JP2001357882A - 平板積層型電池 - Google Patents

平板積層型電池

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JP2001357882A
JP2001357882A JP2000177380A JP2000177380A JP2001357882A JP 2001357882 A JP2001357882 A JP 2001357882A JP 2000177380 A JP2000177380 A JP 2000177380A JP 2000177380 A JP2000177380 A JP 2000177380A JP 2001357882 A JP2001357882 A JP 2001357882A
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Japan
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battery
negative electrode
positive electrode
unit battery
unit
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JP2000177380A
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Motonori Ueda
基範 上田
Kiyoshi Hasegawa
清 長谷川
Masaaki Mita
雅昭 三田
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

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  • Secondary Cells (AREA)
  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 平板積層型電池において、外部応力に起因し
た微短絡によるサイクル特性,容量,レイト特性,保存
安定性等の電池性能の低下を防止できるようにする。 【解決手段】 平板状の正極10Aと、この正極10A
の周縁よりも周縁が大きくなるように形成された平板状
の負極10Bと、これらの正極10Aと負極10Bとの
間に介装され負極10Bの周縁よりもさらに周縁が大き
くなるように形成された電解質層10Cとからなる単位
電池要素10が、複数組積層されて構成される平板積層
型電池において、単位電池要素10の相互間に、絶縁層
14を介装する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、平板状の正極と、
平板状の負極と、これらの正極と負極との間に介装され
る電解質層とからなる単位電池要素が、複数組積層され
て構成される平板積層型電池に関し、特に、平板積層型
リチウム二次電池に用いて好適な、平板積層型電池に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯電話や携帯端末等の携帯機器
において小型化の要求が高まっているが、携帯機器にお
いて、寸法的にも重量的にも電池の占める割合は大き
く、携帯機器の小型化は、即ち、電池の小型化とも言え
る。このような背景において、最近、薄膜化可能な平板
積層型電池が注目を集めている。
【0003】平板積層型電池は、平板状の単位電池要素
を積層することにより構成され、薄膜化だけでなく、単
位電池要素の積層数を増加させることによって容易に容
量を上げられる点や、単位電池要素を巻回して構成され
る巻回型電池とは異なり、単位電池要素の平板形状を任
意のものに変更することにより様々な形状の電池を構成
できる点でも注目されている。
【0004】このような平板積層型電池(以下、単に電
池ともいう)の一例を、図11(A),(B)を用いて
説明すると、平板積層型電池は、図示しないハウジング
内に、電池要素1′が収容されて構成され、この電池要
素1′は、複数組(ここでは6組)の単位電池要素10
が積層されて構成される。そして、各単位電池要素10
は、それぞれ、正極10Aと、負極10Bと、これらの
正極10Aと負極10Bとの間に介装される電解質層1
0Cとをそなえて構成される。
【0005】そして、単位電池要素10には、図11
(B)に示すように、正極10Aを上側とし負極10B
を下側とした順姿勢のものと、これとは逆に、負極10
Bを上側とし正極10Aを下側とした逆姿勢のものとが
ある。この平板積層型電池では、このような順姿勢の単
位電池要素10と、逆姿勢の単位電池要素10とが交互
に積層されており、積層方向に隣り合う単位電池要素1
0,10が、互いに同極(即ち、正極10Aと正極10
A、又は負極10Bと負極10B)で接するよう構成さ
れている。
【0006】また、正極10A,負極10B,電解質層
10Cの大きさについて説明すると、図11(A)の平
面図に示すように、負極10Bは、正極10Aの周縁よ
りも大きな周縁を有するように形成され、電解質層10
Cは、さらに、負極10Bの周縁よりも大きな周縁を有
するように形成されている。つまり、正極10Aよりも
負極10Bを大きく形成する(正極10Aの周縁よりも
負極10Bの周縁を大きく形成する)ことにより、平板
積層型電池の起電力物質(例えば、リチウム電池であれ
ばリチウム)の析出、即ちデンドライトを抑制すること
ができるようになっている。また、電解質層10Cは、
多孔性を有するスペーサの空隙中に電解質が充填されて
形成され、正極10Aと負極10Bとを離隔して短絡を
防止する機能を有しており、この電解質層10C(スペ
ーサ)を正極10A及び負極10Bよりも大きくする
(電解質層10Cの周縁を正極10Aの周縁及び負極1
0Bの周縁よりもを大きく形成する)ことにより、正極
10Aと負極10Bとの離隔を万全なものとして正極1
0Aと負極10Bとの接触による短絡を防止できるよう
にしているのである。
【0007】なお、各単位電池要素10の正極10A及
び負極10Bにはそれぞれ図示しない金属製のタブが設
けられている。そして、各単位電池要素10の正極側の
タブはそれぞれ重合されて1つの結合端子として構成さ
れており、この結合端子はリード等を介して電池外部の
携帯機器等の正極側に電気的に接続される。同様に、各
単位電池要素10の負極側のタブはそれぞれ重合されて
1つの結合端子として構成されて、リード等を介して携
帯機器等の負極側に電気的に接続される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
平板積層型電池は、例えば携帯機器に用いられるが、携
帯機器を持ち運び中に誤って落下させる等すると、この
携帯機器に取り付けられた電池にも、落下による衝撃が
加えられる。さらには、落下後、人や車両に踏みつけら
れ、電池に圧壊力が加えられることもあるし、又は、持
ち運び中に携帯機器が何かに衝突されることもあり得
る。
【0009】平板積層型電池は上述したように複数の単
位電池要素10が積層されて構成されるが、各単位電池
要素10は単に重ね合わされているだけなので、このよ
うな、落下衝撃や、圧壊力や、衝突等の外部応力が加え
られると、図12に示すように、積層された各単位電池
要素10が、積層方向と交叉する方向(図12中で左右
方向)に多少なりともずれてしまうことがあるが、この
ように各単位電池要素10が積層方向と交叉する方向に
ずれてしまうと、電池性能が低下し易いことがわかっ
た。
【0010】つまり、図12に示すように、積層された
各単位電池要素10が積層方向と交叉する方向にずれる
と、単位電池要素10の周縁が、積層方向に隣り合う単
位電池要素10の周縁に対してはみ出すこととなる。こ
の結果、例えば、各単位電池要素10が互いに傾斜した
り、負極10Bからせり出しているために比較的強度の
低い電解質層10Cの周縁がまくれたり又は破れたりす
ると、積層方向に隣り合う単位電池要素10,10にお
いて、正極10Aの周縁と、負極10Bの周縁との間で
微短絡が生じ、極端な場合には電圧が低下するなど電池
性能が低下する虞があるのである。
【0011】そして、このような短絡は、特に、正極1
0Aと正極10Aとを向かい合わせて隣合う単位電池要
素10,10間において発生する虞がある。つまり、負
極10Bと負極10Bとを向かい合わせて隣合う単位電
池要素10,10においては、上述したように正極10
Aよりも負極10Bの方が大きく形成されているため、
正極10Aの周縁が、この正極10Aとともに同じ単位
電池要素10を形成する負極10Bに規制されるので、
隣り合う単位電池要素10の負極10Bとが微短絡を起
こす虞は低い。一方、正極10Aと正極10Aとを向か
い合わせて隣合う単位電池要素10,10間において
は、例えば、正極10Aと負極10Bとが、強度の低い
電解質層10Cの周縁部を挟んで僅かな距離をおいて向
かい合うようになることもあるので、図中にXとYとで
示す箇所で正極10Aと負極10Bとが微短絡を生じる
虞がある。
【0012】本発明は、このような課題に鑑み創案され
たもので、外部応力に起因した微短絡によるサイクル特
性,容量,レイト特性,保存安定性等の電池性能の低下
を防止できるようにした、平板積層型電池を提供するこ
とを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載
の本発明の平板積層型電池は、平板状の正極と、該正極
の周縁よりも周縁が大きくなるように形成された平板状
の負極と、該正極と該負極との間に介装され該負極の周
縁よりもさらに周縁が大きくなるように形成された電解
質層とからなる単位電池要素が、複数組積層されて構成
される平板積層型電池において、該単位電池要素の相互
間に、絶縁層が介装されていることを特徴としている。
【0014】該単位電池要素として、該正極を上方に向
け且つ該負極を下方に向けた姿勢で積層される第1のタ
イプの単位電池要素と、該正極を下方に向け且つ該負極
を上方に向けた姿勢で積層される第2のタイプの単位電
池要素とをそなえ、該第1のタイプの単位電池要素と、
該第2のタイプの単位電池要素とを交互に積層する様に
しても良く、この場合、該単位電池要素の相互間の全て
に該絶縁層をそれぞれ介装するようにしても良い(請求
項2)。又は、該正極を向かい合わせて積層方向に隣り
合う単位電池要素の相互間にだけ、該絶縁層を介装する
ようにしても良い(請求項3)。
【0015】また、該各単位電池要素を、該正極及び該
負極の一方の電極を上方に向け且つ該正極及び該負極の
他方の電極を下方に向けた同姿勢で順次積層しても良
く、この場合、該単位電池要素の相互間の全てに該絶縁
層をそれぞれ介装するようにしても良い(請求項4)。
該絶縁層の周縁を、該電解質層の周縁と同じ大きさに形
成することが好ましく(請求項5)、また、該絶縁層の
厚さを、1〜200μmに設定することが好ましい(請
求項6)。
【0016】さらに、電解質層中の電解質は、非流動性
を有することが好ましい(請求項7)。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について説明する。図1〜図10は本発明の一
実施形態としての平板積層型電池について示す図であ
る。なお、本実施形態としては、本発明の平板積層型電
池を、リチウム二次電池に適用した例を説明する。
【0018】本発明にかかる平板積層型リチウム二次電
池は、図3に示すような可撓性のハウジング2の内部
に、電池要素1(図1参照)が収容されて構成されてお
り、ハウジング2は、電池要素1を収容後、外縁部2
1,21を封止することによって形成される。また、ハ
ウジング2からはリード3A,3Bが露出されている。
リード3A,3Bは、一端を、ハウジング2の内部で電
池要素1に電気的に接続されるとともに、他端を、ハウ
ジング2の外部で外部機器に電気的に接続されるように
なっている。
【0019】電池要素1は、電池の高容量化を図るべ
く、図1に示すように、平板状の単位電池要素10を複
数(ここでは6個)積層して構成されており、これらの
単位電池要素10の各相互間には、それぞれ絶縁層14
が介装されている。そして、各単位電池要素10は、正
極10A,負極10B,正極10Aと負極10Bとの間
に介装される電解質層10Cをそなえて構成される。
【0020】正極10A,負極10B,電解質層10C
の大きさについて説明すると、図2の平面図に示すよう
に、負極10Bは、正極10Aの周縁よりも大きな周縁
を有するように形成され、電解質層10Cは、さらに、
負極10Bの周縁よりも大きな周縁を有するように形成
されている。つまり、正極10Aよりも負極10Bを大
きく形成する(正極10Aの周縁よりも負極10Bの周
縁を大きく形成する)ことにより、平板積層型電池の起
電力物質(リチウム電池であればリチウム)の析出、即
ちデンドライトを抑制することができるようになってい
る。
【0021】また、電解質層10Cは、多孔性を有する
スペーサの空隙中に電解質が充填されて形成され、正極
10Aと負極10Bとを離隔して短絡を防止する機能を
有している。この電解質層10C(スペーサ)を正極1
0A及び負極10Bよりも大きくする(電解質層10C
の周縁を正極10Aの周縁及び負極10Bの周縁よりも
を大きく形成する)ことにより、正極10Aと負極10
Bとの離隔を万全なものとして正極10Aと負極10B
との接触による短絡を防止できるようになっている。
【0022】また、絶縁層14は、後述するが、ここで
は電解質層10Cと同じ大きさに設定されている。単位
電池要素10には、図1において、正極10Aを上側と
し負極10Bを下側とした順姿勢で積層される第1のタ
イプの単位電池要素10と、これとは逆に、負極10B
を上側とし正極10Aを下側とした逆姿勢で積層される
第2のタイプの単位電池要素10とがあり、これについ
ては後述するが、以下、第1のタイプはライトタイプ
(Rタイプ)といい、第2のタイプはレフトタイプ(L
タイプ)という。
【0023】そして、ここでは、電池要素1は、これら
のRタイプの単位電池要素10とLタイプの単位電池要
素10とが交互に積層されるLR積層型の電池要素1と
して構成されており、これにより、積層方向に隣り合う
単位電池要素10,10が、互いに同極(即ち、正極1
0Aと正極10A、又は負極10Bと負極10B)で接
するようになっている。
【0024】また、図6に示すように、正極10A及び
負極10Bは、集電体12A,12Bにそれぞれ極活物
質11A,11Bを塗布して構成される。集電体12
A,12Bの両面に極活物質11A,11Bを塗布する
のは製作上難しく、このため、正極10A及び負極10
Bとしては、図6に示すように、集電体12A,12B
の片面にだけ極活物質11A,11Bを塗布したものが
使用される。
【0025】極活物質11A,11Bは、起電力物質と
してのイオンの移動が可能なように電解質層10Cを介
して互いに面するように構成される。したがって、図6
のような片面塗布タイプの極10A,10Bでは、単電
池要素10を構成する際には、正極10Aと負極10B
とは、集電体12A,12Bを外側(単位電池要素10
の厚み方向の中心線C0に対して互いに離隔する側)に
向けた姿勢で並べられることとなる。そして、互いに隣
り合う単位電池要素10,10が同極(正極10Aと正
極10A又は負極10Bと負極10B)で重ね合わされ
るように構成されている。
【0026】そして、図6において負極活物質11Bの
下方に積層される負極活物質は、この負極活物質11B
と逆姿勢(図6中で負極集電体を上方に向け、負極活物
質を下方に向けた姿勢)で積層され、これに対応して、
その下方に、電解質層,正極活物質,正極集電体が上か
らこの順に並べられることとなり、図6に示す単位電池
要素10の下方には、この単位電池要素10とは逆の姿
勢の単位電池要素10が並ぶ構成となる。即ち、片面塗
布型の極10A,10Bを同極同士で接するように並べ
られる場合には、上述したように順姿勢と逆姿勢の単位
電池要素10が交互に並べられることとなるのである。
【0027】さて、単位電池要素10の各極10A,1
0Bには、集電体12A,12Bが延設されて構成され
るタブ13A,13Bがそなえられており、ここでは、
これらのタブ13A,13Bを接続して、複数積層され
た単位電池要素10を並列に接続するようになってい
る。このため、積層された各単位電池要素10の正極側
のタブ13Aをそれぞれ重合して結束し易いように、同
様に、各単位電池要素10の負極側のタブ13Bをそれ
ぞれ重合して結束し易いように、ここでは、積層されて
電池要素を構成する際には、図2に示す上面視におい
て、各正極用タブ13Aが図中で下側に、各負極用タブ
13Bが図中で上側になるように、各単位電池要素10
は形成されている。
【0028】このため、上述したように単位電池要素1
0には順姿勢で積層されるものと逆姿勢で積層されるも
のとがあるが、順姿勢で積層されるものは、正極10A
を上に且つ負極10Bを下にした姿勢で、上面視でタブ
13A,13Bを上にして見ると正極側タブ13Aが右
側になるように形成され(したがって、この単位電池要
素10を上述したようにRタイプ又はRタイプの単位電
池要素10と呼ぶ)、一方、逆姿勢で積層されるもの
は、正極10Aを上に且つ負極10Bを下にした姿勢
で、上面視でタブ13A,13Bを上にして見ると正極
側タブが左側になるように形成される(したがって、こ
の単位電池要素10を上述したようにLタイプ又はLタ
イプの単位電池要素10と呼ぶ)。このようなRタイプ
とLタイプとでは、正極用タブ13Aと負極用タブ13
Bとの配置が、中心線CL(図2参照)に対し対称の構
造となっている。
【0029】つまり、このような構造にすることによ
り、上述したように、これらの単位電池要素10を互い
に上下(厚み方向に対して)反対にして積層したときに
(即ち、Rタイプでは正極を上とし、Lタイプでは負極
を上とするか、或いは、Rタイプでは負極を上とし、L
タイプでは正極を上としたときに)、正極用タブ13A
と負極用タブ13Bとをそれぞれ片側に集中させて重合
させやすい構造としているのである。
【0030】さて、本平板積層型電池では、上述したよ
うに、単位電池要素10の各相互間に絶縁層14が介装
されている。積層型電池では、外部応力が加えられる
と、各単位電池要素10,10が積層方向と交叉する方
向にずれたり、また、電解質層10Cの縁部は、正極1
0A及び負極10Bからはみ出て比較的強度が低いため
破れたり又はまくれ上がったりすることがあるが、この
ような場合でも、本平板積層型電池では、単位電池要素
10の各相互間に介装された絶縁層14により、積層方
向に隣り合う単位電池要素10において正極10Aと負
極10Bとの接触が防止されるようになっている。これ
により、各単位電池要素10,10が積層方向と交叉す
る方向にずれてしまった場合でも、微短絡による電池性
能の低下を抑制でき、電池性能の低下を防止できるよう
になっている。
【0031】また、絶縁層14の厚さは、ここでは15
μmで設定されている。絶縁層14の厚さは、厚すぎる
と電池全体としてのエネルギ密度が低下したり電池が大
きくなってしまい、一方、薄すぎると、機械的強度が低
く破れる等して、正極10Aと負極10Bとの絶縁を確
実に行なえないため、絶縁層14の厚さは、1〜200
μm、特に5〜50μmの範囲で設定するのが好まし
い。
【0032】また、絶縁層14の材質としては、絶縁機
能を有する限り特に制限はなく、例えば、後述する多孔
性シートの材料と同様の各種合成樹脂を使用することが
できるが、その中でも窒素(N)を含んでいないものが
好ましく、例えば、ポリプロピレンやポリオリフィン等
の樹脂製のフィルム状材が使用される。さらに、絶縁層
14の空隙率は、高すぎると絶縁機能の確保に課題が生
じ、一方、低すぎると製造の困難性が増す。このため、
絶縁層14の空隙率は、2〜60%、特に5〜20%の
範囲で設定されることが好ましい。
【0033】さて、以下、ハウジング2,正極10A,
負極10B及び電解質層10C及びリード3A,3Bに
ついて説明する。先ず、ハウジング2について説明する
と、ハウジング2の構造は、機械的強度を有するととも
に密封性を有するものであればいかなる構造であっても
よいが、上述した図3に示す構成の他、例えば、図4に
示すようなハウジング4を使用しても良い。ハウジング
4では、シート状ハウジング部材の一部に絞り加工が施
されて電池要素1を収容する収容部41が形成され、こ
の収容部41に電池要素1が収容された後、ハウジング
部材を折り返して重ね合わせて封止される。
【0034】図3及び図4に示すように、重ね合わされ
たハウジング2,4を封止する構成とするのが、製造の
容易さや電池容量等の電池性能の点で好ましい。この場
合、リード3A,3Bを、容易に、ハウジング2,4の
封止部から外部に露出させることができる。リードをハ
ウジングの封止部から露出させることは、内部に収納さ
れる電池要素1との電気的接続が容易であり、その結
果、電池の歩留まりや安全性を高める上で好ましい態様
である。
【0035】また、ハウジング2,4は、電池の形状を
様々に変更することが容易になるので、形状可変性を有
するのが好ましい。また、電池要素1をハウジング2,
4に収容してハウジング2,4の外縁部を封止する際、
かかる封止前にハウジング2,4内部を真空状態とする
ことが好ましい。これにより、電池要素1に押付力を付
与することができ、サイクル特性等の電池特性を向上さ
せることができる。
【0036】また、ハウジング2,4の材料としては、
アルミニウム,ニッケルメッキをした鉄,銅等の金属又
は合成樹脂等を用いることができるが、軽量で防湿性が
高く且つ加工が容易なので、金属と合成樹脂が積層され
た可撓性フィルム状の複合材〔例えば、ラミネート状の
複合材(ラミネートフィルム)〕を用いるのが好まし
い。ラミネート状の複合材を用いることにより、ハウジ
ング2,4を構成する部材の薄膜化・軽量化が可能とな
り、電池全体としての容量を向上させることができる。
【0037】ラミネート状の複合材としては、図5
(A)に示すように、金属層5と合成樹脂層6が積層さ
れたものを使用することができる。この金属層5は、水
分の浸入の防止あるいは形状保持性を維持させるもの
で、アルミニウム,鉄,銅,ニッケル,チタン,モリブ
デン及び金等の単体金属や、ステンレス,ハステロイ等
の合金、又は酸化アルミニウム等の金属酸化物でもよい
が、特に、加工性の優れたアルミニウムが好ましい。金
属層5は、金属箔,金属蒸着膜,金属スパッター等によ
り形成することができる。
【0038】合成樹脂6は、金属層5と電池要素1等と
の接触の防止したり、あるいは金属層5の保護のために
用いられるものであって、弾性率,引張り伸び率につい
ては特に制限されず、一般にエラストマーと称されるも
のも含む。そして、合成樹脂6は、熱可塑性プラスチッ
ク,熱可塑性エラストマー類,熱硬化性樹脂及びプラス
チックアロイが使われる。これらの樹脂にはフィラー等
の充填材が混合されているものも含んでいる。
【0039】また、ラミネート状複合材は、図5(B)
に示すように金属層5の外側面に外側保護層として機能
する合成樹脂層6Aと、内側面に電解質による腐蝕や金
属層5と電池要素1との接触を防止したり、金属層5を
保護するための内側保護層として機能する合成樹脂層6
Bとを積層した三層構造体とすることもできる。この場
合、外側保護層に使用する樹脂6Aには、ポリエチレ
ン,ポリプロピレン,変性ポリオレフィン,アイオノマ
ー,非晶性ポリオレフィン,ポリエチレンテレフタレー
ト,ポリアミド等の耐薬品性や機械的強度に優れた樹脂
を使用するのが望ましい。一方、内側保護層に使用する
樹脂6Bには、耐薬品性の合成樹脂が用いられ、例えば
ポリエチレン,ポリプロピレン,変性ポリオレフィン,
アイオノマー,エチレン−酢酸ビニル共重合体等を用い
ることができる。
【0040】また、ラミネート状複合材は、図5(C)
に示すように金属層5と、保護層形成用合成樹脂6A
と、内側保護層用合成樹脂層6Bとの各相互間に、それ
ぞれ接着剤7を介装してもよい。さらにまた、ハウジン
グ部材の接続部(封止部)を接着するために、複合材の
最内面に、溶着可能なポリエチレン,ポリプロピレン等
の樹脂からなる接着層を設けることもできる。
【0041】また、ハウジング2,4の成形は、フィル
ム状体の周囲を融着して形成してもよく、シート状体を
真空成形、圧空成形、プレス成形等によって絞り成形し
てもよい。また、合成樹脂を射出成形することによって
成形することもできる。射出成形によるときは、金属層
はスパッタリング等によって形成されるのが通常であ
る。
【0042】次に、正極10A及び負極10Bについて
図6を参照しながら説明すると、上述したが、正極10
Aは、正極集電体12Aを芯材としてこの正極集電体1
2Aの片面に正極活物質11Aを塗布して構成され、同
様に、負極10Bは、負極集電体12Bを芯材としてこ
の負極集電体12Bの片面に負極活物質11Bを塗布し
て構成される。また、各正極集電体12Aからは、正極
タブ13Aが延設され、同様に、各負極集電体12Bか
らは、負極タブ13Bが延設されている。
【0043】なお、集電体12A,12Bとしては、一
般的に金属からなる箔が用いられ、ここでは、活物質1
1A,11Bとの相性から、正極集電体12A(タブ1
3Aも含む)としてアルミニウムが、負極集電体12B
(タブ13Bも含む)として銅がそれぞれ用いられてい
る。集電体12A,12Bの厚みは、適宜選択されるも
のであるが、薄すぎると機械的強度が弱くなるため加工
が困難なものになって生産性の低下を招き、一方、厚す
ぎると電池全体としてのエネルギ密度の低下を招く虞が
あるので、1〜30μmの範囲にあることが好ましい。
【0044】また、集電体12A,12Bと活物質11
A,11Bとの接着強度を高めるべく、活物質11A,
11Bを塗布する前に、集電体12A,12Bの表面を
予め粗面化処理することが好ましく、このような表面の
粗面化方法としては、例えば、機械的研磨法,電解研磨
法,化学研磨法等がある。機械的研磨法としては、例え
ば、研磨剤粒子を固着した研磨布紙,砥石,エメリバ
フ,鋼線等を備えたワイヤーブラシで、集電体表面を研
磨する方法が挙げられる。また、各集電体12A,12
Bは、板状部材や網状部材や或いはパンチングメタル等
により構成される。
【0045】正極活物質11Aとしては、リチウムイオ
ンを吸蔵・放出可能であれば無機化合物でも有機化合物
でも使用できる。無機化合物として、遷移金属酸化物、
リチウムと遷移金属との複合酸化物、遷移金属硫化物等
のカルコゲン化合物等が挙げられる。ここで遷移金属と
してはFe,Co,Ni,Mn等が用いられる。具体的
には、MnO,V25、V613。、TiO2等の遷移金
属酸化物、ニッケル酸リチウム、コバルト酸リチウム、
マンガン酸リチウムなどのリチウムと遷移金属との複合
酸化物、TiS2、FeS,MoS2などの遷移金属硫化
物等が挙げられる。これらの化合物はその特性を向上さ
せるために部分的に元素置換したものであってもよい。
有機化合物としては、例えばポリアニリン、ポリピロー
ル、ポリアセン、ジスルフィド系化合物、ポリスルフィ
ド系化合物等が挙げられる。正極活物質11Aとして、
これらの無機化合物、有機化合物を混合して用いてもよ
い。好ましくは、コバルト、ニッケル及ぴマンガンから
なる群から選ばれる少なくとも1種の遷移金属とリチウ
ムとの複合酸化物である。
【0046】また、正極活物質11Aの粒径は、それぞ
れ電池の他の構成要素とのかねあいで適宜選択すればよ
いが、通常1〜100μm、特に2〜60μmとするの
が初期効率、サイクル特性等の電池特性が向上するので
好ましい。負極活物質11Bとしては、リチウムイオン
を吸蔵・放出可能なものとして、通常、グラファイトや
コークス等の炭素系物質が挙げられる。斯かる炭素系物
質は、金属、金属塩、酸化物などとの混合体や被覆体の
形態で利用することもできる。また、負極材としては、
ケイ素、錫、亜鉛、マンガン、鉄、ニッケル等の酸化物
や硫酸塩、金属リチウム、Li−A1,Li−Bi−C
d,Li−Sn−Cd等のリチウム合金、リチウム遷移
金属窒化物、シリコン等も使用できる。好ましくは、容
量の面からグラファイトまたはコークスである。
【0047】負極活物質11Bの粒径が大きすぎると電
子伝導性が悪化し、初期効率,レイト特性,サイクル特
性等の電池特性の向上の観点から、負極活物質11Bの
平均粒径は、上限については、通常12μm以下、好ま
しくは10μm以下であり、下限については、通常は
0.5μm以上、好ましくは7μm以上である。これら
の正極活物質11A及び負極活物質11Bは、それぞれ
集電体12A,12B及び相互に結着するため、正極活
物質11A及び負極活物質11Bにはバインダを混合す
ることが好ましい。バインダとしてはシリケート、ガラ
スのような無機化合物や、主として高分子からなる各種
の樹脂が使用できる。樹脂としては、例えば、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリ−1,1−ジメチルエチレ
ンなどのアルカン系ポリマー;ポリブタジエン、ポリイ
ソプレンなどの不飽和系ポリマー;ポリスチレン、ポリ
メチルスチレン、ポリビニルピリジン、ポリ−N−ビニ
ルピロリドンなどの環を有するポリマー;ポリメタクリ
ル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリメタクリル
酸ブチル、ポリアクリル酸メチル、ポリアクリル酸エチ
ル、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリル
アミドなどのアクリル系ポリマー;ポリフッ化ビニル、
ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン等
のフッ素系樹脂;ポリアクリロニトリル、ポリビニリデ
ンシアニドなどのCN基含有ポリマー;ポリ酢酸ビニ
ル、ポリビニルアルコールなどのポリビニルアルコール
系ポリマー;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンなど
のハロゲン含有ポリマー;ポリアニリンなどの導電性ポ
リマーなどが使用できる。また上記のポリマーなどの混
合物、変性体、誘導体、ランダム共重合体、交互共重合
体、グラフト共重合体、ブロック共重合体などであって
も使用できる。
【0048】なお、バインダの量が少なすきると電極の
強度が低下する虞があり、一方、バインダの量が多すぎ
ると容量が低下したり、レイト特性が低下する虞がある
ため、活物質100重量部に対するバインダの配合量
は、0.1〜30重量部とするのが好ましく、1〜15
重量部とするのが一層好ましい。また、活物質11A,
11B中に、必要に応じて導電材料,補強材等の各種の
機能を発現させる添加剤,粉体又は充填材等を含有させ
ててもよい。導電材料としては、活物質11A,11B
に適量混合して導電性を付与できるものであれぱ特に制
限は無いが、通常、アセチレンブラック、カーボンブラ
ック、黒鉛などの炭素粉末や、各種の金属のファイバ
ー、箔などが挙げられる。添加剤としてはトリフルオロ
プロピレンカーボネート、ビニレンカーボネート、1,
6−Dioxaspiro〔4,4〕nonane−
2,7−dione、12−クラウン−4−エーテルな
どが電池の安定性、寿命を高めるために使用することが
できる。補強材としては各種の無機、有機の球状、繊維
状フィラーなどが使用できる。
【0049】活物質11A,11Bを集電体12A,1
2B上に形成する手法としては、例えば、粉体状の活物
質11A,11Bをバインダとともに溶剤と混合し、こ
れを、ボールミルやサンドミルや二軸混練機等を用いて
分散塗料化したものを、集電体12A,12B上に塗布
して乾燥する方法がある。この場合、用いられる溶剤の
種類は、活物質11A,11Bに対して不活性であり且
つバインダを溶解しうるものであれば特に制限されず、
例えばN−メチルピロリドン等の一般的に使用される無
機溶剤又は有機溶剤のいずれも使用できる。
【0050】また、活物質11A,11Bをバインダと
混合し加熱することにより軟化させた状態で、集電体1
2A,12B上に圧着、あるいは吹き付けることによ
り、集電体12A,12B上に活物質11A,11Bの
層を形成することもできる。或いは、バインダを混合さ
せずに、活物質11A,11Bを単独で集電体12A,
12B上に焼成することによって、集電体12A,12
B上に活物質11A,11Bの層を形成することもでき
る。
【0051】また、活物質11A,11Bには、活物質
11A,11B内でのイオンの移動を容易にすべく、後
述する電解質層10Cの材料と同様のもの(電解物質)
が混合されている。混合される電解物質が多いほど、活
物質11A,11B中においてイオンの移動が容易にな
るのでレイト特性上は好ましいが、その一方、電解物質
が少ないほどエネルギ密度は高くなる。このため、活物
質11A,11Bに対する電解物質の混合比は、10〜
50体積%とすることが好ましい。
【0052】また、各活物質11A,11Bの膜厚は、
容量的には厚い方が好ましい一方、レイト特性上は薄い
方が好ましい。このため、各活物質11A,11Bの膜
厚は、下限としては、通常20μm以上、好ましくは3
0μm以上、さらに好ましくは50μm以上、最も好ま
しくは80μm以上であり、一方、上限としては、通常
200μm以下、好ましくは150μm以下である。
【0053】さて、次に電解質層10Cについて説明す
ると、電解質層10Cは、上述したように、正極10A
と負極10Bとの間に介装されており、例えば、多孔性
シートに後述する電解質を含浸させて構成され、電解質
層10Cの厚みは、通常1〜200μm、好ましくは5
〜50μmである。多孔性シートとしては、通常、空隙
率が10〜95%のものが使用されるが、空隙率が30
〜85%程度のものを使用するのが好ましい。また、多
孔性シートの材質としては、ポリオレフィン又は水素原
子の一部もしくは全部がフッ素置換されたポリオレフィ
ン(具体的には、ポリオレフィン等の合成樹脂を用いて
形成した微多孔性膜)を用いた多孔膜や不織布や織布等
が使用される。また、多孔性シートの厚さについては、
通常は1〜200μm、好ましくは5μm〜50μmの
ものが使用される。
【0054】また、多孔性シートに含浸される電解質と
しては、流動性電解質(以下、電解液という)や、ゲル
状電解質や完全固体型電解質等の非流動性電解質等の各
種の電解質が使用される。電池の特性上は、電解液又ゲ
ル状電解質を使用するが好ましく、また、安全上は、非
流動性電解質を使用するのが好ましい。特に、非流動性
電解質を使用した場合、従来の電解液を使用する電池に
対してより有効に液漏れが防止できるので、上述したよ
うに、電解質層10Cを含む電池要素1を収容するハウ
ジング2の材質として、強度は低いものの、薄膜且つ形
状可変の例えばラミネートフィルムのような材質を用い
ることが可能となる。
【0055】このような電解液,ゲル状電解質及び完全
固体型電解質について説明する。先ず、電解質層10C
に適用可能な電解液について説明すると、電解液は、通
常、支持電解質を非水系溶媒に溶解させて生成される。
支持電解質としては、電解質として正極活物質11A及
び負極活物質11Bに対して安定であり、且つ、リチウ
ムイオンが正極活物質11A又は負極活物質11Bと電
気化学反応をするための移動をおこない得る非水物質で
あればいずれのものでも使用することができる。具体的
にはLiPF6、LiAsF6、LiSbF6、LiB
4、LiClO4、LiI,LiBr,LiCl,Li
AlCl,LiHF2,LiSCN,LiS03CF2
のリチウム塩を使用することができる。これらのうちで
は特にLiPF6、LiClO4を使用するのが好まし
い。
【0056】これらの支持電解質に対し非水系溶媒を溶
剤としている場合、濃度は、一般的に0.5〜2.5m
ol/Lの濃度の電解液が使用される。また、これら支
持電解質を溶解する非水系溶媒は特に限定されないが、
比較的高誘電率の溶媒を用いるのが好ましい。具体的に
は、エチレンカーボネート,プロピレンカーボネート等
の環状カーボネート類、ジメチルカーボネート,ジエチ
ルカーボネート,エチルメチルカーボネート等の非環状
カーボネート類、テトラヒドロフラン,2一メチルテト
ラヒドロフラン,ジメトキシエタン等のグライム類、γ
−ブチロラクトン等のラクトン類、スルフォラン等の硫
黄化合物、アセトニトリル等のニトリル類等が使用され
る。これらの溶媒は、単体で使用することも可能であ
り、或いは2種以上混合して使用することも可能であ
る。
【0057】特に、エチレンカーボネート、プロピレン
カーボネート等の環状カーボネート類、ジメチルカーボ
ネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネ
ートなどの非環状カーボネート類の内の何れか1種類を
使用するか、又は、この内の何れか2種以上を混合して
使用することが好ましい。また、これらの溶媒の分子中
の水素原子の一部をハロゲンなどに置換したものも使用
可能である。
【0058】また、これらの溶媒に、添加剤などを加え
てもよい。添加剤としては、例えば、トリフルオロプロ
ピレンカーボネート、ビニレンカーボネート、1,6−
Dioxaspiro〔4,4〕nonane−2,7
−dione,12−クラウン−4−エーテルなどが、
電池の安定性や性能や寿命を高める目的で使用できる。
【0059】次に、電解質層10Cに適用可能なゲル状
電解質について説明すると、ゲル状電解質は、通常、上
記電解液を高分子によって保持させることにより生成さ
れる。即ち、ゲル状電解質とは、通常、電解液が高分子
のネットワーク中に保持されて全体としての流動性が著
しく低下したものである。このようなゲル状電解質で
は、イオン伝導性等の特性については、上記電解液に近
い特性を有しながらも、流動性や揮発性等については著
しく抑制されて安全性が高められている。ゲル状電解質
中の高分子の比率は、低すぎると電解液を保持できず液
漏れが発生する虞があり、一方、高すぎるとイオン伝導
度が低下して電池特性が悪くなる傾向にあるので、1〜
50重量%の範囲にあることが好ましい。
【0060】ゲル状電解質に使用される高分子として
は、電解液と共にゲルを構成しうる高分子であれば特に
制限はなく、ポリエステル,ポリアミド,ポリカーボネ
ート,ポリイミド等の重縮合によって生成されるもの
や、ポリウレタン,ポリウレア等のように重付加によっ
て生成されるものや、ポリメタクリル酸メチル等のアク
リル誘導体系ポリマーや、ポリ酢酸ビニル,ポリ塩化ビ
ニル,ポリフッ化ビニリデン等のポリビニル系等の付加
重合で生成されるもの等がある。
【0061】好ましい高分子としては、ポリアクリロニ
トリル,ポリフッ化ビニリデンを挙げることができる。
ここで、ポリフッ化ビニリデンとは、フッ化ビニリデン
の単独重合体のみならず、ヘキサフルオロプロピレン等
他のモノマー成分との共重合体をも包含する。また、ア
クリル酸,アクリル酸メチル,アクリル酸エチル,エト
キシエチルアクリレート,メトキシエチルアクリレー
ト,エトキシエトキシエチルアクリレート,ポリエチレ
ングリコールモノアクリレート,エトキシエチルメタク
リレート,メトキシエチルメタクリレート,エトキシエ
トキシエチルメタクリレート,ポリエチレングリコール
モノメタクリレート,N,N−ジエチルアミノエチルア
クリレート,N,N−ジメチルアミノエチルアクリレー
ト,グリシジルアクリレート,アリルアクリレート,ア
クリロニトリル,N−ビニルピロリドン,ジエチレング
リコールジアクリレート,トリエチレングリコールジア
クリレート,テトラエチレングリコールジアクリレー
ト,ポリエチレングリコールジアクリレート,ジエチレ
ングリコールジメタクリレート,トリエチレングリコー
ルジメタクリレート,テトラエチレングリコールジメタ
クリレート,ポリエチレングリコールジメタクリレート
等のアクリル誘導体系を重合して得られるアクリル系ポ
リマーを使用することも好ましい。
【0062】高分子の重量平均分子量/高分子の電解液
に対する濃度は、低すぎると、電解液の保持性が低下し
て(ゲルを形成しにくくなって)電解質が流動してハウ
ジング2から外部に洩れる(液漏れする)虞があり、一
方、高すぎると、粘度が過剰に高くなって製作工程上困
難を生じ、或いは、電解液の割合が低いためイオン伝導
度も低く電池特性(例えばレイト特性)が低下する虞が
ある。このため、重量平均分子量については、通常、1
0,000〜5,000,000の範囲の高分子を使用することが好ま
しく、また、高分子の電解液に対する濃度は、0.1重
量%〜30重量%の範囲とすることが好ましい。
【0063】次に、電解質層10Cに適用可能な完全固
体状電解質について説明すると、完全固体状電解質とし
ては、これまで知られている種々の固体電解質を用いる
ことができる。例えば、上述のゲル状電解質で用いられ
る高分子と支持電解質塩を適度な比で混合して形成する
ことができる。この場合、伝導度を高めるため、高分子
は極性が高いものを使用し、側鎖を多数有するような骨
格にすることが好ましい。
【0064】次に、リード3A,3Bについて図1を参
照しながら説明する。電池要素1の各正極用タブ13A
は超音波溶着等により互いに重合されてリード結合端子
を形成し(但し、図1では便宜的に各正極用タブ13A
を離隔して示している)、このリード結合端子が同時に
リード3Aと接合されている(但し、図1では便宜的に
リード3Aと正極用タブ13Aを離隔して示してい
る)。図示しないが、同様に、電池要素1の各負極用タ
ブ13Bは、互いに重合されてリード結合端子を形成
し、ハウジング2内部でリード3Bと接合されている。
そして、リード3A,3Bは、タブ13A,13Bと接
合されていない側の端部を、携帯電話等の外部機器に電
気的に接続されている。
【0065】また、ハウジング2内でタブ13Aに接続
されるリード3Aは、電食を起こさないようにタブ13
Aと同材(ここではアルミニウム材)により構成され、
同様に、ハウジング2内でタブ13Bに接続されるリー
ド3Bはタブ13Bと同材(ここでは銅材)により構成
されている。また、リード3A,3Bには、焼鈍された
金属を用いることが好ましい。
【0066】本発明の一実施形態としての平板積層型電
池は上述のように構成されており、図7に示す偏加重試
験装置50により偏加重試験を行なった結果、後述する
ように、本平板積層型電池は、外部応力に対して電池性
能が低下しにくいことが実証された。偏加重試験装置5
0について簡単に説明すると、この偏加重試験装置50
は、金属プレート51,52をそなえて構成されてお
り、これらの金属プレート51,52は、いずれも図示
しないプレス機構に接続され、金属プレート51,52
間にセットされる試験体(平板積層型電池)Pを任意の
押圧力でプレスできるようになっている。また、上方の
金属プレート51は、下方の金属プレート52に面する
側、即ち、平板積層型電池Pと接触する側の面が、図示
するように傾斜(2/100)して形成されており、平
板積層型電池Pをプレスする際には、この平板積層型電
池Pに対し積層方向と交叉する方向に力(偏加重)が作
用するようになっている。
【0067】さらに、平板積層型電池Pをプレスする際
には、平板積層型電池Pと金属プレート51,52との
相互間には、それぞれ樹脂製の絶縁シート53A,53
Bがセットされ、さらに、絶縁層53Aと平板積層型電
池Pとの間には、紙ヤスリ54がセットされる。また、
平板積層型電池Pのタブ13A,13Bには、テスタ5
5が電気的に接続されており、平板積層型電池Pの電通
状態を確認できるようになっている。
【0068】このような構成において、試験は、以下の
様にして行なわれる。つまり、テスタ55の検出値を監
視しながら、テスタ55の検出値から微短絡が生じたと
判定されるまで、金属プレート51,52による平板積
層型電池Pに対する押圧力を徐々に増加させていく。そ
して、短絡が生じたと判定された時点での押圧力(短絡
押圧力)を、短絡に対する平板積層型電池Pの強度の相
関値として評価するのである。
【0069】そして、本実施形態の平板積層型電池につ
いて、上記試験を行なった結果、短絡押圧力は6ton
であった。つまり、本平板積層型電池では、単位電池要
素10の各相互間に絶縁層14が介装されているので、
外部応力が加えられて各単位電池要素10が積層方向と
交叉する方向にずれるようなことがあっても、積層方向
に隣り合う単位電池要素10,10間で正極10Aと負
極10Bとの間の微短絡を絶縁層14で防止して、サイ
クル特性,容量,レイト特性,保存安定性等の電池性能
の低下を防止できるのである。
【0070】また、本平板積層型電池によれば、この他
にも、以下のような利点がある。つまり、絶縁層14
が、従来より正極10Aと負極10Bとを遮蔽すべく寸
歩設定されている電解質層10Cと同じ大きさに設定さ
れているので、正極10Aと負極10Bとの絶縁を効果
的に行なうことができ、また、電池の縦横寸法(平面寸
法)は従来と変わらないので、正極10A,負極10
B,電解質層10C及び絶縁層14を重ね合わせるため
の電池製作用の治具として、従来電池の治具をそのまま
流用できるという利点がある。また、この場合、絶縁層
14に用いるシートの製造を、電解質層に用いる多孔性
シートの製造プロセスの中に組み込んで流用することが
できるという利点もある。
【0071】また、絶縁層14が、単位電池要素10の
各相互間の全てに絶縁層14が介装されるので、効果的
に短絡を防止できるという利点もある。なお、本発明の
平板積層型電池は、上述の実施形態のものに限定され
ず、発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形することが
可能である。例えば、上述の実施形態では、絶縁層14
が、単位電池要素10の各相互間の全てに介装されてい
るが、図8に示すように、正極10Aと正極10Aとが
向かい合わせて隣合う単位電池要素10,10の相互間
についてのみ、絶縁層14を介装するように構成しても
良い。
【0072】つまり、負極10Bと負極10Bとが重ね
合わされる単位電池要素10,10においては、上述し
たように正極10Aよりも負極10Bの方が大きく形成
されているため、単位電池要素10が積層方向と交叉す
る方向にずれてしまっても、正極10Aの周縁が、この
正極10Aとともに同じ単位電池要素10を形成する負
極10Bに規制されるので、隣り合う単位電池要素10
の負極10Bに接触する虞は相対的に低い。
【0073】一方、正極10Aと正極10Aとが重ね合
わされる単位電池要素10,10間においては、単位電
池要素10が積層方向と交叉する方向にずれてしまう
と、互いに隣り合う負極10Bの周縁と正極10Aの周
縁とは、強度の低い電解質層10Cの周縁部を介して僅
かな距離をおいて離隔されているだけなので、これらが
僅かにではあれ接触する虞は相対的に高く、そこで、正
極10Aと正極10Aとが重ね合わされる(向かい合わ
せて隣合う)単位電池要素10,10間についてのみ絶
縁層14を介装するようにしているのである。このよう
な図8に示す構成の電池について、図7に示す偏加重試
験装置50により試験を行なった結果、短絡押圧力は5
Tonであった。
【0074】したがって、このような構成の電池によれ
ば、上述の実施形態と略同様に、かかる短絡を抑制する
ことができ、さらに、上述の実施形態に比べ絶縁層14
の枚数を減少させることができるので電池全体としての
厚みを薄くすることができるという利点がある。また、
絶縁層14を、必ずしも、図8に示すように正極10A
と正極10Aとが重ね合わされる単位電池要素10,1
0の各相互間の全てに設ける必要はなく、例えば、積層
ずれが生じやすい単位電池要素10,10を特定できる
のであれば、これらの単位電池要素10,10の間にだ
け絶縁層14を設ければよい。
【0075】また、Rタイプの単位電池要素10だけを
積層して構成されるRR積層型の平板積層型電池や、L
タイプの単位電池要素10だけを積層して構成されるL
L積層型の平板積層型電池の電池において、単位電池要
素10の相互間に絶縁層14を介装するように構成して
も良い。即ち、図9に示すように、各単位電池要素10
を、正極10Aを上方に向け且つ負極10Bを下方に向
けた同姿勢で順次積層し、単位電池要素10の各相互間
の全てに絶縁層14を介装するのである。この場合、L
タイプとRタイプのように異なる2つのタイプの単位電
池要素を製造する必要がなくなるので、電池の製造がよ
り簡便化されるという利点がある。なお、図9に示す構
成は、上記構成以外は全て図1に示す構成と同じであ
る。
【0076】また、RL積層型の平板積層型電池だけで
なく、Rタイプの単位電池要素10とLタイプの単位電
池要素10とがある規則性により積層される平板積層型
電池は勿論、Rタイプの単位電池要素10とLタイプの
単位電池要素10とが不規則に積層される平板積層型電
池にも、本発明の平板積層型電池を適用することができ
る。この場合、正極10Aと負極10Bとを向かい合わ
せて積層方向に隣り合う単位電池要素10,10の相互
間、及び、正極10Aと正極10Aとを向かい合わせて
積層方向に隣り合う単位電池要素10,10の相互間
に、絶縁層14を介装すれば良く、負極10Bと負極1
0Bとを向かい合わせて積層方向に隣り合う単位電池要
素10,10の相互間には、絶縁層14を介装するか否
かは、各種設計条件に応じて適宜決定すればよい。
【0077】さらにまた、図10に示すように、両面塗
布型の電極(ここでは集電体12Bの両面に負極活物質
11Bがそれぞれコーティングされた負極10B′)を
用いて正極活物質11Aと負極活物質11Bとをそれぞ
れ複数(ここでは2つ)有する単位電池要素10′を使
用することもできる。この場合、隣り合う単位電池要素
10′の一番外側に存在する集電体(この場合、両方と
も正極集電体12A)を相互に対向させ、この相互間に
絶縁層14を介装させる。図10に示すこの例では、隣
り合う単位電池要素10′,10′は、正極10A,1
0Aで向かい合い、これらの同極同士の正極10A,1
0A間に絶縁層14が介装されているが、勿論、単位電
池要素を互いに異なる極同士で隣り合わせ、単位電池要
素の一番外側の正極集電体と、この単位電池要素に隣り
合う単位電池要素の一番外側の負極集電体との間に絶縁
層を介装するような構成でもよい。
【0078】なお、図10は図1と同様に平板積層型電
池の構造を拡大して示す模式的断面図であるが、正極側
タブや負極側タブ等は省略し、単にその積層構造のみを
示している。また、上述の実施形態では、絶縁層14の
平面寸法は、電解質層10Cと同じ大きさになるように
設定されているが、絶縁層14の平面寸法を、電解質層
10Cよりも大きくなるように設定しても良い。これに
より、一層効果的に短絡を抑制できるようになるという
利点がある。
【0079】また、上述の実施形態では、各単位電池要
素10は、四角形状に形成されているが、単位電池要素
10の形状は設計条件に応じて適宜設定されるもので、
例えば、四角形以外の多角形は勿論、円形であってもよ
い。また、上述の実施形態では、本発明の平板積層型電
池を、リチウムイオンを起電力物質としたリチウム電池
に適用した例を示したが、本発明の平板積層型電池は、
リチウム電池だけでなく、この他の物質を起電力物質と
した各種電池に適用可能である。
【0080】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1記載の本
発明の平板積層型電池によれば、平板状の正極と、正極
の周縁よりも周縁が大きくなるように形成された平板状
の負極と、これらの正極と負極との間に介装され負極の
周縁よりもさらに周縁が大きくなるように形成された電
解質層とからなる単位電池要素の相互間に絶縁層が介装
されているので、外部応力を受けて各単位電池要素が、
積層方向と交叉する方向にずれたとしても、積層方向に
隣り合う単位電池要素が、これらの単位電池要素の相互
間に介装された絶縁層により確実に隔離される。したが
って、外部応力に起因した微短絡によるサイクル特性,
容量,レイト特性,保存安定性等の電池性能の低下を防
止できるという利点がある。
【0081】また、正極を上方に向け且つ負極を下方に
向けた姿勢で積層される第1のタイプの単位電池要素
と、正極を下方に向け且つ負極を上方に向けた姿勢で積
層される第2のタイプの単位電池要素とを交互に積層
し、単位電池要素の相互間の全てに絶縁層を介装するこ
とにより、一層効果的に徴短絡を防止して電池性能に支
障をきたすことを防止できるという利点がある(請求項
2)。
【0082】また、特に、正極を向かい合わせて隣り合
う第1のタイプの単位電池要素と第2のタイプの単位電
池要素との相互間においては、単位電池要素が積層方向
と交叉する方向にずれたときに、特に微短絡が生じやす
いので、かかる相互間にだけ絶縁層を介装することによ
り、比較的薄い厚みのまま、請求項2の平板積層型電池
と略同様に効果を得ることができるという利点がある
(請求項3)。
【0083】また、正極及び負極の一方の電極を上方に
向け且つ正極及び負極の他方の電極を下方に向けた同姿
勢で単位電池要素を順次積層し、これらの各相互間の全
てに絶縁層を介装することによって、より簡便なプロセ
スで有効に微短絡を防止した電池とすることができると
いう利点がある(請求項4)。また、絶縁層の周縁を、
正極と負極とを遮蔽できるように寸法設定されている電
解質層の周縁と同じ大きさに形成することで、この絶縁
層により、異なる単位電池要素間での正極と負極との接
触を防止して、電池性能に支障をきたすことを効果的に
防止できるとともに、従来の平板積層型電池と同じ平面
寸法となるので、従来の製作用の治具をそのまま流用で
き、或いは電解質層に用いる多孔性のシートの製造プロ
セスを流用できるため生産性が高く低コストになるとい
う利点がある(請求項5)。
【0084】また、絶縁層の厚さは、厚すぎると電池全
体としてのエネルギ密度が低下したり電池が大きくなっ
てしまい、一方、薄すぎると、機械的強度が低く損壊し
て正極と負極との絶縁を確実に行なえない虞があるが、
絶縁層の厚さを、1〜200μmに設定することによ
り、電池の大型化,低効率化を抑制しつつ、電池性能に
支障をきたすことを防止できるという利点がある(請求
項6)。
【0085】さらに、電解質層中の電解質として、非流
動性のものを使用することにより、電解質が外部に洩れ
てしまうことを抑制できるという利点がある(請求項
7)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としての平板積層型電池の
構造を拡大して示す模式的な断面図(図2のA1−A1
断面図)である。
【図2】本発明の一実施形態としての平板積層型電池に
かかる電池要素及び単位電池要素の構成を示す模式的な
平面図である。
【図3】本発明の一実施形態としての平板積層型電池の
全体構成を示す模式的な斜視図である。
【図4】本発明の一実施形態としての平板積層型電池に
かかるハウジングの別の例の全体構成を示す模式的な斜
視図である。
【図5】(A)〜(C)は、本発明の一実施形態として
の平板積層型電池にかかるハウジングの構成部材の構造
を拡大して示す模式的な断面図である。
【図6】本発明の一実施形態としての平板積層型電池に
かかる単位電池要素の構造を拡大して示す模式的な要部
断面図(図2のA2−A2矢視断面図)である。
【図7】偏加重試験装置の全体構成を示す模式的な側面
図である。
【図8】本発明の一実施形態としての平板積層型電池の
変形例の構造を拡大して示す模式的な断面図である(図
1に対応する図である)。
【図9】本発明の一実施形態としての平板積層型電池の
変形例の構造を拡大して示す模式的な断面図である。
【図10】本発明の一実施形態としての平板積層型電池
の変形例の構造を拡大して示す模式的な断面図である。
【図11】従来の平板積層型電池の構造を示す模式図で
あり、(A)は平面図、(B)は(A)のB1−B1断
面図である。
【図12】従来の平板積層型電池において外部応力が加
わった際に生じる微短絡について説明するための模式的
な断面図である。
【符号の説明】
1 電池要素 2,4 ハウジング 3A 正極側リード 3B 負極側リード 5 金属層 6,6A,6B 合成樹脂層 7 接着材 10,10′ 単位電池要素 10A 正極 10B,10B′ 負極 10C 電解質層 11A 正極活物質 11B 負極活物質 12A,12B 集電体 13A 正極側タブ 13B 負極側タブ 14 絶縁層 41 収容部 50 偏加重試験装置 51,52 金属プレート 53A,53B 絶縁シート 54 紙ヤスリ 55 テスタ P 試験対
フロントページの続き (72)発明者 三田 雅昭 岡山県倉敷市潮通三丁目10番地 三菱化学 株式会社水島事業所内 Fターム(参考) 5H029 AJ03 AJ04 AJ05 AJ14 AK02 AK03 AK05 AK16 AL02 AL06 AL07 AL12 AM00 AM16 BJ04 BJ12 BJ23 DJ04 HJ04 5H050 AA07 AA08 AA09 DA17 FA02 HA04

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平板状の正極と、該正極の周縁よりも周
    縁が大きくなるように形成された平板状の負極と、該正
    極と該負極との間に介装され該負極の周縁よりもさらに
    周縁が大きくなるように形成された電解質層とからなる
    単位電池要素が、複数組積層されて構成される平板積層
    型電池において、 該単位電池要素の相互間に、絶縁層が介装されているこ
    とを特徴とする、平板積層型電池。
  2. 【請求項2】 該単位電池要素には、該正極を上方に向
    け且つ該負極を下方に向けた姿勢で積層される第1のタ
    イプの単位電池要素と、該正極を下方に向け且つ該負極
    を上方に向けた姿勢で積層される第2のタイプの単位電
    池要素とがあり、 該第1のタイプの単位電池要素と、該第2のタイプの単
    位電池要素とが交互に積層され、 該単位電池要素の相互間の全てに該絶縁層が介装されて
    いることを特徴とする、請求項1記載の平板積層型電
    池。
  3. 【請求項3】 該単位電池要素には、該正極を上方に向
    け且つ該負極を下方に向けた姿勢で積層される第1のタ
    イプの単位電池要素と、該正極を下方に向け且つ該負極
    を上方に向けた姿勢で積層される第2のタイプの単位電
    池要素とがあり、 該第1のタイプの単位電池要素と、該第2のタイプの単
    位電池要素とが交互に積層され、 該正極を向かい合わせて積層方向に隣り合う該単位電池
    要素の相互間にだけ該絶縁層が介装されていることを特
    徴とする、請求項1記載の平板積層型電池。
  4. 【請求項4】 該単位電池要素が、該正極及び該負極の
    一方の電極を上方に向け且つ該正極及び該負極の他方の
    電極を下方に向けた同姿勢で順次積層され、 該単位電池要素の各相互間の全てに該絶縁層が介装され
    ていることを特徴とする、請求項1記載の平板積層型電
    池。
  5. 【請求項5】 該絶縁層の周縁が、該電解質層の周縁と
    同じ大きさに形成されていることを特徴とする、請求項
    1〜4のいずれかの項に記載の平板積層型電池。
  6. 【請求項6】 該絶縁層の厚さが1〜200μmに設定
    されていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか
    の項に記載の平板積層型電池。
  7. 【請求項7】 該電解質層中の電解質が非流動性を有す
    ることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかの項に記
    載の平板積層型電池。
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