JPH09216654A - 防湿性を有する生分解性ptp - Google Patents

防湿性を有する生分解性ptp

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JPH09216654A
JPH09216654A JP2439196A JP2439196A JPH09216654A JP H09216654 A JPH09216654 A JP H09216654A JP 2439196 A JP2439196 A JP 2439196A JP 2439196 A JP2439196 A JP 2439196A JP H09216654 A JPH09216654 A JP H09216654A
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biodegradable resin
biodegradable
ptp
layer
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JP2439196A
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English (en)
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Shigeru Maeda
繁 前田
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 使用廃棄後のゴミの発生を極力抑え、更に防
湿性にも優れた環境汚染防止に役立つPTPを提供す
る。 【解決手段】 生分解性樹脂をPTPの蓋材、底材に用
い、さらに金属層、有機金属化合物層等を蓋材、底材に
形成することによって防湿性を持たせたPTPである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】錠剤、カプセル等の医薬品、
その他食品などに用いられるプレススルーパッケージ
(以下PTPという)に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より医薬品、食品等の包装形態とし
て、プラスチックシートを成形して作成したポケット部
に内容物を収納して底材とし、接着剤を塗布したアルミ
ニウム(以下ALという)箔蓋材と底材のポケット部以
外の平面部とを接着して包装体、いわゆるPTPが用い
られ、底材のポケット部を指で押すことにより、AL箔
蓋材を突き破って内容物を取り出し使用するという至極
便利な方法として広く用いられている。しかしながら、
従来のプラスチックシートはその耐久性から、自然環境
の中では分解されにくく、またプラスチックは成形加工
が容易で様々な形状の成形物があるため嵩高く、ゴミ埋
め立て地の確保など、廃棄されたプラスチックの処理が
地球環境劣化の大きな問題となりつつある。このような
中で、自然界で分解するような生分解性樹脂、ここでい
う生分解性とは、土壌、水中などの微生物、あるいは
水、光により分解され、最終的に水、二酸化炭素等の自
然物に分解される性質を言う、が近年開発されているが
防湿性の点では従来の樹脂、例えばポリプロピレン、ポ
リエチレンのようなオレフィン系樹脂、フッ素系樹脂な
どに未だ及ばない。防湿性はPTPも含めた包装分野、
例えば精密電子部品、医薬品、鮮度保持のための生鮮食
品の包装など広い分野で要求されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前述のよう
な問題点を解決するため、自然環境でも生分解され、環
境劣化を防止し、廃棄ゴミの産出を出来るだけ抑制し、
なお且つ防湿性を有するPTPを提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、底材が厚み
0.04〜1mmの生分解性樹脂層(A)を基材とし、
厚み5〜500nmの金属層(B)、厚み0.1〜10
0μmの有機金属化合物層(C)のうち少なくとも1つ
とからなり、蓋材が厚み0.01〜0.6mmの生分解
性樹脂層(A’)を基材とし、厚み5〜500nmの金
属層(B)、厚み0.1〜100μmの有機金属化合物
層(C)のうち少なくとも1つとからなり、蓋材の生分
解性樹脂層(A’)の組成が、生分解性樹脂100重量
部に対し、無機フイラー1〜150重量部である組成物
を含有する防湿性を有する生分解性PTPであり、生分
解性樹脂層(A)、(A’)が微生物産生ポリエステル
系、脂肪族ポリエステル系、ポリ乳酸系、ポリビニルア
ルコール系、酢酸セルロース系のうち少なくとも1つよ
りなり、金属層(B)が珪素、チタン、マグネシウム、
アルミニウム、珪素酸化物、酸化アルミニウム、酸化マ
グネシウム、酸化スズ、窒化珪素のうち少なくとも1つ
よりなり、有機金属化合物層(C)が有機珪素化合物よ
りなり、無機フィラーがタルク、マイカ、カオリン、ワ
ラストナイトのうちの少なくとも1つよりなる防湿性を
有する生分解性PTPである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の防湿性を有する生分解性
PTPは、底材が、生分解性樹脂層(A)と金属層
(B)、あるいは生分解性樹脂層(A)と有機金属化合
物層(C)、もしくは生分解性樹脂層(A)と金属層
(B)と有機金属化合物層(C)とからなり、蓋材が生
分解性樹脂層(A’)と金属層(B)、あるいは生分解
性樹脂層(A’)と有機金属化合物層(C)、もしくは
生分解性樹脂層(A’)と金属層(B)と有機金属化合
物層(C)とからなる。また場合によっては、底材が本
発明による底材、蓋材が従来のAL箔蓋材、あるいは従
来の底材に蓋材が本発明による蓋材という組み合わせで
も良い。
【0006】生分解性樹脂層(A)、(A’)に用いら
れる生分解性樹脂としては、微生物産生ポリエステル
系、脂肪族ポリエステル系、ポリ乳酸系、ポリビニルア
ルコール(以下PVAという)系、酢酸セルロース系等
が挙げられる。中でも透明性が必要とされる場合、例え
ばPTP底材として用いる場合はポリ乳酸系、酢酸セル
ロース系が透明性に優れ好適である。微生物産生ポリエ
ステル系としては、グルコースから微生物により作られ
るポリヒドロキシバリレート、ポリヒドロキシブチレー
ト、あるいはポリヒドロキシバリレート・ブチレート共
重合体等が挙げられるが、成形加工性などからポリヒド
ロキシバリレート・ブチレート共重合体が好適である。
脂肪族ポリエステル系では二塩基酸を含む多価カルボン
酸とジオールを多価アルコールとの重縮合物、ラクトン
の開環重合物、ヒドロキシ脂肪族酸の重縮合物、コハク
酸、エチレングリコール、1.4−ブタンジオールの重
縮合物により得られるポリエチレンサクシネート・ポリ
ブチレンサクシネート、ポリプロピオラクトン、ポリカ
プロラクトン等が挙げられる。ポリ乳酸系としては、乳
酸の縮合重合により得られるポリ乳酸単独、あるいは脂
肪族ジカルボン酸、炭素数2〜18のアルケンからなる
脂肪族ポリエステル、グリコール等との共重合体が挙げ
られる。PVA系としては、PVA単独、あるいはエチ
レンとの共重合体(EVOH)などが挙げらる。また生
分解性樹脂は必要ならばそれぞれの系を混合して使用し
ても良い。
【0007】生分解性樹脂層(A)、(A’)を得るた
めのシート化の方法は特に限定されないが、例えば熱溶
融押し出し工法、カレンダー工法、熱盤プレス工法等が
挙げられる。また加工の際、必要に応じて生分解性のあ
る天然物、例えば澱粉を添加しても良い。さらに物性調
整等のため充填材、例えばタルク、マイカ、アルミナ、
クレー、カオリン、ワラスナイト、セルロースなど、あ
るいはさらに可塑剤、熱安定剤、加工助剤、酸化防止
剤、植物油脂、顔料、紫外線吸収剤等を添加しても良
い。また蓋材の生分解性樹脂層(A’)は、実使用時に
プッシュスルー性、すなはち従来のAL箔蓋材のように
指で押した時に突き破れて底材ポケット部の内容物が取
り出せることが必要で、タルク、マイカ、カオリン、ワ
ラスナイトのうち少なくとも1つからなる無機フィラー
が必要で、その組成は、生分解性樹脂100重量部に対
し、無機フィラー1〜150重量部である。1重量部よ
りも少ないと開裂効果が無く、150重量部よりも多い
と脆すぎて実用に適さず、望ましくは10〜100重量
部である。無機フィラーとしては、取扱い易さ、衛生等
からタルクが好適である。生分解性樹脂と無機フィラー
は、通常用いられるように2軸押し出し機等で溶融、混
練させた後に上記のような方法でシート化させても良
い。底材の生分解性樹脂層(A)の厚みは0.04〜1
mm、望ましくは0.07〜0.6mmで、0.04m
mよりも薄いとポケット成形時等に穴あきが発生しやす
く、1mmよりも厚いとポケット成形加工が難しい。ま
た蓋材の生分解性樹脂層(A’)の厚みは0.01〜
0.6mm、望ましくは0.03〜0.3mm、で0.
01mmよりも薄いとシートが破れやすく、0.6mm
よりも厚いと使用時に破れず、底材ポケット部の収納物
が取り出せなくなる。
【0008】金属層(B)は、防湿性を付与させるもの
であれば、特に限定されず、珪素、チタン、マグネシウ
ム、アルミニウム、タングステン、ジルコニア、セリウ
ム、一酸化珪素(SiO)などの珪素酸化物、酸化アル
ミニウム、酸化マグネシウム、酸化スズ、酸化インジウ
ム、窒化珪素などが挙げられるが防湿の実用性を考慮す
ると、珪素、チタン、マグネシウム、アルミニウム、珪
素酸化物、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化
スズ、窒化珪素の使用が好適である。また金属層(B)
の形成方法は特に限定されないが、一般に行われるよう
に真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティン
グ法、プラズマ化学気相成長法などの方法による。基材
である生分解性樹脂層(A)上に形成させる金属層
(B)の厚みは、求める防湿性によるが5〜500n
m、望ましくは10〜300nmである。5nmよりも
薄いと金属層(B)の膜の連続性が無くなる可能性があ
り、求める防湿性が発現しにくく、500nmよりも厚
いと、膜にクラックが発生しやすい。
【0009】有機金属化合物層(C)も防湿性を付与さ
せるものであれば、特に限定されず、加水分解性有機
基、好ましくはメトキシ、エトキシ、プロポキシなどの
アルコキシ基を含有する有機金属化合物で、含まれる金
属は、例えばAl、Ti、Mg、Si(珪素)などが挙
げられるが、加工実用性等からSi(珪素)が好まし
く、好ましい有機珪素化合物は次の式で表される。 (R1nSi(OR2)4-n (R1、R2はアルキル基またはアリール基、n=0、
1、2) 好ましい有機珪素化合物としては、炭素数1〜4程度の
アルキル基またはアリール基を0〜2個有し、且つ炭素
数1〜3程度のアルコキシ基を2〜4個有する化合物、
例えばテトラアルコキシシラン、テトラメトキシシラ
ン、テトラエトキシシラン、モノアルキルアルコキシシ
ラン、モノアリールアルコキシシラン、メチルトリメト
キシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエ
トキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、フェニルト
リエトキシシランなどが挙げられる。 また有機金属化
合物層(C)は、求める防湿性を損なわない程度に皮膜
形成のため樹脂分を含有していても良い。樹脂の種類は
皮膜形成を補助するものであれば特に限定されないが、
例えばウレタン系樹脂、アミド系樹脂、アクリル系樹
脂、飽和ポリエステル、不飽和ポリエステル、塩化ビニ
ル系樹脂、塩化ビニリデン系樹脂、ポリビニルアルコー
ル、セルロース系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル系樹
脂、オレフィン系樹脂、イミド系樹脂、エポキシ樹脂な
どが挙げられる。
【0010】有機金属化合物層(C)の皮膜形成はコー
ティングにより形成され、コーティングの方法は特に限
定されないが、例えばロールコート、リバースコート、
スプレーコート、ディッピングなどの方法が挙げられ、
上記の有機金属化合物と樹脂との混合物をコート剤と
し、基材である生分解性樹脂層(A),(A’)上にコ
ートする。この際コート剤は水、炭化水素系などの溶剤
に混合して液状にした方が成膜しやすく、コートした後
加熱、乾燥して皮膜が得られる。コート剤は、有機金属
化合物を加水分解重合した後樹脂と混合したものでも、
樹脂と混合した後加水分解重合したものでも良く、また
ゾル・ゲル法によるものでも良く、あるいは、有機金属
化合物と樹脂との混合物をコートした後40℃〜100
℃程度に加熱して有機金属化合物を加水分解重合させる
ものでも良い。有機金属化合物層(C)の厚みは、求め
る防湿性にもよるが、0.1〜100μm、好ましくは
0.1〜50μmで、0.1μmよりも薄いと加工上成
膜し難いので、防湿性が得難く、100μmよりも厚い
とクラックが生じやすい。
【0011】生分解性樹脂層(A)、(A’)と金属層
(B)または有機金属化合物層(C)との層間の密着性
を上げるため(A/B、A/C、A’/B、A’/
C)、生分解性樹脂層(A)、(A’)に表面処理、例
えばコロナ処理、火炎処理をしても良い。また底材とし
て必要なポケット部の成形加工も真空成形法、圧空成形
法など求めるポケット形状、サイズ、個数が得られれば
特に限定されない。蓋材と底材との接着の方法も特に限
定されないが、例えば蓋材と、ポケット成形された底材
のポケット部以外の平面部とを圧着し、熱を加えて溶
融、接着させても良い。蓋材と底材のシール面は、求め
る密着性が得られれば特に限定されず、(A)、
(A’)面、(A)、(B)面、(A)、(C)面、
(A’)、(B)面、(A’)、(C)面、(B)、
(B)面、(C)、(C)面の接着が挙げられる。また
シール面に接着性向上のため接着剤を塗布しても良い。
接着剤の種類は特に限定されないが、例えば、ウレタン
系、ポリエステル系、アクリル系、塩化ビニル−酢酸ビ
ニル系等の接着剤が挙げられる。また生分解性を付与さ
せた接着剤を用いても良い。
【0012】
【実施例】以下実施例を示すが本発明はこれらの例によ
って限定されるものではない。 《実施例1》「ビオノーレ#1010」(脂肪族ポリエ
ステル系、昭和高分子(株)製)を用い、ダイス温度18
0℃で熱溶融押し出し工法により厚み0.3mmの底材
用生分解性樹脂層(A)を得た。得られた生分解性樹脂
層(A)上に、テトラエトキシシラン10.4gに0.
1N塩酸89.6gを加え、室温で攪拌し、加水分解さ
せた固形分3wt%の有機金属化合物層用コーティング
剤(以下コート剤)をリバースコートにより塗布、乾燥
して厚み40μmの有機金属化合物層(C)を得て底材
とした。また「ビオノーレ#1010」100重量部に
対し、MS(タルク、日本タルク(株)製)70重量部か
らなる組成物をダイス温度190℃で熱溶融押し出し工
法により厚み0.1mmの蓋材用生分解性樹脂層
(A’)を得た。得られた生分解性樹脂層(A’)上に
前述のコート剤をグラビアコートにより塗布、乾燥して
厚み0.2μmの有機金属化合物層(C)を得て蓋材と
した。得られた底材をプラグ圧空方式のPTP成形機
(FBP−M2、シーケーディー(株)製)により成形温
度175℃、熱シール温度180℃、機械速度5.3m
/min.でポケット状に成形して医薬錠剤充填後、蓋
材の生分解性樹脂層(A)と底材の生分解性樹脂層
(A’)面を熱シールしてPTPを得た。得られたPT
Pから錠剤の取り出しを試みたが、容易に錠剤が取り出
せ、プッシュスルー性があるのがわかった。また錠剤を
取り出した後、PTPを土中に埋め12週間後取り出
し、生分解性を評価したが重量減少率は44%で顕著な
生分解性が認められた。 また得られた底材、蓋材の防
湿性を測定(PERMATRAN W、モダンコントロ
ール(株)製)すると、それぞれ0.3、0.8(g/m
2・24hr)と優れた防湿性を示した。
【0013】《実施例2》「ルナーレC PT−T8−
150DL」(酢酸セルロース系、日本触媒(株)製)を
用い、ダイス温度185℃の熱溶融押し出し工法により
厚み0.75mmの底材用生分解性樹脂層(A)を得
た。得られた生分解性樹脂層(A)上に酸化アルミニウ
ム、酸化マグネシウム、酸化珪素を蒸着源とし、電子線
加熱方式による真空蒸着により、280nm厚の金属層
(B)を得て底材とした。また「ルナーレC PT−T
8−150DL」100重量部に対し、MS−A(タル
ク、日本タルク(株)製)25重量部からなる組成物をダ
イス温度190℃で熱溶融押し出し工法により厚み0.
02mmの蓋材用生分解樹脂層(A’)を得た。得られ
た生分解性樹脂層(A’)上に酸化スズを蒸着源とし、
電子線加熱方式による真空蒸着により、厚み7nmの金
属層(B)を得て蓋材とした。得られた底材をプラグ圧
空方式のPTP成形機により成形温度185℃、熱シー
ル温度180℃、機械速度6.4m/min.でポケッ
ト状に成形して医薬錠剤充填後、蓋材シートと熱シール
してPTPを得た。得られたPTPから錠剤の取り出し
を試みたが、容易に錠剤が取り出せ、プッシュスルー性
があるのがわかった。また錠剤を取り出した後、PTP
を土中に埋め12週間後取り出し、生分解性を評価した
が重量減少率は36%で顕著な生分解性が認められた。
また得られた底材、蓋材の防湿性を実施例1と同様にし
て測定すると、それぞれ0.2、0.5(g/m2・24
hr)と優れた防湿性を示した。
【0014】《実施例3》「バイオポールD410G」
(微生物産生ポリエステル系、ゼネカ(株)製)を用い、
ダイス温度150℃の熱溶融押し出し工法により厚み
0.4mmの底材用生分解性樹脂層(A)を得た。得ら
れた生分解性樹脂層(A)上にアルミニウムを蒸着源と
し、電子線加熱方式による真空蒸着により、450nm
厚の金属層(B)を得て底材とした。また「バイオポー
ルD411G」100重量部に対し、MS(タルク、日
本タルク(株)製)60重量部からなる組成物をダイス温
度155℃で熱溶融押し出し工法により厚み0.1mm
の蓋材用生分解性樹脂層(A’)を得た。得られた生分
解性樹脂層(A’)上に実施例1と同様のコート剤をリ
バースコートにより塗布、乾燥して厚み5μmの有機金
属化合物層(C)を得て蓋材とした。得られた底材をプ
ラグ圧空方式のPTP成形機により成形温度160℃、
熱シール温度170℃、機械速度5.8m/min.で
ポケット状に成形して医薬錠剤充填後、蓋材シートと熱
シールしてPTPを得た。得られたPTPから錠剤の取
り出しを試みたが、容易に錠剤が取り出せ、プッシュス
ルー性があるのがわかった。また錠剤を取り出した後、
PTPを土中に埋め12週間後取り出し、生分解性を評
価したが重量減少率は48%で顕著な生分解性が認めら
れた。また得られた底材、蓋材の防湿性を実施例1と同
様にして測定すると、それぞれ0.1、0.8(g/m
2・24hr)と優れた防湿性を示した。
【0015】《実施例4》「ラクティ」(ポリ乳酸系、
島津製作所(株)製)を用い、ダイス温度185℃で熱溶
融押し出し工法により厚み0.25mmの底材用生分解
性樹脂層(A)を得た。得られた生分解性樹脂層(A)
上に酸化アルミニウムを蒸着源とし、電子線加熱方式に
よる真空蒸着により、50nm厚の金属層(B)を得て
底材とした。また「ラクティ」100重量部に対し、タ
ルカンパウダーPK−C(タルク、林化成(株)製)65
重量部からなる組成物をダイス温度195℃で熱溶融押
し出し工法により、厚み0.08mmの蓋材用生分解性
樹脂層(A’)を得た。得られた生分解性樹脂層
(A’)上に酸化マグネシウム、酸化アルミニウムを蒸
着源とし、電子線加熱方式による真空蒸着により、10
0nm厚の金属層(B)を得て蓋材とした。得られた底
材をプラグ圧空方式のPTP成形機により成形温度19
5℃、熱シール温度190℃、機械速度4.7m/mi
n.でポケット状に成形して医薬錠剤充填後、蓋材シー
トと熱シールしてPTPを得た。得られたPTPから錠
剤の取り出しを試みたが、容易に錠剤が取り出せ、プッ
シュスルー性があるのがわかった。また錠剤を取り出し
た後、PTPを土中に埋め12週間後取り出し、生分解
性を評価したが重量減少率は29%で顕著な生分解性が
認められた。また得られた底材、蓋材の防湿性を実施例
1と同様にして測定すると、それぞれ0.3、0.1
(g/m2・24hr)と優れた防湿性を示した。
【0016】《実施例5》「ビオノーレ#1020」
(脂肪族ポリエステル系、昭和高分子(株)製)を用い、
ダイス温度180℃で熱溶融押し出し工法により、厚み
0.3mmの底材用生分解性樹脂層(A)を得た。得ら
れた生分解性樹脂層(A)上に、テトラエトキシシラン
10.4gに0.1N塩酸89.6gを加え、室温で攪
拌し、加水分解させた固形分3wt%の有機金属化合物
層用コーティング剤(以下コート剤)をグラビアコート
により塗布、乾燥して厚み6μmの有機金属化合物層
(C)を得、さらに有機金属化合物層(C)上に、アル
ミニウムを蒸着源とし、電子線加熱方式による真空蒸着
により80nm厚の金属層(B)を得て底材とした。ま
た「ビオノーレ#1020」100重量部に対し、MS
−A(タルク、日本タルク(株)製)65重量部からなる
組成物をダイス温度185℃で熱溶融押し出し工法によ
り厚み0.07mmの蓋材用生分解性樹脂層(A’)を
得た。得られた生分解性樹脂層(A’)上に上記のコー
ト剤をグラビアコートにより塗布、乾燥して厚み3μm
の有機金属化合物層(C)を得、さらに有機金属化合物
層(C)上に酸化アルミニウム、酸化珪素を蒸着源とす
る電子線加熱方式による真空蒸着により厚み80nmの
金属層(B)を得て蓋材とした。得られた底材をプラグ
圧空方式のPTP成形機により成形温度190℃、熱シ
ール温度175℃、機械速度4.5m/min.でポケ
ット状に成形して医薬錠剤充填後、蓋材シートと熱シー
ルしてPTPを得た。得られたPTPから錠剤の取り出
しを試みたが、容易に錠剤が取り出せ、プッシュスルー
性があるのがわかった。また錠剤を取り出した後PTP
を土中に埋め、12週間後取り出し、生分解性を評価し
たが重量減少率は34%で顕著な生分解性が認められ
た。また得られた底材、蓋材の防湿性を実施例1と同様
にして測定すると、それぞれ0.15、0.25(g/
2・24hr)と優れた防湿性を示した。
【0017】《実施例6》「マタービーAT05H」
(PVA+澱粉系、日本合成化学工業(株)製)を用い、
ダイス温度165℃の熱溶融押し出し工法により厚み
0.4mmの底材用生分解性樹脂層(A)を得た。得ら
れた生分解性樹脂層(A)上に酸化マグネシウム、酸化
アルミニウムを蒸着源とし、電子線加熱方式による真空
蒸着により、厚み30nmの金属層(B)を得て底材と
した。蓋材としては、従来公知のPTP用アルミ箔(厚
み20μm、熱シール面:マレイン変性ポリプロピレン
3μm厚塗布)を蓋材とした。得られた底材をプラグ圧
空方式のPTP成形機により、成形温度175℃、熱シ
ール温度180℃、機械速度4.6m/min.でポケ
ット状に成形して医薬錠剤充填後、蓋材シートと熱シー
ルしてPTPを得た。得られたPTPから錠剤の取り出
しを試みたが、容易に錠剤が取り出せ、プッシュスルー
性があるのがわかった。また錠剤を取り出した後、PT
Pを土中に埋め12週間後取り出し、生分解性を評価し
たが重量減少率は48%で顕著な生分解性が認められ
た。また得られた底材の防湿性を実施例1と同様にして
測定すると、0.6(g/m2・24hr)と優れた防湿
性を示した。
【0018】《実施例7》市販のポリプロピレン樹脂
(ホモポリマー、MI=2.8g/10min.・23
0℃)を用い、ダイス温度230℃の熱溶融押し出し工
法により厚み0.35mmの底材を得た。「バイオポー
ルD400G」(微生物産生ポリエステル系、ゼネカ
(株)製)100重量部に対し、MS−P(タルク、日本
タルク(株)製)65重量部からなる組成物をダイス温度
155℃の熱溶融押し出し工法により厚み0.06mm
の蓋材用生分解性樹脂層(A’)を得た。得られた生分
解性樹脂層(A’)上にアルミニウム、マグネシウムを
蒸着源とし、電子線加熱方式による真空蒸着により、厚
み280nmの金属層(B)を得て蓋材とした。得られ
た底材をプラグ圧空方式のPTP成形機により成形温度
220℃、熱シール温度185℃、機械速度5.2m/
min.でポケット状に成形して医薬錠剤充填後、蓋材
シートと熱シールしてPTPを得た。得られたPTPか
ら錠剤の取り出しを試みたが、容易に錠剤が取り出せ、
プッシュスルー性があるのがわかった。また錠剤を取り
出した後、PTPを土中に埋め12週間後取り出し、生
分解性を評価したが重量減少率は29%で顕著な生分解
性が認められた。また得られた蓋材の防湿性を実施例1
と同様にして測定すると、0.45(g/m2・24h
r)と優れた防湿性を示した。
【0019】《比較例1》市販の生分解性樹脂(脂肪族
ポリエステル系、MI=4.5g/10min.・19
0℃、JIS K7210)を用い、ダイス温度165
℃で熱溶融押し出し工法により厚み0.3mmのシート
を作製し底材とした。さらに生分解性樹脂100重量部
に対し、タルク70重量部からなる組成物をダイス温度
170℃の熱溶融押し出し工法により厚み0.01mm
のシートを作製し蓋材とした。得られた底材をプラグ圧
空方式のPTP成形機により成形温度185℃、熱シー
ル温度170℃、機械速度3.9m/min.でポケッ
ト状に成形して医薬錠剤充填後、蓋材シートと熱シール
してPTPを得た。得られたPTPから錠剤の取り出し
を試みたが、容易に錠剤が取り出せ、プッシュスルー性
があるのがわかった。また錠剤を取り出した後、PTP
を土中に埋め12週間後取り出し、生分解性を評価した
が重量減少率は48%で顕著な生分解性が認められた。
得られた底材、蓋材の防湿性を実施例1と同様にして測
定したが、それぞれ38、750(g/m2・24hr)
で防湿性は劣っていた。
【0020】
【発明の効果】本発明により、医薬錠剤取り出し後のP
TPのゴミの発生を極力抑え、さらに防湿性にも優れた
自然環境保護に役立つ防湿性を有する生分解性PTPが
得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明により得られる防湿性を有する生分解性
PTPの断面図である。
【図2】本発明による底材の層構成断面図の一例であ
る。
【図3】本発明による蓋材の層構成断面図の一例であ
る。
【符号の説明】
1 底材ポケット部 2 底材平面部 3 蓋材 4 内容物(錠剤) A、A’ 生分解性樹脂層 B 金属層 C 有機金属化合物層

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 底材が、厚み0.04〜1mmの生分解
    性樹脂層(A)を基材とし、厚み5〜500nmの金属
    層(B)、厚み0.1〜100μmの有機金属化合物層
    (C)のうちの少なくとも1つとからなることを特徴と
    する防湿性を有する生分解性PTP。
  2. 【請求項2】 蓋材が、厚み0.01〜0.6mmの生
    分解性樹脂層(A’)を基材とし、厚み5〜500nm
    の金属層(B)、厚み0.1〜100μmの有機金属化
    合物層(C)のうちの少なくとも1つとからなり、生分
    解性樹脂層(A’)が生分解性樹脂100重量部に対
    し、無機フィラー1〜150重量部を含有することを特
    徴とする防湿性を有する生分解性PTP。
  3. 【請求項3】 底材が、厚み0.04〜1mmの生分解
    性樹脂層(A)を基材とし、厚み5〜500nmの金属
    層(B)、厚み0.1〜100μmの有機金属化合物層
    (C)のうちの少なくとも1つとからなり、蓋材が、厚
    み0.01〜0.6mmの生分解性樹脂層(A’)を基
    材とし、厚み5〜500nmの金属層(B)、厚み0.
    1〜100μmの有機金属化合物層(C)のうちの少な
    くとも1つとからなり、該生分解性樹脂層(A’)が生
    分解性樹脂100重量部に対し、タルク1〜150重量
    部を含有することを特徴とする防湿性を有する生分解性
    PTP。
  4. 【請求項4】 該生分解性樹脂層(A)、(A’)が微
    生物産生ポリエステル系、脂肪族ポリエステル系、ポリ
    乳酸系、ポリビニルアルコール系、酢酸セルロース系の
    うの少なくとも1つよりなることを特徴とする請求項
    1、2または3記載の防湿性を有する生分解性PTP。
  5. 【請求項5】 該金属層(B)が珪素、チタン、マグネ
    シウム、アルミニウム、珪素酸化物、酸化アルミニウ
    ム、酸化マグネシウム、酸化スズ、窒化珪素のうちの少
    なくとも1つよりなることを特徴とする請求項1、2、
    3または4記載の防湿性を有する生分解性PTP。
  6. 【請求項6】 該有機金属化合物層(C)が有機珪素化
    合物よりなることを特徴とする請求項1、2、3、4ま
    たは5記載の防湿性を有する生分解性PTP。
  7. 【請求項7】 該無機フィラーがタルク、マイカ、カオ
    リン、ワラストナイトのうちの少なくとも1つよりなる
    ことを特徴とする請求項2、3、4、5または6記載の
    防湿性を有する生分解性PTP。
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