JPH09217406A - 排水トラップ - Google Patents

排水トラップ

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JPH09217406A
JPH09217406A JP8047982A JP4798296A JPH09217406A JP H09217406 A JPH09217406 A JP H09217406A JP 8047982 A JP8047982 A JP 8047982A JP 4798296 A JP4798296 A JP 4798296A JP H09217406 A JPH09217406 A JP H09217406A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 深さの浅い下穴に使用可能であり、部品点数
が少なく安価で、且つ目皿の浮き上がりを防止する排水
トラップを提供する。 【解決手段】 底面15を貫通する上下面開口の中筒1
Aを一体に備え、この中筒1Aの上端部に外方向へ突出
する突起状係合受け部11を配備した上開口有底のトラ
ップ本体1と、トラップ本体1の上開口部にネジ止めさ
れる排水器体5へのトラップ本体取付け用ネジリング枠
体3と、ネジリング枠体3の上面に載せ置かれ、面内及
び壁周面に排水通路孔22、23を設けた皿状天板部2
1の内面に、中筒1Aに対し隙間をもって嵌脱可能に外
嵌する内筒2Aを備えると共に、内筒2Aの適所に上記
突起状係合受け部11に脱着可能に係合して上方への浮
き上がりを防止する切欠き溝部25aを有する板状係合
部25を備える防臭兼用目皿体2とから成る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば浴室床面
等に埋設状に配備される排水器体に取付けて使用される
排水トラップに関する。
【0002】
【従来の技術】図5は、従来の排水トラップを示す断面
図である。この排水トラップは、底面を貫通する上下開
口の中筒61を備えた上開口有底の円筒状トラップ本体
6と、このトラップ本体6の上開口フランジ面64に載
せ置かれる目皿63の内面にネジ65で取付けられ、中
筒61に隙間をもって外嵌する防臭(防虫)用の下開口
椀体62とから成る。この排水トラップは、排水器体5
の底面52のトラップ嵌挿孔53に取付けられる。排水
器体5の上方からトラップ本体6がトラップ嵌挿孔53
に挿し込まれると、フランジ面64がトラップ挿通孔5
3の孔周縁フランジ面に重合状に係止する。この状態に
おいて、平板状目皿63は排水器体5の底面52にほぼ
面一状態となっている。
【0003】浴室洗い場の床面に設置する場合は、予め
床面(土間)に所定深さの下穴を開け、この下穴に排水
器体5を嵌合して、トラップ本体6の中筒61の下端部
を下水分岐管(図示せず)に接続する。そして、排水器
体5の上開口面を蓋する蓋体51の上面を床面と面一に
揃えた状態で、下穴にモルタルを流し込んで排水器体5
及び排水トラップ6を固定する。床面の汚水は、蓋体5
1の排水孔54から器体5内へ流入し、目皿63の排水
孔66からトラップ本体6内へ流入する。つまり、目皿
63の排水孔から目皿63と椀体62との空間からトラ
ップ本体6底面方向へ流下し、トラップ本体6内で溢水
状となった汚水は、中筒61と椀体62との嵌合空間を
上昇し、椀体62と中筒61上端部間の嵌合空間から中
筒61内へ流入した後、下水分岐管へ流出する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の排水トラップで
は、トラップ本体の筒長さが深い。つまり、排水器体の
底面と面一状に配置される目皿以外に、椀体が別個に必
要である結果、排水流路の確保に目皿と椀体との上下方
向の一定の空間が必要であり、且つ椀体と中筒との上下
方向の一定の空間が必要となる。このため、トラップ本
体の筒長さが長くなる。従って、床面(土間)に形成す
る下穴を深く掘る必要がある。この作業が手間となる許
かりでなく、例えば家屋2階部分等のように深い下穴を
設けることが出来ない場合には、使用不可能となる等の
欠点がある。また、目皿以外に防虫・防臭用の椀体が必
要となり製品原価が高騰する許かりでなく、椀体にネジ
止めされている目皿は単にトラップ本体のフランジ上面
に載置されているだけである。従って、本体内で汚水が
溢水した場合、或いは中筒から這い上がる虫、ねずみ等
により目皿(腕体)がトラップ本体より浮上する等の欠
点があった。
【0005】この発明は、以上のような課題を解消さ
せ、深さの浅い下穴にも使用可能であり、しかも部品点
数が少なく安価で、且つ目皿の浮き上がりの生じない排
水トラップを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成させるた
めに、この発明の排水トラップは、次のような構成とし
ている。排水トラップは、底面を貫通する上下面開口の
中筒を一体に備え、この中筒の上端部に外方向へ突出す
る突起状係合受け部を配備した上開口有底のトラップ本
体と、トラップ本体への上開口部にネジ止めされる排水
器体へのトラップ本体取付用ネジリング枠体と、このネ
ジリング枠体の上面に載せ置かれ、面内及び壁周面に排
水通過孔を設けた皿状天板部の内面に、中筒に対し隙間
をもって嵌脱可能に外嵌する内筒を備えると共に、内筒
の適所に上記突起状係合受け部に脱着可能に係合して上
方への浮き上がりを防止する切欠き溝部を有する板状係
合部を備えた防臭兼用目皿体とから成ることを特徴とし
ている。
【0007】このような構成を有する排水トラップで
は、トラップ本体の上開口面(ネジリング枠体の上面)
に防臭兼用目皿体(皿状天板部の周壁下端部)を載置し
た状態において、目皿体(天板部)から直接垂下する内
筒が、中筒に対し一定の隙間を以て外嵌する。この状態
において、中筒の上端部、つまり突起状係合受け部の高
さ位置と、板状係合部の切欠き溝部の高さ位置とが対応
している。従って、目皿体を回動させることで、突起状
係合受け部に係合部の切欠き溝部が嵌合することで、目
皿体の上方への浮き上がりが防止される。トラップ本体
は、排水器体のトラップ挿通孔のフランジ周縁に対し、
取付けフランジ面を下側から接面させた状態で、ネジリ
ング枠体を排水器体のトラップ挿通孔から嵌挿し、トラ
ップ挿通孔フランジ周縁の上下面を挟着した状態で、排
水器体に取付けられる。この状態において、目皿体は排
水器体の底面より上方へ突出した状態で、ネジリング枠
体の上面に載置されることとなる。従って、排水器体へ
の取付け状態において、目皿体は排水器体の収容空間部
内で立ち上がることとなり、その分、排水器体に対する
トラップ本体の突出長さが短くなる。また、目皿体は防
臭・防虫椀体を兼用しているため、別途、椀体を必要と
しないから、椀体と目皿との上下方向の空間、及び椀体
と中筒との上下方向の空間が不用となる結果、トラップ
本体の筒長さを短く設定し得る。これにより、床面に設
ける下穴の深さを浅く設定し得、2階部分等の水まわり
浅い位置にも使用し得る。また、防臭兼用目皿体の係合
部が中筒の係合受け部に係合することで、防臭兼用目皿
が意に反して上方へ浮き上がる等の不利を解消し得る。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本発明に係る
排水トラップの具体的な実施の形態を説明する。
【0009】図1は、排水トラップの具体的な実施の形
態を示す断面図である。この排水トラップは、トラップ
本体1と、ネジリング枠体3と、防臭兼用目皿体2とか
ら成る。
【0010】トラップ本体1は、例えばポリエチレン、
ポリプロピレン、ABS、ポリ塩化ビニル等の合成樹脂
材にて上開口有底の円筒体に成形される。このトラップ
本体1の底面15の中央部には、底面15を貫通する上
下開口の円筒状中筒1Aが一体に形成してある。中筒1
Aの上端部は、トラップ本体1の開口上周面とほぼ同様
高さに設定し、下端部は底面より下方へ突出している。
また、この突出下端部は、底面15から突出する筒状袴
部16で囲まれている。この筒状袴部16或いは中筒1
Aの下端部に下水分岐管(図示せず)を接続する。
【0011】トラップ本体1の開口上周部の筒内面に
は、ネジ部13が設けてある。また、トラップ本体1の
開口上周部には、後述する排水器体5のトラップ挿通孔
53の孔周縁部底面に接面状に取付ける水平状取付けフ
ランジ部17が周設してある。
【0012】上記、中筒1Aの開口上端周面部には、図
1及び図2で示すように、実施の形態では外方向へ突出
する4つの突起状係合受け部11が突設してある。この
突起状係合受け部11は、小さな直方体形状の中実箱状
に形成してある。従って、この係合受け部11は中筒1
Aの上端部から外方向へ一定長さ水平状に突出11a
し、且つ上方へ一定長さ垂直状に突出11bしているこ
ととなる。4つの係合受け部11は、90度開いて中筒
1Aの上周端部に設けられている。
【0013】また、突起状係合受け部11には、図2及
び図4で示すように後述する防臭兼用目皿体2の回動規
制用ストッパ板部12を一体に設けている。このストッ
パ板部12は、前記中筒1Aの突起状係合受け部11の
突出一側面に、外方向へ突出し目皿体2の板状係合部2
5の側面に接離する長さの板体に形成してある。
【0014】前記ネジリング枠体3は、偏平な上下面開
口の筒体で、この筒部3aの上開口周縁に水平フランジ
部3bを一体に周設している。更に、筒部3aの外面に
は、前記トラップ本体1のネジ部13に螺着するネジ部
31が設けてある。このネジリング枠体3の水平フラン
ジ部3bの上面には、垂直状の突起部32が上方へ突設
してある。
【0015】上記防臭兼用目皿体2は、水平な天板部2
1の外周縁に周壁部23を周設した下開口有底の皿状体
に形成してある。また、天板部21の内面には、上記中
筒1Aに対し周囲に隙間をもって外嵌する内筒2Aが一
体連続状に垂下形成してある。つまり、内筒2Aの底部
を天板部21が兼用している。更に、防臭兼用目皿体2
の天板部21の面内外周部には、図2で示すように、複
数の排水孔22が周設してある。また、周壁部23は複
数の切欠き孔24を櫛の歯状に形成している。この複数
の切欠き孔24は、筒壁部23の下端がネジリング枠体
3に載置した状態において排水孔となる。つまり、排水
孔22と、切欠き孔24とで、排水通路を形成する。更
に、この防臭兼用目皿体2の天板部21の面内中央に
は、上方へ僅かに立ち上がる回動用撮み部26が形成し
てある。
【0016】上記防臭兼用目皿体2の内筒2Aの内面に
は、図1で示すように、上記4つの係合受け部11に対
応する4つの係合部25が設けてある。この係合部25
は、内筒2Aの内面から内方向へ突設される一定厚みを
有する板体である。この板状係合部25には、中筒1A
の突起状係合受け部11に対応して、内方向へ凹む一定
深さの切欠き溝部25aが凹設してある。この切欠き溝
部25aに前記係合受け部11が嵌入することで、防臭
兼用目皿体2の上方への浮き上がりを防止する。また、
嵌入した状態で、上記回動規制用ストッパ板部12が板
状係合部25の側面に接面し、防臭兼用目皿体2の回動
を阻止する。
【0017】このような構成を有する排水トラップで
は、図3で示すように排水器体5に取付けて使用され
る。トラップ本体1の上部取付けフランジ部17の上面
に、パッキン4aを載置する。この状態で、排水器体5
のトラップ挿通孔53周縁フランジの下面に接面させ
る。そして、排水器体5の底面52側から、トラップ挿
通孔周縁フランジ上面にパッキン4を載せ、ネジリング
枠体3をトラップ挿通孔53へ挿入し、ネジ部31をト
ラップ本体1のネジ部13に螺着する。パッキン4、4
aを介して、排水器体5(トラップ挿通孔53周縁フラ
ンジ)が、ネジリング枠体(水平部3b)3とトラップ
本体(取付けフランジ部17)1とで挟着固定される。
【0018】防臭兼用目皿体2をネジリング枠体3の水
平フランジ部3bに載置するとき、皿状体の周壁部23
が突起部33に外嵌し位置決めされる。この状態におい
て、防臭兼用目皿体2は、排水器体5の底面52より上
方へ大きく突出した状態で載置されている。つまり、排
水トラップを構成する防臭目皿体2は、その高さ分が排
水器体5の収容空間内で吸収され、その分、排水器体5
より下方向へ突出する排水トラップ(トラップ本体1)
の突出長さが短く設定できる。
【0019】防臭兼用目皿体2の回動操作用撮み部26
を把持して、防臭兼用目皿体2を回動させると、板状係
合部25の切欠き溝部25aに中筒1Aの突起状係合受
け部11が嵌入する。つまり、突起状係合受け部11の
底面(水平突出11a底面)が、切欠き溝部25aの溝
底25c上に位置し、上面(垂直突出11bの上面)が
溝上壁25bに近接する。この係合状態で、防臭兼用目
皿体2の浮上が阻止される。そして、この状態でストッ
パ板部12が板状係合受け部25の側面に当接すること
で、それ以上の目皿体2の回動を阻止する。
【0020】図3で示すように、この排水トラップは、
排水器体5に取付けされた状態において、防臭兼用目皿
体2が排水器体5の底面より立ち上がった状態となり、
その分、排水器体5の底面より下方へ突出するトラップ
本体1の突出長さを短くし得る。また、床面汚水は、排
水器体5の蓋体51の排水孔54から排水器体5内へ流
入し、流入汚水は防臭兼用目皿体2の排水孔22及び周
壁部23の切欠き孔(櫛の歯状切欠き孔とネジリング枠
体3によって構成される周面排水孔)24とから、トラ
ップ本体1内へ流入する。従って、排水通路(排水孔2
2、切欠き孔24)面積が大きく、排水効率が高い。ト
ラップ本体1内へ流入した汚水が溢水状態となる時、つ
まり中筒1aの上開口面より水位が高くなった時、汚水
は中筒1Aと内筒2Aとの嵌合間を上昇して中筒1A内
に流入し、中筒1Aに接続される下水分岐管へ流出す
る。従って、この排水トラップでは、防臭兼用目皿体2
が従来の目皿と椀体とを兼用するため椀体が不用とな
る。従って、目皿と椀体との上下方向の空間、及び腕体
と中筒1Aとの上下方向の空間が必要でない分、トラッ
プ本体1の筒長さを短く設定し得る。
【0021】
【発明の効果】この発明では、以上のように、ネジリン
グ枠体とトラップ本体との間で、排水器体を挟着固定
し、ネジリング枠体の上面に載置される防臭兼用目皿体
にトラップ本体の中筒に隙間をもって外嵌する内筒を設
けると共に、内筒にトラップ本体の係合受け部に係合す
る係合部を設けることとしたから、排水器体への取付け
状態において、防臭兼用目皿体は排水器体の収容空間内
で立ち上がり状に配置される。従って、排水器体の下方
へ突出するトラップ本体の長さが、その分、短くなる。
また、防臭兼用目皿体の天板部を底部とする内筒を天板
部から直接垂下することとしたから、従来のような椀体
が不用となるため、トラップ本体の筒長さ内において、
従来のように目皿と椀体との上下方向の空間及び椀体と
中筒との上下方向の空間が不用となる分、トラップ本体
の長さを短く設定し得る。従って、下穴の浅い、例えば
家屋の2階部分の床面にも設置し得る。更に、係合部と
係合受け部とが係合することで、防臭・防虫兼用目皿体
が意に反して上方へ浮き上がる不利が解消できる。ま
た、防臭兼用目皿体には排水孔と切欠き孔とを設けたか
ら、排水量が大きくなり、排水効率を向上し得る等、発
明目的を達成した優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】排水トラップの実施の形態を示す断面図であ
る。
【図2】排水トラップの分解斜視図である。
【図3】排水トラップを排水器体に取付けた状態を示す
説明図である。
【図4】係合部と係合受け部との関係を示す説明図であ
る。
【図5】従来の排水トラップを示す断面図である。
【符号の説明】
1 トラップ本体 2 防臭兼用目皿体 3 ネジリング枠体 1A 中筒 2A 内筒 11 係合受け部 12 ストッパ板部 25 係合部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 底面を貫通する上下面開口の中筒を一体
    に備え、この中筒の上端部に外方向へ突出する突起状係
    合受け部を配備した上開口有底のトラップ本体と、トラ
    ップ本体への上開口部にネジ止めされる排水器体へのト
    ラップ本体取付用ネジリング枠体と、このネジリング枠
    体の上面に載せ置かれ、面内及び壁周面に排水通過孔を
    設けた皿状天板部の内面に、中筒に対し隙間をもって嵌
    脱可能に外嵌する内筒を備えると共に、内筒の適所に上
    記突起状係合受け部に脱着可能に係合して上方への浮き
    上がりを防止する切欠き溝部を有する板状係合部を備え
    る防臭兼用目皿体とから成る排水トラップ。
  2. 【請求項2】 前記中筒の突起状係合受け部の突出一側
    面には、前記板状係合部の側面に接離して係合位置を固
    定する防臭兼用目皿体の回動規制用ストッパ板部を一体
    に突設したものである請求項1記載の排水トラップ。
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