JPH09213285A - 二次電池 - Google Patents
二次電池Info
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- JPH09213285A JPH09213285A JP8035390A JP3539096A JPH09213285A JP H09213285 A JPH09213285 A JP H09213285A JP 8035390 A JP8035390 A JP 8035390A JP 3539096 A JP3539096 A JP 3539096A JP H09213285 A JPH09213285 A JP H09213285A
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Abstract
げた二次電池の提供。 【解決手段】 内部層として少なくとも1層のアルミニ
ウム層を有する多層構造のプラスチックシートを折り曲
げ、筒状に加工された筒状外装シートで構成された外装
容器中に、発電要素が収納されていることを特徴とする
二次電池。
Description
の外装容器および該外装容器を使用した二次電池に関す
る。
の進歩は目覚ましいものがあり、とりわけOA分野にお
いては、デスクトップ型からラップトップ型、ノートブ
ック型へと小型軽量化している。加えて、電子手帳、電
子スチールカメラ等の新しい小型電子機器の分野も出現
し、さらには従来のハードディスク、フロッピーディス
クの小型化に加えて新しいメモリーメディアであるメモ
リーカードの開発も進められている。このような電子機
器の小型化、薄型化、軽量化の波の中で、これらの電力
を支える二次電池にも高性能化が要求されてきている。
このような要望の中、鉛蓄電池やニッカド電池に関わる
高エネルギー密度電池としてリチウム二次電池の開発が
急速に進められてきた。特に薄型化を意図するものとし
てペーパー電池、薄型扁平電池、あるいはプレート状電
池と称される薄型の電池が近年開発されている。このよ
うなリチウム二次電池の中には外装材に空気(ガス)や
水分の透過を防ぐ材料を用いて電池要素をシールしてい
る電池がある。これらの電池の主目的はより薄く、より
軽い、電池として、よりエネルギー密度の高い電池を作
製しようとするものである(特開平4−106866、
特開平3−15150)。
開平4−106866および特開平3−15150で開
示されている電池は、図1に示すように電池の発電要素
1の外周部に大きな封止部2(該封止部2は電池内部に
空気、水分が進入しないように外装材を閉じている部
分)を有しているものであり、これらの封止部の面積、
体積が電池全体に対して大きな割合をしめるため電池の
エネルギー密度を充分上げることが困難であるという問
題があった。また、さらに特開平4−106866では
負極端子(金属製)を外装と兼用し、金属外装を用いて
いるため、電池が重くなる欠点を有している。
少なくとも1層のアルミニウム層を有する多層構造のプ
ラスチックシートから作製された筒状の電池外装容器を
提案することにより、前記従来技術の課題を解決するこ
とができた。以下、本発明を図2〜7に基づいて説明す
る。本発明において外装容器を構成する多層構造のプラ
スチックシートの1例として、図2に示すような内部層
としてアルミニウム層を有するプラスチックシート4/
アルミニウム層5/プラスチックシート6よりなるもの
が挙げられる。電池外装容器の最外層(表裏層)を形成
する、図2におけるプラスチックシート4および6の構
成プラスチック素材の種類は特に限定されるものではな
いが、前記両シート4および6をヒートシールすること
が可能な熱融着性のプラスチックが好ましい。また、前
記の最外層を形成するプラスチックシート4および6は
同一素材であっても良いし、また、異なった素材であっ
ても良い。特に異なった素材で前記両プラスチックシー
トを作製する場合には、例えば電池外装容器の外層を構
成するプラスチックとしては、ガス透過性、衝撃強さが
大きく、耐水性、耐湿性、耐薬品性、印刷性等にすぐれ
たプラスチック、例えばポリエチレン、ポリプロピレン
等を使用し、電池外装容器の内層を構成するプラスチッ
クとしては、耐薬品性等の性質の優れたプラスチックを
使用することができる。なお、電池外装容器の内外層を
構成するプラスチックシートがヒートシール性が低い場
合には、該シートにヒートシール性の高い樹脂をコーテ
ィングあるいはラミネートしたものであっても良い。本
発明で使用する前記多層構造のプラスチックシートの全
厚みは、通常25〜200μm程度であり、またアルミ
ニウム層の厚みは、通常5〜30μm程度である。前記
シートの全厚みが25μm未満では強度的に不充分であ
り、200μmを越えるとエネルギー密度を下げること
となる。また、アルミニウム層の厚みが5μm未満では
ピンホールが発生しやすく、水分の透過の原因となる。
また、30μmを越えると重く、厚くなり、エネルギー
密度を下げることとなる。該アルミニウム層としては、
通常、箔状の形状のものが用いられる。さらに前記多層
構造プラスチックシートの表裏プラスチックシートの厚
みは同じでも、あるいは相異なっていても良いが、通常
10〜100μm程度である。前記図2に示す多層構造
のプラスチックシートは、図3に示すように辺Aおよび
Bを互いに平行して対向するように折り曲げて、該シー
トの両端部を積み重ね、積み重ね部7をシールして、筒
状外装シート8を作製する。この図3に示す筒状シート
8内に、図3に示すように前後の開口部9または10よ
り図4に示すような発電要素を導入後、前記両開口部を
シールすることにより、図5に示すような電池を作製す
ることができる。前記の多層構造のプラスチックのシー
ルは接着剤等を使用して行い得るが、操作の容易性ある
いは経済性を考慮するとヒートシールが好ましい。ま
た、前記図3に示す筒状シート8は、上下に2個の開口
部9および10を有しているものであるが、どちらか1
方の開口部を有する筒状シートであっても良い。特に図
3に示す筒状シート8の積み重ね部7をヒートシールに
より形成する際に、前記両開口部の一方も同時にヒート
シールすることにより、該一方の開口部がシールされた
筒状シートを簡単に製造することができる。従来公知の
電池外装容器は、図1に示すように電池外装容器の左右
両端部に封止部が形成されているのに対し、前記のよう
にして作製された筒状シートから構成される本発明の電
池外装容器は、前記のような左右両端部の封止部が形成
されていないので、電池の形状をより小さくでき、かつ
よりエネルギー密度の高い電池を作製することができ
る。
成される筒状外装シートとしては、その断面形状が図3
に示すような断面形状が楕円形状の筒状外装シートの外
に、断面形状が図7〜9に示すような断面形状の筒状外
装シート等が挙げられる。特に図8および9のような両
側面に折り返し構造を形成する断面形状の構成のもの
は、より厚みのある発電素子を入れるのに適した構造で
ある。さらに前記図9のように複数の折り返し構造を両
側面に有するじゃばら構造のものは、外装シートにシワ
がよりにくく、厚みのある発電要素を、さらにより効率
的に導入することができる。前記じゃばら構造は、折り
返し数が複数回、好ましくは5〜9回、さらに好ましく
は5〜7回、特に5回の繰り返し数のものは、封止強度
が高くとりやすいので好ましい。発電素子、例えば前記
の図4に示すような発電要素1を前記のような筒状外装
シートに導入する場合、図6に示すように正極端子部お
よび負極端子部(以下、電極端子部とも言う。)全体を
封止部内に配設することが好ましい。このような構成と
することにより、電極端子部は正極端子露出部11およ
び負極端子露出部12を除いてほぼ完全に外装シートで
覆われるため、電極端子は物理的な衝撃から保護される
と共に、正極端子および負極端子同士が接触して電流が
短絡することを防止することができる。
としては、少なくとも正極集電体層、正極活物質層、電
解質層、炭素系負極活物質層および負極集電体層の層構
造を有するものであることが好ましい。本発明の電池は
薄型あるいはプレート型と称されるものを対象とするも
のであり、したがって使用される発電要素はけん回型よ
りも正負極を1層ずつ交互に重ねていく積層型のものが
好ましい。前記正極活物質層を形成する材料としては、
TiS2,MoS2,Co2S5,V2O5,MnO2,Co
O2等の遷移金属酸化物、遷移金属カルコゲン化合物及
びこれらとLiとの複合体(Li複合酸化物;LiMn
O2,LiMn2O4,LiCoO2等)、有機物の熱重合
物である一次元グラファイト化物、フッ化カーボン、グ
ラファイト、あるいは10-2S/cm以上の電気伝導度
を有する導電性高分子、具体的にはポリアニリン、ポリ
ピロール、ポリアズレン、ポリフェニリン、ポリアセチ
レン、ポリアセン、ポリフタロシアニン、ポリ−3−メ
チルチオフェン、ポリピリジン、ポリジフェニルベンジ
ジン等の高分子及びこれらの誘導体が挙げられるが、1
00%の放電深度に対しても高いサイクル特性を示し、
無機材料に比べ比較的過放電に強い導電性高分子を使用
することが好ましい。また導電性高分子は、成形、加工
性の点でプラスチックであるために、従来にない特徴を
生かすことができる。以上のような利点を導電性高分子
は有しているものの、導電性高分子を正極に用いた二次
電池には、活物質の密度が低いため体積エネルギー密度
が低く、また、電解液中に電極反応に充分足りるだけの
電解質が必要であり、且つ充放電反応に伴い電解液濃度
の変化が大きいため、液抵抗等の変化が大きく、スムー
ズな充放電反応を行なうには、過剰な電解液が必要とな
るという問題点がある。このことはエネルギー密度を向
上させる点で不利となる。これに対し、体積エネルギー
密度の高い活物質として、上記無機カルコゲナイド化合
物、無機酸化物を正極に用いることが考えられるが、こ
れらは充放電に伴う電極反応でカチオンの電極中の拡散
速度が遅く、急速充放電が難しく、且つ、過放電に対し
可逆性が悪く、サイクル寿命が低下するという問題点が
ある。また、無機活物質はそのままでは成形することが
難しいため、結着剤として四弗化エチレン樹脂粉末等を
用いて加圧成形することが多いが、その場合電極の機械
的強度は充分とは言えないとともに、過放電についても
リチウムイオンが過剰に蓄積されると結晶構造の破壊が
おこり二次電池としても機能をはたさなくなる。このよ
うな不具合を解決するため、有機および無機の複合活物
質を使用することが考えられる。この場合、使用される
高分子活物質としてはいずれも電気化学ドーピングによ
り高い電気伝導度を示し、電極材料としては10-2S/
cm以上の電気伝導度を有することが要求される。ま
た、イオンの拡散性においても高いイオン伝導度が要求
される。これらの高分子材料は、電気伝導度の高さが集
電能を有し、高分子としての結着能を持ち、更には活物
質としても機能する。また導電性高分子は卑な電位にお
いて絶縁化するため、この複合正極が過放電状態になっ
た時にも、導電性高分子が絶縁化するため内部に含む無
機活物質に必要以上のリチウムイオンが蓄積されるのを
防ぎ、無機活物質の結晶構造の破壊を防いでいる。結果
として実質上過放電に強い電極を構成できることとな
る。
活物質としての能力を有する、電解液に溶解しな
い、高分子材料間の結着性を有している、導電性を
示す材料であり、結着材として無機活物質を固定する。
このとき、無機活物質は導電性高分子に全体を包括され
る形となり、その結果、無機活物質の周りすべてが導電
性を帯びることとなる。このような導電性高分子として
はポリアセチレン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポ
リアニリン、ポリジフェニルベンジジンなどのレドック
ス活性材料をあげることができるが、特に含窒素化合物
において顕著な効果がみられる。これらの導電性高分子
材料には、導電性もさることながらイオンの拡散性にお
いても高いイオン導電性が要求される。これらのなかで
も重量あたりの電気容量が比較的大きく、しかも汎用非
水電解液中で、比較的安定に充放電を行うことのできる
点でポリピロール、ポリアニリンあるいはこれらの共重
合体がこのましい。さらに好ましくはポリアニリンであ
る。複合正極にもちいる無機活物質は電位平坦性に優れ
るものが好ましく、具体的には、V,Co,Mn,Ni
等の遷移金属の酸化物あるいは前記遷移金属とアルカリ
金属との複合酸化物を例示することができ、電解液に安
定な電極電位、電圧平坦性、エネルギー密度を考慮する
と結晶性バナジウム酸化物が好ましく、特に、五酸化バ
ナジウムが好ましい。その理由は、結晶性五酸化バナジ
ウムの放電曲線の電位平坦部が、上記導電性高分子のア
ニオンの挿入、脱離にともなう電極電位に比較的近いと
ころにあることによる。本発明の電池に用いられる負極
材料としては炭素質材料が用いられる。炭素質負極活物
質としてはグラファイト、ピッチコークス、合成高分
子、天然高分子の焼成体等が挙げられるが、本発明で
は、フェノール、ポリイミドなどの合成高分子、天然
高分子を400〜800℃の還元雰囲気で焼成すること
により得られる絶縁性乃至半導体炭素体、石炭、ピッ
チ、合成高分子、あるいは天然高分子を800〜130
0℃での還元雰囲気で焼成することにより得られる導電
性炭素体、コークス、ピッチ、合成高分子、天然高分
子を2000℃以上の温度で還元雰囲気下焼成すること
により得られるもの、および天然グラファイトなどのグ
ラファイト系炭素体が用いられるがの炭素体が好まし
く、中でもメゾフェーズピッチ、コークスを2500℃
以上の還元雰囲気下焼成してなる炭素体等が電位平坦性
に優れ、好ましい電極特性を有する。本発明に使用する
正極集電体としては、例えば、ステンレス鋼、金、白
金、ニッケル、アルミニウム、モリブデン、チタン等の
金属シート、金属箔、金属網、パンチングメタル、エキ
スパンドメタル、あるいは金属メッキ繊維、金属蒸着
線、金属含有合成繊維等からなる網や不織布があげられ
る。なかでも電気伝導度、化学的、電気化学安定性、経
済性、加工性等を考えるとアルミニウム、ステンレスを
用いることが特に好ましい。さらに好ましくは、その軽
量性、電気化学的安定性からアルミニウムが好ましい。
び負極集電体層の表面は粗面化してあることが好まし
い。粗面化を施すことにより活物質層の接触面積が大き
くなるとともに、密着性も向上し、電池としてのインピ
ーダンスを下げる効果がある。また、塗料溶液を用いて
の電極作製においては、粗面化処理を施すことにより活
物質と集電体の密着性を大きく向上させることができ
る。粗面化処理としてはエメリー紙による研磨、ブラス
ト処理、化学的あるいは電気化学的エッチングがあり、
これにより集電体を粗面化することができる。特にステ
ンレス鋼の場合はブラスト処理、アルミニウムの場合は
エッチング処理したアルミニウムが好ましい。アルミニ
ウムはやわらかい金属であるためブラスト処理では効果
的な粗面化処理を施すことができなくアルミニウム自体
が変形してしまう。これに対してエッチング処理はアル
ミの変形やその強度を大きく下げることなくミクロのオ
ーダーで表面を効果的に粗面化することが可能であり、
アルミニウムの粗面化としては最も好ましい方法であ
る。二次電池のリチウム電池の電解質塩としては、非水
溶媒に溶解し、高いイオン伝導度を示すものが用いられ
る。このようなものとしては、例えば、カチオンとして
はアルカリ金属イオンが例示できる。アニオンとしては
Cl-,Br-,I-,SCN-,ClO4 -,BF4 -,PF
6 -,SbF6 -,CF3SO3 -,(CF3SO2)2N-が例
示できる。これらの電解質塩のうちイオン伝導度が高い
こと、負荷特性、低温特性に優れることからLiN(C
F3SO2)2を用いることが好ましい。しかしながら、
LiN(CF3SO2)2は腐食性があり、特に正極集電
体層をアルミニウムとしたときは顕著であり、電界が印
加されるとアルミニウムの溶出電流がながれることが本
発明における検討によりわかっている。この腐食性を押
さえることを検討した結果、LiN(CF3SO2)2に
他の電解質塩を加えることにより腐食性を押さえること
ができることが判った。加えられる電解質塩としては上
記したカチオン、アニオンの組合せよりなる電解質塩の
添加が効果があったが、腐食の防止、本発明の複合正
極、複合負極とのマッチングの面からより好ましくはア
ニオンとしてBF4 -を持ち且つカチオンとしてはアルカ
リ金属イオンあるいはアルカリ土類金属イオンあるいは
テトラアルキルアンモニウムイオンの組み合わせを持つ
塩が好ましいことが判った。すなわち本発明の好ましい
実施形態としては電解質塩としてLiN(CF3SO2)
2と下式(I)および/または下式(II)で表わせる少
なくとも1種のテトラフルオロボレート塩との混合電解
質塩を用いることである。
または2)
ても良いアルキル基)
系極性溶媒を使用するが、有機非水系極性溶媒として非
プロトン性で且つ、高誘電率のものが好ましい。その具
体例としては、プロピレンカーボネート、エチレンカー
ボネート、γ−ブチルラクトン、ジメチルスルホキシ
ド、ジメチルホルムアミド、ジメトキシエタン、ジメチ
ルカーボネート、ジエチルカーボネート等を挙げること
ができるが、これらに限定されない。有機非水系極性溶
媒は1種類のみを使用してもまたは2種類以上混合して
使用してもよい。電解質濃度は、使用する正極、電解質
及び有機非水系極性溶媒の種類などによって異なるので
一概に規定することはできないが、通常、0.1から1
0モル/リットルの範囲とするのがよい。本発明に用い
る固体電解質としては例えば無機系ではAgCl,Ag
Br,AgI,LiIなどの金属ハロゲン化物、RbA
g4I5,RbAg4I4CNイオン伝導体などが挙げられ
る。また、有機系では、ポリエチレンオキサイド、ポリ
プロピレンオキサイド、ポリビニリデンフルオライド、
ポリアクリロニトリルなどをポリマーマトリックスとし
て電解質塩を溶解せしめた複合体、あるいはこれらの架
橋体、低分子ポリエチレンオキサイド、ポリエチレンイ
ミン、クラウンエーテルなどのイオン解離基をポリマー
主鎖にグラフト化した高分子固体電解質が挙げられる。
あるいは高分子重合体に前記電解液を含有した構造を有
するゲル状高分子固体電解質が挙げられる。ゲル状高分
子固体電解質は、通常の電解液に重合性化合物を加え、
熱あるいは光により重合を行い電解液を固体化するもの
である。より具体的には、WO91/14294記載の
ものが用いられる。重合性化合物としてアクリレート
(例えばメトキシジエチルグリコールメタアクリレー
ト、メトキシジエチレングリコールジアクリレート)系
化合物を過酸化ベンゾイル、アゾビスイソブチロニトリ
ル、メチルベンゾイルホルメート、ベンゾインイソプロ
ピルエーテル等の重合開始剤を用い重合させ電解液を固
体化するものである。このような固体電解質の中でイオ
ン伝導度、可とう性の点からゲル状高分子固体電解質を
用いることが好ましい。ゲル状固体電解質に用いる電解
質塩としては特に制限はないが、非水溶媒に溶解し、高
いイオン伝導度を示すものが用いられる。このようなも
のとしては、例えば、カチオンとしてはアルカリ金属イ
オンが例示できる。アニオンとしては、Cl-,Br-,
I-,SCN-,ClO4 -,BF4 -,PF6 -,SbF6 -,
CF3SO3 -,(CF3SO2)2N-が例示できる。また
電解液としては有機非水系極性溶媒を使用するが、有機
非水系極性溶媒として非プロトン性で且つ、高誘導電率
のものが好ましい。その具体例としては、プロピレンカ
ーボネート、γ−ブチルラクトン、ジメチルスルホキシ
ド、ジメチルホルムアミド、エチレンカーボネート、ジ
メトキシエタン、ジメトキシカーボネート、ジエトキシ
カーボネート等を挙げることができる。有機非水系極性
溶媒は1種類のみを使用してもまたは2種類以上混合し
てもよい。電解質濃度は、使用する正極、電解質及び有
機非水系極性溶媒の種類などによって異なるので一概に
規定することはできないが、通常、0.1〜10モル/
リットルの範囲とするのがよい。本発明の電池において
はセパレーターを使用することもできる。セパレーター
としては、電解質溶液のイオン移動に対して低抵抗であ
り、且つ、溶液保持に優れたものを使用するのがよい。
そのようなセパレーター例としては、ガラス繊維、フィ
ルター、ポリエステル、テフロン、ポリフロン、ポリプ
ロピレン等の高分子繊維からなる不織布フィルター、ガ
ラス繊維とそれらの高分子繊維を混用した不織布フィル
ターなどを挙げることができる。
20μmのブラスト処理を施した0.9mmφの貫通孔
を有するステンレスシート4×7.5cm(重合部)を
用い、3mA/cm2で両面に重合した。このステンレ
スポリアニリン電極を流水で洗浄した後、0.2N硫酸
中−0.4V vs SCEまで電位をかけて充分に脱
ドーピング操作を行った。これを20%ヒドラジン水溶
液を用いて還元し、洗浄、乾燥してポリアニリン電極を
得た(厚み660μm)。また、同様な手法で片面のみ
ポリアニリンを重合した正極を2枚作製した。作製した
計3枚の正極を端子部を除き活物質層全体をポリプロピ
レンポアフィルターを筒状にして全体を覆うようにして
固定した。ついでプロピレンカーボネートとジメトキシ
エタンの7/3(体積比)混合液にLiN(CF3S
O2)2を1.95M、LiBF4を0.05M溶解させ
た電解液を84.9%、エトキシジエチレングリコール
アクリレート14.77%、トリメチロールプロパント
リアクリレート0.23%、ベンゾインイソプロピルエ
ーテル0.1%の割合で混合した溶液をポリアニリンに
充分しみこませ、高圧水銀内の光を照射した。電解液は
固体化し、圧力をかけても液がしみ出るようなことはな
かった。これらを正極部材とした。コークスを2500
℃で焼成した炭素を47.4重量部、ポリビニリデンフ
ルオライド5.2重量部、n−メチルピロリドン47.
4重量部からなる塗布用溶液をブラスト処理を施したス
テンレス鋼(SUS304)集電体上に塗布し、80℃
で乾燥、厚さ20μmの負極活物質層(4×7.5c
m)を両面に形成した。炭素にリチウムイオンを挿入す
る操作をしたのち、前記混合液を浸透させ高圧水銀灯を
照射し電解液を完全に固体化した。これを2枚作製し、
負極部材とした。正極部材と負極部材を図10のような
層構成となるように積層し、1B、5B、9B及び3
B、7Bをそれぞれ溶接により導通させ、さらに外部導
出端子としてニッケルを正負極のそれぞれに溶接した。
これとはべつに中心に25ミクロンのアルミニウム層を
有し、その両面にヒートシール性を有する変性ポリエチ
レンソ層50ミクロンを備えたシートを筒状に加工した
もの(図3)を用意した。これに先の積層体を挿入し減
圧下開口部をヒートシールすることにより電池を完成さ
せた。この二次電池の充放電試験を行ったところ初期容
量44mAh(20mA放電)、41mAh(60mA
放電)であり、自己放電は8.3%/月、容量が2/3
になるまでのサイクルは300回であった。また、端子
部を除く電池の縦横の寸法は4.4×9.0cmであっ
た。
量部、n−メチルピロリドン67重量部からなる塗布用
溶液を外装を兼ねるブラスト処理を施したステンレス正
極集電体上に塗布し、120℃で乾燥させた厚さ120
μm(両面)、60μm(片面)の正極活物質を形成し
た。また、負極活物質層を60μm(両面)とした。こ
れ以外は実施例1と同様に電池を作製した。二次電池の
初期容量60mAh(30mA放電)、55mAh(9
0mA放電)であり、自己放電は6.3%/月、サイク
ルは371回であった。
こみ4辺を封止する以外は実施例1と同様に電池を作製
した。電池の縦横の寸法は5.5×9.0cmであり、
実施例1より大きくなった。
外は実施例2と同様に電池を作製した。二次電池の初期
容量は61.5mAhであり、自己放電は8.0%/
月、サイクルは315回であった。
施例2と同様に電池を作製した。電池の端子部は実施例
2に比較して機械的強度は向上した。
枚、負極6枚)とし、外装シートを5回折り返しのじゃ
ばら構造とする以外は同様に電池を作製した。電池の幅
は4.5cmであった。
は同様に電池を作製した。電池の幅は4.8cmであっ
た。
び0.02M KBF4を用いる以外は実施例2と同様に
電池を作製した。二次電池の初期容量は59.5mAh
であり、自己放電は7.1%/月、サイクルは361回
であった。
び0.02M テトラブチルアンモニウムテトラフルオ
ロボレート(C4H9)4NBF4を用いる以外は実施例2
と同様に電池を作製した。二次電池の初期容量は62m
Ahであり、自己放電は6.8%/月、サイクルは38
1回であった。
する多層構造のプラスチックシートで構成された外装容
器中に、発電要素が収納されていることを特徴とする二
次電池。 2.外装容器が多層構造のプラスチックシートを折り曲
げ、筒状に加工された筒状外装シートから構成されたも
のである前記1の二次電池。 3.筒状外装シートが両側面がじゃばら構造のものであ
る前記1ないし2の二次電池。 4.じゃばら構造のくり返し数が5〜9回のものである
前記3の二次電池。 5.電極端子部を封止部内に配設したものである前記1
ないし4の二次電池。 6.電極端子部全体を封止部内に配設したものである前
記5の二次電池。 7.発電要素が少なくとも正極集電体層、正極活物質
層、電解質層、炭素系負極活物質層および負極集電体層
の層構造を有する前記1ないし6の二次電池。 8.正極活物質層が無機活物質材料と導電性高分子活物
質材料との複合活物質である前記7の二次電池。 9.無機活物質材料が少なくともMn,Co,Ni,V
の遷移金属酸化物あるいは前記遷移金属とアルカリ金属
との複合酸化物から選ばれる少なくとも1種の活物質で
あり、導電性高分子活物質材料がポリアニリンである前
記8の二次電池。 10.電解質層の電解質塩としてLiN(CF3SO2)
2と前式(I)および/または(II)で表わせるテトラ
フルオロボレートの塩の少なくとも1種の混合電解質塩
を用いる前記7ないし9の二次電池。 11.電解質層が固体電解質である前記7ないし10の
二次電池。 12.正極集電体層がエッチングされたアルミニウムで
ある前記7ないし11の二次電池。
電、サイクル特性、耐腐食性に優れるリチウム二次電池
を提供することができる。
る。
トの1例の斜視図である。
ートの斜視図である。
の1例を示す図である。
た電池の1例を示す図である。
配設した電池の1例を示す図である。
る。
ある。
ある。
示す図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 内部層として少なくとも1層のアルミニ
ウム層を有する多層構造のプラスチックシートを折り曲
げ、筒状に加工された筒状外装シートで構成された外装
容器中に、発電要素が収納されていることを特徴とする
二次電池。 - 【請求項2】 筒状外装シートが両側面がじゃばら構造
のものである請求項1記載の二次電池。 - 【請求項3】 じゃばら構造のくり返し数が5〜9回の
ものである請求項2記載の二次電池。 - 【請求項4】 電極端子部全体を封止部内に配設したも
のである請求項1、2または3記載の二次電池。 - 【請求項5】 発電要素が少なくとも正極集電体層、正
極活物質層、電解質層、炭素系負極活物質層および負極
集電体層の層構造を有する請求項1、2、3または4記
載の二次電池。 - 【請求項6】 電解質層の電解質塩としてLiN(CF
3SO2)2と次式(I)および/または(II)で表わせ
るテトラフルオロボレートの塩の少なくとも1種の混合
電解質塩を用いる請求項1、2、3、4または5記載の
二次電池。 【化1】M(BF4)x (I) (式中、Mはアルカリ金属、アルカリ土類金属、xは1
または2) 【化2】(R1R2R3R4)NBF4 (II) (式中、R1、R2、R3、R4は同一または相異なってい
ても良いアルキル基)
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