JPH09213506A - 電圧非直線型抵抗体の製造方法 - Google Patents

電圧非直線型抵抗体の製造方法

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JPH09213506A
JPH09213506A JP8013450A JP1345096A JPH09213506A JP H09213506 A JPH09213506 A JP H09213506A JP 8013450 A JP8013450 A JP 8013450A JP 1345096 A JP1345096 A JP 1345096A JP H09213506 A JPH09213506 A JP H09213506A
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Japan
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oxide
sintered body
zno
sintering
sintered
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JP8013450A
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English (en)
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Nobuyuki Yoshioka
信行 吉岡
Kiyobumi Ogita
清文 荻田
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Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
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Meidensha Corp
Meidensha Electric Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ZnO素子の成形時における成形体の焼結と
同時に側面絶縁膜を形成することによって変形がなく、
且つ組立工数を低減することができる電圧非直線型抵抗
体の製造方法を提供することを目的とする。 【構成】 成形体を仮焼結するとともに別途に酸化ビス
マスを有機バインダー又は水に溶解して混練して得たス
ラリーを仮焼結体12の両端面に塗布,乾燥してから、
側面絶縁用酸化物15が予め内壁面に塗着された容器1
1内に該仮焼結体を収納して上下方向に複数個積層し、
所定時間の焼成を行うことにより、仮焼結体12の焼結
と同時に側面絶縁膜を形成した製造方法を提供する。成
形体の仮焼結温度は800℃〜1100℃とし、容器内
での焼成温度は1100℃以上とする。側面絶縁用酸化
物として、酸化アンチモン、酸化アンチモンと酸化ビス
マスの混合物及びこれらとZnOと酸化けい素の混合物
を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は主として酸化亜鉛形
避雷器に組み込まれる電圧非直線型抵抗体の製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】酸化亜鉛(以下ZnOと略称)を主成分
とする電圧非直線型の抵抗体は、ZnOに副添加成分と
して酸化ビスマス(Bi23),酸化アンチモン(Sb
23),酸化コバルト(Co23),酸化クロム(Cr
23),酸化硅素(SiO2),酸化マンガン(Mn
2),酸化ニッケル(NiO)等の金属酸化物を粉砕
したものを添加することにより、非直線性が高く、熱損
失の小さい組成配合物を得ている。
【0003】通常これらの副添加成分は、ZnOととも
にボール・ミル等で予備粉砕した後、ポリビニルアルコ
ール(PVA)等の有機バインダー溶液と混合して、ス
プレードライヤーで噴霧乾燥して得られる流動性の高い
造粒粉を原材料とし、この原材料を金型成形プレスで略
円柱状に成形して脱脂した後、1000〜1300℃で
数時間焼成する。そして図3に示すZnO素子1を構成
する焼結体を得て、この焼結体の側面に低融点ガラス系
の側面絶縁材2を塗布して焼付固定し、更に表面及び裏
面の両平面を十分に研磨してからアルミニウムの溶射電
極層3,3(端子金属とも呼称される)を形成してい
る。
【0004】上記ZnO素子1を避雷器に組み込む場合
には、絶縁性を持つ支持棒の存在下で、前記多数個のZ
nO素子1を積層して、支持板とかスプリングを用いて
固定し、周囲を絶縁性碍管で包囲して完成する。
【0005】ZnO素子1は電圧非直線性が高く、熱損
失の小さい組成配合を持ち、且つ一般の弱電用サージア
ブソーバに比べると吸収し得るエネルギーが大きいた
め、大きな体積と大口径サイズを持つものが必要であ
る。前記アルミニウムの溶射電極3,3は、この大口径
サイズの焼結体においてサージエネルギーの集電体の役
割を有している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の酸化
亜鉛を主成分とする電圧非直線型抵抗体の製造時に、Z
nO素子1をなるべく厚く形成すればZnO素子1の積
層数を低減することが可能となって組立工数を低減する
ことができる。特に多段積層する場合にはZnO素子1
をなるべく厚く形成することが有効である。しかしなが
らZnO素子1を厚く形成するためには以下に記す問題
点がある。
【0007】即ち、ZnO素子1は主成分としてのZn
Oと、前記種々の酸化物とを用いて造粒後に圧縮成形、
焼結して製造されるが、流動性の高い造粒粉を金型成形
プレスで略円柱状に成形する際に、粉体が高さ方向に均
一に圧縮されにくいため、得られた成形体の高さ方向の
中央部の密度が低くなる傾向がある。
【0008】従ってこのまま焼成炉による焼結に移行し
た際に、図4に示したように中央部の収縮が大きくなっ
て、得られた焼結体素子4の厚み方向中央部分が内側に
へこんだ所謂「つづみ」形状になり易く、このように焼
結体素子4が変形した形状のままで次工程へ移行して作
業を継続したり、そのための移動とか保管を行う場合に
は、上下端面に形成されている各エッジ部4a,4aが
相互に接触して「欠け」現象が発生し易いという難点が
生じる。
【0009】上記の変形を防止するためには成形時に均
一に加圧すればよいが、CIP等の高価な設備を要する
上、連続成形は困難となって量産に適しないという難点
があり、他の方法として多数の焼結体素子4をハンダ付
けとかロー付けにより接合(積層)を行う手段が考えら
れるが、アルミニウム電極の場合にはハンダ付け及びロ
ー付けが不可能である。更にアルミニウム溶射電極に代
えて銅溶射電極を用いる手段等が考えられるが、銅を溶
射する手段はコストの面で不利であるという難点を有し
ている。
【0010】そこで本発明はこのような従来の問題点を
解消して、複数個のZnO成形体を液相を介して焼結す
ることにより、成形時にZnO素子自体を厚く形成しな
くてもよい上、成形体の焼結と同時に側面絶縁膜を形成
することによって組立工数を低減することができる電圧
非直線型抵抗体の製造方法を提供することを目的とする
ものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するために、酸化亜鉛に副添加成分としての金属酸化
物の粉砕物を加え、有機バインダー溶液と混合して得ら
れたスラリー状の原料をスプレードライヤに送り込んで
噴霧乾燥し、得られた流動性の高い造粒粉の一定量を計
量して金型成形プレスで成形後、脱脂してから所定の温
度と時間を保って焼成し、得られた焼結素子の側面に低
融点ガラス系の高抵抗層を形成するとともに焼結体の両
面を研磨してから端子金属を溶射してZnO抵抗体素子
を得るようにした電圧非直線型抵抗体の製造において、
上記成形後の成形体を仮焼結し、別途に酸化ビスマスを
有機バインダー又は水に溶解して混練して得たスラリー
を仮焼結体の両端面に塗布,乾燥してから、側面絶縁用
酸化物が予め内壁面に塗着された容器内に該仮焼結体を
収納して上下方向に複数個積層し、所定時間の焼成を行
うことにより、仮焼結体の焼結と同時に側面絶縁膜を形
成した製造方法を提供する。
【0012】前記成形体の仮焼結温度は800℃〜11
00℃とし、容器内での焼成温度は1100℃以上とす
る。前記側面絶縁用酸化物として、酸化アンチモン(S
23)、酸化アンチモンと酸化ビスマス(Bi23
の混合物、もしくは酸化アンチモン,酸化ビスマス,Z
nOと酸化けい素(SiO2)の混合物を用いる。
【0013】更に前記仮焼結体の両端面に塗布するスラ
リーの成分として、酸化ビスマスに酸化マンガン(Mn
2),酸化コバルト(Co23),酸化ホウ素(B2
3)を加えたものを用いる。
【0014】かかる電圧非直線型抵抗体の製造方法によ
れば、900℃以下で仮焼したものは酸化ビスマスの反
応が十分に進行せず、接合面の一部に隙間が形成される
が、仮焼温度を950℃〜1100℃とすると概ね良好
となる。焼結体素子の表面には、Zn−Sb−Oから成
る絶縁層が形成され、スピネルと一部ケイ酸亜鉛の混在
する絶縁相が得られる。接合界面では酸化ビスマスが主
成分であるため、焼成温度を950℃〜1100℃とし
て焼結した際にBi23のままで溶解し、界面は素子中
の液相と塗布した酸化ビスマスとが同一となって各々の
ZnO素子が液相を介して焼結する。
【0015】容器内壁面に塗着した側面絶縁用酸化物と
しての酸化アンチモンは、約800℃から蒸発(昇華)
が始まり、1000℃以上で蒸発が著しくなって容器内
は酸化アンチモンの蒸発分子種の雰囲気となり、この酸
化アンチモン分子がZnO素子の表面でZnOと反応
し、Zn−Sb−Oを主成分とするスピネルを形成して
焼成時間とともに膜が成長する。素子中の酸化けい素は
ZnOと反応してケイ酸亜鉛を形成する。
【0016】側面絶縁用酸化物として酸化アンチモンに
酸化ビスマスを加えることにより、素子接合部で酸化ビ
スマスの液相を介して焼結する際の液相焼結が促進され
る。更に素子表面での酸化アンチモンとZnOの反応が
促進される。又、側面絶縁用酸化物としてZnOとSi
2を加えることにより、このZnOとSiO2が酸化ア
ンチモン,酸化ビスマスと一部反応し、これら酸化アン
チモンと酸化ビスマスの蒸発速度が抑制される。
【0017】
【発明の実施の形態】以下本発明にかかる電圧非直線型
抵抗体の製造方法の具体的な実施例を説明する。先ず本
発明の第1実施例を説明すると、結合剤としてのポリビ
ニルアルコール(PVA)と分散剤としてのカチオンM
Aを所定量溶解したバインダー溶液に、夫々主原料であ
るZnOと副添加成分としての酸化ビスマス,酸化アン
チモン,酸化コバルト,酸化クロム,酸化硅素,酸化マ
ンガン,酸化ニッケル等の金属酸化物を混合粉砕したも
のを添加してディスパーミルで乳化及び混合を行い、得
られた原料スラリーを十分に脱泡してからスプレードラ
イヤを用いて噴霧乾燥し、流動性の良好な造粒粉を得
た。
【0018】次に自動システムに基づいて上記の造粒粉
を所定量計量し、乾式プレス金型ダイスで成形を行っ
た。この時の成形体の外形はφ80とし、成形圧力は2
50(kgf/cm2)とした。
【0019】得られた成形体を800℃〜1100℃で
仮焼結した。尚、1000℃以上での仮焼結は焼結体に
ソリ現象が発生するため、研摩を施す必要がある。この
仮焼によって成形体は10%程度収縮した。
【0020】上記と平行して、別途に酸化ビスマス(B
23)を5%PVAに溶解した水溶液と水とを混練し
てスラリーを作成し、このスラリーを仮焼結体の両端面
に塗布して乾燥してから図1に示すアルミナ容器11内
に上記仮焼結体12,12を収納して上下方向に複数個
積層した。図中の13は塗布乾燥したBi23層、14
は造粒粉で成る敷粉、15は酸化アンチモン(Sb
23)を主成分とする側面絶縁用酸化物である。この側
面絶縁用酸化物15は、予めアルミナ容器11の内壁面
に塗着してある。
【0021】スラリーの塗布方法はローラー法とかスク
リーン法を用いればよく、ポリビニルアルコール等の有
機バインダーを利用すると塗布後の密着性が向上する。
【0022】次にアルミナ容器11に蓋体16を覆せて
1220℃で10時間の焼成を行って焼結体素子を得
た。この焼成によって仮焼結体12,12の焼結が進行
するのと同時に側面絶縁用酸化物15が該焼結体素子の
側面に付着して、側面絶縁膜が同時に形成される。そし
て得られた焼結体素子の両端面を十分に研磨してからル
ミニウムの溶射電極層3,3(図3参照)して目的とす
るZnO素子を得た。
【0023】焼成温度は塗布乾燥したBi23層13が
液相を形成して仮焼結体12,12と反応する温度、少
なくとも1100℃以上であることが必要である。
【0024】上記により得られた焼結体素子の接合面を
観察すると、900℃以下で仮焼したものは接合面の一
部に隙間が見られた。これは反応前にBi23が仮焼結
体内に拡散して十分に反応が進行しなかったものと推定
される。950℃以上で仮焼したものは隙間なく接合さ
れていることが判明した。又、界面状態を観察した結
果、仮焼温度が900℃以下のものは不良であったが、
仮焼温度が950℃〜1100℃のものは概ね良好であ
った。
【0025】更に焼結体素子の表面には、Zn−Sb−
Oから成る絶縁層が形成されていることが観察された。
これはスピネルと一部ケイ酸亜鉛の混在する絶縁相が得
られたことを示している。
【0026】即ち、焼結体素子は仮焼温度が900℃以
上で素子中の酸化ビスマス(Bi23)が中間生成物パ
イロクロア相から溶出し、液相を形成する。このため焼
結は液相焼結となり、均一な密度を保持した焼結が促進
される。
【0027】又、接合界面ではBi23が主成分である
ため、焼成時にBi23のままで溶解する(一部はパイ
ロクロア相を形成して溶出する)。このため界面は素子
中の液相と塗布したBi23が同一となり、各々のZn
O素子が液相を介して焼結する。
【0028】仮焼温度をTとすると、 900℃ ≦ T ≦ 焼結温度 とするのが良い。焼結温度は好ましくは950℃〜11
00℃とする。焼結素子は図2(d)に示したように8
50℃以上で急激に収縮する。このため仮焼温度Tが低
いと塗布した酸化アンチモンが仮焼結体の界面で反応す
る前に内部へ拡散したり素子の急激に収縮によって接合
面に「そり」が発生する惧れがある。
【0029】アルミナ容器11内壁面に塗着した側面絶
縁用酸化物15としての酸化アンチモンは、約800℃
から蒸発(昇華)が始まり、1000℃以上で蒸発が著
しくなる。このためアルミナ容器11内は酸化アンチモ
ンの蒸発分子種の雰囲気となる。この酸化アンチモン分
子はZnO素子の表面でZnOと反応し、Zn−Sb−
Oを主成分とするスピネル(Zn2・33Sb0・677)を
形成する。ZnO素子中には十分なZnOが存在するた
め、焼成時間とともに膜が成長する。また、素子中の酸
化けい素SiO2はZnOと反応してケイ酸亜鉛(Zn2
SiO4)を形成する。
【0030】次に本発明の第2実施例を説明する。この
第2実施例では前記第1実施例でアルミナ容器11の内
壁面に予め塗着した側面絶縁用酸化物15として、酸化
アンチモン(Sb23)と酸化ビスマス(Bi23)の
混合物を用いた。混合割合は酸化アンチモンに対して酸
化ビスマスを1〜30重量%とした。素子の製造工程は
第1実施例と同一である。
【0031】この第2実施例によれば、酸化ビスマスは
蒸気圧が高いため、焼結工程で一部飛散する。このため
アルミナ容器11内に酸化ビスマスを入れることによっ
て素子中からの酸化ビスマスの蒸発を抑制し、素子接合
部で酸化ビスマスの液相を介して焼結する際に酸化ビス
マス雰囲気となるため、液相焼結が促進される。更に素
子表面での酸化アンチモンとZnOの反応を促進する作
用がある。
【0032】次に本発明の第3実施例を説明する。この
第3実施例では前記第1実施例でアルミナ容器11の内
壁面に予め塗着した側面絶縁用酸化物15として、酸化
アンチモン(Sb23),酸化ビスマス(Bi23),
ZnO及び酸化けい素(SiO2)の混合物を用いた。
混合割合は酸化アンチモンに対して酸化ビスマスを1〜
30重量%、ZnO及び/又は酸化けい素を10〜30
重量%とした。素子の製造工程は第1実施例と同一であ
る。
【0033】この第3実施例によれば、ZnOとSiO
2は酸化アンチモン,酸化ビスマスと一部反応する。こ
のため酸化アンチモンと酸化ビスマスの蒸発速度を抑制
する作用が得られた。
【0034】図2の(a)は側面絶縁用酸化物15とし
ての酸化アンチモン(Sb23)を用いた場合の温度に
対する収縮率の変化を示し、同図の(b)は酸化アンチ
モン+ZnOを用いた場合の、同図(c)は酸化アンチ
モン+ZnO+SiO2を用いた場合の温度に対する収
縮率の変化を示している。
【0035】酸化アンチモンの蒸発速度が速いと素子が
十分収縮する前に表面に絶縁相が形成され、内部ガスが
十分に放出されずに素子が膨張して接合界面に空隙が生
じたり絶縁相に「ふくれ」とか「巣」が発生する。著し
くは素子が割れる場合もある。又、素子の原料組成とか
成形圧、造粒粉の形状、素子の形状等によって焼結時の
反応速度が異なり、温度に対する収縮率が変化する。こ
のため実用的な温度コントロールに適した酸化アンチモ
ンとZnOの気固相反応を得る場合にはZnOとSiO
2を側面絶縁用酸化物15中に混入することが有効であ
る。
【0036】次に本発明の第4実施例を説明する。この
第4実施例では前記第1実施例で仮焼結体の素子接合界
面に塗布した酸化ビスマス(Bi23)に加えて、酸化
マンガン(MnO2),酸化コバルト(Co23),酸
化ホウ素(B23)を塗布し、以下同様な製造工程に基
づいて焼結素子を製作した。この第4実施例によれば、
焼結後の素子の界面の状態が一段と向上していることが
判明した。
【0037】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明にか
かる電圧非直線型抵抗体の製造方法によれば、製造工程
中における成形体の焼結と同時に複数個の素子の接合と
側面絶縁材の形成を同時に行うことができるので、造粒
粉の成形時に成形体自体を厚く形成しなくてもよく、組
立工数を低減することが可能となる。そして得られたZ
nO素子は従来の単独に形成したものに較べて密度が均
一に形成され、焼結時の変形がない上にZnOの粒子
径、粒界相の厚さ等内部組織が均一であるという特長を
有している。
【0038】又、複数個のZnO仮焼結体を液相を介し
て本焼結することにより、高価な設備を用いることなく
厚い素子を得ることが可能であり、更に焼結後の側面絶
縁材処理は不要であるために生産性と作業性は格段に向
上する。更に避雷器に適用した際の放電耐量特性及び電
圧非直線性が優れているという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例を適用して仮焼結体を焼成する装置例
を示す要部断面図。
【図2】各種側面絶縁用酸化物を用いた場合の温度に対
する収縮率の変化を示すグラフ。
【図3】従来のZnO素子の構造例を示す要部側面図。
【図4】従来の成形体の焼結後の形状例を示す側面図。
【符号の説明】
11…アルミナ容器 12…仮焼結体 13…酸化ビスマス層 14…敷粉 15…側面絶縁用酸化物 16…蓋体

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化亜鉛に副添加成分としての金属酸化
    物の粉砕物を加え、有機バインダー溶液と混合して得ら
    れたスラリー状の原料をスプレードライヤに送り込んで
    噴霧乾燥し、得られた流動性の高い造粒粉の一定量を計
    量して金型成形プレスで成形後、脱脂してから所定の温
    度と時間を保って焼成し、得られた焼結素子の側面に低
    融点ガラス系の高抵抗層を形成するとともに焼結体の両
    面を研磨してから端子金属を溶射してZnO抵抗体素子
    を得るようにした電圧非直線型抵抗体の製造において、 上記成形後の成形体を仮焼結し、酸化ビスマスを有機バ
    インダー又は水に溶解して混練して得たスラリーを仮焼
    結体の両端面に塗布,乾燥してから、側面絶縁用酸化物
    が予め内壁面に塗着された容器内に該仮焼結体を収納し
    て上下方向に複数個積層し、所定時間の焼成を行うこと
    により、仮焼結体の焼結と同時に側面絶縁膜を形成した
    ことを特徴とする電圧非直線型抵抗体の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記成形体の仮焼結温度を800℃〜1
    100℃とし、容器内での焼成温度は1100℃以上と
    した請求項1記載の電圧非直線型抵抗体の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記側面絶縁用酸化物として、酸化アン
    チモン(Sb23)を用いた請求項1,2記載の電圧非
    直線型抵抗体の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記側面絶縁用酸化物として、酸化アン
    チモン(Sb23)と酸化ビスマス(Bi23)の混合
    物を用いた請求項1,2記載の電圧非直線型抵抗体の製
    造方法。
  5. 【請求項5】 前記側面絶縁用酸化物として、酸化アン
    チモン(Sb23),酸化ビスマス(Bi23),Zn
    O及び酸化けい素(SiO2)の混合物を用いた請求項
    1,2記載の電圧非直線型抵抗体の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記仮焼結体の両端面に塗布するスラリ
    ーの成分として、酸化ビスマス(Bi23)に酸化マン
    ガン(MnO2),酸化コバルト(Co23),酸化ホ
    ウ素(B23)を加えたものを用いた請求項1,2,
    3,4,5記載の電圧非直線型抵抗体の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7693401B2 (en) 2003-06-16 2010-04-06 Canon Kabushiki Kaisha Recording apparatus using disc-like recording medium
JP2014072207A (ja) * 2012-09-27 2014-04-21 Mitsubishi Electric Corp 電圧非直線抵抗体の製造方法および電圧非直線抵抗体

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