JPH09213986A - 受光素子及びその製造方法 - Google Patents
受光素子及びその製造方法Info
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- JPH09213986A JPH09213986A JP8015054A JP1505496A JPH09213986A JP H09213986 A JPH09213986 A JP H09213986A JP 8015054 A JP8015054 A JP 8015054A JP 1505496 A JP1505496 A JP 1505496A JP H09213986 A JPH09213986 A JP H09213986A
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Abstract
に、ダーリントントランジスタの構造を受光素子に適用
しようとすると1チップ化できないという問題点があっ
た。 【解決手段】 光電変換部4と、光電変換部4によって
得られる光電流を増幅するダーリントン接続された初段
及び出力段のトランジスタ1、2とを有する受光素子に
おいて、ダーリントントランジスタの初段トランジスタ
1の増幅率よりも出力段トランジスタ2の増幅率を大き
くするとともに、出力段トランジスタ2のベースエミッ
タ間に暗電流抑制用の抵抗4を介挿してなることを特徴
とする。
Description
等に使用される受光素子、特にダーリントントランジス
タ構成を有する受光素子及びその製造方法に関する。
タ間降伏電圧は式(1)に示すように、hFEの増大に従
って低下する。
降伏電圧、BVCB0:コレクタ・ベース間降伏電圧、h
FE:直流電流増幅率、n≒3〜6 これは、コレクタ・ベース接合で発生した暗電流がhFE
増幅され、なだれ降伏過程を引き起こすためである。従
って、所定のコレクタ・エミッタ間降伏電圧を得るため
には、hFEをある程度の大きさに抑えなければならず出
力には限界がある。
てダーリントントランジスタが一般に用いられている
が、更に高出力、高耐圧を得るためには図8に示すよう
に、ベース・エミッタ間に抵抗を内蔵したダーリントン
トランジスタが用いられている。図8において、NPN
タイプの初段トランジスタ100と同じくNPNタイプ
の出力段トランジスタ101とがダーリントン接続され
ている。そして、初段トランジスタ100及び101の
それぞれのベース・エミッタ間に各々抵抗102及び1
03が介挿されている。この構成は一般にパワートラン
ジスタ等に使用されている。
103を介してベース・エミッタ間に流すことにより、
暗電流がhFE増幅されないようにして、hFEの増加によ
るコレクタ・エミッタ間降伏電圧の低下を防止するよう
にしたものである。
ントントランジスタの構成を受光素子に適用しようとし
た場合、入力されるベース電流は内蔵フォトダイオード
にて発生する光電流となるが、光源の光量や受光部とな
るフォトダイオードの感度を考慮すると、少なくとも数
μAのベース電流で初段トランジスタが駆動しなけれ
ば、その用途は非常に狭い範囲に限定されてしまう。
ベース電流が発生し得る条件下で使用するものとした場
合には、図8の構成ならば、初段トランジスタ100の
ベース・エミッタ間のオン電圧が約0.5Vであること
から、初段トランジスタ100におけるベース・エミッ
タ間の抵抗102は設計裕度を考慮すると、約1MΩ以
上の抵抗値にする必要があることになる。なお、出力段
のトランジスタ101におけるベース・エミッタ間の抵
抗103は、初段トランジスタ100で光電流がhFE倍
増幅されているので例えば数十KΩでよい。
とされる約1MΩのような高抵抗102を、通常のフォ
トトランジスタプロセスにて精度良く1チップ内蔵する
ことは、非常に困難である(非常に大きな面積を要して
しまう)。敢えて、この抵抗を設けようとしてもこの抵
抗を外付けせざるを得ず1チップ化はできない。
ダーリントントランジスタを受光素子に適用した構造に
おいて、高出力を有し、かつコレクタ・エミッタ間降伏
電圧を高く設定でき高耐圧が得られ、しかもベース・エ
ミッタ間に介挿する抵抗値を低く抑えられて内蔵抵抗と
することができる1チップ化可能な受光素子を実現する
ことにある。
に本発明の請求項1は、光電変換部と、該光電変換部に
よって得られる光電流を増幅するダーリントン接続され
た初段及び出力段のトランジスタと、を有する受光素子
において、前記ダーリントントランジスタの初段トラン
ジスタの増幅率よりも出力段トランジスタの増幅率を大
きくするとともに、前記出力段トランジスタのベースエ
ミッタ間に暗電流抑制用の抵抗を介挿してなることを特
徴とする。
の受光素子において、前記各トランジスタの増幅率の差
異は、各トランジスタのベース領域への不純物の注入ド
ーズ量の差異によって設定されてなることを特徴とす
る。
光素子の製造方法であって、請求項1または2のいづれ
かに記載の受光素子の製造方法において、半導体基板上
に形成した酸化膜をマスクとして、前記初段及び出力段
の両トランジスタのベース領域に不純物をイオン注入す
る第1工程と、次いで前記出力段トランジスタのベース
領域をフォトレジストによって被覆し、不純物を前記初
段トランジスタのベース領域に選択的にイオン注入する
第2工程と、を含むことを特徴とする。
イオン注入する不純物のドーズ量を低ドーズ量とし、第
2工程でイオン注入する不純物のドーズ量を高ドーズ量
としてなることを特徴とする。
スタのベース・エミッタ間にのみ暗電流抑制用抵抗が内
蔵されているため、受光素子としてのコレクタ・エミッ
タ降伏電圧は初段トランジスタの増幅率hFEで決定され
る。従って、初段トランジスタのhFEを制御することに
より、所定のコレクタ・エミッタ間降伏電圧が得られ
る。ここで、初段トランジスタのhFEを出力段トランジ
スタのhFEよりも小さく設定しているので、コレクタ・
エミッタ間降伏電圧を大きくすることができる(高耐圧
化を図れる)。
響を与えない出力段トランジスタ2のhFEは逆に大きく
とっているので、ダーリントントランジスタとしてのh
FEは大きくできる(高出力化を図れる)。即ち、高出
力、高耐圧の受光チップを実現できる。
ス領域へのドーズ量を制御することにより、所望のhFE
の値を精度よく得ることができる。
プロセスから大幅な変更を行う事なく、請求項1または
2の受光素子を得ることができる。
増幅率/初段トランジスタの増幅率の比が大きくても、
その構成を容易に実現できる。
ダーリントントランジスタを受光素子に適用する構造に
おいて、高出力を有し、かつ初段トランジスタのhFEを
小さく、出力段のトランジスタのhFEを大きくするとと
もに、出力トランジスタにのみ暗電流抑制用の抵抗を内
蔵させることによって、コレクタ・エミッタ間降伏電圧
を高く設定でき高耐圧が得られ、しかも内蔵抵抗の抵抗
値を低く抑えることができるために1チップ化が可能な
受光素子を実現した点にある。
図2はそれぞれ、本発明の一実施例によるダーリントン
フォトトランジスタチップの等価回路図及びそのチップ
略断面図である。
タチップ(以下、単に受光チップと記す)は、図1及び
図2に示すように、NPNタイプの初段トランジスタ1
と同じくNPNタイプの出力段トランジスタ2とがダー
リントン接続されている。即ち、初段トランジスタ1の
コレクタ11と出力段トランジスタ2のコレクタ21と
が共通接続され、初段トランジスタ1のエミッタ12が
出力段トランジスタ2のベース22に接続されている。
そして、フォトダイオード3が初段トランジスタ1のコ
レクタ11とベース13との間に接続されており、拡散
抵抗4が出力段トランジスタ2のベース22とエミッタ
23との間に接続されている。
力段トランジスタ2のエミッタ電極、また、図2中、3
0は半導体基板、31は酸化膜、34はチャンネルスト
ッパー層である。
ス電流は初段トランジスタ1の増幅により数百μA程度
まで上げられる。従って、この拡散抵抗4の抵抗値とし
ては約10KΩ〜数十KΩ程度でよい。この程度の抵抗
値であれば、通常のフォトトランジスタプロセスによる
拡散抵抗によって精度良く形成ができる。
いが、後述するように初段トランジスタ1のベース
(層)13よりも出力段トランジスタ2のベース(層)
22の方が濃度が低く、従って、初段トランジスタ1の
hFEよりも出力段トランジスタ2のhFEの方が大きくな
っている。
段トランジスタ2のベース・エミッタ間にのみ暗電流抑
制用の拡散抵抗4が内蔵されているため、受光チップと
してのコレクタ・エミッタ降伏電圧は初段トランジスタ
1のhFEで決定される。従って、初段トランジスタ1の
hFEを制御することにより、所定のコレクタ・エミッタ
間降伏電圧が得られる。ここで、上述のように初段トラ
ンジスタ1のhFEを小さく設定しているので、このコレ
クタ・エミッタ間降伏電圧を大きくすることができる。
響を与えない出力段トランジスタ2のhFEは大きくとっ
ているので、ダーリントントランジスタとしてのhFEを
大きくできる。即ち、高出力、高耐圧の受光チップが得
られる。
明する。図3(a)乃至(e)は本実施例の製造工程図
である。
30の表面に熱酸化法等により酸化膜31を形成した
後、この酸化膜31を選択的に除去する。
31をマスクとして、比較的低いドーズ量で、初段及び
出力段トランジスタのベース領域、フォトダイオードの
アノード及びカソード領域、拡散抵抗領域にボロン等の
P型不純物32を選択的にイオン注入する。
ランジスタのベース領域及び拡散抵抗領域をフォトレジ
スト33で被覆し、比較的高いドーズ量でボロン等のP
型不純物32の2回目のイオン注入を行う。この2回目
のイオン注入は、初段トランジスタのベース領域及びフ
ォトダイオードのアノード(カソード)領域に選択的に
イオン注入されることになる。
後、熱拡散を行うことにより図3(d)に示す構造を得
る。ここで、出力段トランジスタのベース層及び拡散抵
抗層(P部)の不純物濃度が初段トランジスタのベース
層及びフォトダイオードのアノード及びカソード層(Q
部)の不純物濃度よりも低くなる。
り拡散することで、初段、出力段トランジスタのエミッ
タ層チャンネルストッパー層34を同時形成し、図3
(e)の構造を得る。最後に、所要の電極を設けること
により図2に示した構造が得られる。
程でのドーズ量を7×1013cm-2、図3(c)に示す
工程でのドーズ量を2.3×1014cm-2とした。
トランジスタ1のベース領域13への不純物のドーズ量
を、出力段トランジスタ2のベース領域22への不純物
ドーズ量よりも大きくすることによって、出力トランジ
スタ4のhFEの方を大きくしている。このように、ドー
ズ量を変えることによってトランジスタのhFEを変えら
れることを図4を参照して説明する。
図であって、図2と同構造の受光チップにおいて、初段
トランジスタ1のベース領域13へのイオン注入ドーズ
量を一定にして、出力段トランジスタ2のベース領域2
2へのイオン注入ドーズ量を変えた場合の、両ドーズ量
の比(A:初段トランジスタのベース領域へのドーズ量
/出力段トランジスタのベース領域へのドーズ量)と、
両トランジスタのhFEの比(B:出力段トランジスタの
hFE/初段トランジスタのhFE)との関係を示したもの
である。
各ベース領域へのイオン注入ドーズ量の比を変化させる
ことによって、出力段/初段のトランジスタhFEの比を
変化させることができるのがわかる。
(c)に示す2回目のイオン注入の際のドーズ量、即
ち、初段トランジスタ1へのイオン注入ドーズ量を制御
することによってこの受光チップのhFEを容易に制御す
ることができる。
FEの比が大きい程、コレクタ・エミッタ間降伏電圧が大
きくなることを確認した。このこと、図5を参照して説
明する。図5は図4同様、発明者が確認した実験結果で
あって、出力段/初段のhFE(図4のB)をパラメー
ターとして、ダーリントントランジスタとしてのhFE
と初段トランジスタ1のコレクタ・エミッタ間降伏電圧
との関係を示したものである。図5より明らかなよう
に、初段トランジスタ1に比べて出力段トランジスタ2
のhFEを大きくとる程、同じダーリントントランジスタ
のhFEに対してコレクタ・エミッタ間降伏電圧が高くな
る。
にコントロールし、出力段トランジスタのhFEを大きく
取ることによって、コレクタ・エミッタ間降伏電圧の値
を損なうことなく受光チップの高耐圧化を図れる。しか
も、本実施例の構造はダーリントントランジスタ構成を
とっており、出力段トランジスタのhFEを大きくとって
いるので高出力化を図れる。
リントントランジスタとしてのhFEを求めれば、以下の
ような式になる。なお、説明を分かり易くするため図6
を参照して説明する(受光素子は省略している)。
時のコレクタ及びベース電流、hFE1は初段トランジス
タのhFE、hFE2は出力段トランジスタのhFE(ベース
・エミッタ間に抵抗を内蔵していない時のhFE)、RBE
は暗電流抑制用の内蔵抵抗の抵抗値、VBE2はhFE測定
時の出力段トランジスタのベース・エミッタ間電圧(約
0.7V)である。
は、式(2)に基づくダーリントントランジスタとして
の出力が向上するような設定値を求め、且つ降伏電圧に
ついては上記に説明したように出力段/初段のhFEを高
く設定することにより、高耐圧、高出力の受光素子を実
現できる。
のhFEの値を5〜6にした。ここで、暗電流抑制用の抵
抗RBEの大きさは約25KΩとした。これによって、耐
圧については従来構造の定格340Vを約380Vに高
耐圧化が図れ、出力については約2〜3倍に高出力化で
きた。
施例はダーリントントランジスタがNPNタイプのもの
であったが、PNPタイプのトランジスタに適用できる
ことは言うまでもない。その回路図を図6に示す。トラ
ンジスタタイプが異なることと、フォトダイオードの接
続方向が逆になっている他は、図1と同じである。
力段トランジスタのベース・エミッタ間にのみ暗電流抑
制用抵抗が内蔵されているため、受光素子としてのコレ
クタ・エミッタ降伏電圧は初段トランジスタの増幅率h
FEで決定される。従って、初段トランジスタのhFEを制
御することにより、所定のコレクタ・エミッタ間降伏電
圧が得られる。ここで、初段トランジスタのhFEを出力
段トランジスタよりも小さく設定しているので、コレク
タ・エミッタ間降伏電圧を大きくすることができる(高
耐圧化を図れる)。
響を与えない出力段トランジスタ2のhFEは逆に大きく
とっているので、ダーリントントランジスタとしてのh
FEは大きくできる(高出力化を図れる)。即ち、高出
力、高耐圧の受光チップを実現できる。
ジスタに設けられているので、光電流は初段トランジス
タにて増幅されていることから、比較的小さい抵抗値で
よい。従って、通常のプロセスを使用して受光素子内に
作り込むことができ、1チップ化を容易に実現できる。
である。
る。
例による受光素子の製造工程図である。
示した特性図である。
のhFEと初段トランジスタのコレクタ・エミッタ間降伏
電圧との関係を示した特性図である。
ある。
図である。
路図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 光電変換部と、該光電変換部によって得
られる光電流を増幅するダーリントン接続された初段及
び出力段のトランジスタと、を有する受光素子におい
て、 前記ダーリントントランジスタの初段トランジスタの増
幅率よりも出力段トランジスタの増幅率を大きくすると
ともに、前記出力段トランジスタのベースエミッタ間に
暗電流抑制用の抵抗を介挿してなることを特徴とする受
光素子。 - 【請求項2】 請求項1に記載の受光素子において、前
記各トランジスタの増幅率の差異は、各トランジスタの
ベース領域への不純物の注入ドーズ量の差異によって設
定されてなることを特徴とする受光素子。 - 【請求項3】 請求項1または2のいづれかに記載の受
光素子の製造方法において、半導体基板上に形成した酸
化膜をマスクとして、前記初段及び出力段の両トランジ
スタのベース領域に不純物をイオン注入する第1工程
と、 次いで前記出力段トランジスタのベース領域をフォトレ
ジストによって被覆し、不純物を前記初段トランジスタ
のベース領域に選択的にイオン注入する第2工程と、を
含むことを特徴とする受光素子の製造方法。 - 【請求項4】 前記第1工程でイオン注入する不純物の
ドーズ量を低ドーズ量とし、第2工程でイオン注入する
不純物のドーズ量を高ドーズ量としてなることを特徴と
する請求項3に記載の受光素子の製造方法。
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JP01505496A JP3192366B2 (ja) | 1996-01-31 | 1996-01-31 | 受光素子及びその製造方法 |
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1996
- 1996-01-31 JP JP01505496A patent/JP3192366B2/ja not_active Expired - Fee Related
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