JP2930650B2 - 波形遠隔測定装置 - Google Patents

波形遠隔測定装置

Info

Publication number
JP2930650B2
JP2930650B2 JP7768990A JP7768990A JP2930650B2 JP 2930650 B2 JP2930650 B2 JP 2930650B2 JP 7768990 A JP7768990 A JP 7768990A JP 7768990 A JP7768990 A JP 7768990A JP 2930650 B2 JP2930650 B2 JP 2930650B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
convex lens
dimensional
directivity
photodetector
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP7768990A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03274426A (ja
Inventor
勉 市村
文男 稲場
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kagaku Gijutsu Shinko Jigyodan
Original Assignee
Kagaku Gijutsu Shinko Jigyodan
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kagaku Gijutsu Shinko Jigyodan filed Critical Kagaku Gijutsu Shinko Jigyodan
Priority to JP7768990A priority Critical patent/JP2930650B2/ja
Priority to US07/672,973 priority patent/US5231464A/en
Priority to EP91302656A priority patent/EP0449597B1/en
Priority to DE69131334T priority patent/DE69131334T2/de
Publication of JPH03274426A publication Critical patent/JPH03274426A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2930650B2 publication Critical patent/JP2930650B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)
  • Photometry And Measurement Of Optical Pulse Characteristics (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、所定方向から入射してくる2次元的強度分
布を有する平面波を分離して検出することができる高指
向性光検出器に関し、例えば、生体等の散乱体内の吸収
分布を検出するのに適した高指向性光検出器に関するも
のである。
〔従来の技術〕
X線の発見以来、生体(人体)内部を外部より損傷を
与えずに観察する技術(非観血的、あるいは無侵襲的計
測法)は、生物学、特に医学の分野で強く求められ発達
してきた。この技術は電磁波として見ると最も波長の短
いガンマ線やX線と、最も波長の長いラジオ波が使用さ
れている。前者はX線CTとして、後者はNMR−CT(Magne
tic Resonance Imaging、MRI)として実用化されてい
る。
一方、物理や化学の分野で広く用いられている紫外−
可視−近赤外−赤外の領域の分光学を“丸ごと”生体
(in vivo)へ応用する試みは比較的少ない。これは光
を用いた生体計測、特に吸収や発光の過程を利用するも
のにおいて、最も基本的な“定量性”に関し多くの問題
が解決されずに残されているからである。現在、固体素
子を用いた反射スペクトルの測定装置や高感度TVカメラ
等による計測が試みられているが、再現性や得られた絶
対値に対し信頼性が少ないのはこの理由による。
生体組織のような散乱体で光を照射した際、180゜向
かい合わせで受光すればある程度直進光を取り出すこと
ができるが、今のところ、その空間分解能はあまり良い
とはいえない。
X線と光とでの空間分離能の差は今のところ埋めるこ
とはできない。しかしながら、光、特に近赤外光を用い
ると、血液中のヘモグロビンから組織酸素濃度のイメー
ジングができるはずである。これらは他のNMR−CTやX
線CTと異なった情報を与えてくれるであろう。
3〜5cmの厚さの組織ならば、われわれば透過してき
た光を検出することができる。このことは“光−レント
ゲン写真”を診断に使えることを意味する女性の乳房は
組織が比較的均一であり光が透過しやすく、またその形
状から透過光の検出(厚さ:〜3cm程度)が容易であ
り、古くから乳ガンの診断に、Diaphanography(Lights
canning)という名で用いられてきた。
このような状況の下で、本発明者らは、特開平1−62
8898号及び特開平1−250034号において、散乱光に混入
している平面波を分離して取り出し、観察するには、平
面波のフランフォーファ回折像(エアリーディスク)の
0次スペクトル(エアリーディスクの第1暗輪内の部分
が対応する。)のみを観察するようにすればよく、この
ようにすることによって散乱成分を殆ど除くことができ
ることを示した。そして、このような観察を実現する高
指向性光学素子の1つとして、第42図のように相互に離
れた2つのピンホールP1、P2からなる光学素子を提案し
た。この光学素子は、ピンホールP2を通して0次光を検
出器23で検出するものである。また、第43図に示すよう
に、直線状の細長い中空のガラス繊維35からなってお
り、その内壁面には光吸収材、例えばカーボン等の吸収
材35が塗布されている高指向性光学素子を提案した。こ
のような光学素子においては、適宜測定対象に応じて開
口径と長さを設定し、光学素子を入射開口径に比して充
分長くすれば、高指向性光学素子に入射した光のうち、
光軸に平行な平面波のみが出射面から取り出せることに
なる。そして、上記特開平1−62898号及び特開平1−2
50034号において、これらの高指向性光学素子を複数本
束ねて構成した多光束高指向性光学系の出射側に1次元
ないし2次元光検出器を組み合わせて、所定方向から入
射してくる2次元的強度分布を有する平面波を分離して
検出する高指向性光検出器を提案した。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、第42図や第43図に示したような高指向
性光学素子においては、フランフォーファ回折像を観察
できる距離においては、フランフォーファ回折の0次の
回折像(エアリーディスク第1暗輪)は、入射側の開口
直径より大きくなり、入射側の開口直径と同じ大きさの
取り出し開口を用いた場合、0次の回折像の一部しか取
り出せず、しかも、観測点を離すほど上記第1暗輪は大
きくなり、取り出し開口より取り出されるエネルギーは
小さくなることが分かった。したがって、このような高
指向性光学素子を密に束ねて多光束高指向性光学系を構
成し、その出射側に1次元ないし2次元光検出器を取り
付けて所定方向から入射してくる2次元的強度分布を有
する平面波を分離して検出しようとする場合、実際に検
出される平面波は相当減衰されてしまうため、明るい高
指向性光検出器を得ることはできなかった。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであ
り、その目的は、1次元ないし2次元光検出器と共に用
いる多光束高指向性光学系の要素である高指向性光学素
子を、取り出し開口の直径を入射側の開口直径と同じに
してもフランフォーファ回折の0次の回折像の略全部の
エネルギーを取り出すことができる明るい光学素子と
し、このような明るい要素光学素子を複数本束ねて明る
い多光束高指向性光学系を構成し、結果適に、このよう
な明るい多光束高指向性光学系と1次元ないし2次元光
検出器とからなる明るい高指向性光検出器を提供するこ
とである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明の第1の高指向性光検出器は、凸レンズとその
焦点面に配置されたピンホールからなり、前記ピンホー
ルは前記凸レンズによるフランフォーファ回折像の第1
暗輪以下の直径を有し、前記凸レンズに所定方向から入
射する平面波成分のみを取り出すようにした高指向性光
学素子を複数本束ねて構成した多光束高指向性光学系
と、前記多光束高指向性光学系の出射側に配置した1次
元又は2次元光検出器とを備え、所定方向から入射する
1次元又は2次元的強度分布を有する平面波のみを取り
出して検出するように構成したことを特徴とするもので
ある。
この場合、前記高指向性光学素子が、前記凸レンズと
実質的に同一の第2の凸レンズを前記ピンホールの射出
側に配置し、前記第2凸レンズの前側の焦点面が前記ピ
ンホール面と一致するように配置して、前記ピンホール
を通過した光成分を平面波に変換して出射するようにな
っているものであると、多光束高指向性光学系から出射
する光は平面波になり、1次元又は2次元光検出器を多
光束高指向性光学系からある程度離して配置しても、入
射平面波の強度分布を分解して検出することができる。
本発明の第2の高指向性光検出器は、凸レンズとその
焦点面に配置された光ファイバーからなり、前記光ファ
イバーのコアは前記凸レンズによるフランフォーファ回
折像の第1暗輪以下の直径を有し、前記凸レンズに所定
方向から入射する平面波成分のみを取り出すようにした
高指向性光学素子を複数本束ねて構成した多光束高指向
性光学系と、前記多光束高指向性光学系の出射側に配置
した1次元又は2次元光検出器とを備え、所定方向から
入射する1次元又は2次元的強度分布を有する平面波の
みを取り出して検出するように構成したことを特徴とす
るものである。
この場合も、前記高指向性光学素子が、前記凸レンズ
と実質的に同一の第2の凸レンズを前記光ファイバーの
出射側に配置し、前記第2凸レンズの前側の焦点面が前
記光ファイバーの出射面と一致するように配置して、前
記光ファイバーを通過した光成分を平面波に変換して出
射するようになっているものであると、多光束高指向性
光学系から出射する光は平面波になり、1次元又は2次
元光検出器を多光束高指向性光学系からある程度離して
配置しても、入射平面波の強度分布を分解して検出する
ことができる。
〔作用〕
本発明の第1及び第2の高指向性光検出器は、その高
指向性光学素子が、凸レンズとその焦点面に配置された
ピンホール又は光ファイバーからなり、前記ピンホール
又は光ファイバーのコアは前記凸レンズによるフランフ
ォーファ回折像の第1暗輪以下の直径を有するので、前
記凸レンズに所定方向から入射する平面波成分の大部分
のエネルギーは取り出すことができるが、その方向と異
なる方向からくる成分、散乱成分は殆ど取り除くことが
できる。したがって、このような高指向性光学素子を複
数本束ねて構成した多光束高指向性光学系も所定方向か
ら入射する1次元又は2次元的強度分布を有する平面波
のみを明るく分解能よく取り出すことができるので、こ
れと1次元又は2次元光検出器を組み合わせることによ
り、指向性、分解能が高く、感度のよい高指向性光検出
器が得られ、例えば、生体等の散乱体内の吸収分布を検
出するのに適した高指向性光検出器となる。
〔実施例〕
本発明の高指向性光検出器の説明の前に、この光検出
器の主要部を構成する多光束高指向性光学系の要素であ
る高指向性光学素子について、先ず説明する。
本発明において用いる多光束高指向性光学系の要素で
ある高指向性光学素子の基本的原理は、第1図に示すよ
うに、入口開口P1による回折波を凸レンズLに入射さ
せ、その焦点面上に回折像の第1暗輪に略等しい径を有
するピンホールP2を配置して、0次の回折像の大部分を
取り出すようにしたもので、特にピンホールP2の径を入
口開口の径以下にするものである。なお、この場合、入
口開口P1はレンズLの開口P0自身であってもよい。ま
ず、0次の回折像の大きさと開口P1の関係を求める。レ
ンズによる回折像のエアリーディスクの第1暗輪の直径
Dは、 D=2.44λ・f/Dr ・・・・・・・(1) となる。ここで、Drは開口P1の直径、fはレンズLの焦
点距離である。開口直径Drが第1暗輪直径D以上になる
条件を求めると、 Dr 2≧2.44λ・f ・・・・・・・(2) となる。凸レンズを用いてこのような条件を満足する高
指向性光学素子を構成することは極めて容易である。数
値例をあげると、例えば、波長λとして500nmの光を用
いると、1mmの開口直径Drに対して焦点距離fが5cmの凸
レンズを用いると、エアリーディスクの第1暗輪の直径
Dは6.1×10-2mm、焦点距離fが10cmの凸レンズを用い
ると、第1暗輪の直径Dは1.22×10-1mmとなり、式
(2)の条件を満足していることが分かる。このような
式(2)の条件を満足する高指向性光学素子を単位とし
て用いれば、多数の高指向性光学素子を隣接して密に並
べて入射する全ての平面波を取り込む場合でも、隣接す
るもの相互が相互に干渉することがなく、場合によって
強度が相違する2次元的平面波に乗った例えば吸収像が
高解像力で検出できる。
次に、具体的な高指向性光学素子の例を説明する。第
2図に示したものは、前記式(2)の関係を満足する例
えば顕微鏡対物レンズからなる対物レンズObとその焦点
面に配置したピンホールPとからなり、ピンホールPは
対物レンズObによるフランフォーファ回折の0次の回折
像のみを通過させるものである。また、第3図(a)に
別の形態の凸レンズGLを示す。これは、商品名「セルフ
ォックレンズ」として知られているもので、屈折率分布
レンズとも呼ばれる。このレンズは、屈折率が中心軸か
ら周辺に徐々に低下しており、凸レンズと同様に集光作
用をする。その長さを適当に選択することにより、焦点
面を円筒体の端面に一致させることができる。このよう
な屈折率分布レンズGLの一端の焦点面に、第3図(b)
に示すように、第2図の場合と同様なピンホールPを配
置してフランフォーファ回折の0次の回折像のみを通過
させるようにすることもできる。
ところで、光ファイバーの中には、多モードファイバ
ー、屈折率分布ファイバー、シングルモードファイバー
等が知られているが、この中シングルモードファイバー
はコア径が極めて小さく、入射端のコア端面に入射した
光しか通さず、かつ、軸に対して大きな角度をなす光は
通さない性質を有するものであり、第2図ないし第3図
(b)のピンホールPの代わりに用いることができる。
しかも、シングルモードファイバーの口径は、対物レン
ズOb又は屈折率分布レンズGLのフランフォーファー回折
の第1暗輪と一致する値なので、効率的にフランフォー
ファ回折の0次の回折像のみを結合して伝達させるのに
都合がよい。さらに、光ファイバーを取り出し部に用い
るので、その光を任意の場所に導くことができ、配置上
有利である。第4図は対物レンズObの焦点にシングルモ
ードファイバーSMを配置して高指向性光学素子を構成し
た例を示し、第5図は屈折率分布レンズGLの一端の焦点
にシングルモードファイバーSMを配置して高指向性光学
素子を構成した例を示す。接眼レンズ等の場合、フラン
フォーファー回折の第1暗輪がマルチモードファイバー
の口径と同じにすることが可能である。例えば、レンズ
の前に小さな開口径を入れて第1暗輪をマルチモードフ
ァイバーの口径と一致できる。このような場合はマルチ
モードファイバーも使用できる。
上記のような高指向性光学素子を通過した平面波は、
素子から発散する球面波として出て行く。例えば、ピン
ホールPの背後に光検出器を配置して吸収率を測定する
ような場合は、このように出射光が発散するものであっ
てもよいが、例えば高指向性光学素子を多数束ねて吸収
物体の分布像を検知するような場合には、高指向性光学
素子から平面波として出て行くように構成することが望
ましい。第6図から第9図にこのような構成のいくつか
を示す。第6図の場合は、出射側に入射側の対物レンズ
Ob1と同様の対物レンズOb2を中間に配置したピンホール
Pにその焦点が一致するように配置したもので、0次の
回折像がピンホールPを通過して球面波となり、対物レ
ンズOb2により再び平面波に変換されるものである。第
7図の場合は、第3図(b)のピンホールPの後にその
前に配置した屈折率分布レンズGL1と同様の屈折率分布
レンズGL2を共焦点に配置するものである。第8図
(a)のものは、第6図のピンホールPの代わりにシン
グルモードファイバーSMを用いるものである。なお、図
の(b)に示すように、一方の対物レンズOb1又はOb2の
代わりに屈折率分布レンズGLを用いてもよい。この場
合、屈折率分布レンズGLのフランフォーファー回折の第
1暗輪と対物レンズOb1又はOb2の第1暗輪と略一致する
ことが必要である。第9図のものは第7図のピンホール
Pの代わりにシングルモードファイバーアSMを用いるも
のである。
以上説明してきた高指向性光学素子は、何れも2次元
の分布を有する平面波を同時に検出することはできな
い。そこで、これらの高指向性光学素子を多数2次元的
に並べて多光束高指向性光学系を構成することにする。
まず、射出光が拡散光になるものの例を第10図から第13
図を参照にして説明する。第10図の多光束高指向性光学
系は第3図(b)の高指向性光学素子を多数並列させた
ものに相当する。これは、まず、枠内に多数の同様な屈
折率分布レンズGLを俵積み状に規則正く並べ、例えば黒
色シリコン樹脂からなる接着剤Bによって相互に接着す
ると共に、隙間を通って光が後ろに漏れないようにす
る。このようにして形成された屈折率分布レンズアレイ
GAの後ろの面にピンホールアレイPAを密着する。ピンホ
ールアレイPAの各ピンホールは、各屈折率分布レンズGL
の軸と一致するように設けられている。そのため、屈折
率分布レンズアレイGAの前方から2次元的に強度分布を
有する平面波がこの屈折率分布レンズアレイGAに入射す
ると、ピンホールアレイPAの各ピンホールを通過した光
の強度はその分布に従って異なる。したがって、各ピン
ホールの後ろに別々の光検出器を配置するか、ピンホー
ルアレイPAの後ろに2次元光検出器を配置することによ
って、平面波の2次元的強度分布を測定できる。また、
第11図の多光束高指向性光学系は第2図の高指向性光学
素子を多数並列させたものに相当するが、この場合、対
物レンズを並列に並べる代わりに、平板マイクロレンズ
PMを用いている。平板マイクロレンズPMは、例えばフォ
トリソグラフィクな手法を用いて、透明板に微小なレン
ズを規則的にアレイ状に制作するか、イオン交換、イオ
ン打ち込み等の手法で屈折率分布レンズを規則的にアレ
イ状に制作したものである。そして、各微小レンズの焦
点の位置に対応してピンホールを有するピンホールアレ
イPAを平板マイクロレンズPMの焦点面に配置すること
で、第10図の多光束高指向性光学系と同様の多光束高指
向性光学系を構成することができる。さらに、第12図の
多光束高指向性光学系は第5図の高指向性光学素子を多
数並列させたものに相当する。すなわち、第10図で説明
した屈折率分布レンズアレイGAの後ろの面に、レンズア
レイGAの各屈折率分布レンズの軸に対応してシングルモ
ードファイバーSMを多数並べて構成したシングルモード
ファイバーアレイSAを密着させたものであり、第10図の
ピンホールアレイPAの代わりにシングルモードファイバ
ーアレイSAを用いて同様な作用をするものを構成してい
る。さらに、第13図のものは、第11図のもののピンホー
ルアレイPAの代わりにシングルモードファイバーアレイ
SAと同様なシングルモードファイバーSMの配列体SHを用
いている。この配列体SHは、両端に支持具Sを設け、各
支持具Sは、平板マイクロレンズPMの各微小レンズの焦
点の位置を中心にしてシングルモードファイバーSMの直
径に等しい開口を多数設けたもので、各開口にシングル
モードファイバーSMの入射端と出射端を挿入して規則的
にシングルモードファイバーSMを配列したものである。
ところで、第10図から第13図の多光束高指向性光学系
は、前記したように出射光が発散光になるものである。
このように出射光がピンホールアレイPA等の後ろの面の
出射点から発散光として出ると、2次元光検出器等の検
出器は余り離して配置することができない(余り離れる
と隣接するチャンネル同士が干渉を起こして、強度分布
を測定することができなくなる。)。そこで、出射光も
入射光と同様に分布を持った平面波として出射する多光
束高指向性光学系を構成することができる。その例を第
14図から第17図に示す。第14図の多光束高指向性光学系
は、第7図の高指向性光学素子を多数並列させたものに
相当する。この光学系を構成するには、第10図との関連
で説明した2個の屈折率分布レンズアレイGA1、GA2の間
にピンホールアレイPAを配置し、それぞれの屈折率分布
レンズの軸とピンホールアレイPAの各ピンホールを整列
して密着する。このように構成すると、2次元的に強度
分布している入射平面波は散乱光がこの多光束高指向性
光学系によって取り除かれて同様に2次元的に強度分布
を有している平面波として出るので、2次元光検出器等
の検出器をこの多光束高指向性光学系からある程度離し
て配置しても、2次元的に強度分布を測定することがで
きる。第15図の多光束高指向性光学系は、第11図の多光
束高指向性光学系の後ろに共焦点で第2の平板マイクロ
レンズPM2を配置したものである。また、第16図の多光
束高指向性光学系は、第9図の高指向性光学素子を多数
並列させたものに相当する。詳細な説明は必要なかろ
う。さらに、第17図の多光束高指向性光学系は、第13図
の多光束高指向性光学系の後ろに、配列体SHの各シング
ルモードファイバーの出射端のコアに第2の平板マイク
ロレンズPM2の前側の焦点が一致するようにして配置し
たものである。さて、上記の第10図から第17図に示した
ような多光束高指向性光学系と2次元光検出器を組み合
わせることにより、所定方向から入射してくる2次元的
強度分布を有する平面波を拡散光等のバックグラウンド
光から高感度で分離して検出することができる明るい高
指向性光検出器を構成することができる。
すなわち、第18図に示した高指向性光検出器は、第10
図に示した多光束高指向性光学系11の出射側に2次元光
検出器20を配置するものである。また、第19図に示した
高指向性光検出器は、第11図に示した多光束高指向性光
学系12の出射側に2次元光検出器20を配置するものであ
る。第20図は第12図に示した多光束高指向性光学系13の
出射側に2次元光検出器20を配置するものである。そし
て、第21図は第13図に示した多光束高指向性光学系14の
出射側に2次元光検出器20を配置するものである。これ
ら第18図から第21図に示した高指向性光検出器において
は、多光束高指向性光学系11〜13から出射する光は、図
示のようにピンホールアレイPAの各ピンホール又はシン
グルモードファイバーの出射端から発散する光であるの
で、2次元光検出器20の光電変換面21を多光束高指向性
光学系11〜13の出射面から余り離して配置すると、隣接
するチャンネル同士が干渉を起こして、強度分布を正確
に測定することができなくなる。したがって、これらの
多光束高指向性光学系11〜13と組み合わせて用いる2次
元光検出器20は、これら光高学系11〜13と光電変換面21
が密着できるものでなければならない。また、2次元光
検出器20による2次元位置の光強度読み出し方式として
は、各高指向性光学素子の出射端の中心が対応する位置
の検出強度のみを読み出すようにすれば、所定方向から
の平面波とそれ以外の散乱光等とを高分解能で分離して
検出することができる。
さらに、第22図から第25図の高指向性光検出器は、そ
れぞれ14図から第17図に示した多光束高指向性光学系15
〜18の出射側に2次元光検出器20を配置するものであ
る。これらの多光束高指向性光学系15〜18は、先に述べ
たように、2次元的に強度分布している入射平面波がこ
の多光高指向性光学系によって散乱光が取り除かれて同
様に2次元的に強度分布を有している平面波として出る
ので、2次元光検出器20の光電変換面21をこれらの多光
束高指向性光学系15〜18の出射面からある程度距離をお
いて配置しても、2次元的に強度分布を正確に測定する
ことができる特徴を有している。
ところで、以上の第18図から第25図に示した高指向性
光検出器は、多光束高指向性光学系11〜18を用いてい
る。しかしながら、多光束高指向性光学系11〜14のピン
ホールアレイPA、シングルモードファイバーアレイSA、
又は、シングルモードファイバー配列体SHの作用であ
る、各対物レンズ又は屈折率分布レンズによるフランフ
ォーファ回折のゼロ次回折像のみを取り出す作用を、2
次元光検出器20の強度像の読み出し方式に分担させ、こ
れらピンホールアレイPA、シングルモードファイバーア
レイSA、又は、シングルモードファイバー配列体SHを省
くこともできる。すなわち、第26図及び第27図に示すよ
うに、高指向性光検出器を、平板マイクロレンズPM又は
屈折率レンズアレイGA等の凸レンズアレイと、その焦点
面に光電変換面21を配置した2次元光検出器20とから構
成する。このように構成すると、これら高指向性光検出
器に入射する平面波は第28図(a)に示すようなレンズ
アレイの各単位凸レンズLUによってその焦点面に図の
(b)に示すようなフランフォーファ回折像FDを形成す
るので、この中のゼロ次回折像のみを読み出すために、
図の(c)の○印位置のみの強度をサンプリングして読
み出すようにすれば、このサンプリングが第18図又は第
19図のピンホイルアレイPAと同じ作用をすることにな
る。したがって、ピンホイルアレイPAを省いて、凸レン
ズアレイとその焦点面に配置した2次元光検出器とから
のみで、本発明の高指向性光検出器を構成することもで
きる。
さて、上記のように多光束高指向性光学系11〜18、又
は、平板マイクロレンズPM、屈折率レンズアレイGA等の
凸レンズアレイと組み合わせて用いる2次元光検出器と
しては、特に限定されるものではないが、既存のあらゆ
る2次元光検出器を用いることができる。その例を以下
に示す。
2次元光検出器は、光の2次元的な強度分布を電気的
な画像信号に変換するものであり、その光検出器の構成
としては、大別して固体イメージセンサーと光電変換イ
メージセンサーがある。固体イメージセンサーの例とし
ては、第29図に示す並列独立処理フォトダイオードアレ
イ、第30図に示す電荷結合デバイス(CCD)型イメージ
センサー、さらに、第31図に示す電界効果トランジスタ
(MOS)型イメージセンサーがあげられる。
並列独立処理フォトダイオードアレイとは、光起電効
果を持つフォトダイオード100を第29図に示すようにア
レイ状に配置すると共に、各フォトダイオードの出力を
直接取り出せるように配線したものである。各フォトダ
イオードから独立して信号を抽出できることから、必要
に応じて、特定のフォトダイオードにアクセスするこ
と、また、背景光を除去した信号(AC成分信号)と背景
光を除去しない信号(DC成分信号)との切換え等の各フ
ォトダイオードからの信号の並列した独立処理が可能と
なっている。
CCD型イメージセンサーとは、第30図に示すように、
例えばn型シリコンウエハー上に拡散やエピタキシャル
成長によってp型層をつくり、さらに、その上に3個の
電極が1単位となる絵素110がマトリックス状に配置さ
れるように電極を設けたものである。絵素を構成する3
つの電極に印加する電圧を順次選択的に切換えることに
より、入射光により発生した信号電荷(例えば、正孔)
を一方向に順繰りに移送させながら、映像信号を取り出
すように構成されている。また、CCDを冷却することに
より、常温時の暗電流や固定ノイズを減少させることも
できる。
MOS型イメージセンサーとは、第31図が示すように、
X、Y座標に対応する2つの電極が1つの単位となる絵
素120がマトリックス状に配列されており、しかも、各
絵素がMOS型の電界効果トランジスタで作られた走査回
路とスイッチ回路を構成しているものである。センサー
から映像信号を取り出すには、第31図のX、Y軸の走査
信号発生器により各絵素に走査パルスを与え、入射光に
より絵素内に発生した信号電荷を、X、Y軸の電極の電
圧が0となった絵素から信号電流として取り出すのであ
る。
光電変換イメージセンサーとしては、マイクロチャン
ネルプレート(MCP)とダイオードアレイを組み合わせ
た第32図のような静電集束型MCPダイオードアレイや第3
3図のような近接型MCPダイオードアレイ、また第34図に
示すイメージ・オルシコン、第35図に示すビジコン、MC
Pとビジコンを組み合わせた第36図のようなフォトニッ
クマイクロスコープシステム(VIMシステム)、さら
に、MCPと半導体位置検出素子を組み合わせた第37図の
ようなフォトカウンティングイメージアクイジョンシス
テム(PIASシステム)があげられる。
静電集束型MCPダイオードアレイでは、第32図に示す
ように、入射光は光電面130で光電子136を放出させ、こ
の光電子は電子レンズ系131で加速、結像されてMCP132
に入射する。MCP132で電子は増倍され、蛍光面133に入
射し、光を放出する。蛍光面から放出された光は光ファ
イバー134を通りダイオードアレイ135に入射して映像信
号を出力するよう構成されている。
近接型MCPダイオードアレイでは、第33図に示すよう
に、入射光は光電面140で光電子を放出させ、該光電子
はMCP141に直接入射する。MCP141で電子は増倍され、蛍
光面142に入射し、光を放出する。蛍光面142からの光は
光ファイバー143を通りダイオードアレイ144に入射して
映像信号を出力するよう構成されている。
イメージ・オルシコンでは、第34図が示すように光電
陰極150から入射光に応じて光電子151が放出され、該光
電子は加速され、ターゲットメッシュ152を通過しター
ゲット(厚さ数μm程度の低抵抗ガラス板)153に衝突
する。その結果、ターゲット153から2次電子が放出さ
れ、放出した電子はターゲットメッシュに集められ、タ
ーゲット上には入射光に対応した正電荷像が形成され
る。この状態でターゲット面が電子ビーム154で走査さ
れると、ターゲット面付近では減速電界になっており、
ターゲット面上の正電荷を中和する。中和して残った電
子は、ターゲットの正電荷により密度変調されており、
さらに、もとの電子軌道とほぼ同じ軌道を経て電子銃15
5付近に到達する。電子銃付近には2次電子増倍部156が
配置されており、これにより戻り電子を増幅して映像信
号を出力させる。
ビジコンでは、第35図に示すように、ターゲットが透
明なフェースプレート160上に透明導電膜161と高抵抗率
の光導電膜162を重ねた構成を有しており、電子ビーム1
63走査後に入射光があると電子と正孔の対が発生し、電
子は透明導電膜161を通り信号電極164へ流れるが、正孔
は光導電膜の走査部側の表面へ移動する。次に、再度電
子ビームにより光電膜表面を走査すると、電子ビームは
正孔による表面電位の大きさに応じてターゲットに流れ
込み、信号電極164を通って映像信号となる。
VIMシステムとは、第36図に示すように2次元光子計
数管170と低残像ビジコン171を組み合わせたものであ
る。2次元光子計数管171に入射した光は光電面172で光
電子を発生し、この光電子はメッシュ173、電子レンズ1
74を経てMCP(第36図では2段接続のMCP)175に入射し
て増幅され、出射面の蛍光面176に当って輝点を形成す
る。この輝点はレンズ177によって低残像ビジコンの光
電面に結像し、ビジコンの出力から入射光に対応した映
像信号が得られる。
PIASシステムとは、第37図に示すように、VIMシステ
ムで用いた2次元光子計数管180(ただし、第37図では
3段接続のMCPとなっている)とシリコン半導体検出器1
81を組み合わせたものである。MCP182からの増倍され、
加速された光電子は半導体位置検出素子に入射し、入射
の際の電子衝撃効果によりさらに増倍されて、該検出素
子181の抵抗層を通って素子周辺の4つの電極183より電
流として出力される。この4つの出力を位置演算装置
(図に示していない)に入力することにより、入射光に
対応した位置信号が得られる。
以上、代表的な2次元光検出器について説明してきた
が、本発明における多光束高指向性光学系と組み合わせ
て用いることのできる光検出器は、ここで説明したもの
に限らず、2次元、又は、1次元的に光を検出できるも
のであれば如何なるものでも適用可能である。本発明の
多光束高指向性光学系を上記2次元検出器に適用する際
には、上記2次元光検出器の入射光の代わりに多光束高
指向性光学系を通過した光を検出器に入射させるように
すればよい。なお、従来の第29図から37図に示した2次
元光検出器は、入射面に光ファイバープレートを用い
て、画面を明るくしたり、画面の平坦化等を行っていた
が、この光ファイバープレートの代わりに本発明におけ
る多光束高指向性光学系を用いるようにしてもよいこと
はもちろんである。
ところで、第32図、第36図、第37図のように電子レン
ズを用いる光電変換イメージセンサーを用いて、上記の
ような多光束高指向性光学系11〜18、又は、平板マイク
ロレンズPM、屈折率レンズアレイGA等の凸レンズアレイ
を経て得られた2次元的光強度分布を電気的な画像信号
に変換する場合、光電面130、172等において光電子像に
変換された光強度分布は、電子レンズ131、174等により
縮小してMCP132、175、182等に入射させるようにするこ
とができる。このようにすると、大面積の光強度分布を
受光面積の小さいダイオードアレイ135、低残像ビジコ
ン171、シリコン半導体検出器181にて検出することがで
きる。この種のことは、X線分布像を電気的な画像信号
に変換する場合に多用されているが、通常の光学像の場
合、光学レンズにより像の縮小拡大が簡単にできるた
め、あまり行われない。しかし、本発明のようにビーム
状の光束が2次元的に分布する場合には、有効な方策で
ある。もちろん、必要な場合は、このような電子レンズ
131、174等により拡大することもできる。
さて、次に、以上のような高指向性光検出器の適用例
について説明する。
第38図と第39図は、生体レーザー・センシング・トモ
グラフィー(レーザー光断層撮影法)に適用した場合の
概念図を示すものである。第38図の場合、レーザー200
からの高指向性の光を例えば第9図に示すような高指向
性光学素子201により生体403内に導入し(第38図の場合
は口から導入しているが、これに限られるものではな
く、例えば肛門等から導入してもよい。)、体内より高
指向性の光を照射する。その中の生体で吸収、散乱され
ずに透過してきた光を、本発明による高指向性光検出器
202によって検出して生体403の光断層像を得る。その像
を例えばモニター203に表示する。第39図の場合は、第3
8図の場合とは逆に、生体外から高指向性の光を照射
し、体内で検出するのである。すなわち、レーザ200か
らの高指向性の光ビーム拡大器204にて拡大して外側か
ら生体403に照射する。体内には例えば第13図に示した
ような高指向性光学系205が挿入され、その先端は体外
から制御できるように構成されている。高指向性光学系
205の後端には2次元光検出器20が密着され、第21図の
ような高指向性光検出器206を形成していて、生体403の
光断層像を体内から得、その像を例えばモニター203に
表示するものである。なお、この場合、高指向性光学系
205の代わりに例えば第9図に示すような高指向性光学
素子を用い、2次元光検出器20の代わりに単一の光検出
器を用いるようにすることもできる。以上のようにし
て、本発明の高指向性光検出器を用いて生体403の光CT
像を得ることができる。
次に、本発明の高指向性光検出器を従来公知の女性の
乳房の乳ガン診断装置に適用する場合を、第40図の構成
を示す図を参照にして説明する。図中、401はスキャン
ヘッド、403は人体、405はビデオカメラ、407はA/Dコン
バータ、409は近赤外線フレームメモリ、411は赤色光フ
レームメモリ、413はプロセッサ、415はカラー変換処理
部、417はエンコーダキーボード、419はD/Aコンバー
タ、421はプリンタ、423はテレビモニタ、425はビデオ
テープレコーダである。赤色光(主に血液中のヘモグロ
ビンが強く吸収する)と近赤外光(血液、水分、脂肪、
その他が吸収する)を交互にライトガイドを介してスキ
ャンヘッド401により人体の被測定部位、例えば乳房に
照射しつ走査する。図では下から上方へ光が照射されて
いる。その結果乳房全体が明るく光り、この透過像をビ
デオカメラ405で捉え、A/Dコンバータ407でデジタル信
号に変換し、デジタルスイッチを介して近赤外光、赤色
光をそれぞれフレームメモリ409,411に取り込み、両フ
レームメモリのデータから、プロセッサ413で近赤外光
および赤色光の強度比を演算し、さらにカラー変換処理
してアナログ信号に変換し、プリンタやテレビモニタ、
ビデオテープで光吸収分布像を観測する。従来のこの装
置においては、スキャンヘッド401からの光は平行光で
はなく、あたかも懐中電燈で照らしたのと同じように組
織(乳房)で拡がっており、これをビデオカメラのよう
な2次元検出器で受けるので分解能はあまり良くない。
そこで、本発明においては、ビデオカメラ405の代わり
に、例えば第18図から第27図に示したような高指向性光
検出器を用いて分解能を向上させることができる。
また、第41図にコリメートした照射−受光系を使用し
た従来の光吸収布像を得る装置構成を示すが、この例に
おいては、光源にレーザ光を使用し、光ファイバ433で
レーザ光を導いて測定対象435に照射し、その透過光を
ファイバコリメータ437で促えて検出器443で電気信号に
変換し、前処理回路445、A/Dコンバータ447、インター
フェース449を介してコンピュータ451で信号処理する。
この場合に照射用光ファイバ433と検出用のファイバコ
リメータ437をモータ439で同期して、スキャニングする
ことにより測定対象各部位の光吸収分像を得てモニタ45
3で観察している。なお、光源は赤色光として633nmのHe
−Neレーザー、近赤外光として830nmの半導体レーザー
を用いる。この診断装置は1977年,Jobsisらがネコや人
の頭部に近赤外光を照射して透過した光の検出に成功
し、その透過光量が動物の呼吸状態で変動することを報
告した。700〜1500nmの波長の近赤外光はネコの頭程度
の大きさの組織であれば5mW程度の照射光量で十分に透
過した光を検出でき、この光量は現在のレーザーの安全
基準の約1/50以下である。また、われわれが海岸で浴び
る近赤外光の約1/10程度でもあり非常に安全である。こ
の装置においても、光ファイバ433、ファイバコリメー
タ437を本発明による高指向性光学素子又は多光束高指
向性光学系に置き換え、検出器443として単一の光検出
器ないし2次元光検出器を用いるように変更することに
より、解像力をさらに向上させることができる。
以上、本発明の高指向性光検出器に関して種々の実施
例を説明してきたが、光検出器は必ずしも2次元光検出
器である必要はなく、1次元方向のみの分解能を有する
1次元光検出器であってもよい。また、本発明は上記し
た実施例に限定されることなく種々の変形が可能であ
る。なお、第10図から第17図の多光束高指向性光学系の
分解能は各高指向性光学素子の径で決まってしまうの
で、可能な限り細い素子を用いるようにすれば、より高
い分解能で2次元的に強度分布している平面波を検出す
ることができる。
〔発明の効果〕
本発明の第1及び第2の高指向性光検出器において
は、その高指向性光学素子が、凸レンズとその焦点面に
配置されたピンホール又は光ファイバーからなり、前記
ピンホール又は光ファイバーのコアは前記凸レンズによ
るフランフォーファ回折像の第1暗輪以下の直径を有す
るので、前記凸レンズに所定方向から入射する平面波成
分の大部分のエネルギーは取り出すことができるが、そ
の方向と異なる方向からくる成分、散乱成分は殆ど取り
除くことができる。したがって、このような高指向性光
学素子を複数本束ねて構成した多光束高指向性光学系も
所定方向から入射する1次元又は2次元的強度分布を有
する平面波のみを明るく分解能よく取り出すことができ
るので、これと1次元又は2次元光検出器を組み合わせ
ることにより、指向性、分解能が高く、感度のよい高指
向性光検出器が得られ、例えば、生体等の散乱体内の吸
収分布を検出するのに適した高指向性光検出器となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の高指向性光検出器に用いる多光束高指
向性光学系を構成する高指向性光学素子の基本的原理を
説明するための図、第2図から第9図はそれぞれ高指向
性光学素子の実施例を説明するための図、第10図から第
17図はそれぞれ本発明の高指向性光検出器に用いる多光
束高指向性光学系の実施例を説明するための図、第18図
から第21図は本発明による第1の高指向性光検出器のい
くつかの実施例を説明するための図、第22図から第25図
は本発明による第2の高指向性光検出器のいくつかの実
施例を説明するための図、第26図及び第27図は本発明に
よる第3の高指向性光検出器の2つの実施例を説明する
ための図、第28図は本発明による第3の高指向性光検出
器の作用を説明するための図、第29図から第37図は公知
の2次元光検出器の例を説明するための図、第38図及び
第39図は本発明による高指向性光検出器を生体レーザー
・センシング・トモグラフィーに適用した場合の概念
図、第40図は本発明による高指向性光検出器を従来公知
の女性の乳房の乳ガン診断装置に適用する場合の構成を
示す図、第41図は従来の光吸収分布像を得る装置の構成
を示す図、第42図及び第43図は先の出願において提案し
た高指向性光学素子を説明するための図である。 L……凸レンズ、P0……レンズ開口、P1……入口開口、
P2……ピンホール、Ob、Ob1、Ob2……対物レンズ、P…
…ピンホール、GL、GL1、GL2……屈折率分布レンズ、SM
……シングルモードファイバー、B……接着剤、GA、GA
1、GA2……屈折率分布レンズアレイ、PA……ピンホール
アレイ、PM、PM1、PM2……平板マイクロレンズ、SA……
シングルモードファイバーアレイ、SH……シングルモー
ドファイバー配列体、S……支持具、LU……単位凸レン
ズ、FD……フランフォーファ回折像、11〜18……多光束
高指向性光学系、20……2次元光検出器、21……光電変
換面、20……レーザー、201……高指向性光学素子、20
2、206……高指向性光検出器、203……モニター、204…
…ビーム拡大器、205……高指向性光学系、403……生体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−208804(JP,A) 実開 平2−5112(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01J 1/04 G01N 21/17

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】凸レンズとその焦点面に配置されたピンホ
    ールからなり、前記ピンホールは前記凸レンズによるフ
    ランフォーファ回折像の第1暗輪以下の直径を有し、前
    記凸レンズに所定方向から入射する平面波成分のみを取
    り出すようにした高指向性光学素子を複数本束ねて構成
    した多光束高指向性光学系と、前記多光束高指向性光学
    系の出射側に配置した1次元又は2次元光検出器とを備
    え、所定方向から入射する1次元又は2次元的強度分布
    を有する平面波のみを取り出して検出するように構成し
    たことを特徴とする高指向性光検出器。
  2. 【請求項2】前記高指向性光学素子は、前記凸レンズと
    実質的に同一の第2の凸レンズが前記ピンホールの出射
    側に配置されており、前記第2凸レンズの前側の焦点面
    が前記ピンホール面と一致するように配置されていて、
    前記ピンホールを通過した光成分を平面波に変換して出
    射するようになっていることを特徴とする請求項1記載
    の高指向性光検出器。
  3. 【請求項3】凸レンズとその焦点面に配置された光ファ
    イバーからなり、前記光ファイバーのコアは前記凸レン
    ズによるフランフォーファ回折像の第1暗輪以下の直径
    を有し、前記凸レンズに所定方向から入射する平面波成
    分のみを取り出すようにした高指向性光学素子を複数本
    束ねて構成した多光束高指向性光学系と、前記多光束高
    指向性光学系の出射側に配置した1次元又は2次元光検
    出器とを備え、所定方向から入射する1次元又は2次元
    的強度分布を有する平面波のみを取り出して検出するよ
    うに構成したことを特徴とする高指向性光検出器。
  4. 【請求項4】前記高指向性光学素子は、前記凸レンズと
    実質的に同一の第2の凸レンズが前記光ファイバーの出
    射側に配置されており、前記第2凸レンズの前側の焦点
    面が前記光ファイバーの出射面と一致するように配置さ
    れていて、前記光ファイバーを通過した光成分を平面波
    に変換して出射するようになっていることを特徴とする
    請求項3記載の高指向性光検出器。
JP7768990A 1990-03-26 1990-03-26 波形遠隔測定装置 Expired - Fee Related JP2930650B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7768990A JP2930650B2 (ja) 1990-03-26 1990-03-26 波形遠隔測定装置
US07/672,973 US5231464A (en) 1990-03-26 1991-03-21 Highly directional optical system and optical sectional image forming apparatus employing the same
EP91302656A EP0449597B1 (en) 1990-03-26 1991-03-25 Highly directional optical system and optical sectional image forming apparatus employing the same
DE69131334T DE69131334T2 (de) 1990-03-26 1991-03-25 Optisches Richtsystem für optisches Teilbildwiedergabegerät

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7768990A JP2930650B2 (ja) 1990-03-26 1990-03-26 波形遠隔測定装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03274426A JPH03274426A (ja) 1991-12-05
JP2930650B2 true JP2930650B2 (ja) 1999-08-03

Family

ID=13640862

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7768990A Expired - Fee Related JP2930650B2 (ja) 1990-03-26 1990-03-26 波形遠隔測定装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2930650B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109341858A (zh) * 2018-12-04 2019-02-15 河北大学 一种渐变型散射结构光谱分析装置及光谱复原方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH03274426A (ja) 1991-12-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0449597B1 (en) Highly directional optical system and optical sectional image forming apparatus employing the same
US8227754B2 (en) Optical imaging detector
US7244955B2 (en) Computed radiography systems and methods of use
Prout et al. Detector concept for OPET-A combined PET and optical imaging system
US8653464B2 (en) Combination of single photon emission computed tomography and optical imaging detector
CN108370424A (zh) 成像元件、驱动方法和电子设备
EP0416025A4 (en) Multi-dimensional imaging system
JP2622567B2 (ja) 高感度光学的イメージ装置
JPH0921963A (ja) 内視鏡装置
GB2194334A (en) An apparatus for optically measuring a three-dimensional object
JPH04122248A (ja) 光断層像画像化装置
JP2930650B2 (ja) 波形遠隔測定装置
Peter et al. Development and initial results of a tomographic dual-modality positron/optical small animal imager
JPH0537202U (ja) 光による医学的撮像のための装置
US8735837B2 (en) Gamma camera system
JP2003520345A (ja) 光画像装置のマルチプル検出器としてのccdアレイ
JPH0483149A (ja) 蛍光像画像化装置
JPH02240545A (ja) 光断層像画像化装置
JPH1039038A (ja) X線検出装置
JPH02239844A (ja) 高指向性結像素子及び高指向性結像装置
Thorson et al. Spectrometer system and detector tests for the TFTR alpha‐CHERS experiment
Ohta et al. Optical Biosensors: Implantable Multimodal Devices in Freely Moving Rodents
JPH03276120A (ja) 高指向性光学装置
Castracane et al. High-resolution image intensifier development: preliminary results
JPH0372226A (ja) 高感度多波長分光装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees