JPH11246886A - 転動装置 - Google Patents

転動装置

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JPH11246886A
JPH11246886A JP10213964A JP21396498A JPH11246886A JP H11246886 A JPH11246886 A JP H11246886A JP 10213964 A JP10213964 A JP 10213964A JP 21396498 A JP21396498 A JP 21396498A JP H11246886 A JPH11246886 A JP H11246886A
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JP
Japan
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rolling
lubricant composition
ultrafine particles
weight
organic ultrafine
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Withdrawn
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JP10213964A
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English (en)
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Toyohisa Yamamoto
豊寿 山本
Atsuhiro Yamamoto
篤弘 山本
Atsushi Yokouchi
敦 横内
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NSK Ltd
Original Assignee
NSK Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】発塵量が少なく、優れたトルク寿命を有する転
動装置を提供すること。 【解決手段】本発明の転動装置1は、回転運動または直
線運動可能な可動子4、この可動子4を支持する支持体
2、これら可動子と支持体2との間に介在し、前記可動
子4の運動に伴って転動する転動体3、及びこの転動体
3が転動する前記可動子4と支持体2との間に配置され
た潤滑剤組成物5を具備し、前記潤滑剤組成物5が、有
機超微粒子を含む増粘剤と液体フッ素化ポリマー油から
なる基油との混合物を含有することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、転動装置に係り、
特に、潤滑剤組成物を用いた転動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、転がり軸受及び直動装置等の転
動装置においては、鉱油やポリαオレフィン油等の潤滑
油やグリース等の潤滑剤を循環させる或いは転動装置内
部に封入することにより、潤滑が行われている。
【0003】このような転動装置は、通常の使用条件下
では問題無く使用されているが、高温、真空、或いは高
速環境下等においては、転動装置の作動に伴い潤滑油や
グリースが転動装置の外部空間へ飛散したり、蒸発によ
りガスを放出する等、転動装置の外部環境を汚染してし
まう。このため、従来、クリーンルーム、半導体製造装
置、液晶パネル製造装置、及びハードディスク製造装置
等のように清浄な環境が必要とされる場合や、高温、真
空環境下等においては、フッ素系グリースが転動装置の
潤滑剤として多く使用されてきた。
【0004】フッ素系グリースは、液体フッ素化ポリマ
ー油からなる基油及び固体フッ素化ポリマーからなる増
粘剤との混合物であって、極めて揮発性が低く、転動装
置外部に飛散する潤滑剤の量、すなわち発塵量が比較的
少ない。したがって、転動装置の外部環境の汚染は、比
較的生じにくい。
【0005】しかしながら、フッ素系グリースは、鉱油
やポリαオレフィン油等の潤滑油を用いたグリースと比
較して、流動性に乏しく、潤滑特性に劣る。このため、
転動装置の作動に伴い、転動体及び転動体と接触する部
材等での摩耗が生じやすい。このような摩耗は、特に、
半導体や液晶パネル製造装置等の位置決め装置に使用さ
れる直動装置においては、位置決め精度が低下するため
深刻である。
【0006】また、上述の摩耗に伴って生成される摩耗
粉は、潤滑剤内に混入して、トルクを変動させたり、ト
ルクの急激な増大や焼付きを比較的短時間で生じさせる
場合がある。そのため、トルクの増大による位置決め精
度の低下、或いはトルクの増大による発熱やモータへの
過負荷等の問題を生じてしまう。
【0007】近年、半導体や液晶パネルの製造装置等で
は、処理速度が高速化されており、これらに用いられる
転動装置には高速で作動することが要求されている。そ
のため、このような転動装置では、上述の潤滑剤の飛散
による発塵、或いは、摩耗によるトルクの増大や焼付き
がさらに生じ易くなるため、発塵性を低減させること及
びトルク寿命を向上させることが要求されている。
【0008】上述した問題を解決するために、例えば、
潤滑剤中に二硫化モリブデン、二硫化タングステン、或
いは黒鉛を混合して使用することが知られている。この
ような潤滑剤を用いることにより、転動装置の耐荷重
性、耐焼付き性、或いは境界潤滑性を改善することが可
能となる。
【0009】しかしながら、二硫化モリブデンや黒鉛は
黒色であるため、潤滑剤の飛散を生じた場合に、液晶パ
ネルや半導体基板等のような被処理体等を着色させるお
それがある。また、二硫化モリブデンや二硫化タングス
テンはMo或いはWという金属元素を含有している。そ
のため、潤滑剤の飛散を生じた場合、潤滑剤中に含有さ
れる金属元素が、例えば半導体基板等の被処理体に付着
して欠陥や電気的短絡を発生させるという問題を生ずる
場合がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題に
鑑みてなされたものであり、クリーンルーム、半導体製
造装置、液晶パネル製造装置、及びハードディスク製造
装置等のように、清浄な雰囲気が要求される装置等にお
いて好適に使用され、また、高温や真空環境下等におい
ても発塵量が少なく、優れたトルク寿命を有する転動装
置を提供することを目的とする。
【0011】また、本発明は、発塵量が少なく、優れた
トルク寿命を有し、さらに、例え潤滑剤の飛散を生じた
場合においても液晶パネルや半導体基板等の被処理体に
不具合を発生させることのない転動装置を提供すること
を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、回転運動または直線運動可能な可動子、
この可動子を支持する支持体、これら可動子と支持体と
の間に介在し、前記可動子の運動に伴って転動する転動
体、及びこの転動体が転動する前記可動子と支持体との
間に配置された潤滑剤組成物を具備し、前記潤滑剤組成
物が、有機超微粒子を含む増粘剤と、液体フッ素化ポリ
マー油からなる基油との混合物を含有することを特徴と
する転動装置を提供する。
【0013】本発明において好ましい態様とは、(1)
前記有機超微粒子が三次元の網状構造を有するポリマー
からなること、(2)前記有機超微粒子が柔軟性を有す
ること、(3)前記有機超微粒子が前記基油に対して膨
潤性を有すること、(4)前記有機超微粒子が白色であ
ること、(5)前記有機超微粒子を構成する全ての元素
が非金属元素であること、(6)前記有機超微粒子が球
状の形状を有すること、(7)前記潤滑剤組成物が、パ
ーフルオロポリエーテル骨格を主鎖として有しかつ前記
主鎖の一端或いは両端に極性基を有する分子量が10,
000以下である油状化合物を0.5重量%〜10重量
%含有すること、(8)前記潤滑剤組成物が、前記増粘
剤を0.1重量%〜45重量%の含有率で含有し、前記
基油を55重量%〜95重量%の含有率で含有するこ
と、(9)前記有機超微粒子が疎水性であること、(1
0)前記潤滑剤組成物が、前記有機超微粒子を1重量%
〜45重量%の含有率で含有すること、(11)前記潤
滑剤組成物が、前記有機超微粒子を3重量%〜45重量
%の含有率で含有すること、及び(12)前記有機超微
粒子の平均粒径が20nm〜1μmの範囲内にあること
である。
【0014】また、本発明は、回転運動または直線運動
可能な可動子、この可動子を支持する支持体、これら可
動子と支持体との間に介在し、前記可動子の運動に伴っ
て転動する転動体、及びこの転動体が転動する前記可動
子と支持体との間に配置された潤滑剤組成物を具備し、
前記潤滑剤組成物が、実質的に全ての構成元素が非金属
元素である白色粉末を含む増粘剤と液体フッ素化ポリマ
ー油からなる基油との混合物を含有することを特徴とす
る転動装置を提供する。
【0015】上記転動装置において好ましい態様とは、
(1)前記白色粉末が層状の結晶構造を有する化合物か
らなること、(2)前記白色粉末がへき開性を有するこ
と、(3)前記白色粉末が、アミノ酸化合物、メラミン
シアヌレート、及びフッ化炭素からなる群より選ばれる
化合物からなること、(4)前記潤滑剤組成物が、パー
フルオロポリエーテル骨格を主鎖として有しかつ前記主
鎖の一端或いは両端に極性基を有する分子量が10,0
00以下である油状化合物を0.5重量%〜10重量%
含有すること、(5)前記潤滑剤組成物が、前記増粘剤
を0.1重量%〜45重量%の含有率で含有し、前記基
油を55重量%〜95重量%の含有率で含有すること、
(6)前記潤滑剤組成物が、前記白色粉末を1重量%〜
45重量%の含有率で含有すること、(7)前記潤滑剤
組成物が、前記白色粉末を3重量%〜45重量%の含有
率で含有すること、及び(8)前記白色粉末の平均粒径
が0.05μm〜20μmの範囲内にあることである。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明についてより詳細に
説明する。本発明の第1及び第2の実施形態に係る転動
装置は、転がり軸受や直動装置等として用いられる。こ
こで直動装置とは、ボールねじ装置等の直動駆動装置や
リニアガイド等の直動案内装置を意味する。これら転が
り軸受及び直動装置等は、いずれも、支持体上に転動体
を介して可動子が保持され、支持体と可動子との間に潤
滑剤組成物が配置された構成を有している。以下、本発
明の第1及び第2の実施形態に係る転動装置を、転がり
軸受、直動駆動装置、及び直動案内装置に適用した場合
について説明する。
【0017】本発明の第1及び第2の実施形態に係る転
動装置が転がり軸受として用いられた場合、支持体とし
て、円筒状の外輪が用いられ、可動子として、外輪の内
径よりも小さな外径を有する内輪が用いられる。また、
この転がり軸受においては、内輪と外輪とが同軸上に配
置され、内輪の外周部及び外輪の内周部にはそれぞれ溝
状の軌道が設けられている。内輪と外輪との間隙には、
転動体が内輪及び外輪のそれぞれの軌道上を転動するよ
うに配置され、さらに転動体等の摩耗等を防止するため
に潤滑剤組成物が配置されて構成されている。
【0018】この転がり軸受において、内輪は、外部か
らの力により外輪に対して相対的に回転移動し、軸方向
へは移動しない。したがって、転動体は球状のボールで
あってもよく、また円柱状や円錐状等のころであっても
よい。
【0019】本発明の第1及び第2の実施形態に係る転
動装置が直動駆動装置として用いられた場合、支持体と
して、側壁にねじ溝が設けられたねじ軸が用いられる。
可動子としては、ねじ軸と対向する面にねじ溝が設けら
れたナットが用いられ、転動体はねじ軸とナットのねじ
溝との間に転動可能に配置される。
【0020】したがって、ナットの回転を抑制し、ねじ
軸を回転させることにより、転動体がねじ軸の軸方向へ
と移動するため、ナットをねじ軸の軸方向へと移動させ
ることができる。なお、この直動駆動装置において、転
動体は球状であり、ナットは、そのねじ溝内で転動体が
循環するように構成されている。
【0021】次に、本発明の第1及び第2の実施形態に
係る転動装置が直動案内装置として用いられた場合につ
いて説明する。直動案内装置において、支持体として
は、側壁にねじ溝等が設けられていない案内軸が用いら
れ、可動子としては、案内軸の軸方向に移動可能なスラ
イダが用いられる。この直動案内装置においては、スラ
イダが外部からの力により案内軸に対しその軸方向に移
動可能となるように、転動体はスライダと案内軸との間
に転動可能に設けられるが、スライダまたは案内軸に埋
め込まれるように設けられてもよい。
【0022】以上説明した転動装置は、潤滑剤組成物が
異なること以外は一般的な転動装置と同様にして構成さ
れる。したがって、支持体、転動体、及び可動子に用い
られる材料には一般に使用される材料を用いることがで
き、特に限定されるものではないが、例えば、軸受鋼及
びステンレス鋼等の金属鋼、窒化珪素(Si34 )、
炭化珪素(SiC)、サイアロン(Sialon)、部
分安定化ジルコニア(ZrO2 )、及びアルミナ(Al
23 )等のセラミックスを挙げることができる。これ
ら材料は、単独で、或いは組み合わせて用いることがで
きる。
【0023】次に、本発明の第1及び第2の実施形態に
係る転動装置で用いられる潤滑剤組成物について説明す
る。本発明の第1及び第2の実施形態に係る転動装置で
用いられる潤滑剤組成物は、転動体の転がり接触面や、
可動子と支持体との間の滑り接触面での摩耗の防止及び
接触抵抗を低減するために、可動子と支持体との間に配
置される。まず、第1の実施形態に係る転動装置で用い
られる潤滑剤組成物について説明する。
【0024】第1の実施形態に係る転動装置で用いられ
る潤滑剤組成物は、有機超微粒子を含有する増粘剤と液
体フッ素化ポリマー油からなる基油とを必須成分として
含有する。
【0025】上記増粘剤に含まれる有機超微粒子は、特
に限定されないが、乳化重合、多段乳化重合、サスペン
ション重合、NAD(非水分散)等の公知の技術により
製造される超微粒子ポリマーである。この超微粒子ポリ
マーとしては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸
エチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、及びアクリ
ル酸−n−ブチル等のように、一般式CH2 =CHCO
ORに示されるアクリル酸エステルの重合体或いは共重
合体;メタクリル酸エチル、メタクリル酸グリシジル、
メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ヒドロキシ
エチル、メタクリル酸−n−ブチル、メタクリル酸ヘキ
シル、及びメタクリル酸メチル等のように、一般式CH
2 =C(CH3 )COORに示されるメタクリル酸エス
テルの重合体或いは共重合体;スチレン重合体;スチレ
ン−アクリル系共重合体;及びスチレン−メタクリル酸
エステル系共重合体等を挙げることができる。
【0026】本発明の第1の実施形態に係る転動装置に
用いられる潤滑剤組成物は、上記有機超微粒子と基油と
を混合して調製され、可動子と支持体との間に配置され
る。したがって、第1の態様に係る転動装置によると、
可動子、支持体、及び転動体の転がり接触面間或いは滑
り接触面間に上記有機超微粒子が介在し、例え潤滑油や
グリース等が不十分である場合においても、これら部材
の直接接触が防止される。
【0027】また、上記有機超微粒子は、内部3次元網
目構造を有する分子内架橋高分子、いわゆるミクロゲル
であり、可動子、支持体、及び転動体等を構成する材料
と比較して非常に軟らかい。したがって、上記有機超微
粒子は、これら部材を損傷することがない、すなわち、
摩耗を促進することがない。
【0028】さらに、上記有機超微粒子は架橋構造を有
しているため、各種溶媒と混合した場合、溶媒中には溶
解せずに、溶媒を架橋構造内にとり込んで膨れ上がる、
すなわち膨潤する。第1の態様に係る転動装置におい
て、基油は、膨潤性を有する上記有機超微粒子と混合し
て用いられるため、基油の一部は有機超微粒子中に取り
込まれる。したがって、上記接触面で基油が不足してい
る場合は基油を供給することができる。また、接触面で
基油が過剰に存在する場合は有機超微粒子中に基油を取
り込むことができる。そのため、接触面に常に適切な量
の基油を供給することができ、転動装置の作動時に基油
が飛散するのを効果的に防止することができる。
【0029】なお、上記有機超微粒子は、通常、球状に
形成される。有機超微粒子を球状とした場合、有機超微
粒子が部材表面を転動することによるマイクロベアリン
グ効果により、転がり及び滑り接触面での摩擦抵抗が低
減される。したがって、トルクの変動や焼付きをより効
果的に防止することができ、良好な潤滑状態をさらに長
期にわたり維持することができる。
【0030】この有機超微粒子は、疎水性であることが
好ましい。有機超微粒子を疎水性とすることにより、水
の取り込みが防止され、基油を選択的にかつ効率的にと
り込むことができる。したがって、より長期間にわたり
良好な潤滑状態を維持することができ、転動装置のトル
ク寿命を改善するとともに、発塵量をさらに低減するこ
とができる。
【0031】また、本発明の第1の態様に係る転動装置
においては、上記有機超微粒子の表面を、−NH2 基、
−OH基、及び−COOH基等の官能基や重合性C=C
基等で修飾することができる。また、有機超微粒子の表
面を、重合性C=C基等から形成されるポリマー鎖で修
飾し、このポリマー鎖をさらにグラフト化してもよい。
有機超微粒子の表面に、このような処理を施すことによ
り、基油等に対する分散性が安定化され、かつ部材表面
に対する吸着性が向上するため、良好な潤滑状態をより
長期にわたり維持することができる。
【0032】さらに、上記有機超微粒子は白色であるこ
とが好ましい。この場合、例え潤滑剤組成物の飛散を生
じたとしても、上記有機超微粒子が液晶パネルや半導体
基板等のような被処理体等を黒色に着色させるおそれが
ない。
【0033】以上説明したように、本発明の第1の態様
は、転動装置の潤滑剤組成物として、有機超微粒子を含
有する増粘剤と、液体フッ素化ポリマー油からなる基油
との混合物を用いることにより、潤滑特性及び耐久性を
大幅に改善し、かつ発塵特性を改善し得るという知見に
基づいている。
【0034】上記有機超微粒子は、潤滑剤組成物に対し
て0.1重量%〜45重量%含有されることが好まし
く、1重量%〜45重量%含有されることがより好まし
く、35重量%〜45重量%含有されることがさらに好
ましく、15重量%〜45重量%含有されることが最も
好ましい。有機超微粒子の含有率が下限値未満の場合、
潤滑性を向上する、及び潤滑剤の漏れや飛散を抑制する
効果を得ることができない場合がある。一方、含有率が
上限値を超える場合、基油の量が不十分となるため、十
分な潤滑性が得られず比較的短時間で異常摩耗を生じ、
その結果、トルクが増大する場合がある。また、この場
合、潤滑剤組成物の粘度が過剰に高くなるため、例え異
常摩耗が生じなくとも高トルクとなるおそれがある。
【0035】また、この有機超微粒子は、平均粒径が2
0nm〜1μmであることが好ましい。平均粒径が下限
値未満の場合、基油等と混合して潤滑剤組成物を調製す
る際に、粉末粒子同士の凝集が生じ二次粒子が生成され
るため、分散性が低下する場合がある。また、平均粒径
が上限値を超える場合、転がり接触面または滑り接触面
に侵入しにくくなる、或いはかみ込んだりするため、転
動装置のトルクが大幅に増大し、場合によっては転動装
置が動作不能となるおそれがある。
【0036】本発明の第1の態様に係る転動装置で用い
られる増粘剤は、上述の有機超微粒子の他に、さらに固
体フッ素化ポリマーを含有することができる。この固体
フッ素化ポリマーとしては、ポリテトラフルオロエチレ
ン(以下、PTFEという)、テトラフルオロエチレン
とヘキサフルオロプロペンとのコポリマー、テトラフル
オロエチレンとペルフルオロプロピルポリビニルエーテ
ルとのコポリマー、及びこれらポリマーの混合物等を挙
げることができる。
【0037】以上説明した増粘剤は、潤滑剤組成物に対
し5重量%〜45重量%含有されることが好ましく、1
5重量%〜40重量%含有されることがより好ましい。
含有率が下限値未満の場合、潤滑性を向上する、及び潤
滑剤の漏れや飛散を抑制する効果を得ることができない
場合がある。また、上限値を超えると、基油の量が不十
分となるため、十分な潤滑性が得られず比較的短時間で
異常摩耗を生じ、その結果、トルクが増大する場合があ
る。また、この場合、潤滑剤組成物の粘度が過剰に高く
なるため、例え異常摩耗が生じなくとも高トルクとなる
おそれがある。
【0038】本発明の第1の態様に係る転動装置で用い
られる基油は、液体フッ素化ポリマー油であれば特に限
定されないが、パーフルオロポリエーテル(以下、PF
PEという)、トリフルオロエチレンのテロマー、及び
フルオロシリコーンポリマー等を挙げることができる。
【0039】次に、本発明の第2の実施形態に係る転動
装置で用いられる潤滑剤組成物について説明する。第2
の実施形態に係る転動装置で用いられる潤滑剤組成物
は、非金属元素からなる白色粉末を含有する増粘剤と液
体フッ素化ポリマー油からなる基油とを必須成分として
含有する。なお、第2の実施形態に係る転動装置におい
て、基油としては第1の実施形態において説明したのと
同様の液体フッ素化ポリマー油を用いることができる。
【0040】このような潤滑剤組成物を用いた場合、例
え潤滑剤組成物の飛散を生じたとしても、上記白色粉末
が液晶パネルや半導体基板等のような被処理体等を黒色
に着色させるおそれがない。また、上記白色粉末は金属
元素を含有していないため、例えば半導体基板等の被処
理体に付着したとしても欠陥や電気的短絡を発生させる
ことがない。
【0041】また、転動体、可動子、及び支持体の転が
り接触面及び滑り接触面で基油が不足する場合等におい
ても、これら接触面間に上記白色粉末が介在するため、
接触面同士の直接接触が防止される。すなわち、上記接
触面の摩耗や焼付きが防止され、良好な潤滑状態を長期
にわたり維持することができる。
【0042】上記増粘剤に含まれる白色粉末に用いられ
る材料として、層状の結晶構造を有するアミノ酸化合
物、メラミンシアヌレート(MCA)、及びフッ化炭素
等を用いることができる。層状の結晶構造を有するアミ
ノ酸化合物としては、例えば以下の化学式(1)に示す
N−ラウロイル・L−リジン等を挙げることができる。
【0043】
【化1】
【0044】上記化学式(1)に示すN−ラウロイル・
L−リジンは、黒鉛等のようにラメラ構造を有してお
り、容易にへき開する。メラミンシアヌレート(MC
A)はメラミン分子とシアヌル酸分子とからなる。これ
らメラミン分子とシアヌル酸分子とは水素結合により相
互に強力に結合して平面状の層を形成している。メラミ
ンシアヌレートからなる粉末は、この層がファンデルワ
ールス力等の弱い結合力により積層された積層構造を有
している。すなわち、メラミンシアヌレートからなる粉
末は、黒鉛等のようにラメラ構造を有しており、容易に
へき開する。
【0045】フッ化炭素は、一般式(CF)n 或いは
(CF2n 等で示される化合物であり、炭素源をフッ
素ガス等のようなフッ素化剤を用いてフッ素化すること
により容易に得ることができる。炭素源としては、特に
限定されないが、例えば結晶質の黒鉛や非晶質の炭素等
を用いることができる。また、上記フッ化炭素は、フッ
素化が完全に行われていないもの、すなわち未反応の炭
素が残留しているものであってもよい。
【0046】上述した層状の結晶構造を有するアミノ酸
化合物、メラミンシアヌレート(MCA)及びフッ化炭
素は、いずれも黒鉛等のように、へき開性のラメラ構造
を有している。したがって、上記白色粉末としてこれら
化合物を用いた場合、転動体、可動子、及び支持体の転
がり接触面及び滑り接触面で基油が不足する場合等にお
いても、上記接触面間に介在する白色粉末がへき開する
ことにより、摩擦係数が低減される。すなわち、これら
化合物からなる白色粉末を用いることにより、接触面の
摩耗を低減し、かつトルクの増大や焼付きを防止するこ
とができる。
【0047】上記白色粉末は、潤滑剤組成物に対して
0.1重量%〜45重量%含有されることが好ましく、
1重量%〜45重量%含有されることがより好ましく、
3重量%〜45重量%含有されることが最も好ましい。
白色粉末の含有率が下限値未満の場合、潤滑性を向上す
る及び潤滑剤の漏れや飛散を抑制する効果を得ることが
できない場合がある。一方、含有率が上限値を超える場
合、基油の量が不十分となるため、十分な潤滑性が得ら
れず比較的短時間で異常摩耗を生じ、その結果、トルク
が増大する場合がある。また、この場合、潤滑剤組成物
の粘度が過剰に高くなるため、例え異常摩耗が生じなく
とも高トルクとなるおそれがある。
【0048】また、この有機超微粒子は、平均粒径が
0.05μm〜20μmであることが好ましい。平均粒
径が下限値未満の場合、基油等と混合して潤滑剤組成物
を調製する際に、粉末粒子同士の凝集が生じ二次粒子が
生成されるため、分散性が低下する場合がある。また、
平均粒径が上限値を超える場合、転がり接触面または滑
り接触面に侵入しにくくなる、或いはかみ込んだりする
ため、転動装置のトルクが大幅に増大し、場合によって
は転動装置が動作不能となるおそれがある。
【0049】本発明の第2の態様に係る転動装置で用い
られる増粘剤は、上述の有機超微粒子の他に、第1の実
施形態において説明したのと同様の固体フッ素化ポリマ
ーを含有することができる。また、第1の実施形態にお
いて説明した有機超微粒子を含有させてもよい。
【0050】上記増粘剤は、潤滑剤組成物に対し5重量
%〜45重量%含有されることが好ましく、15重量%
〜40重量%含有されることがより好ましい。含有率が
下限値未満の場合、潤滑性を向上する、及び潤滑剤の漏
れや飛散を抑制する効果を得ることができない場合があ
る。また、上限値を超えると、基油の量が不十分となる
ため、十分な潤滑性が得られず比較的短時間で異常摩耗
を生じ、その結果、トルクが増大する場合がある。ま
た、この場合、潤滑剤組成物の粘度が過剰に高くなるた
め、例え異常摩耗が生じなくとも高トルクとなるおそれ
がある。
【0051】本発明の第1及び第2の態様に係る転動装
置において、潤滑剤組成物中に、0.5重量%〜10重
量%の油状化合物を含有させてもよい。なお、ここで油
状化合物とは、パーフルオロポリエーテル骨格を主鎖と
して有しかつその主鎖の少なくとも一端に極性基を有す
る分子量10,000以下の有機化合物である。
【0052】上記油状化合物は、基油として用いられる
液体フッ素化ポリマー油と同様の骨格を有しているた
め、基油に対して容易に溶解し分離することはない。ま
た、上記油状化合物の蒸気圧は低いため、真空環境下で
の蒸発量も極めて少ない。
【0053】さらに、上記油状化合物は、主鎖の末端に
高い極性を有する置換基を有しているため金属表面に容
易に吸着する。すなわち、上記油状化合物は、転動体、
可動子、及び支持体の転がり接触面及び滑り接触面に物
理吸着或いは化学吸着するため、上記接触面で基油が不
足している場合においても、上記接触面同士の直接接触
が防止される。したがって、上記油状化合物を用いるこ
とにより、上記接触面の摩擦係数をさらに低減し、その
結果、接触面の摩耗や焼付き及びトルクの増大をより効
果的に防止することができる。
【0054】上述した油状化合物は、10,000以下
の分子量を有する。分子量が上限値を超える場合、転が
り接触面或いは滑り接触面への吸着性が低下するため、
潤滑性を向上させる効果を得ることができない場合があ
る。
【0055】また、上記油状化合物は、潤滑剤組成物に
対して0.5重量%〜10重量%含有されることが好ま
しい。超微粒子の含有率が下限値未満の場合、潤滑性を
向上する、及び潤滑剤の漏れや飛散を抑制する効果を得
ることができない場合がある。一方、含有率が上限値を
超えると、潤滑剤組成物の粘度が低下して、潤滑剤組成
物の飛散や漏れを生じ易くなる場合がある。
【0056】上述した油状化合物としては、例えば、下
記一般式(2)〜(5)に示す化合物を挙げることがで
きる。なお、下記一般式(2)〜(5)において、m、
nは正の整数を示す。
【0057】
【化2】
【0058】上記一般式(2)〜(5)に示す化合物に
おいて、少なくとも一方の置換基Rは、カルボキシル基
(−COOH)、アルコール基、及びイソシアネート基
等の極性基である。また、アルコール基及びイソシアネ
ート基としては、例えば下記式(6)〜(9)に示す置
換基を挙げることができる。
【0059】
【化3】
【0060】上記一般式(2)〜(5)において、2つ
の置換基Rがともにカルボキシル基、アルコール基、及
びイソシアネート基等の極性基である場合、2つの置換
基Rは互いに等しくてもよく、異なっていてもよい。ま
た、一方の置換基Rのみがカルボキシル基、アルコール
基、及びイソシアネート基等の極性基である場合、他方
の置換基Rはフッ素原子とすることが好ましい。
【0061】本発明の第1及び第2の態様に係る転動装
置において、潤滑剤組成物には、上記効果を損なわない
範囲で、上述の増粘剤及び基油等の他に各種添加剤を配
合することができる。潤滑剤組成物に配合される添加剤
としては、酸化防止剤、防錆剤、耐摩耗剤、分散剤、金
属保護剤、及び界面活性剤等を挙げることができる。こ
れら添加物は、その種類により異なるが、全添加剤の合
計として、15重量%程度まで加えることができる。
【0062】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。 (実施例1)図1に、軸受回転試験機6に設置された本
発明の実施例に係る転がり軸受1の断面図を示す。この
図で、転がり軸受1は、外周部に溝状の軌道が設けられ
た内輪2と内周部に溝状の軌道が設けられた外輪4とが
同心上に配置され、転動体であるボール3が、内輪2及
び外輪4のそれぞれの軌道上を転動可能に配置されて構
成されている。内輪2と外輪4との間には、内輪2、外
輪4、及びボール3の接触抵抗を減少し摩耗を防止する
ために、潤滑剤組成物5が収容されている。なお、内輪
2、外輪4、及びボール3はSUS440Cで構成さ
れ、図示しない波形保持器及びシールド板はSUS30
4で構成されている。
【0063】この転がり軸受1について、潤滑剤組成物
5の組成を様々に変えて、以下に示す条件下でそれぞれ
のトルク寿命及び発塵量を調べた。すなわち、転がり軸
受1として、内径8mm、外径22mm、幅7mmの日
本精工社製玉軸受(型番608)を用い、図1に示す軸
受回転試験機6により上記特性を測定した。
【0064】なお、トルク寿命は、運転を開始してから
トルク値が所定の閾値を超えるまでの回転時間とし、下
記条件下で測定した。 温度 常温 雰囲気 大気雰囲気 回転速度 1000rpm アキシアル荷重 196N ラジアル荷重 1.96N また、発塵量は、所定の運転時間内に転がり軸受1から
その外部へと飛散した潤滑剤組成物5の飛散滴等の微粒
子の数とし、クラス100のクリーンベンチ内に軸受回
転試験機6を設置して、下記条件下で測定した。
【0065】 温度 常温 雰囲気 大気雰囲気 回転速度 3000rpm アキシアル荷重 19.6N 軸受回転試験機6としては、日本精工社製軸受回転試験
機を用いた。この軸受回転試験機6によると、転がり軸
受1の内輪2はスピンドル7の回転軸に固定され、転が
り軸受1へのアキシアル荷重はスプリング8等により調
整可能である。スピンドル7には磁性流体シールユニッ
ト15が設けられており、スピンドル7の回転は、モー
タ9を駆動し、ベルト10を介してプーリ11からプー
リ12へ動力を伝達することにより行われる。一方、転
がり軸受1の外輪4は、微小荷重変換器14に接続され
たハウジング13に保持される。したがって、微小荷重
変換器14を用いて転がり軸受1のトルクを測定するこ
とができる。
【0066】また、転がり軸受1は、容器16及び隔壁
17により囲まれ、その囲まれた空間の底部はレーザ光
散乱式パーティクルカウンタ18に接続されている。一
方、この囲まれた空間の上部には、フィルタ20を介し
て空気吸入口19が設けられており、上記囲まれた空間
に、清浄な空気を供給することができる。
【0067】したがって、上記囲まれた空間に、清浄な
空気を所定の流量で供給することにより、空気吸入口1
9からパーティクルカウンタ18へ向けて気流が生じる
ため、転がり軸受1から生じる潤滑剤組成物5の飛散滴
や摩耗粉の量、すなわち個数がパーティクルカウンタ1
8により検出される。以下の表に、それぞれの転がり軸
受1に用いた潤滑剤組成物5の組成、その充填量、トル
ク寿命、及び発塵量を示す。
【0068】
【表1】
【0069】表1に示すPFPE油としてはダイキン工
業社製S−200を用い、PTFEポリマーとしてはダ
イキン工業社製ルブロンL−2を用いた。有機超微粒子
Aとしては日本ペイント社製ニッペマイクロジェルP5
000を用い、有機超微粒子Bとしては日本ペイント社
製ニッペマイクロジェルP1800を用いた。なお、充
填量とは、転がり軸受1に充填された潤滑剤組成物5の
量をいう。
【0070】表1から明らかなように、本発明の実施例
に係るサンプル(1)〜(12)の転がり軸受はいずれ
も、従来の転がり軸受である比較用サンプル(1)、
(2)に比べ、トルク寿命が長く、かつ発塵量が少な
い。したがって、液体フッ素化ポリマー油と上記有機超
微粒子とを含む潤滑剤組成物を用いることにより、トル
ク寿命特性を向上させ、発塵量を低減することができ
た。
【0071】また、サンプル(1)〜(12)のそれぞ
れについてトルク寿命を比較すると、サンプル(1)〜
(9)、(11)、(12)は、サンプル(10)に比
べてトルク寿命が長い。これは、サンプル(10)で用
いた潤滑剤組成物5に比べて、サンプル(1)〜
(9)、(11)、(12)で用いられる潤滑剤組成物
はいずれも45重量%以下の増粘剤含有率を有している
ためであると考えられる。
【0072】サンプル(1)〜(12)のそれぞれにつ
いて発塵量を比較すると、サンプル(1)、(3)〜
(10)は、サンプル(2)、(11)、(12)と比
べて発塵量が少ない。サンプル(1)、(3)〜(1
0)が、サンプル(2)に比べて発塵量が少ないのは、
潤滑剤組成物5中に含有される有機超微粒子(有機超微
粒子A、B)の量に関係していると考えられる。すなわ
ち、有機超微粒子の含有量が十分に多い場合、有機超微
粒子は十分に基油をとり込んで膨潤するために、基油の
飛散が低減されるからであると考えられる。
【0073】また、サンプル(1)、(3)〜(10)
が、サンプル(11)、(12)と比較して発塵量が少
ないのは、潤滑剤組成物5の粘度に関係していると考え
られる。すなわち、サンプル(11)、(12)で用い
た潤滑剤組成物5が粘度の低い液状であるのに対し、サ
ンプル(1)、(3)〜(10)で用いた潤滑剤組成物
5はグリース状であるためである。なお、サンプル(1
1)、(12)、及び比較用サンプル(2)における充
填量と、他のサンプルにおける充填量との違いは、潤滑
剤組成物5がグリース状であるか液状であるかによる。
【0074】(実施例2)次に、上記実施例1で製造し
たサンプル(3)と同様にして、PFPE油、PTFE
ポリマー及び有機超微粒子の重量比を、各々、70重量
%、25重量%及び5重量%とし、有機超微粒子の平均
粒径を様々に変化させて転がり軸受1を製造した。な
お、有機超微粒子としては実施例1で用いた有機超微粒
子A,Bを使用した。このようにして製造した転がり軸
受1に関して実施例1と同様にして大気雰囲気下でのト
ルク寿命を測定した。その結果を図2にグラフとして示
す。
【0075】図2において、横軸は有機超微粒子A,B
の平均粒径を示し、縦軸は大気雰囲気下でのトルク寿命
を示している。図中、曲線21は有機超微粒子Aを用い
た場合に得られたデータを示し、曲線22は有機超微粒
子Bを用いた場合に得られたデータを示す。図2に示さ
れるように、有機超微粒子A,Bの平均粒径がいずれの
範囲にあっても高いトルク寿命を有すが、平均粒径が2
0nm〜1μmの間にある場合に、より良好なトルク寿
命を得ることができた。
【0076】(実施例3)上記実施例1で製造したサン
プル(7)と同様にして、潤滑剤組成物中のPTFEポ
リマーの含有率を一定とし(20重量%)、PFPE油
及び有機超微粒子Aの含有率を様々に変化させて転がり
軸受1を製造した。また、有機超微粒子Aの代わりに有
機超微粒子Bを用いたこと以外は同様にして、PFPE
油及び有機超微粒子Bの含有率を様々に変化させて転が
り軸受1を製造した。このようにして製造した転がり軸
受1について、実施例1と同様にして大気雰囲気下での
トルク寿命を測定した。その結果を図3にグラフとして
示す。
【0077】図3において、横軸は潤滑剤組成物中の有
機超微粒子A,Bの含有率を示し、縦軸は大気雰囲気下
でのトルク寿命を示している。図中、曲線31は有機超
微粒子Aを用いた場合に得られたデータを示し、曲線3
2は有機超微粒子Bを用いた場合に得られたデータを示
す。図3に示されるように、有機超微粒子A,Bの含有
率がいずれの範囲にあっても比較的長いトルク寿命を有
すが、有機超微粒子A,Bの含有率が0.1重量%〜2
5重量%の範囲にある場合、すなわち、固体フッ素化ポ
リマー(PTFEポリマー)と有機超微粒子AまたはB
との和である増粘剤の含有率が20.1重量%〜45重
量%の範囲にある場合には、より良好なトルク寿命を得
ることができた。
【0078】(実施例4)潤滑剤組成物の封入量を30
mgとしたこと以外は実施例1で製造したサンプル
(1)と同様にして、PFPE油と有機超微粒子Aとの
混合比を様々に変えて転がり軸受1を製造した。すなわ
ち、潤滑剤組成物5にPTFEポリマーを用いずに、P
FPE油と有機超微粒子Aとの混合物を用い、それぞれ
の含有率を変えて転がり軸受1を製造した。また、有機
超微粒子Aの代わりに有機超微粒子Bを用いたこと以外
は同様にして、PFPE油と有機超微粒子Bとの混合比
を様々に変えて転がり軸受1を製造した。このようにし
て製造した転がり軸受1に関して、実施例1と同様にし
て大気雰囲気下でのトルク寿命及び発塵量を測定した。
その結果を図4にグラフとして示す。
【0079】図4で、横軸は潤滑剤組成物中の有機超微
粒子A,Bの含有率を示し、縦軸は大気雰囲気下でのト
ルク寿命及び発塵量を示している。また、図中、曲線4
1は有機超微粒子Aを用いた場合に得られたトルク寿命
に関するデータを示し、曲線42は有機超微粒子Aを用
いた場合に得られた発塵量に関するデータを示し、曲線
43は有機超微粒子Bを用いた場合に得られたトルク寿
命に関するデータを示し、曲線44は有機超微粒子Bを
用いた場合に得られた発塵量に関するデータを示す。
【0080】図4に示されるように、有機超微粒子A,
Bの含有率が0.1重量%以上の場合に、より低い発塵
性が得られている。また、トルク寿命に関しては、45
重量%を超えない範囲で有機超微粒子A,Bの含有率が
高いほど良好な値が得られている。すなわち、PFPE
油等の基油に対して有機超微粒子A,B等の有機超微粒
子が0.1重量%〜45重量%である場合に、トルク寿
命及び発塵性に関して良好な特性を得ることができた。
【0081】また、有機超微粒子A,Bの含有率が5重
量%〜45重量%である場合により良好な特性を得るこ
とができ、特に15重量%〜45重量%である場合には
最も良好な特性を得ることができる。これは、5重量%
未満の場合、潤滑剤組成物は液状であるが、5重量%以
上の場合、グリース状或いはグリース状と液状との中間
状態であり、15重量%以上の場合は、完全にグリース
状となるためであると考えられる。
【0082】(実施例5)潤滑剤組成物中に有機超微粒
子を含有させる代わりに白色粉末を含有させたこと以外
は実施例1に示したのと同様の方法により転がり軸受1
を作製し、それぞれの転がり軸受1についてトルク寿命
及び発塵量を測定した。下記表2に、それぞれの転がり
軸受1に用いた潤滑剤組成物5の組成、その封入量、ト
ルク寿命、及び発塵量を示す。
【0083】
【表2】
【0084】上記表2に示す層状の結晶構造を有するア
ミノ酸化合物(N−ラウロイル・L−リジン)としては
味の素社製フェイメックスL−12Jを用い、メラミン
シアヌレートとしては三菱化学社製メラミンシアヌレー
トを用いた。また、フッ化炭素Aとしては一般式(C
F)n で示される構造を有し平均粒径が3μmの粒子を
用い、フッ化炭素Bとしては一般式(CF)で示される
構造を有し平均粒径が4μmの粒子を用いた。
【0085】表2から明らかなように、本発明の実施例
に係るサンプル(13)〜(16)の転がり軸受はいず
れも、従来の転がり軸受である比較用サンプル(1)、
(2)に比べて、トルク寿命が長く発塵量が少ない。し
たがって、液体フッ素化ポリマー油と上記白色粉末とを
含む潤滑剤組成物を用いることにより、トルク寿命特性
を向上させ、発塵量を低減することができた。
【0086】(実施例6)上記実施例5で製造したサン
プル(13)〜(16)と同様にして、潤滑剤組成物中
のPFPEポリマーの含有率を一定とし(20重量
%)、PTFE油及び白色粉末の含有率を様々に変化さ
せて転がり軸受1を製造した。なお、有機超微粒子とし
ては実施例5で使用したN−ラウロイル・L−リジン、
メラミンシアヌレート、フッ化炭素A及びフッ化炭素B
を使用した。このようにして製造した転がり軸受1に関
して、実施例1と同様にして大気雰囲気下でのトルク寿
命を測定した。その結果を図5にグラフにして示す。
【0087】図5において、横軸は潤滑剤組成物中の白
色粉末の含有率を示し、縦軸は大気雰囲気下でのトルク
寿命を示している。図中、曲線51はN−ラウロイル・
L−リジンを使用した場合に得られたデータを示し、曲
線52はメラミンシアヌレートを使用した場合に得られ
たデータを示している。また、曲線53はフッ化炭素A
を使用した場合に得られたデータを示し、曲線54はフ
ッ化炭素Bを使用した場合に得られたデータを示してい
る。
【0088】図5に示されるように、白色粉末の含有率
がいずれの範囲にあっても比較的長いトルク寿命を得る
ことができた。特に白色粉末の含有率が0.1重量%〜
25重量%の間にある場合、すなわち、固体フッ素化ポ
リマー(PTFEポリマー)と白色粉末との和である増
粘剤の含有率が20.1重量%〜45重量%の範囲にあ
る場合により良好なトルク寿命を得ることができた。
【0089】(実施例7)潤滑剤組成物中に油状化合物
としてPFPE系カルボン酸を含有させて実施例1及び
5に示したのと同様の方法により転がり軸受1を作製
し、それぞれの転がり軸受1について大気雰囲気下及び
真空下(1×10-4Pa)でのトルク寿命を測定した。
下記表3に、それぞれの転がり軸受1に用いた潤滑剤組
成物5の組成、その封入量、及びトルク寿命を示す。
【0090】
【表3】
【0091】なお、上記表3に示す有機超微粒子A,B
は実施例1で用いたのと同様であり、アミノ酸化合物、
メラミンシアヌレート、フッ素化炭素A,Bは、実施例
5において用いたのと同様である。また、PFPE系カ
ルボン酸としては、ダイキン工業社製PFPE系カルボ
ン酸SHを使用した。
【0092】表3から明らかなように、本発明の実施例
に係るサンプル(17)〜(28)の転がり軸受におい
ては、大気雰囲気下及び真空下でのトルク寿命に関し
て、従来の転がり軸受である比較用サンプル(1)に比
べて遥かに優れた特性が得られている。すなわち、有機
超微粒子或いは白色粉末を含有する潤滑剤組成物中に上
記PFPE系カルボン酸を含有させることにより、大気
雰囲気下だけでなく真空下でのトルク寿命特性をも大幅
に向上させることができた。
【0093】(実施例8)潤滑剤組成物をPFPE油、
20重量%のPFPEポリマー、3重量%の有機超微粒
子、及びPFPE系カルボン酸で構成し、PFPE油及
びPFPE系カルボン酸の含有率を様々に変化させて、
実施例7のサンプル(17),(18)に関して説明し
たのと同様の方法により転がり軸受1を製造した。な
お、有機超微粒子としては、実施例1で用いた有機超微
粒子A,Bを使用した。
【0094】このようにして製造した転がり軸受1につ
いて、実施例1と同様にして真空下及び大気雰囲気下で
のトルク寿命と大気雰囲気下での発塵量とを測定した。
その結果を図6にグラフにして示す。
【0095】図6において、横軸は潤滑剤組成物中のP
FPE系カルボン酸の含有率を示し、縦軸はトルク寿命
及び発塵量を示している。図中、曲線61,62は有機
超微粒子Aを用いた場合に得られた大気雰囲気下及び真
空下でのトルク寿命に関するデータをそれぞれ示し、曲
線64,65は有機超微粒子Bを用いた場合に得られた
大気雰囲気下及び真空下でのトルク寿命に関するデータ
をそれぞれ示している。また、曲線63は有機超微粒子
Aを用いた場合に得られた発塵量に関するデータを示
し、曲線66は有機超微粒子Bを用いた場合に得られた
発塵量に関するデータを示している。
【0096】このグラフに示すように、PFPE系カル
ボン酸の含有率が0.1重量%〜10重量%の範囲にあ
る場合に、真空下及び大気雰囲気下の双方において良好
なトルク寿命を得ることができ、かつ発塵量をより低減
することができた。
【0097】(実施例9)潤滑剤組成物をPFPE油、
20重量%のPFPEポリマー、3重量%の白色粉末、
及びPFPE系カルボン酸で構成し、PFPE油及びP
FPE系カルボン酸の含有率を様々に変化させて、実施
例7のサンプル(19),(21)に関して説明したの
と同様の方法により転がり軸受1を製造した。なお、白
色粉末としては、実施例5で用いたアミノ酸化合物及び
フッ化炭素Aを使用した。
【0098】このようにして製造した転がり軸受1につ
いて、実施例1と同様にして真空下及び大気雰囲気下で
のトルク寿命と大気雰囲気下での発塵量とを測定した。
その結果を図7にグラフにして示す。
【0099】図7において、横軸は潤滑剤組成物中のP
FPE系カルボン酸の含有率を示し、縦軸はトルク寿命
及び発塵量を示している。図中、曲線71,72はアミ
ノ酸化合物を用いた場合に得られた大気雰囲気下及び真
空下でのトルク寿命に関するデータをそれぞれ示し、曲
線74,75はフッ化炭素Aを用いた場合に得られた大
気雰囲気下及び真空下でのトルク寿命に関するデータを
それぞれ示している。また、曲線73はアミノ酸化合物
を用いた場合に得られた発塵量に関するデータを示し、
曲線76はフッ化炭素Aを用いた場合に得られた発塵量
に関するデータを示している。
【0100】このグラフに示すように、PFPE系カル
ボン酸の含有率が0.1重量%〜10重量%の範囲にあ
る場合に、真空下及び大気雰囲気下の双方において良好
なトルク寿命を得ることができ、かつ発塵量をより低減
することができた。
【0101】(実施例10)潤滑剤組成物をPFPE
油、20重量%のPFPEポリマー、有機超微粒子、白
色粉末、及び3重量%のPFPE系カルボン酸で構成
し、PFPE油及び白色粉末の含有率を様々に変化させ
て、実施例7のサンプル(24)に関して説明したのと
同様の方法により転がり軸受1を製造した。すなわち、
有機超微粒子としては有機超微粒子Bを用い、白色粉末
としてはN−ラウロイル・L−リジンを用いた。また、
有機超微粒子Bの含有率を1重量%及び3重量%とし
て、それぞれ転がり軸受1を製造した。
【0102】このようにして製造した転がり軸受1につ
いて、実施例1と同様にして真空下及び大気雰囲気下で
のトルク寿命を測定した。その結果を図8にグラフにし
て示す。
【0103】図8において、横軸は潤滑剤組成物中の白
色粉末の含有率を示し、縦軸はトルク寿命を示してい
る。図中、曲線81,82は有機超微粒子Bの含有率を
1重量%とした場合に得られた真空下及び大気雰囲気下
でのトルク寿命に関するデータをそれぞれ示し、曲線8
3,84は有機超微粒子Bの含有率を3重量%とした場
合に得られた真空下及び大気雰囲気下でのトルク寿命に
関するデータをそれぞれ示している。
【0104】このグラフに示すように、白色粉末の含有
率が0.1重量%〜22重量%の範囲にある場合、すな
わち固体フッ素化ポリマー(PTFEポリマー)と有機
超微粒子と白色粉末との和である増粘剤の含有率が2
3.1重量%〜45重量%の範囲内にある場合に、真空
下及び大気雰囲気下の双方において良好なトルク寿命を
得ることができた。
【0105】以上、主として、基油としてPFPE油を
用いた場合について説明したが、他の液体フッ素化ポリ
マー油を用いた場合についても同様の効果を得ることが
できる。また、上記実施例では、本発明の転動装置を転
がり軸受として用いた場合について説明したが、ボール
ねじ装置やリニアガイド等のような直動装置として用い
た場合においても同様の効果を得ることができる。
【0106】
【発明の効果】上述したように、本発明の転動装置にお
いては、潤滑剤組成物として、膨潤性を有する有機超微
粒子を含有する増粘剤と液体フッ素化ポリマー油からな
る基油との混合物、或いは非金属元素からなる白色粉末
を含む増粘剤と液体フッ素化ポリマー油からなる基油と
の混合物が用いられる。そのため、潤滑剤組成物の飛散
や転動体等の摩耗が低減され、その結果、発塵量を低減
し、優れたトルク寿命を得ることができる。このため、
本発明の転動装置は、大気及び真空環境下等でも、外部
環境を汚染することが非常に少なく、かつ、長期にわた
って作動することができ、半導体製造装置や液晶パネル
製造装置等のように清浄な雰囲気を必要とする用途に好
適に使用することができる。また、高温、真空、極低温
等、通常の潤滑油やグリースを使用することができない
過酷な環境下においても使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る転動装置及び軸受回転試
験機を示す断面図。
【図2】本発明の実施例に係る転動装置における、有機
超微粒子の平均粒径とトルク寿命との関係を示すグラ
フ。
【図3】本発明の実施例に係る転動装置における、潤滑
剤組成物中の有機超微粒子の含有率とトルク寿命との関
係を示すグラフ。
【図4】本発明の実施例に係る転動装置における、潤滑
剤組成物中の有機超微粒子の含有率と、トルク寿命及び
発塵量との関係を示すグラフ。
【図5】本発明の実施例に係る転動装置における、潤滑
剤組成物中の白色粉末の含有率とトルク寿命との関係を
示すグラフ。
【図6】本発明の実施例に係る転動装置における、潤滑
剤組成物中のPFPE系カルボン酸の含有率と、トルク
寿命及び発塵量との関係を示すグラフ。
【図7】本発明の実施例にかかる転動装置における、潤
滑剤組成物中のPFPE系カルボン酸の含有率と、トル
ク寿命及び発塵量との関係を示すグラフ。
【図8】本発明の実施例に係る転動装置における、潤滑
剤組成物中の白色粉末の含有率とトルク寿命との関係を
示すグラフ。
【符号の説明】
1…転がり軸受 2…内輪 3…転動体 4…外輪 5…潤滑剤組成物 6…軸受回転試験機 7…スピンドル 8…スプリング 9…モータ 10…ベルト 11、12…プーリ 13…ハウジング 14…微小荷重変換器 15…磁性流体シールユニット 16…容器 17…隔壁 18…パーティクルカウンタ 19…空気吸入口 20…フィルタ 21,22,31,32,41〜44,51〜54…曲
線 61〜66,71〜76,81〜84…曲線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C10M 133/42 C10M 133/42 145/14 145/14 147/02 147/02 169/04 169/04 F16C 33/66 F16C 33/66 Z // C10N 20:06 30:02 30:04 30:06 40:02

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転運動または直線運動可能な可動子、 この可動子を支持する支持体、 これら可動子と支持体との間に介在し、前記可動子の運
    動に伴って転動する転動体、及びこの転動体が転動する
    前記可動子と支持体との間に配置された潤滑剤組成物を
    具備し、 前記潤滑剤組成物が、有機超微粒子を含む増粘剤と液体
    フッ素化ポリマー油からなる基油との混合物を含有する
    ことを特徴とする転動装置。
  2. 【請求項2】 回転運動または直線運動可能な可動子、 この可動子を支持する支持体、 これら可動子と支持体との間に介在し、前記可動子の運
    動に伴って転動する転動体、及びこの転動体が転動する
    前記可動子と支持体との間に配置された潤滑剤組成物を
    具備し、 前記潤滑剤組成物が、実質的に全ての構成元素が非金属
    元素である白色粉末を含む増粘剤と液体フッ素化ポリマ
    ー油からなる基油との混合物を含有することを特徴とす
    る転動装置。
JP10213964A 1997-08-29 1998-07-29 転動装置 Withdrawn JPH11246886A (ja)

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