JPH09212843A - 金属薄膜型磁気記録媒体 - Google Patents

金属薄膜型磁気記録媒体

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JPH09212843A
JPH09212843A JP1870196A JP1870196A JPH09212843A JP H09212843 A JPH09212843 A JP H09212843A JP 1870196 A JP1870196 A JP 1870196A JP 1870196 A JP1870196 A JP 1870196A JP H09212843 A JPH09212843 A JP H09212843A
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alloy
magnetic
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crystalline
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JP1870196A
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Yoshinobu Okumura
善信 奥村
Masahiko Yasui
雅彦 安井
Ken Akita
憲 秋田
Makoto Maeda
誠 前田
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Kubota Corp
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Kubota Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高保磁力化を達成し、磁気的異方性の制御に
よる非線形波形干渉の低減を図り、高記録密度化を可能
にした金属薄膜型磁気記録媒体を提供する。 【解決手段】 金属薄膜型磁気記録媒体1の媒体基板2
とCr下地層4との間に、結晶質のCr−Ni合金から
なるシード層3を形成することにより、磁性層の結晶を
(100)配向にする。結晶質のCr−Ni合金は、Ni
を36〜46原子%、残部実質的にCrからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハードディスク等
の磁気ディスク装置に使用される磁気記録媒体に関し、
より具体的には、磁気特性及び記録再生特性に優れた金
属薄膜型磁気記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ハードディスクに用いられる金属薄膜型
磁気記録媒体は、一般に図8に示す如く、Al合金から
なる非磁性のサブストレート(21)上に非晶質のNiP層
(22)が形成された媒体基板(2)に、実質的にCrからな
る下地層(4)、Co合金の磁性層(5)、カーボン等の保
護膜(6)を順次積層成膜して形成されている。
【0003】現在、金属薄膜型磁気記録媒体は、記録密
度(線記録密度)の向上に伴ない、記録分解能を高める必
要があり、そのために高保磁力と低ノイズ特性が要求さ
れている。一方、線記録密度の向上は、線形化等によっ
て除去することのできない非線形の波形干渉をもたらす
ため、記録分解能を劣化させる原因になっている。とこ
ろで、従来より、媒体基板の表面には、ヘッドと媒体と
の間の摩擦を軽減するために、テキスチャーと呼ばれる
微細な凹凸が円周方向に形成されることが多い。このテ
キスチャーはCo合金磁性層の周方向の磁気的異方性を
高めることになるため、保磁力の向上に対しても有効で
あることが知られている。しかし、この磁気的異方性が
大きくなると、非線形波形干渉は増大する傾向にある。
また、金属薄膜型磁気記録媒体は、トラック密度の向上
により低ノイズ特性が要求されている。このため、トラ
ック全体に占めるトラックエッジでの媒体ノイズを低減
させることが重要になっているが、円周方向への磁気的
異方性に起因して、この媒体ノイズは増加する傾向にあ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、非線形波形干
渉を軽減し、かつ媒体ノイズの増加を防ぐために、媒体
基板の円周方向にテキスチャーを施さないと、磁性層の
磁気的異方性はなくなるが、所望レベルの保磁力を得ら
れない不都合がある。テキスチャーなしで保磁力を向上
させるには、磁性層のCo合金にPtを添加することが
有効であるが、Ptの添加はスパッタリング装置のター
ゲットが高価になること、さらに媒体ノイズが大きくな
る問題がある。本発明の目的は、磁性層における円周方
向の磁気的異方性が小さくなっても又は無くなっても高
保磁力化を達成することができ、非線形波形干渉の低減
による低ノイズ化を同時に達成した金属薄膜型磁気記録
媒体を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、媒体基板(2)とCr下地層(4)の間に、
最適化されたシード層(3)を設けたもので、シード層
(3)を結晶質のCr−Ni合金から形成するようにした
ものである。シード層(3)を構成する結晶質のCr−N
i合金として、Ni:36〜46原子%、残部実質的に
Crからなる結晶質Cr−Ni合金を示すことができ
る。
【0006】媒体基板(2)のサブストレート(21)の材料
としてAl合金を使用する場合、通常、サブストレート
(21)の剛性確保と、下地層の結晶配向性向上のために非
晶質のNiP層(22)が成膜されるため、結晶質Cr−N
i合金のシード層(3)はNiP層(22)の上に形成する
(図1参照)。NiP層(22)を形成した媒体基板(2)は、
ヘッドと媒体との間の摩擦を軽減するために、円周方向
にテキスチャーを施してもよい。一方、ヘッドの低浮上
化のために磁気記録媒体(1)に平坦度が要求される場合
には、スーパーフィニッシュ加工を施して表面を超平滑
化させることができる。なお、媒体基板(2)のサブスト
レート(21)の材料としてガラスを使用する場合、ガラス
は剛性に優れることから、NiP層(22)の形成が省略さ
れることがある。この場合、結晶質Cr−Ni合金のシ
ード層(3)はサブストレート(21)の上に直接形成する
(図2参照)。ガラスを使用する場合でも、NiP層(22)
を成膜することがあるが、この場合は、前記したAl合
金のサブストレートの場合と同様、NiP層(22)の上に
結晶質Cr−Ni合金のシード層(3)を形成する。
【0007】結晶質Cr−Ni合金からなるシード層
(3)の厚さは約100〜1000Åが望ましい。シード
層(3)の厚さが薄すぎるとシード層(3)の効果が十分に
発揮されず、これよりも厚くすると、その上に形成され
るCr下地層(4)及びCo合金磁性層(5)の粒子の粗大
化を招き、ノイズ向上に繋がることがあるからである。
また、シード層(3)の上に成膜されるCr下地層(4)の
厚さは、200〜1000Åとすることが適当であり、
400〜800Åとすることがより望ましい。これは、
下地層(4)の層厚を約800Åより厚くしても、磁気記
録媒体(1)の保磁力のさらなる向上は期待できないため
であり、1000Åよりも厚くすると、その上に形成さ
れるCo合金磁性層(5)の粒子の粗大化を招き、ノイズ
向上に繋がることがあるからである。
【0008】下地層(4)は、公知の如く、実質的にCr
から形成する。実質的にCrとは、必ずしも100%C
rである必要はなく、Crを約95%以上含有しておれ
ばよい。磁性層(5)は、Coを主成分とする公知のCo
合金から形成する。
【0009】
【作用】媒体基板(2)とCr下地層(4)との間に結晶質
Cr−Ni合金のシード層(3)を設けることにより、
その上に成膜されるCr下地層(4)の結晶が(110)
+(211)配向となり、更に下地層(4)の上に成膜され
るCo合金磁性層(5)の結晶が(100)配向となる。ま
た、結晶質Cr−Ni合金のシード層(3)上に形成され
た下地層(4)及び磁性層(5)は、微細化が促進される。
このように、Co合金磁性層(5)は結晶配向が(100)
となり、また微細化されることにより、高保磁力が達成
される。また、媒体基板(2)にテキスチャーを施した場
合であっても、Cr下地層(4)との間にシード層(3)を
設けたことにより、磁性層(5)の磁気的異方性は低減さ
れる。従って、磁気的異方性に起因する媒体ノイズの増
加は抑制され、かつ非線形波形の干渉を低減することが
できる。これまでは、媒体基板の周方向へのテキスチャ
ー形成効果として、Co合金磁性層の周方向の磁気的異
方性が大きくなると、円周方向の保磁力の方が半径方向
の保磁力に比べて大きくなる問題があったが、本発明で
は、シード層の存在により、高保磁力でありながら、円
周方向と半径方向の保磁力が略等しくなり、保磁力の異
方性を示すOR(orientation ratio)が1に近い磁気記
録媒体を得ることができる。ORとは、金属薄膜型磁気
記録媒体の円周方向の保磁力と半径方向の保磁力の比
(円周方向の保磁力/半径方向の保磁力)を表わし、OR
が1に近いほど、周方向への磁気的異方性の影響は制御
されていることを意味し、磁気記録媒体のサイドフリン
ジは小さく、また媒体ノイズも小さくなる。
【0010】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の金属薄膜型磁気
記録媒体(1)の部分断面図を示している。本発明の記録
媒体(1)は、Al合金またはガラスからなるサブストレ
ート(21)にNiP層(22)を形成した媒体基板(2)上に、
本発明の結晶質Cr−Ni合金のシード層(3)を形成
し、シード層(3)の上に、下地層(4)、磁性層(5)及び
保護膜(6)を、この順序で積層成膜している。図1で
は、NiP層(22)、結晶質Ni−Cr合金のシード層
(3)、下地層(4)、磁性層(5)及び保護膜(6)がサブス
トレート(21)に関して対称に成膜されており、両面で書
込み/読出しを行なえる構成としているが、各層を片面
にのみ成膜して、片面のみで書込み/読出しを行なう構
成とすることもできる。図2は、ガラスのサブストレー
ト(21)からなる媒体基板(2)に、本発明の結晶質Cr−
Ni合金のシード層(3)を直接形成した実施例である。
NiP層(22)、結晶質Ni−Cr合金のシード層(3)、
下地層(4)、磁性層(5)及び保護膜(6)の形成は、公知
の如く、DCスパッタリング法、メッキ法又は真空蒸着
法等の方法により行なうことができる。
【0011】なお、下地層(4)を結晶質Ni−Cr合金
のシード層(3)の上に成膜する際、Cr下地層(4)を所
望の結晶配向にするために、結晶質Ni−Crシード層
(3)及びNiP層(22)を赤外線ヒーター等によって約2
50〜300℃に加熱した状態で実施することが望まし
い。
【0012】
【実施例】実施例1 媒体基板に下記条件で各層の成膜を行ない、結晶質Cr
−Ni合金のシード層の形成による保磁力Hcの向上効
果を調べた。また、Cr下地層の層厚を変え、下地層の
層厚と保磁力Hcとの関係を調べた。なお、各層の成膜
にはDCスパッタリング装置を用いた。 [供試媒体(a)の作製] 媒体基板 サブストレート:Al合金製(3.5inch−31.5mil) NiP層 :厚さ10μm 表面処理 :超平滑加工処理 粗さ :Ra=10Å 結晶質Cr−Ni合金のシード層 組成:Ni40原子%、Cr残部 厚さ:400Å 下地層 組成:実質的にCr 厚さ:300Å、400Å、600Å、800Å及び1
000Åの5種類 成膜時の基板加熱温度:260℃ 成膜時のバイアス電圧:−200V 磁性層 組成:原子%にて、Cr14%、Ta6%、残部実質的
にCo 厚さ:250Å 成膜時のバイアス電圧:−200V 残留磁束密度(Brd):140Gμ 保護膜 厚さ:120Å 組成:実質的にC [比較媒体(X)の作製]比較のために、シード層を形成
していない比較媒体(X)を作製した。作製条件は、シー
ド層を形成していない点及び下地層の厚さが400Å、
600Å及び900Åの3種類である点以外は、供試媒
体(a)の作製条件と同じである。
【0013】各供試媒体(a)及び比較媒体(X)について、
保磁力Hcの測定結果を図3に示す。結晶質Cr−Ni
のシード層を形成することにより、Cr下地層の厚さが
同じである場合には、保磁力Hcは、約20%向上して
いることが認められる。また、供試媒体(a)について、
Cr下地層の層厚の増大と共に保磁力Hcは向上し、下
地層の層厚が約800Å以上となると、保磁力Hcの向
上効果はほぼ飽和していることが判る。
【0014】実施例2 以下の条件にて供試媒体(b)を作製して、供試媒体(b)の
結晶質Cr−Ni合金のシード層の形成による保磁力H
c及びORを測定し、比較媒体(Y)と比較した。なお、
各層の成膜にはDCスパッタリング装置を用いた。 [供試媒体(b)の作製] 媒体基板 サブストレート:Al合金製(3.5inch−31.5mil) NiP層 :厚さ10μm 表面処理 :テキスチャー処理 粗さ :Ra=29Å 結晶質Cr−Ni合金のシード層 実施例1と同じ 下地層 実施例1と同じ 磁性層 組成:原子%にて、Cr12%、Ta6%、残部実質的
にCo その他条件は実施例1と同じ 保護膜 実施例1と同じ [比較媒体(Y)の作製]比較のために、シード層を形成
していない比較媒体(Y)を作製した。作製条件は、シー
ド層を形成していない点及び下地層の厚さが400Å、
600Å及び900Åの3種類である点以外は、供試媒
体(b)の作製条件と同じである。
【0015】各供試媒体(b)及び比較媒体(Y)について、
保磁力Hcの測定結果を図4に示す。結晶質Cr−Ni
のシード層を形成することにより、Cr下地層の厚さが
同じである場合には、保磁力Hcは、約10%向上して
いることが認められる。また、供試媒体(b)について、
Cr下地層の層厚の増大と共に保磁力Hcは向上し、下
地層の層厚が約600Å以上となると、保磁力Hcの向
上効果はほぼ飽和していることが判る。
【0016】供試媒体(b)及び比較媒体(Y)のORの測定
結果を図5に示す。結晶質Cr−Niのシード層を形成
することにより、どの供試媒体(b)も比較媒体(Y)に比べ
ると、ORが1に近い値であり、周方向の磁気的異方性
が制御され、サイドフリンジ、媒体ノイズが改善されて
いることが判る。また、供試媒体(b)について、Cr下
地層の層厚の増大と共にORは減少し、下地層の層厚が
約600Å以上となると、ORの改善効果はほぼ飽和し
ていることが判る。
【0017】実施例3 次に、シード層を構成する結晶質Cr−Ni合金のNi
濃度を変えた供試媒体(c)を作製し、各濃度における保
磁力Hcを測定した。なお、各層の成膜にはDCスパッ
タリング装置を用いた。 [供試媒体(c)の作製] 媒体基板 サブストレート:Al合金製(3.5inch−31.5mil) NiP層 :厚さ10μm 表面処理 :テキスチャー処理 粗さ :Ra=29Å 結晶質Cr−Ni合金のシード層 組成:Ni30〜60原子%(図6参照)、Cr残部 厚さ:400Å 下地層 厚さ:400Å その他条件は、実施例1と同じ 磁性層 組成:原子%にて、Cr12%、Ta6%、残部実質的
にCo その他条件は実施例1と同じ 保護膜 実施例1と同じ
【0018】シード層を構成する結晶質Cr−NiのN
i濃度を30〜60原子%の範囲で変えたときの保磁力
Hcの測定結果を図6に示す。参考のため、同じ条件で
作製され、シード層を形成していない磁気記録媒体の保
磁力Hcを一点鎖線で示す。図6から、シード層のNi
含有量が約36〜46原子%の範囲のとき、従来よりも
優れており、特に約38〜44原子%の範囲で、従来よ
りも保磁力Hcが約10%向上していることが判る。
【0019】実施例4 実施例2で作製した供試媒体(b)及び比較媒体(Y)のう
ち、下地層の層厚が400Åの記録媒体について、X線
回析を行なった。測定結果を図7に示す。図7を参照す
ると、供試媒体(b)のCr下地層(4)の結晶が(110)
+(211)配向であり、更に下地層(4)の上に成膜され
るCo合金磁性層(5)の結晶が(100)配向となってい
ることが判る。また、結晶質Cr−Ni合金のシード層
(3)上に形成された下地層(4)及び磁性層(5)は、微細
化が促進していることが判る。なお、縦軸の強さを示す
数値は任意単位(arbitrary unit)である。
【0020】実施例5 以下の条件にて記録媒体を作製し、MRヘッドを用いて
記録再生特性を測定した。なお、各記録媒体の磁気特性
が異なると記録再生特性も異なるため、各記録媒体の保
磁力Hcは約2000Oe、残留磁束密度Brdは約1
40Gμとなるように、Co磁性層の成膜時のバイアス
電圧及び基板温度を変えて調整した。 [測定に使用する記録媒体の作製] No.1 実施例1で作製したシード層の層厚が400
Å、下地層の層厚が400Åの供試媒体(a) No.2 実施例1で作製したシード層の層厚を600
Å、下地層の層厚が400Åの供試媒体(a) No.3 実施例1の作製条件にて、シード層のNi濃度
を42原子%、層厚400Å、下地層の層厚を400Å
とした記録媒体 No.4 実施例1で作製した下地層の層厚が400Åの
比較媒体(X)(比較例)
【0021】上記記録媒体の記録再生特性を表1に示
す。なお、表1中、TAAは出力、SNmは媒体ノイズ
と信号強度との比、Nmは媒体のノイズを示している。
【0022】
【表1】
【0023】表1の記録再生特性を参照すると、結晶質
Cr−Niシード層を設けた本発明の磁気記録媒体No.
1〜No.3は、比較例である磁気記録媒体No.4に比べ、
ノイズ(Nm)は、ほぼ同程度であるが、出力(TAA)、
ノイズに対する信号の比(SNm)に関して優れているこ
とが判る。
【0024】なお、Cr−Niシード層の結晶質を非晶
質に代えて磁気記録媒体を作製し、下地層のCr及び磁
性層のCoの結晶配向を測定したところ、夫々、Cr
(200)、Co(110)であり、ORの測定値は、
1.4〜2.0と大きかった。この基板はテキスチャーを
施しており、テキスチャーの影響を受けたためと考えら
れる。これに対して、Cr−Niシード層が結晶質のと
きは、基板にテキスチャーを施した場合であっても、前
述したようにORは約1.2よりも小さく、テキスチャ
ーの影響を殆んど受けておらず、周方向への磁気的異方
性の影響は制御されている。
【0025】
【発明の効果】媒体基板と下地層との間に結晶質Cr−
Niのシード層を設けたことにより、その上に成膜され
るCr下地層の結晶が(110)+(211)配向となり、
さらにその上に成膜されるCo合金の磁性層の結晶が
(100)配向となるから、磁気記録媒体の高保磁力化を
達成することができる。また、結晶質Cr−Niのシー
ド層を設けたことにより、基板にテキスチャーを施した
場合でも、上記に示すようにCo磁性層の合金膜のは結
晶配向が(100)であり、これにより、高保磁力であり
ながら、円周方向と半径方向の保磁力を略等しくするこ
とができる。また、磁性層の周方向の磁気的異方性の低
減により、非線形波形による干渉を低減することがで
き、記録再生特性の改善を達成できる。このように、本
発明の金属薄膜型磁気記録媒体は、基板にテキスチャー
を施しても、高保磁力化と高記録再生特性を同時に達成
することができ、記録密度の向上に対応することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】結晶質Cr−Niのシード層を形成した金属薄
膜型磁気記録媒体の部分断面図である。
【図2】本発明の異なる実施例を示す金属薄膜型磁気記
録媒体の部分断面図である。
【図3】供試媒体(a)の下地層の厚さと保磁力との関係
を示すグラフである。
【図4】供試媒体(b)の下地層の厚さと保磁力との関係
を示すグラフである。
【図5】供試媒体(b)の下地層の厚さとORとの関係を
示すグラフである。
【図6】シード層を形成する結晶質Cr−NiのNi濃
度と保磁力との関係を示すグラフである。
【図7】供試媒体(b)のX線回析結果を示すグラフであ
る。
【図8】従来の金属薄膜型磁気記録媒体の部分断面図で
ある。
【符号の説明】
(1) 金属薄膜型磁気記録媒体 (2) 媒体基板 (3) 結晶質Cr−Niシード層 (4) 下地層 (5) 磁性層 (6) 保護膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前田 誠 大阪府大阪市浪速区敷津東1丁目2番47号 株式会社クボタ内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性の媒体基板(2)上に、Cr下地層
    (4)、磁性層(5)及び保護膜(6)を順次積層してなる金
    属薄膜型磁気記録媒体に於いて、媒体基板(2)とCr下
    地層(4)の間に、結晶質のCr−Ni合金からなるシー
    ド層(3)を形成したことを特徴とする金属薄膜型磁気記
    録媒体。
  2. 【請求項2】 結晶質のCr−Ni合金は、Ni:36
    〜46原子%、残部実質的にCrからなる請求項1に記
    載の金属薄膜型磁気記録媒体。
JP1870196A 1996-02-05 1996-02-05 金属薄膜型磁気記録媒体 Withdrawn JPH09212843A (ja)

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JP1870196A JPH09212843A (ja) 1996-02-05 1996-02-05 金属薄膜型磁気記録媒体
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