JPH09221485A - 光学活性オキセピン誘導体の製造方法 - Google Patents
光学活性オキセピン誘導体の製造方法Info
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- JPH09221485A JPH09221485A JP2508596A JP2508596A JPH09221485A JP H09221485 A JPH09221485 A JP H09221485A JP 2508596 A JP2508596 A JP 2508596A JP 2508596 A JP2508596 A JP 2508596A JP H09221485 A JPH09221485 A JP H09221485A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】抗アレルギ−薬として有用な光学活性オキセピ
ン誘導体の新規な製法を提供する。 【解決手段】光学活性スルホン酸と一般式(I)で表さ
れるオキセピン誘導体のラセミ体とを、有機溶媒中で加
熱して反応させ、光学活性オキセピン誘導体を製造す
る。 (式中、R1,R2,R3およびR4は、同一または異
なって、ハロゲン原子または水素原子を示すが、全てが
同時に水素原子を示すことはなく、Xは酸素原子または
硫黄原子を示し、nは1〜6の整数を示す)
ン誘導体の新規な製法を提供する。 【解決手段】光学活性スルホン酸と一般式(I)で表さ
れるオキセピン誘導体のラセミ体とを、有機溶媒中で加
熱して反応させ、光学活性オキセピン誘導体を製造す
る。 (式中、R1,R2,R3およびR4は、同一または異
なって、ハロゲン原子または水素原子を示すが、全てが
同時に水素原子を示すことはなく、Xは酸素原子または
硫黄原子を示し、nは1〜6の整数を示す)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明の製法は、光学活性オ
キセピン誘導体の新規な製法に関する。前述の光学活性
オキセピン誘導体は、例えば医薬、とりわけ抗アレルギ
−薬および抗炎症薬として有用である(WO 94/1
9345号公報参照)。
キセピン誘導体の新規な製法に関する。前述の光学活性
オキセピン誘導体は、例えば医薬、とりわけ抗アレルギ
−薬および抗炎症薬として有用である(WO 94/1
9345号公報参照)。
【0002】
【従来の技術】従来、光学活性オキセピン誘導体を製造
する方法としては、以下に示す方法がある。 WO 94/19345号公報には、光学分割剤とし
て、(1S)−(+)カンファ−スルホン酸または(1
R)−(−)カンファ−スルホン酸を用いて、光学分割
を行う方法が開示されている。この方法は、ジアスト
レマ−塩の結晶の溶解度差を利用して光学活性体を得る
ものであり、不必要な光学異性体は廃棄する必要がある
のみならず、高純度の光学活性体を得るためには、一旦
不要な光学活性体をジアストレマ−塩として除き、有用
な光学活性体を濃縮させてから光学分割を行う必要があ
る点で工業的に満足する方法ではなかった。
する方法としては、以下に示す方法がある。 WO 94/19345号公報には、光学分割剤とし
て、(1S)−(+)カンファ−スルホン酸または(1
R)−(−)カンファ−スルホン酸を用いて、光学分割
を行う方法が開示されている。この方法は、ジアスト
レマ−塩の結晶の溶解度差を利用して光学活性体を得る
ものであり、不必要な光学異性体は廃棄する必要がある
のみならず、高純度の光学活性体を得るためには、一旦
不要な光学活性体をジアストレマ−塩として除き、有用
な光学活性体を濃縮させてから光学分割を行う必要があ
る点で工業的に満足する方法ではなかった。
【0003】また、一般的に光学活性スルホン酸以外
の、他の光学活性酸や塩基を利用して光学分割を行うこ
とも可能であるが、この方法は、ジアストレマ−塩の
結晶の溶解度差を利用して光学活性体を得るものであ
り、不必要な光学異性体は廃棄する必要がある点で工業
的に満足する方法ではなかった。
の、他の光学活性酸や塩基を利用して光学分割を行うこ
とも可能であるが、この方法は、ジアストレマ−塩の
結晶の溶解度差を利用して光学活性体を得るものであ
り、不必要な光学異性体は廃棄する必要がある点で工業
的に満足する方法ではなかった。
【0004】従って、公知の製法、のいずれもが光
学活性オキセピン誘導体を得る方法としては、不満があ
った。
学活性オキセピン誘導体を得る方法としては、不満があ
った。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、前記の
公知の製法における問題点を改良すべく、特に廃棄され
ていた不必要な光学異性体も有効に利用する点や、煩雑
な光学分割法を回避する点について鋭意検討した結果、
光学活性スルホン酸とラセミ体のオキセピン誘導体とを
有機溶媒中で加熱して反応させた場合、前記のような不
必要な光学異性体を廃棄したり、煩雑な光学分割法を必
要とせず、収率よく光学活性オキセピン誘導体が得られ
ることを見出して本発明を完成させた。
公知の製法における問題点を改良すべく、特に廃棄され
ていた不必要な光学異性体も有効に利用する点や、煩雑
な光学分割法を回避する点について鋭意検討した結果、
光学活性スルホン酸とラセミ体のオキセピン誘導体とを
有機溶媒中で加熱して反応させた場合、前記のような不
必要な光学異性体を廃棄したり、煩雑な光学分割法を必
要とせず、収率よく光学活性オキセピン誘導体が得られ
ることを見出して本発明を完成させた。
【0006】本発明の製法を用いることにより、通常の
光学分割では理論的には一方の光学活性体の収率は50
%を越えることはできないが、ラセミ体より90%程度
の収率で一方の光学活性体を得ることができる。その結
果、通常では廃棄するか、煩雑なラセミ化工程を経て再
利用するしかなかった不用な光学異性体を生成すること
なく、高価なラセミ体を単純な操作で全て有用な光学活
性体として利用できることが可能になった。
光学分割では理論的には一方の光学活性体の収率は50
%を越えることはできないが、ラセミ体より90%程度
の収率で一方の光学活性体を得ることができる。その結
果、通常では廃棄するか、煩雑なラセミ化工程を経て再
利用するしかなかった不用な光学異性体を生成すること
なく、高価なラセミ体を単純な操作で全て有用な光学活
性体として利用できることが可能になった。
【0007】従って、本発明は、光学活性スルホン酸と
ラセミ体のオキセピン誘導体とを有機溶媒中で加熱する
ことにより、容易に収率よく光学活性オキセピン誘導体
を製造する方法を提供することを目的とする。
ラセミ体のオキセピン誘導体とを有機溶媒中で加熱する
ことにより、容易に収率よく光学活性オキセピン誘導体
を製造する方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般式(I)
【0009】
【化2】
【0010】(式中、R1 、R2 、R3 およびR4 は、
同一または異なって、ハロゲン原子または水素原子を示
すが、全てが同時に水素原子を示すことはなく、Xは酸
素原子または硫黄原子を示し、nは1〜6の整数を示
す)で表されるオキセピン誘導体のラセミ体と光学活性
スルホン酸とを有機溶媒中で加熱することを特徴とす
る、光学活性オキセピン誘導体の製法に関する。
同一または異なって、ハロゲン原子または水素原子を示
すが、全てが同時に水素原子を示すことはなく、Xは酸
素原子または硫黄原子を示し、nは1〜6の整数を示
す)で表されるオキセピン誘導体のラセミ体と光学活性
スルホン酸とを有機溶媒中で加熱することを特徴とす
る、光学活性オキセピン誘導体の製法に関する。
【0011】上記本発明の製法の好ましい様態は以下の
とおりである。 1)有機溶媒がアセトニトリルである、上記光学活性オ
キセピン誘導体の製法。 2)光学活性スルホン酸が、(1S)−(+)カンファ
−スルホン酸または(1R)−(−)カンファ−スルホ
ン酸である、上記光学活性オキセピン誘導体の製法。
とおりである。 1)有機溶媒がアセトニトリルである、上記光学活性オ
キセピン誘導体の製法。 2)光学活性スルホン酸が、(1S)−(+)カンファ
−スルホン酸または(1R)−(−)カンファ−スルホ
ン酸である、上記光学活性オキセピン誘導体の製法。
【0012】
【0013】本発明の製法は、例えば以下に示すような
反応式(1)
反応式(1)
【0014】
【化3】
【0015】で表すことができる。
【0016】本発明の製法において使用する一般式
(I)で表されるオキセピン誘導体〔以下化合物(I)
ともいう〕におけるR1 、R2 、R3 およびR4 は、同
一または異なって、ハロゲン原子又は水素原子を示す。
(I)で表されるオキセピン誘導体〔以下化合物(I)
ともいう〕におけるR1 、R2 、R3 およびR4 は、同
一または異なって、ハロゲン原子又は水素原子を示す。
【0017】化合物(I)におけるR1 、R2 、R3 お
よびR4 においてハロゲン原子としては、例えばフッ素
原子、塩素原子、臭素原子、ヨ−ド原子を挙げることが
でき、好ましくはフッ素原子、塩素原子である。化合物
(I)におけるXは、酸素原子、硫黄原子を示し、好ま
しくは硫黄原子である。
よびR4 においてハロゲン原子としては、例えばフッ素
原子、塩素原子、臭素原子、ヨ−ド原子を挙げることが
でき、好ましくはフッ素原子、塩素原子である。化合物
(I)におけるXは、酸素原子、硫黄原子を示し、好ま
しくは硫黄原子である。
【0018】化合物(I)におけるnは、1〜6の整数
を示し、好ましくは1〜4である。
を示し、好ましくは1〜4である。
【0019】このような置換基を持つ一般式(I)で表
されるオキセピン誘導体の具体例としては、例えば11
−(2−カルボキシエチルチオ)−2−(7−クロロ−
6−フルオロキノリン−2−イル)メトキシ−6,11
−ジヒドロベンズ〔b,e〕オキセピン、11−(2−
カルボキシエチルチオ)−2−(7−クロロキノリン−
2−イル)メトキシ−6,11−ジヒドロベンズ〔b,
e〕オキセピン、11−(2−カルボキシメチルチオ)
−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イ
ル)メトキシ−6,11−ジヒドロベンズ〔b,e〕オ
キセピン、11−(2−カルボキシメチルチオ)−2−
(7−クロロキノリン−2−イル)メトキシ−6,11
−ジヒドロベンズ〔b,e〕オキセピンなどの11−
(ω−カルボキシアルキルチオ)−2−(ハロゲン化キ
ノリン−2−イル)メトキシ−6,11−ジヒドロベン
ズ〔b,e〕オキセピン類、
されるオキセピン誘導体の具体例としては、例えば11
−(2−カルボキシエチルチオ)−2−(7−クロロ−
6−フルオロキノリン−2−イル)メトキシ−6,11
−ジヒドロベンズ〔b,e〕オキセピン、11−(2−
カルボキシエチルチオ)−2−(7−クロロキノリン−
2−イル)メトキシ−6,11−ジヒドロベンズ〔b,
e〕オキセピン、11−(2−カルボキシメチルチオ)
−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イ
ル)メトキシ−6,11−ジヒドロベンズ〔b,e〕オ
キセピン、11−(2−カルボキシメチルチオ)−2−
(7−クロロキノリン−2−イル)メトキシ−6,11
−ジヒドロベンズ〔b,e〕オキセピンなどの11−
(ω−カルボキシアルキルチオ)−2−(ハロゲン化キ
ノリン−2−イル)メトキシ−6,11−ジヒドロベン
ズ〔b,e〕オキセピン類、
【0020】11−(2−カルボキシエトキシ)−2−
(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)メト
キシ−6,11−ジヒドロベンズ〔b,e〕オキセピ
ン、11−(2−カルボキシエトキシ)−2−(7−ク
ロロキノリン−2−イル)メトキシ−6,11−ジヒド
ロベンズ〔b,e〕オキセピン、11−(カルボキシメ
トキシ)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−
2−イル)メトキシ−6,11−ジヒドロベンズ〔b,
e〕オキセピン、11−(カルボキシメトキシ)−2−
(7−クロロキノリン−2−イル)メトキシ−6,11
−ジヒドロベンズ〔b,e〕オキセピンなどの11−
(ω−カルボキシアルコキシ)−2−(ハロゲン化キノ
リン−2−イル)メトキシ−6,11−ジヒドロベンズ
〔b,e〕オキセピン類を挙げることができ、
(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)メト
キシ−6,11−ジヒドロベンズ〔b,e〕オキセピ
ン、11−(2−カルボキシエトキシ)−2−(7−ク
ロロキノリン−2−イル)メトキシ−6,11−ジヒド
ロベンズ〔b,e〕オキセピン、11−(カルボキシメ
トキシ)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−
2−イル)メトキシ−6,11−ジヒドロベンズ〔b,
e〕オキセピン、11−(カルボキシメトキシ)−2−
(7−クロロキノリン−2−イル)メトキシ−6,11
−ジヒドロベンズ〔b,e〕オキセピンなどの11−
(ω−カルボキシアルコキシ)−2−(ハロゲン化キノ
リン−2−イル)メトキシ−6,11−ジヒドロベンズ
〔b,e〕オキセピン類を挙げることができ、
【0021】好ましくは、11−(2−カルボキシエチ
ルチオ)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−
2−イル)メトキシ−6,11−ジヒドロベンズ〔b,
e〕オキセピン、11−(2−カルボキシエチルチオ)
−2−(7−クロロキノリン−2−イル)メトキシ−
6,11−ジヒドロベンズ〔b,e〕オキセピンであ
り、より好ましくは11−(2−カルボキシエチルチ
オ)−2−(7−クロロキノリン−2−イル)メトキシ
−6,11−ジヒドロベンズ〔b,e〕オキセピンであ
る。
ルチオ)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−
2−イル)メトキシ−6,11−ジヒドロベンズ〔b,
e〕オキセピン、11−(2−カルボキシエチルチオ)
−2−(7−クロロキノリン−2−イル)メトキシ−
6,11−ジヒドロベンズ〔b,e〕オキセピンであ
り、より好ましくは11−(2−カルボキシエチルチ
オ)−2−(7−クロロキノリン−2−イル)メトキシ
−6,11−ジヒドロベンズ〔b,e〕オキセピンであ
る。
【0022】本発明の製法において使用される光学活性
スルホン酸の具体例としては、10−カンファ−スルホ
ン酸が好ましい。10−カンファ−スルホン酸の光学活
性体の使用は、得ようとする前記の一般式(I)で表さ
れるオキセピン誘導体の光学異性体によって決定され
る。例えば(±)−11−(2−カルボキシエチルチ
オ)−2−(7−クロロキノリン−2−イル)メトキシ
−6,11−ジヒドロベンズ〔b,e〕オキセピンを用
いて、(+)−11−(2−カルボキシエチルチオ)−
2−(7−クロロキノリン−2−イル)メトキシ−6,
11−ジヒドロベンズ〔b,e〕オキセピンを目的とす
る場合には、(1R)−(−)−カンファ−スルホン酸
1水和物が用いられる。
スルホン酸の具体例としては、10−カンファ−スルホ
ン酸が好ましい。10−カンファ−スルホン酸の光学活
性体の使用は、得ようとする前記の一般式(I)で表さ
れるオキセピン誘導体の光学異性体によって決定され
る。例えば(±)−11−(2−カルボキシエチルチ
オ)−2−(7−クロロキノリン−2−イル)メトキシ
−6,11−ジヒドロベンズ〔b,e〕オキセピンを用
いて、(+)−11−(2−カルボキシエチルチオ)−
2−(7−クロロキノリン−2−イル)メトキシ−6,
11−ジヒドロベンズ〔b,e〕オキセピンを目的とす
る場合には、(1R)−(−)−カンファ−スルホン酸
1水和物が用いられる。
【0023】また実施例2に示すように、原料が得よう
とする光学異性体と反対の光学異性体であっても、本法
は有効であり、得られる光学異性体は原料がラセミ体、
光学活性体を問わず、使用するカンファ−スルホン酸の
光学活性体によって決定される。
とする光学異性体と反対の光学異性体であっても、本法
は有効であり、得られる光学異性体は原料がラセミ体、
光学活性体を問わず、使用するカンファ−スルホン酸の
光学活性体によって決定される。
【0024】本発明の製法において使用される光学活性
スルホン酸の使用量は、通常等モルを使用する。等モル
以上使用しても効果は変わらず、等モル以下では、使用
した光学活性スルホン酸と同モルの光学活性オキセピン
しか得られない。従ってその使用量は、一般式(I)で
表わされるオキセピン誘導体1モルに対して0.8〜
1.2モルの割合となる量であればよく、0.95モル
〜1.1モルの割合となる量が好ましい。
スルホン酸の使用量は、通常等モルを使用する。等モル
以上使用しても効果は変わらず、等モル以下では、使用
した光学活性スルホン酸と同モルの光学活性オキセピン
しか得られない。従ってその使用量は、一般式(I)で
表わされるオキセピン誘導体1モルに対して0.8〜
1.2モルの割合となる量であればよく、0.95モル
〜1.1モルの割合となる量が好ましい。
【0025】本発明の製法において使用される有機溶媒
としては、例えばアセトニトリル、プロピオニトリル、
ベンゾニトリルなどのニトリル系有機溶媒、エ−テル、
テトラヒドロフラン、ジイソプロピルエ−テル、ジブチ
ルエ−テル、ジオキサンなどのエ−テル系有機溶媒、ジ
メチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミ
ド系有機溶媒、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロ
ロベンゼンなどの塩素系有機溶媒、ベンゼン、トルエ
ン、キシレンなどの芳香族炭化水素系有機溶媒などを挙
げることができ、好ましくはニトリル系有機溶媒であ
り、特に好ましくはアセトニトリルである。
としては、例えばアセトニトリル、プロピオニトリル、
ベンゾニトリルなどのニトリル系有機溶媒、エ−テル、
テトラヒドロフラン、ジイソプロピルエ−テル、ジブチ
ルエ−テル、ジオキサンなどのエ−テル系有機溶媒、ジ
メチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどのアミ
ド系有機溶媒、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロ
ロベンゼンなどの塩素系有機溶媒、ベンゼン、トルエ
ン、キシレンなどの芳香族炭化水素系有機溶媒などを挙
げることができ、好ましくはニトリル系有機溶媒であ
り、特に好ましくはアセトニトリルである。
【0026】本発明の製法において使用される有機溶媒
の使用量については、特に制限はないが、一般式(I)
で表されるオキセピン誘導体1gに対して、通常0.5
ml〜1000mlの割合となる量であれば良く、1m
l〜100mlの割合となる量が好ましい。
の使用量については、特に制限はないが、一般式(I)
で表されるオキセピン誘導体1gに対して、通常0.5
ml〜1000mlの割合となる量であれば良く、1m
l〜100mlの割合となる量が好ましい。
【0027】本発明の製法において反応温度は、主とし
て使用する有機溶媒によって決定さられるが、通常45
℃〜200℃の範囲であればよく、好ましくは50℃〜
120℃の範囲であり、特に好ましくは60℃〜100
℃の範囲である。
て使用する有機溶媒によって決定さられるが、通常45
℃〜200℃の範囲であればよく、好ましくは50℃〜
120℃の範囲であり、特に好ましくは60℃〜100
℃の範囲である。
【0028】本発明の製法において反応時間は、目的と
する光学活性体の光学純度や、反応温度により異なる
が、光学活性純度90%以上を目的とする場合は、通常
1時間〜10時間、好ましくは3時間〜6時間である。
する光学活性体の光学純度や、反応温度により異なる
が、光学活性純度90%以上を目的とする場合は、通常
1時間〜10時間、好ましくは3時間〜6時間である。
【0029】当然の事ながら、得られる光学活性オキセ
ピン誘導体の光学純度は使用するカンファ−スルホン酸
の光学純度により決定される。従って、光学純度の高い
カンファ−スルホン酸の使用が必須条件である。
ピン誘導体の光学純度は使用するカンファ−スルホン酸
の光学純度により決定される。従って、光学純度の高い
カンファ−スルホン酸の使用が必須条件である。
【0030】本発明の製法において、生成した光学活性
オキセピン誘導体を含む反応混合物から該目的化合物を
得る方法は、通常の個液分離操作、弱酸塩の分解操作お
よびpH調節による晶出操作を組み合わせて行えばよ
く、例えば濾過して個液分離し、得られた光学活性
オキセピン誘導体のカンファ−スルホン酸塩を有機溶媒
に溶解し、アルカリ性物質を加えて加熱することにより
カンファ−スルホン酸塩を分解し、酸性物質を加えて
pHを調整することにより、晶出させるという方法で該
目的化合物を得ることが好ましい。
オキセピン誘導体を含む反応混合物から該目的化合物を
得る方法は、通常の個液分離操作、弱酸塩の分解操作お
よびpH調節による晶出操作を組み合わせて行えばよ
く、例えば濾過して個液分離し、得られた光学活性
オキセピン誘導体のカンファ−スルホン酸塩を有機溶媒
に溶解し、アルカリ性物質を加えて加熱することにより
カンファ−スルホン酸塩を分解し、酸性物質を加えて
pHを調整することにより、晶出させるという方法で該
目的化合物を得ることが好ましい。
【0031】弱酸の分解操作において、カンファ−スル
ホン酸塩を分解する際に用いる有機溶媒としては、例え
ばアセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル
などのニトリル系有機溶媒、エ−テル、テトラヒドロフ
ラン、ジイソプロピルエ−テル、ジブチルエ−テル、ジ
オキサンなどのエ−テル系有機溶媒、ジメチルホルムア
ミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド系有機溶媒、
ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロベンゼンなど
の塩素系有機溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレンなど
の芳香族炭化水素系有機溶媒、メタノ−ル、エタノ−
ル、プロパノ−ル、イソプロパノ−ル、ブタノ−ルなど
のアルコ−ル系有機溶媒などを挙げることができ、好ま
しくはニトリル系有機溶媒、エ−テル系有機溶媒、アル
コ−ル系有機溶媒およびこれらの混合溶媒である。
ホン酸塩を分解する際に用いる有機溶媒としては、例え
ばアセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル
などのニトリル系有機溶媒、エ−テル、テトラヒドロフ
ラン、ジイソプロピルエ−テル、ジブチルエ−テル、ジ
オキサンなどのエ−テル系有機溶媒、ジメチルホルムア
ミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド系有機溶媒、
ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロベンゼンなど
の塩素系有機溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレンなど
の芳香族炭化水素系有機溶媒、メタノ−ル、エタノ−
ル、プロパノ−ル、イソプロパノ−ル、ブタノ−ルなど
のアルコ−ル系有機溶媒などを挙げることができ、好ま
しくはニトリル系有機溶媒、エ−テル系有機溶媒、アル
コ−ル系有機溶媒およびこれらの混合溶媒である。
【0032】弱酸の分解操作において、カンファ−スル
ホン酸塩を分解する際に用いるアルカリ性物質として
は、例えば水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなどのア
ルカリ金属水酸化物類、トリエチルアミン、トリブチル
アミン、ピリジン、ピコリン、ルチジン、コリジンなど
の有機アミン類を挙げることができる。晶出操作におい
て、pHを調整する際に用いる酸性物質としては、例え
ば硫酸、塩酸、硝酸などの鉱酸類、酢酸などの有機酸類
を挙げることができる。この際のpHは、目的化合物の
酸性度によって決定されるが、通常はpH4〜6.5に
調整すればよい。
ホン酸塩を分解する際に用いるアルカリ性物質として
は、例えば水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなどのア
ルカリ金属水酸化物類、トリエチルアミン、トリブチル
アミン、ピリジン、ピコリン、ルチジン、コリジンなど
の有機アミン類を挙げることができる。晶出操作におい
て、pHを調整する際に用いる酸性物質としては、例え
ば硫酸、塩酸、硝酸などの鉱酸類、酢酸などの有機酸類
を挙げることができる。この際のpHは、目的化合物の
酸性度によって決定されるが、通常はpH4〜6.5に
調整すればよい。
【0033】この様にして得られた目的化合物の光学純
度は、通常、カンファ−スルホン酸塩の状態の光学純度
より高く、本発明の製法を用いれば99%以上の光学純
度の目的化合物を得ることも容易である。
度は、通常、カンファ−スルホン酸塩の状態の光学純度
より高く、本発明の製法を用いれば99%以上の光学純
度の目的化合物を得ることも容易である。
【0034】
【発明の効果】本発明によれば、前記一般式(I)で表
される光学活性オキセピン誘導体のラセミ体と光学活性
スルホン酸を有機溶媒中で加熱しつつ、反応させること
により、収率よく目的化合物である光学活性オキセピン
誘導体を得ることができる。
される光学活性オキセピン誘導体のラセミ体と光学活性
スルホン酸を有機溶媒中で加熱しつつ、反応させること
により、収率よく目的化合物である光学活性オキセピン
誘導体を得ることができる。
【0035】
【実施例】以下に実施例を示して本発明をさらに詳しく
説明するが、本発明の範囲はこれらに限定されるもので
はない。また、理論的に明白である実施例の鏡像体を使
用する場合も含まれる。実施例および比較例における、
液体クロマトグラフィ−(以下HPLCともいう)の分
析条件は以下の通りである。
説明するが、本発明の範囲はこれらに限定されるもので
はない。また、理論的に明白である実施例の鏡像体を使
用する場合も含まれる。実施例および比較例における、
液体クロマトグラフィ−(以下HPLCともいう)の分
析条件は以下の通りである。
【0036】液体クロマトグラフィ−の分析条件 カラム;ES−OVM 4.6mmIDx150mmL 溶離液;20mMリン酸二水素カリウム水溶液:アセト
ニトリル=7:3(容量) 流速;1.4ml/min 検出波長;254nm カラム温度;20℃
ニトリル=7:3(容量) 流速;1.4ml/min 検出波長;254nm カラム温度;20℃
【0037】なお、実施例で使用した光学活性カンファ
−スルホン酸1水和物(アルドリッチ社又は米山薬品社
製、表示光学純度=なし)は、市販の試薬をそのまま使
用した。
−スルホン酸1水和物(アルドリッチ社又は米山薬品社
製、表示光学純度=なし)は、市販の試薬をそのまま使
用した。
【0038】実施例1 (±)−11−(2−カルボキシエチルチオ)−2−
(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)メト
キシ−6,11−ジヒドロジベンズ〔b,e〕オキセピ
ン6.00Kg(11.8mol)と(1R)−(−)
−カンファ−スルホン酸1水和物2.95Kg(11.
8mol)とを、アセトニトリル162リットルに溶解
し、アセトニトリル溶液を得た。得られたアセトニトリ
ル溶液を、内部温度80℃で8時間攪拌して反応させ
た。
(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)メト
キシ−6,11−ジヒドロジベンズ〔b,e〕オキセピ
ン6.00Kg(11.8mol)と(1R)−(−)
−カンファ−スルホン酸1水和物2.95Kg(11.
8mol)とを、アセトニトリル162リットルに溶解
し、アセトニトリル溶液を得た。得られたアセトニトリ
ル溶液を、内部温度80℃で8時間攪拌して反応させ
た。
【0039】得られた反応溶液(1)を冷却し、生成し
た黄色固体を濾取した。得られた黄色固体をアセトニト
リル20リットルで洗浄した後、70℃で減圧乾燥し、
黄色固体の(+)−11−(2−カルボキシエチルチ
オ)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−
イル)メトキシ−6,11−ジヒドロジベンズ〔b,
e〕オキセピンのカンファ−スルホン酸塩8.47Kg
を得た。〔(±)−11−(2−カルボキシエチルチ
オ)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−
イル)メトキシ−6,11−ジヒドロジベンズ〔b,
e〕オキセピンに対する収率=97%〕 HPLCによる測定では、標記オキセピン誘導体の
(+)体の光学純度は96%であった。
た黄色固体を濾取した。得られた黄色固体をアセトニト
リル20リットルで洗浄した後、70℃で減圧乾燥し、
黄色固体の(+)−11−(2−カルボキシエチルチ
オ)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−
イル)メトキシ−6,11−ジヒドロジベンズ〔b,
e〕オキセピンのカンファ−スルホン酸塩8.47Kg
を得た。〔(±)−11−(2−カルボキシエチルチ
オ)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−
イル)メトキシ−6,11−ジヒドロジベンズ〔b,
e〕オキセピンに対する収率=97%〕 HPLCによる測定では、標記オキセピン誘導体の
(+)体の光学純度は96%であった。
【0040】上記オキセピン誘導体のカンファ−スルホ
ン酸塩8.47Kgをテトラヒドロフラン(以下THF
ともいう)16.8リットルに溶解し、THF溶液を得
た。得られたTHF溶液にトリエチルアミン1.27K
gを加えて攪拌し、さらにエタノ−ル67.2リットル
を加えた後、黄色固体が溶解するまで30分間加熱還流
して反応させた。
ン酸塩8.47Kgをテトラヒドロフラン(以下THF
ともいう)16.8リットルに溶解し、THF溶液を得
た。得られたTHF溶液にトリエチルアミン1.27K
gを加えて攪拌し、さらにエタノ−ル67.2リットル
を加えた後、黄色固体が溶解するまで30分間加熱還流
して反応させた。
【0041】得られた反応溶液(2)を、室温(20
℃)まで冷却し、酢酸を加えて反応溶液のpHを6に調
整した。pH調整後、5℃に冷却し、30分間攪拌し
た。析出した無色結晶を濾取し、エタノ−ル10リット
ルで洗浄し、減圧乾燥して(+)−11−(2−カルボ
キシエチルチオ)−2−(7−クロロ−6−フルオロキ
ノリン−2−イル)メトキシ−6,11−ジヒドロジベ
ンズ〔b,e〕オキセピン5,43Kg(10.65m
ol、光学純度100%)を得た。〔(±)−11−
(2−カルボキシエチルチオ)−2−(7−クロロ−6
−フルオロキノリン−2−イル)メトキシ−6,11−
ジヒドロジベンズ〔b,e〕オキセピンに対する収率=
90%〕
℃)まで冷却し、酢酸を加えて反応溶液のpHを6に調
整した。pH調整後、5℃に冷却し、30分間攪拌し
た。析出した無色結晶を濾取し、エタノ−ル10リット
ルで洗浄し、減圧乾燥して(+)−11−(2−カルボ
キシエチルチオ)−2−(7−クロロ−6−フルオロキ
ノリン−2−イル)メトキシ−6,11−ジヒドロジベ
ンズ〔b,e〕オキセピン5,43Kg(10.65m
ol、光学純度100%)を得た。〔(±)−11−
(2−カルボキシエチルチオ)−2−(7−クロロ−6
−フルオロキノリン−2−イル)メトキシ−6,11−
ジヒドロジベンズ〔b,e〕オキセピンに対する収率=
90%〕
【0042】実施例2 (+)−11−(2−カルボキシエチルチオ)−2−
(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)メト
キシ−6,11−ジヒドロジベンズ〔b,e〕オキセピ
ン1.02g(2mmol)と(1S)−(+)−カン
ファ−スルホン酸1水和物0.50g(2mmol)と
を、アセトニトリル27.5ミリリットルに溶解し、ア
セトニトリル溶液を得た。得られたアセトニトリル溶液
を、内部温度80℃で6.5時間攪拌して反応させた。
(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)メト
キシ−6,11−ジヒドロジベンズ〔b,e〕オキセピ
ン1.02g(2mmol)と(1S)−(+)−カン
ファ−スルホン酸1水和物0.50g(2mmol)と
を、アセトニトリル27.5ミリリットルに溶解し、ア
セトニトリル溶液を得た。得られたアセトニトリル溶液
を、内部温度80℃で6.5時間攪拌して反応させた。
【0043】得られた反応溶液を冷却し、生成した黄色
固体を濾取した。得られた黄色固体をアセトニトリル1
0ミリリットルで洗浄した後、70℃で減圧乾燥し、黄
色固体の(−)−11−(2−カルボキシエチルチオ)
−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イ
ル)メトキシ−6,11−ジヒドロジベンズ〔b,e〕
オキセピンのカンファ−スルホン酸塩1.40gを得
た。〔(+)−11−(2−カルボキシエチルチオ)−
2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)
メトキシ−6,11−ジヒドロジベンズ〔b,e〕オキ
セピンに対する収率=94%〕 HPLCによる測定では、標記オキセピン誘導体の
(−)体の光学純度は94.9%であった。
固体を濾取した。得られた黄色固体をアセトニトリル1
0ミリリットルで洗浄した後、70℃で減圧乾燥し、黄
色固体の(−)−11−(2−カルボキシエチルチオ)
−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イ
ル)メトキシ−6,11−ジヒドロジベンズ〔b,e〕
オキセピンのカンファ−スルホン酸塩1.40gを得
た。〔(+)−11−(2−カルボキシエチルチオ)−
2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)
メトキシ−6,11−ジヒドロジベンズ〔b,e〕オキ
セピンに対する収率=94%〕 HPLCによる測定では、標記オキセピン誘導体の
(−)体の光学純度は94.9%であった。
【0044】実施例3 (±)−11−(2−カルボキシエチルチオ)−2−
(7−クロロキノリン−2−イル)メトキシ−6,11
−ジヒドロジベンズ〔b,e〕オキセピン0.98g
(2mmol)と(1R)−(−)−カンファ−スルホ
ン酸1水和物0.50g(2mmol)とを、アセトニ
トリル26.5ミリリットルに溶解し、アセトニトリル
溶液を得た。得られたアセトニトリル溶液を、内部温度
80℃で6時間攪拌して反応させた。
(7−クロロキノリン−2−イル)メトキシ−6,11
−ジヒドロジベンズ〔b,e〕オキセピン0.98g
(2mmol)と(1R)−(−)−カンファ−スルホ
ン酸1水和物0.50g(2mmol)とを、アセトニ
トリル26.5ミリリットルに溶解し、アセトニトリル
溶液を得た。得られたアセトニトリル溶液を、内部温度
80℃で6時間攪拌して反応させた。
【0045】得られた反応溶液を冷却し、生成した黄色
固体を濾取した。得られた黄色固体をアセトニトリル1
0ミリリットルで洗浄した後、70℃で減圧乾燥し、黄
色固体の(+)−11−(2−カルボキシエチルチオ)
−2−(7−クロロキノリン−2−イル)メトキシ−
6,11−ジヒドロジベンズ〔b,e〕オキセピンのカ
ンファ−スルホン酸塩1.35gを得た。〔(±)−1
1−(2−カルボキシエチルチオ)−2−(7−クロロ
キノリン−2−イル)メトキシ−6,11−ジヒドロジ
ベンズ〔b,e〕オキセピンに対する収率=93.3
%〕 HPLCによる測定では、標記オキセピン誘導体の
(+)体の光学純度は92.1%であった。
固体を濾取した。得られた黄色固体をアセトニトリル1
0ミリリットルで洗浄した後、70℃で減圧乾燥し、黄
色固体の(+)−11−(2−カルボキシエチルチオ)
−2−(7−クロロキノリン−2−イル)メトキシ−
6,11−ジヒドロジベンズ〔b,e〕オキセピンのカ
ンファ−スルホン酸塩1.35gを得た。〔(±)−1
1−(2−カルボキシエチルチオ)−2−(7−クロロ
キノリン−2−イル)メトキシ−6,11−ジヒドロジ
ベンズ〔b,e〕オキセピンに対する収率=93.3
%〕 HPLCによる測定では、標記オキセピン誘導体の
(+)体の光学純度は92.1%であった。
【0046】比較例1 (±)−11−(2−カルボキシエチルチオ)−2−
(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)メト
キシ−6,11−ジヒドロジベンズ〔b,e〕オキセピ
ン1.40Kg(2.75mol)をジメチルホルムア
ミド12.2リットルに溶解した後、濾過してジメチル
ホルムアミド溶液を得た。得られたジメチルホルムアミ
ド溶液に、アセトニトリル25.2リットルを加え、さ
らに(1S)−(+)−カンファ−スルホン酸1水和物
309g(1.23mol)を加え、室温(20℃)で
5時間攪拌して反応させた。
(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イル)メト
キシ−6,11−ジヒドロジベンズ〔b,e〕オキセピ
ン1.40Kg(2.75mol)をジメチルホルムア
ミド12.2リットルに溶解した後、濾過してジメチル
ホルムアミド溶液を得た。得られたジメチルホルムアミ
ド溶液に、アセトニトリル25.2リットルを加え、さ
らに(1S)−(+)−カンファ−スルホン酸1水和物
309g(1.23mol)を加え、室温(20℃)で
5時間攪拌して反応させた。
【0047】得られた反応溶液(1)を濾過し、黄色結
晶として(−)−11−(2−カルボキシエチルチオ)
−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イ
ル)メトキシ−6,11−ジヒドロジベンズ〔b,e〕
オキセピンの(1S)−(+)−カンファ−スルホン酸
塩を812g(乾燥後)得た。HPLCによる測定で
は、標記オキセピン誘導体の(−)体の光学純度は76
%であった。
晶として(−)−11−(2−カルボキシエチルチオ)
−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−イ
ル)メトキシ−6,11−ジヒドロジベンズ〔b,e〕
オキセピンの(1S)−(+)−カンファ−スルホン酸
塩を812g(乾燥後)得た。HPLCによる測定で
は、標記オキセピン誘導体の(−)体の光学純度は76
%であった。
【0048】(+)−11−(2−カルボキシエチルチ
オ)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−
イル)メトキシ−6,11−ジヒドロジベンズ〔b,
e〕オキセピンを主として含む前記濾液に、(1R)−
(−)−カンファ−スルホン酸1水和物309g(1.
23mol)を加え、室温で3時間攪拌して反応させ
た。
オ)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−2−
イル)メトキシ−6,11−ジヒドロジベンズ〔b,
e〕オキセピンを主として含む前記濾液に、(1R)−
(−)−カンファ−スルホン酸1水和物309g(1.
23mol)を加え、室温で3時間攪拌して反応させ
た。
【0049】得られた反応溶液(2)より、析出した結
晶を濾取した。得られた結晶を、アセトニトリルとジメ
チルホルムアミドとの当容量混合溶液3リットル、続い
てエ−テル6リットルで洗浄した。洗浄済黄色結晶を風
乾し、黄色固体の(+)−11−(2−カルボキシエチ
ルチオ)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−
2−イル)メトキシ−6,11−ジヒドロジベンズ
〔b,e〕オキセピンの(1R)−(−)−カンファ−
スルホン酸塩788gを得た。〔(±)−11−(2−
カルボキシエチルチオ)−2−(7−クロロ−6−フル
オロキノリン−2−イル)メトキシ−6,11−ジヒド
ロジベンズ〔b,e〕オキセピンに対する収率=43
%〕 HPLCによる測定では、標記オキセピン誘導体の
(−)体の光学純度は95%であった。
晶を濾取した。得られた結晶を、アセトニトリルとジメ
チルホルムアミドとの当容量混合溶液3リットル、続い
てエ−テル6リットルで洗浄した。洗浄済黄色結晶を風
乾し、黄色固体の(+)−11−(2−カルボキシエチ
ルチオ)−2−(7−クロロ−6−フルオロキノリン−
2−イル)メトキシ−6,11−ジヒドロジベンズ
〔b,e〕オキセピンの(1R)−(−)−カンファ−
スルホン酸塩788gを得た。〔(±)−11−(2−
カルボキシエチルチオ)−2−(7−クロロ−6−フル
オロキノリン−2−イル)メトキシ−6,11−ジヒド
ロジベンズ〔b,e〕オキセピンに対する収率=43
%〕 HPLCによる測定では、標記オキセピン誘導体の
(−)体の光学純度は95%であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 215:14 313:12) C07M 7:00
Claims (3)
- 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 (式中、R1 、R2 、R3 およびR4 は、同一または異
なって、ハロゲン原子または水素原子を示すが、全てが
同時に水素原子を示すことはなく、Xは酸素原子または
硫黄原子を示し、nは1〜6の整数を示す)で表される
オキセピン誘導体のラセミ体と光学活性スルホン酸とを
有機溶媒中で加熱することを特徴とする、光学活性オキ
セピン誘導体の製造方法。 - 【請求項2】 有機溶媒がアセトニトリルである請求項
1に記載の製造方法。 - 【請求項3】 光学活性スルホン酸が、(1S)−
(+)カンファ−スルホン酸または(1R)−(−)カ
ンファ−スルホン酸である請求項1に記載の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2508596A JP3733634B2 (ja) | 1996-02-13 | 1996-02-13 | 光学活性オキセピン誘導体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2508596A JP3733634B2 (ja) | 1996-02-13 | 1996-02-13 | 光学活性オキセピン誘導体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09221485A true JPH09221485A (ja) | 1997-08-26 |
JP3733634B2 JP3733634B2 (ja) | 2006-01-11 |
Family
ID=12156099
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2508596A Expired - Fee Related JP3733634B2 (ja) | 1996-02-13 | 1996-02-13 | 光学活性オキセピン誘導体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3733634B2 (ja) |
-
1996
- 1996-02-13 JP JP2508596A patent/JP3733634B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JP3733634B2 (ja) | 2006-01-11 |
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