JPH09220295A - ツーピースソリッドゴルフボール - Google Patents

ツーピースソリッドゴルフボール

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JPH09220295A
JPH09220295A JP8053824A JP5382496A JPH09220295A JP H09220295 A JPH09220295 A JP H09220295A JP 8053824 A JP8053824 A JP 8053824A JP 5382496 A JP5382496 A JP 5382496A JP H09220295 A JPH09220295 A JP H09220295A
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JP
Japan
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cover
solid core
golf ball
ionomer resin
loss tangent
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Application number
JP8053824A
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English (en)
Inventor
Akihiko Hamada
明彦 浜田
Kohei Takemura
光平 竹村
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Sumitomo Rubber Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Rubber Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 飛距離が大きく、かつ打球感およびコントロ
ール性が良好なツーピースソリッドゴルフボールを提供
する。 【解決手段】 ソリッドコアとカバーからなるツーピー
スソリッドゴルフボールにおいて、カバーを厚みが1〜
3mmで、かつ、−30℃〜+20℃の弾性率が100
0〜9000kgf/cm2 で、損失正接が0.02〜
0.1になるようにし、ソリッドコアを直径が36.7
〜40.7mmで、かつ、該ソリッドコアを圧縮変形し
た時のバネ定数(変位に対する荷重の比)が20〜60
kgf/mmになるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ツーピースソリッ
ドゴルフボールに関し、さらに詳しくは、飛距離が大き
く、かつ打球感(打球時のフィーリング)およびコント
ロール性が良好なツーピースソリッドゴルフボールに関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、ツーピースソリッドゴルフボール
は、飛距離が大きいことからゴルファーに好まれてき
た。しかし、ツーピースソリッドゴルフボールはカバー
に硬質の樹脂を用いているため、飛距離は出るものの、
打球感が悪く、またスピンがかかりにくくてコントロー
ル性が悪いという問題があった。
【0003】そこで、それを解消するため、例えば特開
平1−308577号公報に見られるごとく、カバーに
軟質のアイオノマー樹脂を用いるなど、材料面からの検
討がなされているが、いまだ不充分であって、打球感、
コントロール性と飛距離のバランスのとれたツーピース
ソリッドゴルフボールは得られていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ツーピース
ソリッドゴルフボールにおいて、その大きな飛距離を維
持しながら、打球感とコントロール性の向上を達成する
ことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため、従来の材料面からの検討だけではな
く、ツーピースソリッドゴルフボールの構造特性にも着
目し、特定の材料物性と構造特性とを組み合わせること
によって、カバーに反発性能と柔軟性を付与し、ソリッ
ドコアに適度な打撃変形性を付与することにより、ツー
ピースソリッドゴルフボールの大きな飛距離と良好な打
球感、コントロール性とを両立できることを見出し、本
発明を完成するにいたった。
【0006】すなわち、本発明は、ソリッドコアと該ソ
リッドコアを被覆するカバーとからなるツーピースソリ
ッドゴルフボールにおいて、上記カバーを厚みが1〜3
mmで、その−30℃〜+20℃の弾性率(E* )が1
000〜9000kgf/cm2 の範囲内で、−30℃
〜+20℃の損失正接(tanδ)が0.02〜0.1
の範囲内になるようにし、かつ、ソリッドコアを直径が
36.7〜40.7mmで、該ソリッドコアを圧縮変形
した時のバネ定数(変位に対する荷重の比)が20〜6
0kgf/mmの範囲内になるようにし、そのカバーと
ソリッドコアとを組み合わせて使用したことを特徴とす
るツーピースソリッドゴルフボールである。
【0007】以下、本発明のカバーの損失正接(tan
δ)、弾性率(E* )、厚み、ソリッドコアのバネ定
数、直径の順にそれらの持つ意義について詳細に説明す
る。
【0008】本発明において、上記カバーの特定に関し
て使用した「損失正接」は、動的粘弾性の測定から得ら
れる値であり、この損失正接が小さいほど反発性能が高
くなる。すなわち、損失正接(tanδ)が小さい場合
は、エネルギーロスが少なく、ゴルフボールの場合に
は、与えられたエネルギーの大部分を運動エネルギーに
変えることができるので、反発性能が高くなり、飛距離
が大きくなる。
【0009】本発明において、カバーの−30℃〜+2
0℃における損失正接(tanδ)は0.02〜0.1
であることが必要であるが、これは損失正接が上記範囲
内にあるときは、高反発性能であり、かつ良好な加工性
などを保ち得るからである。すなわち、上記損失正接が
0.02より小さい場合は、反発性能は良くなっていく
が加工性などが悪くなり、また打球感も悪くなる。そし
て、上記損失正接が0.1より大きい場合は、ボールの
反発性能が低下し、飛距離が低下する。
【0010】また、本発明においては、カバーに関して
−30℃〜+20℃における弾性率(E* )も特定す
る。この弾性率も動的粘弾性の測定から得られるもので
あり、本発明においては、前記のように、−30℃〜+
20℃における弾性率(E* )は1000〜9000k
gf/cm2 であることが必要であり、特に2000〜
8000kgf/cm2 であることが好ましいが、これ
は弾性率(E* )が上記範囲内にあるときは、適度な硬
さで、良好なコントロール性と打球感を保持できるから
である。すなわち、上記温度領域での弾性率が1000
kg/cm2 より低い場合は、スピンがかかりすぎて飛
距離が低下するとともに、軟らかくなりすぎてカバーの
表面が傷付きやすくなり、そのため耐久性が低下し、ま
た、打球感も軟らかすぎて重くなり、悪化する。そし
て、上記温度領域での弾性率が9000kgf/cm2
より高くなると、反発性能は高くなるが、打球感が硬く
なるとともに、コントロール性が低下し、また、脆くな
ってしまうため、耐久性が悪くなる。
【0011】本発明において、上記損失正接や弾性率を
特定する温度領域を−30℃〜+20℃にしているの
は、その温度領域での損失正接や弾性率と反発性能との
相関性が深いからである。また、上記カバーの損失正接
(tanδ)や弾性率(E* )の測定は、カバー用組成
物から厚さ2mm、幅4mm、長さ30mmの短冊状の
試験片を作製し、測定機器には例えば(株)島津製作所
の粘弾性スペクトロメータDVE−200改造型を用
い、変形モード:引張り、動歪み:0.25%、温度
域:−100℃〜+70℃、周波数:10Hzの条件下
で動的損失正接と動的弾性率の温度分散を測定すること
によって行われる。
【0012】さらに、本発明においては、カバーの厚み
を1〜3mmにする。カバーの厚みが3mmより厚くな
ると、たとえ好適なカバー材料を用いたとしても、反発
弾性が低下して飛距離が低下し、また打球感が悪くな
り、逆にカバーの厚みが1mmより薄くなると、耐久性
が悪くなり、実用に耐えなくなる。
【0013】また、本発明において、上記カバーと組み
合わせて使用するソリッドコアは、スピンのかかりやす
さと適正な反発性能を得るために、そのバネ定数(変位
に対する荷重の比=荷重/変位)が20〜60kgf/
mmであることが必要であり、特に25〜50kgf/
mmであることが好ましい。
【0014】ソリッドコアのバネ定数が上記範囲より小
さい場合は、たとえ好適なカバー材料を用いたとして
も、反発性能が低く、そのため飛距離が低下し、逆に上
記範囲より大きくなると、硬くて打球感が悪くなり、ス
ピンもかかりすぎて飛距離が低下する。
【0015】本発明において、上記ソリッドコアのバネ
定数は、変位荷重試験機を用い、1mm圧縮変形時の荷
重と3mm圧縮変形時の荷重を測定し、その傾きから求
めたものである。
【0016】本発明においては、上記ソリッドコアの直
径を36.7〜40.7mmにする。これは、ボールの
外径をR&Aで規定しているゴルフボールの外径の下限
値:42.7mmとして、前記のようにカバーの厚みを
1〜3mmにしたことに基づいている。すなわち、ソリ
ッドコアの直径が36.7mmより小さくなると、カバ
ーが厚くなりすぎ、反発性能が低下して、飛距離が低下
し、かつ打球感が悪くなり、ソリッドコアの直径が4
0.7mmより大きくなると、カバーが薄くなって、耐
久性が低下し、実用に適さなくなる。
【0017】つぎに、上記カバー、ソリッドコアの主要
材料について説明する。カバーが前記の動的粘弾性を持
ち得るようにするには、例えば、その基材成分としてア
イオノマー樹脂とジエン系ゴムとの混合物を用いるか、
またはガラス転移温度が低い分子単位をソフトセグメン
トとする熱可塑性エラストマーを単独でまたはアイオノ
マー樹脂と混合(ブレンド)して用いることが好まし
い。
【0018】上記アイオノマー樹脂としては、例えば、
三井デュポンポリケミカル(株)製のハイミラン160
5(商品名、ナトリウムイオン中和タイプのエチレン−
メタクリル酸共重合体系アイオノマー樹脂)、ハイミラ
ン1707(商品名、ナトリウムイオン中和タイプのエ
チレン−メタクリル酸共重合体系アイオノマー樹脂)、
ハイミラン1706(商品名、亜鉛イオン中和タイプの
エチレン−メタクリル酸共重合体系アイオノマー樹
脂)、ハイミランAM7315(商品名、亜鉛イオン中
和タイプのエチレン−メタクリル酸共重合体系アイオノ
マー樹脂)、ハイミランAM7317(商品名、亜鉛イ
オン中和タイプのエチレン−メタクリル酸共重合体系ア
イオノマー樹脂)、ハイミラン1555(商品名、ナト
リウムイオン中和タイプのエチレン−メタクリル酸共重
合体系アイオノマー樹脂)、ハイミラン1557(商品
名、亜鉛イオン中和タイプのエチレン−メタクリル酸共
重合体系アイオノマー樹脂)、ハイミラン1855(商
品名、亜鉛イオン中和タイプのエチレン−ブチルアクリ
レート−メタクリル酸三元共重合体系アイオノマー樹
脂)、ハイミラン1856(商品名、ナトリウムイオン
中和タイプのエチレン−ブチルアクリレート−メタクリ
ル酸三元共重合体系アイオノマー樹脂)、エクソン化学
社製のアイオテック7010(商品名、亜鉛イオン中和
タイプのエチレン−アクリル酸共重合体系アイオノマー
樹脂)、アイオテック8000(商品名、ナトリウムイ
オン中和タイプのエチレン−アクリル酸共重合体系アイ
オノマー樹脂)、デュポン社製のサーリン7930(商
品名、リチウムイオン中和タイプのエチレン−メタクリ
ル酸共重合体系アイオノマー樹脂)、サーリンAD85
11(商品名、亜鉛イオン中和タイプのエチレン−メタ
クリル酸共重合体系アイオノマー樹脂)、サーリンAD
8512(商品名、ナトリウムイオン中和タイプのエチ
レン−メタクリル酸共重合体系アイオノマー樹脂)など
が挙げられるが、これらに限定されることはない。
【0019】このアイオノマー樹脂に混合するジエン系
ゴムとしては、例えば、エチレンプロピレンジエンゴム
(EPDM)、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴ
ム(IR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、アク
リロニトリルブタジエンゴム(NBR)などが挙げられ
るが、それらの中でもガラス転移温度が−30℃以下の
ものが適している。すなわち、ガラス転移温度では、損
失正接(tanδ)の値が極大となるため、ガラス転移
温度が−30℃より高い場合は、本発明で規定する「−
30℃〜+20℃における損失正接が0.1以下」とい
う条件に適合しなくなるおそれがある。
【0020】アイオノマー樹脂とジエン系ゴムとの混合
比は、カバーの動的粘弾性を前記範囲内にできるもので
あれば、特に限定されることはないし、また使用するア
イオノマー樹脂とジエン系ゴムの種類によっても種々に
変わり得るが、通常、アイオノマー樹脂とジエン系ゴム
との混合比が重量比で90:10〜40:60の範囲、
特に80:20〜50:50の範囲から選択するのが好
ましい。
【0021】上記アイオノマー樹脂とジエン系ゴムとの
混合は、ニーダー、バンバリーミキサーなどの密閉型混
合機を用いて行ってもよいし、オープンロールなどの開
放型混合機を用いて行ってもよい。また、連続的に混合
するために押出機を用いて行ってもよいし、樹脂中でゴ
ムを加硫する動的加硫と呼ばれる方法を採用して行って
もよい。
【0022】また、ガラス転移温度が低い分子単位をソ
フトセグメントとする熱可塑性エラストマーとしては、
ポリブタジエン鎖、ポリイソプレン鎖、ポリジメチルシ
ロキサン鎖、ポリエーテル鎖、ポリ(ブチレン−エチレ
ン)鎖などをソフトセグメントとして有するものが挙げ
られ、その好適な具体例としては、例えば、スチレン−
ブタジエン−スチレン(SBS)系、水添スチレン−ブ
タジエン−スチレン(SEBS)系、それらのエポキシ
変性品、ポリアミド−ポリエーテル系、ポリエステル−
ポリエーテル系熱可塑性エラストマーなどが挙げられ
る。
【0023】上記カバーを構成するカバー用組成物の調
製にあたっては、上記基材成分に、必要に応じて、種々
の添加剤、例えば、二酸化チタンなどの顔料、分散剤、
老化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤などを添加するこ
とができるし、さらには、必要に応じて、上記基材成分
以外のエラストマーも添加することができる。
【0024】本発明において、ソリッドコアの組成は、
上記バネ定数が得られる限り特に限定的ではないが、一
般のソリッドコアの組成、すなわち、ポリブタジエンゴ
ムに共架橋剤としてアクリル酸亜鉛を用いて有機パーオ
キサイドで架橋したものが、前記のバネ定数が容易に得
られ、また耐久性も優れていることから好ましい。
【0025】つぎに、本発明のツーピースソリッドゴル
フボールの一例を図面を参照しつつ説明する。図1は本
発明のツーピースソリッドゴルフボールの一例を模式的
に示す断面図であり、図中、1はソリッドコアで、2は
カバーであり、2aはディンプルである。
【0026】本発明において、上記ソリッドコア1は直
径が36.7〜40.7mmであり、かつ該ソリッドコ
アを圧縮変形した時に20〜60kgf/mmというバ
ネ定数を有するものである。
【0027】上記カバー2は上記ソリッドコア1を被覆
しており、このカバー2は厚みが1〜3mmで、かつ−
30℃〜+20℃における弾性率(E* )が1000〜
9000kgf/cm2 で、−30℃〜+20℃におけ
る損失正接(tanδ)が0.02〜0.1という動的
粘弾性を有するものである。そして、ディンプル2a
は、必要に応じ、また所望とする特性に合わせて、カバ
ー2の表面に適数個設けられるものであり、また、必要
に応じ、ボール表面にペイントやマーキングが施され
る。
【0028】
【発明の実施の形態】つぎに、実施例をあげて本発明を
さらに詳細に説明する。ただし、本発明はそれらの実施
例のみに限定されるものではない。
【0029】実施例1〜8および比較例1〜8 つぎの〜に示す工程を経て、実施例1〜8および比
較例1〜8のツーピースソリッドゴルフボールを作製し
た。
【0030】ソリッドコアの作製 基材ゴムとしてハイシスタイプのブタジエンゴムを用
い、共架橋剤としてアクリル酸亜鉛を用い、比重調節用
充填剤として酸化亜鉛を用い、ジクミルパーオキサイド
で架橋してソリッドコアを作製した。上記架橋は160
℃、30分で行い、ソリッドコアは各実施例および比較
例で使用するのに適するように、バネ定数が17kgf
/mm、30kgf/mm、40kgf/mm、50k
gf/mm、63kgf/mmとなるようにした。そし
て、そのバネ定数の調整は、主としてアクリル酸亜鉛の
配合量によって行った。
【0031】カバー用組成物の調製 つぎに、表1〜表4に示す組成のカバー用組成物を調製
した。表1〜表4中の各成分の配合量は重量部によるも
のであり、表1〜表4中に商品名で示したものについて
は、その詳細を表4の後に示す。これらの表1〜表4中
に記載のそれぞれのカバー用組成物が対応する同一番号
の実施例および比較例のゴルフボールのカバーの形成に
用いられる。なお、上記カバー用組成物の調製は二軸押
出機により加熱混合することによって行った。
【0032】得られたカバー用組成物の−30℃〜+2
0℃の温度領域における弾性率と損失正接を測定した。
測定には(株)島津製作所製の粘弾性スペクトロメータ
DVE−200改造型を用い、各カバー用組成物から、
厚さ2mm、幅4mm、長さ30mmの短冊状の試験片
を作製し、それを用いて弾性率と損失正接の測定を行っ
た。測定条件は次の通りである。
【0033】変形モード:引張り 動歪み:0.25% 温度域:−100℃〜+70℃ 周波数:10Hz
【0034】弾性率および損失正接の測定結果を表1〜
表4にカバー用組成物の組成と共に示す。なお、弾性率
と損失正接は、両者とも、−30℃〜+20℃の温度領
域における最大値と最小値の両方について示す。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】
【表3】
【0038】
【表4】
【0039】※1:サーリンAD8511(商品名) デュポン社製の亜鉛イオン中和タイプのエチレン−メタ
クリル酸共重合体系アイオノマー樹脂 ※2:サーリンAD8512(商品名) デュポン社製のナトリウムイオン中和タイプのエチレン
−メタクリル酸共重合体系アイオノマー樹脂 ※3:エスプレン501(商品名) 住友化学工業(株)製のエチレンプロピレンジエンゴム ※4:タッキロール(商品名) 住友化学工業(株)製のフェノール系樹脂(樹脂架橋
剤)
【0040】※5:ハイミラン1605(商品名) 三井デュポンポリケミカル(株)製のナトリウムイオン
中和タイプのエチレン−メタクリル酸共重合体系アイオ
ノマー樹脂。 ※6:ハイミラン1706(商品名) 三井デュポンポリケミカル(株)製の亜鉛イオン中和タ
イプのエチレン−メタクリル酸共重合体系アイオノマー
樹脂。 ※7:ハイミラン1707(商品名) 三井デュポンポリケミカル(株)製のナトリウムイオン
中和タイプのエチレン−メタクリル酸共重合体系アイオ
ノマー樹脂。 ※8:ハイミラン1855(商品名) 三井デュポンポリケミカル(株)製の亜鉛イオン中和タ
イプのエチレン−ブチルアクリレート−メタクリル酸三
元共重合体系アイオノマー樹脂。
【0041】ツーピースソリッドゴルフボールの作製 上記のカバー用組成物を前記のソリッドコアにイン
ジェクション成形法で被覆してカバーを形成し、それを
シームバフ、ペイント前処理した後、ペイントを2層塗
装し、かつマークを施して、外径42.7mmのツーピ
ースソリッドゴルフボールを作製した。
【0042】得られたツーピースソリッドゴルフボール
について、ボール重量、飛距離およびスピン量を測定
し、また、実打テストによりコントロール性、打球感お
よび飛びを調べた。その結果を表5〜表8に示す。表5
〜表8には使用したカバーの厚み、弾性率、損失正接お
よび使用したソリッドコアの直径、バネ定数も併せて示
す。上記ソリッドコアのバネ定数は変位荷重試験機を用
い、ソリッドコアを1mmおよび3mm圧縮変形し、そ
れぞれの圧縮変形時の荷重を測定し、その傾きに基づい
た求めたものである。
【0043】上記飛距離の測定は、ツルーテンパー社製
スイングロボットにウッド1番クラブを取り付け、ヘッ
ドスピード45m/sでボールを打ち出し、落下点まで
の距離を測定することによって行い、スピン量の測定
は、ツルーテンパー社製スイングロボットにウッド1番
クラブとアイアン9番クラブを取り付け、ウッド1番ク
ラブの場合はヘッドスピード45m/sでボールを打ち
出し、アイアン9番クラブの場合はヘッドスピード35
m/sでボールを打ち出し、打ち出されたボールに付さ
れたマークを連続写真撮影することによって行った。
【0044】飛距離、スピン量とも、各ボール8個ずつ
について行い、表中には、その平均値で表示した。ま
た、表中への使用クラブの表示にあたっては、ウッド1
番クラブはW♯1で表示し、アイアン9番クラブはI♯
9で表示した。
【0045】実打テストは、ハンディキャップ0〜15
のトップアマチュア20名により、コントロール性はア
イアンクラブで、打球感と飛びはウッドクラブでボール
を打球することによって行った。その評価結果を下記に
示す評価基準により表示した。なお、コントロール性、
打球感、飛びの評価基準はいずれも同じであり、また、
表中への評価結果の表示にあたっては、同一の記号で表
示するが、その場合は16名以上がその評価を下したこ
とを示している。
【0046】評価基準: ◎:優れている ○:良い △:普通 ×:悪い ××:非常に悪い
【0047】
【表5】
【0048】
【表6】
【0049】
【表7】
【0050】
【表8】
【0051】表5〜表6に示す結果から明らかなよう
に、カバーの厚みが1〜3mmの範囲内で、弾性率が1
000〜9000kgf/cm2 の範囲内で、かつ損失
正接が0.02〜0.1の範囲内にあり、ソリッドコア
の直径が36.7〜40.7mmの範囲内で、バネ定数
が20〜60kgf/cm2 の範囲内にある実施例1〜
8は、飛距離が大きく、かつコントロール性、打球感が
良好であった。
【0052】これに対して、比較例1はソリッドコアの
バネ定数が本発明で規定する範囲より小さく、比較例2
はソリッドコアのバネ定数が本発明で規定する範囲より
大きく、比較例3はカバーの厚みが本発明で規定する範
囲より薄く、かつソリッドコアの直径が本発明で規定す
る範囲より大きく、比較例4はカバーの厚みが本発明で
規定する範囲より厚く、かつソリッドコアの直径が本発
明で規定する範囲より小さいため、表7に示すように、
それぞれ飛距離が小さくなったり、コントロール性や打
球感が悪くなっていた。
【0053】また、比較例5や比較例6はカバーの基材
成分として硬質のアイオノマー樹脂のみを用いているの
で、カバーの弾性率の最大値が本発明で規定する範囲よ
り大きく、そのため、表8に示すように、飛距離は大き
いものの、コントロール性や打球感が悪く、比較例7は
カバーの基材成分として軟質のアイオノマー樹脂のみを
用い、比較例8はカバーの基材成分として軟質のアイオ
ノマー樹脂を多量に用いているので、カバーの損失正接
の最大値が本発明で規定する範囲より大きく、そのた
め、反発性能が低下して、表8に示すように、飛距離が
小さく、また打球感が重くなった。
【0054】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明では、飛
距離が大きく、かつコントロール性や打球感が良好なツ
ーピースソリッドゴルフボールを提供することができ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るツーピースソリッドゴルフボール
の一例を模式的に示す断面図である。
【符号の説明】
1 ソリッドコア 2 カバー

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ソリッドコアと上記ソリッドコアを被覆
    するカバーとからなるツーピースソリッドゴルフボール
    において、上記カバーとソリッドコアとがそれぞれ次の
    材料物性と構造特性を有することを特徴とするツーピー
    スソリッドゴルフボール。カバー 厚み:1〜3mm 動的粘弾性:−30℃〜+20℃の弾性率(E* )が1
    000〜9000kgf/cm2 であり、かつ、−30
    ℃〜+20℃の損失正接(tanδ)が0.02〜0.
    1である。ソリッドコア: 直径が36.7〜40.7mmであり、
    かつ、該ソリッドコアを圧縮変形した時のバネ定数(変
    位に対する荷重の比)が20〜60kgf/mmであ
    る。
  2. 【請求項2】 カバーの基材成分がアイオノマー樹脂と
    ジエン系ゴムとの混合物からなる請求項1記載のツーピ
    ースソリッドゴルフボール。
  3. 【請求項3】 ソリッドコアがブタジエンゴム、アクリ
    ル酸亜鉛および有機パーオキサイドを必須成分とする架
    橋弾性体からなる請求項1記載のツーピースソリッドゴ
    ルフボール。
JP8053824A 1996-01-18 1996-02-16 ツーピースソリッドゴルフボール Pending JPH09220295A (ja)

Priority Applications (2)

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US6575850B1 (en) * 1999-08-31 2003-06-10 Sumitomo Rubber Industries, Ltd. Golf ball

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