JPH09220687A - レーザ加工ヘッド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 エアカーテンを実施しながらレーザビームと
同軸上にアシストガスを噴射せしめ、シールド性の向上
並びにスパッタの巻き上げ防止を図るようにする。 【解決手段】 レーザ加工ヘッド本体３の内部に備えた
集光レンズ５で集光されたレーザビームＬＢを先端に備
えたレーザノズル７から加工すべきワークＷへ向けて照
射せしめると共に、レーザビームＬＢと同軸上にアシス
トガスを噴射せしめてワークＷにレーザ加工を行うレー
ザ加工ヘッド１であって、前記集光レンズ５とレーザノ
ズル７との間における内部に保護レンズ９を設け、この
保護レンズ９をエアカーテンで保護せしめるエア吹き出
しノズル装置１１を前記レーザ加工ヘッド本体３に設け
ると共に前記エア吹き出しノズル装置１１と相対向した
レーザ加工ヘッド本体３に、エアカーテンカバー２５を
取外し可能に設けてなることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、例えばワークに
溶接加工を行うのに用いられるレーザ加工ヘッドに関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来、例えばワークに溶接加工を行うＹ
ＡＧレーザ加工ヘッド１０１としては、図４および図５
に示されているように、レーザ加工ヘッド本体１０３を
備えており、このレーザ加工ヘッド本体１０３の内部に
はレーザビームＬＢを集光せしめる集光レンズ１０５が
備えられている。しかも、前記レーザ加工ヘッド本体１
０３の先端にはレーザノズル１０７が着脱可能に備えら
れている。

【０００３】前記集光レンズ１０５の下方近傍における
レーザ加工ヘッド本体１０３の内部には透明な保護ガラ
ス１０９がレーザビームＬＢの光軸Ｃに対して直交した
水平状態に固定して設けられている。この保護ガラス１
０９の下方における加工ヘッド１０３の一部（図４にお
いて右部）にはエア吹き出しノズル装置１１１が設けら
れており、このエア吹き出しノズル装置１１１の先端に
設けられたエア吹き出しノズル１１３からエアが吹き出
されるようになっている。また、前記レーザ加工ヘッド
本体１０３内にはアシストガスを噴射せしめるためのア
シスト通路１１５が形成されている。

【０００４】上記構成により、図示省略のレーザ発振器
から発振されたレーザビームＬＢは、レーザ加工ヘッド
本体１０３の内部に備えられた集光レンズ１０５で集光
された後、保護ガラス１０９を経てレーザノズル１０７
からワークＷへ向けて照射されると共に、アシストガス
がアシスト通路１１５から噴射されてワークＷにレーザ
溶接が行われることになる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来のＹＡＧレーザ加工ヘッド１０１で溶接加工を行う
と、スパッタがレーザノズル１０７内に返ってきて集光
レンズ１０５をいためるため、集光レンズ１０５の下方
における近傍位置に設けられている保護ガラス１０９で
高価な集光レンズ１０５が保護されている。しかも、こ
の保護ガラス１０９にスパッタがあまり付着しないよう
にエア吹き出し装置１１１のエア吹き出しノズル１１３
からエアが吹き出されている。

【０００６】このエア吹き出しノズル１１３からエアが
吹き出されているとき、アシストガスがこのエアを吹き
込み乱流を生じる。そのため、レーザ溶接加工を長時間
続けると、保護ガラス１０９にスパッタが付着してしま
う。その場で保護ガラス１０９からスパッタを除去する
ことができないので、レーザ加工ヘッドを交換しなけれ
ばならない。

【０００７】また、図６に示されているように、レーザ
ノズル１０７の外に設けられたサイドノズル１１７の先
端からアシストガスを噴射せしめる方法も考えられる
が、この場合にはレーザビームと同軸上にアシストガス
が流れないため、シールド性が悪いと共にスパッタを巻
き上げやすい。

【０００８】この発明の目的は、エアカーテンを実施し
ながらレーザビームと同軸上にアシストガスを噴射せし
め、シールド性の向上並びにスパッタの巻き上げ防止を
図るようにしたレーザ加工ヘッドを提供することにあ
る。

【０００９】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項１によるこの発明のレーザ加工ヘッドは、レー
ザ加工ヘッド本体の内部に備えた集光レンズで集光され
たレーザビームを先端に備えたレーザノズルから加工す
べきワークへ向けて照射せしめると共に、レーザビーム
と同軸上にアシストガスを噴射せしめてワークにレーザ
加工を行うレーザ加工ヘッドであって、前記集光レンズ
とレーザノズルとの間における内部に保護レンズを設
け、この保護レンズをエアカーテンで保護せしめるエア
吹き出しノズル装置を前記レーザ加工ヘッド本体に設け
ると共に前記エア吹き出しノズル装置と相対向したレー
ザ加工ヘッド本体に、エアカーテンカバーを取外し可能
に設けてなることを特徴とするものである。

【００１０】したがって、レーザ発振器で発振されたレ
ーザビームはレーザ加工ヘッド本体の内部に備えた集光
レンズで集光されると共に、このレーザビームと同軸上
にアシストガスを噴射せしめることにより、ワークにレ
ーザ加工が行われる。この際、エア吹き出しノズル装置
のエア吹き出しノズルからエアが吹き出されてシールド
性能がアップすると共にスパッタの巻き上げ防止が図ら
れる。

【００１１】例えばステンレスなどのワークにレーザ溶
接を行う場合には、レーザ加工ヘッド本体にエアカーテ
ンカバーを取付けると共にエア吹き出しノズル装置を作
動させないでレーザビームとアシストガスによりレーザ
溶接を行うと、スパッタの巻き上げ防止が図られると共
に加工面が変色せずシールド性能アップが図られる。

【００１２】また、例えばアルミなどのワークにレーザ
溶接を行う場合には、レーザ加工ヘッド本体からエアカ
ーテンカバーを取外すと共にエア吹き出しノズル装置を
作動せしめると、加工面への影響が少なくシールド性能
のアップが図られると共に、スパッタの巻き上げ防止が
図られる。

【００１３】而して、エアカーテンカバーの脱着とエア
吹き出しノズル装置の作動、非作動により、加工用途に
より簡単に使い分けが可能である。

【００１４】

【発明の実態の形態】以下、この発明の実施の形態の例
を図面に基いて詳細に説明する。

【００１５】図１，図２および図３を参照するに、レー
ザ加工ヘッドとしての例えばＹＡＧレーザ加工ヘッド１
はレーザ加工ヘッド本体３を備えている。このレーザ加
工ヘッド本体３の内部にはレーザビームＬＢを集光せし
める集光レンズ５が備えられている。しかも、前記加工
ヘッド本体３の先端にはレーザノズル７が着脱交換可能
に備えられている。

【００１６】前記集光レンズ５の下方近傍におけるレー
ザ加工ヘッド本体３の内部には透明な保護ガラス９がレ
ーザビームＬＢの光軸Ｃに対して水平に設けられてい
る。この保護ガラス９の下方におけるレーザ加工ヘッド
本体３の一部（図１において右部）にはエア吹き出しノ
ズル装置１１が設けられており、このエア吹き出しノズ
ル装置１１の先端に設けられたエア吹き出しノズル１３
からエアが吹き出されるようになっている。

【００１７】このエア吹き出しノズル１３には、図２，
図３に示されているように、レーザ加工ヘッド本体３内
に形成されたエア通路１５の一端に接続されていると共
に、エア通路１５の他端には図示省略のエア源に配管を
介して接続されるエア供給口１７が設けられている。ま
た、前記レーザ加工ヘッド本体３内には、図１に示され
ているように、アシストガス用通路１９が形成されてお
り、このアシストガス用通路１９の一端に設けられたア
シストガス噴射口２１からアシストガスがレーザビーム
ＬＢと同軸上に噴射されるようになっている。しかも、
前記アシストガス用通路１９の他端には図３に示されて
いるように、アシストガス供給口２３が設けられてい
る。前記エア吹き出しノズル装置１１のエア吹き出しノ
ズル１３と相対向した前記レーザ加工ヘッド本体３には
エアカーテンカバー２５がボルト２７で取外し可能に設
けられている。

【００１８】上記構成により、図示省略のレーザ発振器
からは発振されたレーザビームＬＢはレーザ加工ヘッド
本体３の内部に備えられた集光レンズ５で集光されると
共に、このレーザビームＬＢと同軸上に、アシストガス
供給口２３からアシストガスを供給してアシストガス用
通路１９を経てアシストガス噴射口２１から噴射せしめ
ることによりワークにレーザ加工特にレーザ溶接が行わ
れることになる。而して、エア吹き出しノズル装置１１
のエア吹き出しノズル１３からエアが吹き出されてエア
カーテンで保護ガラス９を保護しシールド性能のアップ
を図ることができると共にスパッタの巻き上げ防止を図
ることができる。

【００１９】例えばステンレスなどのワークにレーザ溶
接を行う場合には、レーザ加工ヘッド本体３にエアカー
テンカバー２５をボルト２７で取付けると共に例えばソ
レノイドをオフにしてエア吹き出しノズル装置を作動さ
せないようにして、レーザビームＬＢとアシストガスに
よりレーザ溶接を行うと、スパッタ巻き上げ防止を図る
ことができると共に、加工面が変色せずにシールド性能
のアップを図ることができる。

【００２０】また、例えばアルミなどのワークにレーザ
溶接を行う場合には、レーザ加工ヘッド本体３からエア
カーテンカバー２５を取外すと共に例えばソレノイドを
オンにしてエア吹き出しノズル装置１１を作動せしめエ
ア吹き出しノズル１３からエアを吹き出すと加工面への
影響が少なくシールド性能のアップを図ることができる
と共に、スパッタの巻き上げ防止を図ることができる。

【００２１】而して、エアカーテンカバー２５の脱着と
エア吹き出しノズル装置１１の作動、非作動により、加
工用途により簡単に使い分けを可能にすることができ
る。

【００２２】なお、この発明は、前述した実施の形態の
例に限定されることなく、適宜な変更を行うことによ
り、その他の態様で実施し得るものである。本実施の形
態の例ではアシストガスのアシストガス噴射口２１をレ
ーザ加工ヘッド本体３内を通して下部まで持ってきてい
るが、直接レーザノズル７近辺に継手を取付けてアシス
トガスをレーザビームＬＢの同軸上に噴射するようにし
てもよい。

【００２３】

【発明の効果】以上のごとき実施の形態の例から理解さ
れるように、レーザ発振器で発振されたレーザビームは
レーザ加工ヘッド本体の内部に備えた集光レンズで集光
されると共に、このレーザビームと同軸上にアシストガ
スを噴射せしめることにより、ワークにレーザ加工が行
われる。この際、エア吹き出しノズル装置のエア吹き出
しノズルからエアが吹き出されてシールド性能のアップ
を図ることができると共にスパッタの巻き上げ防止を図
ることができる。

【００２４】例えばステンレスなどのワークにレーザ溶
接を行う場合には、レーザ加工ヘッド本体にエアカーテ
ンカバーを取付けると共にエア吹き出しノズル装置を作
動させないでレーザビームとアシストガスによりレーザ
溶接を行うと、スパッタの巻き上げ防止を図ることがで
きると共に加工面が変色せずシールド性能アップを図る
ことができる。

【００２５】また、例えばアルミなどのワークにレーザ
溶接を行う場合には、レーザ加工ヘッド本体からエアカ
ーテンカバーを取外すと共にエア吹き出しノズル装置を
作動せしめると、加工面への影響が少なくシールド性能
のアップを図ることができると共に、スパッタの巻き上
げ防止を図ることができる。

【００２６】而して、エアカーテンカバーの脱着とエア
吹き出しノズル装置の作動、非作動により、加工用途に
より簡単に使い分けを可能にすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明のレーザ加工ヘッドの側面断面図であ
る。

【図２】図１における正面図である。

【図３】図１における平面図である。

【図４】従来のレーザ加工ヘッドの側面断面図である。

【図５】図５における正面図である。

【図６】従来の他のレーザノズルの外にサイドノズルを
設けた説明図である。

【符号の説明】

１ ＹＡＧレーザ加工ヘッド（レーザ加工ヘッド） ３ レーザ加工ヘッド本体 ５ 集光レンズ ７ レーザノズル ９ 保護ガラス １１ エア吹き出しノズル装置 １３ エア吹き出しノズル １９ アシストガス用通路 ２１ アシストガス噴射口 ２５ エアカーテンカバー ２７ ボルト

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 レーザ加工ヘッド本体の内部に備えた集
   光レンズで集光されたレーザビームを先端に備えたレー
   ザノズルから加工すべきワークへ向けて照射せしめると
   共に、レーザビームと同軸上にアシストガスを噴射せし
   めてワークにレーザ加工を行うレーザ加工ヘッドであっ
   て、前記集光レンズとレーザノズルとの間における内部
   に保護レンズを設け、この保護レンズをエアカーテンで
   保護せしめるエア吹き出しノズル装置を前記レーザ加工
   ヘッド本体に設けると共に前記エア吹き出しノズル装置
   と相対向したレーザ加工ヘッド本体に、エアカーテンカ
   バーを取外し可能に設けてなることを特徴とするレーザ
   加工ヘッド。