JP3252234B2 - 光熱変換型ヒートモード記録材料 - Google Patents

光熱変換型ヒートモード記録材料

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JP3252234B2 JP27188092A JP27188092A JP3252234B2 JP 3252234 B2 JP3252234 B2 JP 3252234B2 JP 27188092 A JP27188092 A JP 27188092A JP 27188092 A JP27188092 A JP 27188092A JP 3252234 B2 JP3252234 B2 JP 3252234B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高精細な画像を得るこ
とができる光熱変換型ヒートモード記録材料に関し、特
に長時間保存しても忠実な色再現性を維持し、感度の低
下を防ぐことが出きる記録材料に関する。
【0002】
【従来技術】従来、熱転写記録としては、熱溶融性色材
層又は熱昇華性色素を含有する色材層を基材上に設けた
熱転写記録材料と受像材料とを対向させ、サーマルヘッ
ド、通電ヘッド等の電気信号により制御される熱源をイ
ンクシート側から圧着して、画像を転写記録する方法が
ある。熱転写記録は無騒音、メンテナンスフリー、低コ
スト、カラー化が容易、ディジタル記録が可能などの特
徴を有しており各種プリンター、レコーダー、ファクシ
ミリ、コンピュータ端末等、多くの分野で利用されてい
る。
【0003】近年、医療、印刷分野等で解像度が高く、
高速記録が可能で、画像処理の可能な所謂デジタル記録
のできる記録方法が求められている。しかし従来のサー
マルヘッド、通電ヘッドを熱源として使用する熱転写記
録方法では、ヘッド発熱素子の寿命の点から高密度化す
ることが難しい。
【0004】これを解決するためにレーザーを熱源とす
る熱転写記録が特開昭49-15437号、同49-17743号、同57
-87399号、同59-143659号等に提案されている。レーザ
ーを熱源に用いる熱転写記録は、レーザースポットを絞
ることによって解像度を高めることができる。しかし、
レーザーで記録する場合、走査型記録を行うことが一般
的であり、走査型記録は記録速度の面でマスク材を使用
した一括露光や、ラインヘッドを使用した記録方法に比
べ記録速度が遅くなるという欠点がある。
【0005】記録速度を上げるためには、レーザーの走
査速度を上げることが必要となる。レーザーの走査方法
としてはポリゴンミラーやガルバノミラーとfθレンズ
等を組み合わせてレーザー光の主走査を行い、記録媒体
の移動により副走査を行う、いわゆる平面走査方法や、
ドラムを回転させながらレーザー露光を行い、ドラムの
回転を主走査としレーザー光の移動を副走査とする円筒
走査等があるが、光学系のエネルギーロスが少なく高密
度記録が可能な円筒走査がヒートモード記録には適して
いる。
【0006】しかしながらドラムに記録媒体を固定し記
録を行うため別な問題点が生じる。従来のサーマルヘッ
ドによる転写方式では記録媒体をプラテンにより押圧し
良好な密着を得ることが可能であるが、ドラムに記録媒
体と被記録媒体を固定し転写に十分な密着圧を得ること
は難しい。外部から密着部材によりさらに押圧させるこ
とも考えられるが、高速でドラムを回転させる機構にお
いては現実的ではない。一般には真空密着による密着方
法が最も効果的であるが、これでも従来のサーマルヘッ
ドによる記録方法に比べて十分な密着圧が得られない。
特願平3-343684、同4-142799、同4-228778、同4-228779
にはクッション層を記録媒体または被記録媒体に設ける
ことにより真空密着方式においても転写に必要な密着性
を得られることが記載されている。またカラー化のため
にはインク層と光熱変換層を分離する必要があるが色濁
りを防止するため、インク層と光熱変換層が完全に分離
し得る構成が特願平4-94422、同4-149472に記載されて
いる。このようにインク層と光熱変換層を分離するタイ
プは熱容量、熱伝導の観点からも、光熱変換層を薄く、
しかも光を十分に吸収する構成が感度の点で望ましい。
また吸収効率の点から赤外吸収材料はカーボンブラック
などより有機色素が好ましい。しかしながら、薄膜中に
赤外吸収色素を高濃度で含有させると赤外吸収色素が保
存中に徐々に凝集し、結果的に吸光度の低下による感度
低下や、凝集色素がインク層とともに転写する色濁りな
ど大きな問題点となっていた。またこうした保存性の悪
い光熱変換層は、コーティング時においても色素の凝集
が起こりやすく、製造上の問題点を有していた。
【0007】
【発明の目的】本発明は上記事情に鑑みて為されたもの
であり、本発明の目的は感度が高く、光熱変換層の塗布
時に色素が凝集することを防ぎ、また長期保存しても色
素が結晶化せず、色濁りの発生や感度低下の無いインク
シートを提供することにある。
【0008】
【発明の構成】本発明の上記目的は下記又はの構成
により達成されることを見いだした。
【0009】.支持体上に水溶性赤外吸収色素とゼラ
チンを有する光熱変換層とインク層とを有し、インク
光熱変換型ヒートモード受像材料の受像面対面さ
れて、像様に光照射されることによりインク画像を得
ることを特徴とする光熱変換型ヒートモード記録材料。
【0010】.光熱変換層が硬膜剤を添加して形成さ
れたことを特徴とする前記記載の光熱変換型ヒートモ
ード記録材料。
【0011】以下、本発明について、更に詳しく説明す
る。
【0012】光熱変換型ヒートモード記録材料の各層の
説明 (A)支持体 支持体としては、寸法安定性が良く、画像形成の際の熱
に耐えるものならば何でもよく、具体的には特開昭63-1
93886号2頁左下欄12〜18行に記載のフィルム又はシー
トを使用することができる。又、レーザー光を記録材料
側から照射して画像を形成するのであれば、記録材料の
支持体は透明であることが望ましい。レーザー光を受像
材料側から照射して画像を形成するのであれば、記録材
料の支持体は透明である必要はない。支持体の厚さは特
に制約はないが、通常2〜300μm、好ましくは5〜200
μmである。
【0013】支持体の裏面(インク層を設けた表面とは
反対側の面)には、走行安定性、耐熱性、帯電防止等の
機能を付与するために、バッキング層を設けることがで
きる。バッキング層は、例えばニトロセルロース等の樹
脂を溶媒中に溶解した、或はバインダー樹脂と20〜30μ
mの微粒子を溶媒中に溶解又は分散したバッキング層塗
工液を、支持体表面に塗工することにより形成できる。
【0014】(B)クッション層 クッション層は記録材料と受像材料との密着を増す目的
で設けられる。このクッション層は熱軟化性または弾性
を有する層であり、加熱により十分に軟化変形しうるも
のまたは低弾性率を有する材料あるいはゴム弾性を有す
る材料を使用すればよい。具体的には、天然ゴム、アク
リレートゴム、ブチルゴム、ニトリルゴム、ブタジエン
ゴム、イソプレンゴム、スチレン-ブタジエンゴム、ク
ロロプレンゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、アク
リルゴム、弗素ゴム、ネオプレンゴム、クロロスルホン
化ポリエチレン、エピクロルヒドリン、EPDM(エチ
レン・プロピレン・ジエンゴム)、ウレタンエラストマ
ー等のエラストマー、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリブタジエン、ポリブテン、耐衝撃性ABS樹脂、ポ
リウレタン、ABS樹脂、アセテート、セルロースアセ
テート、アミド樹脂、ポリテトラフルオロエチレン、ニ
トロセルロース、ポリスチレン、エポキシ樹脂、フェノ
ール-ホルムアルデヒド樹脂、ポリエステル系樹脂、耐
衝撃性アクリル樹脂、スチレン-ブタジエン共重合体、
エチレン-酢酸ビニル共重合体、アクリロニトリル-ブタ
ジエン共重合体、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、ポ
リ酢酸ビニル、可塑剤入り塩化ビニル樹脂、塩化ビニリ
デン樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等の樹
脂が挙げられる。
【0015】又、これらの材料を支持体形成時に適用し
て、支持体自身にクッション性を持たせることもでき
る。
【0016】クッション層の形成方法としては、前記素
材を溶媒に溶解又はラテックス状に分散したものを、ブ
レードコーター、ロールコーター、バーコーター、カー
テンコーター、グラビアコーター等の塗布法によるか、
ホットメルトによる押出しラミネーション法、又はフィ
ルムシートにしたものを基材と貼り合わせる方法などを
適用できる。
【0017】クッション層は転写媒体と被転写媒体を真
空密着する際、あるいは光照射時に熱軟化あるいは弾性
率が低下することにより被転写媒体との密着を促進す
る。好ましいクッション層の厚さは1〜50μmである。
【0018】(C)光熱変換層 光熱変換層はインク層に隣接して設けることができる。
【0019】光熱変換物質は、光源によっても異なる
が、光を吸収し効率良く熱に変換する物質がよく、例え
ば半導体レーザーを光源として使用する場合、近赤外に
吸収帯を有する物質が好ましく、フタロシアニン系色
素、スクアリウム系色素、クロコニウム系色素、アズレ
ニウム系色素、ニトロソ化合物及びその金属錯塩、ポリ
メチン系色素、ジチオール金属錯塩系色素、トリアリー
ルメタン系色素、インドアニリン金属錯体色素、ナフト
キノン系色素、アントラキノン系色素等を用いることが
できる。具体的には特開昭63-139191号、特開平3-10347
6号等に記載の化合物が挙げられる。
【0020】これらの中でも、水溶性ポリマーはインク
層との剥離性も良く、また光照射時の耐熱性が良く、過
度な加熱に対しても所謂飛散が少ない点で好ましい。水
溶性ポリマーを用いる場合には、光熱変換物質を水溶性
に変性(スルホ基の導入等により)したり、水系分散す
ることが望ましい。水溶性樹脂の中でもゼラチンは水溶
性の赤外吸収色素の凝集が少なく、光熱変換層の安定な
コーティング、記録媒体の保存、赤外吸収色素の凝集に
よる色濁り、感度低下が無く好ましい。
【0021】本発明に用いる光熱変換層のバインダーと
しては、上記のように水溶性バインダーが好ましく、中
でもゼラチンが特に好ましい。ゼラチンは他の水溶性バ
インダーに比べ赤外吸収色素が凝集するのを防ぐ効果が
ある。また保存性の点で硬膜剤を用いることが好まし
い。
【0022】また光熱変換層とインク層との剥離性を上
げることは感度の向上につながるので、光熱変換層へ各
種の離型剤を含有させることが有効である。離型剤とし
ては、シリコーン系の離型剤(ポリオキシアルキレン変
性シリコーンオイル、アルコール変性シリコーンオイル
など)、フッ素系の界面活性剤(パーフルオロ燐酸エス
テル系界面活性剤)、その他各種界面活性剤等が有効で
ある。
【0023】この光熱変換層の膜厚は0.1〜3μmが好ま
しく、より好ましくは0.2〜1.0μmである。光熱変換層
における光熱転換物質の含有量は、通常、画像記録に用
いる光源の波長での吸光度が0.3〜3.0、更に好ましくは
0.7〜2.5になるように決めることができる。
【0024】光熱変換層がクッション層との接着性に劣
る場合は熱転写あるいは受像シートから剥離する際、膜
剥がれを起こし、色濁りを起こすことがあるので、クッ
ション層との間に接着層を設けることも可能である。接
着層としてはインク転写時のインク剥離強度よりインク
転写時の光熱変換層と層および接着層とクッション層と
の接着力が大きい組み合わせになるように素材を選ぶ必
要がある。一般的にはポリエステル、ウレタン、ゼラチ
ンなどの従来公知の接着剤が使用出きる。接着層にクッ
ション性や熱軟化性が乏しい場合、クッション層の効果
が減ってしまうので、出きるだけ接着層は薄い方が好ま
しい。これは真空密着時におけるクッション層の室温変
形にしろ、光照射時の熱伝導によるクッション層の熱軟
化にしろ接着層は薄い方が好ましいと言える。ただし十
分な接着性を得るために、ある程度の膜厚は必要であ
る。好ましい膜厚は0.5μm以下であるが、接着層がクッ
ション層の目的を果たすことが出きればこの限りでは無
い。
【0025】(D)インク層 インク層とは、加熱時に溶融又は軟化して色材とバイン
ダー等を含有する層毎転写可能である層を意味し、完全
な溶融状態で転写しなくてもよい。
【0026】上記色材としては、例えば無機顔料及び有
機顔料などの顔料ならびに染料を挙げることができる。
【0027】無機顔料としては、二酸化チタン、カーボ
ンブラック、グラファイト、酸化亜鉛、プルシアンブル
ー、硫化カドミウム、酸化鉄ならびに鉛、亜鉛、バリウ
ム及びカルシウムのクロム酸塩等が挙げられる。 有機
顔料としては、アゾ系、チオインジゴ系、アントラキノ
ン系、アントアンスロン系、トリフェンジオキサジン系
の顔料、バット染料顔料、フタロシアニン顔料(例えば
銅フタロシアニン)及びその誘導体、キナクリドン顔料
などが挙げられる。
【0028】又、有機染料としては、酸性染料、直接染
料、分散染料、油溶性染料、含金属油溶性染料又は昇華
性色素等が挙げられる。
【0029】インク層における色材の含有率は特に限定
されないが、通常5〜70重量%の範囲内にあり、好まし
くは10〜60重量%である。
【0030】インク層のバインダーとしては、熱溶融性
物質、熱軟化性物質、熱可塑性樹脂を挙げることがで
き、公知の熱溶融性インク材料に用いられるものがその
まま適用できる。
【0031】熱溶融性物質の具体例としては、カルナバ
蝋、木蝋、オウリキュリー蝋、エスパル蝋等の植物蝋;
蜜蝋、昆虫蝋、セラック蝋、鯨蝋等の動物蝋;パラフィ
ンワックス、マイクロクリスタルワックス、ポリエチレ
ンワックス、エステルワックス、酸ワックス等の石油
蝋;並びにモンタン蝋、オゾケライト、セレシン等の鉱
物蝋等のワックス類を挙げることができ、更にこれらの
ワックス類などの他に、パルミチン酸、ステアリン酸、
マルガリン酸、ベヘン酸等の高級脂肪酸;パルミチルア
ルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコー
ル、マルガニルアルコール、ミリシルアルコール、エイ
コサノール等の高級アルコール;パルミチン酸セチル、
パルミチン酸ミリシル、ステアリン酸セチル、ステアリ
ン酸ミリシル等の高級脂肪酸エステル;アセトアミド、
プロピオン酸アミド、パルミチン酸アミド、ステアリン
酸アミド、アミドワックス等のアミド類;並びにステア
リルアミン、ベヘニルアミン、パルミチルアミン等の高
級アミン類などが挙げられる。又、熱可塑性樹脂として
は、エチレン系共重合体、ポリアミド系樹脂、ポリエス
テル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリオレフィン系樹
脂、アクリル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、セルロース系
樹脂、ロジン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポ
リビニルアセタール系樹脂、アイオノマー樹脂、石油系
樹脂等の樹脂類;天然ゴム、スチレンブタジエンゴム、
イソプレンゴム、クロロプレンゴム、ジエン系コポリマ
ー等のエラストマー類;エステルガム、ロジンマレイン
酸樹脂、ロジンフェノール樹脂、水添ロジン等のロジン
誘導体;並びにフェノール樹脂、テルペン樹脂、シクロ
ペンタジエン樹脂、芳香族系炭化水素樹脂等の高分子化
合物などを挙げることができる。
【0032】上記熱溶融性物質及び熱可塑性物質を適宜
に選択することにより、所望の熱軟化点あるいは熱溶融
点を有する熱軟化性インク層を形成することができる。
平滑な受像シートへ一次転写し、更に所望のラフ紙(印
刷用紙=アート紙、コート紙、上質紙など)へインク画
像のみ二次転写することも可能であり、その場合スチレ
ン/(メタ)アクリル酸(エステル)系の樹脂をインク
層バインダーとして用い(特願平04-142801)また受像
層としてはポリオレフィン系素受像層を用いると一次転
写感度が高く、かつ高効率に画像を二次転写することが
出きる。
【0033】その他の添加剤としては、インク層の可塑
化により感度アップを図る可塑剤の添加、インク層の塗
布性を向上させる界面活性剤の添加、インク層のブロッ
キングを防止するサブミクロンからミクロンオーダーの
粒子(マット材)の添加が可能である。
【0034】好ましいインク層の厚さは0.2〜2μm、更
に好ましくは0.3〜1.5μmである。
【0035】(E)受像シートについて 受像シートも上述のインクシート(光熱変換型ヒートモ
ード記録材料)と同様に支持体とクッション層を設ける
ことが望ましい。クッション層の上に受像層を設け受像
シートとする。支持体はやはり寸法安定性に優れるもの
が良い。クッション層はインク層と同様な素材を用いる
ことが出きるが、やや機能が違ってくる。真空密着時に
弾性(塑性)変形し密着性を向上させる機能はインクシ
ートと同じであるが、光照射時に加熱変形するために
は、インク層と受像層とを経てクッション層へ熱伝導が
行われるため、ややインクシートクッション層に比べて
不利である。よって受像シートのクッション層はより軟
化温度の低い樹脂が好ましい。具体的には軟化点が150
℃以下の熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマーが好まし
い。また画像を一度中間転写受像シートへ転写しそれを
ラフ紙へラミネートなどにより再転写する場合は、クッ
ション層はラミネート温度で熱軟化可能で、かつラフ紙
の凹凸以上の膜厚が必要である。受像層としてはインク
バインダーと親和性の良い樹脂が好ましく、インク層バ
インダーに使用可能な樹脂をそのまま用いることが出き
る。受像層膜厚はクッション層の機能を損なわない程度
に薄くすることが好ましい。具体的には5μm以下であ
るが、受像層がクッション層機能を持つ場合はこの限り
でない。インク画像のみをラフ紙へ二次転写する場合は
前述のインク層バインダーと受像層バインダーを用いる
と良い。受像層ごとインク画像をラフ紙へ二次転写する
場合、二次転写を効率良く行うため、受像層とクッショ
ン層との間に剥離層を設けることも可能である。走行
性、帯電防止性、アンチブロッキング性、良好な塗布性
を得るためにインクシートで記載した技術を同様に用い
ることが出きる。
【0036】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明するが、本
発明の実施態様はこれらに限定されない。
【0037】(実施例1)インクシートの作成 厚さ50
μmの透明PET(ダイヤホイルヘキスト製ポリエチレ
ンテレフタレート、T-100)に以下に示すようにクッシ
ョン層、接着層、光熱変換層、インク層を順次塗布しイ
ンクシートを作成した。
【0038】クッション層 下記のクッション層塗工を乾燥膜厚5μmになるように
塗布乾燥した。
【0039】 クッション層塗工液 ポリエステル(東洋紡績(株)製、バイロン200)・・・・・・・・・20部 MEK・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・64部 トルエン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 16部 接着層 下記の接着層塗工を乾燥膜厚0.5μmになるように塗布乾
燥した。
【0040】 接着層塗工液 ポリエステル(互応化学工業(株)製、プラスコートZ-446)・・・・・5部 蒸留水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・45部 エタノール・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・50部 光熱変換層 下記の光熱変換層塗工を乾燥温度40℃で、830mの吸光度
が1.0になるように塗布した。この時の膜厚は約0.3μm
であった。
【0041】 光熱変換層塗工液 ゼラチン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3.38部 クエン酸・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.02部 界面活性剤(化合物1) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 0.05部 グリオキサール(硬膜剤)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.02部 IR吸収色素(IR−1)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1.4部 酢酸ナトリウム・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.13部 蒸留水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・90部 エタノール・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5部 インク層 下記のインク層塗工を乾燥膜厚0.4μmになるように塗布
乾燥した。
【0042】 インク層塗工 マゼンタ顔料MEK分散物・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4部 スチレン/アクリル樹脂(三洋化成(株)製、SBM-100)・・・・ 4.8部 EVA(三井デュポンポリケミカル(株)製、EV-40Y)・・・・・0.5部 DOP(ジオクチルフタレート)・・・・・・・・・・・・・・・・ 0.3部 シリコーン樹脂粒子(東芝シリコーン(株)製、トスパール108)・・0.3部 フッ素系界面活性剤(旭硝子(株)製、サーフロンS-382)・・・・ 0.1部 MEK・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・80部 シクロヘキサノン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10部
【0043】
【化1】
【0044】
【化2】
【0045】受像シートの作製 厚さ50μmの透明PET(前出、T-100)にEVA(前
出、P1407C)を30μmの厚みでラミネートコーティン
グしたベースに、以下に示す受像層塗工液を乾燥膜厚1.
0μmとなるように塗布し受像シートを作成した。
【0046】 受像層塗工液 スチレン/アクリル樹脂(三洋化成(株)製、SBM-100)・・・・ 9.2部 EVA(三井デュポンポリケミカル(株)製、EV-40Y)・・・・・0.5部 シリコーン樹脂粒子(東芝シリコーン(株)製、トスパール108)・・0.3部 MEK・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・70部 シクロヘキサノン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20部 画像形成 上記インクシートのインク層、受像シートの受像層を対
面させ図1に示した装置のドラム状減圧器に巻き付け、
400Torr.で真空密着させ、発振波長830nmの半導体レー
ザーにて露光を行い、露光終了後、インクシートと受像
シートを剥離し、受像シートに転写した像を観察した。
画像形成に使用した装置の光学系は、100mWの半導体レ
ーザーをビーム径6μm(ピークパワーの1/e2)に集光
してあり、照射面のレーザーパワーは33mWである。ドラ
ム状減圧器はドラム周長33inchであり、ドラムの回転を
主走査とし、光学系をドラムの回転に同期させながら移
動させ副走査とした。転写性の評価にはドラムの回転数
を変えて露光を行うことにより行った。
【0047】評価 上記の如くインクシートを作製したところ、光熱変換層
の濃度ムラや変色は発生せず、均一な光熱変換層が形成
された。又、このインクシートを使用して画像を形成し
たところ、光熱変換層の飛散や転写がなく、色濁りのな
い画像がドラムの回転数245rpmで形成することが可能で
あった。又、40℃、80%の条件で3日間の保存性の試験
を行ったところ、性能に変化はなかった。
【0048】(実施例2)光熱変換層の形成の際、乾燥
温度を60℃としたこと以外実施例1と同条件で形成し、
他の構成は全く実施例1と同様にしてインクシートと受
像シートを作製した。
【0049】評価 上記の如くインクシートを作製したところ、光熱変換層
の濃度ムラや変色は発生せず、均一な光熱変換層が形成
された。又、このインクシートを使用して画像を形成し
たところ、光熱変換層の飛散や転写がなく、色濁りのな
い画像がドラムの回転数245rpmで形成することが可能で
あった。又、40℃、80%の条件で3日間の保存性の試験
を行ったところ、性能に変化はなかった。
【0050】(実施例3)光熱変換層の形成の際、乾燥
温度を80℃としたこと以外実施例1と同条件で形成し、
他の構成は全く実施例1と同様にしてインクシートと受
像シートを作製した。
【0051】評価 上記の如くインクシートを作製したところ、光熱変換層
の変色は発生し、部分的に青味がかった部分が発生し
た。しかし、このインクシートを使用して画像を形成し
たところ、光熱変換層の飛散や転写はなく、色濁りのな
い画像がドラムの回転数245rpmで形成することが可能で
あった。又、40℃、80%の条件で3日間の保存性の試験
を行ったところ、性能に変化はなかった。
【0052】(実施例4)光熱変換層塗工液を以下のよ
うにしたこと以外、実施例1と同様にしてインクシート
と受像シートを作製した。
【0053】 光熱変換層塗工液 ゼラチン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2.88部 クエン酸・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.02部 界面活性剤(化合物1) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 0.05部 グリオキサール・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.02部 フッ素系界面活性剤(住友スリーエム(株)製、フロラードFC-430)0.5部 IR吸収色素(IR−1)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1.4部 酢酸ナトリウム・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.13部 蒸留水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・90部 エタノール・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5部 評価 上記の如くインクシートを作製したところ、光熱変換層
の濃度ムラや変色は発生せず、均一な光熱変換層が形成
された。又、このインクシートを使用して画像を形成し
たところ、光熱変換層の飛散や転写がなく、色濁りのな
い画像がドラムの回転数280rpmで形成することが可能で
あった。又、40℃、80%の条件で3日間の保存性の試験
を行ったところ、性能に変化はなかった。
【0054】(比較例1)光熱変換層塗工液を以下のよ
うにしたこと以外、実施例1と同様にしてインクシート
と受像シートを作製した。
【0055】 光熱変換層塗工液 ポリビニルアルコール(日本ゼオン(株)製、GL-05)・・・・・ 6.9部 IR吸収色素(IR−1)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3部 界面活性剤(BASF製、FT-248)・・・・・・・・・・・・・・ 0.1部 蒸留水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・95部 評価 上記の如くインクシートを作製したところ、光熱変換層
の濃度ムラや変色は発生せず、均一な光熱変換層が形成
された。又、このインクシートを使用して画像を形成し
たところ、光熱変換層の飛散や転写がなく、色濁りのな
い画像がドラムの回転数245rpmで形成することが可能で
あった。しかし、40℃、80%の条件で3日間の保存性の
試験を行ったところ、画像を形成することが可能なドラ
ムの回転数は157.5rpmとなり、光熱変換層の飛散や転写
に伴う色濁りが発生した。
【0056】(比較例2)光熱変換層塗工液を比較例2
と同様にしたこと以外、実施例2と同様にしてインクシ
ートと受像シートを作製した。
【0057】評価 上記の如くインクシートを作製したところ、光熱変換層
の濃度ムラや変色が発生すると共に、IR吸収色素がブ
リードアウトしてしまい、均一な光熱変換層は形成され
なかった。このインクシートを使用して画像を形成した
ところ、光熱変換層の飛散や転写が発生し、ドラムの回
転数は105rpmでなければ転写像は得られなかった。
【0058】
【発明の効果】本発明によれば感度が高く、光熱変換層
の塗布時に色素が凝集することを防ぎ、また長期保存し
ても色素が結晶化せず、色濁りの発生や感度低下の無い
インクシートを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光熱変換型ヒートモード受像材料及び
記録材料をドラム状減圧器に巻き付けることを示す斜視
【図2】ドラム状減圧器及び減圧器の周辺を示す全体構
成図
【符号の説明】
1 圧力ロール 2 減圧孔(2−1は開いた状態、2−2は閉じた状態
を示す) 3 ヒートモード記録材料(3−1はイエロー、3−2
はマゼンタ、3−3はシアン、3−4はブラック記録材
料を示す) 4 ヒートモード受像材料 5 ヒートモード記録材料補給手段 6 ヒートモード受像材料補給手段 7 減圧器保持部分 8 光学的書込み手段 9 筐体
フロントページの続き (72)発明者 川上 壮太 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式 会社内 審査官 赤木 啓二 (56)参考文献 特開 平4−161382(JP,A) 特開 平5−286257(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41M 5/40

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に水溶性赤外吸収色素とゼラチ
    ンを有する光熱変換層とインク層とを有し、インク
    光熱変換型ヒートモード受像材料の受像面対面さ
    、像様に光照射されることによりインク画像を得
    とを特徴とする光熱変換型ヒートモード記録材料。
  2. 【請求項2】 光熱変換層が硬膜剤を添加して形成され
    ことを特徴とする請求項1記載の光熱変換型ヒートモ
    ード記録材料。
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