JP2002117904A - リチウム二次電池 - Google Patents

リチウム二次電池

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 過充電時の電池の膨れを抑制させることによ
り、電池の過充電時の腐食性ガスや有毒性ガスの漏洩な
らびに電池の膨れによる使用機器の破損を防止すると共
に確実に且つ有効に電池の過充電に対する安全性を向上
させた電池を提供する 【解決手段】 正極及び負極を有する電池要素が外装
材によって密閉された平板状のリチウム二次電池におい
て、下記過充電試験によって電池外へガスが漏洩するこ
となく、該試験直後の電池の厚み(A)が試験前の電池
の厚みの200%以下であることを特徴とするリチウム
二次電池。 過充電試験 電池電圧が3Vにある電池を、上限電圧を10Vとした
範囲で、1.8Cの電流で200分間充電し続ける。た
だし、1Cは、電池電圧2.7Vから4.2V定電圧で
電流値が0になるまで充電して得られた容量を1時間で
放電するための電流値である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はリチウム二次電池に関
し、詳しくは、平板形状を有するリチウム二次電池に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年開発されてきている高エネルギー密
度のリチウム二次電池は、そのエネルギー密度の高さ故
に、電池の誤用や使用機器の故障等による発火、発煙等
の危険性が高まっている。このような背景から、近年、
リチウム二次電池そのものに安全性機能を付与した電池
設計技術の開発が盛んに進められている。即ち、リチウ
ム二次電池の安全性の確保は、より高エネルギー密度化
された現在の電池設計において、必要不可欠な課題の一
つとなっている。
【0003】電池の安全性確保の中では、特に過充電に
対する安全性確保が重要な課題の一つである。これは、
リチウム二次電池を充電する際に何らかの原因で所定以
上の電気が流れると電池が過充電状態となり、リチウム
デンドライトの析出等によって内部短絡等が起こり、電
池温度の上昇を伴って電池の発煙、発火等の事故に繋が
る危険性が極めて高いためである。
【0004】一般に、リチウム二次電池は、過充電状態
になると、先ず電解液等の分解によりガスの発生が起こ
る。ガス発生が生じると、電池の破裂、漏液等に繋がる
ばかりでなく、この状態が続くことによって最終的に電
池温度が上昇し、発煙、発火等の事故に繋がることさえ
もある。そのような観点から、これまでに過充電に対す
る種々の防止方法が提案されてきた。
【0005】過充電防止策の具体的方法としては、電池
の温度上昇によるセパレータの融解を利用したシャット
ダウンによる方法、電池外部に付属させた電子回路によ
る制御方法、過充電時の電解液等の分解によって発生す
るガスを利用した安全弁による機械的電流遮断方法等が
知られている。しかしながら、セパレータによるシャッ
トダウン方法は、過充電時の暴走反応が急激であるた
め、過充電保護として十分に機能させるのが困難なのが
実情である。
【0006】また、電子回路による制御方法や安全弁に
よる機械的電流遮断方法は、電池の設計上電子回路や安
全弁等の制御装置を搭載できない等設計上の制約があ
り、また、電池のコストが高くなる欠点がある。さら
に、たとえこれらの制御装置が搭載できたとしても、回
路の誤作動や充電器の誤用等による危険性や特に高電流
充電等により急激な過充電暴走反応により電池遮断が遅
れる危険性も考え併せると、必ずしもこれだけで充分な
過充電保護策とは言えない。
【0007】このような状況下、上記の過充電防止策の
中では、近年、電池そのものに安全性機能を付与させよ
うとする電池設計の流れから、有機物を電解液中に添加
して過充電時の化学反応を利用する方法が注目され、そ
のための種々の添加剤が提案されている。有機物添加剤
を使用した過充電防止策の基本的な概念は、満充電時の
正極電位より貴な電位に酸化電位を有する有機化合物を
電解液に添加することにより、過充電状態で正極電位が
上昇した際に有機添加剤の酸化反応を引き起こして過充
電時の電池内暴走反応を抑制しようとするものである。
【0008】従来提案されている方法は、添加剤の酸化
生成物の物性により2つの方法に分類できる。1つ目の
方法は、有機添加剤の酸化体が電解液に可溶で且つ酸化
還元反応の可逆性が良いような有機添加剤を使用し、過
充電状態で正負極間を添加剤が往復して過充電電流を消
費する方法(レドックスシャトル法)である。一方、2
つ目の方法は、過充電状態で添加剤の酸化重合による正
極上の被膜の形成により電流遮断が起こると共にその際
に生成する発生ガスを利用して確実に電池の安全弁を作
動させる方法である(芳香族化合物酸化重合法)。後者
の方法は、機械的電流遮断による方法と有機物添加剤の
過充電時の重合反応による方法の組み合わせによる過充
電防止法と言える。前者の方法は、特開平7−3026
14号公報、特開平9−17447号公報、特開平9−
50822号公報、特開平9−231976号公報等に
記載され、後者の方法は、特開平9−106835号公
報、特開平9−171840号公報、特開平9−232
001号公報等に記載されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来のレドックスシャ
トル法や芳香族化合物酸化重合法は、低電流の過充電に
対しては発火、発煙等の弊害を防止する十分な機能を有
する場合もあるが、一般に、高電流の過充電においては
暴走反応が急激になるため、添加剤の化学反応による制
御が間に合わず、過充電保護として機能しないことが多
い。
【0010】例えば、レッドクスシャトル法では、添加
剤の酸化体の安定性が低く、特に過充電のような電池温
度が上昇する場合に、添加剤が劣化してしまい、実際の
過充電時にその防止機能を失う可能性がある。さらに、
この方法では、過充電時のガス発生を抑制できない場合
が多く、過充電時の電池の圧迫等による腐食ガスや有毒
ガスの漏洩や電池の膨れによる使用装置の破損等の弊害
が依然残されている。
【0011】一方、芳香族化合物酸化重合法は、実際の
作用機構としては、前記の安全弁による過充電制御と併
用して、重合反応の際に生成する発生ガスを用いて確実
に電池の安全弁を作動させることにあるとされている。
即ち、この方法も、前記の機械的電流遮断装置との併用
で初めて有効な方法であるため、前記の設計上の制約が
あるばかりでなく、過充電時に積極的にガスを発生させ
るため、これらの発生ガスによる使用機器の腐食や有機
ガス等の有毒ガスの漏洩等の欠点が残されている。
【0012】即ち、電池そのものに安全性機能を付与さ
せようとする電池設計においては、従来、必ずガス発生
という問題があり、その結果、電池の膨れという問題が
生じる。特に、平板型の電池においては、厚さ方向に電
池は膨れやすいため、ガス発生による問題は一層深刻で
ある。本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、
その目的は、過充電時の電池の膨れを抑制させることに
より、電池の過充電時の腐食性ガスや有毒性ガスの漏洩
ならびに電池の膨れによる使用機器の破損を防止すると
共に確実に且つ有効に電池の過充電に対する安全性を向
上させた電池を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の目
的を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、過充電時の電池
内暴走反応のトリガーは初期の電池の膨れにあり、これ
を最小限に食い止めるとその後の大量のガス発生を抑制
することができ、電池の膨れによる使用機器の破損なら
びに電池からの腐食性ガス、有毒性ガスの漏洩を防止で
きるばかりでなく電池温度上昇による電池の発煙、発火
もまた防止できることを見出し、本発明を完成した。
【0014】即ち、本発明の要旨は、下記に存する。 (1)正極及び負極を有する電池要素が外装材によって
密閉されたリチウム二次電池において、下記過充電試験
によって電池外へガスが漏洩することなく、該試験直後
の電池の厚み(A)が試験前の電池の厚みの200%以
下であることを特徴とするリチウム二次電池。 過充電試験 電池電圧が3Vにある電池を、上限電圧を10Vとした
範囲で、1.8Cの電流で200分間充電し続ける。た
だし、1Cは、電池電圧2.7Vから4.2V定電圧で
電流値が0になるまで充電して得られた容量を1時間で
放電するための電流値である。
【0015】(2)過充電試験直後の電池要素の総厚み
(B)が試験前の電池要素の総厚みの200%以下であ
る(1)に記載のリチウム二次電池。 (3)過充電試験直後の電池の厚み(A)と電池要素の
総厚み(B)との差が2mm以下である(1)または
(2)に記載のリチウム二次電池。 (4)平板状の単位電池要素が厚さ方向に複数個積層さ
れて電池要素を構成すると共に、各単位電池要素の正極
の一部及び負極の一部が、単位電池要素間相互で束ねら
れて正極端子部及び負極端子部を構成してなり、前記正
極端子部及び/又は前記負極端子部近傍の電池要素側面
が、絶縁材料で被覆されてなる(1)乃至(3)のいず
れか1つに記載のリチウム二次電池。
【0016】(5)絶縁材料が、正極端子部から負極端
子部に亘る電池要素側面全体を被覆してなる(4)に記
載のリチウム二次電池。 (6)フィルム状の外装材によって、その周縁部同士が
接合されてなる接合片部と電池要素を被包している被包
部とが形成されてなり、少なくとも一部の前記接合片部
が前記被包部に沿うように折曲されてなる(1)乃至
(5)のいずれか1つに記載のリチウム二次電池。
【0017】(7)接合片部が被包部に固定されてなる
(6)に記載のリチウム二次電池。 (8)外装材の厚みが0.2mm以下である(1)乃至
(7)のいずれか1つに記載のリチウム二次電池。 (9)電池の厚みが2mm以上である(1)乃至(8)
のいずれか1つに記載のリチウム二次電池。
【0018】(10)電池の容量が100mAh以上で
ある(1)乃至(9)のいずれか1つに記載のリチウム
二次電池。 (11)外装材が合成樹脂層と金属層とが積層されたラ
ミネートフィルムよりなる(1)乃至(10)のいずれ
か1つに記載のリチウム二次電池。 (12)電解質が、非流動性電解質を有する(1)乃至
(11)のいずれか1つに記載のリチウム二次電池。
【0019】(13)電解質が、LiPF6を含有して
なる(1)乃至(12)のいずれか1つに記載のリチウ
ム二次電池。 (14)正極が、コバルト酸リチウム及び/又はニッケ
ル酸リチウムを含む(1)乃至(13)のいずれか1つ
に記載のリチウム二次電池。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明のリチウム二次電池は、過
充電試験の結果電池外へガスが漏洩することなく、且つ
該試験直後の電池の厚み(A;外装材の厚さや電池要素
の厚さ、膨れによって生じることのある空隙による厚さ
を含む電池全体の厚さ)が試験前の電池の厚みの200
%以下、好ましくは190%以下である。ここで、過充
電試験は、電池電圧が3Vにある電池を、上限電圧を1
0Vとした範囲で、1.8Cの電流で200分間充電し
続ける。ただし、1Cは、電池電圧2.7Vから4.2
V定電圧で電流値が0になるまで充電して得られた容量
(以下単に「電池容量」と称することがある)を1時間
で放電するための電流値であり、従って、1.8Cは1
Cの電流値の1.8倍の電流値となる。このような電池
を用いれば、電池の過充電時の腐食性ガスや有毒性ガス
の漏洩ならびに電池の膨れによる使用機器の破損を防止
すると共に確実に且つ有効に電池の過充電に対する安全
性を向上させた本質安全機能を有する電池が実現でき
る。また、このような、上記過充電試験による膨れが小
さいリチウム二次電池は、より過酷な過充電条件下に晒
した場合でもより安全であるという利点がある。
【0021】ただし、上記過充電試験で全く膨れのない
リチウム二次電池を得るのも現実的ではないので、通
常、該試験直後の電池の厚み(A)は、試験前の電池の
厚みの101%以上、好ましくは110%以上、さらに
好ましくは120%以上である。このようなリチウム二
次電池を得るためには、過充電時の初期のガス発生を抑
制することが肝要である。換言すれば、前記過充電試験
後の電池要素の膨れは、ガス発生そのものに由来する空
隙の増加によるのではなく、電池要素そのものの膨れに
由来させるのが肝要である。この点において、本発明の
リチウム二次電池は、前記過充電試験後の電池要素の総
厚み(B)を試験前の好ましくは200%以下、さらに
好ましくは190%以下とする。ただし、この場合も、
上記過充電試験で全く膨れのないリチウム二次電池を得
るのも現実的ではないので、通常、該試験直後の電池要
素の厚み(B)は、試験前の電池要素の厚みの101%
以上、好ましくは110%以上、さらに好ましくは12
0%以上である。
【0022】前記過充電試験前のリチウム二次電池全体
の厚さは、通常5mm以下、好ましくは4.5mm以
下、さらに好ましくは4mm以下である。このような薄
型のリチウム二次電池に対して本発明の効果は特に大き
い。ただし、あまりに薄い電池は、容量が小さすぎた
り、製造が困難だったりすると共に、過充電による問題
そのものが相対的に大きくないので、通常0.5mm以
上、好ましくは1mm以上、さらに好ましくは2mm以
上である。
【0023】また、前記のように、前記過充電試験後の
電池要素の膨れは、ガス発生そのものに由来する空隙の
増加によるのではなく、電池要素そのものの膨れに由来
させるのが肝要であるので、上記過充電試験終了後の電
池全体の厚みと電池要素の総厚みとの差は、好ましくは
1.5mm以下、さらに好ましくは1.2mm以下、さ
らに好ましくは1mm以下、最も好ましくは0.5mm
以下とする。ただし、上記差が極端に小さいリチウム二
次電池が現実的に得難いばかりでなく、外装材の厚みが
存在するので、通常は0.01mm以上、好ましくは
0.05mm以上とする。
【0024】電池容量は、そのものがあまり大きくない
場合には、過充電による問題そのものが緩和されるの
で、本発明においては、100mAh以上、特に200
mAh以上とするのが効果が顕著である。ただし、あま
り容量が大きい電池は現実的に得難いので、通常200
0mAh以下とする。電池要素を収納する外装材は、形
状可変性を有するものが好ましい。その結果、種々の形
状の電池を作成しやすいばかりでなく、真空状態下で外
装材を封止した場合に、電池要素の電極間の貼り合わせ
を強化する機能を付与することができ、その結果、サイ
クル特性などの電池特性を向上させることができる。外
装材の厚さは、薄ければ薄いほど電池の体積エネルギー
密度や重量エネルギー密度が大きくなるので好ましいば
かりでなく、強度そのものが相対的に低いので本発明の
効果が特に顕著となる。外装材の厚みは通常0.2mm
以下、好ましくは0.15mm以下である。ただし、あ
まりに薄いのは強度不足が顕著になり、水分等も透過し
やすくなるので、通常0.01mm以上、好ましくは
0.02mm以上である。
【0025】外装材の材料としては、アルミニウム、ニ
ッケルメッキした鉄、銅等の金属、合成樹脂等を用いる
ことができる。好ましくは、金属と合成樹脂とが積層さ
れたラミネートフィルムが用いられる。このラミネート
フィルムを用いることにより、ケース部材の薄膜化・軽
量化が可能となり、電池全体としての容量を向上させる
ことができる。
【0026】ラミネートフィルムとしては、図12
(A)に示すように、金属層40と合成樹脂層41が積
層されたものを使用することができる。この金属層40
は水分の浸入の防止あるいは形状保持性を維持させるも
ので、アルミニウム、鉄、銅、ニッケル、チタン、モリ
ブデン、金等の単体金属やステンレス、ハステロイ等の
合金又は酸化アルミニウム等の金属酸化物でもよい。特
に加工性の優れたアルミニウムが好ましい。
【0027】金属層40の形成は、金属箔、金属蒸着
膜、金属スパッター等を用いて行うことができる。合成
樹脂層41は、ケース部材の保護あるいは電解質による
侵触を防止したり、金属層と電池要素等との接触を防止
したり、あるいは金属層の保護のために用いられるもの
で、本発明において合成樹脂は、弾性率、引張伸び率は
制限されるものではない。従って本発明における合成樹
脂は一般にエラストマーと称されるものも含むものとす
る。
【0028】合成樹脂としては、熱可塑性プラスチッ
ク、熱可塑性エラストマー類、熱硬化性樹脂、プラスチ
ックアロイが使われる。これらの樹脂にはフィラー等の
充填材が混合されているものも含んでいる。また、ラミ
ネートフィルムは、図12(B)に示すように金属層4
0の外側面に外側保護層として機能するための合成樹脂
層41を設けると共に、内側面に電解質による腐蝕や金
属層と電池要素との接触を防止したり金属層を保護する
ための内側保護層として機能する合成樹脂層42を積層
した三層構造体とすることができる。
【0029】この場合、外側保護層に使用する樹脂は、
好ましくはポリエチレン、ポリプロピレン、変性ポリオ
レフィン、アイオノマー、非晶性ポリオレフィン、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリアミド等耐薬品性や機械
的強度に優れた樹脂が望ましい。内側保護層としては、
耐薬品性の合成樹脂が用いられ、例えばポリエチレン、
ポリプロピレン、変性ポリオレフィン、アイオノマー、
エチレン−酢酸ビニル共重合体等を用いることができ
る。
【0030】また、複合材は図13に示すように金属層
40と保護層形成用合成樹脂層41、耐蝕層形成用合成
樹脂層42間にそれぞれ接着材層43を設けることもで
きる。さらにまた、ケース部材同士を接着するために、
複合材の最内面に溶着可能なポリエチレン、ポリプロピ
レン等の樹脂からなる接着層を設けることもできる。こ
れらの金属、合成樹脂あるいは複合材を用いてケースが
形成される。ケースの成形はフィルム状体の周囲を融着
して形成してもよく、シート状体を真空成形、圧空成
形、プレス成形等によって絞り成形してもよい。また、
合成樹脂を射出成形することによって成形することもで
きる。射出成形によるときは、金属層はスパッタリング
等によって形成されるのが通常である。
【0031】外装材に凹部よりなる収容部を設けるには
絞り加工等によって行うことができる。外装材は、加工
が容易である点でフィルム状をものを使用するのが好ま
しい。前記過充電試験に対してふくれの少ないリチウム
二次電池を得るためには、過充電の初期に電池が膨らも
うとするのを抑えるような手段を設けることが肝要であ
る。
【0032】即ち、過充電時の電池の膨れは、主に、電
極の歪み、電極(活物質)の膨張ならびに過充電時の電
解液等の分解反応によるガス発生に起因する。これらの
中で、過充電時の電極の歪み及び電池内でのガス発生
は、理由は未だ詳らかではないが、過充電時に電極間に
圧迫を加えると抑制できる。本発明では、電池の膨れを
防止する具体的な手法として、過充電時に電極間に圧迫
を加える手法を用いることが好ましい。ここで、この電
極間への荷重は、通常の使用範囲では、電池の短絡等の
弊害に繋がるため、過充電状態時にのみ強く電極間に圧
迫が加わる方法が好ましい。通常、過充電時において
は、電極の厚みは特に正極からのリチウムイオンの脱ド
ープが終了する充電深度付近から顕著に増加する。この
ような具体的な方法としては、例えば、電池要素を収納
する外装材を、膨れを抑制するように強固に貼り合わせ
たり、特に膨れやすい、電流を取り出す部分近傍の電池
要素の部分を固着したりする方法を挙げることができ
る。特に、前者の方法は、過充電時の外装材の変形を極
力抑制することにより電極の膨張が最も著しい過充電状
態時のみ電極が強く圧迫することができるので好まし
い。
【0033】また、熱収縮性高分子材料で外装材を被包
する方法、高強度の外装材を使用する方法等も挙げられ
る。さらに、これらの方法と、公知の過充電防止剤を使
用した過充電防止策とを組み合わせることができる。そ
の結果、過充電に対する安全性をより向上させることが
できる。
【0034】例えば、有機添加剤としては、分子量が5
00以下であり満充電時の正極電位よりも貴な電位に可
逆性酸化還元電位を有する、π電子軌道を有する有機化
合物(特開平7−302614号公報)や;ハロゲン原
子及びメトキシ基を有する芳香族化合物(特開平9−1
7447号公報);満充電時の電圧以上の電池電圧で重
合する芳香族化合物(特開平9−106835号公報及
び特開平9−171840号公報);及び、ナフタレ
ン、アントラセン及びフェナンスレンから選ばれた少な
くとも一種の芳香族炭化水素(特開平9−231976
号公報及び特開平9−232001号公報)等を挙げる
ことができる。
【0035】好ましくは、過充電防止剤として、満充電
時の正極電位より貴で且つ使用する電解液の酸化電位よ
り卑な電位に酸化電位を有する有機化合物を電池中に存
在させる。このような有機化合物としては、具体的に
は、置換アニソール類、アルキルベンゼン類、ジフェニ
ルアルカン類、ビフェニル、ナフタレン、アントラセ
ン、置換芳香族環を有するエステル類等が挙げられる。
これらの中では、過充電時の酸化反応でガスが発生しな
い化合物が好適に用いられる。過充電時にガスが発生す
る化合物を用いる場合は、その発生量が極少量となる量
のようにその存在量を制御するのが好ましい。
【0036】以下、正極と負極と非流動性電解質とを有
する平板状の単位電池要素を厚さ方向に複数個積層して
なる電池要素を、フィルム状の外装材によって密閉収納
されたリチウム二次電池を例として、リチウム二次電池
の具体的構成をさらに詳細に説明する。図1は実施の形
態に係る電池の分解斜視図、図2はこの電池の要部の断
面図、図3は電池要素の概略的な斜視図、図4は電池の
斜視図である。
【0037】この電池は、電池要素1を外装材3の凹部
に収容した後、電池要素1の端子部(タブ4a,4b)
付近にエポキシ樹脂やアクリル樹脂等の絶縁材料5を注
入し、その後外装材2を外装材3に被せ、真空封止によ
り外装材2、3の周縁部2a、3aを接合したものであ
る。図1の通り、外装材2は平板状である。外装材3は
方形箱状の凹部よりなる収容部3bと、この収容部3b
の4周縁からフランジ状に外方に張り出す周縁部3aと
を有した浅い無蓋箱状のものである。
【0038】図3の通り、電池要素1は、複数の単位電
池要素を厚さ方向に積層したものである。この単位電池
要素からは、タブ4a又は4bが引き出されている。正
極からの各タブ4a同士は束ねられて(即ち、相互に重
ね合わされ)、正極リード21が接合されて正極端子部
が形成されている。負極からのタブ4b同士も束ねら
れ、負極リード21が接合されて負極端子部が形成され
ている。
【0039】外装材3の収容部3b内に電池要素1が収
容され、絶縁材料5がタブ4a、4b近傍に注入され、
正極端子部及び負極端子部近傍の電池要素側面が絶縁材
料で被覆された後、外装材2が被せられる。電池要素1
から延出した1対のリード21は、それぞれ外装材2、
3の1辺部の周縁部2a、3a同士の合わせ面を通って
外部に引き出される。その後、減圧(好ましくは真空)
雰囲気下で外装材2、3の4周縁の周縁部2a、3a同
士が熱圧着、超音波溶着などの手法によって気密に接合
され、電池要素1が外装材2、3内に封入される。その
後、絶縁材料5は加熱等によって硬化処理に供され、絶
縁材料5が端子部近傍で完全に固着する。完全に固着す
る前に外装材は封止されているので、固着時に電池の形
状が変化することはほとんどない。
【0040】周縁部2a、3a同士が接合されることに
より、接合片部4A、4F、4Gが形成される。この接
合片部4A、4F、4Gは、電池要素1を被包している
被包部4Bから外方に張り出している。そこで、この接
合片部4A、4F、4Gを被包部4Bに沿うように折曲
し、接着材や接着テープ(図示略)等によって被包部4
Bの側面に留め付けられる(固定される)。
【0041】上記の絶縁材料5としては、合成樹脂が好
適であり、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹
脂などが例示されるが、中でもエポキシ樹脂又はアクリ
ル樹脂が硬化時間が短いので好適である。特に、アクリ
ル樹脂は、電池性能に悪影響を及ぼす可能性が低いので
最も好ましい。絶縁材料は、未硬化の流動性のある状態
で端子部近傍に供給され、硬化によって完全に端子部近
傍で固着する。
【0042】図1においては、絶縁材料は、正極端子部
と負極端子部とのそれぞれ別個に供給されているが、本
発明においては、過充電時の安全性をより高めるため、
正極端子部から負極端子部に亘る電池要素の側面全体を
被覆するのが好ましい。図1では、外装材2、3が別体
となっているが、本発明では、図5のように外装材2、
3が一連一体となっていても良い。図5では、外装材3
の一辺と外装材2の一辺とが連なり、外装材2が外装材
3に対し屈曲可能に連なる蓋状となっている。この外装
材2、3が連なる一辺から、収容部3bの凹部が形成さ
れており、この一辺においては接合片部が形成されてい
ない以外は接合片部と同一の構成のものとなる。
【0043】この図5の場合でも、電池要素1を収容部
3bに収容した後、電池要素1のタブ4a、4b付近に
絶縁材料を注入する。図1、5では、収容部3bを有し
た外装材3と平板状の外装材2とが示されているが、本
発明では図6のように、それぞれ浅箱状の収容部6b、
7bと、該収容部6b、7bの4周縁から張り出す周縁
部6a、7aとを有した外装材6、7によって電池要素
1を被包してもよい。図6では、外装材6、7が一連体
となっているが、前記図1と同様にこれらは別体となっ
ていてもよい。
【0044】図1、5、6の構成においては、電池要素
の収容部が予め形成されているため、電池要素をよりコ
ンパクトに収容でき、また収容自体も容易である。上記
の説明においては、電池要素を収容部に収容した後、端
子部近傍に絶縁材料が注入されているが、この場合、周
縁部の合わせ面や電池要素と外装材との間に絶縁材料が
付着・流入して周縁部の接合を阻害したり、設計通りの
電池形状にならなかったりすることがある。そこで、電
池要素の端子部近傍に絶縁材料を供給した後に電池要素
を収容部に収容することによって、上記の問題点を回避
することができる。特に、図6の場合は、電池要素を収
容後に絶縁材料を供給しても電池要素の略上半分には絶
縁材料は供給できないので、この製造方法は好ましい。
一方、この方法においては、絶縁材料が供給された状態
のハンドリングが容易でない電池要素を運搬し、外装材
に配置する必要があるので製造時の取り扱いに注意を要
する。この点においては前者の方法が好ましいと言え
る。
【0045】本発明では、図7のように1枚の平たいシ
ート状の外装材8を中央辺8aに沿って2ツ折り状に折
り返して第1片8Aと第2片8Bとの2片を形成し、こ
れら第1片8Aと第2片8Bとの間に電池要素1を介在
させ、図8の如く、第1片8Aと第2片8Bの周縁部8
b同士を接合して電池要素1を封入してもよい。この場
合も、電池要素1のタブ4a、4b付近に絶縁材料を付
着させる前又は後に、外装材8の第1片8Aと第2片8
Bとを重ね合わせて電池要素1を封入する。また、接合
片部は被包部に沿って折曲され留め付けられる。
【0046】このように構成された電池にあっては、接
合片部を被包部に沿わせて折曲し、さらに接着剤や接着
テープで固定しているため、この場合も過充電の初期に
おける電池要素のふくれを有効に防止でき、また電池の
側面の強度、剛性が高い。もちろん、折曲された接合片
部が被包部から離反することも防止される。また、電池
の側面の強度、剛性が高いので、側面に衝撃を受けた場
合でも、活物質に剥れが生じることが防止される。
【0047】また、端子部(タブ4a、4b)近傍に絶
縁材料5が充填されているので、過充電の初期における
電池要素のふくれを有効に防止でき、さらには短絡が防
止される。この端子部近傍の電池要素側面の被覆におい
ては、特に、正極と負極との間にこれらよりも大きいス
ペーサを設け、このスペーサのはみ出し部同士を相互に
固着するのが好ましい。
【0048】即ち、電池要素にあっては、例えば図18
に示されるように、スペーサ13が正極11及び負極1
3から若干はみ出させてはみ出し部13aを形成し、正
極11と負極13との短絡を防止している。このはみ出
し部13a同士を絶縁材料で固着することにより、電池
要素が積層方向に拘束されるため、過充電時であっても
電池要素の膨れが防止され、電池の熱暴走が防止され
る。無論、絶縁材料は、電池要素の側面全体に亘って供
給することができ、また好ましい。絶縁材料を注入する
には、図17のように外装材3内に絶縁材料注入装置5
0のノズル51を挿入し、電池要素1の側端面に絶縁材
料を注入するのが好ましい。
【0049】この場合、図14、15、16に示すよう
に、タブ4a又は4bを備えた側端面の両隅角部R1
6と、各タブ4a、4bの付け根の両側R2、R3
4、R5のように複数箇所に絶縁材料を注入するのが好
ましい。注入された絶縁材料は、電池要素側面を毛細管
現象等の作用によって正極端子部と負極端子部とを含む
一辺全体に浸透する。この注入装置50は、複数(6
本)のノズルを備え、絶縁材料を一度に複数注入するこ
とができる。
【0050】また、図16の通り、タブ4a、4bの両
サイドの付け根部分に絶縁材料を注入する場合、注入点
(注入ノズル51の中心)はタブ4a又は4bから2m
m以内とされるのが好ましい。このようにタブ4a、4
bの両サイドの付け根に絶縁材料を注入した場合、この
絶縁材料ははみ出し部13a同士を固着するだけでな
く、前記図5の場合と同様に正極端子部及び負極端子部
の少なくとも一部が絶縁材料5で覆われた構成も併せて
得られる。
【0051】以上の構成にあっては、フィルム状の外装
材の貼り合わせによって形成された接合片部を電池要素
を被包した被包部に沿って折曲したが、より好ましくは
被包部の付け根から折曲する。この場合、接合片部は被
包部の付け根で1回だけ折曲してもよく、また複数回折
曲してもよい。複数回折曲する場合にあたっては、接合
片部の先端縁が、該接合片部と被包部との間に介在させ
るように折曲するのが好ましい。これにより、接合片部
の先端縁が外気から隔絶され、先端縁から水分や空気等
の侵入を防止できる。
【0052】接合片部を被包部に留め付けるために使用
することができる接着剤としては、エポキシ系接着剤、
アクリル系接着剤、ウレタン系接着剤、ホットメルト系
接着剤または合成ゴム系接着剤等が挙げられるが、硬化
時間が短く、且つ、非水系電池の製造の際に用いられる
露点の低い環境下においても容易に硬化するホットメル
ト系接着剤が好ましい。
【0053】過充電時に電池内のガス発生を抑制するに
は、電極間に荷重がかかるようにするのが好ましいが、
この電極間にかける単位面積当たりの荷重は、正極にコ
バルト酸リチウムを用いた場合、通常0.2kg/cm
2以上、好ましくは0.4kg/cm2以上、さらに好ま
しくは、0.55kg/cm2以上である。電池要素
は、正極及び負極並びにスペーサを有する平板状の単位
電池要素を厚さ方向に複数積層してなる平板積層型電池
要素とすることができる。以下に単位電池要素の好適な
構成について説明する。
【0054】図9は、このリチウム二次電池要素の単位
電池要素の好適な一例を示すものである。この単位電池
要素は、正極集電体22及び正極活物質層23からなる
正極、スペーサ(電解質層)24、並びに、負極活物質
層25及び負極集電体26からなる負極を積層したもの
である。リチウムデンドライトの析出を抑制するため、
負極は正極よりも大きくされる。また、短絡を防止する
ため、スペーサ24は正極及び負極よりも大きくされ
る。スペーサを正負極よりも大きくすることによって、
前述のように、単位電池要素のスペーサーのはみ出し部
相互を固着することができる。この単位電池要素を複数
個積層して電池要素とするのであるが、この積層に際し
ては、正極を上側とし負極を下側とした順姿勢(図9)
の単位電池要素と、これとは逆に正極を下側とし負極を
上側とした逆姿勢(図示略)の単位電池要素とを交互に
積層する。即ち、積層方向に隣り合う単位電池要素は同
極同士を(即ち、正極同士及び負極同士)が対面するよ
うに積層される。
【0055】この単位電池要素の正極集電体22からは
正極タブ4aが延設され、負極集電体26からは負極タ
ブ4bが延設されている。図9のように正極集電体と負
極集電体との間に正極活物質層、スペーサ及び負極活物
質層を積層した単位電池要素の代わりに、図10に示す
ように、正極集電体15a又は負極集電体15bを芯材
としてその両面に正極活物質層11a又は負極活物質層
12aを積層してなる正極11、負極12を準備し、こ
の正極11と負極12とを図11の如くスペーサ(電解
質層)13を介して交互に積層して単位電池要素として
もよい。この場合は、1対の正極11と負極12との組
み合わせ(厳密には正極11の集電体15aの厚み方向
の中心から負極12の集電体15bの厚み方向の中心ま
で)が単位電池要素に相当する。
【0056】電極の平面形状は任意であり、四角形、円
形、多角形等にすることができる。図9、11の通り、
集電体22、26又は15a、15bには、通常、リー
ド結合用のタブ4a、4bが連設される。電極が四角形
であるときは、通常図3に示すように電極の一辺のサイ
ド近傍に正極集電体より突出するタブ4aを形成し、ま
た、負極集電体のタブ4bは他サイド近傍に形成する。
【0057】複数の単位電池要素を積層するのは、電池
の高容量化を図る上で有効であるが、この際、単位電池
要素それぞれからのタブ4aとタブ4bの夫々は、通
常、厚さ方向に結合されて正極と負極の端子部が形成さ
れる。その結果、大容量の電池要素1を得ることが可能
となる。タブ4a、4bには、図2に示すように、薄片
状の金属からなるリード21が結合される。その結果、
リード21と電池要素の正極及び負極とが電気的に結合
される。タブ4a同士、4b同士の結合及びタブ4a、
4bとリード21との結合はスポット溶接等の抵抗溶
接、超音波溶着あるいはレーザ溶接によって行うことが
できる。
【0058】本発明においては、上記正極リードと負極
リードの少なくとも一方のリード21好ましくは両方の
リードとして、焼鈍金属を使用するのが好ましい。その
結果、強度のみならず折れ曲げ耐久性に優れた電池とす
ることができる。リードに使用する金属の種類として
は、一般的にアルミや銅、ニッケルやSUSなどを用い
ることができる。正極のリードとして好ましい材料はア
ルミニウムである。また、負極のリードとして好ましい
材質は銅である。
【0059】リード21の厚さは、通常1μm以上、好
ましくは10μm以上、更に好ましくは20μm以上、
最も好ましくは40μm以上である。薄すぎると引張強
度等リードの機械的強度が不十分になる傾向にある。ま
た、リードの厚さは、通常1000μm以下、好ましく
は500μm以下、さらに好ましくは100μm以下で
ある。厚すぎると折り曲げ耐久性が悪化する傾向にあ
り、また、ケースによる電池要素の封止が困難になる傾
向にある。リードに後述する焼鈍金属を使用することに
よる利点は、リードの厚さが厚いほど顕著である。
【0060】リードの幅は通常1mm以上20mm以
下、特に1mm以上10mm以下程度であり、リードの
外部への露出長さは通常1mm以上50mm以下程度で
ある。使用する電池要素は、前記のような平板状の単位
電池要素を厚さ方向に積層してなる平板積層型電池であ
ってもよいが、例えば、正極及び負極を電解質層を介し
て積層した積層体を巻回してなる巻回型電池であっても
よい。いずれの場合も、正極と負極との間にはスペーサ
を介在させ、これを正負極よりも大きくするのが好まし
い。いずれの場合においても、電池要素としては、リチ
ウム二次電池を使用する。以下、リチウム二次電池に使
用する材料について説明する。
【0061】正極集電体としては、アルミニウム、ニッ
ケル、SUS等各種の金属を使用することができるが、
好ましくはアルミニウムである。集電体の厚さは、通常
1μm以上、好ましくは3μm以上、さらに好ましくは
5μm以上であり、また、通常30μm以下、好ましく
は25μm以下、さらに好ましくは20μm以下であ
る。薄ければ薄いほど、体積エネルギー密度及び重量エ
ネルギー密度の観点から好ましいが、あまりに薄いのは
強度等の点でハンドリングが困難になりやすい。集電体
は、通常の金属箔のような板状や、パンチングメタルの
ようなメッシュ状であってよい。集電体の表面は、必要
に応じて粗面化処理しておくことができる。
【0062】リチウム二次電池の正極に用いことができ
る活物質としては、リチウムイオンを吸蔵放出可能な化
合物として無機化合物でも有機化合物でも使用できる。
無機化合物としてはFe、Co、Ni、Mn、等の遷移
金属の酸化物、リチウムと遷移金属との複合酸化物、遷
移金属硫化物等が挙げられる。具体的には、遷移金属酸
化物としてMnO、V25、V613、TiO2等を例示
でき、リチウムと遷移金属との複合酸化物としてニッケ
ル酸リチウム、コバルト酸リチウム、マンガン酸リチウ
ム等を例示でき、遷移金属硫化物としてTiS2、Fe
S等を例示できる。有機化合物としては、例えばポリア
ニリン等の導電性ポリマー等が挙げられる。また、これ
らの任意の無機化合物、有機化合物を任意の量混合して
正極活物質として用いる方法も好適に使用される。好ま
しくは、リチウムと遷移金属との複合酸化物、特に、マ
ンガン、ニッケル及びコバルトからなる群から選ばれる
少なくとも1種の遷移金属酸化物とリチウムとを含有す
る複合酸化物である。中でも、コバルトとリチウムとを
含む複合酸化物やニッケルとリチウムとを含む複合酸化
物を使用した際は、過充電時にデンドライトが発生しや
すいので、本発明の効果が特に顕著である。正極活物質
の粒径は、レ−ト特性、サイクル特性等の電池特性が向
上するため、通常1〜30μm、好ましくは1〜10μ
mである。
【0063】負極集電体としては、銅、ニッケル、SU
S等各種の金属を使用することができるが、好ましくは
銅である。集電体の厚さは、通常1μm以上、好ましく
は3μm以上、さらに好ましくは5μm以上であり、ま
た、通常30μm以下、好ましくは25μm以下、さら
に好ましくは20μm以下である。薄ければ薄いほど、
体積エネルギー密度及び重量エネルギー密度の観点から
好ましいが、あまりに薄いのは強度等の点でハンドリン
グが困難になりやすい。集電体は、通常の金属箔のよう
な板状や、パンチングメタルのようなメッシュ状であっ
てよい。集電体の表面は、必要に応じて粗面化処理して
おくことができる。
【0064】負極に使用できる活物質としては、リチウ
ム金属の外、リチウムを吸蔵放出可能な各種の化合物を
使用することができる。具体的には、リチウム金属;リ
チウム−アルミニウム合金、リチウム−ビスマス−カド
ミウム合金、リチウム−スズ−カドミウム合金等のリチ
ウム合金;グラファイト、コークス等の炭素材料等を挙
げることができる。また、珪素、スズ、亜鉛、マンガ
ン、鉄、ニッケル等の酸化物や硫酸鉛を使用することも
できる。リチウム金属やリチウム合金を用いると、充電
の際にデンドライトが生成しやすく特に過充電時の安全
性が低下する傾向にあるため、グラファイトやコークス
等の炭素材料が好ましい。負極活物質の粒径は、初期効
率、レ−ト特性、サイクル特性等の電池特性が向上する
ため、通常1〜50μm、好ましくは15〜30μmで
ある。
【0065】活物質層は、通常上記活物質の外、バイン
ダーを含有する。使用するバインダーとしては、電解液
等に対して安定である必要があり、耐候性、耐薬品性、
耐熱性、難燃性等が望まれる。バインダーとしてはシリ
ケート、ガラスのような無機化合物や、主として高分子
からなる各種の樹脂が使用できる。樹脂としては例え
ば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリー1,1−ジ
メチルエチレンなどのアルカン系ポリマー;ポリブタジ
エン、ポリイソプレンなどの不飽和系ポリマー;ポリス
チレン、ポリメチルスチレン、ポリビニルピリジン、ポ
リ−N−ビニルピロリドンなどの環を有するポリマー;
ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポ
リメタクリル酸ブチル、ポリアクリル酸メチル、ポリア
クリル酸エチル、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、
ポリアクリルアミドなどのアクリル誘導体系ポリマー;
ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラ
フルオロエチレン等のフッ素系樹脂;ポリアクリロニト
リル、ポリビニリデンシアニドなどのCN基含有ポリマ
ー;ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコールなどのポリ
ビニルアルコール系ポリマー;ポリ塩化ビニル、ポリ塩
化ビニリデンなどのハロゲン含有ポリマー;ポリアニリ
ンなどの導電性ポリマーなどが使用できる。また上記の
ポリマーなどの混合物、変成体、誘導体、ランダム共重
合体、交互共重合体、グラフト共重合体、ブロック共重
合体などであっても使用できる。これらの樹脂の分子量
は、好ましくは10000−3000000、さらに好
ましくは100000−1000000である。低すぎ
ると活物質層の強度が低下し、高すぎると粘度が高くな
り電極の形成が困難になる傾向にある。
【0066】活物質100部に対するバインダーの配合
量としては、好ましくは0.1−30部、さらに好まし
くは1−20部である。バインダーの量が少なすぎると
電極の強度が低下することがあり、多すぎるとイオン伝
導度が低下する傾向にある。活物質層中には必要に応じ
て導電材料、補強材など各種の機能を発現する粉体、充
填材などを含有していても良い。導電材料としては、上
記活物質に適量混合して導電性を付与できるものであれ
ば特に制限は無いが、通常、アセチレンブラック、カー
ボンブラック、黒鉛などの炭素粉末や、各種の金属のフ
ァイバー、箔などが挙げられる。炭素粉末導電性物質の
DBP吸油量は120cc/100g以上が好ましく、
特に150cc/100g以上が電解液を保持するとい
う理由から好ましい。補強材としては各種の無機、有機
の球状、繊維状フィラーなどが使用できる。
【0067】電極は、活物質層を構成する材料を含有す
る塗料を集電体上に塗布・乾燥することによって製造す
ることができる。また、その後、活物質層を圧密処理に
供することもできる。塗料の組成や、乾燥条件、圧密条
件等を制御することによって、活物質層中におけるバイ
ンダーの体積分率を制御することができる。必要に応じ
て、活物質層と集電体との間の接着性を向上させるた
め、これらの間にアンダーコートプライマ層を設けるこ
とができる。
【0068】アンダーコートプライマー層を用いる場
合、その組成としてはカーボンブラック、グラファイ
ト、金属粉体などの導電性粒子を添加した樹脂や、導電
性の有機共役系樹脂を例示できる。好ましくは導電性粒
子に、活物質としても機能しうるカーボンブラック、グ
ラファイトを使用するとよい。また樹脂としても、活物
質として機能しうるポリアニリン、ポリピロール、ポリ
アセン、ジスルフィド系化合物、ポリスルフィド系化合
物などを用いると、容量を減少させないため好ましい。
導電性粒子を添加した樹脂を主成分とする組成の場合、
導電性粒子に対する樹脂の割合は、1−300重量%と
することが好ましい。低すぎると塗膜強度が低下して、
電池使用時、工程上での剥離などが生じ好ましくない。
高すぎると伝導度が低下して電池特性が低下する。特に
好ましくは、5−100重量%の範囲とすることが好ま
しい。アンダーコートプライマー層の膜厚は、通常0.
05〜10μm、好ましくは0.1〜1μmである。薄
すぎると塗布が困難になり均一性が確保できなくなる。
厚すぎると電池の体積容量を損なう。
【0069】正極、負極内には通常イオン移動相が形成
される。電極中におけるイオン移動相の占める割合は、
高い方がイオン移動が容易になり、レイト特性上は好ま
しい一方で低い方が容量的には高くなる。好ましくは1
0〜50体積%である。イオン移動相の材料としては、
後述する電解質層中の電解質と同様のものが使用でき
る。正極活物質層及び負極活物質層の膜厚は容量的には
厚い方が、レイト上は薄い方が好ましい。膜厚は通常2
0μm以上、好ましくは、30μm以上、さらに好まし
くは50μm以上、最も好ましくは80μm以上であ
る。正極及び負極膜厚は、通常200μm以下、好まし
くは150μm以下である。
【0070】正極と負極との間の電解質層には、電解質
が存在する。電解質は、通常イオン移動相として電極中
にも存在する。リチウム二次電池に使用される電解質
は、通常支持電解質であるリチウム塩を非水系溶媒に溶
解してなる電解液を有する。非水系溶媒としては、比較
的高誘電率の溶媒が好適に用いられる。具体的にはエチ
レンカーボネート、プロピレンカーボネート等の環状カ
ーボネート類、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボ
ネート、エチルメチルカーボネートなどの非環状カーボ
ネート類、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒド
ロフラン、ジメトキシエタン等のグライム類、γ−ブチ
ルラクトン等のラクトン類、スルフォラン等の硫黄化合
物、アセトニトリル等のニトリル類等を挙げることがで
きる。中でも、沸点が150℃以上、特に200℃以上
の高沸点溶媒を使用するのが好ましい。このような高沸
点溶媒としては、プロピレンカーボネート、エチレンカ
ーボネート、ブチレンカーボネート、γ−ブチロラクト
ン等を挙げることができる。中でも高沸点溶媒としてプ
ロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、γ−ブ
チロラクトンを使用するのが好ましい。
【0071】以上の非水系溶媒は、複数種を併用するこ
とができる。前記高沸点溶媒を使用する場合、使用する
非水系溶媒に対する前記高沸点溶媒の割合は、好ましく
は60体積%以上、さらに好ましくは70体積%以上、
さらに好ましくは80体積%以上、最も好ましくは90
体積%以上とする。また、複数の溶媒を併用する場合の
非水系溶媒全体としての沸点を200℃以上とするのが
好ましい。高沸点溶媒を使用することによって、リチウ
ム二次電池要素を形状可変性ケースに収納しても、高温
下等での電池の形状変化(変形)を抑制することができ
る。なお、「沸点X℃以上」とは、圧力1atmのもと
で室温からX℃まで加熱しても蒸気圧が1atmを越え
ないことを意味する。即ち、圧力1atmのもとで室温
から200℃まで加熱した場合、常に蒸気圧が1atm
以下であることを意味する。
【0072】なお、非水系溶媒は、粘度が1mPa・s
以上であることが好ましい。電解質に使用する支持電解
質であるリチウム塩としては、LiPF6、LiAs
6、LiSbF6、LiBF4、LiClO4、LiI、
LiBr、LiCl、LiAlCl、LiHF2、Li
SCN、LiSO3CF2等を挙げることができる。これ
らのうちでは特にLiPF6及びLiClO4が好適であ
る。LiPF6は、電池性能上最も好ましい一方で分解
しやすい化合物であり、その結果過充電時にガスが発生
しやすい化合物なので、本発明の効果が特に大きい。こ
れら支持電解質の電解液における含有量は、通常0.5
〜2.5mol/lである。
【0073】電解質は、非流動性を有するものが好まし
い。その結果、電池要素を形状可変性を有するケースに
収納しても、電解液の液漏れ等が有効に防止できる。こ
のような非流動性電解質としては、具体的には、完全固
体型の電解質の外、ポリマーにより前記電解液を保持し
た、いわゆるポリマー電解質が挙げられる。ポリマー電
解質は、通常上記非水電解液をポリマーによって保持す
ることによってゲル状を呈する。ポリマーの電解液に対
する濃度は、使用するポリマーの分子量にもよるが、通
常0.1〜30重量%である。濃度が低すぎるとゲルを
形成しにくくなり、電解液の保持性が低下して流動、液
漏れの問題が生じることがある。また濃度が高すぎると
粘度が高くなりすぎて工程上困難を生じるとともに、電
解液の割合が低下してイオン伝導度が低下しレート特性
などの電池特性が低下する傾向にある。電解質を保持す
るポリマーとしては、アルキレンオキシドユニットを有
するアルキレンオキシド系高分子や、ポリフッ化ビニリ
デンやフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共
重合体のようなフッ素系高分子等、上記機能を有する各
種のポリマーを挙げることができる。
【0074】非流動性電解質を形成する方法としては、
あらかじめポリマーを電解液に溶解させた電解質塗料を
非流動化処理する方法や、電解液に重合性ゲル化剤を含
有させた電解質塗料を架橋反応させる方法など必要に応
じた材料・製法を採用することができる。非流動性電解
質の形成を、電解液に重合性ゲル化剤を含有させた塗料
を架橋反応させる方法で行う場合には、紫外線硬化や熱
硬化などの重合処理を施すことによって高分子を形成す
るモノマーを重合性ゲル化剤として電解液に添加するこ
とにより塗料を調製する。
【0075】重合性ゲル化剤としては、例えばアクリロ
イル基、メタクリロイル基、ビニル基、アリル基等の不
飽和二重結合を有するものが挙げられる。具体的には、
例えば、アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エ
チル、エトキシエチルアクリレート、メトキシエチルア
クリレート、エトキシエトキシエチルアクリレート、ポ
リエチレングリコールモノアクリレート、エトキシエチ
ルメタクリレート、メトキシエチルメタクリレート、エ
トキシエトキシエチルメタクリレート、ポリエチレング
リコールモノメタクリレート、N,N−ジエチルアミノ
エチルアクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルア
クリレート、グリシジルアクリレート、アリルアクリレ
ート、アクリロニトリル、N−ビニルピロリドン、ジエ
チレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコ
ールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアク
リレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ジ
エチレングリコールジメタクリレート、トリエチレング
リコールジメタクリレート、テトラエチレングリコール
ジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリ
レート、ポリアルキレングリコールジアクリレート、ポ
リアルキレングリコールジメタクリレート、トリメチロ
ールプロパンアルコキシレートトリアクリレート、ペン
タエリスリトールアルコキシレートトリアクリレート、
ペンタエリスリトールアルコキシレートテトラアクリレ
ート、ジトリメチロールプロパンアルコキシレートテト
ラアクリレートなどが例示できる、これらは複数種を併
用することができる。これらの中で特に好ましくはエチ
レンオキシド基を複数含有するジアクリレート、トリア
クリレートである。電解液中における重合性ゲル化剤の
含有量は特に制限されないが、好ましくは1重量%以上
である。含有量が低いと高分子の形成効率が低下し、電
解液を非流動化しにくくなる。他方、あまりに多すぎる
と未反応モノマーの残留や電解質塗料としての操作性が
悪くなるので、通常30重量%以下とする。
【0076】非流動性電解質を、あらかじめポリマーを
含有した電解質塗料を非流動化する方法においては、ポ
リマーとして、高温で電解液に溶解し、常温でゲル状電
解質を形成する高分子を使用するのが好ましい。即ち、
高温で電解液に溶解したポリマーを常温にすることによ
ってゲル状電解質とする。高温時の温度としては通常5
0〜200℃、好ましくは100〜160℃である。あ
まりにも低温で溶解するようであると、非流動化電解質
の安定性が低下する。溶解温度が高すぎると、電解液成
分、ポリマー等の分解を引き起こすことがあり得る。非
流動化の方法としては、電解液を室温で放置することが
好ましいが、強制冷却することもできる。使用できるポ
リマーとしては、例えば、ポリビニルピリジン、ポリ−
N−ビニルピロリドン等の環を有するポリマー;ポリメ
タクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリメタ
クリル酸ブチル、ポリアクリル酸メチル、ポリアクリル
酸エチル、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリア
クリルアミドなどのアクリル誘導体系ポリマー;ポリフ
ッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン等のフッ素系樹脂;
ポリアクリロニトリル、ポリビニリデンシアニド等のC
N基含有ポリマー;ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコ
ール等のポリビニルアルコール系ポリマー;ポリ塩化ビ
ニル、ポリ塩化ビニリデン等のハロゲン含有ポリマー等
が挙げられる。これらの中、好ましくはポリメタクリル
酸メチル、ポリアクリロニトリル、ポリエチレンオキシ
ド、あるいはそれらの変性体を使用する。上記のポリマ
ーの混合物、変成体、誘導体、ランダム共重合体、交互
共重合体、グラフト共重合体、ブロック共重合体等を使
用することもできる。これらのポリマーの重量平均分子
量は、好ましくは10,000〜5,000,000の範
囲である。分子量が低いとゲルを形成しにくくなり、他
方、あまり分子量が高いと粘度が高くなりすぎて取り扱
いが難しくなる。
【0077】電解質中には、必要に応じて、電池の性能
向上のために各種の添加剤を添加することができる。こ
のような機能を発現させる添加剤としては、特に限定は
されないが、トリフルオロプロピレンカーボネート、
1,6−ジオキサスピロ[4,4]ノナン−2,7−ジ
オン、12−クラウン−4−エーテル、ビニレンカーボ
ネート、カテコールカーボネート、無水コハク酸などが
挙げられる。
【0078】前述のように電池中に過充電防止剤を含有
させておくことができるが、これら過充電防止剤は、通
常電解質中に存在する。電解質層は、通常、多孔性シー
トからなるスペーサ中に電解質を含浸させてなる。電解
質層の厚みは、通常1〜200μm、好ましくは、5〜
100μmである。
【0079】多孔性シートとしては、具体的には厚さ通
常1μm以上、好ましくは5μm以上、また通常200
μm以下、好ましくは100μm以下、さらに好ましく
は50μm以下のものが使用される。空隙率は、通常1
0〜95%、好ましくは30〜85%程度である。多孔
性シートの材料としては、ポリオレフィン又は水素原子
の一部もしくは全部がフッ素置換されたポリオレフィン
を使用することができる。具体的には、ポリオレフィン
等の合成樹脂を用いて形成した微多孔性膜、不織布、織
布等を用いることができる。また、粉体とバインダーと
からなる薄膜を使用することができる。
【0080】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細
に説明するが、本発明は下記実施例により何ら限定され
るものではなく、その要旨を変更しない範囲において適
宜変更し実施することができる。なお組成中の部は、重
量部を示す。 正極製造例1 コバルト酸リチウム90部、アセチレンブラック5部、
ポリフッ化ビニリデン5部及びN−メチル−2−ピロリ
ドン80部を混練機により2時間混練し正極塗料1とし
た。
【0081】次に、正極塗料1を20μm厚のアルミニ
ウム集電体基材上に、エクストルージョン型のダイコー
ティングによって塗布、乾燥し、活物質がバインダーに
よって集電体上に結着された多孔質膜からなる活物質層
を形成させた。ついで、ロールプレス(カレンダー)を
用いて圧密後、切断し、正極1とした。 正極製造例2 コバルト酸リチウム90部の代わりに、コバルト酸リチ
ウム45部及びニッケル酸リチウム45部を使用した正
極塗料2を用いたこと以外、正極製造例1と同様にし
て、正極2を得た。 負極製造例 グラファイト(粒径15μm)90部、ポリフッ化ビニ
リデン10部及びンーメチル−2−ピロリドン100部
を、混練機により2時間混練し負極塗料1とした。
【0082】次に、負極塗料1を20μm厚の銅集電体
基材上にエクストルージョン型のダイコーティングによ
って塗布、乾燥し、活物質がバインダーによって集電体
上に結着された多孔質膜からなる活物質層を形成させ
た。ついで、ロールプレス(カレンダー)を用いて圧密
後、切断し、負極1とした。 電解質塗料作成例1 1M濃度のLiPF6を含有する、エチレンカーボネー
ト、プロピレンカーボネート及びフェニルエーテルの混
合液(体積比率;エチレンカーボネート:プロピレンカ
ーボネート:フェニルエーテル=7.3:7.3:1)
925部、テトラエチレングルコールジアクリレート4
4部、ポリエチレンオキシドトリアクリレート22部、
重合開始剤2部及び添加剤(無水コハク酸)9部を混合
攪拌溶解し、電解質塗料1とした。 電解質塗料作成例2 エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート及びフ
ェニルエーテルの混合比を、体積比で6.2:6.2:
1としたこと以外電解質塗料製造例1と同様にして、電
解質塗料2とした。 実施例1 正極1、負極1に電解質塗料1を塗布し、別に電解質塗
料1に浸したポリエチレン製多孔質フィルムを間に挟ん
で積層した後、90℃で10分加熱することにより電解
質を非流動化して、図9に示すような、正極、負極、及
び非流動化性電解質を有する平板状の単位電池要素を作
成した。
【0083】得られた単位電池要素を積層後、正極同士
ならびに負極同士の端子部を束ね、それぞれの端子部に
電流を取り出すリードを接続した。その後、アルミニウ
ム層の両面に樹脂層を有する厚さ約100μmのラミネ
ートフィルムを対向成形した図5のような外装材に収容
後、テトラエチレングルコールジアクリレート133
部、ポリエチレンオキシドトリアクリレート67部、重
合開始剤1部からなる絶縁材料を、図14〜図17のよ
うに正極端子部及び負極端子部付近に適量注入して、正
極端子部から負極端子部に亘る電池要素側面全体を被覆
した。ラミネートフィルムを真空シールで封入後、リー
ドを取り出した辺を除く接合片部を被包部に沿うように
折曲した。その後、電池を90℃で3分間加熱して、絶
縁材料による端子部の固着を行った。折曲された接合片
部は外装材被包部側面に市販のエポキシ系接着剤で接着
して平板状電池Aを作成した。このように作成した電池
の電池容量は650mAhであった。
【0084】平板状電池Aに対して過充電試験を行なっ
た。即ち、0.65Aの定電流で、公称使用電圧間の充
放電を3サイクル行った。放電状態の電池の厚みは3.
9mm(電池要素の総厚みは3.7mm)であった。次
に上限電圧を10Vに設定し、電池を3V状態から1.
8C(1.17A)の定電流で200分間充電し続けた
結果、過充電後の電池の厚みは5.9mm(電池要素の
総厚み5.7mm)であった。また、過充電時のガスの
漏洩は全く観測されず、電池表面の最高温度は108℃
であった。このような電池は、過充電後に電池に圧力を
加えても外装材の破れによるガスの漏洩は観測されなか
った。
【0085】続いて、平板状電池Aを用いて、上限電圧
を10Vに設定し、電池を放電状態から1.95Aの定
電流で120分間或いは3Aの定電流で80分間充電し
続けた結果、電池表面の最高温度はそれぞれ、136
℃、165℃となり、過充電状態での電池の発煙、発火
は観測されず、上記の電池は高電流下での過充電に耐え
うる安全性の高い電池であることが判った。 実施例2 電解質塗料1の代わりに電解質塗料2を用いた以外は実
施例1の平板状電池Aの製造と同様の方法で平板状電池
Bを作成した。このように作成した電池の電池容量は6
50mAhであった。
【0086】平板状電池Bを、0.65Aの定電流で、
使用電圧間の充放電を3サイクル行った。放電状態の電
池の厚みは3.7mm(電池要素の総厚みは3.5m
m)であった。次に上限電圧を10Vに設定し、電池を
3V状態から1.8C(1.17A)の定電流で200
分間充電し続けた結果、過充電後の電池の厚みは6.4
mm(電池要素の総厚みは5.9mm)であった。ま
た、過充電時のガスの漏洩は全く観測されず、電池表面
の最高温度は107℃であった。このような電池は、過
充電後に電池に圧力を加えても外装材の破れによるガス
の漏洩は観測されなかった。
【0087】続いて、平板状電池Bを用いて、上限電圧
を10Vに設定し、電池を放電状態から1.95Aの定
電流で120分間或いは3Aの定電流で80分間充電し
続けた結果、電池表面の最高温度はそれぞれ、117
℃、130℃であり、過充電状態での電池の発煙、発火
は観測されず、上記の電池Bは高電流下での過充電に耐
えうる安全性の高い電池であることが判った。 実施例3 正極1の代わりに正極2を用いたこと以外は実施例1と
同様にして平板状電池Cを作成した。このように作成し
た電池の電池容量は700mAhであった。
【0088】平板状電池Bを、0.7Aの定電流で、使
用電圧間の充放電を3サイクル行った。放電状態の電池
の厚みは3.90mm(電池要素の総厚みは3.7m
m)であった。次に上限電圧を10Vに設定し、電池を
3V状態から1.8C(1.26A)の定電流で200
分間充電し続けた結果、過充電後の電池の厚みは6.9
mm(電池要素の総厚みは6.4mm)であった。ま
た、過充電時のガスの漏洩は全く観測されず、電池表面
の最高温度は117℃であった。このような電池は、過
充電後に電池に圧力を加えても外装材の破れによるガス
の漏洩は観測されなかった。 実施例4 シール部(接合片部)の折曲のみで被包部への固着を行
わなかったこと以外は実施例3と同様にして平板状電池
Dを作成した。このように作成した電池の電池容量は7
00mAhであった。
【0089】平板状電池Dを、0.7Aの定電流で、使
用電圧間の充放電を3サイクル行った。放電状態の電池
の厚みは3.9mm(電池要素の総厚みは3.7mm)
であった。次に上限電圧を10Vに設定し、電池を3V
状態から1.8C(1.26A)の定電流で200分間
充電し続けた結果、過充電後の電池の厚みは7.3mm
(電池要素の総厚みは6.8mm)であった。また、過
充電時のガスの漏洩は全く観測されず、電池表面の最高
温度は123℃であった。このような電池は、過充電後
に電池に圧力を加えても外装材の破れによるガスの漏洩
は観測されなかった。 比較例1 端子部の固着及びシール部の被包部への接着を行わなか
ったこと以外実施例1と同様にして平板状電池Eを作成
した。このように作成した電池の電池容量は650mA
hであった。
【0090】得られた平板状電池Eを、0.65Aの定
電流で、公称使用電圧間の充放電を3サイクル行った。
放電状態の電池の厚みは3.9mm(電池要素の総厚み
は3.7mm)であった。次に上限電圧を10Vに設定
し、電池を3V状態から1.8C(1.17A)の定電
流で200分間充電し続けた結果、過充電中に電池は膨
れ、72分後に発煙し、過充電時のガスの漏洩が観測さ
れた。その際の、電池表面の最高温度は140℃であっ
た。
【0091】また、平板状電池Eを用いて、上限電圧を
10Vに設定し、電池を放電状態から1.95Aの定電
流で充電し続けた結果、38分後に電池は発火した。 比較例2 電解質塗料1の代わりに電解質塗料2を用いた以外は比
較例1と同様にして平板状電池Fを作成した。このよう
に作成した電池の電池容量は650mAhであった。
【0092】得られた平板状電池Fを、0.65Aの定
電流で、使用電圧間の充放電を3サイクル行った。放電
状態の電池の厚みは3.9mm(電池要素の総厚みは
3.7mm)であった。次に上限電圧を10Vに設定
し、電池を3V状態から1.8C(1.26A)の定電
流で200分間充電し続けた結果、過充電後の電池の厚
みは17.1mm(電池要素の総厚みは6.3mm)で
あった。また、電池表面の最高温度は92℃であり、過
充電時のガスの漏洩は観測されなかったが、このような
電池は、過充電後の電池を手で押しつぶすと外装材が破
れガスの漏洩が観測された。 比較例3 正極1の代わりに正極2を用いた以外は比較例1と同様
にして平板状電池Gを作成した。このように作成した電
池の電池容量は700mAhであった。
【0093】得られた平板状電池Gを、0.70Aの定
電流で、使用電圧間の充放電を3サイクル行った。放電
状態の電池の厚みは3.8mm(電池要素の総厚みは
3.6mm)であった。次に上限電圧を10Vに設定
し、電池を3V状態から1.8C(1.26A)の定電
流で200分間充電し続けた結果、過充電後の電池の厚
みは15.0mm(電池要素の総厚みは6.5mm)で
あった。また、電池表面の最高温度は115℃であり、
過充電時のガスの漏洩は観測されなかったが、このよう
な電池は、過充電後の電池を手で押しつぶすと外装材が
破れガスの漏洩が観測された。
【0094】
【発明の効果】本発明によれば、リチウム二次電池の、
特に過充電時の安全性にかかわる固有の問題を解明し、
過充電時の電池の膨れを抑制することにより、過充電時
の使用機器の損傷ならびに発生ガスによる使用機器の腐
食や有機ガス等の有毒ガスの漏洩を防止すると共に電池
の安全性を向上させたリチウム二次電池を提供すること
ができる。従って、本質安全機能を有するリチウム二次
電池が実現し、他の過充電対策を施さなくても安全なリ
チウム二次電池とすることができる。また、他の過充電
対策と併用することによってより安全なリチウム二次電
池とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係る電池の分解斜視図である。
【図2】実施の形態に係る電池の要部の断面図である。
【図3】実施の形態に係る電池の電池要素を示す斜視図
である。
【図4】実施の形態に係る電池の斜視図である。
【図5】別の実施の形態に係る電池の製造途中の斜視図
である。
【図6】さらに別の実施の形態に係る電池の製造途中の
斜視図である。
【図7】さらに異なる実施の形態に係る電池の製造途中
の斜視図である。
【図8】図7の実施の製作途中の平面図である。
【図9】単位電池要素の模式的な断面図である。
【図10】正極又は負極の模式的な断面図である。
【図11】電池要素の模式的な断面図である。
【図12】(A),(B)図はそれぞれ外装材を構成す
る複合材の一例を示す縦断面図である。
【図13】外装材を構成する複合材の他の例を示す縦断
面図である
【図14】別の実施の形態に係る電池の製造途中の斜視
図である。
【図15】図14の状態を模式的に示す平面図である。
【図16】図15の要部の拡大図である。
【図17】絶縁材料の注入状態を示す断面図である。
【図18】電池要素のタブ部分の拡大断面図である。
【符号の説明】
1 電池要素 2、3、6、7、8 外装材 4a、4b タブ 4A、4F 接合片部 4B、4G 被包部 5 絶縁材料 11 正極 11a 正極活物質 12 負極 12b 負極活物質 13 非流動性電解質層 15a 正極集電体 15b 負極集電体 21 リード 22 正極集電体 23 正極活物質 24 スペーサ(電解質層) 25 負極活物質 26 負極集電体 40 金属層 41、42 合成樹脂層 43 接着剤層 50 注入装置 51 ノズル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 橋本 喜一 神奈川県横浜市青葉区鴨志田町1000番地 三菱化学株式会社横浜総合研究所内 (72)発明者 川井 友博 神奈川県横浜市青葉区鴨志田町1000番地 三菱化学株式会社横浜総合研究所内 Fターム(参考) 5H011 AA01 AA13 AA17 CC02 CC06 CC10 DD06 DD13 DD21 KK01 5H029 AJ11 AJ12 AJ13 AJ15 AK03 AL07 AM03 AM04 AM05 AM07 AM16 BJ04 BJ12 BJ27 CJ00 CJ03 CJ05 CJ06 CJ23 DJ02 DJ03 EJ01 EJ12 HJ04 HJ12 HJ17 HJ18 HJ19 5H030 AA06 AS20 FF41 FF51

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 正極及び負極を有する電池要素が外装材
    によって密閉されたリチウム二次電池において、下記過
    充電試験によって電池外へガスが漏洩することなく、該
    試験直後の電池の厚み(A)が試験前の電池の厚みの2
    00%以下であることを特徴とするリチウム二次電池。 過充電試験 電池電圧が3Vにある電池を、上限電圧を10Vとした
    範囲で、1.8Cの電流で200分間充電し続ける。た
    だし、1Cは、電池電圧2.7Vから4.2V定電圧で
    電流値が0になるまで充電して得られた容量を1時間で
    放電するための電流値である。
  2. 【請求項2】 過充電試験直後の電池要素の総厚み
    (B)が試験前の電池要素の総厚みの200%以下であ
    る請求項1に記載のリチウム二次電池。
  3. 【請求項3】 過充電試験直後の電池の厚み(A)と電
    池要素の総厚み(B)との差が2mm以下である請求項
    1または2に記載のリチウム二次電池。
  4. 【請求項4】 平板状の単位電池要素が厚さ方向に複数
    個積層されて電池要素を構成すると共に、各単位電池要
    素の正極の一部及び負極の一部が、単位電池要素間相互
    で束ねられて正極端子部及び負極端子部を構成してな
    り、前記正極端子部及び/又は前記負極端子部近傍の電
    池要素側面が、絶縁材料で被覆されてなる請求項1乃至
    3のいずれか1つに記載のリチウム二次電池。
  5. 【請求項5】 絶縁材料が、正極端子部から負極端子部
    に亘る電池要素側面全体を被覆してなる請求項4に記載
    のリチウム二次電池。
  6. 【請求項6】 フィルム状の外装材によって、その周縁
    部同士が接合されてなる接合片部と電池要素を被包して
    いる被包部とが形成されてなり、少なくとも一部の前記
    接合片部が前記被包部に沿うように折曲されてなる請求
    項1乃至5のいずれか1つに記載のリチウム二次電池。
  7. 【請求項7】 接合片部が被包部に固定されてなる請求
    項6に記載のリチウム二次電池。
  8. 【請求項8】 外装材の厚みが0.2mm以下である請
    求項1乃至7のいずれか1つに記載のリチウム二次電
    池。
  9. 【請求項9】 電池の厚みが2mm以上である請求項1
    乃至8のいずれか1つに記載のリチウム二次電池。
  10. 【請求項10】 電池の容量が100mAh以上である
    請求項1乃至9のいずれか1つに記載のリチウム二次電
    池。
  11. 【請求項11】 外装材が合成樹脂層と金属層とが積層
    されたラミネートフィルムよりなる請求項1乃至10の
    いずれか1つに記載のリチウム二次電池。
  12. 【請求項12】 電解質が、非流動性電解質を有する請
    求項1乃至11のいずれか1つに記載のリチウム二次電
    池。
  13. 【請求項13】 電解質が、LiPF6を含有してなる
    請求項1乃至12のいずれか1つに記載のリチウム二次
    電池。
  14. 【請求項14】 正極が、コバルト酸リチウム及び/又
    はニッケル酸リチウムを含む請求項1乃至13のいずれ
    か1つに記載のリチウム二次電池。
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