JPH0921963A - 内視鏡装置 - Google Patents

内視鏡装置

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JPH0921963A
JPH0921963A JP7173182A JP17318295A JPH0921963A JP H0921963 A JPH0921963 A JP H0921963A JP 7173182 A JP7173182 A JP 7173182A JP 17318295 A JP17318295 A JP 17318295A JP H0921963 A JPH0921963 A JP H0921963A
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JP
Japan
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image
solid
image detector
field
endoscope apparatus
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Pending
Application number
JP7173182A
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English (en)
Inventor
Keiji Umetani
啓二 梅谷
Yasutsugu Takeda
康嗣 武田
Kazutaka Tsuji
和隆 辻
Kenji Samejima
賢二 鮫島
Tomoharu Kajiyama
智晴 梶山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高い空間解像度で被写体の内部の画像観察が
できる内視鏡装置を提供する。 【構成】 照明光源30からの照明光は、光ファイバー
束31の先端部から光学レンズ32により集光され光学
窓33から被写体に照射される。大視野型画像検出器
は、固体撮像素子20と、光学レンズ21とにより構成
され、被写体表面の広い範囲の像を、光学窓22から光
学レンズ21により結像して固体撮像素子20で検出す
る。大視野型画像検出器の視野の中に、小視野型画像検
出器の先端部分があり、表示用モニタ28に画像が表示
される固体撮像素子20による画像信号を見ながら、内
視鏡挿入部40を動かし、小視野型画像検出器の先端部
分を被写体上の目的位置面に導く。小視野型画像検出器
は、固体撮像素子(アバランシェ増倍膜積層型固体撮像
素子)10と、光ファイバー束11と、外筒12とから
構成され、固体撮像素子10による画像信号は表示用モ
ニタ18に表示される。 【効果】 単純な構造で、簡単な操作により画像観察で
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、生体の体腔内や機器の
配管内部に挿入し、内部の高解像度な画像を外部から観
察する内視鏡装置に係り、とくに、医学診断に好適な内
視鏡装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一様な照明下で、内視鏡先端を被写体に
近接させて、光学レンズの焦点合わせを行ない、被写体
像の観察を高解像度に行なう従来技術には、以下の技術
が知られている。特公平6−85023号公報に記載の
高倍率内視鏡用の照明光学系では、被写体に近接して被
写体の高倍率の画像を撮影するために、近接しても均一
な照明光を被写体に照射できる照明光学系を有する。こ
れにより、被写体に近接しても一様で高輝度な照明が得
られ、高倍率での被写体観察が可能となる。
【0003】また、被写体を高解像度で撮影するため
に、内視鏡の光学系においてレンズの焦点合わせが重要
である、内視鏡用の合焦設定装置が特公平6−8501
5号公報に記載されている。本装置では、合焦点の位置
を判定でき、常に合焦設定できるため高解像度の被写体
像を観察できる。
【0004】照明光を被写体内部に入れ、被写体中で拡
散した光を照明光として用いる内視鏡装置が、特公平6
−90363号公報に記載されている。本装置によれ
ば、照明光として、被写体表面に光を照射して表面から
の反射光を観察する従来の装置に対して、被写体の内部
状態を観察できる。
【0005】ファイバー光学素子を用いて、素子の端面
に接触した対象の画像を撮影する装置として、スラント
ファイバーオプティックプレートを用いた検出器の記載
がある(「テレビジョン学会技術報告」、第18巻、2
9号、第19頁〜第24頁)。この装置では、ファイバ
ー光学素子を斜めに切り出した面を画像入力面として、
切り出し角度を調整し、ファイバー光学素子の光伝達を
制御している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来技術では、高解像
度で被写体の観察を行なうさいに、一様な照明下での、
内視鏡先端部の被写体への近接と、光学レンズの焦点合
わせとを行なうことが不可欠であった。しかし、高倍率
で画像を観察するためには、観察する領域を一様に強い
照明光で照らす必要がある。このために、特公平6−8
5023号公報に記載の従来例のように、照明のために
特殊な光学系を必要とし、光学系の構造が複雑化すると
いう問題があった。
【0007】さらに、高解像度で画像を観察するために
光学レンズの焦点合わせが困難になり、特公平6−85
015号公報に記載の従来例のように、焦点合わせのた
めには特殊な合焦設定装置を必要とするという問題があ
った。
【0008】被写体の内部状態を観察するために、被写
体中で拡散した光を照明光として用いる特公平6−90
363号公報に記載の従来例では、拡散光を利用するた
め、照明光の中で観察に利用される成分の光の強度が低
下し、鮮明に画像を観察することが困難になるという問
題がある。
【0009】ファイバー光学素子を用いた「テレビジョ
ン学会技術報告」に記載の装置では、切り出し角度によ
り、画像の検出に制約が生じ、照明方法や被写体の種類
が制限されるという課題があった。
【0010】本発明の目的は、上記従来技術の問題点を
解決し、特殊な照明装置を必要とせず、また焦点合わせ
が不要であり、被写体像を高解像度に観察できる内視鏡
装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明では、被写体に近
接して高解像度で画像の観察を行なうために、被写体と
固体撮像素子の画像検出面との距離を常にほぼ一定とし
て、光学レンズなどでの焦点合わせを不要とする。この
ために、光学素子として光学レンズだけでなく、光ファ
イバー束からなるファイバー光学素子を用いる。
【0012】即ち、本発明の内視鏡装置では、被写体の
検出対象面の画像を検出する固体撮像素子から構成され
る小視野型画像検出器を含み、検出対象面と固体撮像素
子の画像検出面との距離がほぼ一定に保持され、検出対
象面のほぼ等倍率の画像を検出する。小視野型画像検出
器は光ファイバー束を有し、光ファイバー束の一方の端
面が固体撮像素子の画像検出面に接し、光ファイバー束
の他方の端面が検出対象面に接して、固体撮像素子が検
出対象面の画像を検出する。また他に、光ファイバー束
を用いず、固体撮像素子の画像検出面上に保護膜を設け
ておき、保護膜を介して固体撮像素子が直接に検出対象
面に接する。固体撮像素子としてアバランシェ増倍膜積
層型固体撮像素子を使用し、アバランシェ増倍率を調整
する。
【0013】また、本発明の内視鏡装置では、被写体の
内部を光照射する手段と、被写体の内部の検出対象面の
画像を検出する第1の固体撮像素子から構成される第1
の画像検出器と、第2の固体撮像素子と光学レンズとか
ら構成される第2の画像検出器と、第1の画像検出器に
よる画像信号を表示する第1の表示手段と、第2の画像
検出器による画像信号を表示する第2の表示手段とを有
し、第2の画像検出器による画像検出視野内に、第1の
画像検出器の先端部が配置され、第2の画像検出器によ
り検出される画像にもとづき、検出対象面と第1の固体
撮像素子の画像検出面との距離がほぼ一定に保持され、
第1の画像検出器の先端部を検出対象面に接触させる。
第1、第2の表示手段は、同一の表示手段を使用してこ
の表示手段の異なる部位に、第1、第2の画像検出器に
よる画像信号を表示してもよい。第1の固体撮像素子と
してアバランシェ増倍膜積層型固体撮像素子を使用す
る。
【0014】
【作用】固体撮像素子の画像検出面にファイバー光学素
子の一方の端面を密着させて、光学素子の他方の端面に
被写体を密着させる。光ファイバー束からなるファイバ
ー光学素子においては、素子の一方の端面に入射する可
視光像が、素子の他方の端面から全く同じ像として出力
される。このため、素子の一方の端面に被写体を密着す
ると、密着面での被写体の像が素子の他方の端面から出
力され、この素子出力像が固体撮像素子により検出でき
る。
【0015】この場合、被写体への照明は、被写体の内
部で拡散した間接光を利用する。被写体に密着したファ
イバー光学素子の周辺部に照射した光は、一部が被写体
中に拡散して入る。この拡散光の一部は、ファイバー光
学素子の被写体への密着面からファイバー光学素子の内
部に入る。ファイバー光学素子の実質的な焦点位置は、
素子の端面上にあり、密着面からファイバー光学素子の
内部に入った光は、被写体の光学素子との密着部である
表面の画像となる。このように、ファイバー光学素子の
周辺部に照射し、被写体の内部で拡散した光により、被
写体の表面の画像を検出できる。
【0016】被写体内部で拡散しファイバー光学素子の
被写体への密着面から、ファイバー光学素子の内部に入
る光の強度は微弱である。このため、微弱光を検出する
ために、固体撮像素子としてアバランシェ増倍膜積層型
固体撮像素子を用いる。通常の固体撮像素子では、素子
の光導電膜に入射した光が、電子と正孔の対に変換さ
れ、これらの電荷を蓄積して読み出すことにより、光の
強度が電気信号に変換される。素子の各画素ごとに電荷
量を読み出すことにより、素子に入力された画像が検出
される。しかし、通常の素子では、素子の光導電膜に入
射した一個の光が、一対の電子と正孔に変換されるのみ
である。このため、鮮明な画像を観察するためには、強
い照明光を必要とする。
【0017】アバランシェ増倍膜積層型固体撮像素子
は、撮像素子の光検出膜である光導電膜がアバランシェ
増倍機能を有する素子である。本素子では、光導電膜部
分に通常の固体撮像素子に比べて、高い電圧を印加す
る。これにより、素子の光導電膜に入射した一個の光
が、一対の電子と正孔に変換されるが、電荷が電極に達
するまでに、光導電膜内部の元素との衝突を繰り返し、
次々と新しい電荷を発生させて電荷量が増倍されてい
く。このため、素子に微弱強度の画像が入力する場合で
も、これを高感度で検出できる。さらに、アバランシェ
増倍膜積層型固体撮像素子では、アバランシェ増倍によ
り信号電荷が増し画像信号成分が増幅されるが、雑音成
分はほとんど増加しないという特徴を有する。このた
め、増幅器回路により増幅する場合のように、増幅に伴
い回路雑音も増幅されるという問題がないため、撮像素
子として高感度であるだけでなく、信号対雑音比が非常
に良好な画像検出が可能である。
【0018】以上のように本発明では、生体の体腔内に
挿入し高解像度な画像を得て異常の有無の検出を行なっ
たり、小型、大型の機器の配管内部に挿入し高解像度な
画像を得て、その内部を外部からの観察ができる。
【0019】
【実施例】
(第一の実施例)図1に、本発明における内視鏡装置の
第一の実施例を示す。図1において、被写体内部を観察
するために、被写体内部に挿入する内視鏡挿入部40
は、固体撮像素子10を含む小視野型画像検出器と、固
体撮像素子20を含む大視野型画像検出器と、光ファイ
バー束31を含む照明系とから構成される。小視野型画
像検出器は、固体撮像素子10と、ファイバー光学素子
のライトガイドである光ファイバー束11と、外筒12
とから構成される。大視野型画像検出器は、固体撮像素
子20と、光学レンズ21とにより構成される。照明系
は、光源30と、ライトガイドである光ファイバー束3
1と、光学レンズ32とから構成される。
【0020】照明系において、照明光源30から出た照
明光は、光ファイバー束31に導かれて、光ファイバー
束31の先端部から出射される。先端部から出射した光
は、光学レンズ32により集光されて、光学窓33から
被写体に照射される。
【0021】図2は、内視鏡挿入部40のうち、小視野
型画像検出器部分のみを示す。この小視野型画像検出器
は、先端部が被写体50の表面に接触することにより、
被写体表面の画像を検出する。被写体に照射された照明
光34の内の一部分は、被写体50の内部に入り、被写
体内部で拡散した照明光35となる。この照明光35の
一部分は、被写体に接触した小視野型画像検出器の先端
から、ライトガイドである光ファイバー束11に入る。
そして、この光を固体撮像素子10が検出する。光ファ
イバー束からなるライトガイドにおいて、ライトガイド
の一方の端面に入射する可視光像は、ライトガイドの他
方の端面から同じ像として出力される。このため、光フ
ァイバー束11に一方の端面に被写体を密着すると、密
着面での被写体の像が、他方の端面から出力され、この
出力像を固体撮像素子10により検出できる。また、被
写体50と固体撮像素子10の画像検出面との距離は、
光ファイバー束11の長さで決まり、常に一定である。
そして、被写体に密着する光ファイバー束11の一方の
端面と、固体撮像素子10の画像検出面とは、概ね平行
であるため、被写体の等倍率の画像を検出できる。
【0022】図1において、固体撮像素子10が検出し
た画像の信号は、信号ケーブル15を経由して、ビデオ
プロセッサ16に入力される。ビデオプロセッサ16
は、撮像素子の出力信号を表示用画像に変換し、変換さ
れた画像は表示用ケーブル17を経由して、表示用モニ
タ18に表示される。観察者は、このモニタ上の画像を
見て、被写体像を観察する。
【0023】小視野型画像検出器を、被写体中の観察対
象位置にその先端部を密着させるために、大視野型画像
検出器により観察対象位置の選定と、小視野型画像検出
器の先端部分の対象位置への誘導を行う。大視野型画像
検出器は、被写体表面の広い範囲の像を、光学窓22か
ら光学レンズ21により結像して固体撮像素子20で検
出する。この大視野型画像検出器の視野の中には、小視
野型画像検出器の先端部分が入っており、大視野型画像
検出器が観察する被写体上の目的位置に、小視野型画像
検出器の先端部分を導くように内視鏡挿入部40を動か
す。
【0024】図1において、大視野型画像検出器の固体
撮像素子20が検出した画像の信号は、信号ケーブル2
5を経由して、ビデオプロセッサ26に入力される。ビ
デオプロセッサ26は、撮像素子の出力信号を表示用画
像に変換され、変換された画像信号は表示用ケーブル2
7を経由して、表示用モニタ28に表示される。観察者
は、このモニタ上の画像を見ながら、被写体上の目的位
置に、小視野型画像検出器の先端部分を誘導する。
【0025】被写体内部で拡散しライトガイドの被写体
への密着面から、ライトガイドである光ファイバー束の
内部に入る光の強度は微弱である。このため、微弱光を
検出するために、固体撮像素子10としてアバランシェ
増倍膜積層型固体撮像素子を用いる。アバランシェ増倍
膜積層型固体撮像素子は、撮像素子の光検出面を構成す
る光導電膜が、アバランシェ増倍機能を有する素子であ
る。本素子では、光導電膜部分に高い電圧を印加する。
これにより、素子の光導電膜に入射した一個の光が、一
対の電子と正孔に変換されるが、電荷が電極に達するま
でに光導電膜内部の元素との衝突を繰り返し、次々と新
しい電荷を発生させて電荷量が増倍されていく。このた
め、素子に微弱強度の画像が入力する場合でも、これを
高感度で検出できる。さらに、アバランシェ増倍膜積層
型固体撮像素子では、アバランシェ増倍により信号電荷
が増し画像信号成分が増幅されるが、雑音成分はほとん
ど増加しないという特徴を有するので、光導電膜に印加
する電圧を変えて、アバランシェ増倍率を調整すること
により、撮像素子の出力信号レベルを調整し、感度を任
意に設定できる。
【0026】本実施例では、まず大視野画像検出器によ
り被写体内部の観察対象部位の位置を探索する。この場
合の視野寸法は、10cm角から20cm角程度であ
り、表示用モニタ28に表示される、10cm角から2
0cm角程度の視野寸法の画像により、被写体内部の広
い範囲を観察する。次に、観察対象部位を決定して、小
視野型画像検出器の先端を対象部位に接触させて、表示
用モニタ18により高解像度での対象部位の画像観察を
実行する。
【0027】本実施例の小視野型画像検出器により検出
される画像の空間解像度は、固体撮像素子の各画素の配
列ピッチで決まる撮像素子自体の空間解像度と同等であ
る。これは、光ファイバー束からなるライトガイドにお
いては、ライトガイドの一方の端面に入射する可視光像
は、他方の端面から全く同じ像として出力されるためで
ある。このため例えば、固体撮像素子の画素の配列ピッ
チを2μmとすると、被写体をこの空間解像度(2μ
m)で観察でき、顕微鏡と同等な画像観察が被写体の外
部から可能となる。本実施例によれば、被写体中の観察
対象位置を選定し、対象部位のみを顕微鏡に匹敵する空
間解像度で観察できるという効果がある。本実施例の内
視鏡装置の変形例を、図3及び図4に示す。図3、図4
において、小視野型画像検出器は、突き出し筒13の先
端に固定されており、チューブ14の中でチューブ14
に対して、図上で左右に移動可能な構造を有している。
本実施例の変形例では、図3のように、内視鏡挿入部4
0を被写体内部に挿入するときには、小視野型画像検出
器を内視鏡挿入部内に収めておく。内視鏡挿入部先端が
被写体中の観察対象位置の近傍に達した段階で、図4の
ように突き出し筒13を操作して、小視野型画像検出器
を前方に出す。そして、図5のように、先端部が、被写
体50の観察対象位置の表面に接触することにより、対
象部位の表面の画像を検出する。
【0028】本実施例及びその変形例によれば、大視野
型画像検出器が、被写体の目的とする対象部位に対して
一定の位置を保持したままで、小視野型画像検出器の位
置の操作ができ、対象位置への正確な誘導が可能となる
という効果を有する。
【0029】(第二の実施例)図6に、本発明における
内視鏡装置の、第二の実施例の小視野型画像検出器を示
す。図6において、小視野型画像検出器を被写体から離
した状態であるが、観察時には、検出器の先端が、図5
のように被写体50の表面に接触する。本実施例では、
小視野型画像検出器が、固体撮像素子10と、保護膜6
0と、外筒12とから構成され、ライトガイドである光
ファイバー束を経由せずに直接に被写体表面の像を検出
する。保護膜は、固体撮像素子表面を被い、被写体表面
との接触を滑らかにするための透明膜である。なお、本
実施例での大視野型画像検出器の使用の方法は第一の実
施例と同様である。本実施例によれば、ライトガイドを
用いないため、ライトガイドによる検出光の減衰や空間
解像度の劣化がなく、高感度で高解像度な装置を構成で
きる。
【0030】(第三の実施例)図7に、本発明における
内視鏡装置の、第三の実施例の小視野型画像検出器を示
す。図7において、小視野型画像検出器を被写体から離
した状態であるが、観察時には、検出器先端が図5のよ
うに被写体50の表面に接触する。本実施例では、小視
野型画像検出器が、固体撮像素子10と、光学レンズ6
1と、光学窓62と、外筒12とから構成される。本実
施例では、光学窓62の外側表面上の画像が光学レンズ
61により、固体撮像素子の画像検出面に結像される構
造を有する。観察時には光学窓62の外側表面に、被写
体50の観察対象部が接するため、観察対象の表面の像
が、固体撮像素子の画像検出面に、光学レンズにより結
像される。なお、本実施例での大視野型画像検出器の使
用の方法は第一の実施例と同様である。光ファイバー束
をライトガイドに用いる場合や、固体撮像素子を直接に
被写体に接触させる場合には、被写体に対して等倍の画
像を検出する。しかし、本実施例によれば、光学レンズ
を用いるため、被写体に対して任意の倍率での画像検出
が可能となる。このため、検出視野を小さくし空間解像
度をさらに向上させたり、逆に、検出視野を大きくして
広い範囲の画像観察を行うこともできる。
【0031】(第四の実施例)図8及び図9に、本発明
における内視鏡装置の、第四の実施例の小視野型画像検
出器を示す。本実施例では、内視鏡が小視野型画像検出
器のみで構成され、本検出器を観察対象部位に挿入して
対象部位を観察する。小視野型画像検出器は、図8のよ
うに注射針状の挿入針71の中に収納されており、この
挿入針を被写体の体外から対象部位まで挿入する。図9
のように、挿入後に挿入針71から、小視野型画像検出
器部分を前方に押し出し、対象部位に、小視野型画像検
出器の先端を接触させて対象部位の画像を観察する。本
実施例では、光ファイバー束70からなるライトガイド
が、外筒12及び突き出し筒13の中に入っている。照
明光源30から出た照明光は、光ファイバー束70に導
かれて、小視野画像検出器用の光ファイバー束11の周
辺から、照明光35として出射される。先端部から出射
した光は、被写体内部に入り被写体内部で拡散した照明
光となる。この照明光の一部分は、被写体に接触した小
視野型画像検出器の先端から、ライトガイドである光フ
ァイバー束11に入り、この光は固体撮像素子10で検
出される。
【0032】固体撮像素子10が検出した画像の信号
は、図8において、信号ケーブル15を経由して、ビデ
オプロセッサ16に入力される。ビデオプロセッサは、
撮像素子の出力信号を表示用画像に変換し、変換された
画像信号は表示用ケーブル17を経由して、表示用モニ
タ18に表示される。観察者は、このモニタ上の画像を
見て、被写体像を観察する。本実施例によれば、直径2
mmφ以下程度の挿入針を用いることにより、直接に被
写体の組織に突き刺して挿入し、組織内部の画像を、光
学顕微鏡と同等な解像度で観察できる。このため、従来
のように組織片を取り出して、光学顕微鏡で観察すると
いう手間が不要となり、医学診断などで大きな効果を発
揮する。なお、本実施例では、小視野画像検出器として
光ファイバー束11を用いた構造のものを例としたが、
図6に示すように、小視野型画像検出器が、固体撮像素
子10と、保護膜60と、外筒12とから構成された場
合でも可能である。また、図7に示すように、小視野型
画像検出器が、固体撮像素子10と、光学レンズ61
と、光学窓62と、外筒12とから構成された場合でも
可能である。
【0033】図10に、以上に説明した本発明の装置で
用いる高感度なアバランシェ増倍膜積層型固体撮像素子
の構造を示す。この固体撮像素子は、光の強度を検出す
る画素が二次元的に配列され、各画素に対応して二次元
的に配列されたMOS型スイッチにより、電荷信号に変
換された光強度信号を読み出す走査回路から構成され
る。つまり、二次元的な光強度信号を、二次元的な電荷
信号に変換して、これら電荷信号を順次に電気信号とし
て読み出す。図10は、この固体撮像素子を構成する一
画素の構造の断面図を示した。
【0034】図10に示す固体撮像素子の一画素は、入
射光を電荷に変換する部分と、この電荷信号を読み出す
ための走査回路から構成される。図10中で、入射光を
電荷に変換する部分は、透光性電極81、正孔注入阻止
層82、光導電膜83、電子注入阻止層84からなる。
また、単結晶シリコン基板80上に形成される走査回路
部分は、図示されていない信号線に接続されたドレイン
電極92、ソース電極93、ゲート電極94、絶縁層9
5、画素電極91から構成される。こで、正孔注入阻止
層82及び電子注入阻止層84は、それぞれ透光性電極
81及び画素電極91からの電荷注入を抑制し、暗電流
を制限するための層である。
【0035】ここで、画素電極91が透光性電極81に
対して正電位になる向きに、100〜200Vの電圧を
印加して、固体撮像素子を動作させる。画素に入射した
光は、透光性電極81を透過し、光導電膜83で電子と
正孔の対から成る電荷に変換され、これらの電荷は光導
電膜内の電界により電極に向かって移動する。移動中
に、これらの電荷は、光導電膜内でアバランシェ増倍作
用により電荷数を増倍して各電極に達する。このため、
入射する光強度に対して、アバランシェ増倍作用で増倍
した電荷信号に変換されるため、非常に高感度での光検
出が可能となる。アバランシェ増倍作用で増倍した電荷
信号は、画素の電荷信号として画素電極91に、一旦蓄
積される。そして、固体撮像素子上の各画素電極に蓄積
された電荷信号は、ドレイン電極92、ソース電極9
3、ゲート電極94、絶縁層95からなる単結晶シリコ
ン基板80上に形成される走査回路により、順次に読み
出され、画像信号として処理される。このように、アバ
ランシェ増倍膜積層型固体撮像素子を用いることによ
り、微弱光による画像でも高感度で検出でき、高画質画
像を得ることができる。
【0036】
【発明の効果】本発明の装置によれば、被写体中の観察
対象位置を選定し、小視野型画像検出器を目的部位に接
触させるだけで、対象部位のみを顕微鏡に匹敵する空間
解像度で観察できるという大きな効果が期待できる。ま
た、本発明の装置では、挿入針を用いることにより、直
接に被写体の組織に突き刺して組織内に挿入し、組織内
部の画像を光学顕微鏡と同等な解像度で観察できるとい
う効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施例の内視鏡装置を表す断面
図。
【図2】第一の実施例の小視野型画像検出器の構造を表
す断面図。
【図3】第一の実施例の変形例を表す断面図。
【図4】図3において、小視野型画像検出器が別の位置
に移動した状態を表す断面図。
【図5】第一の実施例の変形例において、小視野型画像
検出器が被写体に接触した状態を表す断面図。
【図6】本発明の第二の実施例における内視鏡装置の小
視野型画像検出器の部分を表す断面図。
【図7】本発明の第三の実施例における内視鏡装置の小
視野型画像検出器の部分を表す断面図。
【図8】本発明の第四の実施例の内視鏡装置を表す断面
図。
【図9】図8において、小視野型画像検出器部分が別の
位置に移動した状態を表す断面図。
【図10】本発明の内視鏡装置で用いられるアバランシ
ェ増倍膜積層型固体撮像素子の、一画素を表す断面図で
ある。
【符号の説明】
10、20…固体撮像素子、11、31、70…光ファ
イバー束、12…外筒、13…突き出し筒、14…チュ
ーブ、15、25…信号ケーブル、16、26…ビデオ
プロセッサ、17、27…表示用ケーブル、18、28
…表示用モニタ、21、32、61…光学レンズ、2
2、33、62…光学窓、30…照明光源、34、35
…照明光、40…内視鏡挿入部、50…被写体、60…
保護膜、71…挿入針、80…単結晶シリコン基板、8
1…透光性電極、82…正孔注入阻止層、83…光導電
膜、84…電子注入阻止層、91…画素電極、92…ド
レイン電極、93…ソース電極、94…ゲート電極、9
5…絶縁層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鮫島 賢二 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 梶山 智晴 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被写体の検出対象面の画像を検出する固体
    撮像素子から構成される小視野型画像検出器を含み、前
    記検出対象面と前記固体撮像素子の画像検出面との距離
    がほぼ一定に保持され、前記検出対象面のほぼ等倍率の
    画像を検出することを特徴とする内視鏡装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の内視鏡装置において、前
    記小視野型画像検出器は光ファイバー束を有し、該光フ
    ァイバー束の一方の端面が前記固体撮像素子の前記画像
    検出面に接し、前記光ファイバー束の他方の端面が前記
    検出対象面に接して、前記固体撮像素子が前記検出対象
    面の画像を検出することを特徴とする内視鏡装置。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の内視鏡装置において、前
    記固体撮像素子の前記画像検出面上に保護膜を有し、前
    記固体撮像素子の前記画像検出面が前記保護膜を介し
    て、前記検出対象面に接して、前記固体撮像素子が前記
    検出対象面の画像を検出することを特徴とする内視鏡装
    置。
  4. 【請求項4】請求項1に記載の内視鏡装置において、前
    記小視野型画像検出器は光学レンズと光学窓を有し、前
    記光学窓の外側表面上に前記光学レンズの焦点が固定さ
    れ、前記光学窓の外側表面が前記検出対象面に接して、
    前記固体撮像素子が前記検出対象面の画像を検出するこ
    とを特徴とする内視鏡装置。
  5. 【請求項5】請求項4に記載の内視鏡装置において、前
    記固体撮像素子が、前記検出対象面の拡大または縮小し
    た画像を検出することを特徴とする内視鏡装置。
  6. 【請求項6】請求項1に記載の内視鏡装置において、前
    記固体撮像素子がアバランシェ増倍膜積層型固体撮像素
    子であることを特徴とする内視鏡装置。
  7. 【請求項7】請求項6に記載の内視鏡装置において、前
    記固体撮像素子の出力信号レベルを調整するために、ア
    バランシェ増倍膜積層型固体撮像素子でのアバランシェ
    増倍率を調整することを特徴とする内視鏡装置。
  8. 【請求項8】請求項2から請求項4のいずれかに記載の
    内視鏡装置において、光源からの光を、前記小視野型画
    像検出器の周辺部から前記検出対象面に照明して、前記
    検出対象面の画像を検出することを特徴とする内視鏡装
    置。
  9. 【請求項9】請求項2から請求項4のいずれかに記載の
    内視鏡装置において、可視光像を検出する固体撮像素子
    と光学レンズとから構成される大視野型画像検出器を含
    み、前記大視野型画像検出器による画像検出視野内に、
    前記小視野型画像検出器の先端部が配置され、前記大視
    野型画像検出器により検出される画像をもとづき、前記
    小視野型画像検出器の先端部を前記検出対象面に接触さ
    せることを特徴とする内視鏡装置。
  10. 【請求項10】請求項9に記載の内視鏡装置において、
    前記大視野型画像検出器による前記画像検出視野内の被
    写体の領域を照らす照明手段を有し、前記照明手段が、
    前記小視野型検出器が前記検出対象面の画像を検出する
    ための照明手段を兼ねることを特徴とする内視鏡装置。
  11. 【請求項11】請求項9に記載の内視鏡装置において、
    前記大視野型画像検出器に対して、前記小視野型画像検
    出器が独立に移動可能であることを特徴とする内視鏡装
    置。
  12. 【請求項12】請求項2から請求項4のいずれかに記載
    の内視鏡装置において、前記小視野型画像検出器の周辺
    に照明光を導く光ファイバーを有し、前記光ファイバー
    から出て前記小視野型画像検出器の周辺部から前記被写
    体の内部に入った光を照明光として、前記検出対象面の
    画像を検出することを特徴とする内視鏡装置。
  13. 【請求項13】請求項12に記載の内視鏡装置におい
    て、前記小視野型画像検出器が挿入針の中に収納され、
    前記挿入針を前記被写体に刺し入れ、前記被写体の内部
    の画像を検出することを特徴とする内視鏡装置。
  14. 【請求項14】請求項13に記載の内視鏡装置におい
    て、前記挿入針に対して、前記小視野型画像検出器が独
    立に移動可能なことを特徴とする内視鏡装置。
  15. 【請求項15】被写体の内部を光照射する手段と、前記
    被写体の内部の検出対象面の画像を検出する第1の固体
    撮像素子から構成される第1の画像検出器と、第2の固
    体撮像素子と光学レンズとから構成される第2の画像検
    出器と、前記第1の画像検出器による画像信号を表示す
    る第1の表示手段と、前記第2の画像検出器による画像
    信号を表示する第2の表示手段とを有し、前記第2の画
    像検出器による画像検出視野内に、前記第1の画像検出
    器の先端部が配置され、前記第2の画像検出器により検
    出される画像にもとづき、前記検出対象面と前記第1の
    固体撮像素子の画像検出面との距離がほぼ一定に保持さ
    れ、前記第1の画像検出器の先端部を前記検出対象面に
    接触させることを特徴とする内視鏡装置。
  16. 【請求項16】請求項15に記載の内視鏡装置におい
    て、前記第1の固体撮像素子がアバランシェ増倍膜積層
    型固体撮像素子であることを特徴とする内視鏡装置。
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