例7と同様に評価した結果を表2に示した。
【0111】〔比較例4〕 ここで,比較例として比較例4を以下のようにして作成
した。実施例8の半導電性弾性層102のみのローラを
実施例7と同様に評価した結果を表2に示した。
【0112】前述したように実施例1〜実施例10およ
び比較例1〜比較例4から明らかなように,本発明の帯
電部材を直流電圧印加で用いることにより,トナーに対
する非粘着性,帯電特性が長期間にわたって初期特性を
ほぼ維持することができる。すなわち,長期間にわたっ
て帯電部材の表面にトナーや,紙粉等が付着するのを抑
制して,帯電部材の耐久性を向上させることができ,安
定した画像特性(すなわち,画像品質)が得られる。
【0113】また,直流電圧のみで均一帯電が可能とな
り,オゾン発生量の低減および電源コストの低減を図る
ことができる。
【0114】また,本発明の他の形態に係る帯電部材
は,導電性支持体上にエピクロルヒドリンゴムを主体と
する弾性層を形成した帯電部材において,前記弾性層の
表面が,フルオロオレフィンと水酸基含有ビニルエーテ
ルとを構成成分としたフッ素系ポリオールをイソシアネ
ートで架橋して得られるポリマと,エピクロルヒドリン
ポリマおよび疎水性無機微粉体とからなる組成物で形成
されているため,帯電部材の表面にトナーや,紙粉等が
付着するのを抑制して,帯電部材の耐久性を向上させる
ことができる。
【0115】また,本発明の他の形態に係る帯電部材
は,前記エピクロルヒドリンポリマが,エピクロルヒド
リンとエチレンオキサイドとの共重合体,エピクロルヒ
ドリンとエチレンオキサイドとアリルグリシジルエーテ
ルとの三元共重合体から選ばれる1種のポリマまたは2
種の混合ポリマであるため,帯電部材表面の電気抵抗が
均一となり,その結果帯電むら,すなわち,画像濃度む
らのない良好な出力画像品質を得ることができる。
【0116】また,本発明の他の形態に係る帯電部材
は,導電性支持体上にエピクロルヒドリンゴムを主体と
する弾性層を形成した帯電部材を,像担持体表面に接触
させて像担持体を一様に帯電する帯電装置において,前
記弾性層の表面が,フルオロオレフィンと水酸基含有ビ
ニルエーテルとを構成成分としたフッ素系ポリオールを
イソシアネートで架橋して得られるポリマと,エピクロ
ルヒドリンポリマおよび疎水性無機微粉体とからなる組
成物で形成されており,かつ,前記帯電部材を前記像担
持体に接触させた状態で前記導電性支持体に印加する電
圧として直流電圧を用いたため,帯電部材の表面にトナ
ーや,紙粉等が付着するのを抑制して,帯電部材の耐久
性を向上させることができ,直流電圧のみで均一帯電が
可能となり,オゾン発生量の低減および電源コストの低
減を図ることができる。
【0117】また,本発明の他の形態に係る帯電部材
は,導電性支持体上にエピクロルヒドリンゴムを主体と
する弾性層を形成した帯電部材において,前記弾性層上
に,エピクロルヒドリンおよびイソシアネート化合物を
含有する表面層を設けたため,帯電部材の表面にトナー
や,紙粉等が付着するのを抑制して,帯電部材の耐久性
を向上させることができる。る。
【0118】また,本発明の他の形態に係る帯電部材
は,導電性支持体上にエピクロルヒドリンゴムを主体と
する弾性層を形成した帯電部材を,像担持体表面に接触
させて像担持体を一様に帯電する帯電装置において,前
記弾性層上に,エピクロルヒドリンおよびイソシアネー
ト化合物を含有する表面層を設け,かつ,前記帯電部材
を前記像担持体に接触させた状態で前記導電性支持体に
印加する電圧として直流電圧を用いたため,帯電部材の
表面にトナーや,紙粉等が付着するのを抑制して,帯電
部材の耐久性を向上させることができ,直流電圧のみで
均一帯電が可能となり,オゾン発生量の低減および電源
コストの低減を図ることができる。
【0119】
【発明の効果】以上説明したように,本発明の帯電部材
(請求項1)は,導電性支持体上にエピクロルヒドリン
ゴムを主体とする弾性層を形成した帯電部材において,
前記弾性層の表面が,アクリロニトリル・ブタジエン・
スチレン共重合,ポリカーボネートから選ばれる1種の
樹脂または2種の混合樹脂と,エピクロルヒドリンポリ
マとからなる組成物で形成されているため,帯電部材の
表面にトナーや,紙粉等が付着するのを抑制して,帯電
部材の耐久性を向上させることができる。
【0120】また,本発明の帯電装置(請求項2)は,
導電性支持体上にエピクロルヒドリンゴムを主体とする
弾性層を形成した帯電部材を,像担持体表面に接触させ
て像担持体を一様に帯電する帯電装置において,前記弾
性層の表面が,アクリロニトリル・ブタジエン・スチレ
ン共重合,ポリカーボネートから選ばれる1種の樹脂ま
たは2種の混合樹脂とエピクロルヒドリンポリマとから
なる組成物で形成されており,かつ,前記帯電部材を前
記像担持体に接触させた状態で前記導電性支持体に印加
する電圧として直流電圧を用いたため,帯電部材の表面
にトナーや,紙粉等が付着するのを抑制して,帯電部材
の耐久性を向上させることができ,直流電圧のみで均一
帯電が可能となり,オゾン発生量の低減および電源コス
トの低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の帯電部材の形状および構成例を示す説
明図である。
【図2】本発明の帯電部材の形状および構成例を示す説
明図である。
【図3】本発明の帯電部材の形状および構成例を示す説
明図である。
【図4】本発明の帯電装置の構成例を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
101 導電性支持体 102 半導電性弾性層 103 表面層 401 帯電部材 402 直流電源

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上にエピクロルヒドリンゴ
    ムを主体とする弾性層を形成した帯電部材において,前
    記弾性層の表面が,アクリロニトリル・ブタジエン・ス
    チレン共重合,ポリカーボネートから選ばれる1種の樹
    脂または2種の混合樹脂と,エピクロルヒドリンポリマ
    とからなる組成物で形成されていることを特徴とする帯
    電部材。
  2. 【請求項2】 導電性支持体上にエピクロルヒドリンゴ
    ムを主体とする弾性層を形成した帯電部材を,像担持体
    表面に接触させて像担持体を一様に帯電する帯電装置に
    おいて,前記弾性層の表面が,アクリロニトリル・ブタ
    ジエン・スチレン共重合,ポリカーボネートから選ばれ
    る1種の樹脂または2種の混合樹脂とエピクロルヒドリ
    ンポリマとからなる組成物で形成されており,かつ,前
    記帯電部材を前記像担持体に接触させた状態で前記導電
    性支持体に印加する電圧として直流電圧を用いたことを
    特徴とする帯電装置。
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