JP2001338686A - 単位電池要素及び平板積層型電池 - Google Patents

単位電池要素及び平板積層型電池

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JP2001338686A
JP2001338686A JP2000155745A JP2000155745A JP2001338686A JP 2001338686 A JP2001338686 A JP 2001338686A JP 2000155745 A JP2000155745 A JP 2000155745A JP 2000155745 A JP2000155745 A JP 2000155745A JP 2001338686 A JP2001338686 A JP 2001338686A
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pole terminal
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Masashi Kashiwabashi
政志 栢橋
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Mitsubishi Chemical Corp
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    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Abstract

(57)【要約】 【課題】 単位電池要素及び平板積層型電池において、
製作を簡略化して製造コストを低減できるようにする。 【解決手段】 平板状の集電体の片面に極活物質が塗布
された電極10A,10Bをそなえるとともに複数積層
されて平板状積層電池を構成する単位電池要素10にお
いて、該集電体が延設されてなる極端子13A,13B
を、平面視で単位電池要素10の中心線CLに対してそ
れぞれ対称に形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、平板状の集電体の
片面に極活物質が塗布された正極と負極とをそなえる、
単位電池要素及び平板積層型電池に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯電話や携帯端末等の携帯機器
において小型化の要求が高まっているが、携帯機器にお
いて、寸法的にも重量的にも電池の占める割合は大き
く、携帯機器の小型化は、即ち、電池の小型化とも言え
る。このような背景において、最近、薄膜化可能な平板
積層型電池が注目を集めている。
【0003】平板積層型電池は、平板状の単位電池要素
を積層することにより構成され、薄膜化だけでなく、単
位電池要素の積層数を増加させることによって容易に容
量を上げられる点や、単位電池要素を巻回して構成され
る巻回型電池とは異なり、単位電池要素の平板形状を任
意のものに変更することにより様々な形状の電池を構成
できる点でも注目されている。
【0004】このような平板積層型電池(以下、単に電
池ともいう)は、上述したように複数組の単位電池要素
が積層されて構成され、単位電池要素は、電池容量を増
大させるべく、並列に接続されることが多い。そして、
単位電池要素10は、図8に示すように、正極10A,
負極10B,これらの正極10Aと負極10Bとの間に
介装される電解質層10Cをそなえて構成される。正極
10A及び負極10Bは、集電体12A,12Bを芯材
としてこれらの集電体12A,12Bに極活物質11
A,11Bを塗布してそれぞれ構成される。このような
極活物質11A,11Bの塗布の仕方について着目する
と、図8に示す例は、集電体12A,12Bの片面だけ
にそれぞれ極活物質11A,11Bを塗布した片面塗布
型となっている。
【0005】このような片面塗布型の極10A,10B
を使用する場合には、図9に示すように平板積層型電池
が構成される。図9において、上方の正極10Aと負極
10Bとに着目すると、これらの正極10Aと負極10
Bとでは、極活物質11A,11Bの間でイオンの移動
が可能なようにこれららの極活物質11A,11Bが電
解質層10Cを介して向かいあうように構成されてい
る。このため、このような片面塗布型の極10A,10
Bでは、単電池要素10において、正極10Aと負極1
0Bとは、集電体12A,12Bを(互いに離隔する
側)に向けた姿勢で並べられることとなる。
【0006】図9に示す構成では、上方の単位電池要素
10においては、正極10Aが上方に向けられ且つ負極
10Bが下方に向けられた順姿勢で積層され、下方の単
位電池要素10においては、負極10Bが上方に向けら
れ且つ正極10Aが下方に向けられた逆姿勢で積層され
ており、このように、順姿勢の単位電池要素10と、逆
姿勢の単位電池要素10とを交互に積層することによ
り、各単位電池要素10が並列に接続され、これらの単
位電池要素1からなる電池要素の大容量化が可能とな
る。
【0007】そして、積層された状態において、各単位
電池要素10の正極側のタブ113Aをそれぞれ重合し
て結束し易いように、積層された各単位電池要素10の
負極側のタブ113Bをそれぞれ重合して結束し易いよ
うに、順姿勢の単位電池要素10と逆姿勢の単位電池要
素10とは、タブ113Aとタブ113Bとの位置が単
位電池要素10の中心線CLに対して対称となるように
形成されている。
【0008】つまり、順姿勢で積層されるものは、正極
10Aを上方に且つ負極10Bを下方にした姿勢で、上
面視でタブ113A,113Bを上にして見ると正極側
タブ113Aが右側になるように形成され〔したがっ
て、この単位電池要素10をライトタイプ(以下、略し
てRタイプという)又はRタイプの単位電池要素10と
呼ぶ〕、一方、逆姿勢で積層されるものは、正極10A
を上方に且つ負極10Bを下方にした姿勢で、上面視で
タブ113A,113Bを上にして見ると正極側タブ1
13Aが左側になるように形成されている〔したがっ
て、この単位電池要素10をレフトタイプ(以下、略し
てLタイプという)又はLタイプの単位電池要素10と
呼ぶ〕。
【0009】これにより、電池要素1を構成すべく積層
された状態では、図9に示すように各単位電池要素10
の正極側のタブ113A及び負極側のタブ113Bをそ
れぞれ中心線CLに対して片側に集合させて結束を容易
に行なえるようにしている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな片面塗布型の正極10A及び負極10Bを使用する
場合には、単位電池要素10として上述したように異な
る2種類(R型,L型)のタイプが必要となるため、製
作工程が煩雑で製作コストが増加してしまうという課題
がある。
【0011】本発明は、このような課題に鑑み創案され
たもので、製作を簡略化して製造コストを低減すること
ができるようにした、単位電池要素及び平板積層型電池
を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】このため、本発明の単位
電池要素は、平板状の集電体の片面に極活物質が塗布さ
れた電極をそなえるとともに複数積層されて平板状積層
電池を構成する単位電池要素において、該集電体が延設
されてなる極端子が、平面視で該単位電池要素の中心線
に対して対称に形成されていることを特徴としている
(請求項1)。
【0013】この場合、正極の極端子を、該中心線と交
叉する該単位電池要素の一辺側において該中心線上に設
けられた1つの端子により構成し、負極の極端子を、該
中心線と交叉する該単位電池要素の他辺側において該中
心線上に設けられた1つの端子により構成してもよい
(請求項2)。または、正極の極端子と負極の極端子の
内の一方の極端子を、該中心線と交叉する該単位電池要
素の一辺側において該中心線上に設けられた1つの端子
により構成し、該正極の極端子と該負極の極端子の内の
他方の極端子を、該一方の極端子と同じく該一辺側に設
けられるとともに該一方の極端子の両側に設けられた2
つの端子により構成してもよい(請求項3)。
【0014】正極の極端子と負極の極端子の内の一方の
極端子を、該中心線と交叉する該単位電池要素の一辺側
において設けられた複数の端子により構成し、該正極の
極端子と該負極の極端子の内の他方の極端子を、該一方
の極端子と同じく該一辺側に設けられるとともに該一方
の極端子の外側に設けられた複数の端子により構成して
もよい(請求項4)。
【0015】本発明の平板積層型電池は、請求項1記載
の該単位電池要素が複数積層され、正極の極端子が結束
されるとともに、負極の極端子が結束されていることを
特徴としている(請求項5)。この場合、該正極の極端
子を、該中心線と交叉する該単位電池要素の一辺側にお
いて該中心線上に設けられた1つの端子により構成し、
該負極の極端子を、該中心線と交叉する該単位電池要素
の他辺側において該中心線上に設けられた1つの端子に
より構成してもよい(請求項6)。
【0016】または、該正極の極端子と該負極の極端子
の内の一方の極端子を、該中心線と交叉する該単位電池
要素の一辺側において該中心線上に設けられた1つの端
子により構成し、該正極の極端子と該負極の極端子の内
の他方の極端子を、該一方の極端子と同じく該一辺側に
設けられるとともに該一方の極端子の両側に設けられた
2つの端子により構成してもよい(請求項7)。
【0017】該正極の極端子と該負極の極端子の内の一
方の極端子を、該中心線と交叉する該単位電池要素の一
辺側において設けられた複数の端子により構成し、該正
極の極端子と該負極の極端子の内の他方の極端子を、該
一方の極端子と同じく該一辺側に設けられるとともに該
一方の極端子の外側に設けられた複数の端子により構成
してもよい(請求項8)。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について説明する。図1〜図7は本発明の一実
施形態としての単位電池要素及び平板積層型電池につい
て示す図である。また、従来技術の説明で使用した図8
についても流用して説明する。なお、本実施形態として
は、本発明の単位電池要素及び平板積層型電池を、リチ
ウム二次電池に適用した例を説明する。
【0019】本発明にかかるリチウム二次電池(以下、
単に電池という)は、図3に示すような可撓性のハウジ
ング2の内部に、電池要素1(図2参照)が収容されて
構成されており、ハウジング2は、電池要素1を収容
後、外縁部21,21を封止することにより形成され
る。また、ハウジング2の外部にはリード3A,3Bが
露出されている。リード3A,3Bは、一端を、ハウジ
ング2の内部で後述するタブ13A,13Bに接続され
るとともに、他端を、ハウジング2の外部で外部機器に
電気的に接続されるようになっている。
【0020】電池要素1は、電池の高容量化を図るべ
く、図2に示すように平板状の単位電池要素10が複数
(ここでは3個)積層されるとともにこれらの単位電池
要素10が並列に接続されて構成される。各単位電池要
素10は、正極(電極)10A,負極(電極)10B,
正極10Aと負極10Bとの間に介装される電解質層1
0Cをそなえて構成される。正極10Aと負極10Bと
は、図8に示すように、集電体12A,12Bを芯材と
してこれらの集電体12A,12Bの片面だけに極活物
質11A,11Bが塗布された片面塗布型のものとして
構成される。
【0021】そして、従来技術として説明したように、
このような片面塗布型の正極10A,負極10Bをそな
えてなる単位電池要素10を積層して平板積層型電池を
構成する場合には、単位電池要素10には、図2に示す
ように、正極10Aを上側とし負極10Bを下側とした
順姿勢のものと、これとは逆に、負極10Bを上側とし
正極10Aを下側とした逆姿勢のものとが必要となる。
【0022】つまり、これらの互いに異なる姿勢の電池
要素1を交互に積層することにより、積層方向に隣り合
う単位電池要素10,10が、互いに同極(即ち、正極
10Aと正極10A、又は負極10Bと負極10B)で
接するようにして、各単位電池要素10を並列に接続し
て大容量化を可能にしているのである。ここで、タブ1
3A,13Bについて説明すると、タブ13Aは、正極
10Aを構成する集電体12Aを延設して形成され、タ
ブ13Bは、負極10Bを構成する集電体12Bを延設
して形成されている。また、集電体12A,12B及び
タブ13A,13Bの材質は、後述する正極活物質11
A及び負極活物質11Bとの相性からそれぞれ決定され
ており、ここでは、正極側の集電体12A及びタブ13
Aはアルミニウムにより構成され、負極側の集電体12
B及びタブ13Bは銅により構成されている。
【0023】そして、本発明にかかるタブ13A,13
Bは、図1に示すように、上面視で、単位電池要素10
の中心線CLに対して対称に極10A,10Bにそれぞ
れ形成されている。ここでは、正極側のタブ13Aは、
中心線CLと交叉する電池要素10の一辺側において中
心線CL上に形成された1つの端子により構成され、負
極側のタブ13Bは、正極側のタブ13Aと反対側の電
池要素10の他辺側において中心線CL上に形成された
1つの端子により構成されている。
【0024】上述したように、単位電池要素10には、
正極10Aを上方に向け且つ負極10Bを下方に向けた
姿勢(順姿勢)て積層されるものと、これとは逆に、負
極10Bを上方に向け且つ正極10Aを下方に向けた姿
勢(逆姿勢)で積層されるものとあるが、このようにタ
ブ13A,13Bを、それぞれ単位電池要素10の中心
線CLに対して対称に形成することにより、単位電池要
素10を順姿勢で積層したとしても、逆姿勢で積層した
としても、上面視で、正極側タブ13Aの位置は一致
し、同様に負極側タブ13Bの位置は一致するようにな
っている。
【0025】電池は、ここでは、複数積層された単位電
池要素10を並列に接続する構成になっているが、順姿
勢,逆姿勢にかかわらず単位電池要素10におけるタブ
13A,13Bの上面視での位置は一致しているので、
図2に示すように、積層された各単位電池要素10の正
極側のタブ13Aを重合して結束することができ、同様
に、負極側のタブ13Bを重合して結束することができ
るようになっている。
【0026】つまり、従来技術では、単位電池要素10
には、積層される姿勢に応じて、タブ13A,13Bの
取付位置に関して異なる2つの型(R型,L型)が必要
であったのに対し、本実施形態では、図1に示す1種類
の単位電池要素10で積層電池を構成することができる
のである。さて、以下、ハウジング2,正極10A,負
極10B及び電解質層10C及びリード3A,3Bにつ
いて説明する。
【0027】先ず、ハウジング2について説明すると、
ハウジング2の構造は、機械的強度を有するとともに密
封性を有するものであればいかなる構造であってもよい
が、上述した図3に示す構成の他、例えば、図4に示す
ようなハウジング4を使用しても良い。ハウジング4で
は、シート状ハウジング部材の一部に絞り加工が施され
て電池要素1を収容する収容部41が形成され、この収
容部41に電池要素1が収容された後、ハウジング部材
を折り返して重ね合わせて封止される。
【0028】図3及び図4に示すように、重ね合わされ
たハウジング2,4を封止する構成とするのが、製造の
容易さや電池容量等の電池性能の点で好ましい。この場
合、リード3A,3Bを、容易に、ハウジング2,4の
封止部から外部に露出させることができる。リードをハ
ウジングの封止部から露出させることは、内部に収納さ
れる電池要素1との電気的接続が容易であり、その結
果、電池の歩留まりや安全性を高める上で好ましい態様
である。
【0029】また、ハウジング2,4は、電池の形状を
様々に変更することが容易になるので、形状可変性を有
するのが好ましい。また、電池要素1をハウジング2,
4に収容してハウジング2,4の外縁部を封止する際、
かかる封止前にハウジング2,4内部を真空状態とする
ことが好ましい。これにより、電池要素1に押付力を付
与することができ、サイクル特性等の電池特性を向上さ
せることができる。
【0030】また、ハウジング2,4の材料としては、
アルミニウム,ニッケルメッキをした鉄,銅等の金属又
は合成樹脂等を用いることができるが、軽量で防湿性が
高く且つ加工が容易なので、金属と合成樹脂が積層され
た可撓性フィルム状の複合材〔例えば、ラミネート状の
複合材(ラミネートフィルム)〕を用いるのが好まし
い。ラミネート状の複合材を用いることにより、ハウジ
ング2,4を構成する部材の薄膜化・軽量化が可能とな
り、電池全体としての容量を向上させることができる。
【0031】ラミネート状の複合材としては、図5
(A)に示すように、金属層5と合成樹脂層6が積層さ
れたものを使用することができる。この金属層5は、水
分の浸入の防止あるいは形状保持性を維持させるもの
で、アルミニウム,鉄,銅,ニッケル,チタン,モリブ
デン及び金等の単体金属や、ステンレス,ハステロイ等
の合金、又は酸化アルミニウム等の金属酸化物でもよい
が、特に、加工性の優れたアルミニウムが好ましい。金
属層5は、金属箔,金属蒸着膜,金属スパッター等によ
り形成することができる。
【0032】合成樹脂6は、金属層5と電池要素1等と
の接触の防止したり、あるいは金属層5の保護のために
用いられるものであって、弾性率,引張り伸び率につい
ては特に制限されず、一般にエラストマーと称されるも
のも含む。そして、合成樹脂6は、熱可塑性プラスチッ
ク,熱可塑性エラストマー類,熱硬化性樹脂及びプラス
チックアロイが使われる。これらの樹脂にはフィラー等
の充填材が混合されているものも含んでいる。
【0033】また、ラミネート状複合材は、図5(B)
に示すように金属層5の外側面に外側保護層として機能
する合成樹脂層6Aと、内側面に電解質による腐蝕や金
属層5と電池要素1との接触を防止したり、金属層5を
保護するための内側保護層として機能する合成樹脂層6
Bとを積層した三層構造体とすることもできる。この場
合、外側保護層に使用する樹脂6Aには、ポリエチレ
ン,ポリプロピレン,変性ポリオレフィン,アイオノマ
ー,非晶性ポリオレフィン,ポリエチレンテレフタレー
ト,ポリアミド等の耐薬品性や機械的強度に優れた樹脂
を使用するのが望ましい。一方、内側保護層に使用する
樹脂6Bには、耐薬品性の合成樹脂が用いられ、例えば
ポリエチレン,ポリプロピレン,変性ポリオレフィン,
アイオノマー,エチレン−酢酸ビニル共重合体等を用い
ることができる。
【0034】また、ラミネート状複合材は、図5(C)
に示すように金属層5と、保護層形成用合成樹脂6A
と、内側保護層用合成樹脂層6Bとの各相互間に、それ
ぞれ接着剤7を介装してもよい。さらにまた、ハウジン
グ部材の接続部(封止部)を接着するために、複合材の
最内面に、溶着可能なポリエチレン,ポリプロピレン等
の樹脂からなる接着層を設けることもできる。
【0035】また、ハウジング2,4の成形は、フィル
ム状体の周囲を融着して形成してもよく、シート状体を
真空成形、圧空成形、プレス成形等によって絞り成形し
てもよい。また、合成樹脂を射出成形することによって
成形することもできる。射出成形によるときは、金属層
はスパッタソリング等によって形成されるのが通常であ
る。
【0036】次に、正極10A及び負極10Bについて
図8を参照しながら説明すると、上述したが、正極10
Aは、正極集電体12Aを芯材としてこの正極集電体1
2Aの片面に正極活物質11Aを塗布して構成され、同
様に、負極10Bは、負極集電体12Bを芯材としてこ
の負極集電体12Bの片面に負極活物質11Bを塗布し
て構成される。また、各正極集電体12Aからは、正極
タブ13Aが延設され、同様に、各負極集電体12Bか
らは、負極タブ13Bが延設されている。
【0037】なお、集電体12A,12Bとしては、一
般的に金属からなる箔が用いられ、ここでは、活物質1
1A,11Bとの相性から、正極集電体12A(タブ1
3Aも含む)としてアルミニウムが、負極集電体12B
(タブ13Bも含む)として銅がそれぞれ用いられてい
る。集電体12A,12Bの厚みは、適宜選択されるも
のであるが、薄すぎると機械的強度が弱くなるため加工
が困難なものになって生産性の低下を招き、一方、厚す
ぎると電池全体としてのエネルギ密度の低下を招く虞が
あるので、1〜30μmの範囲にあることが好ましい。
【0038】また、集電体12A,12Bと活物質11
A,11Bとの接着強度を高めるべく、活物質11A,
11Bを塗布する前に、集電体12A,12Bの表面を
予め粗面化処理することが好ましく、このような表面の
粗面化方法としては、例えば、機械的研磨法,電解研磨
法,化学研磨法等がある。機械的研磨法としては、例え
ば、研磨剤粒子を固着した研磨布紙,砥石,エメリバ
フ,鋼線等を備えたワイヤーブラシで、集電体表面を研
磨する方法が挙げられる。また、各集電体12A,12
Bは、板状部材や網状部材や或いはパンチングメタル等
により構成される。
【0039】正極活物質11Aとしては、リチウムイオ
ンを吸蔵・放出可能であれば無機化合物でも有機化合物
でも使用できる。無機化合物として、遷移金属酸化物、
リチウムと遷移金属との複合酸化物、遷移金属硫化物等
のカルコゲン化合物等が挙げられる。ここで遷移金属と
してはFe,Co,Ni,Mn等が用いられる。具体的
には、MnO,V25、V613。、TiO2等の遷移金
属酸化物、ニッケル酸リチウム、コバルト酸リチウム、
マンガン酸リチウムなどのリチウムと遷移金属との複合
酸化物、TiS2、FeS,MoS2などの遷移金属硫化
物等が挙げられる。これらの化合物はその特性を向上さ
せるために部分的に元素置換したものであってもよい。
有機化合物としては、例えばポリアニリン、ポリピロー
ル、ポリアセン、ジスルフィド系化合物、ポリスルフィ
ド系化合物等が挙げられる。正極活物質11Aとして、
これらの無機化合物、有機化合物を混合して用いてもよ
い。好ましくは、コバルト、ニッケル及びマンガンから
なる群から選ばれる少なくとも1種の遷移金属とリチウ
ムとの複合酸化物である。
【0040】また、正極活物質11Aの粒径は、それぞ
れ電池の他の構成要素とのかねあいで適宜選択すればよ
いが、通常1〜100μm、特に2〜60μmとするの
が初期効率、サイクル特性等の電池特性が向上するので
好ましい。負極活物質11Bとしては、リチウムイオン
を吸蔵・放出可能なものとして、通常、グラファイトや
コークス等の炭素系物質が挙げられる。斯かる炭素系物
質は、金属、金属塩、酸化物などとの混合体や被覆体の
形態で利用することもできる。また、負極材としては、
ケイ素、錫、亜鉛、マンガン、鉄、ニッケル等の酸化物
や硫酸塩、金属リチウム、Li−A1,Li−Bi−C
d,Li−Sn−Cd等のリチウム合金、リチウム遷移
金属窒化物、シリコン等も使用できる。好ましくは、容
量の面からグラファイトまたはコークスである。
【0041】負極活物質11Bの粒径が大きすぎると電
子伝導性が悪化し、初期効率,レイト特性,サイクル特
性等の電池特性の向上の観点から、負極活物質11Bの
平均粒径は、上限については、通常12μm以下、好ま
しくは10μm以下であり、下限については、通常は
0.5μm以上、好ましくは7μm以上である。これら
の正極活物質11A及び負極活物質11Bは、それぞれ
集電体12A,12B上に結着するため、正極活物質1
1A及び負極活物質11Bにはバインダを混合すること
が好ましい。バインダとしてはシリケート、ガラスのよ
うな無機化合物や、主として高分子からなる各種の樹脂
が使用できる。樹脂としては、例えば、ポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリ−1,1−ジメチルエチレンなど
のアルカン系ポリマー;ポリブタジエン、ポリイソプレ
ンなどの不飽和系ポリマー;ポリスチレン、ポリメチル
スチレン、ポリビニルピリジン、ポリ−N−ビニルピロ
リドンなどの環を有するポリマー;ポリメタクリル酸メ
チル、ポリメタクリル酸エチル、ポリメタクリル酸ブチ
ル、ポリアクリル酸メチル、ポリアクリル酸エチル、ポ
リアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリアクリルアミド
などのアクリル系ポリマー;ポリフッ化ビニル、ポリフ
ッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ
素系樹脂;ポリアクリロニトリル、ポリビニリデンシア
ニドなどのCN基含有ポリマー;ポリ酢酸ビニル、ポリ
ビニルアルコールなどのポリビニルアルコール系ポリマ
ー;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンなどのハロゲ
ン含有ポリマー;ポリアニリンなどの導電性ポリマーな
どが使用できる。また上記のポリマーなどの混合物、変
性体、誘導体、ランダム共重合体、交互共重合体、グラ
フト共重合体、ブロック共重合体などであっても使用で
きる。
【0042】なお、バインダの量が少なすきると電極の
強度が低下する虞があり、一方、バインダの量が多すぎ
ると容量が低下したり、レイト特性が低下する虞がある
ため、活物質100重量部に対するバインダの配合量
は、0.1〜30重量部とするのが好ましく、1〜15
重量部とするのが一層好ましい。また、活物質11A,
11B中に、必要に応じて導電材料,補強材等の各種の
機能を発現させる添加剤,粉体又は充填材等を含有させ
ててもよい。導電材料としては、活物質11A,11B
に適量混合して導電性を付与できるものであれぱ特に制
限は無いが、通常、アセチレンブラック、カーボンブラ
ック、黒鉛などの炭素粉末や、各種の金属のファイバ
ー、箔などが挙げられる。添加剤としてはトリフルオロ
プロピレンカーボネート、ビニレンカーボネート、1,
6−Dioxaspiro〔4,4〕nonane−
2,7−dione、12−クラウン−4−エーテルな
どが電池の安定性、寿命を高めるために使用することが
できる。補強材としては各種の無機、有機の球状、繊維
状フィラーなどが使用できる。
【0043】活物質11A,11Bを集電体12A,1
2B上に形成する手法としては、例えば、粉体状の活物
質11A,11Bをバインダとともに溶剤と混合し、こ
れを、ボールミルやサンドミルや二軸混練機等を用いて
分散塗料化したものを、集電体12A,12B上に塗布
して乾燥する方法がある。この場合、用いられる溶剤の
種類は、活物質11A,11Bに対して不活性であり且
つバインダを溶解しうるものであれば特に制限されず、
例えばN−メチルピロリドン等の一般的に使用される無
機溶剤又は有機溶剤のいずれも使用できる。
【0044】また、活物質11A,11Bをバインダと
混合し加熱することにより軟化させた状態で、集電体1
2A,12B上に圧着、あるいは吹き付けることによ
り、集電体12A,12B上に活物質11A,11Bの
層を形成することもできる。或いは、バインダを混合さ
せずに、活物質11A,11Bを単独で集電体12A,
12B上に焼成することによって、集電体12A,12
B上に活物質11A,11Bの層を形成することもでき
る。
【0045】また、活物質11A,11Bには、活物質
11A,11B内でのイオンの移動を容易にすべく、後
述する電解質層10Cの材料と同様のもの(電解物質)
が混合されている。混合される電解物質が多いほど、活
物質11A,11B中においてイオンの移動が容易にな
るのでレイト特性上は好ましいが、その一方、電解物質
が少ないほどエネルギ密度は高くなる。このため、活物
質11A,11Bに対する電解物質の混合比は、10〜
50体積%とすることが好ましい。
【0046】また、各活物質11A,11Bの膜厚は、
容量的には厚い方が好まし一方、レイト特性上は薄い方
が好ましい。このため、各活物質11A,11Bの膜厚
は、下限としては、通常20μm以上、好ましくは30
μm以上、さらに好ましくは50μm以上、最も好まし
くは80μm以上であり、一方、上限としては、通常2
00μm以下、好ましくは150μm以下である。
【0047】さて、次に電解質層10Cについて説明す
ると、電解質層10Cは、上述したように、正極10A
と負極10Bとの間に介装されており、例えば、多孔性
シートに後述する電解質を含浸させて構成され、電解質
層10Cの厚みは、通常1〜200μm、好ましくは5
〜50μmである。多孔性シートとしては、通常、空隙
率が10〜95%のものが使用されるが、空隙率が30
〜85%程度のものを使用するのが好ましい。また、多
孔性シートの材質としては、ポリオレフィン又は水素原
子の一部もしくは全部がフッ素置換されたポリオレフィ
ン(具体的には、ポリオレフィン等の合成樹脂を用いて
形成した微多孔性膜)や、不織布や織布等が使用され
る。また、多孔性シートの厚さについては、通常は1〜
200μm、好ましくは5μm〜50μmのものが使用
される。
【0048】また、多孔性シートに含浸される電解質と
しては、流動性電解質(以下、電解液という)や、ゲル
状電解質や完全固体型電解質等の非流動性電解質等の各
種の電解質が使用される。電池の特性上は、電解液又は
ゲル状電解質を使用するが好ましく、また、安全上は、
非流動性電解質を使用するのが好ましい。特に、非流動
性電解質を使用した場合、従来の電解液を使用する電池
に対してより有効に液漏れが防止できるので、上述した
ように、電解質層10Cを含む電池要素1を収容するハ
ウジング2の材質として、強度は低いものの、薄膜且つ
形状可変の例えばラミネートフィルムのような材質を用
いることが可能となる。また、非流動性電解質を用いる
ことによって、電食をさらに有効に抑制できる。
【0049】このような電解液,ゲル状電解質及び完全
固体型電解質について説明する。先ず、電解質層10C
に適用可能な電解液について説明すると、電解液は、通
常、支持電解質を非水系溶媒に溶解させて生成される。
支持電解質としては、電解質として正極活物質11A及
び負極活物質11Bに対して安定であり、且つ、リチウ
ムイオンが正極活物質11A又は負極活物質11Bと電
気化学反応をするための移動をおこない得る非水物質で
あればいずれのものでも使用することができる。具体的
にはLiPF6、LiAsF6、LiSbF6、LiB
4、LiC14、LiI,LiBr,LiC1,Li
AlC1,LiHF2,LiSCN,LiS03CF2
のリチウム塩を使用することができる。これらのうちで
は特にLiPF6、LiC14を使用するのが好まし
い。
【0050】これらの支持電解質に対し非水系溶媒を溶
剤としている場合、濃度は、一般的に0.5〜2.5m
ol/Lの濃度の電解液が使用される。また、これら支
持電解質を溶解する非水系溶媒は特に限定されないが、
比較的高誘電率の溶媒を用いるのが好ましい。具体的に
は、エチレンカーボネート,プロピレンカーボネート等
の環状カーボネート類、ジメチルカーボネート,ジエチ
ルカーボネート,エチルメチルカーボネート等の非環状
カーボネート類、テトラヒドロフラン,2一メチルテト
ラヒドロフラン,ジメトキシエタン等のグライム類、γ
−ブチロラクトン等のラクトン類、スルフォラン等の硫
黄化合物、アセトニトリル等のニトリル類等が使用され
る。これらの溶媒は、単体で使用することも可能であ
り、或いは2種以上混合して使用することも可能であ
る。
【0051】特に、エチレンカーボネート、プロピレン
カーボネート等の環状カーボネート類、ジメチルカーボ
ネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネ
ートなどの非環状カーボネート類の内の何れか1種類を
使用するか、又は、この内の何れか2種以上を混合して
使用することが好ましい。また、これらの溶媒の分子中
の水素原子の一部をハロゲンなどに置換したものも使用
可能である。
【0052】また、これらの溶媒に、添加剤などを加え
てもよい。添加剤としては、例えば、トリフルオロプロ
ピレンカーボネート、ビニレンカーボネート、1,6−
Dioxaspiro〔4,4〕nonane−2,7
−dione,12−クラウン−4−エーテルなどが、
電池の安定性や性能や寿命を高める目的で使用できる。
【0053】次に、電解質層10Cに適用可能なゲル状
電解質について説明すると、ゲル状電解質は、通常、上
記電解液を高分子によって保持させることにより生成さ
れる。即ち、ゲル状電解質とは、通常、電解液が高分子
のネットワーク中に保持されて全体としての流動性が著
しく低下したものである。このようなゲル状電解質で
は、イオン伝導性等の特性については、上記電解液に近
い特性を有しながらも、流動性や揮発性等については著
しく抑制されて安全性が高められている。ゲル状電解質
中の高分子の比率は、低すぎると電解液を保持できず液
漏れが発生する虞があり、一方、高すぎるとイオン伝導
度が低下して電池特性が悪くなる傾向にあるので、1〜
50重量%の範囲にあることが好ましい。
【0054】ゲル状電解質に使用される高分子として
は、電解液と共にゲルを構成しうる高分子であれば特に
制限はなく、ポリエステル,ポリアミド,ポリカーボネ
ート,ポリイミド等の重縮合によって生成されるもの
や、ポリウレタン,ポリウレア等のように重付加によっ
て生成されるものや、ポリメタクリル酸メチル等のアク
リル誘導体系ポリマーや、ポリ酢酸ビニル,ポリ塩化ビ
ニル,ポリフッ化ビニリデン等のポリビニル系等の付加
重合で生成されるもの等がある。
【0055】好ましい高分子としては、ポリアクリロニ
トリル,ポリフッ化ビニリデンを挙げることができる。
ここで、ポリフッ化ビニリデンとは、フッ化ビニリデン
の単独重合体のみならず、ヘキサフルオロプロピレン等
他のモノマー成分との共重合体をも包含する。また、ア
クリル酸,アクリル酸メチル,アクリル酸エチル,エト
キシエチルアクリレート,メトキシエチルアクリレー
ト,エトキシエトキシエチルアクリレート,ポリエチレ
ングリコールモノアクリレート,エトキシエチルメタク
リレート,メトキシエチルメタクリレート,エトキシエ
トキシエチルメタクリレート,ポリエチレングリコール
モノメタクリレート,N,N−ジエチルアミノエチルア
クリレート,N,N−ジメチルアミノエチルアクリレー
ト,グリシジルアクリレート,アリルアクリレート,ア
クリロニトリル,N−ビニルピロリドン,ジエチレング
リコールジアクリレート,トリエチレングリコールジア
クリレート,テトラエチレングリコールジアクリレー
ト,ポリエチレングリコールジアクリレート,ジエチレ
ングリコールジメタクリレート,トリエチレングリコー
ルジメタクリレート,テトラエチレングリコールジメタ
クリレート,ポリエチレングリコールジメタクリレート
等のアクリル誘導体を重合して得られるアクリル系ポリ
マーを使用することも好ましい。
【0056】高分子の重量平均分子量/高分子の電解液
に対する濃度は、低すぎると、電解液の保持性が低下し
て(ゲルを形成しにくくなって)電解質が流動してハウ
ジング2から外部に洩れる(液漏れする)虞があり、一
方、高すぎると、粘度が過剰に高くなって製作工程上困
難を生じ、或いは、電解液の割合が低いためイオン伝導
度も低く電池特性(例えばレイト特性)が低下する虞が
ある。このため、重量平均分子量については、通常、1
0,000〜5,000,000の範囲の高分子を使用することが好ま
しく、また、高分子の電解液に対する濃度は、0.1重
量%〜30重量%の範囲とすることが好ましい。
【0057】次に、電解質層10Cに適用可能な完全固
体状電解質について説明すると、完全固体状電解質とし
ては、これまで知られている種々の固体電解質を用いる
ことができる。例えば、上述のゲル状電解質で用いられ
る高分子と支持電解質塩を適度な比で混合して形成する
ことができる。この場合、伝導度を高めるため、高分子
は極性が高いものを使用し、側鎖を多数有するような骨
格にすることが好ましい。
【0058】次に、リード3A,3Bについて図2を参
照しながら説明する。電池要素1の各正極用タブ13A
は超音波溶着等により互いに重合されてリード結合端子
を形成し、このリード結合端子がハウジング2内部で、
スポット溶接等の抵抗溶接,超音波溶着又はレーザ溶接
等により、リード3Aと接合されている。図示しない
が、同様に、電池要素1の各負極用タブ13Bは、互い
に重合されてリード結合端子を形成し、ハウジング2内
部でリード3Bと接合されている。そして、リード3
A,3Bは、タブ13A,13Bと接合されていない側
の端部を、携帯電話等の外部機器に電気的に接続されて
いる。
【0059】また、ハウジング2内でタブ13Aに接続
されるリード3Aは、電食を起こさないようにタブ13
Aと同材(ここではアルミニウム材)により構成され、
同様に、ハウジング2内でタブ13Bに接続されるリー
ド3Bはタブ13Bと同材(ここでは銅材)により構成
されている。また、リード3A,3Bには、焼鈍された
金属を用いることが好ましい。
【0060】本発明の一実施形態としての単位電池要素
及び平板積層型電池は上述のように構成されているの
で、以下のような利点がある。つまり、タブ13A,1
3Bが、単位電池要素10の中心線CLに対して対称に
正極10A及び負極10Bに形成されているので、単位
電池要素10を図2に示すように、積層方向(ここでは
上下方向)に対して互いに反対の姿勢となる(互いに上
面と下面とが反転した姿勢となる)順姿勢及び逆姿勢の
何れの姿勢で積層したとしても、上面視で、正極側タブ
13Aの位置は一致し、同様に負極側タブ13Bの位置
は一致するようになり、タブ13A,13Bを積層方向
に重合して結束することができる。即ち、積層される姿
勢にかかわらず、1種類の単位電池要素10だけで平板
積層型の電池を構成できるので、製作工程を簡略化して
製作コストを低減することができるという利点がある。
【0061】なお、本発明の単位電池要素及び平板積層
型電池は、上述の実施形態のものに限定されず、発明の
趣旨を逸脱しない範囲で種々変形することが可能であ
る。例えば、各極のタブは、単位電池要素10の中心線
Lに対して対称に形成されていれば良く、図6(A)
に示すように、中心線CL上に設けられた正極側のタブ
13Aの両側に、負極側のタブとして、中心線CLに対
して対称に2つ端子13B´,13B´を設ける構成と
しても良い。或いは、図6(B)に示すように、図6
(A)に示す構成に対して、正極側のタブを、中心線C
Lに対して対称に設けられた2つの端子13A´,13
A´により構成するようにしても良い。図6(A),
(B)に示すような構成にすることにより、複数設けら
れた端子のうちから、リード3A,3Bを取り付ける端
子を任意に選択することができる(リード3A,3Bの
取付位置を選択できる)という利点がある。なお、図6
(A),(B)に示す構成に対して、それぞれ、正極側
の端子と負極側の端子とを入れ替えた構成としても良
い。即ち、中央側に負極側の端子を設け、これらの負極
側の端子の外側に正極側の端子を設けた構成としても良
い。
【0062】また、図6(C)に示すように、図1に示
す構成に対して、符号13A″,13B″で示すように
タブを幅広に形成しても良い。これにより、簡素な構成
で、図6(A),(B)に示す構成と同様にタブに対す
るリード3A,3Bの取付位置の選択範囲を広げること
ができるという利点がある。また、上述の実施形態で
は、片側塗布型の正極10A及び負極10Bについて、
本発明の単位電池要素及び平板積層型電池を適用した例
を説明したが、例えば、図7に示すように、片面塗布型
及び両面塗布型の正極,負極(ここでは片面塗布型の正
極10A及び負極10Bと両面塗布型の正極10A´及
び負極10B´)が混在する単位電池要素110におい
ては、積層方向に隣り合う単位電池要素110,110
を同極同士で接触させようとする場合には、これらの単
位電池要素110,110を天地方向に対して積層順が
互いに逆となるように積層する必要がある。したがっ
て、このように片側塗布型及び両面塗布型の正極,負極
が混在する単位電池要素110においても、タブ23
A,23Bを電池要素の中心線CLに対して対称に設け
ることにより、一種類の単位電池要素だけで平板積層型
電池を構成することができる。
【0063】また、上述の実施形態では、各単位電池要
素は、四角形状に形成されているが、単位電池要素の形
状は設計条件に応じて適宜設定されるもので、例えば、
四角形以外の多角形は勿論、円形であってもよい。ま
た、上述の実施形態では、本発明の単位電池要素及び平
板積層型電池を、リチウムイオンを起電力物質としたリ
チウム電池に適用した例を示したが、この他の物質を起
電力物質とした各種電池に適用可能である。
【0064】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の単位電池
要素(請求項1)及び本発明の平板積層型電池(請求項
5)によれば、極端子が、平面視で単位電池要素の中心
線に対して対称に形成されているので、単位電池要素
が、積層方向に対して互いに反対の姿勢となる順姿勢と
逆姿勢とで交互に積層される場合においても、その積層
される姿勢にかかわらず、平面視で、正極側の極端子の
位置が一致し、同様に負極側の極端子の位置が一致し、
したがって、正極の極端子及び負極の極端子をそれぞれ
重合して結束することができる。つまり、1種類の単位
電池要素により平板積層型電池を構成することができる
ので、平板積層型電池の製作を簡略化して製造コストを
低減することができるという利点がある。
【0065】また、正極の極端子を、中心線と交叉する
単位電池要素の一辺側において中心線上に設けられた1
つの端子により構成し、負極の極端子を、中心線と交叉
する単位電池要素の他辺側において中心線上に設けられ
た1つの端子により構成することで、簡素な構成で請求
項1及び請求項5と同様の効果を得ることができるとい
う利点がある(請求項2及び請求項6)。
【0066】また、正極の極端子と負極の極端子の内の
一方の極端子を、中心線と交叉する単位電池要素の一辺
側において中心線上に設けられた1つの端子により構成
し、正極の極端子と負極の極端子の内の他方の極端子
を、一方の極端子と同じく一辺側に設けられるとともに
一方の極端子の両側に設けられた2つの端子により構成
することで、他方の極端子については2つの端子のうち
から任意の端子を選択して使用することができるという
利点がある(請求項3及び請求項7)。
【0067】正極の極端子と負極の極端子の内の一方の
極端子を、中心線と交叉する単位電池要素の一辺側にお
いて設けられた複数の端子により構成し、正極の極端子
と負極の極端子の内の他方の極端子を、一方の極端子と
同じく一辺側に設けられるとともに一方の極端子の外側
に設けられた複数の端子により構成することで、各極端
子において、複数の端子のうちから任意の端子を選択し
て使用することができるという利点がある(請求項4及
び請求項8)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としての単位電池要素の構
成を示す模式的な平面図である。
【図2】本発明の一実施形態としての単位電池要素及び
平板積層型電池の構成を拡大して示す模式的な要部断面
図(図1のA1−A1断面に対応する図)である。
【図3】本発明の一実施形態としての平板積層型電池の
全体構成を示す模式的な斜視図である。
【図4】本発明の一実施形態にかかるハウジングの成形
加工例の全体構成を示す模式的な斜視図である。
【図5】(A)〜(C)は何れも本発明の一実施形態に
かかるハウジング構成部材を拡大して示す模式的な断面
図である。
【図6】(A)〜(C)は何れも本発明の一実施形態と
しての単位電池要素の変形例の構成を示す模式的な平面
図である。
【図7】本発明の一実施形態としての単位電池要素及び
積層型電池の変形例の構成を示す模式的な斜視図であ
る。
【図8】片面塗布型の正極,負極及び単位電池要素の構
造を拡大して示す模式的な要部断面図(図1のA1−A
1断面に対応する図)である。
【図9】片面塗布型の正極,負極を使用した場合の平板
積層型電池の模式的な分解斜視図である。
【符号の説明】
1 電池要素 2,4 ハウジング 3A 正極側リード 3B 負極側リード 5 金属層 6,6A,6B 合成樹脂層 7 接着材 10,110 単位電池要素 10A,10A′ 正極(電極) 10B,10B′ 負極(電極) 10C 電解質層 11A 正極活物質 11B 負極活物質 12A,12B 集電体 13A,13A′,13A″,13B,13B′,13
B″,23A,23Bタブ(極端子),端子 41 収容部

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平板状の集電体の片面に極活物質が塗布
    された電極をそなえるとともに複数積層されて平板状積
    層電池を構成する単位電池要素において、 該集電体が延設されてなる極端子が、平面視で該単位電
    池要素の中心線に対して対称に形成されていることを特
    徴とする、単位電池要素。
  2. 【請求項2】 正極の極端子が、該中心線と交叉する該
    単位電池要素の一辺側において該中心線上に設けられた
    1つの端子により構成され、 負極の極端子が、該中心線と交叉する該単位電池要素の
    他辺側において該中心線上に設けられた1つの端子によ
    り構成されていることを特徴とする、請求項1記載の単
    位電池要素。
  3. 【請求項3】 正極の極端子と負極の極端子の内の一方
    の極端子が、該中心線と交叉する該単位電池要素の一辺
    側において該中心線上に設けられた1つの端子により構
    成され、 該正極の極端子と該負極の極端子の内の他方の極端子
    が、該一方の極端子と同じく該一辺側に設けられるとと
    もに該一方の極端子の両側に設けられた2つの端子によ
    り構成されていることを特徴とする、請求項1記載の単
    位電池要素。
  4. 【請求項4】 正極の極端子と負極の極端子の内の一方
    の極端子が、該中心線と交叉する該単位電池要素の一辺
    側において設けられた複数の端子により構成され、 該正極の極端子と該負極の極端子の内の他方の極端子
    が、該一方の極端子と同じく該一辺側に設けられるとと
    もに該一方の極端子の外側に設けられた複数の端子によ
    り構成されていることを特徴とする、請求項1記載の単
    位電池要素。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の該単位電池要素が複数積
    層され、 正極の極端子が結束されるとともに、負極の極端子が結
    束されていることを特徴とする、平板積層型電池。
  6. 【請求項6】 該正極の極端子が、該中心線と交叉する
    該単位電池要素の一辺側において該中心線上に設けられ
    た1つの端子により構成され、 該負極の極端子が、該中心線と交叉する該単位電池要素
    の他辺側において該中心線上に設けられた1つの端子に
    より構成されていることを特徴とする、請求項5記載の
    平板積層型電池。
  7. 【請求項7】 該正極の極端子と該負極の極端子の内の
    一方の極端子が、該中心線と交叉する該単位電池要素の
    一辺側において該中心線上に設けられた1つの端子によ
    り構成され、 該正極の極端子と該負極の極端子の内の他方の極端子
    が、該一方の極端子と同じく該一辺側に設けられるとと
    もに該一方の極端子の両側に設けられた2つの端子によ
    り構成されていることを特徴とする、請求項5記載の平
    板積層型電池。
  8. 【請求項8】 該正極の極端子と該負極の極端子の内の
    一方の極端子が、該中心線と交叉する該単位電池要素の
    一辺側において設けられた複数の端子により構成され、 該正極の極端子と該負極の極端子の内の他方の極端子
    が、該一方の極端子と同じく該一辺側に設けられるとと
    もに該一方の極端子の外側に設けられた複数の端子によ
    り構成されていることを特徴とする、請求項5記載の平
    板積層型電池。
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