JPH09220865A - 記録材料及び光熱変換層用カーボンブラックインク - Google Patents

記録材料及び光熱変換層用カーボンブラックインク

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JPH09220865A
JPH09220865A JP3066396A JP3066396A JPH09220865A JP H09220865 A JPH09220865 A JP H09220865A JP 3066396 A JP3066396 A JP 3066396A JP 3066396 A JP3066396 A JP 3066396A JP H09220865 A JPH09220865 A JP H09220865A
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JP
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water
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JP3066396A
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Shinji Kudo
伸司 工藤
Atsushi Nakajima
厚志 仲島
Katsuyuki Takeda
克之 竹田
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Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高照度露光においても充分な露光耐熱性を有
する水系塗布可能な光熱変換層を設けた記録材料の提
供。 【解決手段】 支持体上に、少なくとも光熱変換層とイ
ンク層がこの順に積層されている記録材料において、該
光熱変換層がカーボンブラックを水溶性アクリル系重合
体で分散した水系分散の光熱変換層用カーボンブラック
インクを光熱変換物質として含有することを特徴とする
記録材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は記録材料及び光熱変
換層用カーボンブラックインクに関し、更に詳しくは、
水系分散の光熱変換層用カーボンブラックインクと該イ
ンクを用いた記録材料に関する。
【0002】
【従来の技術】熱転写記録媒体は通常、加熱により熱溶
融性又は熱可塑性インク層を被転写媒体に転写するもの
であり、加熱はサーマルヘッド、レーザー、マスク光な
どにより行われる。レーザー等を用いる記録は記録密度
を高めることが可能で、近年、高出力の光源が安価で入
手できるようになったこともあり、実用化への研究開発
が盛んである。
【0003】光熱変換を利用した記録媒体として、支持
体上に光熱変換層とインク層とから成る構成が知られて
いるが、光熱変換層の耐熱性が乏しいと露光加熱時にい
わゆる飛散という現象が起こる。これは過度な熱が光熱
変換層にかかることにより光熱変換層が爆発し記録面で
ある受像層上に汚れを生じる現象をいい、記録画像の色
濁りや、発生ガスによる密着阻害など深刻な問題を引き
起こす。特に、露光照度が大きく、露光面の到達感度が
高い場合に顕著である。
【0004】この対策として、特開昭62−14088
4号には、光熱変換層として尿素−メラミン樹脂、尿素
−ホルマリン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アク
リル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエ
ーテル樹脂、ポリスルホン樹脂等の記載がある。又、特
開平2−252579号では、耐熱性を高めるため、T
g(ガラス転移点)が190℃以上、熱分解温度が45
0℃以上の芳香族ポリアミド、ポリイミドなどの耐熱性
樹脂支持体が開示されている。
【0005】一方、特開平5−286257号には、ポ
リビニルアルコール(PVA)、セルロース系樹脂など
の水溶性樹脂、ゼラチン等が耐熱性の良いバインダーと
して開示される。なお、被転写媒体との密着性を確保し
感度アップのため、支持体と光熱変換層との間にクッシ
ョン層を設けることが記載されている。
【0006】露光照度を大きくすることは、記録速度を
高めるため、又、記録媒体自体の見掛け感度を高めるた
めにも必要なので、耐熱性の良い樹脂を用いる必要があ
るが、光熱変換層に光熱変換材として水系分散のカーボ
ンブラックを含有する場合、上述したようなバインダー
の耐熱性の向上のみでは何れも充分な特性を有するとは
言い難かった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、高照度露光においても充分な露光耐熱性を有する水
系塗布可能な光熱変換層を設けた記録材料を提供するこ
とにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、以
下の構成によって達成された。
【0009】(1) 支持体上に、少なくとも光熱変換
層とインク層がこの順に積層されている記録材料におい
て、該光熱変換層がカーボンブラックを水溶性アクリル
系重合体で分散した水系分散の光熱変換層用カーボンブ
ラックインクを光熱変換物質として含有することを特徴
とする記録材料。
【0010】(2) カーボンブラックを水中に分散す
るときの分散剤として水溶性アクリル系重合体を全分散
剤100重量部に対し90重量%以上含有することを特
徴とする光熱変換層用カーボンブラックインク。
【0011】(3) 光熱変換層用カーボンブラックイ
ンクが前記2記載の光熱変換層用カーボンブラックイン
クであることを特徴とする前記1記載の記録材料。
【0012】(4) 光熱変換層と支持体の間にクッシ
ョン層を設けたことを特徴とする前記1又は3記載の記
録材料。
【0013】(5) 支持体の光熱変換層側とは反対の
面にバックコート層を設けたことを特徴とする前記1、
3又は4記載の記録材料。
【0014】以下、本発明をより詳細に説明する。本発
明の記録材料は、基本的に支持体上に像様に照射される
光を熱に変換する光熱変換層及び熱溶融性のインク層を
積層した構成を有し必要に応じて支持体とインク層の間
に中間層(剥離層、バリヤー層、クッション層等)を設
けてもよい。
【0015】以下、各構成について述べる。光熱変換層
は主に光熱変換物質とバインダーとから構成される。
【0016】本発明の光熱変換物質としては、水系分散
のカーボンブラックであり該カーボンブラックの分散剤
がアクリル系重合体である。一般に、光熱変換物質とし
ては、光源に対する吸収効率が高く、かつ耐熱性の高い
ものが好ましくこの点でカーボンブラックが選ばれる。
また、記録材料の作製まで考えると多層構成の場合、ラ
ミネート転写やエクストルージョンラミ転写で積層する
のに比べ塗布での積層が簡便であるが塗布時に下層を塗
布液で浸さないかが課題となる。実際には溶剤系の層上
に水系の層を塗布するなど工夫して積層している。
【0017】光熱変換層を水系で塗布する場合、バイン
ダのみならずカーボンブラックインク種によっても光熱
変換層の耐熱性が左右されることが分かった、更にその
差異が分散剤の種類に起因していることが分かってき
た。実際には分散剤が界面活性剤(ノニオン系et
c.)よりも水溶性アクリル重合体を用いた方が良い傾
向であることを見出し本発明を成すに至った。
【0018】本発明の光熱変換層用カーボンブラックイ
ンクの分散剤である水溶性アクリル重合体として、ポリ
アクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸エス
テル、アクリル酸共重合体等が挙げられる。
【0019】本発明において、カーボンブラックインク
の分散剤としては全分散剤100重量部に対し水溶性ア
クリル系重合体が90重量%以上であることが望まし
い。
【0020】本発明において、光熱変換物質とバインダ
ーとの比率は7:3〜1:9、好ましくは5:5〜2:
8である。
【0021】また、光熱変換層の膜厚は0.1〜1μm
が好ましく、光熱変換層における光熱転換材の含有量
は、通常、画像記録に用いる光源の波長での吸光度が
0.3〜3.0になるように決められている。
【0022】光熱変換層におけるバインダーとしては、
水溶性バインダーであり、例えばポリビニルアルコー
ル、ポリビニルアセタール、ポリビニルピロリドン、ナ
イロン、ポリアクリルアミド、ポリアルキレンオキサイ
ド、ゼラチン、カゼイン、メチルセルロース、ヒドロキ
シエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒ
ドロキシエチル澱粉、アラビアゴム、サクローズオクタ
アセテート、アルギン酸アンモニウム、アルギン酸ナト
リウム、ポリビニルアミン、ポリエチレンオキシド、ポ
リアクリル酸等が挙げられ、この中でもポリビニルアル
コール、ポリビニルアセタール、ナイロン、ポリアクリ
ルアミド、ポリアルキレンオキサイドが好ましい。
【0023】光熱変換層は、単位膜厚当たりの吸収が大
きく、しかも出来るだけ膜薄であることが感度の面で好
ましいが、半面、単位膜厚当たりの吸収が大きすぎると
露光時における到達温度が局部的に高くなり、光熱変換
層の耐熱性は劣化してしまうので、この設定は重要な意
味を持つ。到達温度が高くなる部分は光熱変換層の光入
射面であり、耐熱性が乏しい場合、この光入射界面から
所謂飛散が発生する。支持体側から露光した場合、完全
に飛散が発生してしまうと、これは最悪の場合である
が、光熱変換層とインク層が同時に転写してしまう。
又、明確に飛散が起こらずとも、熱分解ガスの発生によ
り、インク面と被転写体との密着が阻害され転写ムラが
生じる。このため、露光照度にもよるが、露光波長にお
ける吸光度/1μmは3.0以下が好ましく、更に好ま
しくは1.5以下である。
【0024】このように感度と耐熱性のジレンマが生じ
ることを回避するため、例えば記録光の入射面に単位膜
厚当たりの吸収が小さい光熱変換層を別途設けることが
好ましい。即ち、光入射面は吸光度/μmが1.5以下
の光熱変換層を配置し、更に吸光度/μmを1.5以上
にした第2の光熱変換層をインク層との間に設けること
により、より高感度で耐熱性の高い記録材料を作成する
ことができる。
【0025】光熱変換層には、塗布性向上のための界面
活性剤、インク層との界面剥離を助長する離型剤等を添
加することができる。特に、離型剤としてシリコーン化
合物、弗素系化合物、ワックス等のオレフィン系化合物
や長鎖アルキル系化合物を添加することが好ましい。
【0026】好ましいシリコーン化合物としては、ポリ
ジメチルシロキサンやその変性物、例えばポリエステル
変性シリコーン、アクリル変性シリコーン、ウレタン変
性シリコーン、アルキッド変性シリコーン、アミノ変性
シリコーン、エポキシ変性シリコーン、ポリエーテル変
性シリコーン等のオイルや樹脂、又はこの硬化物等が挙
げられる。
【0027】好ましい弗素系化合物としては、弗素化オ
レフィン、パーフルオロ燐酸エステル系化合物が挙げら
れる。
【0028】好ましいオレフィン系化合物としては、ポ
リエチレン、ポリプロピレン等の分散物、ポリエチレン
イミンオクタデシル等の長鎖アルキル系化合物等が挙げ
られる。
【0029】これら離型剤の内、溶解性に乏しいものは
分散するなどして用いることができる。又、シリコーン
化合物と同様に他のポリマーに付加させることも可能で
ある。又、バインダーを架橋するために各種の架橋剤を
添加することも可能である。これら光熱変換層に添加す
る添加剤の量は、光熱変換物質とバインダーの総量の
0.01〜20重量%が好ましい。
【0030】支持体としては、寸法安定性が良く、画像
形成の際に耐えるものならば何でもよく、具体的には特
開昭63−193886号2頁左下欄12〜18行に記
載のフィルム又はシートを使用することができる。像様
露光用のレーザー光を記録材料側から照射して画像を形
成するのであれば、支持体は透明であることが望まし
い。又、レーザー光を受像媒体側から照射して画像を形
成するのであれば、記録材料の支持体は透明である必要
はない。
【0031】支持体の厚さは特に制約はないが、通常2
〜300μm、好ましくは10〜200μmである。
【0032】クッション層は、記録材料と受像媒体との
密着を増す目的で設けられるが、前記支持体自体にクッ
ション性が付与されていてもよい。
【0033】クッション性を付与するには、低弾性率を
有する材料、ゴム弾性を有する材料又は加熱により容易
に軟化し密着性が向上する常可塑性材料を使用すればよ
い。
【0034】本発明のクッション層として使用可能な材
料には、天然ゴム、アクリレートゴム、ブチルゴム、ニ
トリルゴム、ブタジエンゴム、イソプレンゴム、スチレ
ン−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ウレタンゴ
ム、シリコーンゴム、アクリルゴム、弗素ゴム、ネオプ
レンゴム、クロロスルホン化ポリエチレン、エピクロル
ヒドリン、EPDM(エチレン・プロピレン・ジエンゴ
ム)、ウレタンエラストマー等のエラストマー、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン、ポリブテ
ン、耐衝撃性ABS樹脂、ポリウレタン、ABS樹脂、
アセテート、セルロースアセテート、アミド樹脂、ポリ
テトラフルオロエチレン、ニトロセルロース、ポリスチ
レン、エポキシ樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹
脂、ポリエステル、耐衝撃性アクリル樹脂、スチレン−
ブタジエン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、
アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、塩化ビニル共
重合体、ポリ酢酸ビニル、可塑剤入り塩化ビニル樹脂、
塩化ビニリデン樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリ
デン等の内、弾性率の小さな樹脂が挙げられる。
【0035】本発明の、クッション層として使用可能な
形状記憶樹脂として、ポリノルボルネンやポリブタジエ
ンユニットとポリスチレンユニットとが複合化されたス
チレン系ハイブリッドポリマー等を挙げることができ
る。
【0036】クッション層の厚みは、使用する樹脂又は
エラストマーの種類、記録材料・受像媒体密着時の吸引
力、マット材の粒径、マット材の使用量など、様々の因
子により異なるので一概には決められないが、通常10
〜100μmの範囲である。
【0037】クッション層の形成方法としては、前記素
材を溶媒に溶解又はラテックス状に分散したものを、ブ
レードコーター、ロールコーター、バーコーター、カー
テンコーター、グラビアコーター等による塗布法、ホッ
トメルトでの押出しラミネーション法、クッション層フ
ィルムの貼合わせ法などを適用できる。
【0038】インク層は主として色材インクとバインダ
ーから成る。
【0039】色材インクとしては、無機又は有機の顔
料、染料が用いられ、単色、2色混合、3色混合;例え
ばイエロー、マゼンタ、シアンの顔料系化合物で構成さ
れる。無機顔料として、二酸化チタン、カーボンブラッ
ク、酸化亜鉛、プルシアンブルー、硫化カドミウム、酸
化鉄ならびに鉛、亜鉛、バリウム及びカルシウムのクロ
ム酸塩などが挙げられる。
【0040】有機顔料としては、アゾ系、チオインジゴ
系、アントラキノン系、アントアンスロン系、トリフェ
ンジオキサジン系の顔料、バット染料顔料、フタロシア
ニン顔料(銅フタロシアニン及びその誘導体)、キナク
リドン顔料などが挙げられる。又、有機染料としては、
酸性染料、直接染料、分散染料などが挙げられる。
【0041】バインダーとしては、ポリエステル、ポリ
酢酸ビニル、ポリアクリルアミド、スチレン樹脂、スチ
レン共重合体樹脂、ポリアクリル酸エステル、ポリアク
リル酸、アクリル酸共重合体等のビニル系樹脂、ゴム系
樹脂、アイオノマー樹脂、オレフィン系樹脂、ロジン系
樹脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルホルマール、
ポリビニルブチラール、ポリビニルピロリドン、エチル
セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルヒド
ロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロー
ス、メチルセルロース、酢酸セルロース等のセルロース
系樹脂等が挙げられる。
【0042】又、バインダー以外に、タッキファイヤー
としてロジン又はロジン誘導体、テルペン誘導体、石油
系樹脂、フェノール系樹脂、キシレン系樹脂等を添加す
ることができる。
【0043】バインダーとインクとの重量比は1:10
〜10:1が好ましく、3:7〜8:2が特に好まし
い。
【0044】以上の各層は、公知の溶剤塗布法、例えば
エアドクタコータ法、ブレードコータ法、ワイヤバー
法、ナイフコータ法、ディップコータ法や、リバースロ
ールコータ法、グラビアコータ法、キャストコーティン
グ法、カーテンコータ法、押出しコータ法等を用いるこ
とができる。用いる溶剤としては、水、アルコール類
(メタノール、エタノール、プロパノール等)、セロソ
ルブ類(メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等)、芳
香族類(トルエン、キシレン、クロルベンゼン等)、ケ
トン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブ
チルケトン、シクロヘキサノン等)、エステル系溶剤
(酢酸エチル、酢酸ブチル等)、エーテル類(テトラヒ
ドロフラン、ジオキサン等)、塩素系溶剤(クロロホル
ム、トリクロルエチレン等)、アミド系溶剤(ジメチル
ホルムアミド、N−メチルピロリドン等)、ジメチルス
ルホキシド等が挙げられる。
【0045】これらの溶剤は、その溶解物又は分散物に
合わせて1種又は2種以上混合したものを用いる。具体
的な構成方法は特開平6−199043号及び特願平7
−8994号に詳細な記載がある。後述の実施例におい
ては、この方法により作成しているが、勿論、これに限
定されるものではない。
【0046】画像記録用レーザーとしては、半導体レー
ザー、YAGレーザー、炭酸ガスレーザー、ヘリウムネ
オンレーザーなどが挙げられる。半導体レーザーの中で
は、光学効率を大幅に低下させることなく焦点において
1/e2直径が数〜数十μmに絞り込み易いものとし
て、所謂シングルモードレーザーダイオードを用いるこ
とが好ましい。
【0047】レーザー以外の光源としては、発光ダイオ
ード(LED)が挙げられる。複数の発光素子を集積し
たアレイとして使用し易いものは、LED及び半導体レ
ーザーである。
【0048】レーザーの走査方法としては、円筒外面走
査、円筒内面走査、平面走査などがある。円筒外面走査
では、記録材料を外面に巻き付けたドラムを回転させな
がらレーザー露光を行い、ドラムの回転を主走査とし、
レーザー光の移動を副走査とする。円筒内面走査では、
ドラムの内面に記録材料を固定し、レーザービームを内
側から照射し、光学系の一部又は全部を回転させること
により円周方向に主走査を行い、光学系の一部又は全部
をドラムの軸に平行に直線移動させることにより軸方向
に副走査を行う。平面走査では、ポリゴンミラーやガル
バノミラーとfθレンズ等を組み合わせてレーザー光の
主走査を行い、記録材料の移動により副走査を行う。円
筒外面走査及び円筒内面走査の方が光学系の精度を高め
易く、高密度記録には適している。
【0049】複数の発光素子を同時に使用する、所謂マ
ルチチャンネル露光の場合、円筒外面走査が最も適して
いる。又、露光出力の大きいYAGレーザーなどを用い
る場合、円筒外面走査ではドラムの回転数を大幅にアッ
プすることが難しいので、円筒内面走査が適している。
【0050】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明する
が、本発明の実施態様はこれらに限定されない。なお
「部」は「重量部」を表す。
【0051】実施例1 試料1の作成 〈インクシート−1の作成〉ポリエチレンテレフタレー
ト支持体(T−100,厚さ100μm:ダイヤホイル
製)上に、層毎に下記組成で調液したクッション層、光
熱変換層及びインク層塗布液を、ワイヤーバーを用い
て、この順に塗布・乾燥した。
【0052】 クッション層 クレイトン1657(スチレン−ブタジエン−スチレン重合体: シェル化学工業製) 14部 スーパーエステルA−100(荒川化学製) 6部 トルエン 80部 乾燥膜厚は7μmとした。
【0053】 光熱変換層 HI−#0542(水分散カーボンブラック,分散剤アクリル共重合体: 御国色素製) 11部 EG30(日本合成化学製) 6部 水 73部 イソプロパノール 10部 乾燥膜厚は0.5μmとした。
【0054】 インク層 SBM−73F(スチレン−アクリル系樹脂:三洋化成製) 15部 MHI−Y−#625(イエロー顔料:御国色素製) 13部 EV40Y(エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂: 三井デュポンリケミカ社製) 4部 S382(界面活性剤:旭化学社製) 6部 メチルエチルケトン 40部 メチルイソブチルケトン 22部 乾燥膜厚は0.5μmとした。
【0055】〈受像シートの作成〉ポリエチレンテレフ
タレート支持体(T−100:前出)上に、それぞれ層
毎に下記組成の塗布液を調液し、ワイヤーバーを用い
て、クッション層、受像層をこの順に塗布・乾燥した。
【0056】 クッション層 1,2−ポリブタジエン 5部 トルエン 95部 乾燥膜厚は20μmとした。
【0057】 受像層 1,2−ポリブタジエン(日本合成ゴム株式会社製、RB−830) 5部 0.8μmシリコン樹脂微粒子(東芝シリコーン株式会社製、 トスパール108) 0.3部 トルエン 94.7部 乾燥膜厚は0.5μmとした。
【0058】〈画像記録〉上記のインクシート−1と受
像シートとを用いて、露光機:YAG−レーザー(出力
4.5W、主波長1053nm)を用いて1cm2角の
ベタ画像を1mJ/cm2づつエネルギー密度を変化さ
せ165〜200mJ/cm2の範囲で露光を行い、試
料1を得た。結果を表1に示す。
【0059】試料2の作成 〈インクシート−2の作成〉下記に示す光熱変換層の塗
布液の処方以外はインクシート−1と同様に作成した。
【0060】 光熱変換層 HG901(水分散カーボンブラック,分散剤アクリル共重合体: 大日本インキ製) 11部 EG30(日本合成化学製) 6部 水 73部 イソプロパノール 10部 乾燥膜厚は0.5μmとした。
【0061】〈画像記録〉上記のインクシート−2と受
像シートとを用いて、露光機:YAG−レーザー(出力
4.5W、主波長1053nm)を用いて1cm2角の
ベタ画像を1mJ/cm2づつエネルギー密度を変化さ
せ165〜200mJ/cm2の範囲で露光を行い、試
料2を得て、結果を表1に示す。
【0062】以下の例は、試料1と同様に画像露光を行
い結果を表1に示す。
【0063】試料3の作成 〈インクシート−3の作成〉下記に示す光熱変換層の塗
布液の処方以外はインクシート−1と同様に作成した。
【0064】 光熱変換層 Hi7360(水分散カーボンブラック,分散剤アクリル共重合体: 御国色素製) 11部 EG30(日本合成化学製) 6部 水 73部 イソプロパノール 10部 乾燥膜厚は0.5μmとした。
【0065】試料4の作成 〈インクシート−4の作成〉下記に示す光熱変換層の塗
布液の処方以外はインクシート−1と同様に作成した。
【0066】 光熱変換層 HI−#0542(水分散カーボンブラック,分散剤アクリル共重合体: 御国色素製) 9部 PSM3860(水分散カーボンブラック,分散剤界面活性剤: 御国色素製) 1部 EG30(日本合成化学製) 6部 水 74部 イソプロパノール 10部 乾燥膜厚は0.5μmとした。
【0067】試料5の作成 〈インクシート−5の作成〉 光熱変換層 SD9020(30%水分散カーボンブラック分散剤界面活性剤: 大日精化製) 10部 EG30(日本合成化学製) 7部 水 73部 イソプロパノール 10部 乾燥膜厚は0.5μmとした。
【0068】試料6の作成 〈インクシート−6の作成〉下記に示す光熱変換層の塗
布液の処方以外はインクシート−1と同様に作成した。
【0069】 光熱変換層 HI−#0542(水分散カーボンブラック,分散剤アクリル共重合体: 御国色素製) 7部 PSM3860(水分散カーボンブラック,分散剤界面活性剤: 御国色素製) 3部 EG30(日本合成化学製) 6部 水 74部 イソプロパノール 10部 乾燥膜厚は0.5μmとした。
【0070】
【表1】
【0071】表1において、飛散の評価は、200倍の
ルーペで飛散が確認可能となるエネルギー密度が 190mJ/cm2 より大きい場合 ○ 190〜180mJ/cm2 の場合 △ 180mJ/cm2 より小さい場合 × とした。
【0072】表1から、本発明の試料1〜4は、比較の
試料5に比べ、高照度露光においても充分な露光耐熱性
を有する水系塗布可能な光熱変換層を設けた記録材料で
あることが分かる。尚、本発明の試料6は、試料1〜4
よりアクリル系重合体がやや少ないので、試料1〜4よ
りは若干劣るが、試料5に対して優れていることが分か
る。
【0073】
【発明の効果】本発明により、高照度露光においても充
分な露光耐熱性を有する水系塗布可能な光熱変換層を設
けた記録材料を得た。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に、少なくとも光熱変換層とイ
    ンク層がこの順に積層されている記録材料において、該
    光熱変換層がカーボンブラックを水溶性アクリル系重合
    体で分散した水系分散の光熱変換層用カーボンブラック
    インクを光熱変換物質として含有することを特徴とする
    記録材料。
  2. 【請求項2】 カーボンブラックを水中に分散するとき
    の分散剤として水溶性アクリル系重合体を全分散剤10
    0重量部に対し90重量%以上含有することを特徴とす
    る光熱変換層用カーボンブラックインク。
  3. 【請求項3】 光熱変換層用カーボンブラックインクが
    請求項2記載の光熱変換層用カーボンブラックインクで
    あることを特徴とする請求項1記載の記録材料。
  4. 【請求項4】 光熱変換層と支持体の間にクッション層
    を設けたことを特徴とする請求項1又は3記載の記録材
    料。
  5. 【請求項5】 支持体の光熱変換層側とは反対の面にバ
    ックコート層を設けたことを特徴とする請求項1、3又
    は4記載の記録材料。
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