JPH0921914A - 液晶表示素子用補償フィルムおよび該補償フィルムを組み込んだ液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示素子用補償フィルムおよび該補償フィルムを組み込んだ液晶表示装置

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JPH0921914A
JPH0921914A JP7201246A JP20124695A JPH0921914A JP H0921914 A JPH0921914 A JP H0921914A JP 7201246 A JP7201246 A JP 7201246A JP 20124695 A JP20124695 A JP 20124695A JP H0921914 A JPH0921914 A JP H0921914A
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康司 佐藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ハイブリッド液晶ディスプレーの補償板とし
て色補償を行えると共に従来にない視野角拡大を図るこ
とが可能な補償フィルムを提供する。 【構成】 ハイブリッドネマチック配向構造を持つ駆動
用液晶セルと、偏光板を備えた液晶表示素子に用いる液
晶性光学フィルムより成る補償フィルムであって、該フ
ィルムがディスコティック液晶性材料から形成されたデ
ィスコティック液晶の配向形態を固定化したフィルムで
あり、該配向形態が、ディスコティック液晶のダイレク
ターとフィルム平面とのなす角度が、フィルムの上面と
下面で異なるハイブリッド配向である液晶表示素子用補
償フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハイブリッドネマ
チック配向を利用した液晶ディスプレーに対し、色補償
を行うと同時に視野角補償を行うことができる補償フィ
ルムに関する。
【0002】
【従来の技術】ハイブリッドネマチック配向を利用した
液晶ディスプレー(HAN=Hybrid Align
ed Nematic)では、図1に示したように、片
側の基板界面付近ではネマチック液晶分子は基板に対し
略平行に並び、反対側の基板界面付近では分子が基板に
対し略垂直に配向している。この方式は、低い電圧で駆
動できる、階調表示が容易であるという特徴を持つが
(S.Matsumoto,M.Kawamoto a
nd K.Mizunoya:J.Appl.Phy
s.47,3842(1976))、現在までほとんど
実用化されることは無かった。この方式の大きな問題の
一つとしては、液晶セルの上下で配向形態が異なること
による非対称性のために視野角が狭いということが挙げ
られる。液晶ディスプレーでは、偏光板や液晶材料とい
った光学的に異方性を持った材料を用いることから、視
野角の問題は基本的には避けることはできないが、この
方式では特に視野角が狭い。図1のzx面方向から斜め
からみたときは、みかけのリターデーション値が傾き角
に応じて変化する。またyz面方向から斜めからみたと
きは、リターデーション値の変化に加え、z軸方向に沿
っての配向変化に起因する旋光分散の影響も生じる。
【0003】この方式のディスプレーの視野角を補償す
るには、液晶セルと逆の屈折率構造を有するものが有効
と考えられる。さらに、補償板は色補償効果を有してい
なければならない。すなわち、液晶セルは正面から見た
とき多かれ少なかれ図1のx方向に遅相軸をもつリター
デーションが生じる。従って、コントラスト比の高い表
示を得るためには、黒表示時における液晶セルの持つ面
内のリターデーションを相殺することによる色補償を行
う必要がある。色補償だけであれば従来の一軸延伸フィ
ルム等で行うことは原理的には可能である。しかし、視
野角補償を行うことのできる光学フィルム、あるいは色
補償と視野角補償を同時に行えるような光学フィルムは
従来得られていなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記課題を
解決するものであり、ハイブリッドネマチック配向した
駆動用液晶セルを有する液晶ディスプレーの補償板とし
て、色補償を行えると共に従来にない視野角拡大を図る
ことが可能な補償フィルム、詳しくはディスコティック
液晶のハイブリッド配向形態を固定化して成る補償フィ
ルムを提供するものである。さらに本発明は、該補償フ
ィルムを組み込んだ液晶表示装置を提供するものであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明の第1
は、ハイブリッドネマチック配向構造を持つ駆動用液晶
セルと、一対の偏光板を備えた液晶表示素子に用いる、
液晶性光学フィルムより成る補償フィルムであって、該
フィルムがディスコティック液晶性材料から形成された
ディスコティック液晶の配向形態を固定化したフィルム
であり、該配向形態が、ディスコティック液晶のダイレ
クターとフィルム平面とのなす角度が、フィルムの上面
と下面で異なるハイブリッド配向であることを特徴とす
る液晶表示素子用補償フィルムに関する。
【0006】また本発明の第2は、ハイブリッドネマチ
ック配向構造を持つ駆動用液晶セルと、一枚の偏光板を
備えた反射型の液晶表示素子に用いる、液晶性光学フィ
ルムより成る補償フィルムであって、該フィルムがディ
スコティック液晶性材料から形成されたディスコティッ
ク液晶の配向形態を固定化したフィルムであり、該配向
形態が、ディスコティック液晶のダイレクターとフィル
ム平面とのなす角度が、フィルムの上面と下面で異なる
ハイブリッド配向であることを特徴とする液晶表示素子
用補償フィルムに関する。
【0007】また本発明の第3は、ハイブリッド配向
が、ディスコティック液晶のダイレクターがフィルムの
一方の面においては、フィルム平面と60度以上90度
以下の角度をなしており、フィルムの他の面において
は、0度以上50度以下の角度をなすハイブリット配向
であることを特徴とする前記第1または第2の液晶表示
素子用補償フィルムに関する。
【0008】また本発明の第4は、前記第1または第3
の液晶表示素子用補償フィルムを少なくとも1枚組み込
んだことを特徴とする、ハイブリッドネマチック配向構
造を持つ駆動用液晶セルと互いに偏光方向が直交した一
対の偏光板とを備えた液晶表示装置に関する。
【0009】さらに本発明の第5は、前記第2または第
3の液晶表示素子用補償フィルムを少なくとも1枚組み
込んだことを特徴とする、ハイブリッドネマチック配向
構造を持つ駆動用液晶セルと一枚の偏光板とを備えた液
晶表示装置に関する。
【0010】以下、木発明について詳しく説明する。本
発明の補償の対象は、駆動用液晶セルを構成する2枚の
基板間に封入せしめられたネマチック液晶分子が、該基
板界面において該液晶分子の配向がそれぞれ異なった構
造を有する液晶セルを利用した液晶ディスプレーであ
る。上記の如き液晶ディスプレーとしては、ハイブリッ
ドネマチック配向を利用した液晶ディスプレーが一例と
して挙げられる。該デイスプレーの駆動用液晶セルは、
片側の基板界面付近ではネマチック液晶分子が基板に対
し、略平行に並び、反対側の基板界面付近では該分子が
基板面に対し略垂直に並んだ配向を有したものである。
一般にこの駆動用液晶セルを構成する2枚の基板は、そ
れぞれ異なる配向処理が施される。通常、片側の基板
は、駆動用液晶セル内に封入せしめられたネマチック液
晶分子を、平面配向させ、かつダイレクターを一方向に
揃えるために、ラビングポリイミド配向膜や、ラビング
ポリビニルアルコール配向膜などのラビング処理を施し
た有機薄膜を設ける。またもう一方の基板には、駆動用
液晶セルに封入せしめられたネマチック液晶分子を基板
に対して垂直配向を形成させるために、シランカッブリ
ング剤、クロムなどの金属錯体、または長鎖アルキル基
を有する界面活性剤などで該基板が配向処理されたもの
が用いられる。
【0011】この二枚のセル基板の間に挟むべき液晶は
棒状(calamitic)のネマチック液晶であり、
誘電異方性(Δε)は正であっても負であっても良い。
誘電異方性が正(Δε>0)の時、電圧の印加により、
液晶分子はダイレクターがより基板に垂直になるように
配向変化をし(図1(a)→(b))、誘電異方性が負
の場合(Δε<0)、ダイレクターはより基板に平行に
なろうと変化をする(図1(a)→(c))。本発明で
はいずれに対しても補償が可能である。また低電圧での
状態(a)を黒表示とするか(ノーマリーブラックモー
ド)、より高い電圧を印加した状態を黒表示とするか
(ノーマリーホワイトモード)によって二種類のモード
がありうるが、本発明の補償フィルムではどちらに対し
ても補償を行うことができる。
【0012】以上のように、液晶の誘電異方性、モード
の違いにより、表1に示したような4通りの表示方法が
可能であり、本発明の補償フィルムはいずれに対しても
色補償かつ視野角補償が可能である。なおセルの駆動方
法は、電極にITO等の誘電性の薄膜を用いる単純マト
リクス駆動でもよいし、片側の基板にTFT(Thin
Film Transistor)電極やMIM(M
etal Insulator Metal、別名TF
D=Thin Film Diode)電極を用いるア
クティブマトリクス駆動でも良く、いずれの方式に対し
ても本発明の補償フィルムは適用可能である。また、垂
直配向処理した基板に対してはラビング操作は必ずしも
必要ではないので、アクティブマトリクス駆動を行う際
には、疎水化する基板をアクティブマトリクス電極基板
に選べば、高価な電極のラビング操作による破壊の恐れ
がなくなりコストの観点から好ましい。
【0013】
【表1】 図1参照
【0014】次に本発明のハイブリッド配向を固定化し
た補償フィルムについて説明する。一般にディスコティ
ック液晶は、平面性の高い円盤状の形をしたメソゲンを
有する分子により発現される液晶である。ディスコティ
ック液晶の特徴は、液晶層中の極微小領域における屈折
率が負の一軸性を有することである。図2のように、あ
る平面内での屈折率が等しく(noとする)、その平面
に垂直な方向が光軸(以下、ダイレクターと言う)であ
り、該ダイレクター方向の屈折率をneとしたとき、n
o>neとなっている。こういった微小領域におけるダ
イレクターが液晶層中でどのように配列するかで、得ら
れる構造体の屈折率特性、ひいては光学特性が決定され
る。なお、液晶セルに用いられているネマチック液晶の
屈折率構造は、図2(b)に示したようにディスコティ
ック液晶とは対照的であり、極微小領域においては正の
一軸性の屈折率構造をもっている。
【0015】ディスコティック液晶は通常、液晶層全体
にわたってダイレクターが同一方向を向いている場合、
負の一軸性の構造物となり、従来の方法でディスコティ
ック液晶を均一配向した場合には、通常、図3(a),
(b)の構造をとる。図3の(a)は、ダイレクターが
基板の法線にあることからホメオトロピック配向と呼ば
れる。(b)は、ダイレクターが基板法線から一定角度
傾いたチルト配向である。
【0016】本発明の補償フィルムの有する構造は、前
記のようなホメオトロピック配向やチルト配向、また該
配向形態に基づく負の一軸性構造とは全く異なるもので
ある。すなわちダイレクターがフィルムの上面と下面と
で異なる、好ましくはフィルム厚み方向で徐々に変化し
たハイブリッド配向(図3(c))を形成しており、光
軸は存在せず一軸性は失われたものである。棒状のネマ
チック液晶では、このような厚さ方向でダイレクターが
連続的に変化したものをハイブリッド配向と呼ぶことか
ら(本発明における補償の対象となる液晶セルがまさに
この配向構造をとっている)、本発明においては、この
配向形態もハイブリッド配向と呼ぶことにする。
【0017】一般に充分な視野角補償を行うためには、
補償の対象となる駆動用液晶セルの屈折率の異方性を打
ち消すものでなければならない。補償対象の駆動用液晶
セルでは、正の一軸性の素養をもつ棒状の液晶が、その
ダイレクターを膜厚方向で連続的に変化させたものであ
るので、補償フィルムは負の一軸性の素養をもちつつや
はりダイレクターを膜厚方向で連続的に変化させた図3
(c)の構造のものが望ましい。図3(a)や(b)は
膜厚方向でのダイレクター変化がないので完全な視野角
補償を行うことは困難となる。ハイブリッドネマチック
配向の駆動用液晶セルに対しては、前に述べたように面
内のリターデーションを打ち消して色補償も行わなけれ
ばならない。本発明の補償フィルムはディスコティック
液晶がハイブリッド配向を形成しているため、やはり面
内のリターデーションを有しており、視野角補償を行う
と同時に色補償も行うことができる。
【0018】本発明において、ハイブリッド配向のフィ
ルムの膜厚方向における角度範囲は、フィルムのダイレ
クターとフィルム平面とのなす最小の角度の絶対値、す
なわちフィルムのダイレクターとフィルム平面における
法線とがなす鈍角側ではない角度(0度以上90度以下
の範囲となる角度)をa度とした際に、[90度−a
度]により求められる角度が、フィルムの上面または下
面のいずれか一方においては、通常60度以上90度以
下の角度をなし、当該面の反対面においては、通常0度
以上50度以下である。より好ましくは一方の角度の絶
対値が70度以上90度以下、他方の角度の絶対値が0
度以上30度以下である。
【0019】本発明において、ハイブリッド配向のフィ
ルムの膜厚方向における角度範囲は、フィルムのダイレ
クターとフィルム平面とのなす最小の角度の絶対値、す
なわちフィルムのダイレクターとフィルム平面における
法線とがなす鈍角側ではない角度(0度以上90度以下
の範囲となる角度)をa度とした際に、〔90度−a
度〕により求められる角度が、フィルムの上面または下
面の一方においては、通常60度以上90度以下の角度
をなし、当該面の反対面においては、通常0度以上50
度以下である。より好ましくは一方の角度の絶対値が8
0度以上90度以下、他方の角度の絶対値が0度以上3
0度以下である。
【0020】本発明の補償フィルムは、ハイブリッド配
向を形成しているためにダイレクターが厚み方向で異な
る方向を向いており、フィルムという構造体として見た
場合、もはや光軸は存在せず一軸性は失われている。こ
のような、液晶の配向形態中を光が通過する際、従来得
られなかった複雑な複屈折挙動を観察することができ
る。
【0021】次に、本発明に用いるディスコティック液
晶性材料について説明する。該材料は、ディスコティッ
ク液晶性化合物単独、または、少なくとも1種の該液晶
性化合物を含有する組成物からなる。ディスコティック
液晶はC.Destradeらにより、その分子の配向
秩序によってND相(discotic nemati
c phase)、Dho相(hexagonal o
rdered columnar phase)、Dh
d相(hexagonal disordered c
olumnar phase)、Drd相(recta
ngular disordered columna
r phase)、Dob相(oblique col
umnar phase)のように分類されている
(C.Destrade et al.Mol.Cry
st.Liq.Cryst.106,121(198
4))。本発明において、これらの分子の配向秩序は特
に限定はされないが、配向の容易さの観点から、配向秩
序の最も低いND相を少なくとも有する材料が好まし
く、特に好ましいのはND相のみを唯一液晶相として有
するものである。
【0022】本発明に用いられるディスコティック液晶
性材料は、その液晶状態における配向形態を損なうこと
なく固定化するために、固定化時に液晶相から結晶相へ
の転移が起こらないものが好ましい。またフィルムを形
成した際、使用条件下で配向形態が保たれ、且つ、固体
と同様に取扱いができるものが望ましい。さらに、本発
明でいう固定化した、という状態は、液晶構造がアモル
ファスなガラス状態で凍結された状態が最も典型的、且
つ好ましい態様ではあるが、それだけには限定されず、
本発明の補償フィルムの使用条件下、具体的には、通常
0℃から50℃、より過酷な条件下では−30℃から7
0℃の温度範囲において、該フィルムに流動性が無く、
また外場や外力によって配向形態に変化を生じさせるこ
となく、固定化された配向形態を安定に保ち続けること
ができる状態を指すものである。以上のことより、本発
明に用いられるディスコティック液晶性材料としては、
以下のいずれかの性質を持つものが好ましい。
【0023】 液晶状態より低温域にガラス相のみを
有し、結晶相を持たない。液晶状態より温度を下げてい
くとガラス状態で固定化される。 液晶状態より低温域に結晶相を有し、さらに結晶相
より低温域にガラス相を有するものであって、液晶状態
から温度を下げたとき、結晶相が出現せず(結晶相が過
冷却する場合、または昇温時のみに結晶化を起こすモノ
トロピックな場合)、液晶状態より温度を下げていくと
ガラス状態で固定化される。
【0024】 液晶状態より低温域に結晶相を有する
が、さらに低温域においては、明瞭なガラス転移を示さ
ないものであって、液晶状態から温度を下げたとき、結
晶相が出現しない(結晶相が過冷却する場合、または昇
温時のみに結晶化を起こすモノトロピックな場合)。こ
の場合、融点(固定化した後、再度高温に加熱したとき
に観察される)よりさらに低い温度では、分子の流動性
が極めて制限された状況にある、実用上固体の材料と見
なせる。 液晶状態より低温域で、昇温過程および降温過程に
おいても明瞭な結晶への転移もガラス状態への転移も観
測されないが、液晶状態における配向形態を固定化した
際、本フィルムの使用温度範囲内で流動性が全く無く、
且つ、ズリなどの外力や外場を加えても配向形態が変化
しない。
【0025】上記のうち、より好ましいものはおよび
のいずれかの場合であり、最も好ましいのはの性質
を持ったものを用いる場合である。尚、およびのい
ずれの場合でも実用上差し支えなく用いることができる
が、フィルムの使用条件下で配向の乱れが起こる可能性
がないことを注意深く確かめる必要性がある。具体的に
は、通常0℃から50℃の温度範囲において、例えばズ
リなどを強制的に加え、配向形態に乱れが生じなければ
特に問題はない。ズリなどによって配向形態に乱れが生
じた場合、本来の光学性能は失われ、その後如何なる処
理を施しても元の配向形態に戻すことは困難であり、実
際の使用において大きな問題となる。
【0026】本発明に用いるディスコティック液晶性材
料は、上記のいずれかの性質を持つと同時に、均一な欠
陥のない配向のために、良好なドメイン合一性を示すも
のが望ましい。ドメインの合一性が悪い場合には、得ら
れる構造がポリドメインとなり、ドメイン同士の境界に
配向欠陥が生じ、光を散乱するようになる。また、フィ
ルムの透過率低下にもつながるので望ましくない。次
に、該液晶性材料と成りうるディスコティック液晶性化
合物について説明する。該化合物の具体的な構造は、主
にディスコティック液晶相を発現させるのに必須の円盤
状の中心部分(ディスコゲン)と、液晶相を安定化する
ために必要な置換基とで構成される。該置換基は、一官
能性のものが好ましく用いられるが、二官能性のものを
用いてディスコゲン同士を一部連結させ、オリゴマー化
またはポリマー化させたりして得られる化合物でも本発
明の材料として好ましく用いることができる。以上、具
体的に本発明に用いることができるディスコティック液
晶性化合物の分子構造を示す。
【0027】
【化1】 ,R,Rは以下の群より選ばれる同一もしくは
異なる、一官能性もしくは二官能性の置換基。一官能性
の置換基としては、
【0028】
【化2】 ただし、C2n+1は直鎖もしくは分岐のアルキル
基で、nは1以上18以下の整数、より好ましくは3以
上14以下の整数。二官能性の置換基としては、
【0029】
【化3】 ただし、C2mは直鎖もしくは分岐のアルキレン鎖
で、mは2以上16以下の整数、より好ましくは4以上
12以下の整数。具体的な構造を例示すれば、
【0030】
【化4】 ただしp,qおよびrは、1以上18以下の整数、より
好ましくは3以上14以下の整数。
【0031】
【化5】 ただしp,qおよびrは、1以上18以下の整数、より
好ましくは3以上14以下の整数。
【0032】
【化6】 ただしp,qおよびrは、1以上18以下の整数、より
好ましくは3以上14以下の整数。
【0033】
【化7】 ただしp,qおよびrは、1以上18以下の整数、より
好ましくは3以上14以下の整数。
【0034】
【化8】 ただしp,qおよびrは、1以上18以下の整数、より
好ましくは3以上14以下の整数。
【0035】
【化9】 で表されるポリマー。Qは、
【0036】
【化10】 ここでnは1以上18以下の整数、より好ましくは3以
上14以下の整数。mは2以上16以下の整数、より好
ましくは4以上12以下の整数。平均分子量は4,00
0以上100,000以下の範囲。
【0037】
【化11】 ,R,Rは以下の群より選ばれる同一もしくは
異なる、一官能性もしくは二官能性の置換基。一官能性
の置換基としては、
【0038】
【化12】 ただし、C2n+1は直鎖もしくは分岐のアルキル
基で、nは1以上18以下の整数、より好ましくは3以
上14以下の整数。二官能性の置換基としては、
【0039】
【化13】 ただし、C2mは直鎖もしくは分岐のアルキレン鎖
で、mは2以上16以下の整数、より好ましくは4以上
12以下の整数。具体的な構造を例示すれば、
【0040】
【化14】 ただしp,qおよびrは、1以上18以下の整数、より
好ましくは3以上14以下の整数。
【0041】
【化15】 ただしp,qおよびrは、1以上18以下の整数、より
好ましくは3以上14以下の整数。
【0042】
【化16】 ただしp,qおよびrは、1以上18以下の整数、より
好ましくは3以上14以下の整数。
【0043】
【化17】 ただしp,qおよびrは、1以上18以下の整数、より
好ましくは3以上14以下の整数。
【0044】
【化18】 ただしp,qおよびrは、1以上18以下の整数、より
好ましくは3以上14以下の整数。
【0045】
【化19】 ただしp,qおよびrは、1以上18以下の整数、より
好ましくは3以上14以下の整数。
【0046】
【化20】 で表されるポリマー。平均分子量は4,000以上10
0,000以下の範囲。Qは、
【0047】
【化21】 ただし、nは1以上18以下の整数、より好ましくは3
以上14以下の整数。mは2以上16以下の整数、より
好ましくは4以上12以下の整数。
【0048】
【化22】 ,R,R,Rは以下の群より選ばれる同一も
しくは異なる、一官能性もしくは二官能性の置換基。一
官能性の置換基としては、
【0049】
【化23】 ただし、C2n+1は直鎖もしくは分岐のアルキル
基で、nは1以上18以下の整数、より好ましくは3以
上14以下の整数。二官能性の置換基としては、
【0050】
【化24】 ただし、C,H2mは直鎖もしくは分岐のアルキレン
鎖で、mは2以上16以下の整数、より好ましくは4以
上12以下の整数。具体的な構造を例示すれば、
【0051】
【化25】 ただしp,q,rおよびsは、1以上18以下の整数、
より好ましくは3以上14以下の整数。
【0052】
【化26】 ただしp,q,rおよびsは、1以上18以下の整数、
より好ましくは3以上14以下の整数。
【0053】
【化27】 ただしp,q,rおよびsは、1以上18以下の整数、
より好ましくは3以上14以下の整数。
【0054】
【化28】 ただしp,q,rおよびsは、1以上18以下の整数、
より好ましくは3以上14以下の整数。
【0055】
【化29】 ただしp,q,rおよびsは、1以上18以下の整数、
より好ましくは3以上14以下の整数。
【0056】
【化30】 ただしp,q,rおよびsは、1以上18以下の整数、
より好ましくは3以上14以下の整数。
【0057】
【化31】 ただしp,q,rおよびsは、1以上18以下の整数、
より好ましくは3以上14以下の整数。
【0058】
【化32】 ,R,R,R,R,Rは以下の群より選
ばれる同一もしくは異なる、一官能性もしくは二官能性
の置換基。一官能性の置換基としては、
【0059】
【化33】 ただし、C2n+1は直鎖もしくは分岐のアルキル
基で、nは1以上18以下の整数、より好ましくは3以
上14以下の整数、kは1,2もしくは3。二官能性の
置換基としては、
【0060】
【化34】 ただし、C2mは直鎖もしくは分岐のアルキレン鎖
で、mは2以上16以下の整数、より好ましくは4以上
12以下の整数。具体的な例としては、
【0061】
【化35】 ただし、p,q,r,s,tおよびuは、1以上18以
下の整数、より好ましくは3以上14以下の整数。
【0062】
【化36】 ただし、p,q,r,s,tおよびuは、1以上18以
下の整数、より好ましくは3以上14以下の整数。
【0063】
【化37】 ただし、p,q,r,s,tおよびuは、1以上18以
下の整数、より好ましくは3以上14以下の整数。
【0064】
【化38】 ただし、p,q,r,s,tおよびuは、1以上18以
下の整数、より好ましくは3以上14以下の整数。
【0065】
【化39】 ただし、p,q,r,s,tおよびuは、1以上18以
下の整数、より好ましくは3以上14以下の整数。
【0066】
【化40】 ただし、p,q,r,s,tおよびuは、1以上18以
下の整数、より好ましくは3以上14以下の整数。
【0067】
【化41】 ただし、p,q,r,s,tおよびuは、1以上18以
下の整数、より好ましくは3以上14以下の整数。
【0068】
【化42】 で表される組成物。カッコ横の数字はモル組成比を表
す。 0≦x≦6、0≦y≦6。 p,q,rは1以上18以下の整数、より好ましくは3
以上14以下の整数。
【0069】
【化43】 で表される組成物。カッコ横の数字はモル組成比を表
す。 0≦x≦6。 p,qは1以上18以下の整数、より好ましくは3以上
14以下の整数。
【0070】
【化44】 で表される組成物。カッコ横の数字はモル組成比を表
す。 0≦x≦6、0≦y≦6。 p,q,rは1以上18以下の整数、より好ましくは3
以上14以下の整数。
【0071】
【化45】 ただし、p,q,r,s,t,u,vおよびwは、3以
上18以下の整数、より好ましくは5以上14以下の整
数。kは1,2もしくは3。
【0072】
【化46】 ただし、p,q,r,s,t,u,v,w,aおよびb
は、1以上18以下の整数、より好ましくは3以上14
以下の整数。Qは、
【0073】
【化47】 ただし、mは2以上16以下の整数。より好ましくはQ
は、
【0074】
【化48】 ただし、mは2以上18以下の整数、さらに好ましくは
4以上12以下の整数。
【0075】
【化49】 ただし、p,q,r,s,t,u,v,w,aおよびb
は、1以上18以下の整数、より好ましくは3以上14
以下の整数。Qは、
【0076】
【化50】 ただし、mは2以上16以下の整数。より好ましくはQ
は、
【0077】
【化51】 ただし、mは2以上16以下の整数、さらに好ましくは
4以上12以下の整数。
【0078】
【化52】 ただし、p,q,r,s,t,u,v,w,aおよびb
は、1以上18以下の整数、より好ましくは3以上14
以下の整数。Qは、
【0079】
【化53】 ただし、mは2以上16以下の整数。より好ましくはQ
は、
【0080】
【化54】 ただし、mは2以上16以下の整数、さらに好ましくは
4以上12以下の整数。
【0081】
【化55】 ただし、p,q,r,s,t,u,v,w,a,b,
c,d,eおよびfは、1以上18以下の整数、より好
ましくは3以上14以下の整数。Qは、
【0082】
【化56】 ただし、mは2以上16以下の整数。より好ましくはQ
は、
【0083】
【化57】 ただし、mは2以上16以下の整数、さらに好ましくは
4以上12以下の整数。
【0084】
【化58】 ただし、p,q,r,s,t,u,v,w,a,b,
c,d,eおよびfは、1以上18以下の整数、より好
ましくは3以上14以下の整数。Qは、
【0085】
【化59】 ただし、mは2以上16以下の整数。より好ましくはQ
は、
【0086】
【化60】 ただし、mは2以上16以下の整数、さらに好ましくは
4以上12以下の整数。
【0087】
【化61】 で表されるポリマー。ただし、p,q,r,s,t,
u,v,wは、1以上18以下の整数、より好ましくは
3以上14以下の整数。平均分子量は5,000から1
00,000の範囲。Qは、
【0088】
【化62】 ただし、mは2以上16以下の整数。より好ましくはQ
は、
【0089】
【化63】 ただし、mは2以上16以下の整数、さらに好ましくは
4以上12以下の整数。
【0090】
【化64】 ,R,R,R,R,Rは以下の群より選
ばれる同一もしくは異なる、一官能性もしくは二官能性
の置換基。一官能性の置換基としては、
【0091】
【化65】 ただし、C2n+1は直鎖もしくは分岐のアルキル
基で、nは1以上18以下の整数、より好ましくは3以
上14以下の整数、kは1,2もしくは3。二官能性の
置換基としては、
【0092】
【化66】 ただし、C2mは直鎖もしくは分岐のアルキレン鎖
で、mは2以上16以下の整数、より好ましくは4以上
12以下の整数。具体的な例としては、
【0093】
【化67】 ただし、p,q,r,s,tおよびuは、1以上18以
下の整数、より好ましくは3以上14以下の整数。
【0094】
【化68】 ただし、p,q,r,s,tおよびuは、1以上18以
下の整数、より好ましくは3以上14以下の整数。
【0095】
【化69】 ただし、p,q,r,s,tおよびuは、1以上18以
下の整数、より好ましくは3以上14以下の整数。
【0096】
【化70】 ただし、p,q,r,s,tおよびuは、1以上18以
下の整数、より好ましくは3以上14以下の整数。
【0097】
【化71】 ただし、p,q,r,s,tおよびuは、1以上18以
下の整数、より好ましくは3以上14以下の整数。
【0098】
【化72】 ただし、p,q,r,s,tおよびuは、1以上18以
下の整数、より好ましくは3以上14以下の整数。
【0099】
【化73】 ただし、p,q,r,s,tおよびuは、1以上18以
下の整数、より好ましくは3以上14以下の整数。
【0100】
【化74】 で表される組成物。カッコ横の数字はモル組成比を表
す。 0≦x≦6、0≦y≦6。 p,q,rは1以上18以下の整数、より好ましくは3
以上14以下の整数。
【0101】
【化75】 で表される組成物。カッコ横の数字はモル組成比を表
す。 0≦x≦6。 p,qは1以上18以下の整数、より好ましくは3以上
14以下の整数。
【0102】
【化76】 で表される組成物。カッコ横の数字はモル組成比を表
す。 0≦x≦6、0≦y≦6。 p,q,rは1以上18以下の整数、より好ましくは3
以上14以下の整数。
【0103】
【化77】 ただし、p,q,r,s,t,u,v,w,aおよびb
は、1以上18以下の整数、より好ましくは3以上14
以下の整数。Qは、
【0104】
【化78】 ただし、mは2以上16以下の整数。より好ましくはQ
は、
【0105】
【化79】 ただし、mは2以上16以下の整数、さらに好ましくは
4以上12以下の整数。
【0106】
【化80】 で表されるポリマー。ただし、p,q,r,s,t,
u,v,wは、1以上18以下の整数、より好ましくは
3以上14以下の整数。平均分子量は5,000から1
00,000の範囲。Qは、
【0107】
【化81】 ただし、mは2以上16以下の整数。より好ましくはQ
は、
【0108】
【化82】 ただし、mは2以上16以下の整数、さらに好ましくは
4以上12以下の整数。
【0109】
【化83】 ,R,R,R,R,Rは以下の群より選
ばれる同一もしくは異なる、一官能性もしくは二官能性
の置換基。一官能性の置換基としては、
【0110】
【化84】 ただし、C2n+1は直鎖もしくは分岐のアルキル
基で、nは1以上18以下の整数、より好ましくは3以
上14以下の整数、kは1,2もしくは3。二官能性の
置換基としては、
【0111】
【化85】 ただし、C,H2mは直鎖もしくは分岐のアルキレン
鎖で、mは2以上16以下の整数、より好ましくは4以
上12以下の整数。具体的な構造を例示すれば、
【0112】
【化86】 ただし、p,q,r,s,tおよびuは、1以上18以
下の整数、より好ましくは3以上14以下の整数。
【0113】
【化87】 ただし、p,q,r,s,tおよびuは、1以上18以
下の整数、より好ましくは3以上14以下の整数。
【0114】
【化88】 ただし、p,q,r,s,tおよびuは、1以上18以
下の整数、より好ましくは3以上14以下の整数。
【0115】
【化89】 ただし、p,q,r,s,tおよびuは、1以上18以
下の整数、より好ましくは3以上14以下の整数。
【0116】
【化90】 ただし、p,q,r,s,tおよびuは、1以上18以
下の整数、より好ましくは3以上14以下の整数。
【0117】
【化91】 ただし、p,q,r,s,tおよびuは、1以上18以
下の整数、より好ましくは3以上14以下の整数。
【0118】
【化92】 ただし、p,q,r,s,tおよびuは、1以上18以
下の整数、より好ましくは3以上14以下の整数。
【0119】
【化93】 で表される組成物。カッコ横の数字はモル組成比を表
す。 0≦x≦6、0≦y≦6。 p,q,rは1以上18以下の整数、より好ましくは3
以上14以下の整数。
【0120】
【化94】 で表される組成物。カッコ横の数字はモル組成比を表
す。 0≦x≦6。 p,qは1以上18以下の整数、より好ましくは3以上
14以下の整数。
【0121】
【化95】 で表される組成物。カッコ横の数字はモル組成比を表
す。 0≦x≦6、0≦y≦6。 p,q,rは1以上18以下の整数、より好ましくは3
以上14以下の整数。
【0122】
【化96】 ただし、p,q,r,s,tおよびuは、1以上18以
下の整数、より好ましくは3以上14以下の整数、kは
1,2もしくは3。
【0123】
【化97】 ただし、p,q,r,s,t,u,v,w,aおよびb
は、1以上18以下の整数、より好ましくは3以上14
以下の整数。Qは、
【0124】
【化98】 ただし、mは2以上16以下の整数。より好ましくはQ
は、
【0125】
【化99】 ただし、mは2以上16以下の整数、さらに好ましくは
4以上12以下の整数。
【0126】
【化100】 ただし、p,q,r,s,t,u,v,w,aおよびb
は、1以上18以下の整数、より好ましくは3以上14
以下の整数。Qは、
【0127】
【化101】 ただし、mは2以上16以下の整数。より好ましくはQ
は、
【0128】
【化102】 ただし、mは2以上16以下の整数、さらに好ましくは
4以上12以下の整数。
【0129】
【化103】 ただし、p,q,r,s,t,u,v,w,aおよびb
は、1以上18以下の整数、より好ましくは3以上14
以下の整数。Qは、
【0130】
【化104】 ただし、mは2以上16以下の整数。より好ましくはQ
は、
【0131】
【化105】 ただし、mは2以上16以下の整数、さらに好ましくは
4以上12以下の整数。
【0132】
【化106】 ただし、p,q,r,s,t,u,v,w,a,b,
c,d,eおよびfは、1以上18以下の整数、より好
ましくは3以上14以下の整数。Qは、
【0133】
【化107】 ただし、mは2以上16以下の整数。より好ましくはQ
は、
【0134】
【化108】 ただし、mは2以上16以下の整数、さらに好ましくは
4以上12以下の整数。
【0135】
【化109】 で表されるポリマー。ただし、p,q,r,s,t,
u,v,wは、1以上18以下の整数、より好ましくは
3以上14以下の整数。平均分子量は5,000から1
00,000の範囲。Qは、
【0136】
【化110】 ただし、mは2以上16以下の整数。より好ましくはQ
は、
【0137】
【化111】 ただし、mは2以上16以下の整数、さらに好ましくは
4以上12以下の整数。
【0138】
【化112】 ,R,R,R,R,Rは以下の群より選
ばれる同一もしくは異なる、一官能性もしくは二官能性
の置換基。一官能性の置換基としては、
【0139】
【化113】 ただし、C2n+1は直鎖もしくは分岐のアルキル
基で、nは1以上18以下の整数、より好ましくは3以
上14以下の整数、kは1,2もしくは3。二官能性の
置換基としては、
【0140】
【化114】 ただし、C2mは直鎖もしくは分岐のアルキレン鎖
で、mは2以上16以下の整数、より好ましくは4以上
12以下の整数。具体的な構造を例示すれば、
【0141】
【化115】 ただし、p,q,r,s,tおよびuは、1以上18以
下の整数、より好ましくは3以上14以下の整数。
【0142】
【化116】 ただし、p,q,r,s,tおよびuは、1以上18以
下の整数、より好ましくは3以上14以下の整数。
【0143】
【化117】 ただし、p,q,r,s,tおよびuは、1以上18以
下の整数、より好ましくは3以上14以下の整数。
【0144】
【化118】 ただし、p,q,r,s,tおよびuは、1以上18以
下の整数、より好ましくは3以上14以下の整数。
【0145】
【化119】 ただし、p,q,r,s,tおよびuは、1以上18以
下の整数、より好ましくは3以上14以下の整数。
【0146】
【化120】 ただし、p,q,r,s,tおよびuは、1以上18以
下の整数、より好ましくは3以上14以下の整数。
【0147】
【化121】 ただし、p,q,r,s,tおよびuは、1以上18以
下の整数、より好ましくは3以上14以下の整数。
【0148】
【化122】 で表される組成物。カッコ横の数字はモル組成比を表
す。 0≦x≦6、0≦y≦6。 p,q,rは1以上18以下の整数、より好ましくは3
以上14以下の整数。
【0149】
【化123】 で表される組成物。カッコ横の数字はモル組成比を表
す。 0≦x≦6。 p,qは1以上18以下の整数、より好ましくは3以上
14以下の整数。
【0150】
【化124】 で表される組成物。カッコ横の数字はモル組成比を表
す。 0≦x≦6、0≦y≦6。 p,q,rは1以上18以下の整数、より好ましくは3
以上14以下の整数。
【0151】
【化125】 ただし、p,q,r,s,tおよびuは、1以上18以
下の整数、より好ましくは3以上14以下の整数、kは
1,2もしくは3。
【0152】
【化126】 ただし、p,q,r,s,t,u,v,w,aおよびb
は、1以上18以下の整数、より好ましくは3以上14
以下の整数。Qは、
【0153】
【化127】 ただし、mは2以上16以下の整数。より好ましくはQ
は、
【0154】
【化128】 ただし、mは2以上16以下の整数、さらに好ましくは
4以上12以下の整数。
【0155】
【化129】 ただし、p,q,r,s,t,u,v,w,aおよびb
は、1以上18以下の整数、より好ましくは3以上14
以下の整数。Qは、
【0156】
【化130】 ただし、mは2以上16以下の整数。より好ましくはQ
は、
【0158】
【化131】 ただし、mは2以上16以下の整数、さらに好ましくは
4以上12以下の整数。
【0158】
【化132】 ただし、p,q,r,s,t,u,v,w,aおよびb
は、1以上18以下の整数、より好ましくは3以上14
以下の整数。Qは、
【0159】
【化133】 ただし、mは2以上16以下の整数。より好ましくはQ
は、
【0160】
【化134】 ただし、mは2以上16以下の整数、さらに好ましくは
4以上12以下の整数。
【0161】
【化135】 ただし、p,q,r,s,t,u,v,w,a,b,
c,d,eおよびfは、1以上18以下の整数、より好
ましくは3以上14以下の整数。Qは、
【0162】
【化136】 ただし、mは2以上16以下の整数。より好ましくはQ
は、
【0163】
【化137】 ただし、mは2以上16以下の整数、さらに好ましくは
4以上12以下の整数。
【0164】
【化138】 で表されるポリマー。ただし、p,q,r,s,t,
u,vおよびwは、1以上18以下の整数、より好まし
くは3以上14以下の整数。平均分子量は5,000か
ら100,000の範囲。Qは、
【0165】
【化139】 ただし、mは2以上16以下の整数。より好ましくはQ
は、
【0166】
【化140】 ただし、mは2以上16以下の整数、さらに好ましくは
4以上12以下の整数。
【0167】また、上記の如き構造式を有する化合物を
側鎖にもつ、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、
ポリシロキサン等のポリマーも好適に用いられる。具体
的には、
【0168】
【化141】 ただし、nは1以上18以下の整数、より好ましくは3
以上14以下の整数。
【0169】
【化142】 ただし、nは1以上18以下の整数、より好ましくは3
以上14以下の整数。
【0170】
【化143】 ただし、nは1以上18以下の整数、より好ましくは3
以上14以下の整数。
【0171】
【化144】 ただし、nは1以上18以下の整数、より好ましくは3
以上14以下の整数。
【0172】
【化145】 ただし、nは1以上18以下の整数、より好ましくは3
以上14以下の整数。
【0173】
【化146】 ただし、nは1以上18以下の整数、より好ましくは3
以上14以下の整数。
【0174】
【化147】 ただし、nは1以上18以下の整数、より好ましくは3
以上14以下の整数、mは2以上16以下の整数、より
好ましくは4以上12以下の整数。
【0175】
【化148】 ただし、nは1以上18以下の整数、より好ましくは3
以上14以下の整数、mは2以上16以下の整数、より
好ましくは4以上12以下の整数。
【0176】
【化149】 ただし、nは1以上18以下の整数、より好ましくは3
以上14以下の整数、mは2以上16以下の整数、より
好ましくは4以上12以下の整数。
【0177】
【化150】 ただし、nは1以上18以下の整数、より好ましくは3
以上14以下の整数。
【0178】
【化151】 ただし、nは1以上18以下の整数、より好ましくは3
以上14以下の整数。
【0179】
【化152】 ただし、nは1以上18以下の整数、より好ましくは3
以上14以下の整数。
【0180】
【化153】 ただし、nは1以上18以下の整数、より好ましくは3
以上14以下の整数。
【0181】
【化154】 ただし、nは1以上18以下の整数、より好ましくは3
以上14以下の整数。
【0182】
【化155】 ただし、nは1以上18以下の整数、より好ましくは3
以上14以下の整数。
【0183】
【化156】 ただし、nは1以上18以下の整数、より好ましくは3
以上14以下の整数、mは2以上16以下の整数、より
好ましくは4以上12以下の整数。
【0184】
【化157】 ただし、nは1以上18以下の整数、より好ましくは3
以上14以下の整数。
【0185】
【化158】 ただし、nは1以上18以下の整数、より好ましくは3
以上14以下の整数、mは2以上16以下の整数、より
好ましくは4以上12以下の整数。
【0186】
【化159】 で表される組成物。ただしカッコ横の数字はモル組成比
を表す。
【0187】
【化160】 で表されるオリゴマ一組成物。ただしカッコ横の数字は
モル組成比を表す。
【0188】
【化161】 で表される組成物。ただしカッコ横の数字はモル組成比
を表す。
【0189】
【化162】 で表される化合物。
【0190】
【化163】 で表されるポリマー。ただしカッコ横の数字はモル組成
比を表す。が挙げられる。尚、上記ポリマーの平均分子
量は、5,000以上100,000以下の範囲であ
る。
【0191】上に例示した構造式は、ディスコティック
液晶性化合物の典型的な例であり、本発明に用いられる
該化合物は、これらに限定されるものではなく、上述し
た性質を有するものであれば、如何なる構造のディスコ
ティック液晶性化合物でも単独または組成物として使用
することができる。
【0192】本発明に用いられるディスコティック液晶
性材料は、液晶相から結晶相へ転移することを避けるた
めに、メソゲンについた複数の置換基が全て同一でない
化合物を用いる、また、置換基が全て同一の化合物を用
いる場合には、該化合物とは異なる少なくとも1種の化
合物(メソゲンおよび/または置換基の異なる化合物)
とを組成物として用いることが好ましい。
【0193】尚、上記のディスコティック液晶性化合物
は、分子内にエーテル結合やエステル結合を多く含むも
のが主であるが、これらの結合生成には公知の反応方法
を用いることができる。例えば、エーテル結合生成に
は、第一アルキルのハロゲン化合物に、アルコキシドイ
オンを求核置換反応させるWilliamson法など
が利用できるし、エステル結合生成には、酸塩化物とア
ルコールの反応である酸クロライド法や、アルコールの
アセチル化物と酸の反応である脱酢酸反応など、特に限
定されない。また本発明に用いられる該化合物は、ディ
スコゲン構成化合物の置換する部位における置換基選択
といった反応制御をする必要性が無いので、例えば、構
造式の具体的な描写は難しいが、ディスコゲンを構成す
る化合物と該化合物が有する置換部位の数よりも、過剰
の多種類にわたって置換基と成りうる化合物とを、一つ
の反応系内で反応させ、ディスコティック液晶性化合物
を得ることも可能である。この場合には、ある種の置換
基はあるディスコゲンを構成する化合物の分子中には結
合してはいないが、別の該化合物の分子中には結合して
いる、ということが起こることになる。本発明では、液
晶相からの結晶相への転移が起こっては望ましくないの
で、例えば分子構造の対称性を低下させるなど、上記の
如き多種類の置換基を用いることは本発明において好ま
しい態様である。以上説明したディスコティック液晶性
材料を本発明において用いる場合、ディスコティック液
晶性化合物のみから実質的になる該材料を用いることが
好ましい。上記の如きディスコティック液晶性材料を用
いて、均一にハイブリッド配向・固定化した補償フィル
ムを得るには、以下に説明する基板および各工程を踏む
ことが本発明において好ましい。
【0194】先ず、基板(以下、配向基板という)につ
いて説明する。本発明のハイブリッド配向を得るために
は、ディスコティック液晶性材料層の上下を異なる界面
で挟むことが望ましく、上下を同じ界面で挟んだ場合に
は、該液晶性層の上下界面における配向が同一となって
しまい、本発明のハイブリッド配向を得ることが困難と
なる。具体的な態様としては、1枚の配向基板と空気界
面とを利用し、ディスコティック液晶層の下界面を配向
基板に、また上の界面を空気に接するようにする。上下
に界面の異なる該基板を用いることもできるが、製造プ
ロセス上、1枚の配向基板と空気界面とを利用する方が
好ましい。
【0195】本発発に用いることのできる配向基板は、
液晶の傾く向き(ダイレクターの配向基板への投影)を
規定できるように、異方性を有している基板であること
が望ましい。配向基板が、全く液晶の傾く向きを規定で
きない場合には、無秩序な方位に傾いた構造しか得られ
ない(ダイレクターを基板へ投影したベクトルが無秩序
になる)。本発明に用いることのできる配向基板とし
て、具体的には次のような面内の異方性を有しているも
のが望ましく、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリア
ミド、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケト
ン、ポリエーテルケトン、ポリケトンサルファイド、ポ
リエーテルスルフォン、ポリスルフォン、ポリフェニレ
ンサルファイト、ポリフェニレンオキサイド、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポ
リエチレンナフタレート、ポリアセタール、ポリカーボ
ネート、ポリアリレート、アクリル樹脂、ポリビニルア
ルコール、ポリプロピレン、セルロース系プラスチック
ス、エポキシ樹脂、フェノール樹脂などのプラスチック
フィルム基板および一軸延伸フィルム基板、表面にスリ
ット状の溝をつけたアルミ、鉄、銅などの金属基板、表
面をスリット状にエッチング加工したアルカリガラス、
ホウ珪酸ガラス、フリントガラスなどのガラス基板、な
どである。
【0196】本発明においては上記基板に、親水化処理
や疎水化処理などの表面処理を施した上記各種基板でも
よく、また上記プラスチックフィルム基板にラビング処
理を施したラビングプラスチックフィルム基板、または
ラビング処理を施したプラスチック膜、例えばラビング
ポリイミド膜、ラビングポリビニルアルコール膜などを
有する上記各種基板、さらに酸化珪素の斜め蒸着膜など
を有する上記各種基板なども用いることができる。上記
各種配向基板において、本発明の如きディスコティック
液晶をハイブリッド配向を形成せしめるのに好適な該基
板としては、ラビングポリイミド膜を有する基板、ラビ
ングポリイミド基板、ラビングポリエーテルエーテルケ
トン基板、ラビングポリエーテルケトン基板、ラビング
ポリエーテルスルフォン基板、ラビングポリフェニレン
サルファイド基板、ラビングポリエチレンテレフタレー
ト基板、ラビングポリエチレンナフタレート基板、ラビ
ングポリアリレート基板、セルロース系プラスチック基
板を挙げることができる。
【0197】本発明の補償フィルムは、これらの配向基
板上に前記のディスコティック液晶材料を塗布し、次い
で均一配向過程、固定化過程を経て得られる。ディスコ
ティック液晶性材料の塗布は、各種溶媒に該材料を溶解
したディスコティック液晶性材料溶液、または、該材料
を溶融した状態のものを用いて行うことができるが、プ
ロセス上、溶媒にディスコティック液晶性材料を溶解し
た該溶液を用いて塗布する、溶液塗布が好ましい。溶液
塗布について説明する。
【0198】ディスコティック液晶性材料を溶媒にとか
し所定濃度の溶液を調製する。この際の溶媒は該液晶性
材料の種類にもよるが、通常、クロロホルム、ジクロロ
メタン、四塩化炭素、ジクロロエタン、テトラクロロエ
タン、トリトリクロロエチレン、テトラクロロエチレ
ン、クロロベンゼン、オルソジクロロベンゼンなどのハ
ロゲン化炭化水素類、フェノール、パラクロロフェノー
ルなどのフェノール類、ベンゼン、トルエン、キシレ
ン、メトキシベンゼン、1,2−ジメトキシベンゼンな
どの芳香族炭化水素類、アセトン、酢酸エチル、t−ブ
チルアルコール、グリセリン、エチレングリコール、ト
リエチレングリコール、エチレングリコールモノメチル
エーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、エ
チルセルソルブ、ブチルセルソルブ、2−ピロリドン、
N−メチル−2−ピロリドン、ピリジン、トリエチルア
ミン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、
アセトニトリル、ブチロニトリル、二硫化炭素などおよ
びこれらの混合溶媒などが用いられる。
【0199】溶液の濃度は、該液晶性材料の溶解性や最
終的に目的とする補償フィルムの膜厚に依存するため一
概にはいえないが、通常1から60重量%の範囲で使用
され、好ましくは3から40重量%の範囲である。これ
らのディスコティック液晶性材料溶液を、次に上記の配
向基板上に塗布する。塗布の方法としては、スピンコー
ト法、ロールコート法、プリント法、カーテンコート法
(ダイコート法)、浸漬引き上げ法などを採用できる。
塗布後、溶媒を除去し、基板上に膜厚の均一な液晶材料
の層をまず形成させる。溶媒除去条件は特に限定され
ず、溶媒がおおむね除去でき、該液晶性材料の層が流動
したり流れ落ちたりさえしなければ良い。通常、室温で
の風乾、ホットプレートでの乾燥、乾燥炉での乾燥、温
風や熱風の吹き付けなどを利用して溶媒を除去する。
【0200】この塗布・乾燥工程の段階は、まず基板上
に均一にディスコティック液晶性材料の層を形成させる
ことが目的であり、該液晶性材料層は、まだハイブリッ
ド配向を形成してない。ハイブリッド配向させるために
は、次の熱処理を行うことが本発明においては好まし
い。熱処理は、ディスコティック液晶性材料の液晶転移
点以上で行う。すなわち該液晶性材料の液晶状態で配向
させるか、または、一旦液晶相を呈する温度範囲よりも
さらに高温の等方性液体状態にした後、液晶相を呈する
温度範囲にまで温度を下げることにより行う。通常、熱
処理の温度は、50℃から300℃の範囲で行われ、特
に100℃から250℃の範囲が好適である。
【0201】また、液晶が十分な配向をするために必要
な時間は、ディスコティック液晶性材料により異なるた
め一概にはいえないが、通常5秒から2時間の範囲で行
われ、好ましくは10秒から40分の範囲、特に好まし
くは20秒から20分の範囲である。5秒より短い場
合、該液晶性材料層の温度が所定温度まで上がりきらず
配向不十分となる恐れがあり、また、2時間より長い場
合には、生産性が低下するので好ましくない。以上の工
程により、まず液晶状態においてハイブリッド配向を形
成することができる。
【0202】尚、本発明では、上記の熱処理工程におい
て、ディスコティック液晶性材料を配向させるために磁
場や電場を用いても特に構わない。しかし、熱処理しつ
つ磁場や電場を印加した場合、印加中は均一な場の力が
液晶性材料層に働くために、液晶のダイレクターは一定
の方向に向きやすくなり、ダイレクターがフィルムの膜
厚方向で変化している本発明のハイブリッド配向は得ら
れにくくなる。一旦、ハイブリッド配向以外、例えばホ
メオトロピック、チルト配向またはそれ以外の配向を形
成させた後、場の力を取り除けば熱的に安定なハイブリ
ッド配向を得ることはできるが、プロセス上特にメリッ
トはない。こうして得られた液晶状態のハイブリッド配
向を、次に冷却することにより、該配向形態を損なうこ
となく固定化し、本発明の補償フィルムを得る。
【0203】一般に、冷却の過程で結晶相が出現する場
合、液晶状態における配向は結晶化にともない破壊され
てしまうが、本発明に用いるディスコティック液晶性材
料は、結晶相を全く有しないか、潜在的に結晶相を有し
ていても冷却時には結晶相が現れない性質を持ったも
の、あるいは明瞭な結晶転移点および液晶転移点は確認
されないもののフィルムの使用温度範囲内においては流
動性がなく、且つ、外場や外力を加えても配向形態が変
化しない、というような性質のものを用いるため、結晶
化による配向形態の破壊は起こらない。
【0204】本発明の補償フィルムは、ディスコティッ
ク液晶性材料の液晶転移点以下に冷却することにより好
適な該フィルムを得ることができる。冷却は、熱処理雰
囲気中から室温中に取り出すだけで均一に固定化するこ
とができる。また、空冷、水冷などの強制冷却、徐冷な
どを行っても何ら差し支えなく、さらに冷却速度にも特
に制限はない。固定化後の補償フィルムの膜厚は、用い
る液晶セルのパラメーターや本補償フィルムに用いるデ
ィスコティック液晶性材料の屈折率特性に依存するので
一概には言えないが、通常0.1μm以上50μm以下
の範囲であり、より好ましくは、0.2μm以上30μ
m以下の範囲、特に好ましくは、0.5μm以上15μ
m以下の範囲である。膜厚が0.1μm未満の時は、補
償効果が十分得られない恐れがある。膜厚が50μmを
超える場合は、ディスプレーの表示が不必要に色づく恐
れがある。
【0205】また、本発明においてハイブリッド配向の
フィルムの膜厚方向における角度は、フィルムのダイレ
クターとフィルム平面とのなす角度の絶対値が、フィル
ムの上面または下面の一方においては、60度以上90
度以下の範囲内、また当該面の反対面においては、0度
以上50度以下の範囲内である。使用するディスコティ
ック液晶性材料、配向基板などを適宜選択することによ
り所望の角度にそれぞれ調整することができる。また、
いったんフィルムを形成した後でも、例えば、フィルム
表面を均一に削る、溶剤に浸してフィルムの表面を均一
に溶かす、などといった方法を用いることにより所望の
角度に調節することができる。尚この際に用いられる溶
剤は、ディスコティック液晶性材料、配向基板の種類に
よって適宜選択する。
【0206】以上の工程によって得られる本発明の補償
フィルムは、従来ディスコティック液晶からは得ること
ができなかった、ハイブリッド配向という配向形態を均
一に配向・固定化したものであり、また、該配向を形成
しているので、該フィルムの上下は等価ではなく、また
面内方向にも異方性があり、配置の仕方によって様々な
特性を引き出すことが可能となる。本発明の補償フィル
ムを実際にハイブリッドネマチック配向の駆動用液晶セ
ルに配置する場合、該フィルムの使用形態として上述の
配向基板を該フィルムから剥離して、補償フィルム単体
で用いる、配向基板上に形成したそのままの状態で使用
する、ということが可能である。
【0207】フィルム単体として用いる場合には、配向
基板を補償フィルムとの界面で、ロールなどを用いて機
械的に剥離する方法、構造材料すべてに対する貧溶媒に
浸漬したのち機械的に剥離する方法、貧溶媒中で超音波
をあてて剥離する方法、配向基板とフィルムとの熱膨張
係数の差を利用して温度変化を与えて剥離する方法、配
向基板そのもの、または配向基板上の配向膜を溶解除去
する方法などを例示することができる。剥離性は、用い
るディスコティック液晶性材料と配向基板の密着性によ
って異なるため、その系に最も適した方法を採用すべき
である。
【0208】次に、配向基板上に形成した状態で補償フ
ィルムを用いる場合、配向基板が透明で光学的に等方で
あるか、あるいは配向基板が液晶表示装置にとって必要
な部材である場合には、そのまま目的とする液晶表示素
子として使用することができる。さらに、配向基板上で
ディスコティック液晶性材料を配向固定化して得られ
た、本発明の補償フィルムを該基板から剥離して、光学
用途により適した別の基板上に移しかえて使用すること
もできる。
【0209】例えば、使用する配向基板が、ハイブリッ
ド配向形態を得るために必要なものではあるが、液晶表
示装置に対して好ましくない影響を与えるような該基板
を用いた場合、その基板を配向固定化後の補償フィルム
から除去して用いることができる。具体的には次のよう
な方法を採ることができる。目的とする液晶表示装置に
組み込む液晶表示素子に適した基板(以下、第2の基板
と言う)と配向基板上の補償フィルムとを、接着剤また
は粘着剤を用いて貼りつける。次に、配向基板と本発明
の補償フィルムの界面で剥離し、補償フィルムを液晶表
示素子に適した第2の基板側に転写して液晶表示素子を
製造することが可能である。
【0210】転写に用いられる第2の基板としては、適
度な平面性を有するものであれば特に限定されないが、
ガラスや透明で光学的等方性を有するプラスチックフィ
ルムが好ましい。かかるプラスチックフィルムの例とし
ては、ポリメタクリレート、ポリスチレン、ポリカーボ
ネート、ポリエーテルスルフォン、ポリフェニレンサル
ファイド、ポリアリレート、アモルファスポリオレフィ
ン、トリアセチルセルロースあるいはエポキシ樹脂など
をあげることができる。なかでもポリメチルメタクリレ
ート、ポリカーボネート、ポリアリレート、トリアセチ
ルセルロース、ポリエーテルスルフォンなどが好ましく
用いられる。また、光学的に異方性であっても、液晶表
示装置にとって必要な部材である場合には、そのまま使
用することができる。このような例としては、ポリカー
ボネートやポリスチレンなどのプラスチックフィルムを
延伸して得られる位相差フィルム、偏光フィルムなどが
あげられる。
【0211】さらに、用いられる第2の基板の例として
ハイブリッドネマチック配向の駆動用液晶セルそのもの
をあげることができる。該液晶セルは、上下2枚の電極
付きガラス基板を用いており、この上下いずれか、ある
いは両面のガラス上に本発明の補償フィルムを転写すれ
ば、本補償フィルムの組み込みがすでに達成されたこと
になる。また駆動用液晶セルを形成するガラス基板その
ものを配向基板として本発明の補償フィルムを製造する
ことももちろん可能である。転写に用いられる第2の基
板と本発明の補償フィルムとを貼りつける接着剤または
粘着剤は、光学グレードのものであれば特に制限はない
が、アクリル系、エポキシ系、エチレン−酢ビ共重合体
系、ゴム系、ウレタン系あるいはこれらの混合系などを
用いることができる。
【0212】本発明の補償フィルムを液晶表示素子に適
した第2の基板への転写は、接着後配向基板を該フィル
ムとの界面で剥離することにより行える。剥離の方法
は、上述でも説明したが、ロールなどを用いて機械的に
剥離する方法、構造材料すべてに対する貧溶媒に浸漬し
たのち機械的に剥離する方法、貧溶媒中で超音波をあて
て剥離する方法、配向基板と該光学フィルムとの熱膨張
係数の差を利用して温度変化を与えて剥離する方法、配
向基板そのもの、または配向基板上の配向膜を溶解除去
する方法などを例示することができる。剥離性は、用い
るディスコティック液晶性材料と配向基板の密着性によ
って異なるため、その系に最も適した方法を採用すべき
である。また本発明の補償フィルムには、表面の保護の
ために透明プラスチックフィルムなどの保護層を設ける
こともできる。
【0213】このようにして得られた補償フィルムは、
ハイブリッドネマチック配向の駆動用液晶セルに対して
色補償および視野角補償を同時に行うことができる。以
下に、本発明の補償フィルムを組み込んだ、ハイブリッ
ドネマチック配向の駆動用液晶セルを搭載した液晶ディ
スプレーシステムにおける各部材のパラメーターや軸配
置について説明する。但し、以下に説明する組み込み例
は、あくまでも例示であり、本発明の補償フィルムの組
み込み例はこれらに限定されるものではない。
【0214】まず、2枚の偏光板を用いる場合について
説明する。色補償のために、正面からみたときの補償フ
ィルムのみかけのリターデーション(以下、面内リター
デーションとも呼ぶ)と黒表示に対応する駆動用液晶セ
ル中の液晶配向によって生じる面内リターデーション
は、絶対値が互いに等しく、かつそれぞれの遅相軸が互
いに直交していなければならない。駆動用液晶セルの面
内リターデーションの遅相軸は、通常基板のラビング等
の配向処理の方向に平行である。一方、本発明の補償フ
ィルムの面内リターデーションに関しては、ディスコテ
ィック液晶のダイレクターをフィルム面内に投影したと
き得られる方向が見かけ上進相軸で、それと垂直な面内
の方向が遅相軸となっている。すなわち駆動用液晶セル
の基板の配向処理方向と、本発明の補償フィルムのダイ
レクターをフィルム面内に投影したとき得られる方向と
を、平行もしくは反平行にすることが色補償において好
ましい配置である。黒表示時のセルの面内リターデーシ
ョンは採用するセルの膜厚や駆動条件、さらにはノーマ
リーホワイトモードで用いるかノーマリーブラックモー
ドで用いるか、セルの液晶に誘電異方性が正のものを用
いるか負のものを用いるかによって異なり一概には言う
ことはできないが、550nmの単色光に対し、通常1
0nmから3000nmの範囲、より好ましくは20n
mから2000nmの範囲、特に好ましくは30nmか
ら1000nmの範囲にある。さらに、白表示時のセル
の面内リターデーションと黒表示時のセルの面内リター
デーションとの差の絶対値は、550nmの光に対し2
70nm前後の値とすることが明るい表示を得る上で好
ましい。白表示時の表示装置全体での面内リターデーシ
ョンは、セルの面内リターデーションと補償フィルムの
面内リターデーション(絶対値は黒表示時のセルの面内
リターデーションにほぼ等しい)の差になるが、それは
白表示時と黒表示時のセルの面内リターデーションの差
にほぼ等しい。この値がλ/2板条件に近いとき、下偏
光板を通過した直線偏光は90度振動方向を変え、論理
的にはほぼ全量が上偏光板を通過できる(実際には、吸
収や反射等の影響によるロスがある)。
【0215】視野角補償のための配置について説明す
る。上で述べた色補償のための配置は視野角補償のため
にも好ましい配置となっている。すなわち色補償を達成
した結果、液晶セル中の液晶のダイレクターは図1のz
x平面内にあり厚み方向で変化しているのに対し、本発
明の補償フィルムのディスコティック液晶のダイレクタ
ーも同じくzx平面内にあり厚み方向で変化するように
なっている。このため図1のyz平面にそって進む光が
液晶セルを通過することによって生じる位相差と旋光分
散を、本補償フィルムにより打ち消すことができるよう
になり、視野角が広がることになる。一方図1のzx平
面にそって斜めに進む光に対して液晶セルは位相差を生
じさせるが、補償フィルムはこの位相差を打ち消すこと
ができる。
【0216】視野角補償のためには、このような配置の
条件を満たしていれば、特に他のパラメーターに関して
制限はないが、液晶の複屈折と膜厚との積の絶対値が、
駆動用液晶セルと補償フィルムとでほぼ等しいことがよ
り好ましい。ここでいう複屈折とは、液晶が本来持って
いる屈折率の異方性であり、仮に液晶のダイレクターが
一方向を向くように一軸に配向せしめたとき得られる、
光軸方向の屈折率とそれに垂直な方向の屈折率との差の
ことである。このような複屈折と膜厚との積は駆動用液
晶セルと補償フィルムに対し、通常100nm以上30
00nm以下、より好ましくは200nm以上2000
nm以下、特に好ましくは300nm以上1500nm
以下である。ただし、複屈折と膜厚を乗じて得られる値
は、駆動用液晶セルと補償フィルムとで完全に一致して
いる必要は必ずしもなく、両者の間に大きな差がある場
合でも、補償フィルムの無いときと比較すればやはり顕
著な視野角補償効果が得られる。これに対し、前述の色
補償のための駆動用液晶セルと補償フィルムのマッチン
グは、より高い精度が要求される。
【0217】以上述べたような色補償と視野角補償の観
点から、本発明の補償フィルムと駆動用液晶セルの配置
に関して模式的に示せば、図4,図5のようなパターン
を例示することができる。いずれの場合でも、ハイブリ
ッドネマチック配向の駆動用液晶セル中のネマチック液
晶のダイレクター(分子の長軸方向にほぼ一致、図4で
は省略してある)と本発明の補償フィルムを形成してい
るディスコティック液晶のダイレクターは全てzx平面
内にある。これらのうちより好ましいのは(a),
(b),(c),(d)のパターンであり、特に
(a),(b)が好ましい。ただし本発明はこれらの典
型的な配置パターンに限定されるものではない。
【0218】偏光板の配置は図1と同様である。すなわ
ち、駆動用液晶セル中の液晶のダイレクターの該液晶セ
ル基板への投影方向に対し、偏光板の透過軸がなす角度
はおよそ45度もしくはおよそ135度である。さらに
上下の偏光板は、互いに透過軸が略直交した関係にあ
る。上下の偏光板の直交条件からのずれは、通常±20
度以内、より好ましくは±10度以内、特に好ましいの
は完全に直交している場合である。なお、偏光板の透過
軸を互いに平行にした場合でも、本発明の補償フィルム
のパラメーターを変えることにより、表示は可能であ
る。この場合、補償フィルムの面内リターデーションと
黒表示時のセルの面内リターデーションの差の絶対値
が、光の波長の半分になるようにする(例えば550n
mの光に対し、270nm程度)。しかし黒表示に色づ
きが生じる恐れがあるのであまり好ましいとはいえな
い。
【0219】本発明の補償フィルムを組み込んだ液晶表
示装置は、通常直視型として用いるが、反射型として用
いることもできる。直視型の場合は下偏光板の下側に光
源を配置するが、反射型の場合は下偏光板の下に反射板
を配置する。反射板としては、光を高効率で反射できる
ものであればよく、特に限定されないが、通常、アルミ
ニウム、銀などの金属蒸着膜、フィルム状またはシート
状のアルミニウムなどを用いることができる。またテフ
ロンシートのような拡散効果を持つ反射板を用いること
もできる。次に、本発明の特殊な場合として、偏光板を
1枚のみ用いた反射型の表示装置を挙げることができ
る。この場合、ハイブリッドネマチック配向の駆動用液
晶セルの上に偏光板を配置し、該液晶セルの下に反射板
を配置する。補償フィルムは偏光板と反射板の間の位置
に配置する。駆動用液晶セル中の液晶のダイレクターの
該液晶セル基板への投影方向に対し、偏光板の透過軸が
なす角度はおよそ45度もしくはおよそ135度とす
る。ハイブリッドネマチック配向の駆動用液晶セルと補
償フィルムの配置関係は図4と同じである。ただし、補
償フィルムと黒表示時の該液晶セルの面内リターデーシ
ョンは同一ではなく、両者の差の絶対値が光の波長の1
/4(例えば550nmの光に対して、140nm程
度)になるようにする。この場合黒に着色が起こるが、
偏光板の吸収による光のロスが軽減されるので明るさは
向上する。このシステムは、表示品位よりも明るさを重
視する反射型の表示装置として使用することが可能であ
る。
【0220】以上のように、本発明の補償フィルムを配
置したハイブリッドネマチック配向の液晶表示装置は、
コントラストが高く、かつ広い視野角が得られる。ま
た、ハイブリッドネマチック液晶セルの緩やかなリター
デーションの電圧依存性を生かした良好な階調表示を行
うこともできる。
【0221】
【実施例】以下に実施例を述べるが、本発明はこれらに
制限されるものではない。なお実施例で用いた各分析法
は以下の通りである。 (化学構造決定)400MHzのH−NMR(日本電
子製JNM−GX400)で測定した。
【0222】(光学顕微鏡観察)オリンパス製の偏光顕
微鏡BX−50を用いて、オルソスコープ観察およびコ
ノスコープ観察を行った。また、液晶相の同定はメトラ
ーホットステージ(FP−80)上で加熱しながらテク
スチャー観察することにより行った。 (偏光解析)(株)溝尻光学工業所製エリプソメーター
DVA−36VWLDを用いて行った。リターデーショ
ンの値は550nmの波長におけるものを採用した。
【0223】(屈折率測定)アタゴ(株)製アッべ屈折
計Type−4Tを用いて行った。なお光源にはナトリ
ウムランプを用いた。屈折率の値は、屈折率の波長分散
のデーターをもとに、550nmにおける値に補正し
た。 (膜厚測定)(株)小坂研究所製高精度薄膜段差測定器
ET−10を主に用いた。また、干渉波測定(日本分光
紫外・可視・近赤外分光光度計V−570)と屈折率
のデーターから膜厚を求める方法も併用した。
【0224】実施例1 ヘキサヒドロキシトリフェニレン50mmol、p−ヘ
キシル安息香酸クロリド150mM、p−ヘキシルオキ
シ安息香酸クロリド50mmolを1リットルの乾燥し
たピリジンに溶かし、窒素雰囲気下、90℃で5h溶液
を攪拌した。次いで反応液を10リットルの水に投入
し、沈澱をろ過により分離し、0.1N塩酸洗浄、純水
洗浄し、乾燥過程を経て、式(1)のディスコティック
液晶性材料(茶褐色の粉末62g)を得た。この材料を
メトラーホットステージ上で観察すると、シュリーレン
模様が見られND相をもつことがわかり、また冷却して
も結晶相は全く現れなかった。この材料10gを30g
の1,1,2,2−テトラクロロエタンに溶かし25重
量%の溶液を調製し、ラビングポリイミド膜を有する1
5cm角のガラス基板上にスピンコート法により塗布
し、次いで60℃のホットプレート上で乾燥し、オーブ
ンで240℃で30分間熱処理した後、室温中に取り出
して冷却し、透明な基板上に補償フィルム1を得た。
【0225】該フィルムの膜厚は6.0μmであった。
また後述する屈折率測定により式(1)のディスコティ
ック液晶性材料の複屈折は0.10であり、これと膜厚
との積は600nmとなった。またエリプソメーターを
用いて偏光解析を行ったところ、まず正面での見かけの
リターデーション値は300nmであった。遅相軸はラ
ビング方向と垂直なフィルム面内の方向にあった。
【0226】次に互いに偏向方向か直交した一対の偏光
板の間に基板上に形成したままの補償フィルム1を挟
み、補償フィルム中の液晶のダイレクターの補償フィル
ム面への投影ベクトルと、偏光子の透過軸が45度の角
度をなすように配置し、基板ごと補償フィルム1をダイ
レクターの補償フィルム面への投影ベクトル方向(ラビ
ング方向と一致)にそって傾け、みかけのリターデーシ
ョン値を測定した。その結果、図6のグラフが得られ、
次に述べる屈折率を考慮し、リターデーションの入射角
度依存性をシミュレーションして平均チルト角35度と
いう結果を得た。また図5より液晶のダイレクターは、
基板のラビング方向に対して図6中に示したような方向
に傾いていることがわかった。
【0227】なお、屈折率測定は以下のようにして行っ
た。ラビングポリイミド膜を有する高屈折率ガラス上
に、補償フィルム1と同様に補償フィルムを形成し、ア
ッベ屈折計で屈折率測定を行った。屈折計のプリズム面
に、ガラス基板が接するように置き、補償フィルムの基
板界面側が空気界面側より下にくる配置としたとき、面
内の屈折率には異方性がなく1.66で一定であり、厚
み方向の屈折率もほぼ一定で1.56であった。このこ
とからガラス基板側では、円盤状の液晶分子が基板に平
行に平面配向していることがわかった(ダイレクターが
基板平面に垂直)。次に屈折計のプリズム面に、補償フ
ィルムの空気界面側が接するように配置した場合、ラビ
ング方向と平行な面内の屈折率は1.56で、ラビング
と垂直な面内の方向は1.66で、厚み方向は試料の方
向に依らず1.66で一定であった。このことから空気
界面側では、円盤状の液晶分子は、基板とラビング方向
に垂直な方向に配向していることがわかった(ダイレク
ターが基板平面に平行)。こういった屈折率構造は、フ
ィルム1でも同じである。このことから補償フィルム1
のもつ固有の屈折率は、ダイレクターに平行な方向で
1.56(ne)、ダイレクターに垂直な方向で1.6
6(no)であり、その差は0.10であることが分か
った。
【0228】このような構造をもつ補償フィルム1を用
い、互いに偏光方向が直交した一対の偏光板とハイブリ
ッドネマチック配向の駆動用液晶セルとを組合せ、図7
のように配置した(図4(a)に相当)。該液晶セルの
作製は以下のようにして行った。ITO膜を有するガラ
ス基板を2枚用意し、1枚はポリイミド膜をITO膜上
に形成させた後ラビングして、平面配向基板とした。も
う1枚はITO膜の上にtetrachloro−μ−
hydroxo−μ−myristatodichro
mium(III)の膜を形成させ、垂直配向基板とし
た。これら2枚の基板の間にビーズ状のスペーサーを入
れ、4.7μmのギャップを形成した後、メルク社製の
誘電異方性が正の液晶ZLI−2777(Δn=0.1
28、Δε=+8.8)を注入した。液晶セルの駆動
は、0V,2.0Vおよび4.0Vで行い、補償フィル
ムの搭載により、0Vで黒、4.0Vで白、2.0Vで
中間調が得られた(すなわちノーマリーブラックモー
ド)。なお液晶セル単体に対して面内のみかけのリター
デーションを測定したところ、0Vで300nm、4.
0V印加時で30nmであった。透過率の視野角依存性
を測定し、図8の結果を得た。補償フィルムの搭載によ
り上下左右の視野角が広く、色補償が成された液晶表示
装置が得られることがわかった。
【0229】実施例2 ヘキサアセトキシトルクセン50mmol、t−ブチル
安息香酸112mmol、ステアリン酸112mmo
l、デカン二酸38mmolを用い、これをガラスフラ
スコ中、窒素雰囲気下でメカニカルスターラーで激しく
かき混ぜながら280℃で窒素雰囲気下8時間加熱し、
次いで1mmHgの真空下290℃で1時間加熱するこ
とによりディスコゲンの一部が二官能性の置換基で連結
されたオリゴマー性のディスコティック液晶性材料(式
(2))を得た。式(2)の化合物はテトラクロロエタ
ンに溶かした後、大量のメタノール中で再沈して精製し
た。精製した該材料をメトラーホットステージで観察し
たところ、高温でND相を有し、一旦ND相を示した後
は冷却しても結晶相は全く現れなかった。また、ND相
から冷却した固定化物は、再度加熱しても150℃以下
では全く流動性がなかった。この材料をテトラクロロエ
タン/フェノール(重量比1:1)混合溶媒に溶かし、
15重量9%の溶液を調製した。次いでラビングポリイ
ミド膜を有するガラス基板(30cm角、厚み1.1m
m)上に印刷法により塗布し、風乾し、220℃で30
分熱処理した後、室温中に取り出し冷却・固定化させ
た。得られた基板上の補償フィルム2は透明で配向欠陥
はなく、厚みは5.0μmであった。屈折率測定によ
り、液晶のダイレクターは配向基板界面においては基板
にほぼ垂直、空気界面側では基板にほぼ平行であり、n
e=1.56、no=1.65であった。これよりno
とneの屈折率差は0.09であり、これと膜厚との積
は450nmとなった。また面内の見かけのリターデー
ション値は30nmで、遅相軸はラビング方向と垂直な
面内の方向にあった。
【0230】フィルム2を用い、実施例1で作製したハ
イブリッドネマチック配向の駆動用液晶セルに載せ、図
9の配置にした(図4(a)に相当)。液晶セルの駆動
は、0V,2.0Vおよび4.0Vで行い、補償フィル
ムの搭載により、0Vで白、4.0Vで黒、2.0Vで
中間調が得られた(すなわちノーマリーホワイトモー
ド)。その結果、図10に示したような視野角の広い特
性および色補償特性が得られた。
【0231】実施例3 実施例2の図8の構成に対し、下の光源を取り除き、ア
ルミ反射板を設置し、図11に示したような反射型の表
示装置を作製した(図4(a)に相当)。セルの駆動条
件は実施例2と同じにした。その結果視野角の広く色補
償が成された表示が得られた。
【0232】実施例4 ディスコティック液晶性材料として、式(3)および式
(4)の重量比4:1の混合物を用いた。この化合物
を、キシレンに溶かし12wt%の溶液を得た。次い
で、ロールコーターにより幅25cmのラビングポリイ
ミドフィルム(厚さ100μmのデュポン社製カプトン
フィルムをラビングしたもの)に10mの長さにわたっ
て塗布した。100℃の熱風で乾燥し、250℃で5分
熱処理した後、冷却して液晶相を固定化したラビングポ
リイミドフィルム上の補償フィルム3を得た。
【0233】ポリイミドフィルムが透明性に欠け補償板
用基板として用いるには問題があるため、補償フィルム
3を光学グレードのポリエーテルスルフォンに粘着剤を
介して転写した。操作は、粘着処理を施したポリエーテ
ルスルフォンとラビングポリイミドフィルム上のフィル
ム3とを、粘着層とフィルム3が接するようにして貼り
合わせ、次いでラビングポリイミドフィルムを剥離する
ことにより行った。なお、転写操作のため補償フィルム
3と基板の関係は、ポリイミドフィルム上と粘着層を有
するポリエーテルスルフォン上とでは逆になっており、
剥離後のフィルム3のダイレクターは、粘着層と接して
いる側でフィルム面に略平行、空気側でフィルム面に略
垂直となっている。
【0234】フィルム3の膜厚は5.9μmであった。
屈折率はダイレクター方向が1.54、ダイレクターに
垂直な方向が1.67であった。面内のみかけのリター
デーションは400nmであった。この枯着層を有する
ポリエーテルスルフォン上の補償フィルム3を用い、ハ
イブリッドネマチック配向駆動用液晶セルに載せ、図1
2の配置にした(図4(b)に相当)。駆動用液晶セル
の作製は以下のようにして行った。ITO膜を有するガ
ラス基板を2枚用意し、1枚はポリイミド膜をITO膜
上に形成させた後ラビングして、平面配向基板とした。
もう1枚はオクタデシルトリクロロシランのトルエン溶
液に浸すことによって表面を疎水化処理して、垂直配向
基板とした。これら2枚の基板の間にビーズ状のスペー
サーを入れ、10.8μmのギャップを形成した後、メ
ルク社製の誘電異方性が負の液晶ZLI−2857(Δ
n=0.074、Δε=−1.5)を注入した。液晶セ
ルの駆動は、0V,3.5V,7.0Vで行い、補償フ
ィルムの搭載により、0Vで白、7.0Vで黒、3.5
Vで中間調が得られた(すなわちノーマリーホワイトモ
ード)。なお液晶セル単体に対して面内のみかけのリタ
ーデーションを測定したところ、0Vで400nm、
7.0V印加時で670nmであった。透過率の視野角
依存性を測定し、図13の結果を得た。補償フィルムの
搭載により、優れた色補償および視野角補償が得られ
た。
【0235】実施例5 ディスコティック液晶性材料として、式(4)のシクロ
ヘキサンジカルボン酸単位でメソゲンを連結させた分子
量13,000のポリマーを用いた。尚、分子量はGP
C測定により、ポリスチレン換算で求めた。このポリマ
ーは、結晶相を持たず、ND相より低温でガラス転移を
示した。Tgは68℃であった。このポリマーを、p−
クロロフェノール/テトラクロロエタン混合溶媒(重量
比6:4)に加熱しながら溶かし、16wt%の溶液を
得た。
【0236】次いで、ロールコーターにより幅25cm
のラビング処理をしたポリフェニレンサルファイドフィ
ルムに10mの長さにわたって塗布した。100℃の熱
風で乾燥し、220℃で30分熱処理した後、冷却して
液晶相をガラス固定化したラビングポリフェニレンサル
ファイド上の補償フィルム4を得た。
【0237】ポリフェニレンサルファイドフィルムが透
明性に欠け補償板用基板として用いるには問題があるた
め、補償フィルム4を光学グレードのトリアセチルセル
ロースフィルムにUV硬化型接着剤を介して転写した。
剥離転写操作は実施例3と同様な方法で行った。フィル
ム4の膜厚は15μmであった。ディスコティック液晶
のダイレクターは、接着剤層と接している側でフィルム
面に略平行、空気側でフィルム面に略垂直となってい
た。屈折率はダイレクター方向が1.56、ダイレクタ
ーに垂直な方向が1.64であった。面内のみかけのリ
ターデーションは50nmであった。
【0238】この接着剤層を有するトリアセチルセルロ
ースフィルム上の補償フィルム4を、ハイブリットネマ
チック配向セルに載せ、図14の配置にした(図4
(b)に相当)。セルの作製は以下のようにして行っ
た。ITO膜を有するガラス基板を2枚用意し、1枚は
ポリイミド膜をITO膜上に形成させた後ラビングし
て、平面配向基板とした。もう1枚はオクタデシルトリ
エトキシシランのトルエン溶液に浸すことによって表面
を疎水化処理して、垂直配向基板とした。これら2枚の
基板の間にビーズ状のスペーサーを入れ、9.4μmの
ギャップを形成した後、メルク社製の誘電異方性が正の
液晶ZLI−2777を注入した。液晶セルの駆動は、
0Vおよび2.5Vで行い、補償フィルムの搭載によ
り、0Vで白、2.5Vで黒表示が得られた(すなわち
ノーマリーホワイトモード)。なお液晶セル単体に対し
て面内のみかけのリターデーションを測定したところ、
0Vで600nm、2.5V印加時で190nmであっ
た。得られた反射型の表示装置は、色補償が成され、明
るく、視野角の特性の良いものであった。
【0239】
【発明の効果】ディスコティック液晶をハイブリッド配
向固定化した本発明の補償フィルムは、ハイブリッドネ
マチック配向をもつ液晶セルに対し、優れた色補償、視
野角補償を示す。補償後の液晶表示素子は、高性能の表
示性能を有し、液晶テレビ、携帯用電子機器のディスプ
レー等に用いることができ、工業的にきわめて価値が高
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】ハイブリッドネマチック配向の駆動用液晶セル
を主構成部材とした液晶ディスプレーについて説明した
図。(a)電圧無印加時、(b)誘電異方性が正の液晶
に対して電圧を印加した場合、(c)誘電異方性が負の
液晶に対して電圧を印加した場合。
【図2】ディスコティック液晶のもつ固有の屈折率分布
とダイレクターについて説明した図。
【図3】ディスコティック液晶のとり得る配向形態の模
式図。図中の矢印がダイレクター。(a)はダイレクタ
ーが基板面に垂直な負の一軸性構造。(b)は基板面に
対して一定角度チルトした負の一軸性構造。(c)は本
発明の補償板が有するダイレクターが厚み方向で徐々に
変化するハイブリッド配向。図中の矢印が液晶のダイレ
クター方向。ダイレクター方向は頭と尾の区別は無いが
便宜上矢印とした。
【図4】(a)〜(d)は典型的な補償フィルムの配置
例を説明する模式図。図中の矢印が液晶のダイレクター
方向。ダイレクター方向は頭と尾の区別は無いが便宜上
矢印とした。また偏光板に付いては省略した。
【図5】(e)〜(h)は図4の(a)〜(d)と同
様、典型的な補償フィルムの配置例を説明する模式図。
図中の矢印が液晶のダイレクター方向。ダイレクター方
向は頭と尾の区別は無いが便宜上矢印とした。また偏光
板に付いては省略した。
【図6】基板上に形成したままの状態の補償フィルム
を、基板のラビング方向に沿って傾け、見かけのリター
デーションを測定した結果。図中にフィルムを傾ける方
向を説明する図を示した。また図中の液晶のダイレクタ
ーの傾き方向は本測定で得られた結果をもとに模式的に
表したもの。
【図7】実施例1で用いた液晶表示装置の斜視図(a)
および各部材の軸方位(b) 1 上偏光板 2 液晶セル 3 tetrachloro−μ−hydroxo−μ
−myristatodichromium(III)
の膜を有する上ITO電極基板 4 ラビングポリイミド膜を有する下ITO電極基板 5 下偏光板 6 ラビングポリイミド膜を有するガラス基板およびそ
の上に形成された補償フィルム1 7 補償フィルム1 8 ラビングポリイミド膜を有するガラス基板 9 上偏光板の透過軸方向 10 ポリイミド膜のラビング方向 11 下偏光板の透過軸方向 12 ポリイミド膜のラビング方向
【図8】実施例1で得られた透過率の視野角依存性の測
定結果
【図9】実施例2で用いた液晶表示装置の斜視図(a)
および各部材の軸方位(b) 1 上偏光板 2 液晶セル 3 tetrachloro−μ−hydroxo−μ
−myristatodichromium(III)
の膜を有する上ITO電極基板 4 ラビングポリイミド膜を有する下ITO電極基板 5 下偏光板 6 ラビングポリイミド膜を有するガラス基板およびそ
の上に形成された補償フィルム2 7 補償フィルム2 8 ラビングポリイミド膜を有するガラス基板 9 上偏光板の透過軸方向 10 ポリイミド膜のラビング方向 11 下偏光板の透過軸方向 12 ポリイミド膜のラビング方向
【図10】実施例2で得られた透過率の視野角依存性の
測定結果
【図11】実施例3で用いた反射型液晶表示装置の斜視
図(a)および各部材の軸方位(b) 1 上偏光板 2 液晶セル 3 tetrachloro−μ−hydroxo−μ
−myristatodichromium(III)
の膜を有する上ITO電極基板 4 ラビングポリイミド膜を有する下ITO電極基板 5 下偏光板 6 ラビングポリイミド膜を有するガラス基板およびそ
の上に形成された補償フィルム2 7 補償フィルム2 8 ラビングポリイミド膜を有するガラス基板 9 上偏光板の透過軸方向 10 ポリイミド膜のラビング方向 11 下偏光板の透過軸方向 12 ポリイミド膜のラビング方向 13 アルミ反射板
【図12】実施例4で用いた液晶表示装置の斜視図
(a)および各部材の軸方位(b) 1 上偏光板 2 液晶セル 3 疎水化処理した上ITO電極基板 4 ラビングポリイミド膜を有する下ITO電極基板 5 下偏光板 6 ポリエーテルスルフォンフィルムおよび粘着層を介
してその上に形成された補償フィルム3 7 補償フィルム3 8 粘着層を有するポリエーテルスルフォンフィルム 9 上偏光板の透過軸方向 10 ポリイミド膜のラビング方向 11 下偏光板の透過軸方向 12 ポリイミドフィルムのラビング方向に対応する方
【図13】実施例4で得られた透過率の視野角依存性の
測定結果
【図14】実施例5で用いた反射型液晶表示装置の斜視
図(a)および各部材の軸方位(b) 1 上偏光板 2 液晶セル 3 疎水化処理した上ITO電極基板 4 ラビングポリイミド膜を有する下ITO電極基板 5 トリアセチルセルロースフィルムおよび接着層を介
してその上に形成された補償フィルム4 6 補償フィルム4 7 接着層を有するトリアセチルセルロースフィルム 8 上偏光板の透過軸方向 9 ポリイミド膜のラビング方向 10 ポリフェニレンサルファイドフィルムのラビング
方向に対応する方向 11 アルミ反射板

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハイブリッドネマチック配向構造を持つ
    駆動用液晶セルと、一対の偏光板を備えた液晶表示素子
    に用いる液晶性光学フィルムより成る補償フィルムであ
    って、該フィルムがディスコティック液晶性材料から形
    成されたディスコティック液晶の配向形態を固定化した
    フィルムであり、該配向形態が、ディスコティック液晶
    のダイレクターとフィルム平面とのなす角度が、フィル
    ムの上面と下面で異なるハイブリッド配向であることを
    特徴とする液晶表示素子用補償フィルム。
  2. 【請求項2】 ハイブリッドネマチック配向構造を持つ
    駆動用液晶セルと、一枚の偏光板を備えた液晶表示素子
    に用いる液晶性光学フィルムより成る補償フィルムであ
    って、該フィルムがディスコテイック液晶性材料から形
    成されたディスコティック液晶の配向形態を固定化した
    フィルムであり、該配向形態が、ディスコティック液晶
    のダイレクターとフィルム平面とのなす角度が、フィル
    ムの上面と下面で異なるハイブリッド配向であることを
    特徴とする液晶表示素子用補償フィルム。
  3. 【請求項3】 ハイブリッド配向が、ディスコティック
    液晶のダイレクターがフィルムの一方の面においては、
    フィルム平面と60度以上90度以下の角度をなしてお
    り、フィルムの他の面においては、0度以上50度以下
    の角度をなすハイブリッド配向であることを特徴とする
    請求項1または2に記載の液晶表示素子用補償フィル
    ム。
  4. 【請求項4】 請求項1または3に記載の液晶表示素子
    用補償フィルムを少なくとも1枚組み込んだことを特徴
    とする、ハイブリッドネマチック配向構造を持つ駆動用
    液晶セルと互いに偏光方向が直交した一対の偏光板とを
    備えた液晶表示装置。
  5. 【請求項5】 請求項2または3に記載の液晶表示素子
    用補償フィルムを少なくとも1枚組み込んだことを特徴
    とする、ハイブリッドネマチック配向構造を持つ駆動用
    液晶セルと一枚の偏光板とを備えた液晶表示装置。
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