JP2004123797A - グリース組成物及び転動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】飛散しにくく且つ優れた高温性能を有するグリース組成物を提供する。
【解決手段】金属石けん20〜90質量%とPTFE80〜10質量%とからなる増ちょう剤を、鉱油及び合成油の少なくとも一方30〜80質量%と、パーフルオロポリエーテル油70〜20質量%とからなる基油に混合してグリース組成物を製造した。
【選択図】  図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、飛散しにくく且つ優れた高温性能を有するグリース組成物に関する。また、本発明は、低トルクで優れた音響性能を有することに加えて発塵量が少ない転動装置に係り、特に、電子情報機器や半導体製造装置等に好適な転動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ハードディスクドライブ(以降はHDDと記す),レーザービームプリンタ(LBP)等のような電子情報機器や半導体製造装置などに用いられる転動装置(転がり軸受,リニアガイド装置,ボールねじ等)には、一般に、発塵が少ないこと、低トルクであること、音響性能が優れていること、長寿命であること等の各種性能が要求される。
【0003】
さらに、近年の電子情報機器,半導体の高精度化に伴って、電子情報機器や半導体製造装置に使用される転動装置の使用条件(温度,速度等)はますます厳しくなっており、しかもそのような厳しい使用条件下においても前述の各種性能が優れていることが要求されている。
例えば、清浄な雰囲気下で使用されるHDD等の電子情報機器においては、回転時に軸受内部からガス状の油やグリースの微小な粒子が飛散すると、記録媒体等を汚染して誤作動の原因となるため、発塵量を低く抑えることが最も重要なこととされている。
【0004】
このようなHDD用転がり軸受に封入されるグリース組成物としては、鉱油を基油としナトリウムコンプレックス石けんを増ちょう剤とするグリースであるアンドックC(商品名)が良く知られており、発塵が少ないことから20年以上にわたって使用されてきた。
また、低トルク,低騒音が特に重視されるような場合には、リチウム石けんを増ちょう剤としエステル油を基油とするグリースが使用される場合もあった。
【0005】
さらに、特開2000−109874号公報には、フッ素油と増ちょう剤とからなるフッ素系グリースにシリコーン油を混合したフッ素系グリース組成物が開示されている。このフッ素系グリース組成物は、グリースからの油分の滲出が生じにくいという特性を有している。
さらにまた、特開2001−187892号公報には、基油であるシリコーン油,増ちょう剤であるポリテトラフルオロエチレン,シリカエアロゲル,及び極圧添加剤を含有するグリース組成物が開示されている。このグリース組成物は、低温流動性,耐摩耗性,耐熱性,及び低温での低トルク性が優れているという特性を有している。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−109874号公報
【特許文献2】
特開2001−187892号公報
【特許文献3】
特開平9−217745号公報
【特許文献4】
特開2001−335792号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述のナトリウムコンプレックス石けん−鉱油系グリースは、増ちょう剤の分散性が不十分で均質になりにくいため、転がり軸受の回転初期において音響性能や振動性能に問題があった。また、吸湿性が強く、グリースが経時的に硬化して転がり軸受内での流動性が低下するため、潤滑不良を起こし保持器から異常音が発生しやすいという問題点も有していた。
【0008】
そのため、低トルク,低騒音が特に重視されるような場合には、前述のリチウム石けん−エステル油系グリースが使用される場合があったが、このようなグリースは飛散しやすいので(発塵量が多い)、HDD用転がり軸受に使用された場合には記録媒体等を汚染するおそれが大きかった。また、HDD用転がり軸受の使用温度はますます高温になっているため、前述のリチウム石けん−エステル油系グリースは適用できない場合もあった。
【0009】
さらに、前述の特開2000−109874号公報及び特開2001−187892号公報に記載のグリース組成物は、非常に高価なシリコーン油やフッ素油を使用しているため、一般的なグリースと比較すると高価であるという問題があった。
そこで、本発明は上記のような従来技術が有する問題点を解決し、飛散しにくく且つ優れた高温性能を有するグリース組成物を提供することを課題とする。また、本発明は、低トルクで優れた音響性能を有することに加えて発塵量が少ない転動装置を提供することを併せて課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明は次のような構成からなる。すなわち、本発明に係る請求項1のグリース組成物は、基油と増ちょう剤とを含有するグリース組成物において、前記増ちょう剤を金属石けん及びフッ素樹脂としたことを特徴とする。
【0011】
このようなグリース組成物は、増ちょう剤として金属石けんとフッ素樹脂との両方を含有しているので、飛散しにくく且つ優れた高温性能を有することに加えて、このグリース組成物が封入された転動装置の音響性能及びトルク性能を優れたものとすることができる。
また、本発明に係る請求項2のグリース組成物は、請求項1に記載のグリース組成物において、前記増ちょう剤を、金属石けん20〜90質量%と、フッ素樹脂80〜10質量%と、で構成したことを特徴とする。
【0012】
増ちょう剤の組成が前記範囲外であると、発塵量が多くなったり高温性能が不十分となるおそれがある。また、グリース組成物を転動装置に封入した際に、転動装置の音響性能が低下したりトルクが高くなるおそれがある。
グリース組成物の発塵量をより少なくし、高温性能をより優れたものとし、さらにこのグリース組成物を封入した転動装置の音響性能及びトルク性能をより優れたものとするためには、増ちょう剤は金属石けん30〜80質量%とフッ素樹脂70〜20質量%とで構成することがより好ましい。
【0013】
さらに、本発明に係る請求項3のグリース組成物は、請求項1又は請求項2に記載のグリース組成物において、前記増ちょう剤の含有量を組成物全体の10〜33質量%としたことを特徴とする。
10質量%未満であると、グリース組成物が軟らかすぎて発塵量が多くなる。一方、33質量%超過であると、グリース組成物が硬化しすぎて十分な潤滑性能を発揮することが困難となり、音響耐久寿命が低下するおそれがある。ただし、発塵量と音響耐久寿命と混和ちょう度とを考慮すると、増ちょう剤の含有量は組成物全体の15〜30質量%とすることがより好ましい。
【0014】
さらに、本発明に係る請求項4のグリース組成物は、請求項1〜3のいずれかに記載のグリース組成物において、前記基油を、鉱油及び合成油の少なくとも一方30〜80質量%と、パーフルオロポリエーテル油70〜20質量%と、で構成したことを特徴とする。
基油としてパーフルオロポリエーテル油を含有し、増ちょう剤としてフッ素樹脂を含有していることから、本発明のグリース組成物は優れた高温性能を有している。よって、本発明のグリース組成物を封入した転動装置は、高温下においても長寿命である。また、グリース組成物の基油粘度が低く抑えられるので、低温流動性にも優れている。
【0015】
また、基油として鉱油及び合成油の少なくとも一方を含有していることから、種々の添加剤を添加することができる。よって、グリース組成物に、潤滑性,防錆性,及び金属腐食を防ぐ性能等の種々の性能を付与することができる。さらに、基油として鉱油及び合成油の少なくとも一方を含有していることから、本発明のグリース組成物は、シリコーン油やフッ素油を基油とする従来のグリース組成物と比較して安価である。
【0016】
鉱油及び合成油の少なくとも一方が30質量%未満であると、グリース組成物に添加剤を添加した場合に添加効果が十分に得られないおそれがある。そして、鉱油及び合成油の少なくとも一方が30質量%未満であるとパーフルオロポリエーテル油は70質量%超過となるので、グリース組成物が高価となる。一方、鉱油及び合成油の少なくとも一方が80質量%超過で、パーフルオロポリエーテル油が20質量%未満であると、グリース組成物の高温性能が不十分となる。
【0017】
さらに、本発明に係る請求項5のグリース組成物は、請求項1〜4のいずれかに記載のグリース組成物において、前記鉱油及び合成油の少なくとも一方の40℃における動粘度を50〜500mm2 /sとし、前記パーフルオロポリエーテル油の40℃における動粘度を20〜400mm2 /sとしたことを特徴とする。
【0018】
両者の40℃における動粘度が前記上限値を超えると、低温での流動性が不十分となって、転動装置を低温下で起動する際に異音が発生するおそれがある。また、前記下限値未満であると、蒸発損失や潤滑性の問題から適当ではない。すなわち、基油の粘度が低すぎると、高温において例えば軸受の回転中に軌道面と転動体との金属接触を避けるのに十分な潤滑油膜の形成が困難となる。
【0019】
このような問題がより生じにくくするためには、鉱油及び合成油の少なくとも一方の40℃における動粘度を70〜400mm2 /sとし、パーフルオロポリエーテル油の40℃における動粘度を30〜200mm2 /sとすることがより好ましい。
さらに、本発明に係る請求項6のグリース組成物は、請求項1〜5のいずれかに記載のグリース組成物において、混和ちょう度を190〜250としたことを特徴とする。
【0020】
グリース組成物を封入した転動装置からの発塵を抑制するためには、グリース組成物を硬くすることが好ましい。しかし、硬すぎると転動装置内での流動性が低下するため、潤滑不良を起こし保持器等から異常音が発生しやすくなる。よって、グリース組成物の混和ちょう度は190〜250であることが好ましい。190未満であると、硬すぎるためにグリース組成物を封入した転動装置の音響性能やトルク性能が低下する。また、250を超えると、転動装置からの発塵量が多くなる。
【0021】
さらに、本発明に係る請求項7の転動装置は、外面に軌道面を有する内方部材と、該内方部材の軌道面に対向する軌道面を有し前記内方部材の外方に配置された外方部材と、前記両軌道面間に転動自在に配設された複数の転動体と、を備える転動装置において、前記内方部材と前記外方部材との間に形成され前記転動体が配設された空隙部内に、請求項1〜6のいずれかに記載のグリース組成物を充填したことを特徴とする。
【0022】
このような構成の転動装置は、金属石けんとフッ素樹脂との両方を増ちょう剤として含有するグリース組成物が充填されているので、低トルクで優れた音響性能を有することに加えて発塵量が少ない。
本発明は、種々の転動装置に適用することができる。例えば、転がり軸受,ボールねじ,リニアガイド装置,直動ベアリング等である。
【0023】
なお、本発明における前記内方部材とは、転動装置が転がり軸受の場合には内輪、同じくボールねじの場合にはねじ軸、同じくリニアガイド装置の場合には案内レール、同じく直動ベアリングの場合には軸をそれぞれ意味する。また、前記外方部材とは、転動装置が転がり軸受の場合には外輪、同じくボールねじの場合にはナット、同じくリニアガイド装置の場合にはスライダ、同じく直動ベアリングの場合には外筒をそれぞれ意味する。
【0024】
以下に、本発明のグリース組成物を構成する各成分について説明する。
〔増ちょう剤について〕
本発明のグリース組成物には、増ちょう剤として金属石けんとフッ素樹脂との両方を使用する必要がある。なお、本発明の目的を損なわない程度の量であれば、他種の増ちょう剤を併用してもよい。
【0025】
本発明においてフッ素樹脂とともに増ちょう剤として使用される金属石けんとしては、周期律表の1,2,及び13族の金属の化合物(例えば、金属水酸化物)と、炭素数10以上の高級脂肪酸又は1個以上の水酸基を有する炭素数10以上の高級ヒドロキシ脂肪酸と、から合成された脂肪族一塩基酸金属塩があげられる。
【0026】
金属としては、例えば、リチウム,ナトリウム,バリウム,アルミニウム等があげられる。また、高級脂肪酸としては、例えば、ラウリン酸,ミリスチン酸,パルチミン酸,マルガリン酸,ステアリン酸,アラキジン酸,ベヘン酸,リグノセリン酸,牛脂脂肪酸等があげられ、高級ヒドロキシ脂肪酸としては、例えば、9 −ヒドロキシステアリン酸,10−ヒドロキシステアリン酸,12−ヒドロキシステアリン酸,9 ,10−ジヒドロキシステアリン酸等があげられる。これらの脂肪族一塩基酸の中では、12−ヒドロキシステアリン酸が最も好ましい。
【0027】
このような金属石けんは、別途合成したものを基油に分散させてもよいし、基油中で合成することによって基油に分散させてもよい。ただし、後者の方法の方が、基油中に増ちょう剤を良好に分散させやすいので、工業的に製造する場合には有利である。
一方、もう一つの増ちょう剤であるフッ素樹脂の種類は特に限定されるものではないが、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)や、テトラフルオロエチレンと全体又は一部分がフッ素化された他のエチレン系不飽和炭化水素モノマーとの共重合体(以降はテトラフルオロエチレン共重合体と記す)等が好ましい。
【0028】
このテトラフルオロエチレン共重合体としては、例えば、以下の▲1▼〜▲4▼に示すようなものがあげられる。
▲1▼パーフルオロアルキル−トリフルオロエチレンエーテル類、フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロイソブテン、クロロトリフルオロエチレン、パーフルオロアルキルエチレン類(例えばパーフルオロプロペン等)のうちの1種以上のコモノマーを、PTFEに0.01〜3モル%、好ましくは0.05〜0.5モル%共重合させた変性ポリテトラフルオロエチレン。
【0029】
▲2▼少なくとも1種のパーフルオロアルキルビニルエーテル(パーフルオロアルキル基は1〜6個の炭素を有している)を、0.5〜8モル%共重合させたテトラフルオロエチレン(TFE)熱可塑性共重合体。
▲3▼3〜8個の炭素を有するパーフルオロオレフィンを2〜20モル%共重合させたTFE熱可塑性共重合体。例としては、ヘキサフルオロプロペンとTFEとの共重合体等があげられる。
【0030】
▲4▼パーフルオロメチルビニルエーテル(0.5〜13モル%)と、下記の式(I)〜式(III )のフッ素化合物モノマーのうちの1種以上(0.05〜5モル%)と、を共重合させたTFE熱可塑性共重合体。
【0031】
【化1】
Figure 2004123797
【0032】
【化2】
Figure 2004123797
【0033】
【化3】
Figure 2004123797
【0034】
ただし、式(III )中のRは、1〜5個の炭素を有するパーフルオロアルキル基で、CF3 が好ましい。また、X1 及びX2 は相互に独立して、1〜3個の炭素を有するパーフルオロアルキル基又はFで、CF3 が好ましい。
また、式(I)及び式(II) 中のRF は、下記の(i)〜(iii )のうちの少なくとも1つである。
【0035】
(i)2〜12個の炭素を有するパーフルオロアルキル基
(ii)下記式(IV)のような化学構造を有するもの。ただし、式(IV)中のrは1〜4の整数であり、r’は0〜3の整数である。
【0036】
【化4】
Figure 2004123797
【0037】
(iii )下記式(V)のような化学構造を有するもの。ただし、式(V)中の構造単位(OCFX)と(OCF2 CFY)は連鎖に沿って統計的に分布している。また、Tは1〜3個の炭素を有するパーフルオロアルキル基で、任意に1個のH又はClを有する。さらに、X及びYはF又はCF3 であり、Zは−CFX−又は−CF2 CFY−である。さらに、q及びq’は0〜10の整数で相互に同じか又は異なる数値であり、その場合のフッ素化合物モノマーの数平均分子量は200〜2000である。
【0038】
【化5】
Figure 2004123797
【0039】
なお、▲1▼〜▲4▼には、分子式中の数値,共重合比,及び平均分子量について好適な数値範囲が前述のように規定されているが、これらの数値が前記範囲の下限値未満であると、グリース組成物をグリース状とするのに十分な増ちょう性がテトラフルオロエチレン共重合体に付与されない。また、前記範囲の上限値超過であると、グリース組成物が硬化して十分な潤滑性を発揮することが困難となる。
【0040】
〔基油について〕
本発明のグリース組成物に使用される基油の種類は特に限定されるものではないが、鉱油及び合成油の少なくとも一方とパーフルオロポリエーテル油との両方を使用することが好ましい。ただし、本発明の目的を損なわない程度の量であれば、他種の基油を併用してもよい。
【0041】
鉱油の種類は特に限定されるものではないが、パラフィン系鉱物油,ナフテン系鉱物油,及びこれらの混合油等が好ましく使用される。また、合成油の種類も特に限定されるものではなく、合成炭化水素油,エーテル油,エステル油,及びフッ素油等が好ましく使用される。
具体的には、合成炭化水素油としては、ポリα−オレフィン油や、α−オレフィンとエチレンとのコオリゴマー合成油等があげられる。
【0042】
また、エーテル油としては、12〜20個の炭素を有するアルキル基で置換されたフェニルエーテル油(ジフェニルエーテル油,トリフェニルエーテル油,テトラフェニルエーテル油等)があげられる。置換されたアルキル基の数は特に限定されるものではないが、1個又は2個が好ましい。特に、基油の低蒸発性を考慮すると、アルキルジフェニルエーテル油が好ましい。
【0043】
さらに、フッ素油としては、パーフルオロエーテル油及びその誘導体,フルオロシリコーン油,クロロトリフルオロエチレン油,フルオロフォスファゼン油等があげられる。
パーフルオロポリエーテル油の種類は特に限定されるものではなく、以下に示すようなフルオロオキシアルキレン構造単位から選択される少なくとも1種から構成されるものが好ましい。なお、式中のX3 はCF3 (CF2 n −であり、nは0〜4の整数である。
【0044】
【化6】
Figure 2004123797
【0045】
パーフルオロポリエーテル油が上記フルオロオキシアルキレン構造単位の2種以上から構成されている場合は、各構造単位は連鎖に沿って統計的に分布している。そしてその末端基は、CF3 −,C2 5 −,C3 7 −,CF2 Cl(CF3 )CF−,CF3 CFClCF2 −,CF2 ClCF2 −,CF2 Cl−,CHF2 −,CF3 CHF−等のような、1個のH及び/又はClを任意に有するフルオロアルキル基である。
【0046】
さらにまた、エステル油としてはジエステル油,ポリオールエステル油,芳香族エステル油等があげられる。
このうちジエステル油は二塩基酸とアルコールとの反応により得られ、その例としては、ジオクチルアジペート,ジイソブチルアジペート,ジブチルアジペート,ジブチルセバケート,ジオクチルセバケート,メチルアセチルリシノレート等があげられる。
【0047】
また、ポリオールエステル油は、多価アルコールと1種又は2種以上の一塩基酸との反応により得られる。ただし、一塩基酸及び二塩基酸の混合脂肪酸と多価アルコールとの反応により得られるオリゴエステルであるコンプレックスエステルでもよい。
多価アルコールとしては、トリメチロールプロパン,ペンタエリスリトール,ジペンタエリスリトール,ネオペンチルグリコール,2−メチル−2−プロピルプロパン−1,3−ジオール等があげられる。
【0048】
一塩基酸としては、4〜18個の炭素を有する脂肪酸が好ましく、具体的には、吉草酸,カプロン酸,カプリル酸,エナント酸,ペラルゴン酸,カプリン酸,ウンデカン酸,ラウリン酸,ミリスチン酸,パルチミン酸,牛脂脂肪酸,ステアリン酸,カプロレイン酸,ウンデシレン酸,リンデル酸,ツズ酸,フィゼテリン酸,ミリストレイン酸,ペトロセリン酸,オレイン酸,エライジン酸,アスクレピン酸,バクセン酸,ソルビン酸,リノール酸,リノレン酸,サビニン酸,リシノール酸等があげられる。
【0049】
さらに、芳香族エステル油としては、トリオクチルトリメリテート,トリデシルトリメリテート等のようなトリメリト酸エステルや、テトラオクチルピロメリテート等のようなピロメリト酸エステルがあげられる。
以上説明した各種基油は単独で用いてもよいし、2種以上を適宜組み合わせて用いてもよい。ただし、グリース組成物を封入した転動装置の高温,高速運転下における潤滑性能及び寿命を考慮すると、合成油が含有されていることが好ましく、特に、以下に示すようなものが含有されていることがより好ましい。すなわち、エステル油ではポリオールエステル油と芳香族エステル油であり、エーテル油ではアルキルジフェニルエーテル油であり、フッ素油ではパーフルオロエーテル油及びその誘導体とフルオロフォスファゼン油である。
【0050】
〔添加剤について〕
本発明のグリース組成物には、各種性能をさらに向上させるため、所望により種々の添加剤を混合してもよい。例えば、酸化防止剤,防錆剤,極圧剤,油性向上剤,金属不活性化剤など、グリース組成物に一般的に使用される添加剤を、単独又は2種以上混合して用いることができる。
【0051】
酸化防止剤としては、例えば、アミン系,フェノール系,硫黄系,ジチオリン酸亜鉛等があげられる。
アミン系酸化防止剤の具体例としては、フェニル−1−ナフチルアミン,フェニル−2−ナフチルアミン,ジフェニルアミン,フェニレンジアミン,オレイルアミドアミン,フェノチアジン等があげられる。
【0052】
また、フェノール系酸化防止剤の具体例としては、p−t−ブチルフェニルサリシレート、2,6−ジ−t−ブチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−p−フェニルフェノール、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−オクチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス−6−t−ブチル−m−クレゾール、テトラキス[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、n−オクタデシル−β−(4’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)プロピオネート、2−n−オクチル−チオ−4,6−ジ(4’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチル)フェノキシ−1,3,5−トリアジン、4,4’−チオビス(6−t−ブチル−m−クレゾール)、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール等のヒンダードフェノールなどがあげられる。
【0053】
防錆剤としては、例えば、石油スルフォン酸,有機系スルフォン酸金属塩(金属はアルカリ金属,アルカリ土類金属等),エステル類等があげられる。
有機系スルフォン酸金属塩の具体例としては、ジノニルナフタレンスルホン酸や重質アルキルベンゼンスルホン酸の金属塩(カルシウムスルフォネート,バリウムスルフォネート,ナトリウムスルフォネートなど)等があげられる。
【0054】
また、エステル類の具体例としては、多塩基カルボン酸及び多価アルコールの部分エステルであるソルビタンモノラウレート,ソルビタントリステアレート,ソルビタンモノオレエート,ソルビタントリオレエート等のソルビタンエステル類や、ポリオキシエチレンラウレート,ポリオキシエチレンオレエート,ポリオキシエチレンステアレート等のアルキルエステル類などがあげられる。
【0055】
また、アルキルコハク酸エステル,アルケニルコハク酸エステル等のようなアルキルコハク酸誘導体,アルケニルコハク酸誘導体も、防錆剤として好ましく使用できる。
油性向上剤としては、例えば、オレイン酸,ステアリン酸等の脂肪酸、ラウリルアルコール,オレイルアルコール等のアルコール、ステアリルアミン,セチルアミン等のアミン、リン酸トリクレジル等のリン酸エステル、及び動植物油等があげられる。
【0056】
さらに、リン系,ジチオリン酸亜鉛,有機モリブデン等の極圧剤や、ベンゾトリアゾール等の金属不活性化剤などが使用される。
これら添加剤の添加量は、本発明の目的を損なわない程度であれば特に限定されるものではない。
なお、本発明のグリース組成物の製造方法は、特に限定されるものではない。例えば、鉱油及び合成油の少なくとも一方を基油とし金属石けんを増ちょう剤とする金属石けんグリースと、パーフルオロポリエーテル油を基油としフッ素樹脂を増ちょう剤とするフッ素グリースとを別々に製造し、これらを混合することにより製造してもよい。あるいは、鉱油及び合成油の少なくとも一方とパーフルオロポリエーテル油とを混合した基油に、金属石けん及びフッ素樹脂を増ちょう剤として添加することにより製造してもよい。
【0057】
【発明の実施の形態】
本発明に係るグリース組成物及び転動装置の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
表1〜3に、実施例及び比較例のグリース組成物の組成を示す。さらに、各グリース組成物のNLGI混和ちょう度を併せて示す。この混和ちょう度の測定法は、JIS K2220である。
【0058】
【表1】
Figure 2004123797
【0059】
【表2】
Figure 2004123797
【0060】
【表3】
Figure 2004123797
【0061】
実施例1〜15及び比較例1〜3のグリース組成物の構成は表1〜3に示す通りであり、金属石けん及びフッ素樹脂(PTFE)からなる増ちょう剤と、合成油及びパーフルオロポリエーテル油(PFPE油)からなる基油と、を含有している(比較例1〜3を除く)。なお、金属石けんは12−ヒドロキシステアリン酸のリチウム塩,カルシウム塩,又はナトリウム塩であり、合成油はポリオールエステル油(POE油)又はアルキルジフェニルエーテル油(ADPE油)である。各油の40℃における動粘度は、POE油が70mm2 /s、ADPE油が100mm2 /s、PFPE油が190mm2 /sである。
【0062】
そして、各表には記載していないが、添加剤として、グリース組成物全体の1.0質量%のアミン系酸化防止剤と、0.5質量%のカルシウムスルフォネート系防錆剤と、0.05質量%のベンゾトリアゾール系金属不活性化剤と、を含有している。
なお、表1〜3に記載された基油及び増ちょう剤の含有量(質量%)は、基油と増ちょう剤との合計量を100とした場合の値であって、上記添加剤については考慮されていない。また、増ちょう剤の種類及び基油の種類の欄に記載された数値は、増ちょう剤全体及び基油全体を100とした場合における増ちょう剤及び基油を構成する各成分の量比(質量%)をそれぞれ示している。
【0063】
これら18種のグリース組成物を充填した転がり軸受をそれぞれ用意して、その音響性能,トルク性能,耐久性,及びグリース組成物の発塵量を評価した。
使用した転がり軸受は有機溶剤で完全に脱脂された単列深溝玉軸受10(内径5mm,外径13mm,幅4mm)で、内輪1と、外輪2と、内輪1と外輪2との間に転動自在に配設された複数の玉3と、内輪1と外輪2との間に複数の玉3を保持する保持器4と、外輪2のシールみぞ2a,2aに取り付けられた非接触形のゴムシール5,5と、で構成されている(図1の部分断面図を参照)。この玉軸受10の内輪1と外輪2とゴムシール5,5とで囲まれた空隙部内には、前述のグリース組成物Gが19mg充填されており、ゴムシール5,5により玉軸受10の内部に密封されている。
【0064】
次に、上記各種性能の評価方法について説明する。
〔グリース組成物の発塵量の評価方法について〕
図2に示すように、玉軸受10の内輪1を回転軸21に取り付け、外輪2を容器22に取り付けた。容器22には空気導入口22aと空気排出口22bとが備えられており、清浄な空気が空気導入口22aから容器22内に流入し、空気排出口22bから容器22外へ流出するようになっている。
【0065】
回転軸21を図示しないモータによって回転させ玉軸受10を回転させると、玉軸受10内のグリース組成物Gから発塵が生じ、グリース組成物の粒子が容器22内に飛散する。この粒子は空気導入口22aから流入する空気により容器22外へ流出し、図示しないパーティクルカウンターに運ばれる。そして、このパーティクルカウンターによって、0.01cubic feet(283cm3 )の空気中に含まれる粒径0.3μm以上の粒子の数が測定される。
【0066】
なお、玉軸受10は、予圧14.7Nが負荷された状態で容器22に取り付けた。また、玉軸受10の回転速度は3600min−1とし、25℃及び70℃で20分間発塵量の測定を行った。
このようにして測定した玉軸受10の回転初期の発塵量を、表1〜3に併せて示す。
【0067】
〔音響性能の評価方法について〕
玉軸受10の回転初期(回転速度は1800min−1)の音響性能を、アンデロンメータを用いて評価した。その結果を表1〜3に併せて示す。なお、各表においては、アンデロン値が2以下であった場合を合格として○印で示し、2超過であった場合を不合格として×印で示してある。
【0068】
〔トルク性能の評価方法について〕
図3に示すようなトルク測定装置を用いて、玉軸受10の回転初期のトルク値を測定した。玉軸受10の内輪がアーバ42を介してエアスピンドル41に固定され、外輪がエアベアリング43を備えたアルミキャップ44に固定されている。そして、室温下においてエアスピンドル41を回転速度3600min−1で回転させて玉軸受10の内輪を回転させ、トルク値がほぼ安定した時点(約10分後)のトルク値をアルミキャップ44に接続したストレインケージ45で測定した。この測定値は、ストレインアンプ46及びローパスフィルタ47を経由して、レコーダ48にて記録される。
【0069】
その結果を表1〜3に併せて示す。なお、各表においては、トルク値が29.4N・cm以下であった場合を合格として○印で示し、29.4N・cm超過であった場合を不合格として×印で示してある。
〔耐久性の評価方法について〕
図4の斜視図及び図5の部分正面図に示すような構造の連続回転装置のハウジング51内に玉軸受10(図示されない)を装着し、ゴムベルト52及びプーリ53を介してモータ54で回転させた。回転速度は3600min−1で、試験温度は70℃である。玉軸受10のアンデロン値を回転500時間毎にアンデロンメータを用いて測定し、アンデロン値が2を超えるまでの時間を寿命とした。ただし、3000時間を過ぎてもアンデロン値が2を超えない場合は、試験を打ち切った。
【0070】
なお、上記のような音響耐久性の評価を行うとともに、グリース組成物の発塵量の評価も併せて行った。すなわち、耐久性試験の終了時点の(高温で長時間回転した後の)グリース組成物の発塵量を、前述と同様の方法により測定した。
耐久性の評価結果及び高温で長時間回転した後のグリース組成物の発塵量の評価結果を、表1〜3に併せて示す。なお、各表の耐久性の欄に「>3000」と記載してある場合は、耐久性の試験を3000時間で試験を打ち切ったことを示す。
【0071】
ここで、各試験結果について考察する。表1〜3から分かるように、実施例1〜12のグリース組成物は、回転初期の発塵量は常温においても高温においても少なく、また、高温で長時間回転しても発塵量が大きく増大することはなかった。さらに、回転初期の音響性能及びトルク値が優れており、耐久性も非常に優れていた。
【0072】
これに対して、比較例1,2は、増ちょう剤としてPTFEを含有していないため、回転初期の発塵量が多かった。また、高温で長時間回転すると発塵量がさらに大きく増大した。
また、比較例3は発塵量は少なかったが、増ちょう剤として金属石けんを含有していないため、回転初期の音響性能及び回転初期のトルク値が不合格であり、耐久性も不十分であった。
【0073】
なお、実施例13は、回転初期の発塵量及び回転初期の音響性能及びトルク値は優れているが、基油における鉱油及び合成油の量がパーフルオロポリエーテル油に比べ少ないので耐久性が若干劣る。
また、実施例14は回転初期の発塵量及び回転初期の音響性能は良好であったが、混和ちょう度が小さいので回転初期のトルク値が不合格であった。
【0074】
また、実施例15は回転初期の音響性能,回転初期のトルク値,及び耐久性は良好であったが、混和ちょう度が大きいので、実施例1〜12と比較すると回転初期の発塵量が常温においても高温においても多く、また、高温で長時間回転すると発塵量が大きく増大した。
次に、増ちょう剤における金属石けんとPTFEとの比率について検討した。すなわち、実施例1のグリース組成物において金属石けんとPTFEとの比率を種々変更したグリース組成物を用意し、70℃における回転初期の発塵量と耐久性とを前述と同様の方法により評価した。その結果を図6のグラフに示す。
【0075】
図6のグラフから、増ちょう剤におけるPTFEの比率が10〜80質量%であると、70℃における回転初期の発塵量と耐久性とがいずれも優れており、20〜70質量%であると、前記両性能がより優れていることが分かる。
次に、グリース組成物全体における増ちょう剤の含有量について検討した。すなわち、実施例1のグリース組成物において増ちょう剤の含有量を種々変更したグリース組成物を用意し、70℃における回転初期の発塵量と耐久性とを前述と同様の方法により評価した。結果を図7のグラフに示す。
【0076】
図7のグラフから、増ちょう剤の含有量が10〜33質量%であると、70℃における回転初期の発塵量と耐久性とがいずれも優れており、15〜30質量%であると、前記両性能がより優れていることが分かる。
なお、本実施形態は本発明の一例を示したものであって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。
【0077】
例えば、グリース組成物に用いた基油,増ちょう剤,及び添加剤の種類は前述のものに限定されるものではない。
また、本実施形態においては、転動装置の例として深溝玉軸受をあげて説明したが、本発明は、他の種類の様々な転がり軸受に対して適用することができる。例えば、アンギュラ玉軸受,自動調心玉軸受,円筒ころ軸受,円すいころ軸受,針状ころ軸受,自動調心ころ軸受等のラジアル形の転がり軸受や、スラスト玉軸受,スラストころ軸受等のスラスト形の転がり軸受である。
【0078】
また、本発明は、転がり軸受に限らず、他の種類の様々な転動装置に対して適用することができる。例えば、ボールねじ,リニアガイド装置,直動ベアリング等である。
【0079】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係る請求項1〜6のグリース組成物は、飛散しにくく且つ優れた高温性能を有する。
また、本発明に係る請求項7の転動装置は、低トルクで優れた音響性能を有することに加えて発塵量が少ない
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る転動装置の一実施形態である深溝玉軸受の構成を示す部分縦断面図である。
【図2】軸受の発塵量を評価する装置の構成を示す概略図である。
【図3】トルク測定装置の構成を示す概略図である。
【図4】軸受の耐久性を評価する連続回転装置の斜視図である。
【図5】図4の連続回転装置の部分正面図である。
【図6】増ちょう剤におけるPTFEの比率と、グリース組成物の発塵量及び耐久性と、の相関を示すグラフである。
【図7】グリース組成物全体における増ちょう剤の含有量と、グリース組成物の発塵量及び耐久性と、の相関を示すグラフである。
【符号の説明】
1  内輪
2  外輪
3  玉
10  玉軸受
G  グリース組成物

Claims (7)

  1. 基油と増ちょう剤とを含有するグリース組成物において、前記増ちょう剤を金属石けん及びフッ素樹脂としたことを特徴とするグリース組成物。
  2. 前記増ちょう剤を、金属石けん20〜90質量%と、フッ素樹脂80〜10質量%と、で構成したことを特徴とする請求項1に記載のグリース組成物。
  3. 前記増ちょう剤の含有量を組成物全体の10〜33質量%としたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のグリース組成物。
  4. 前記基油を、鉱油及び合成油の少なくとも一方30〜80質量%と、パーフルオロポリエーテル油70〜20質量%と、で構成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のグリース組成物。
  5. 前記鉱油及び合成油の少なくとも一方の40℃における動粘度を50〜500mm2 /sとし、前記パーフルオロポリエーテル油の40℃における動粘度を20〜400mm2 /sとしたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のグリース組成物。
  6. 混和ちょう度を190〜250としたことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のグリース組成物。
  7. 外面に軌道面を有する内方部材と、該内方部材の軌道面に対向する軌道面を有し前記内方部材の外方に配置された外方部材と、前記両軌道面間に転動自在に配設された複数の転動体と、を備える転動装置において、前記内方部材と前記外方部材との間に形成され前記転動体が配設された空隙部内に、請求項1〜6のいずれかに記載のグリース組成物を充填したことを特徴とする転動装置。
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