JPH0980319A - 内視鏡装置 - Google Patents

内視鏡装置

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JPH0980319A
JPH0980319A JP7238002A JP23800295A JPH0980319A JP H0980319 A JPH0980319 A JP H0980319A JP 7238002 A JP7238002 A JP 7238002A JP 23800295 A JP23800295 A JP 23800295A JP H0980319 A JPH0980319 A JP H0980319A
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JP
Japan
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image pickup
semiconductor
image
endoscope apparatus
pickup device
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Application number
JP7238002A
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English (en)
Inventor
Kenji Samejima
賢二 鮫島
Yasutsugu Takeda
康嗣 武田
Kazutaka Tsuji
和隆 辻
Keiji Umetani
啓二 梅谷
Tomoharu Kajiyama
智晴 梶山
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】小さなスコープ径で、映像に対し高感度、高解
像度、高S/Nを有する内視鏡装置を得る。 【構成】被写体の照射手段と、その光学像の撮像手段と
を有する内視鏡装置において、半導体内部での電荷増倍
作用を利用した撮像デバイスを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、医療分野や工業分野等
で使用される、スコープ径が細くでき、かつ、感度、解
像度、S/Nが高い高精度の内視鏡装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】一般に内視鏡装置は、光学的内視鏡装置
と電子内視鏡装置の2つに大きく分類されるが、いずれ
も、被写体の被観察部に挿入あるいは接近し、上記被観
察部に光を照射してその光学像を得る受光部を有するス
コープと、該スコープ外部に設けた接眼鏡やディスプレ
イ等の観察機器との間をライトガイドおよびイメージガ
イドで連結して構成されている。
【0003】光学的内視鏡装置は、主としてスコープ内
にファイバ束よりなるイメージガイドとライトガイドと
を装備したものであって、スコープ外に設けられた光源
ユニットからの照射光がこのライトガイドを介してスコ
ープ先端まで伝達され、被観察部に照射された照明光に
よって得られる被観察部の光学像を、イメージガイドを
介してスコープ外部に取り出し、観察者が接眼鏡をのぞ
き込むか、または撮像デバイスを用いて被観察部の観察
を行うものである。
【0004】一方、電子内視鏡装置では、スコープの先
端部にCCD型固体撮像素子を内部装備したもの(例え
ば、東芝レビュー、第43巻、第7号、pp569−57
2)で上記光学的内視鏡と同様な方法で被観察部に照明
光を照射し、観察窓から入射される被観察部の光学像
を、レンズ系およびプリズムを介して上記固体撮像素子
に結像させ、上記固体撮像素子により得られた電気信号
を信号線を介して外部に取り出し、所定の映像信号を形
成してCRT等のディスプレイ装置に表示するものであ
る。また最近では、スコープ内に上記各部材の他に鉗子
等の処置具を挿通するための処置具挿通チャンネルや、
送気・送水チューブ、吸引チューブおよびスコープ先端
部分を上下左右に駆動するためのアングルワイヤを装備
したものが主流になっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一般に内視鏡装置は、
通常のカメラでは撮像が不可能な狭い間隙や小孔部分等
にスコープを挿入して使用されることから、そのスコー
プ径が小さいことを要求される場合が多い。従来の内視
鏡装置でスコープ径を小さくするには、スコープを構成
する各部材をそれぞれ小型化することによって可能にな
るが、このためにいくつかの問題が生じることになる。
【0006】まず、光学的内視鏡装置と電子内視鏡装置
の双方に共通するものとして、照明光量が不足するとい
う問題がある。照明光の明るさは光源の明るさにもよる
が、ライトガイドの光伝達能力に大きく依存している。
ライトガイドを小型化すればスコープ径を小さくするこ
とができるが、十分な照明光量を得ることができなくな
るため、ある程度のところで限界を生じ、それ以上はス
コープ径を小さくできない。これを解決する手段とし
て、光源の照明用ランプを大型化することも考えられる
が、この場合は価格が高くなるとともにランプ近傍での
発熱が問題になるという欠点があった。
【0007】つぎに、電子内視鏡装置については、スコ
ープ先端部に設けられた固体撮像素子の感度や解像度
が、照明光量の不足により低下するという問題がある。
また、固体撮像素子を小型化するには、画素数を減らす
か画素面積を狭くしなければならない。しかしながら、
画素数を減らすと解像度が低下し、また、画素面積を狭
くすると一画素あたりの入射光量が減少して感度が低下
するという問題があった。
【0008】本発明の目的は、スコープ径を小さくして
も、得られる映像の感度や解像度ならびにS/Nが高い
内視鏡装置を得ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的は、少なくとも
被写体に光を照射する手段と、被写体の光学像を撮像す
る手段とを有する内視鏡装置において、半導体内部での
電荷増倍作用を利用した撮像デバイスを有することによ
り達成される。上記半導体内部での電荷増倍作用を利用
した撮像デバイスを、光学像の伝達手段であるイメージ
ガイドファイバの終端面部に配置することにより、ま
た、非晶質半導体からなる光導電膜を用いた撮像管であ
ることによって、あるいは固体撮像素子であることによ
って、それぞれ達成される。
【0010】また、上記固体撮像素子が少なくとも半導
体走査回路基板と非晶質光導電膜とを有することによ
り、また、上記撮像デバイスが非晶質Seを主体とする
光導電膜を有することにより、また、上記撮像デバイス
が水素を含有する非晶質Siを主体とする光導電膜を有
することにより、それぞれ上記目的が達成される。
【0011】さらに上記目的は、内視鏡装置のスコープ
先端部に発光素子を有することにより、また、上記発光
素子が発光ダイオードまたはレーザダイオードからなる
ことにより、あるいは、上記半導体内部での電荷増倍作
用を利用する撮像デバイスを複数個有し、かつ各撮像デ
バイスで異なる波長域の光を検出してカラー映像を得る
手段を有することにより、または、上記撮像デバイスの
電荷増倍率を変化させて調整する手段を有することによ
り、あるいはまた、上記撮像デバイスを用いて得られた
被観察部の映像信号を、送信アンテナから送り受信側の
モニタ部で受像することによって、それぞれ達成するこ
とができる。
【0012】
【作用】半導体に対し強い電界を印加すると、電界で加
速されて高いエネルギーを得たキャリアの衝突電離によ
って、電荷増倍作用が起こることが知られている。この
現象は半導体の内部でキャリアが雪崩(アバランシェ)
的に増大することからアバランシェ現象とも呼ばれ、こ
れを応用したデバイスとしては結晶半導体を用いたアバ
ランシェホトダイオード等が実用化されている。一方、
このような電荷増倍作用は、入射光による信号電荷の発
生効率すなわち量子効率を大きくできることから、高感
度、高S/Nの撮像デバイスにも応用することが可能で
ある。
【0013】例えば、透光性ガラス基板に設けた透光性
電極上にCeO2膜、非晶質Se膜、多孔質Sb23層を順
次積層して形成した撮像管ターゲットでは、透光性ガラ
ス基板からの入射光が非晶質Se膜内で電子・正孔対を
発生し、その一部が印加電圧によって分離され、電子は
透光性電極に向かい正孔は多孔質Sb23層に向かって
走査電子ビームにより読み取られる。さらにターゲット
電界を高めると発生した電子・正孔のほとんどが電界に
より分離し、再結合することなく透光性電極および多孔
質Sb23層に向けて走行し、撮像管ターゲットの利得
は最大で1になる。従来の阻止型ターゲツト撮像管やC
CD型固体撮像素子はこれらの領域で動作している。
【0014】ターゲット電界をさらに高めて行くと、信
号電流が急激に増加して利得が1を超えてアバランシェ
現象が発生する。このような状態では残像は全く増加す
ることがなく、極端に信号電流が増大する高電界領域以
外では暗電流が極めて少ない。
【0015】光学的内視鏡についてもいえることである
が、ライトガイドの小型化を行えばスコープの径を小さ
くすることが可能である。しかしながら、スコープ径を
小さくすることは照射光量が不足し、映像の感度や解像
度が低下することになる。従来の電子内視鏡ではCCD
型固体撮像素子を使用しているため、小型化と高感度化
とを両立させることが困難であったが、上記のような半
導体内部における電荷増倍作用を固体撮像素子に利用す
ることによって、小さな入力信号で大きな出力を取り出
すことができるので、上記の電荷増倍作用を有する固体
撮像素子を、内視鏡装置の挿入スコープ先端部またはイ
メージガイドの終端部に設けることによって、スコープ
径が細く被観察部に対する照明条件が悪い状態の場合の
撮像や、撮像素子の小型化が要求されるような時でも十
分に高い感度を得ることができる。また、固体撮像素子
の画素面積が縮小されて1画素当たりの入射光量が少な
いような場合であっても、電荷増倍作用によって大きな
信号出力を得ることができるため、高解像度の電子内視
鏡を得ることが可能である。
【0016】
【実施例】つぎに本発明による内視鏡装置の実施例を図
面とともに説明する。図1は本発明による内視鏡装置の
第1実施例を示す図、図2は上記実施例で用いた電荷増
倍作用を有する撮像管の断面図、図3は上記撮像管の透
光性ガラス基板側から青色光を照射した場合のターゲッ
ト電界と信号電流との関係を示す図、図4はターゲット
電界と暗電流および残像の関係を示す図、図5は本発明
の第2実施例を示す図、図6は上記実施例で用いた電荷
増倍作用を有する撮像管の断面図、図7は本発明の第3
実施例を示す図、図8は上記実施例に用いた電荷増倍作
用を有する固体撮像素子の一画素部分の構造を示す概略
図、図9は本発明の第4実施例を示す図、図10は本発
明の第5実施例を示す図である。
【0017】第1実施例 本発明の第1実施例を示す図1は、光学的内視鏡装置の
イメージガイド終端部に、半導体内部での電荷増倍作用
を有する撮像管100を設けた内視鏡装置の概略構成図
である。挿入スコープの先端部には、光学窓101,1
02、光学レンズ103,104が設けてあり、イメー
ジガイドファイバ105およびライトガイドファイバ1
06が、スコープ先端部と外部とを光学的に接続してい
る。図においてはスコープと外部とをそれぞれ連結する
イメージガイドファイバ105とライトガイドファイバ
106の部分を短く表示してあるが、実際にはかなりの
長さを有し、これらを蔽う可撓性のチューブによって保
護されている。
【0018】上記のように構成された内視鏡装置におい
て、外部に設けた照明光源107からの照射光はライト
ガイドファイバ106に導かれて、ライトガイドファイ
バ106の先端から出射し、この照明光はスコープ内の
光学レンズ104により集光され、スコープ先端に設け
た光学窓102から被観察部に照射される。被観察部の
光学像は、光学窓101、光学レンズ103を介してイ
メージガイドファイバ105の端面に結像してスコープ
外部に導かれる。イメージガイドファイバ105の外部
側端面から出射した光学像は、光学レンズ108によっ
て半導体内部での電荷増倍作用を有する撮像管100の
光導電ターゲットに結像する。撮像管100の電子ビー
ムは、電子ビーム走査回路109から管内電極やコイル
110に供給される電圧によって偏向、収束されて光導
電ターゲットを走査し、光導電ターゲットの光入射側に
設けられた透光性電極には、ターゲット電源111から
所定のターゲット電圧が印加される。撮像管100の出
力は、増幅、処理回路112によって映像信号となり、
モニター113で被観察部の画像が観察される。図1に
おいて114は負荷抵抗である。
【0019】図2は上記電荷増倍作用を有する撮像管1
00の断面図で、基板の透光性ガラス201上に、IT
Oよりなる透光性電極202、CeO2膜203、膜厚2
μmの非晶質Se膜204、多孔質Sb23層205を順
次堆積した撮像管ターゲットと電子ビームを発射する電
子銃206をInリング207により圧着し、管内を真
空封止した構造になっている。透光性電極202、Ce
2膜203、非晶質Se膜204は真空蒸着により、多
孔質Sb23層205はArガス雰囲気中における蒸着に
よって形成した。本撮像管ターゲットは、透光性電極2
02と非晶質Se膜204との間に設けたCeO2膜20
3に正孔の注入を阻止する作用があり、また、Sb23
ポーラス層205に走査電子が非晶質Se膜204に流
入するのを防止する作用があるので、いわゆる阻止型タ
ーゲットとして動作し、残像が小さいという特徴があ
る。また、光導電膜として用いた非晶質Seは、真空蒸
着法によって均一な膜が容易に形成できることと、暗抵
抗が大きいので高い解像度が得られること、および約8
×107V/m以上の電界で安定なアバランシェ増倍現
象が起こることなどから、特に本発明による内視鏡装置
の光導電膜として好適である。
【0020】図3は上記撮像管において、透光性ガラス
基板201側から青色光を照射した場合のターゲット電
界と信号電流との関係を示したものである。同図から明
らかなように、ターゲット電界と信号電流との関係は
A,B,Cの3つの領域からなっている。
【0021】まず領域Aでは、透光性ガラス基板201
を通過した入射光は非晶質Se膜204内で電子・正孔
対を発生し、その一部は印加電圧により分離され、電子
は透光性電極202側に向かい、正孔は多孔質Sb23
層205に到達し、走査電子ビームによって読み取られ
る。この電界領域では信号電流がターゲット電界の増加
とともに増大するが、電子・正孔の再結合の影響が大き
く従って撮像管ターゲットの利得は1以下である。
【0022】さらにターゲット電界を領域Bまで高める
と、入射光により発生した電子・正孔対のほとんどが電
界により分離し、それぞれが再結合することなく透光性
電極202および多孔質Sb23層205に向けて走行
する。この領域では信号電流は飽和する傾向を示しはじ
めているが、信号電流が最大になるのは入射光がすべて
電子・正孔対に変換され信号電流として取り出されたと
きであるから、撮像管ターゲットの利得すなわち量子効
果は最大でも1である。従来の阻止型ターゲットを用い
た撮像管やCCD型固体撮像素子では、電荷増倍作用が
ないので、その動作領域はここに記した領域Aまたは領
域Bの範囲に相当する。
【0023】本実施例の撮像管では領域Bからさらにタ
ーゲット電界を高めていくと、信号電流がアバランシェ
を生じ急激に増加して利得が1を超える現象を生じる。
図4にターゲット電界と暗電流および残像の関係を示
す。図から判るように利得が1より大なる領域Cにおけ
る残像は、領域Bに比べて全く増加せず、また領域Cの
中でも極端に信号電流が増大する高電界領域を除いては
暗電流も極めて少ない。
【0024】本実施例に示す内視鏡装置を250Vのタ
ーゲット電圧で動作したところ、約10倍の利得が得ら
れ、スコープ径が小さく照明光量が少ない場合でも、十
分な感度で被写体像を観察することができた。なお、本
実施例では単一の撮像管を使用したが、赤、緑、青用に
3本の撮像管と色分解光学系を用いることによりカラー
画像を得ることができる。この時、各撮像管のターゲッ
ト電圧を変えて非晶質Se膜における電荷増倍率を調整
することにより、容易に色バランスをとることができ
る。
【0025】第2実施例 本発明の第2実施例を示す図5は、半導体内部での電荷
増倍作用を有する撮像管500のターゲット基板に、フ
ァイバオプティックプレート(FOP)を用いて、光学
的内視鏡装置のイメージガイド105の終端部を直結し
た例を示す。本実施例の内視鏡装置は、撮像管500お
よび撮像管とイメージガイド終端部との接続部以外は、
上記第1実施例と同様な構成なので説明を省略する。
【0026】図6は本実施例で用いた電荷増倍作用を有
する撮像管500の断面図である。基板には直径1イン
チ、厚さ約2.5mm、ファイバ径3μmのFOP60
1を用いた。FOPの表面を十分に平滑化したのち、酸
化錫を主成分とする透光性電極602、CeO2膜60
3、膜厚8μmの非晶質Se膜604、多孔質Sb23
605を堆積した撮像管ターゲットと電子銃606をI
nリング607により圧着し、管内を真空封止した構造
になっている。本実施例でターゲット基板に用いたFO
Pは、光入射側の入射光線を光導電膜側に拡散すること
なく導くことができるので、レンズ系を介することなく
イメージガイドファイバ105と結合することができ、
カメラ部を小型化できるとともに光学系の損失をなくす
ことができる。
【0027】なお、本実施例は工業用途の比較的太い内
視鏡装置であるが、人体に用いる場合のようにスコープ
径が非常に小さいことが要求される場合には、より小さ
な径の撮像管を用いる。さらに、光入射側に比べて光導
電膜側の径が大きいようなテーパ型FOPを用いれば、
イメージガイドよりも径が大きい撮像管を用いることも
できる。本実施例ではターゲット電圧を850Vで動作
し、約60倍の利得を有する高感度の内視鏡装置を得
た。
【0028】第3実施例 本発明の第3実施例を示す図7は、光学的内視鏡装置の
イメージガイド終端部に、半導体内部での電荷増倍作用
を有する固体撮像素子700を設けた内視鏡装置の概略
構成を示す図である。本実施例の内視鏡装置において、
挿入スコープ部は上記第1実施例および第2実施例と同
様な構成なので説明を省略する。イメージガイドファイ
バ105によってスコープ外部に導かれた被観察部の光
学像は、光学レンズ108により半導体内部での電荷増
倍作用を有する固体撮像素子700の入射面に結像す
る。固体撮像素子700はカメラコントロールユニット
701によって制御され、カメラコントロールユニット
701で形成された映像信号がモニター113に出力さ
れる。
【0029】図8は上記電荷増倍作用を有する固体撮像
素子700の一画素部分の構造を示す概略図である。読
み取り転送機能をもつ下側基板としては、MOS型スイ
ッチを二次元的に配置した単結晶Si走査基板を用い
た。この走査基板は従来の固体撮像素子と同様のプロセ
スで作製する。図8において、800は単結晶Si基
板、812は図示しない信号線に接続されたドレイン電
極、813はソース電極、814はゲート電極、815
は絶縁層であり、811が光導電膜803からの信号を
読み出す画素電極である。このような下地基板の上に電
子注入阻止層804、光導電膜803、正孔注入阻止層
802、さらに透光性電極801を順次積層した。光導
電膜803には厚さ約1μmの非晶質Seを用い、画素
電極811の近傍には非晶質Se中で電子捕獲準位を形
成する物質を、正孔注入素子層802の近傍には非晶質
Se中で正孔捕獲準位を形成する物質を添加した層を設
けた。これは、画素電極811、透光性電極801から
の電荷注入をそれぞれ抑止するためである。本実施例の
内視鏡装置において、画素電極811が透光性電極80
1に対して正になる向きに、120Vから155Vの電
圧を印加して動作したところ、前記した撮像管と同様に
低暗電流、低残像を維持した状態で大きな信号電流が得
られ、従来の固体撮像素子で課題とされていた画素面積
の縮小に伴う映像信号の低下が解決された。
【0030】なお、本実施例では下地基板としてMOS
型走査基板を用いた固体撮像素子について記したが、上
記MOS型走査基板の代わりに、電荷転送により各電位
井戸に蓄積された電荷坦体を順次転送して外部回路に読
み出す方式の、CCD型走査基板を用いても同様な効果
が得られる。
【0031】第4実施例 本発明の第4実施例を示す図9は、半導体内部での電荷
増倍作用を有する小型の固体撮像素子900を挿入スコ
ープの先端部に設けた内視鏡装置を示す図である。固体
撮像素子900には、第3実施例と同様に非晶質Se膜
をMOS型走査回路上に積層した構造の素子を用いた。
本実施例のように走査回路基板上に光導電膜を積層した
構造の固体撮像素子は、ホトダイオードと電荷転送素子
やスイッチング回路が2次元状に配置されたCCD型固
体撮像素子等に比べて、画素面積を縮小しても高い開口
率が保てるため、小型化が特に要求される内視鏡装置に
好適である。ライトガイドファイバ106の先端部から
出射される光で照明される被写体像は、光学窓101お
よび光学レンズ103を介して固体撮像素子900に結
像する。固体撮像素子900で得られた信号出力は信号
線901によってカメラコントロールユニット701に
導かれ、モニター113に映像信号が出力される。本実
施例の内視鏡装置では、スコープ先端部に半導体内部で
の電荷増倍作用を有する固体撮像素子900を設けたの
で、信号線901を用いイメージガイドファイバを必要
とせず、スコープ径を細く形成する上で有利である。こ
のとき、ライトガイドファイバ106やスコープ先端部
の光学系および固体撮像素子900も小型にすることが
望ましいが、本実施例では固体撮像素子900が半導体
内部での電荷増倍作用を有することから、照明光量が少
なく画素面積が小さくても良好な画像を得ることができ
た。なお、本実施例のように小型の固体撮像素子をスコ
ープ先端部に設ける場合は、電荷増倍作用によって素子
を小型化できることから、複数の固体撮像素子を設けて
カラー撮影を行ったり、映像信号処理によって被観察部
の立体像を得ることもできる。
【0032】第5実施例 本発明の第5実施例を示す図10は、半導体内部での電
荷増倍作用を有する小型の固体撮像素子900と小型の
発光素子1000とを、スコープ先端部に設けた内視鏡
装置を示す図である。固体撮像素子900には、水素を
含有する非晶質Si(a‐Si:H)をCCD型走査回路
上に積層した構造の素子を用いた。a‐Si:Hは非晶
質Seに比べて赤色光に対する感度が高く、耐熱性にす
ぐれているという利点を有している。また、a‐Si:
Hでアバランシェ増倍が起こる電界は非晶質Seよりや
や低い。発光素子1000には発光ダイオードやレーザ
ダイオード等を用い、導線1001により照明用電源1
002に接続されている。本実施例では固体撮像素子9
00が半導体内部での電荷増倍作用を有することから、
小型の発光素子1000による照明で撮影が可能にな
り、照明用のライトガイドファイバが不要になるので、
さらにスコープの径を小型化することができる。なお、
固体撮像素子の近傍に映像信号の送信装置を設け、無線
でスコープの外部に信号を送ることもできるが、この場
合には固体撮像素子と外部とを信号線で結合する必要が
なくなる。
【0033】
【発明の効果】上記のように本発明による内視鏡装置
は、少なくとも被写体に光を照射する手段と、被写体の
光学像を撮影する手段とを有する内視鏡装置において、
半導体内部での電荷増倍作用を利用した撮像デバイスを
有することにより、スコープ径を小さくしても、得られ
る映像の感度、解像度ならびにS/Nが高い内視鏡装置
を得ることができる。また、半導体内部での電子増倍作
用を有する小型の撮像素子を複数個設置することによ
り、異なる波長域の光をそれぞれ検出してカラー撮像を
行ったり、映像信号処理を行うことにより被観察部の立
体像を得ることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による内視鏡装置の第1実施例を示す図
である。
【図2】上記実施例で用いた電荷増倍作用を有する撮像
管の断面を示す図である。
【図3】上記撮像管の透光性ガラス基板側から青色光を
照射した場合におけるターゲット電界と信号電流との関
係を示す図である。
【図4】上記ターゲット電界に対する暗電流および残像
の関係を示す図である。
【図5】本発明の第2実施例を示す図である。
【図6】上記実施例で用いた電荷増倍作用を有する撮像
管の断面を示す図である。
【図7】本発明の第3実施例を示す図である。
【図8】上記実施例で用いた電荷増倍作用を有する固体
撮像素子の一画素部分における構造を示す概略図であ
る。
【図9】本発明の第4実施例を示す図である。
【図10】本発明の第5実施例を示す図である。
【符号の説明】
100,500…撮像管 105…イメージガイドファイバ 107…照明用光源 109…半導体走査回路基板 204,604…非晶質Se主体の光導電膜 700,900…固体撮像素子 803…光導電膜 1000…発光素子 1002…照明用光源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 梅谷 啓二 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (72)発明者 梶山 智晴 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも被写体に光を照射する手段と、
    被写体の光学像を撮像する手段とを有する内視鏡装置に
    おいて、半導体内部での電荷増倍作用を利用した撮像デ
    バイスを有することを特徴とする内視鏡装置。
  2. 【請求項2】上記半導体内部での電荷増倍作用を利用し
    た撮像デバイスは、光学像の伝達手段であるイメージガ
    イドファイバの終端面部に配置したことを特徴とする請
    求項1記載の内視鏡装置。
  3. 【請求項3】上記半導体内部での電荷増倍作用を利用し
    た撮像デバイスは、非晶質半導体からなる光導電膜を用
    いた撮像管であることを特徴とする請求項1または請求
    項2記載の内視鏡装置。
  4. 【請求項4】上記半導体内部での電荷増倍作用を利用し
    た撮像デバイスは、固体撮像素子であることを特徴とす
    る請求項1または2記載の内視鏡装置。
  5. 【請求項5】上記固体撮像素子は、少なくとも半導体走
    査回路基板と非晶質光導電膜とを有することを特徴とす
    る請求項4記載の内視鏡装置。
  6. 【請求項6】上記半導体内部での電荷増倍作用を利用し
    た撮像デバイスは、非晶質Seを主体にする光導電膜を
    有することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれ
    かに記載の内視鏡装置。
  7. 【請求項7】上記半導体内部での電荷増倍作用を利用し
    た撮像デバイスは、水素を含有する非晶質Siを主体に
    する光導電膜を有することを特徴とする請求項1から請
    求項5のいずれかに記載の内視鏡装置。
  8. 【請求項8】上記内視鏡装置は、その挿入スコープ先端
    部に発光素子を有することを特徴とする請求項1から請
    求項7のいずれかに記載の内視鏡装置。
  9. 【請求項9】上記発光素子は、発光ダイオードまたはレ
    ーザダイオードからなることを特徴とする請求項8記載
    の内視鏡装置。
  10. 【請求項10】上記半導体内部での電荷増倍作用を利用
    した撮像デバイスは、複数個を有し、かつ得られた映像
    信号を用いて、被写体の立体像を形成する手段を有する
    ことを特徴とする請求項1または請求項4から請求項9
    のいずれかに記載の内視鏡装置。
  11. 【請求項11】上記半導体内部での電荷増倍作用を利用
    した撮像デバイスは、複数個を有し、かつ各撮像デバイ
    スで異なる波長域の光を検出して、カラー映像を得る手
    段を有することを特徴とする請求項1から請求項9のい
    ずれかに記載の内視鏡装置。
  12. 【請求項12】上記半導体内部での電荷増倍作用を利用
    した撮像デバイスは、該撮像デバイスの電荷増倍率を変
    化させることにより、それぞれの信号レベルを調整する
    手段を有することを特徴とする請求項1から請求項11
    のいずれかに記載の内視鏡装置。
  13. 【請求項13】上記撮像デバイスにより得られた被写体
    の映像信号は、送信アンテナから送信し受信側のモニタ
    部で受像することを特徴とする請求項1または請求項4
    から請求項9のいずれかに記載の内視鏡装置。
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