JPH09220990A - 自動車のグリルガ−ド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本来の機能に加えて、部品の付加により機能
をさらに増やした自動車のグリルガードを提供する。 【解決手段】 上方の水平部１０ａの車幅方向両端部か
ら下降する両側の垂直部１０ｂを有する形状にパイプ１
０で構成された自動車のグリルガードにおいて、垂直部
１０ｂの下端部分間に、ラジエータをカバーするシート
を巻取りするシート自動巻取器２０を設け、シート２１
の先端に、シート自動巻取器２０から引き出してラジエ
ータをカバーし、バンパフード先端の隙間を通してエン
ジンルーム内に係止させるつまみ部２５を設けた。オー
トキャンプ等で使用する椅子を付設するために、シート
自動巻取器２０の前側に格納位置から車両前方へ回動可
能に２本のパイプ１２のそれぞれの基端部をヒンジさせ
ると共に、シート２１の先端部分の両側端部に、車両前
方へ回動させたパイプ１２を挿入させるパイプ挿入袋を
形成した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、水平部の両端部か
ら下降する両側の垂直部を有する形状にパイプで構成さ
れたフロントバンパの前部の自動車のグリルガードに関
するものである。

【０００２】

【従来の技術】この種のグリルガードの本来の機能は、
動物やブッシュから車体或は乗員を守るためのものであ
るが、その外にアクセサリとしたり、またフォグランプ
やウインチの取付けステーとしても利用されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
点に鑑みて、本来の機能に加えて、部品の付加により機
能をさらに増やした自動車のグリルガードを提供するこ
とを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は、この目的を達
成するために、請求項１により、フロントバンパの前部
に位置するように車体前部に固定され、かつ上方の水平
部の車幅方向両端部から下降する両側の垂直部を有する
形状にパイプで構成された自動車のグリルガードにおい
て、両側の垂直部におけるフロントバンパの高さ位置に
対応する下端部分間に、ラジエータをカバーするシート
を巻取りするシート自動巻取器を設け、シートの先端
に、シート自動巻取器から引き出してラジエータをカバ
ーしたシートをバンパフード先端の隙間を通してエンジ
ンルーム内に係止させる被係止部を設けたことを特徴と
する。

【０００５】これにより、寒冷地において、シート自動
巻取器からシートを引き出してその先端をバンパフード
先端の隙間を通してエンジンルーム内に係止させてラジ
エータをカバーすることができる。さらに、グリルガー
ドに椅子機能も持たせるには、請求項２により、両側の
垂直部におけるフロントバンパの高さ位置に対応する下
端部分に、シート自動巻取器の前側に隣り合うように車
幅方向へ互いに揃う格納位置から車両前方へ回動可能に
２本のパイプのそれぞれの基端部をヒンジさせると共
に、シート自動巻取器のシートの先端部分の両側端部
に、車両前方へ回動させたパイプを挿入させるパイプ挿
入袋を形成する。

【０００６】

【発明の実施の形態】図１乃至図４を基に本発明の一実
施形態による自動車のグリルガードを説明する。図１及
び図４に示すように、グリルガードは、フロントバンパ
１の前部上方の水平部１０ａと、その車幅方向両端部か
ら下降する両側の垂直部１０ｂと、ボデー底部に取付け
られるように後方へ曲げられて水平に延びる底部１０ｃ
を有する形状にパイプ１０で構成されている。

【０００７】両側の垂直部１０ｂにおけるフロントバン
パ１の下部近辺の下端部分１１には、前後方向の中間位
置を仕切り９ａで仕切られ、かつ垂直部１０ｂ間を横断
し、かつパイプ１０の直径より僅かに大きな縦幅のハウ
ジング９が取付けられている。その前側の前面が開口し
たハウジング部分９ｂには、図３に示すように、車幅方
向へ互いに揃った状態から車両前方へ回動可能に基端部
のリング状の端部１２ａを両側の垂直部１０ｂに挿入さ
せることによりヒンジされた２本のパイプ１２が格納さ
れている。ハウジング部分９ｂの前面には、底面の爪１
３に係止される被係止片１４ａが先端部に形成された蓋
１４が一体に形成されている。

【０００８】格納位置に在るパイプ１２の後側のハウジ
ング部分９ｃには、両側の垂直部１０ｂ間の間隔に対応
した横幅のシート２１を芯棒２２に巻取ってその両端部
のハウジング側面にスパイラルリングばねを取付けて構
成されたシート自動巻取器２０が設けられている。シー
ト２１の先端には、図２に示すように、ハウジング部分
９ｃの後面のシート引き出し口２９の周面で拘束される
逆Ｌ字形の端板２４が取付けられている。その先端部分
に形成されたつまみ部２５には、エンジンルーム前部に
突設されている既設のエンジンフードロック用係止爪７
を挿入させる止め穴２５ａが形成されている。シートの
先端部分の両側端部に、車両前方へ回動させたパイプ１
２を挿入させるように、その長さに対応するパイプ挿入
袋２６が形成されている。

【０００９】このように構成されたフロントグリルの動
作及び使用方法を図４を参照して説明する。同図Ａは通
常状態を示すもので、パイプ１２は互いに車幅方向に揃
った状態でハウジング部分９ｂに格納されて蓋１４で保
持されると共に、シート２１はハウジング部分９ｃ内に
巻取られている。

【００１０】寒冷地において、ラジエータ２をカバーし
たい場合、シート自動巻取器２０のハウジング部分９ｃ
からシート２１を同図Ｂに示すように引き出し、エンジ
ンフード３を開放して、係止爪７を止め穴２５ａに挿入
させた状態で閉鎖して隙間３ａを通してシート２１を係
止させる。

【００１１】グリルガードに椅子として利用したい場
合、図４Ｃに示すように、被係止片１４ａを爪１３から
アンロックさせて蓋１４を開放させ、２本のパイプ１２
を前方へ回動させると共に、シート２１を水平部１０ａ
の後側から前側を通してパイプ挿入袋２６にパイプ１２
を挿入させる。これにより、パイプ１２間には背後に背
当てを備えた着座部が構成される。

【００１２】シート先端の係止は、エンジンフードのロ
ック機構の他の部位を利用したり、別途に特別にエンジ
ンルーム内に用意しても良い。椅子機能を持たせない場
合には、２本のパイプを廃止すると共に、グリルガード
の両側の垂直部の下端部に、その間を横断する幅狭形状
の専用のハウジングを取付けてシート自動巻取器を設け
る。本発明は、水平部及び両側の垂直部を有することを
前提に、両側の垂直部間の高さ方向の途中位置を横断す
るパイプが追加されている等の他形状のグリルガードに
も適用可能である。

【００１３】

【発明の効果】請求項１の発明によれば、グリルガード
を利用してラジエータカバー用のシート自動巻取器を付
属させることが可能となる。請求項２の発明によれば、
さらにオートキャンプ等で使用する椅子を付設すること
が可能となる。この場合、脚部を備えないことにより、
がれ場、雪上等でも容易に利用可能にする。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施形態による自動車のグリルガー
ドの車幅方向中間位置の断面図である。

【図２】同グリルガードに付属するシート部分を示すも
ので、同図Ａはその斜視図、同図Ｂはその係止状態を示
す正面図である。

【図３】同グリルガードに付属するパイプ部分の斜視図
である。

【図４】同グリルガードの動作を説明する斜視図であ
り、同図Ａは通常状態、同図Ｂはラジエータグリルをカ
バーした状態、同図Ｃは椅子として使用した状態を示
す。

【符号の説明】

１ フロントバンパ ２ ラジエータ ３ エンジンフード １０、１２ パイプ ２０ シート自動巻取器 ２１ シート ２６ パイプ挿入袋

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 フロントバンパの前部に位置するように
   車体前部に固定され、かつ上方の水平部の車幅方向両端
   部から下降する両側の垂直部を有する形状にパイプで構
   成された自動車のグリルガードにおいて、 両側の垂直部におけるフロントバンパの高さ位置に対応
   する下端部分間に、ラジエータをカバーするシートを巻
   取りするシート自動巻取器を設け、 前記シートの先端に、前記シート自動巻取器から引き出
   してラジエータをカバーした前記シートをバンパフード
   先端の隙間を通してエンジンルーム内に係止させる被係
   止部を設けたことを特徴とする自動車のグリルガード。
2. 【請求項２】 両側の垂直部におけるフロントバンパの
   高さ位置に対応する下端部分に、シート自動巻取器の前
   側に隣り合うように車幅方向へ互いに揃う格納位置から
   車両前方へ回動可能に２本のパイプのそれぞれの基端部
   をヒンジさせると共に、前記シート自動巻取器の前記シ
   ートの先端部分の両側端部に、車両前方へ回動させた前
   記パイプを挿入させるパイプ挿入袋を形成したことを特
   徴とする請求項１の自動車のグリルガード。