JPH1120084A - 生分解性包装体 - Google Patents

生分解性包装体

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JPH1120084A
JPH1120084A JP17826297A JP17826297A JPH1120084A JP H1120084 A JPH1120084 A JP H1120084A JP 17826297 A JP17826297 A JP 17826297A JP 17826297 A JP17826297 A JP 17826297A JP H1120084 A JPH1120084 A JP H1120084A
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JP
Japan
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biodegradable
film
package
heat
lid material
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JP17826297A
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English (en)
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Tadashi Hongo
忠志 本郷
Masayuki Taniguchi
谷口  正幸
Takehito Tomita
岳人 富田
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Toppan Inc
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Toppan Printing Co Ltd
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    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W90/00Enabling technologies or technologies with a potential or indirect contribution to greenhouse gas [GHG] emissions mitigation
    • Y02W90/10Bio-packaging, e.g. packing containers made from renewable resources or bio-plastics

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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Biological Depolymerization Polymers (AREA)
  • Wrappers (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 120℃以下の温度で蓋材の熱接着フィルム
層との間で十分な接着力が得られる上に、易開封性に優
れ、80℃の環境に晒されても口が開かず、蓋材をロー
ルとして保管してもブロッキングしない生分解性包装体
を開発する。 【解決手段】 乳酸を主成分とする(コ)ポリマーから
なる内部に収容部を形成した外装体の熱接着部分に、生
分解性を有する基材の上に熱接着フィルム層となる生分
解性プラスチックフィルムを積層した蓋材を熱接着して
形成した生分解性包装体であって、前記フィルムが少な
くともポリカプロラクトンを適当な混合比率で混合した
混合物からなるフィルムであることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は生分解性包装体に関
するものであり、さらに詳しくは廃棄後、焼却処分をせ
ずに土中に投棄することにより分解される生分解性を有
する包装体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、生分解性を有する包装体として
は、被包装物の形に合わせて透明な生分解性プラスチッ
クシートを真空成形法または圧空成形法などによって熱
成形した外装体と、生分解性を有する厚紙などの表面に
予め接着剤を塗布した蓋材を接着剤を介して接着して形
成した生分解性包装体や、前記外装体と、生分解性を有
する厚紙などの基材に、熱接着フィルム層として用いる
生分解性プラスチックフィルムを積層した蓋材を、この
生分解性プラスチックフィルムを介して熱接着して形成
した生分解性包装体などが知られている。
【0003】このような生分解性包装体として、例え
ば、乳酸を主成分とするポリマーやポリカプロラクトン
などの種々の生分解性を有する透明な熱可塑性合成ポリ
マーまたはコポリマー樹脂を外装体および蓋材の熱接着
フィルム層として用いたブリスター包装体が提案されて
いる(特開平7−315433号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし前記提案におい
ては、外装体と蓋材の接着は熱または接着剤などにより
接着すると述べられているだけで、外装体と蓋材の接着
強度などは記載されていない。
【0005】乳酸を主成分とする(コ)ポリマーからな
る外装体の熱接着部分に、熱接着フィルム層として同じ
乳酸を主成分とする(コ)ポリマーを用いた蓋材を、こ
の熱接着フィルム層を介して熱接着して生分解性包装体
を作製すると、比較的高い温度(170℃以上)での熱
接着加工が必要となる。しかし、乳酸を主成分とする
(コ)ポリマーから形成した外装体の熱接着部分は、外
装体の成形時に少し延伸されており、熱固定もされてい
ないため、120℃より高い温度で熱接着加工を行うと
この熱接着部分が収縮、変形して包装体としての外観が
悪くなる問題がある。
【0006】一方、乳酸を主成分とする(コ)ポリマー
からなる外装体の熱接着部分に、厚紙などの基材に熱接
着フィルム層としてポリカプロラクトンフィルムを積層
した蓋材を、ポリカプロラクトンフィルムを介して熱接
着して生分解性包装体を作製すると、外装体の熱接着部
分とポリカプロラクトンフィルムの間の接着力が強過ぎ
て、口を開こうとすると蓋材のポリカプロラクトンフィ
ルムと基材の厚紙との層間で剥離(紙ムケ)が起こり開
封困難となる問題がある。また、ポリカプロラクトンは
融点が約60℃と比較的低いため、80℃以上の環境に
晒されると溶融して包装体の口が開いてしまったり、蓋
材をロールの状態で保管した場合、裏表が貼りつきブロ
ッキングを起こしてしまうという現象が見られ、これで
は、容器やロールとしての保管中、輸送中に想定される
温度の指標としての80℃をクリアできないという問題
がある。
【0007】本発明は、以上のような問題点に着目して
なされたものであり、その課題とするところは、乳酸を
主成分とする(コ)ポリマーからなる外装体の熱接着部
分が熱収縮、熱変形しない120℃以下の温度で蓋材の
熱接着フィルム層との十分な接着力が得られ、しかもこ
の接着力に関しては強過ぎると開封困難となり、弱過ぎ
ると製品としての保管中、輸送中などにおける被包装物
の保護が困難となるなど商品価値がなくなるので、この
接着力は優れた易開封性を保持できるような適当な範囲
とすることができ、かつ、80℃の環境に晒されても包
装体の口が開いたり、蓋材をロールの状態で保管した場
合、ブロッキングすることがないような生分解性包装体
を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記課題を
解決するために鋭意研究した結果、乳酸を主成分とする
(コ)ポリマーからなる外装体の熱接着部分に対して熱
接着する蓋材の生分解性プラスチックフィルムとして、
少なくともポリカプロラクトンを適当な混合比率で混合
した混合物からなるフィルムを用いることにより、12
0℃以下の温度で熱接着して充分な接着力が得られると
ともに易開封性に優れ、かつ、80℃の環境に晒されて
も包装体の口が開いたり、蓋材をロールの状態で保管し
た場合、ブロッキングすることがない生分解性包装体が
得られることを見いだし本発明を成すに到った。
【0009】すなわち、本発明の請求項1の発明は、乳
酸を主成分とする(コ)ポリマーからなる内部に収容部
を形成した外装体の熱接着部分に、生分解性を有する合
成樹脂、天然物あるいは天然物由来の材料およびこれら
の混合物から選ばれる基材の上に生分解性プラスチック
フィルムを積層した蓋材を前記生分解性プラスチックフ
ィルムを介して熱接着して形成した生分解性包装体であ
って、前記生分解性プラスチックフィルムが少なくとも
ポリカプロラクトンを混合した混合物からなるフィルム
であることを特徴とする生分解性包装体である。
【0010】本発明の請求項2の発明は、請求項1記載
の生分解性包装体において、前記生分解性プラスチック
フィルムが乳酸を主成分とする(コ)ポリマーに少なく
ともポリカプロラクトンを混合した混合物からなるフィ
ルムであることを特徴とする。
【0011】本発明の請求項3の発明は、請求項1記載
の生分解性包装体において、前記生分解性プラスチック
フィルムが3−ヒドロキシブチレート・3−ヒドロキシ
ヴァリレート共重合体に少なくともポリカプロラクトン
を混合した混合物からなるフィルムであることを特徴と
する。
【0012】本発明の請求項4の発明は、請求項1ない
し請求項3のいずれかに記載の生分解性包装体におい
て、前記混合物中のポリカプロラクトンの混合比率が5
0〜70重量%であることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1
および図2に基づいて説明する。図1は、本発明の生分
解性包装体の一実施形態を説明する斜視図であり、図2
は、本発明の他の生分解性包装体の蓋材を一部剥離して
開封した状態を説明する斜視図である。図1に示した生
分解性包装体1はブリスター包装の一例を示すものであ
り、乳酸を主成分とする(コ)ポリマーからなるシート
を用いて真空成形などの成形法により図示しない商品の
形状に合わせて形成された収容部2を備えた外装体3の
熱接着部分4の表面に、厚紙などの基材5に生分解性フ
ィルム6を積層して形成された蓋材7を前記生分解性フ
ィルム6を介して熱接着して製造されたものである。
【0014】図2に示した生分解性包装体11は、乳酸
を主成分とする(コ)ポリマーからなるシートを用いて
真空成形などの成形法により形成された収容部12を備
えた外装体13の熱接着部分14の表面に、厚紙などの
基材15に生分解性フィルム16を積層して形成された
蓋材17を前記生分解性フィルム16を介して熱接着し
て製造されたものである。生分解性包装体11の口を開
いて開封する際は、外装体13を固定して図2に矢印で
示した方向に蓋材17の一端を上方に引っ張ると、外装
体13の熱接着部分14と蓋材17の生分解性フィルム
16の間で剥離が起こり、容易に開封することができ
る。
【0015】このような外装体の作製方法としては、例
えば、乳酸を主成分とする(コ)ポリマーからなるシー
トを真空成形法または圧空成形法によって収容部などを
成形する例を挙げることができる。このシートの厚みは
特に限定されないが、例えば通常約10〜400μm、
好ましくは約100〜300μmである。
【0016】このような蓋材の作製方法としては、例え
ば、薄紙や厚紙などの生分解性を有する基材にTダイ溶
融押出法により熱接着フィルム層となる生分解性プラス
チックフィルムを溶融積層する方法が好ましい例として
挙げられるが、予めTダイ押出法、キャスト法、インフ
レーション法、あるいはテンター法による延伸などで生
分解性フィルムを作っておき、この生分解性フィルムを
基材に接着剤を用いてドライラミネーション、ウェット
ラミネーション、または接着剤を使用しないで熱ラミネ
ーションするなどのラミネート方法を用いて積層しても
よい。
【0017】積層する生分解性プラスチックフィルムの
厚みは特に限定されないが、例えば通常約5〜200μ
mでよく、好ましくは約10〜50μmである。本発明
の生分解性包装体を作製するには、例えば、上記作製方
法で得られた外装体の熱接着部分と蓋材を蓋材の熱接着
フィルム層が熱接着部分の表面に面するように重ね合わ
せ、公知のヒートシーラーにより熱接着すればよい。
【0018】本発明で用いる乳酸を主成分とする(コ)
ポリマーは、乳酸のみからなるホモポリマーであって
も、乳酸を主成分とし、乳酸以外の共重合可能なコモノ
マーを少割合、例えばグリコール酸50重量%未満、好
ましくは30重量%以下、より好ましくは10重量%以
下の割合で共重合したコポリマーであっても、あるいは
これらの混合物であってもよい。乳酸と共重合可能なコ
モノマーとしては、例えば3−ヒドロキシブチレート、
カプロラクトン、グリコール酸などを挙げることができ
る。これらの中でも乳酸のみからなるホモポリマーは透
明性に優れているので好ましく使用できる。
【0019】本発明で蓋材の基材として用いる材料は生
分解性を有する材料であって、合成樹脂、天然物あるい
は天然物由来の材料およびこれらの混合物から選ばれる
材料である。
【0020】生分解性を有する合成樹脂としては、例え
ば、前記の乳酸を主成分とする(コ)ポリマーの他に、
3−ヒドロキシブチレート、3−ヒドロキシヴァリレー
ト、カプロラクトン、グリコール酸などから選ばれるモ
ノマーを1種あるいは2種以上(共)重合して得られる
(コ)ポリマーなどを挙げることができる。具体的に
は、例えば、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリカプロ
ラクトン、ポリヒドロキシブチレート、脂肪族ポリエス
テル、脂肪族ポリエステルとポリアミドとのアミド−エ
ステル交換反応物、あるいはこれらの生分解性を有する
合成樹脂に炭酸カルシウムなどをブレンドしたものなど
を挙げることができる。
【0021】生分解性を有する天然物あるいは天然物由
来の材料としては、例えば、澱粉、アミノ酸系のもの、
セルロース系のもの、甲殻類から得られるキチン、キト
サン系のものを挙げることができる。これらの中でもセ
ルロース系の薄紙、厚紙などは好ましく使用できる。
【0022】本発明で蓋材の基材として用いる材料は、
上記の合成樹脂、天然物あるいは天然物由来の材料の混
合物であってもよく、またこれらの合成樹脂、天然物あ
るいは天然物由来の材料に他の合成樹脂、充填剤、滑
剤、可塑剤、顔料、酸化防止剤などを生分解性を損なわ
ない範囲で混合した材料であってもよい。具体的には、
例えば、澱粉とポリエチレンからなる組成物、ポリカプ
ロラクトンとポリエチレンからなる組成物、ポリカプロ
ラクトンと天然鉱物からなる組成物、澱粉とポリビニル
アルコールからなる組成物、澱粉に低分子量の石油製品
を混合した組成物などが包含される。
【0023】本発明において、蓋材の熱接着フィルム層
の生分解性プラスチックフィルムは少なくともポリカプ
ロラクトンを混合した混合物からなるフィルムであるこ
とが必要である。ポリカプロラクトンと混合する材料は
特に限定されないが、好ましくは先に述べた生分解性を
有する合成樹脂、天然物あるいは天然物由来の材料など
から選ばれる熱可塑性プラスチックである。これらの熱
可塑性プラスチックの中でも乳酸を主成分とする(コ)
ポリマーや3−ヒドロキシブチレート・3−ヒドロキシ
ヴァリレート共重合体は市販品もあり入手が容易である
のでさらに好ましく使用できる。
【0024】前記混合物中のポリカプロラクトンの混合
比率は、120℃以下の温度で熱接着しても易開封性を
損なわない適当な接着力が得られ、かつ、80℃の環境
に晒されても包装体の口が開くことがないように、また
蓋材のブロッキング防止のため適宜決められるものであ
るが、好ましくは通常、50〜70重量%の範囲であ
る。50重量%未満では、80℃の環境に晒された時、
包装体の口が開くことはなく、蓋材のブロッキングも見
られないが、120℃以下の温度で熱接着した時の熱接
着強度が不十分となる恐れがある。70重量%を超える
と、120℃以下の温度で熱接着した時の熱接着強度が
強過ぎて開封が困難となり、また、80℃の環境に晒さ
れた時、包装体の口が開いたり、蓋材のブロッキングが
見られる恐れがある。
【0025】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明の主旨を逸脱しない限り、本発明は実施
例に限定されるものではない。 (実施例1)乳酸を主成分とするポリマー(商品名:レ
イシア、三井東圧化学製)を使用しTダイ押出機により
押出温度190℃で厚さ200μmのシートを作製し
た。このポリ乳酸シートを用い、真空成形法により成形
温度110℃で縦100mm、横30mm、高さ30m
mの収容部を有する図1に示したような外装体を成形し
た。次に、ポリカプロラクトン(商品名:PLACCE
L H−7、ダイセル化学工業製)(以下、PCLと称
す)とポリ乳酸(商品名:レイシア、三井東圧化学製)
との混合比率(重量比)を40:60、50:50、6
0:40、70:30、80:20、90:10と変え
た混合物を用いてTダイ溶融押出法により厚さ30μm
の生分解性プラスチックフィルムを成膜し、これらのフ
ィルムをドライラミネート接着剤(商品名:LX74
7、大日本インキ化学工業製)を用いてドライラミネー
ションにより厚紙に積層して蓋材を作製した。
【0026】上記作製方法で得られた外装体の熱接着部
分と蓋材を熱接着部分の表面と生分解性プラスチックフ
ィルムが面するように重ね合わせ、ヒートシーラーを用
いてヒートシール温度120℃、ヒートシール圧力2K
g/cm2 、ヒートシール時間1秒間の条件で熱接着し
て生分解性包装体を作製した。この包装体の外装体と蓋
材との接着強度、易開封性、保存性(80℃)を下記の
試験法により評価した結果を表1に示す。
【0027】(試験法): 〈接着強度〉テンシロンを使用し、外装体から蓋材を幅
15mm、90°方向に試験速度300mm/minで
剥離した時の強度を測定した。測定した結果は、接着強
度が十分である場合は○、そうでない場合は×と示し
た。また、蓋材に積層した生分解性プラスチックフィル
ムと外装体の熱接着部分との接着強度が、蓋材の基材の
厚紙と生分解性プラスチックフィルムの接着強度より強
い場合は、生分解性プラスチックフィルムと厚紙との層
間で剥離(紙ムケ)が起きる。紙ムケが生じた場合は
(紙ムケ)と記録した。
【0028】〈易開封性〉ヒートシーラーを用い外装体
の熱接着部分と蓋材を重ね合わせ熱接着して得られた生
分解性包装体を手で実際に開封して易開封性を評価し
た。評価した結果は、接着強度が十分である上、容易に
開封できて外装体の熱接着部分と蓋材の生分解性プラス
チックフィルムとの間で界面剥離が見られた場合は○と
し、接着強度が強過ぎて開封困難な場合は×とした。ま
た、接着強度が十分でない場合は、(−)とした。
【0029】〈保存性〉生分解性包装体および蓋材のロ
ールを80℃の環境に保存し、保存性を評価した。評価
した結果は、生分解性包装体の蓋材の生分解性プラスチ
ックフィルムが熱に耐えられず溶融するなどして口が開
いてしまうか、もしくは蓋材のロールのブロッキングが
見られた場合は×とし、80℃の環境に晒されても生分
解性包装体の口が開くことがなく、かつ蓋材のロールの
ブロッキングが見られず何も変化がない場合には○とし
た。
【0030】
【表1】
【0031】(評価結果)PCLの混合比率が60重量
%の時は接着開始温度が90℃、PCLの混合比率が9
0重量%の時は接着開始温度が70℃とPCLの混合比
率が大きくなるにつれて接着開始温度が低くなる傾向が
見られた。また、同一熱接着温度ではPCLの割合が大
きくなるにつれて接着強度が強くなる傾向が見られた。
表1より、PCLの混合比率が80〜90重量%の場合
は、外装体の熱接着部分と蓋材の生分解性プラスチック
フィルムとの熱接着強度が強過ぎて生分解性包装体の開
封が困難であり、紙ムケが起きたことが判る。また、P
CLの混合比率が80〜90重量%の場合は、PCLの
融点が約60℃と低いため、80℃の環境に晒された場
合、耐えられず口が開いてしまったり、蓋材のロールに
ブロッキングが見られた。一方、PCLの混合比率が4
0重量%の場合は、80℃における保存性はよかった
が、接着強度が十分でなかった。それに対してPCLの
混合比が50〜70重量%の場合は、接着強度が十分で
ある上、易開封性に優れ、かつ、80℃における保存性
に優れており、接着性、易開封性、保存性(80℃)の
全てに優れた生分解性包装体が得られることが判った。
【0032】(実施例2)ポリカプロラクトン(商品
名:PLACCEL H−7、ダイセル化学工業製)
(PCL)と3−ヒドロキシブチレート・3−ヒドロキ
シヴァリレート共重合体(商品名:バイオポール、ゼネ
カ製)との混合比率(重量比)を40:60、50:5
0、60:40、70:30、80:20、90:10
と変えた混合物を用いてTダイ溶融押出法により厚さ3
0μmの生分解性プラスチックフィルムを成膜し、これ
らのフィルムをドライラミネート接着剤(商品名:LX
747、大日本インキ化学工業製)を用いてドライラミ
ネーションにより厚紙に積層して蓋材を作製した。実施
例1で得られた外装体の熱接着部分と蓋材を熱接着部分
の表面と生分解性プラスチックフィルムが面するように
重ね合わせ、ヒートシーラーを用いてヒートシール温度
120℃、ヒートシール圧力2Kg/cm2 、ヒートシ
ール時間1秒間の条件で熱接着して生分解性包装体を作
製した。この包装体の外装体と蓋材との熱接着強度、易
開封性、保存性(80℃)を実施例1と同様にして評価
した結果を表2に示す。
【0033】
【表2】
【0034】(評価結果)実施例1の場合と同様にPC
Lの混合比率が60重量%の時は接着開始温度が90
℃、PCLの混合比率が90重量%の時は接着開始温度
が70℃とPCLの混合比率が大きくなるにつれて接着
開始温度が低くなる傾向が見られた。また、同一熱接着
温度ではPCLの割合が大きくなるにつれて接着強度が
強くなる傾向が見られた。
【0035】表2より、PCLの混合比率が80〜90
重量%の場合は、外装体の熱接着部分と蓋材の生分解性
プラスチックフィルムとの熱接着強度が強過ぎて生分解
性包装体の開封が困難であり、紙ムケが起きたことが判
る。また、PCLの混合比率が80〜90重量%の場合
は、PCLの融点が約60℃と低いため、80℃の環境
に晒された場合、耐えられず口が開いてしまったり、蓋
材のロールにブロッキングが見られた。一方、PCLの
混合比率が40重量%の場合は、80℃における保存性
はよかったが、接着強度が十分でなかった。それに対し
てPCLの混合比が50〜70重量%の場合は、接着強
度が十分である上、易開封性に優れ、かつ、80℃にお
ける保存性に優れており、接着性、易開封性、保存性
(80℃)の全てに優れた生分解性包装体が得られるこ
とが判った。
【0036】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではないので、特許請求の範囲に記載の趣旨から逸脱
しない範囲で各種の変形実施が可能である。
【0037】
【発明の効果】本発明の生分解性包装体は、廃棄後、焼
却処分をせずに土中に投棄することにより分解される生
分解性を有する包装体であって、乳酸を主成分とする
(コ)ポリマーからなる外装体の熱接着部分が熱収縮、
熱変形しない120℃以下の温度で蓋材の熱接着フィル
ム層との間で十分な接着力が得られる上に、易開封性に
優れ、かつ、80℃の環境に晒されても包装体の口が開
くことがなく、蓋材をロールとして保管してもブロッキ
ングの恐れがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の生分解性包装体の一実施形態を説明
する斜視図である。
【図2】 本発明の他の生分解性包装体の蓋材を一部剥
離して開封した状態を説明する斜視図である。
【符号の説明】
1、11 生分解性包装体 2、12 収容部 3、13 外装体 4、14 熱接着部分 5、15 基材 6、16 生分解性フィルム 7、17 蓋材

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乳酸を主成分とする(コ)ポリマーから
    なる内部に収容部を形成した外装体の熱接着部分に、生
    分解性を有する合成樹脂、天然物あるいは天然物由来の
    材料およびこれらの混合物から選ばれる基材の上に生分
    解性プラスチックフィルムを積層した蓋材を前記生分解
    性プラスチックフィルムを介して熱接着して形成した生
    分解性包装体であって、前記生分解性プラスチックフィ
    ルムが少なくともポリカプロラクトンを混合した混合物
    からなるフィルムであることを特徴とする生分解性包装
    体。
  2. 【請求項2】 前記生分解性プラスチックフィルムが乳
    酸を主成分とする(コ)ポリマーに少なくともポリカプ
    ロラクトンを混合した混合物からなるフィルムであるこ
    とを特徴とする請求項1記載の生分解性包装体。
  3. 【請求項3】 前記生分解性プラスチックフィルムが3
    −ヒドロキシブチレート・3−ヒドロキシヴァリレート
    共重合体に少なくともポリカプロラクトンを混合した混
    合物からなるフィルムであることを特徴とする請求項1
    記載の生分解性包装体。
  4. 【請求項4】 前記混合物中のポリカプロラクトンの混
    合比率が50〜70重量%であることを特徴とする請求
    項1ないし請求項3のいずれかに記載の生分解性包装
    体。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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