JPH09217837A - シール装置 - Google Patents

シール装置

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JPH09217837A
JPH09217837A JP8050782A JP5078296A JPH09217837A JP H09217837 A JPH09217837 A JP H09217837A JP 8050782 A JP8050782 A JP 8050782A JP 5078296 A JP5078296 A JP 5078296A JP H09217837 A JPH09217837 A JP H09217837A
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seal
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Takumi Yagi
巧 八木
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 トルク損失を低減することができ、かつ、良
好なシール特性を発揮する、相対的に回転しあうハウジ
ングと軸との間のシール装置を提供する。 【解決手段】 相対的に回転するハウジング6と軸2と
の間にシールリングを装着してなるシール装置1におい
て、該シールリングとして、合い口部が両合い口端部が
重なり合う特殊構造をなし、合い口部近傍のリング側面
がシールリング溝側壁に平行な平行面でなり、合い口部
近傍を除く部分のリング側面が、外周側の環状平行面帯
部とその内側の環状傾斜面部との複合面で構成されてい
て、装着状態で、前記平行面部と環状平行面帯部とでシ
ールリング溝側壁面に対接し、環状傾斜面部とシールリ
ング溝側壁面との間にクサビ状の間隙が形成されるシー
ルリングを使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、相対的に回転し
あうハウジングと軸との間のシール装置に関し、更に詳
しくは、ハウジングと軸との間の間隙に加圧状態で供給
される油の漏洩を防止するシール装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車に用いられる自動変速装置等に
は、相対的に回転するハウジングと軸との間を介して形
成される油圧回路を通して導かれる油圧により作動する
クラック機構やブレーキ機構等が設けられており、これ
らハウジングと軸との間には、加圧状態で供給される油
の漏洩を防止するシール装置が備えられている。この種
のシール装置の例を図5に示す。
【0003】自動変速機のクラッチ機構部分を示す図5
において、シール装置1は、軸2と、軸2を収容し軸2
に対して相対的に回転するハウジング6と、ハウジング
6の内周面に対向する軸2の外周面に軸方向に離間して
形成されたシールリング溝4、4と、シールリング溝
4、4に装着されたシールリング5、5と、軸2のシー
ルリング溝4、4の間に形成され、該シールリング溝
4、4に連通する環状溝7に油圧を導く油圧通路3を有
す。
【0004】ここで、クラッチ機構の作動について概略
を説明する。油圧通路3を通して導かれる油圧は、シー
ルリング溝4、4間の環状溝7、ハウジング6の内周面
16に設けられた入口8を通してハウジング6内の作動
室9に導かれる。作動室9内の油圧は、該作動室壁の一
部を構成しているピストン10を押圧し、移動させ、ハ
ウジング側に軸方向に移動可能に取り付けられているク
ラッチ板11と出力軸12側に取り付けられているクラ
ッチ板13とを圧接係合させることでハウジング6の回
転運動の出力軸12への伝達を可能にする。油圧通路3
を介して作動室9の油圧を低下させると、ピストン10
が逆方向に移動し、両クラッチ板11、13の圧接係合
関係が解除され、前記回転運動の伝達が停止する。
【0005】ハウジング6と軸2との間に導かれた油圧
は、シールリング溝4、4にも導かれており、シールリ
ング溝内のシールリング5、5の側面に作用して該シー
ルリング5、5をシールリング溝4、4の溝側壁面18
に押し付けるとともに、シールリングの内周側に作用し
て該シールリング5、5を外方に押圧し、シールリング
外周面19をハウジング6の内周面16に押し付け、両
シールリング溝4、4間の油の漏洩を防止する。
【0006】ここで、従来の図5に示すような断面矩形
のシールリングを使用する場合には、一般的には、油圧
の作用でシールリング5、5がシールリング溝側壁面1
8に押し付けられる力が、シールリング5、5がハウジ
ング6の内周面16に押し付けられる力に優っている。
従って、ハウジング6と軸とが相対的に回動する場合、
シールリング5、5は軸2のシールリング溝側壁面18
に圧接された状態で保持され、シールリング5、5の外
周面がハウジング6の内周面16に対して摺動する。
【0007】ハウジング6の回転中心軸と軸2の軸心と
の間には、幾分かの偏芯や傾き等の誤差が存在する。従
って、シールリング5、5が軸2のシールリング溝側面
18に強く圧接された形で保持され、シールリング5、
5の外周面19がハウジング6の内周面16に対して摺
動している場合には、ハウジング6と軸2との相対的回
転時に、シールリング5、5は、その側面とシールリン
グ溝側壁面18との間の摩擦力に抗してずり動かされ、
トルク損失を増加させる。また、前記摩擦力に起因し
て、シールリング外周面19のハウジング内周面16に
対して追従性が損われ、その間のシール性能を劣化させ
る。なお、この種の、シールリング外周面19とハウジ
ング内周面16との間に生じるシール性能の劣化現象
は、シールリング外周面19がハウジング内周面16と
平行な面で構成されている場合に特に発生し易い。
【0008】このような事実をふまえ、相対的回転時
に、シールリングがシールリング溝側壁面に対して摺動
し得るように、シールリングの側面とシールリング側壁
面との間の圧接力を低減させる構成としたシールリング
も提案されている。
【0009】図6、図7において、シールリング5′、
5′は、その側面に周方向に延びる環状溝20と、周方
向に離間して径方向を向けて設けられた複数個の溝21
を有し、該径方向溝21を介して環状溝20はシールリ
ング5′、5′の内周面側に開放されている。図6に装
着状態を示すように、シールリング5′、5′のシール
リング溝側壁面18に対接する側面には、径方向溝21
を介して環状溝20に油圧が導かれている。それ故、シ
ールリング5′、5′をシールリング溝側壁面18に押
し付ける力は、前記径方向溝21および環状溝20に導
入された油圧により低減されるので、シールリング5′
とシールリング溝側壁面18との間の圧接力は低減され
たものとなり、リング溝側壁面18に対して摺動し易く
されている。
【0010】しかしながら、このようなシールリング
5′を使用する場合、シールリング5′の内周側の角部
がシールリング溝4の溝側壁面18に対接しているの
で、シールリング溝加工の精度のバラツキにより溝が外
開きに形成されている場合や、ハウジング6の回転軸心
と軸2の軸心との間に傾き等がある場合には、シールリ
ング溝側壁面18に対接して、その間をシールするシー
ルリング5′の外周側対接面部L1 とリング溝側壁面1
8との間が離間されて、側面シール特性に劣化現象が発
生する難がある。
【0011】上記難点の解消を目的とするシールリング
として、図8および図9に示すように、側面をテーパ状
側面70とし、且つ、外周面を断面円弧状の外周面23
とし、更に、一方の合い口端部の外周側の片側部分を周
方向に延出させて突出部片24を形成し、他方の合い口
端部の前記突出部片24に対向する部位に該突出部片2
4に対応する形状をなしていて、装着状態において該突
出部片24を収容する切欠溝部25を形成してなる合い
口構造を有するシールリング5″が提案されている。
【0012】上記シールリング5″は、外周面23が断
面円弧状に形成されているために、ハウジング6と軸2
との間に少々の軸振れがある場合においても、ハウジン
グ6の内周面16とシールリング外周面23との摺接関
係は良好に維持され、また、シールリング側面が内径方
向内側に傾斜するテーパ面で形成されているために、シ
ールリング側面とシールリング溝側壁面18との間に径
方向内方に向けて開放するクサビ状の間隙26が形成さ
れ、該間隙26に導入される油圧の作用によりシールリ
ング5″とシールリング溝側壁面18との間の圧接力が
低減され、シールリング5″とリング溝側壁面18との
摺動が容易になされる。
【0013】しかしながら、シールリング5″とリング
溝側壁面18とは、リング溝4の外側端縁部55で極所
的に対接しているので、シールリング5″のリング溝側
壁18に対する径方向の相対的移動の容易性が害され易
い。また、前記合い口構造の突出部片24の先端部と切
欠溝部25の該先端部に対向する端面との間の間隙27
は、前記クサビ状間隙26を介して内部の油圧を外部に
開放する油圧路を形成することとなり、この種の特殊合
い口構造の本来のシール効果が充分に発揮されない難点
を有す。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、上記に鑑
み、トルク損失を低減することができ、かつ、良好なシ
ール特性を発揮する、相対的に回転しあうハウジングと
軸との間のシール装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】この発明では、前記の課
題を解決するために、相対的に回転し合うハウジングお
よび軸の該ハウジングの内周面に対向する軸の外周面に
設けられたシールリング溝に、該ハウジングと軸との間
の間隙に加圧状態で供給される油の漏洩を防止するため
の、合い口部を有するシールリングを装着したシール装
置において、該シールリングとして、合い口部が、一方
の合い口端部の外周側の片側部分を周方向に延出させた
突出部片と、他方の合い口端部の前該突出部片に対向す
る位置に該突出部片の形状に対応する形状をなして、装
着状態で該突出部片を収容する切欠溝部とを有する特殊
合い口構造とさせる。さらに、シールリング溝側壁面に
対向するシールリングの側面が、前記特殊構造の合い口
部分を含むその近傍部分においてはシール溝側壁面に対
接する平行面でなる側面でなり、前記合い口部近傍を除
く側面部分においては、該側面の外周側に位置して前記
シールリング溝側壁面に対接する環状平行面帯部と、該
環状平行面帯部の内側に連続して設けられていて装着状
態でシールリング溝側壁面との間にクサビ状の間隙を形
成する傾斜面でなる環状傾斜面との複合面構造の側面を
なしているシールリングを使用する。更に、この発明で
は、ハウジングの内周面に対接するシールリングの外周
面を断面円弧状に形成する。
【0016】
【発明の実施の形態】この発明のシール装置およびこれ
に使用するシールリングの例を図1〜図4に示す。図1
はこの発明のシール装置を示し、シールリングの構成を
除く他の部分の構成は図5あるいは図6におけるものと
同一である。よって、同一部品には同一符号を記し、そ
の説明を省略する。シールリング50は、前記図8に示
したシールリングの合い口部と同様な特殊合い口構造を
有す。即ち、図2に示すように、シールリング50の一
方の合い口端部の外周側の片側部分に周方向に延出する
突出部片24が設けられ、該突出部片24と対向する他
方の合い口端部には該突出部片24の形状に対応する形
状をなしていて装着状態(図2に示す状態)で該突出部
片24を収容する切欠溝部25が設けられている。ま
た、シールリング溝側壁面18に対向するシールリング
50の側面は、前記特殊合い口構造部を含み合い口部近
傍mの範囲の側面がシールリング溝側壁面18に平行な
平行面51で構成され、該合い口部近傍m以外の部分の
側面は、その外周側に位置してリング溝側壁面18に平
行な環状平行面帯部52と、この環状平行面帯部52の
内側に連続して、内径方向内側に傾斜する傾斜面でなる
環状傾斜面53との複合面構造をなす。また、シールリ
ング50の外周面は、断面円弧状の円弧面23とする。
【0017】上記シールリング50は、装着の状態で
は、その特殊合い口構造の合い口部近傍(mの部分)に
おいては、図3に示すように、平行面で構成された側面
51がシールリング溝側壁面18に対接しており、該合
い口部近傍m以外の部分においては、図4に示すよう
に、該シールリング50の側面の環状平行面帯部52が
1 の巾でシールリング溝側壁面18の外周側部分に対
接し、環状平行面帯部52の内側には環状傾斜面部53
とシールリング溝側壁面18との間に内径方向に開放さ
れたクサビ状の間隙54が形成される。
【0018】したがって、シールリング50をシールリ
ング溝側壁面18に押し付ける油圧の作用は、シールリ
ング50の側面とリング溝壁側面18との間に形成され
るクサビ状間隙に導かれる油圧の作用で低減され、シー
ルリング50とリング溝側壁面18との摺動が容易にな
るためにトルク損失を低減することができる。シールリ
ング50の側面とリング溝側壁面18との対接は、側面
の環状平行面帯部52によりなされるので、安定した摺
接関係が得られ、対接部分の摩擦や摩耗の発生を低減さ
せる上で有効に作用する。更に、シールリング50の特
殊合い口構造部分の近傍mの範囲の側面は、図3に示す
如く、平行面でなる側面で相手溝側壁面18に対接する
ために、特殊合い口を構成する合い口端部の突出部片2
4とこれを収容する切欠溝部25の端面間に形成される
空間27を通しての図7に3aで示すような油の通路が
形成されず、したがって合い口部を通しての油の漏洩が
防止される。また、この発明では、シールリングの外周
面を断面円弧状にしているので、ハウジング6と軸2と
の間の軸芯にずれがあっても、外周面23とハウジング
内周面16との摺接関係は安定に維持され、外周面のシ
ール性が良好に維持される。
【0019】それ故、上記のシールリングを装着した本
発明のシール装置によれば、ハウジング内の作動室9の
油圧が油漏れに起因して変動することがないので、ハウ
ジング内のピストンの往復動制御を正しく行うことがで
き、従って、クラッチ機構やブレーキ機構を正しく作動
させることができる。
【0020】上記シールリング50において、側面の環
状傾斜面部53の傾斜角は、これが小さ過ぎるとクサビ
状間隙に油が導入され難くなり、また、過度に大である
と、シールリング自体の形状安定性が損われるので、3
度〜12度の範囲、好ましくは、4度〜8度の範囲とす
ることが望ましい。環状平行面帯部52の径方向巾は、
これが小さ過ぎるとシールリング溝側壁との対接巾が狭
くなり、その間のシール性が低下する。好ましいシール
性を得るためには、0.1mm〜1.0mm程度、好ましくは0.
2mm〜0.5mm程度の環状平行面部52とシールリング溝
側壁面との摺接巾が得られるよう環状平行面帯部52の
径方向巾を設定することが望ましい。また、シールリン
グ50の外周の円弧面の曲率半径は、これが小さ過ぎる
と外周摩耗を増大させ、また、過度に大きいと外周面に
油圧が作用し難くなるために、シールリングをハウジン
グに押し付ける押圧力が大きくなり、シールリングとハ
ウジングとの間の摺動関係を阻害するので好ましくな
い。この外周円弧面の曲率半径は2〜50Rの範囲、好
ましくは20〜40Rの範囲とすることが望ましい。
【0021】
【実施例】次に、前記図8に示したタイプの従来タイプ
のシールリングと、図2〜4に示すタイプの本発明に係
るシールリングを図1に示すシール装置に装着して油漏
洩比較テストを行った結果を図11、図12に示す。な
お、シールリングの材質としては、ポリエーテル・エー
テル・ケトン(PEEK)材にカーボン繊維を添加した
合成樹脂を使用した。
【0022】なお、本比較テストでは、本発明に係るシ
ールリングとして、外径39.57mmφ、軸方向の巾2.3
mm、半径方向の厚さ2.3mm、外周円弧面の曲率半径20
R、側面の傾斜角度5度、環状平行面帯部の巾1.0mm、
環状平行面帯部とリング溝側壁面との対接巾0.2mmと
し、合い口構造が図10に示すような一方の合い口端部
の外周側の側面側に寄った角部に軸方向の巾がリング巾
の1/2で、径方向の巾がKの突出部片24を周方向に
延出させ、他方の合い口端部には前記突出部片24に対
応する形状の切欠溝部25を形成し、装着状態で前記突
出部片24が前記切欠溝部25に収容されて、突出部片
24の先端面と切欠溝部25の対向面との間隙Sと突出
部片24の径方向巾Kとによりリング側面に面積K×S
の窓が開放される構造の特殊合い口構造のものを使用し
た。また、比較のための従来タイプのシールリングとし
ては、材質および基本的寸法を上記シールリングと同一
とする図8、図7に示す従来タイプのシールリングを使
用した。
【0023】上記シールリングを使用して、ハウジング
6の回転速度2000rpm 、油圧1.0MPa、油温80
℃の条件で、合い口部開口面積(K×S)に対する油漏
れ量の関係を調べたテスト結果を図11に示す。図11
より、従来タイプのシールリングを使用する場合には、
合い口部開口面積(K×S)を増加させるに従って油漏
れ量が増加するが、本発明に係るシールリングを使用す
る場合には、油漏れ量は、合い口部開口面積(K×S)
の大小には関係なく一定であり、特殊合い口構造のシー
ル特性が安全して維持されることが明る。
【0024】次に、上記シールリングを使用し、上記と
同じ条件で、ハウジング6の回転軸芯と軸2の軸芯との
間の偏芯量に対する油漏れ量の関係について調べたテス
ト結果を図12に示す。図12より、本発明に係るシー
ル装置の場合には、相対的に回転するハウジングと軸と
が偏芯している場合であっても、良好な安定したシール
特性が得られることがわかる。
【0025】
【発明の効果】この発明の相対的に回転するハウジング
と軸との間のシール装置においては、シールリングとリ
ング溝側壁面との対接面間にクサビ状の間隙が形成され
該間隙に油圧が導かれるので、シールリングとリング溝
側壁との間の圧接力が低減され、リング溝側壁面に対す
るシールリングの摺動が容易になり、トルク損失が低減
される。また、シールリング側面に形成される環状平行
面帯部でリング溝側壁に対接させることにより、シール
リングとリング溝側壁面との摺接関係が安定に維持され
るとともに、特殊合い口構造の合い口部近傍の側面を平
行面で構成し、該平行面でリング溝側壁面に対接させて
いるために、合い口部開口部が油圧作用側スペースに開
放されない構成としているので、合い口部を通しての油
漏れの発生が防止される。また、シールリングの外周面
を断面円弧状に形成しているので、軸振れ等が発生する
場合においても、シールリングの外周面のハウジング内
周面に対する対接関係が安定して得られ、上記本発明の
シールリングの他の構成とあいまって、優れたシール特
性を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の相対的に回転するハウジングと軸との
間のシール装置の例を示す断面図である。
【図2】本発明のシール装置に使用されるシールリング
の実施例を示す平面図である。
【図3】本発明のシール装置のシールリング装着部分を
示す断面図である(合い口近傍部分)。
【図4】本発明のシール装置のシールリング装着部分を
示す断面図である(合い口近傍以外の部分)。
【図5】従来のシール装置の例を示す断面図である。
【図6】従来のシール装置の例を示す断面図である。
【図7】図6に示す従来のシールリングの装着状態を示
す一部断面図である。
【図8】従来のシールリングの装着状態を示す断面図で
ある。
【図9】図8に示す従来のシールリングの合い口構造
(特殊合い口構造)を示す斜視図である。
【図10】比較テストに使用したシールリングの合い口
構造(特殊合い口構造)を示す斜視図である。
【図11】合い口部開口面積(K×S)と油漏れ量との
関係を示すグラフ図である。
【図12】相対的に回転するハウジングと軸との偏芯量
と油漏れ量との関係を示すグラフ図である。
【符号の説明】
1 シール装置 2 軸 3 油圧通路 3a 油の漏洩通路 4 シールリング溝 5、5′、5″ シールリング 50 シールリング 6 ハウジング 7 環状溝 8 作動室の入口 9 作動室 10 ピストン 11、13 クラッチ板 12 出力軸 16 ハウジングの内周面 18 シールリングの側壁面 19 シールリングの外周面 20 環状溝 21 径方向溝 23 シールリングの外周面 24 突出部片 25 切欠溝部 26 クサビ状間隙 27 合い口開口部 51 平行面(シールリング側面:合い口部近傍) 52 環状平行面帯部(シールリング側面) 53 環状傾斜面部(シールリング側面) 54 クサビ状間隙(シールリング側面とリング溝側壁
面間)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相対的に回転しあうハウジングおよび軸
    の該ハウジングの内周面に対向する軸の外周面に設けら
    れたシールリング溝に、該ハウジングと軸との間の間隙
    に加圧状態で供給される油の漏洩を防止するための合い
    口部を有するシールリングを装着するシール装置におい
    て、該シールリングが、合い口部が一方の合い口端部の
    外周側片側の角部分から周方向に延出する突出部片が形
    成され、他方の合い口端部の前記突出部片に対向する部
    位には該突出部片の形状に対応する形状をなし装着状態
    で前記突出部片を収容する切欠溝部が形成される合い口
    構造をなすシール装置。
  2. 【請求項2】 シールリング溝側壁面に対向する該シー
    ルリングの側面が、前記合い口構造部近傍の側面部分に
    おいては、 シールリング溝側壁面に対接する平行面に形成されてお
    り、前記合い口構造部近傍を除く側面部分においては、
    該側面の外周側に位置して前記シールリング溝側壁面に
    対接する環状平行面帯部と、該環状平行面帯部の内側に
    連続して設けられていて装着状態でシールリング溝側壁
    面との間にクサビ状の間隙を形成する傾斜面でなる環状
    傾斜面部との複合面構造の側面をなしているシールリン
    グを使用していることを特徴とする請求項1記載のシー
    ル装置。
  3. 【請求項3】 ハウジングの内周面に対接するシールリ
    ングの外周面の軸方向断面形状が、径方向外方に突出す
    る円弧状に形成されている請求項2記載のシール装置。
  4. 【請求項4】 前記環状傾斜面の傾斜角を3〜12度、
    好ましくは4〜8度の範囲とし、シールリング溝側壁面
    に対接する前記環状平行面帯部の対接巾を0.1mm〜1.0
    mm、好ましくは0.2〜0.5mmとする請求項3記載のシー
    ル装置。
  5. 【請求項5】 前記シールリングの外周円弧面の曲率半
    径を2〜50R、好ましくは20〜40Rとした請求項
    4記載のシール装置。
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