JPH09217497A - 充填剤注入用アタチメント - Google Patents

充填剤注入用アタチメント

Info

Publication number
JPH09217497A
JPH09217497A JP2361596A JP2361596A JPH09217497A JP H09217497 A JPH09217497 A JP H09217497A JP 2361596 A JP2361596 A JP 2361596A JP 2361596 A JP2361596 A JP 2361596A JP H09217497 A JPH09217497 A JP H09217497A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
filler
injecting
injection
adhesive
tile
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2361596A
Other languages
English (en)
Inventor
Tatsuji Yamauchi
辰治 山内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
HOZEN RIBAASU KK
Original Assignee
HOZEN RIBAASU KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by HOZEN RIBAASU KK filed Critical HOZEN RIBAASU KK
Priority to JP2361596A priority Critical patent/JPH09217497A/ja
Publication of JPH09217497A publication Critical patent/JPH09217497A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Working Measures On Existing Buildindgs (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 タイルの浮き上がりを防止し、補修作業を容
易かつ低コストで行ない得る充填剤注入用アタチメント
を提供する。 【解決手段】 建築物の構成面の一部に補修用の充填剤
を注入する際に使用される充填剤注入用アタチメントに
おいて、中空部材の外方端部に大径部と充填剤注入器接
続口とを、および内方側に複数個の注入部を設けると共
に、前記構成面に設けた穿孔部に前記中空部材の内方側
を挿入離脱可能に、前記大径部の端面を構成面に当接離
脱可能に、および前記注入部を介して前記穿孔部内に充
填剤を注入可能に構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築物の壁面、床
面等の構成面の一部に、例えば接着剤その他の補修用の
充填剤を注入する際に使用される充填剤注入用アタチメ
ントに関し、特にタイル張りの構成面における浮きタイ
ルを損傷することなく、確実に固定する際に使用される
充填剤注入用アタチメントに関するものである。
【0002】例えばタイル張りの建築物の外壁において
は、耐久性および美観を向上させるために、コンクリー
ト躯体の表面に下地モルタルを介してタイルを貼着する
構成のものがある。しかしながら、目地からの雨水の侵
入、凍結その他の原因により、貼着されたタイルが下地
モルタルと完全に密着せず、両者間に間隙が発生し、タ
イルが浮き上がることがある。この場合、タイルと下地
モルタルとの間にスラリー状の接着剤を注入することに
より、浮上状態の浮きタイルを下地モルタルに固着する
補修作業が必要となる。
【0003】
【従来の技術】従来の接着剤注入による浮きタイル接着
方法(補修方法)には、タイル間に形成された目地に穿
孔して注入接着するものと、タイル面に直接穿孔して注
入接着するものとがある。
【0004】図11は従来のタイル目地穿孔による注入
接着方法の例を示す要部正面図である。図11におい
て、51は長方形状のタイルであり、穿孔部52はタイ
ル51,51間に形成される目地53の部分に設けら
れ、この穿孔部52から接着剤を注入し、タイル51の
裏面に充填させるのである。この補修方法には、穿孔部
52の形成態様により、下記の3種類がある。
【0005】図12は従来の補修方法の第1例を示す要
部断面図である。図12において54はコンクリートか
らなる躯体、55は下地モルタル、56は接着剤注入
器、57は注入された接着剤である。図12において、
穿孔部52はタイル51,51間に形成された目地53
のみに設けられ、この穿孔部52内に接着剤57を圧力
注入することにより、接着剤57がタイル51と下地モ
ルタル55との間隙58内に充填され、両者を接着固定
するのである。
【0006】図13は従来の補修方法の第2例を示す要
部断面図であり、同一部分は図12と同一の参照符号で
示す。以下の図18まで同じである。図13において穿
孔部52は、タイル51の縁辺部から数mmの範囲51a
を含むように目地53に設けられる。このような方法に
よれば、タイル51縁辺部近傍に付着した下地モルタル
55が除去されるから、間隙58内に接着剤57を確実
に注入することができる。
【0007】図14および図15は各々従来の補修方法
の第3例を示す要部断面図である。両図に示すように、
穿孔部52は躯体54の表面から約30mmの深さまで形
成すると共に、穿孔部52には接着剤57を注入すると
共に、全ねじピン59(図14)またはアンカー60
(図15)を打込んで下地モルタル55も含めて補強す
るのである。
【0008】なお図14に示すものは、接着剤57を注
入後において全ねじピン59を挿入し、その頭部にエポ
キシ樹脂または樹脂モルタルによる閉塞部61を形成す
る。一方図15に示すものにおいては、穿孔部52内に
予めアンカー60を挿入固定後において、接着剤57を
注入し、その後閉塞部61を形成する。
【0009】図16は従来のタイル面穿孔による注入接
着方法を示す要部正面図である。この補修方法は、図1
6に示すように、穿孔部52をタイル51の面に設ける
ものであるが、穿孔部52の深さによって下記の2種類
がある。
【0010】図17は従来の補修方法の第4例を示す要
部断面図である。図17において穿孔部52は前記図1
2および図13におけるものと同様に形成し、接着剤注
入器(図示せず、図12および図13における符号56
参照)により接着剤57が注入される。この場合、穿孔
部52はタイル51と下地モルタル55との間隙58と
連通する確率が大であるため、接着剤57を間隙58に
効率よく注入することができる。穿孔部52の開口部に
は閉塞部61を形成し、その表面をタイル51の近似色
に着色する。
【0011】図18は従来の補修方法の第5例を示す要
部断面図である。図18において、穿孔部52は前記図
14および図15に示すものと同様に、躯体54の表面
から約60mmの深さまで形成すると共に、二段状に形成
し、アンカー60を挿入固定後において、接着剤57を
注入し、開口部にタイル51の近似色に着色したキャッ
プ62を嵌着封印する。上記の構成による作用効果は、
前記図17に示すものと同様である。なお図18に示す
ものは、タイル51の近似色のキャップ62の嵌着封印
により、穿孔部52の存在を目立たなくすることができ
るので、タイル51が大形のものに対して特に有効であ
る。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の補修方法においては、下記のような問題点がある。
まず何れの補修方法においても、硬質である磁器質材料
からなるタイル51に対する穿孔が可能である穿孔機器
の開発および改良が進んでいる反面において、接着剤5
7の注入工具若しくはアタチメントに対するものが未だ
不充分である。特に短時間内において接着剤57を注入
する場合には、注入圧力を大にする傾向があり、この大
なる注入圧力によってタイル51が本来の固着位置から
外方に押し出されて浮き上がり状態となり、目地53に
界面剥離や欠損を招来するという問題点がある。
【0013】次に従来の補修方法においては、接着剤注
入器56を図12および図13に示すように、穿孔部5
2の開口部に直接当接させた状態で行なうのが一般的で
あり、注入した接着剤57が穿孔部52の開口部から外
方に溢出し、目地53および/またはタイル51の表面
を汚染することがある。このような場合には、接着剤5
7を注入後において余剰の溢出した接着剤57を清拭す
る必要があるが、接着剤57の固化後においては極めて
煩雑な作業を強いることとなり、補修コストが極めて高
騰すると共に、美観を低下させることともなるという問
題点がある。
【0014】更に従来の補修方法においては、接着剤注
入器56を穿孔部52の部位に保持する手段がないた
め、補修作業における接着剤注入器56の支持は人力に
よるのが通例であり、作業性が著しく低下するのみなら
ず、作業効率もまた低く、作業時間および作業工数が大
となるという問題点がある。特に接着剤57の充填率を
高めるために低圧注入システムを採用した場合には、接
着剤57の注入に長時間を要するため、上記問題点が更
に顕著になると共に、接着剤注入器56の所要個数が増
大し、補修コストの高騰を招来するという問題点があ
る。
【0015】本発明は、上記従来技術に存在する問題点
を解決し、タイルの非所望な浮き上がりを防止すると共
に、補修作業を容易かつ安価に行ない得る充填剤注入用
アタチメントを提供することを課題とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、まず第1の発明においては、建築物の構成面の一部
に補修用の充填剤を注入する際に使用される充填剤注入
用アタチメントにおいて、中空部材の外方端部に大径部
と充填剤注入器接続口とを、および内方側に複数個の注
入部を設けると共に、前記構成面に設けた穿孔部に前記
中空部材の内方側を挿入離脱可能に、前記大径部の端面
を構成面に当接離脱可能に、および前記注入部を介して
前記穿孔部内に充填剤を注入可能に構成する、という技
術的手段を採用した。
【0017】次に第2の発明においては、建築物の構成
面の一部に補修用の充填剤を注入する際に使用される充
填剤注入用アタチメントにおいて、中空管の外方端部に
大径部を、内方端部に軸線方向の切割を有する複数個の
係止爪を、および中間部に複数個の注入部を夫々設けて
なる固定部材と、他の中空管の外方端部に充填剤注入器
との接続口を、内方端部に注入部および円錐面状の拡径
部を、および中間部に複数個の注入部を夫々設けてなる
可動部材とからなり、前記構成面に設けた穿孔部に挿入
した固定部材に可動部材を係合可能にかつ軸線方向移動
可能に、可動部材の移動により固定部材の係止爪を拡径
縮径可能に、および注入部を介して前記穿孔部内に充填
剤を注入可能に構成する、という技術的手段を採用し
た。
【0018】更に第3の発明においては、建築物の構成
面の一部に補修用の充填剤を注入する際に使用される充
填剤注入用アタチメントにおいて、外方端部におねじと
内方端部に軸線方向の切割を有する複数個の係止爪とを
設けてなる中空管内に内方端部に円錐面状の拡径部を有
する棒状体を挿入してなるアンカー部材に対して、係合
可能に形成した閉塞部材からなり、この閉塞部材は、中
空部材の外方端部に充填剤注入器との接続口を、および
外方端部より小径に形成された内方端部に複数個の注入
部とねじ螺合部とを設けて形成され、前記構成面に設け
た穿孔部に挿入固定されたアンカー部材に閉塞部材を係
合することにより、前記穿孔部を閉塞可能にかつ前記注
入部を介して穿孔部内に充填剤を注入可能に構成する、
という技術的手段を採用した。
【0019】
【発明の実施の形態】図1は本発明の実施の形態におけ
る構成部材の例を示す縦断面図であり、(a)は固定部
材、(b)は可動部材を示す。まず図1(a)におい
て、固定部材1は、中空円管2の外方(右方)端部にフ
ランジ3を一体に設けると共に、内方(左方)端部に例
えば横断面十字状の切割を有する複数個の係止爪4を設
けて形成される。次に中空円管2の中間部には、複数個
の注入口5を設けて注入部を形成すると共に、内周の一
部にはめねじ6を刻設する。
【0020】図1(b)において、可動部材7は、中空
円管8の外方端部に接着剤注入器の吐出口と係合する接
続口9を設けると共に、内方端部に円錐面状の拡径部1
0を設けて形成される。次に中空円管8の中間部には、
複数個の注入口11を設けると共に、外周の一部にはお
ねじ12を刻設する。なおおねじ12は前記固定部材1
のめねじ6と係合可能に形成すると共に、注入口11は
前記固定部材1の注入口5と対応する位置に設ける。1
3はOリングであり、前記固定部材1の外方端部の内周
面と摺動係合するものである。
【0021】上記構成の固定部材1に可動部材7を係合
させることにより、接着剤注入用アタチメントが構成さ
れる。図2は図1に示す構成部材からなる接着剤注入用
アタチメントを建築物構成面に装着した状態を示す縦断
面図であり、同一部分は前記図1および図11ないし図
18と同一の参照符号で示す。図2において、まず建築
物の例えば壁面に設けられた穿孔部52内に固定部材1
の中空円管を挿入し、フランジ3の端面をタイル51の
表面に当接させて、穿孔部52の開口部を閉塞する。
【0022】次に可動部材7を固定部材1内に挿入し、
めねじ6とおねじ12とを係合させて更に可動部材7を
例えば時計方向に回転させると、可動部材7が左方に進
入する。そして拡径部10と係止爪4の内周面とが係合
するから、可動部材7の左方への移動により、係止爪4
はその外径が拡径され、穿孔部52の内周面に食い込ん
で固定されると共に、固定部材1内に可動部材7が係止
固定される。
【0023】上記構成の接着剤注入用アタチメントを使
用して、壁面の浮きタイルを固定補修する工程について
説明する。図3ないし図7は夫々本発明の実施の形態に
おける補修工程の例を示す要部断面説明図であり、同一
部分は前記図1および図2と同一の参照符号で示す。
【0024】まず図3に示すように、ポータブルドリル
14により、タイル51,51間に形成された目地53
に穿孔部52を形成する。この場合の穿孔部52の深さ
は、タイル51および/または下地モルタル55の浮き
防止の場合には躯体54の表層近辺までとするが、躯体
54と下地モルタル55との間に間隙が形成されている
場合において、補強を兼ねるときには、躯体54の表層
から30〜60mmの深さとする。
【0025】図4は所定深さの穿孔部が形成されて、ポ
ータブルドリル14を抜去した状態である。この場合に
おいて、穿孔部52に臨むタイル51の縁辺部に下地モ
ルタル55の一部55aが付着しており、タイル51と
下地モルタル55との間に形成されている間隙58と穿
孔部52とが連通していないときには、穿孔部52内に
注入した接着剤が前記間隙58内に充填されないという
不都合がある。
【0026】図5はタイル51裏面の塞ぎモルタルを除
去する状態を示している。すなわち、小径の切削工具1
5を装着した回転工具16により、前記図4に示す下地
モルタル55の一部55a(塞ぎモルタル)を切削除去
し、穿孔部52と前記間隙58との連通状態を形成する
のである。
【0027】図6および図7は各々接着剤注入用アタチ
メントを装着して接着剤を注入する状態を示す。すなわ
ち、前記図2に示す状態において、接着剤注入器の吐出
口を接続口9に接続し、接着剤注入器を作動させれば、
接着剤を注入口11,5を経て穿孔部52内に注入する
ことができ、この接着剤を更に下地モルタル55とタイ
ル51との間に形成された間隙58内に注入し、両者を
接着固定することができる。
【0028】図6および図7における符号17,18は
各々自動注入器およびカートリッジガンを示しており、
低圧自動注入(一次注入)およびダメ直し注入(二次注
入)の状態を示している。なお図6に示す自動注入器1
7は、例えばシリンダ17a内に介装されたピストン1
7bを、ゴムのような弾性部材17cによって押圧する
ことにより、シリンダ17a内に封入された接着剤に対
して注入圧力を付与するような構成とすることができ
る。
【0029】上記の接着剤注入工程において、穿孔部5
2の開口部はフランジ3によって閉塞されており、また
可動部材7と固定部材1との間にはOリング13(図2
参照)が介装されているため、付圧された接着剤が穿孔
部52若しくは可動部材7と固定部材1との隙間から外
方に溢出することがない。
【0030】上記接着剤の注入後において、可動部材7
を例えば反時計方向に回転させると、可動部材7が右方
に後退して拡径部10と係止爪4との係合が解除され、
係止爪4は弾性によりその外径を縮径して穿孔部52の
内周面から離脱する。従って固定部材1および可動部材
7を穿孔部52から除去することができる。
【0031】次に穿孔部52内に例えばエポキシ樹脂系
モルタルを充填して閉塞し、既存目地の風合いに合わせ
て補修部位の目立ちを解消し、更に周辺の洗浄を行なっ
て補修作業を終了する。
【0032】図8ないし図9は夫々本発明の他の実施の
形態における構成部材の例を示す説明図であり、図8
(a)(b)は各々アンカー部材を示す縦断面図および
左側面図、図9(a)(b)は各々作動ピンおよび閉塞
部材を示す側面図である。
【0033】まず図8において、アンカー部材21は、
中空円管の外方(右方)端部におねじ22と、内方(左
方)端部に軸線方向に切割23を有する複数個の係止爪
24とを設けて形成される。なお上記切割23は、横断
面十字状に形成すると好ましい。
【0034】次に図9(a)における作動ピン25は、
内方端部に円錐面状の拡径部26を有する丸棒によって
形成される。図9(b)における閉塞部材27は、例え
ば樹脂材料によって形成された中空部材28と、例えば
アルミニウム等の金属材料によって形成された連結部材
29とを一体に固着して構成される。
【0035】30はフランジであり、中空部材28と一
体に形成される。連結部材29は、中空円管の内方端部
に、例えば円周方向等間隔に配設された複数個(例えば
4個)の鈎状の連結爪31を設けて形成される。なお連
結爪31は前記図8(a)に示すアンカー部材21に設
けられたおねじ22と螺合可能に形成されている。
【0036】図10は図8および図9に示す構成部材を
組立ててなる接着剤注入用アタチメントを建築物構成面
に装着した状態を示す縦断面図であり、同一部分は前記
図2ならびに図8および図9と同一の参照符号で示す。
図10において、まず建築物の例えば壁面に設けられた
穿孔部52内にアンカー部材21を挿入し、作動ピン2
5をアンカー部材21内に打込む。これにより作動ピン
25の内方端部に設けられた円錐面状の拡径部26によ
り、係止爪24の外径が拡径されて穿孔部52の内周面
に食い込み、アンカー部材21が穿孔部52内に係止固
定される。
【0037】次に閉塞部材27の連結部材29を穿孔部
52内に挿入し、連結爪31をアンカー部材21のおね
じ22に螺合させ、更に閉塞部材27を例えば時計方向
に回転させると、フランジ30の端面がタイル51の表
面に当接し、穿孔部52の開口部を閉塞する。
【0038】上記の状態において、接着剤注入器の吐出
口を閉塞部材27の接続口32に接続し、接着剤注入器
を作動させれば、接着剤を連結部材29内から、連結爪
31,31間に形成された注入部を経て、穿孔部52内
に注入することができる。従ってこの接着剤を更に下地
モルタル55とタイル51との間に形成された間隙58
内に注入し、両者を接着固定することができる。
【0039】なお穿孔部52は躯体54の表面から更に
深い位置まで形成されているため、接着剤は例えば躯体
54と下地モルタル55との間に形成された間隙33内
へも充填されるから、両者の接着固定もできると共に、
アンカー部材21により更に補強効果を発揮することが
できる。接着剤の注入後においては閉塞部材27を例え
ば反時計方向に回転させて、タイル51の面から除去
し、穿孔部52の開口部およびその周辺に所定の処置を
施す。
【0040】上記の発明の実施の形態においては、躯体
54がコンクリートの場合について説明したが、他の材
料からなる躯体若しくは建築物であってもよく、また補
修対象は壁面以外に広く床、天井等の建築物構成面とす
ることができる。従ってタイル51の浮き上がり防止の
みならず建築物構成面の補修作業についても適用可能で
ある。
【0041】また注入する充填剤は接着剤以外のスラリ
ー状のものであっても当然に使用可能である。なお図9
および図10における連結部材29の構成材料は、アル
ミニウム以外の金属材料であってもよいのみならず、例
えば樹脂材料によって中空管状に形成することができ、
この場合に内方端部におねじ22と螺合するめねじを設
けると共に、注入部を形成する複数個の開口を側面に設
けた構成とすることができる。
【0042】更に本発明の充填剤注入用アタチメント
は、タイル目地穿孔によるもののみならず、タイル面穿
孔によるものに対しても当然に適用可能である。
【0043】
【発明の効果】本発明は以上記述のような構成および作
用であるから、下記のような効果を奏し得る。
【0044】(1) タイルの浮き間隙等の建築物の損傷若
しくは要補修部分に、接着剤等の充填剤が容易かつ確実
に充填され得るので、充填剤に余剰な注入圧力を付与す
る必要がない。
【0045】(2) 建築物構成面に設けられた穿孔部の開
口部を完全に閉塞することができるため、充填剤が開口
部から外部に溢出することがなく、補修部分およびその
周辺を汚染することがない。
【0046】(3) アタチメントにより、タイルその他の
建築物構成面を現状のまま挟着保持することができるた
め、要補修部分が充填剤の注入圧により更に浮上すると
いう不都合が完全に防止され得る。
【0047】(4) 充填剤注入器を注入状態のまま支持確
保できるため、例えばカプセル自動注入時間を有効に活
用することができ、作業能率が大幅に向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における構成部材の例を示
す縦断面図であり、(a)は固定部材、(b)は可動部
材を示す。
【図2】図1に示す構成部材からなる接着剤注入用アタ
チメントを建築物構成面に装着した状態を示す縦断面図
である。
【図3】本発明の実施の形態における補修工程の例を示
す要部断面説明図である。
【図4】本発明の実施の形態における補修工程の例を示
す要部断面説明図である。
【図5】本発明の実施の形態における補修工程の例を示
す要部断面説明図である。
【図6】本発明の実施の形態における補修工程の例を示
す要部断面説明図である。
【図7】本発明の実施の形態における補修工程の例を示
す要部断面説明図である。
【図8】本発明の他の実施の形態における構成部材の例
を示す説明図であり、(a)はアンカー部材を示す縦断
面図、(b)はアンカー部材を示す左側面図である。
【図9】本発明の他の実施の形態における構成部材の例
を示す説明図であり、(a)は作動ピンを示す側面図、
(b)は閉塞部材を示す側面図である。
【図10】図8および図9に示す構成部材を組立ててな
る接着剤注入用アタチメントを建築物構成面に装着した
状態を示す縦断面図である。
【図11】従来のタイル目地穿孔による注入接着方法の
例を示す要部正面図である。
【図12】従来の補修方法の第1例を示す要部断面図で
ある。
【図13】従来の補修方法の第2例を示す要部断面図で
ある。
【図14】従来の補修方法の第3例を示す要部断面図で
ある。
【図15】従来の補修方法の第3例を示す要部断面図で
ある。
【図16】従来のタイル面穿孔による注入接着方法の例
を示す要部正面図である。
【図17】従来の補修方法の第4例を示す要部断面図で
ある。
【図18】従来の補修方法の第5例を示す要部断面図で
ある。
【符号の説明】
1 固定部材 7 可動部材 21 アンカー部材 27 閉塞部材

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建築物の構成面の一部に補修用の充填剤
    を注入する際に使用される充填剤注入用アタチメントに
    おいて、 中空部材の外方端部に大径部と充填剤注入器接続口と
    を、および内方側に複数個の注入部を設けると共に、 前記構成面に設けた穿孔部に前記中空部材の内方側を挿
    入離脱可能に、前記大径部の端面を構成面に当接離脱可
    能に、および前記注入部を介して前記穿孔部内に充填剤
    を注入可能に構成したことを特徴とする充填剤注入用ア
    タチメント。
  2. 【請求項2】 建築物の構成面の一部に補修用の充填剤
    を注入する際に使用される充填剤注入用アタチメントに
    おいて、 中空管の外方端部に大径部を、内方端部に軸線方向の切
    割を有する複数個の係止爪を、および中間部に複数個の
    注入部を夫々設けてなる固定部材と、 他の中空管の外方端部に充填剤注入器との接続口を、内
    方端部に注入部および円錐面状の拡径部を、および中間
    部に複数個の注入部を夫々設けてなる可動部材とからな
    り、 前記構成面に設けた穿孔部に挿入した固定部材に可動部
    材を係合可能にかつ軸線方向移動可能に、可動部材の移
    動により固定部材の係止爪を拡径縮径可能に、および注
    入部を介して前記穿孔部内に充填剤を注入可能に構成し
    たことを特徴とする充填剤注入用アタチメント。
  3. 【請求項3】 建築物の構成面の一部に補修用の充填剤
    を注入する際に使用される充填剤注入用アタチメントに
    おいて、 外方端部におねじと内方端部に軸線方向の切割を有する
    複数個の係止爪とを設けてなる中空管内に内方端部に円
    錐面状の拡径部を有する棒状体を挿入してなるアンカー
    部材に対して、係合可能に形成した閉塞部材からなり、 この閉塞部材は、中空部材の外方端部に充填剤注入器と
    の接続口を、および外方端部より小径に形成された内方
    端部に複数個の注入部とねじ螺合部とを設けて形成さ
    れ、 前記構成面に設けた穿孔部に挿入固定されたアンカー部
    材に閉塞部材を係合することにより、前記穿孔部を閉塞
    可能にかつ前記注入部を介して穿孔部内に充填剤を注入
    可能に構成したことを特徴とする充填剤注入用アタチメ
    ント。
JP2361596A 1996-02-09 1996-02-09 充填剤注入用アタチメント Pending JPH09217497A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2361596A JPH09217497A (ja) 1996-02-09 1996-02-09 充填剤注入用アタチメント

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2361596A JPH09217497A (ja) 1996-02-09 1996-02-09 充填剤注入用アタチメント

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09217497A true JPH09217497A (ja) 1997-08-19

Family

ID=12115522

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2361596A Pending JPH09217497A (ja) 1996-02-09 1996-02-09 充填剤注入用アタチメント

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09217497A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002188295A (ja) * 2000-12-18 2002-07-05 Nippon Grease Nipple Kk 薬液の注入プラグ部材及びこれを利用した薬液の注入工法
JP2004218281A (ja) * 2003-01-15 2004-08-05 Yasuo Fukuma 注入プラグ
JP2013057220A (ja) * 2011-09-09 2013-03-28 Konishi Co Ltd 接着剤注入装置
JP2021055479A (ja) * 2019-10-01 2021-04-08 ショーボンド建設株式会社 低圧注入器具及び鉄筋コンクリート構造物の補修方法
JP2021165520A (ja) * 2020-04-03 2021-10-14 株式会社コンペア・M アンカーボルト孔補修方法及びそれに用いる補修用パッチ
KR102610258B1 (ko) * 2022-10-25 2023-12-06 정철웅 외장 벽돌 고정용 내진 앵커와 이를 이용한 외장 벽돌 고정용 내진 앵커 시공 방법

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002188295A (ja) * 2000-12-18 2002-07-05 Nippon Grease Nipple Kk 薬液の注入プラグ部材及びこれを利用した薬液の注入工法
JP2004218281A (ja) * 2003-01-15 2004-08-05 Yasuo Fukuma 注入プラグ
JP2013057220A (ja) * 2011-09-09 2013-03-28 Konishi Co Ltd 接着剤注入装置
JP2021055479A (ja) * 2019-10-01 2021-04-08 ショーボンド建設株式会社 低圧注入器具及び鉄筋コンクリート構造物の補修方法
JP2021165520A (ja) * 2020-04-03 2021-10-14 株式会社コンペア・M アンカーボルト孔補修方法及びそれに用いる補修用パッチ
KR102610258B1 (ko) * 2022-10-25 2023-12-06 정철웅 외장 벽돌 고정용 내진 앵커와 이를 이용한 외장 벽돌 고정용 내진 앵커 시공 방법

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20030098081A1 (en) Swimming pool plumbing water/debris barrier device and method
JPH09217497A (ja) 充填剤注入用アタチメント
US5253957A (en) Method of stopping leak in in-ground concrete structure
JPH1030343A (ja) 充填剤注入用アタチメント
JP4721848B2 (ja) ピンニング工法用の拡張アンカーおよびこれを用いたピンニング工法
JP3958226B2 (ja) ピンニング工法用のアンカーピンおよびこれを用いたピンニング工法
JP3468965B2 (ja) 浮きタイル接着方法
JP3698317B2 (ja) 配管工事のテスト用プラグ
JP2008285820A (ja) タイル陶片浮きの修復時に於ける接着剤注入隙間の確保工法及びそれに使用する剥がし用工具
JP3133041U (ja) タイル剥落防止接着剤注入器用の受座具
JP2000220299A (ja) シーリング材又は接着剤注入用ノズル
CN218715155U (zh) 一种对拉螺杆
JPH07173930A (ja) コンクリート被覆材および同被覆材の型枠への仮固定方法
JP2008075249A (ja) タイル剥落防止工法及びそれに用いる止め金具
JP2001353466A (ja) シーリング剤用注入ノズル
JP5072559B2 (ja) タイルの浮き修復工法
JPH07180368A (ja) 建造物の外壁補修方法
JPH06212811A (ja) コンクリート構築物への補修材注入器具の取付方法
JP3038250U (ja) 壁面補修部材
JP2008057111A (ja) タイルの浮き修復工法
KR200361251Y1 (ko) 록크볼트용 체결장치
JPH0528288Y2 (ja)
JP3345682B2 (ja) コンクリート構造物の補修方法とこれに用いる補修器具
JP3137984U (ja) コンクリート壁の補修構造
JP2873562B2 (ja) 水槽内壁面板の取付方法