JPH09217745A - 直動装置 - Google Patents

直動装置

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JPH09217745A
JPH09217745A JP4960996A JP4960996A JPH09217745A JP H09217745 A JPH09217745 A JP H09217745A JP 4960996 A JP4960996 A JP 4960996A JP 4960996 A JP4960996 A JP 4960996A JP H09217745 A JPH09217745 A JP H09217745A
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JP
Japan
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oil
grease
dust
kinematic viscosity
linear motion
Prior art date
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JP4960996A
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English (en)
Inventor
Michiharu Naka
道治 中
Atsushi Kuraishi
淳 倉石
Takeshi Namimatsu
健 並松
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NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 装置自体に追加工を施すことなく、発塵量を
クリーンレベル仕様レベルにまで低減した直動装置を提
供する。 【解決手段】 40℃において8〜460mm2 /sの
動粘度を有し、鉱油、合成炭化水素油およびエーテル油
から選ばれた少なくとも1種の基油と、金属石けんまた
はウレア化合物から選ばれた増ちょう剤とを含有し、か
つ最大300の混和ちょう度を有する潤滑グリースを封
入したことを特徴とする直動装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、直動駆動装置であ
るボールねじ装置や、直動案内装置であるリニアガイド
装置などに代表される直動装置に関し、特に半導体・液
晶製造装置などのクリーン環境下で使用される直動装置
に好適に使用できるように低発塵性能を改良をしたもの
である。
【0002】
【従来の技術】半導体・液晶製造装置などのクリーン環
境下でボールネジ、リニアガイドなどの直動装置が使用
される場合、直動装置からのグリースの発塵量が少ない
ことが重要である。グリースの発塵粒子が周辺機器に飛
散し、汚損するとトラブル発生の原因となるためであ
る。そのため、従来、半導体・液晶製造装置などのクリ
ーン環境下で使用される直動装置の潤滑には、優れた低
揮発性を有するフッ素系グリースが多く使用されてき
た。このフッ素系グリースは、代表的にはパーフルオロ
ポリエーテル(PFPE)からなる基油に、ポリテトラ
フルオロエチレン(PTFE)からなる増ちょう剤を配
合したものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のフッ素
系グリースは、鉱油やポリαオレフィン等の合成潤滑油
を使用したグリースに比べると流動性に乏しく、潤滑性
能が劣る。一方、直動装置に従来の鉱油、またはポリα
オレフィンなどの合成潤滑油を使用したグリースを封入
した場合、一般的に発塵量が多く、クリーン環境下での
使用には適さない。そのため、発塵対策として、例えば
直動装置を二重シール構造にするなどの追加工を施さな
ければならないという問題がある。
【0004】本発明はこれらの問題点に着目してなされ
たものであり、装置自体に追加工を施すことなく、発塵
量をクリーンルーム仕様レベルにまで低減した直動装置
を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の直動装置は、40℃において8〜460
mm2 /sの動粘度を有し、鉱油、合成炭化水素油およ
びエーテル油から選ばれた少なくとも1種の基油と、金
属石けんまたはウレア化合物から選ばれた増ちょう剤と
を含有し、かつ最大300の混和ちょう度を有する潤滑
グリースを封入したことを特徴としている。また、上記
封入グリースの増ちょう剤の最大含有量は60wt%で
あることを特徴とする。
【0006】本発明の直動装置の封入グリースは、基油
として特定の動粘度を有し、かつ鉱油、合成炭化水素
油、及びエーテル油を単独で、或いは混合して使用して
いるので潤滑性に優れている。また、グリースの混和ち
ょう度を特定し、更にグリース中に多量の増ちょう剤が
含まれているため発塵量を低減できる。
【0007】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係る直動装置の
一種であるボールねじ装置を示す一部断面図である。図
示されるように、ボールねじ装置は外周面にらせん状の
ボールネジ溝12が形成されたボールネジ軸10と、内
周面22に上記ボールネジ溝12に対向するらせん状の
ボールネジ溝24が形成されたボールナット20と、対
向する両ボールネジ溝間に転動自在に介装された多数の
ボール30と、それらのボール30を循環させるチュー
ブ式循環路40とを備えている。チューブ式循環路40
は外形略コ字状のチューブからなり、その両端部42を
それぞれボールナット20を両ボールネジ溝12,24
の接線方向に貫通するチューブ取付け孔29からボール
ナット20内のボール転動空間に差し込み、止め金46
でボールナット20の外面に固定されている。らせん状
のボール転動空間を転動するボール30は、ボールねじ
溝12,24を複数回回って移動してから、チューブ式
循環路40の一方の端部42ですくい上げられてチュー
ブ式循環路40の中を通り、他方の端部(図示せず)か
らボールナット20内のボール転動空間に戻る循環を繰
り返すようになっている。
【0008】ボールナット20の両端の開口部には円形
の凹部26が形成されており、これに嵌着した円板状の
シール部材28の内周面がボールネジ軸10の外周面及
びボールネジ溝12の面に摺接してボール転動空間に封
入されたグリースをシールする。かかる直動装置によれ
ば、ボールネジ軸12とボールナット20とはボール3
0のころがりを介して接触することになるので、ボール
ナット20をボールネジ軸12に対して、小さい駆動力
で相対的にらせん運動させることができる。
【0009】本発明の直動装置に封入されるグリースに
は基油として、鉱油、合成炭化水素油、及びエーテル油
を単独で、或いは混合して使用できる。混合する場合の
混合比率は任意でよい。鉱油は石油からの高度精製油が
好ましいが、粘度指数は問わない。合成炭化水素油は、
ポリαオレフィンのようなオレフィン重合油が好まし
い。エーテル油としてはポリフェニルエーテルが好まし
い。基油は、40℃における動粘度が8〜460mm2
/sのものが使用できる。8mm2 /s未満では高温で
蒸発し易く、またグリースの製造が困難である。460
mm2 /sを超える場合には摩擦トルクを増大させるだ
けでなく、発塵量も増加するので好ましくない。また、
基油はその動粘度が低い方が発塵量を少なくできること
が確認されており、本発明においても上記の範囲内でよ
り低い値であることが好ましい。
【0010】本発明の直動装置の封入グリースには増ち
ょう剤として、金属石けんまたはウレア化合物を使用で
きる。金属石けんとしてはリチウム石けん、ナトリウム
石けんが最も好ましい。ウレア化合物としてはジウレア
化合物が好ましく、脂肪族系、脂環族系、芳香族系のい
ずれも使用でき、またこれらを混合して使用することも
できる。尚、混合する場合の混合比率は任意でよい。増
ちょう剤量は発塵性能に大きく関与しており、増ちょう
剤量が多い方が発塵量を少なくできることが確認されて
いる。但し、本発明によれば、増ちょう剤量が60wt
%よりも多くなると、グリースが硬くなりすぎ、摩擦ト
ルクが増大して好ましくないことが実験により得られ
た。グリースの混和ちょう度(硬さ)も発塵性能に関与
し、混和ちょう度が低い(硬い)方が発塵量を少なくで
きることが確認されている。本発明においては、混和ち
ょう度の上限は300とすることが好ましいことが実験
により得られた。混和ちょう度が300を超えると、グ
リースが軟らかすぎて発塵量が急増する。また、混和ち
ょう度が低すぎると摩擦トルクが増大し、直動装置の回
転が困難になるため、混和ちょう度は170以上が好ま
しい。上記混和ちょう度となるように基油と増ちょう剤
とを混練して、本発明のグリースが調製される。
【0011】本発明の直動装置に関して、実施例及び比
較例を基に更に詳細に説明する。直動装置として図1に
示す構造のボールねじ装置(軸径15mm、リード10
mm)を用いて、封入するグリースの種類を表1〜表3
に示す如く各実施例、比較例毎に変え、封入グリースの
混和ちょう度を測定すると共に、ボールねじ装置からの
発塵量の測定を行った。表中の混和ちょう度は、JIS
K2220(5.3)により測定したものである。ま
た、発塵量の測定には図2の装置を使用した。試験ボー
ルねじ装置1にグリースを2.0ml封入し、1000
rpmで回転させた。試験ボールねじ装置1は、その両
端が支持軸受2により軸支されており、更にその一端は
カップリング5を介して駆動モータ4に接続されてい
る。また、この測定装置全体は密封された容器内に設置
されており、試験ボールねじ装置1の支持軸受2および
駆動モータ4の軸には磁性流体シール3を使用してこれ
らからの発塵を防止している。そして、試験装置内に清
浄空気を流して、1cfの体積の空気中に含まれる0.
5μm以上の発塵粒子数を光散乱式のパーティクルカウ
ンターで測定し、40時間後の値を表中に示した。
【0012】
【表1】
【0013】
【表2】
【0014】
【表3】
【0015】表より、実施例はいずれも発塵性能が良好
であったのに対し、比較例は発塵性能に問題があること
が判る。以下に実施例、比較例について詳しく述べる。
なお、以下に述べる基油動粘度は全て40℃における値
である。本発明の直動装置に封入するグリースの増ちょ
う剤量に関しては、ウレア化合物をグリース中に60w
t%以下使用した実施例4、5を比較すると、増ちょう
剤量が多いほど発塵量が減少しており、増ちょう剤量と
発塵量の関係が示唆される。この点から見れば、ウレア
化合物をグリース中に65wt%使用した比較例1の発
塵量は実施例4、5よりも少ないと予想されるが、混和
ちょう度が低すぎて(グリースが硬すぎて)発塵量の測
定ができなかった。比較例1のグリースは、実用上本発
明の直動装置には適していない。また、増ちょう剤の種
類に関しては、リチウム石けんを使用した実施例10、
ナトリウム石けんを使用した実施例12、ウレア化合物
を使用した実施例13とフッ素化合物を使用した比較例
4を比較(いずれも配合量35wt%)すると、実施例
はいずれも低発塵量を示している。
【0016】本発明の直動装置に封入するグリースの基
油に関しては、動粘度460mm2/s以下の実施例6
〜9と、動粘度550mm2 /sの比較例2を比較する
と、比較例2は発塵量が急増している。このことから、
基油動粘度が高い方が発塵量が多く、基油動粘度と発塵
量の関係が示唆される。また、基油の種類に関しては、
動粘度及び混和ちょう度が本発明の範囲内にある場合に
は、鉱油、エーテル油およびポリαオレフィンとも、い
ずれも発塵量が低いことが判る。これに対してフッ素化
油を基油とする比較例4は、発塵量が格段に多い。本発
明の直動装置に封入するグリースの混和ちょう度に関し
ては、混和ちょう度が300以下の実施例に比べ、混和
ちょう度が300を超えた比較例3は発塵量が急増して
いる。また、混和ちょう度が110の比較例1は、グリ
ースが硬すぎるため実用には適していない。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の直動装置
は、封入グリースが基油として特定の動粘度を有し、か
つ鉱油、合成炭化水素油、及びエーテル油を単独で、或
いは混合して使用しているので潤滑性に優れている。ま
た、封入グリースの混和ちょう度を特定し、更にグリー
ス中に多量の増ちょう剤が含まれているため発塵量を低
減できる。このため直動装置に追加工を施すことなく、
優れた発塵性能を有する直動装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の直動装置の全体斜視図(一部破断)で
ある。
【図2】発塵量測定装置の概略図である。
【符号の説明】
1 ボールネジ 2 支持軸受 3 磁性流体シール 4 駆動モータ 5 カップリング 10 ボールネジ軸 12,24 ボールネジ溝 20 ボールナット 30 ボール 40 チューブ式循環路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 40℃において8〜460mm2 /sの
    動粘度を有し、鉱油、合成炭化水素油およびエーテル油
    から選ばれた少なくとも1種の基油と、金属石けんまた
    はウレア化合物から選ばれた増ちょう剤とを含有し、か
    つ最大300の混和ちょう度を有する潤滑グリースを封
    入したことを特徴とする直動装置。
  2. 【請求項2】 前記増ちょう剤を最大60wt%含有す
    る潤滑グリースを封入したことを特徴とする請求項1記
    載の直動装置。
JP4960996A 1996-02-14 1996-02-14 直動装置 Pending JPH09217745A (ja)

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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001139975A (ja) * 1999-11-10 2001-05-22 Thk Co Ltd グリース組成物及びこれを用いた軸受装置
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