JPH09210881A - 検鏡試料作成用シートおよび検鏡試料作成装置 - Google Patents

検鏡試料作成用シートおよび検鏡試料作成装置

Info

Publication number
JPH09210881A
JPH09210881A JP1417996A JP1417996A JPH09210881A JP H09210881 A JPH09210881 A JP H09210881A JP 1417996 A JP1417996 A JP 1417996A JP 1417996 A JP1417996 A JP 1417996A JP H09210881 A JPH09210881 A JP H09210881A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
slide glass
cover film
sheet
adhesive layer
release film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP1417996A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Tsuji
章 辻
Kazuhito Goto
和仁 後藤
Isao Oshima
勇男 大島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujisawa Pharmaceutical Co Ltd
Nitto Denko Corp
Original Assignee
Fujisawa Pharmaceutical Co Ltd
Nitto Denko Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujisawa Pharmaceutical Co Ltd, Nitto Denko Corp filed Critical Fujisawa Pharmaceutical Co Ltd
Priority to JP1417996A priority Critical patent/JPH09210881A/ja
Priority to CN96117917A priority patent/CN1088665C/zh
Publication of JPH09210881A publication Critical patent/JPH09210881A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
  • Sampling And Sample Adjustment (AREA)
  • Microscoopes, Condenser (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 経済性が高く、操作性および作業能率が良
く、衛生的にも優れた検鏡試料作成用シートおよび検鏡
試料作成装置を提供する。 【解決手段】 検鏡試料作成用シートは、帯状の透明な
合成樹脂製カバーフィルム1の表面に、スライドグラス
Bを接着するためのスライドグラス接着部3が形成さ
れ、スライドグラス接着部3に、液密性の接着剤層4で
取囲まれた被検物載置区画5が形成され、カバーフィル
ム1の表面の少なくとも接着剤層4の部分が合成樹脂製
離型フィルム2で覆われている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、検鏡試料作成用
シートおよび検鏡試料作成装置、さらに詳しくは、たと
えば糞便中の寄生虫および寄生虫卵の顕微鏡による目視
検査や尿を遠心分離して得られた有形成分の顕微鏡検査
などに使用する検鏡試料を作成するためのシートおよび
装置に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】上記
のような糞便の顕微鏡検査は、従来、次のように行われ
ている。すなわち、スライドグラスを顕微鏡の載物台に
セットし、糞便移送用の容器の蓋を開け、魚串状のステ
ィックを用いてスライドグラスに小豆粒大の便を塗布
し、その上にカバーグラスをのせ、透明度を増すため
に、カバーグラスを指で強く押付け、塗布した便の厚み
を平均化した後、目視検査を行う。その後、検査の終了
したスライドグラス、カバーグラスを専用バケツに廃棄
する。
【0003】尿の顕微鏡検査の場合は、遠心分離して底
の方にわずかに残る尿をスライドグラスに所定量滴下し
て行っている。
【0004】上記のような従来の検鏡方法には、次のよ
うな問題がある。
【0005】まず、高価なカバーグラスを使用し、しか
もこれを検査後に廃棄するので、検査コストが高くな
り、不経済である。そして、検査の都度、手作業で、ス
ライドグラスを顕微鏡の載物台にセットし、これに被検
物を塗布し、その上にカバーグラスをのせて圧着する作
業を行う必要があり、しかもカバーグラスは薄くて小さ
く、取扱いが容易でないため、作業能率が悪い。また、
被検物の上にのせたカバーグラスを手でスライドグラス
に圧着させているが、このときに被検物がカバーグラス
からはみ出すおそれがある。さらに、カバーグラスはス
ライドグラスにほぼ密着させられるが、スライドグラス
との間を密閉するわけではないので、廃棄物から臭気が
外部に漏れるおそれがある。
【0006】この発明の目的は、上記の問題を解決し、
経済性が高く、操作性および作業能率が良く、衛生的に
も優れた検鏡試料作成用シートおよび検鏡試料作成装置
を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段および発明の効果】この発
明による検鏡試料作成用シートは、帯状の透明な合成樹
脂製カバーフィルムの表面に、スライドグラスを接着す
るためのスライドグラス接着部が形成され、前記スライ
ドグラス接着部に、液密性の接着剤層で取囲まれた少な
くとも1つの被検物載置区画が形成され、前記カバーフ
ィルムの表面の少なくとも前記接着剤層の部分が合成樹
脂製離型フィルムで覆われていることを特徴とするもの
である。
【0008】カバーフィルムから離型フィルムを剥が
し、被検物載置区画に被検物をのせ、接着剤層にスライ
ドグラスを接着することにより、検鏡試料が作成され
る。
【0009】カバーフィルムから剥がした離型フィルム
は廃棄し、検査が終了するとスライドグラスとカバーフ
ィルムも廃棄するが、カバーフィルムと離型フィルムは
安価な合成樹脂製であり、従来のように高価なカバーグ
ラスを使用する必要がないので、検査コストが安くな
り、経済的である。また、被検物載置部は従来のカバー
グラスと同程度の大きさにしたとしても、カバーフィル
ム全体はカバーグラスより大きくすることができ、これ
により、取扱いが容易になって、作業能率が良くなる。
さらに、被検物載置部が液密性の接着剤層で取囲まれて
いるので、スライドグラスをカバーフィルムに接着する
ときや廃棄後に被検物が被検物載置部からはみ出した
り、廃棄物から臭気が外部に漏れるおそれがなく、衛生
的である。
【0010】接着剤層、接着剤層が形成されるカバーフ
ィルムの部分などに着色を施して、被検物載置区画およ
び接着剤層が一目で識別できるようにするのが望まし
い。このようにすれば、被検物載置区画に被検物をのせ
る作業や接着剤層にスライドグラスを接着する作業がき
わめて容易になる。
【0011】たとえば、前記カバーフィルムおよび前記
離型フィルムが長い帯状をなし、前記カバーフィルムに
複数のスライドグラス接着部が前記カバーフィルムの長
さ方向に間隔をおいて形成されている。
【0012】この場合、上記と同様に接着剤層にスライ
ドグラスを接着した後、カバーフィルムを適当な長さに
切断することにより、検鏡試料が作成される。そして、
シートが長い状態でスライドグラスを接着する作業がで
きるので、作業がきわめて容易である。
【0013】たとえば、前記カバーフィルムおよび前記
離型フィルムがコイル状に巻かれている。
【0014】この場合、シートの保管や取扱いが容易で
あり、しかもコイルからシートを繰出しながら、上記の
ようにして簡単に検鏡試料を作成することができる。
【0015】たとえば、前記各スライドグラス接着部が
スライドグラスとほぼ同じ大きさを有し、これら各スラ
イドグラス接着部の全周に枠状の接着剤層が形成され、
この枠状の接着剤層の内側に被検物載置区画が形成され
ている。
【0016】この場合、上記のようにして接着剤層にス
ライドグラスを接着した後に、スライドグラスの大きさ
に合わせてカバーフィルムを切断することにより、簡単
に検鏡試料を作成することができる。そして、スライド
グラスとほぼ同じ大きさのスライドグラス接着部の全周
に枠状の接着剤層が形成されているので、スライドグラ
スがそのほぼ全周においてカバーグラスに確実に接着さ
れる。
【0017】たとえば、前記各スライドグラス接着部の
枠状の接着剤層の内側に複数の被検物載置区画が形成さ
れている。
【0018】この場合、複数の被検物載置部にそれぞれ
異なる被検物をのせて、接着剤層にスライドグラスを接
着することにより、1個のスライドグラスに複数の被検
物をのせた検鏡試料を作成することができる。
【0019】長い帯状をなすカバーフィルムに複数のス
ライドグラス接着部を形成する場合でも、必ずしもシー
トをコイル状に巻いておく必要はなく、たとえば、スラ
イドグラス接着部の境界部で折返して重ねておくように
してもよい。その場合、折返し部分にミシン目などの切
取り部を設け、スライドグラス接着部ごとに手で切取れ
るようにするのが望ましい。また、スライドグラスより
少し大きいカバーフィルムの部分にスライドグラスとほ
ぼおなじ大きさのスライドグラス接着部を形成し、スラ
イドグラス接着部の全周に枠状の接着剤層を形成して、
その内側に被検物載置区画を形成するのが望ましい。こ
の場合、シートが長い状態で離型フィルムを剥がし、被
検物載置区画に被検物をのせて、接着剤層にスライドグ
ラスを接着した後に、カバーフィルムを切離すようにし
てもよいし、1つのスライドグラス接着部に対応するカ
バーフィルムの部分を離型フィルムとともに切離してか
ら、離型フィルムを剥がし、被検物載置区画に被検物を
のせて、接着剤層にスライドグラスを接着してもよい。
このようにしても、1つのスライドグラス接着部に対応
するカバーフィルムの部分がスライドグラスより少し大
きいので、取扱いが容易である。
【0020】カバーフィルムに、スライドグラス接着部
は必ずしも複数形成される必要はなく、1つだけ形成さ
れてもよい。その場合、1つのシートで1つの検鏡試料
が作成される。この場合も、カバーフィルムをスライド
グラスより少し大きくし、これにスライドグラスとほぼ
同じ大きさのスライドグラス接着部を形成し、その全周
に枠状の接着剤層を形成するのが望ましい。このように
すれば、シートの取扱いが容易であり、スライドグラス
をその全周においてカバーグラスに確実に接着すること
ができる。
【0021】この発明による検鏡試料作成装置は、長い
帯状の透明な合成樹脂製カバーフィルムの表面に、スラ
イドグラスを接着するための複数のスライドグラス接着
部が前記カバーフィルムの長さ方向に間隔をおいて形成
され、前記各スライドグラス接着部に、液密性の接着剤
層で取囲まれた少なくとも1つの被検物載置区画が形成
され、前記カバーフィルムの表面の少なくとも前記接着
剤層の部分が長い帯状の合成樹脂製離型フィルムで覆わ
れ、全体がコイル状に巻かれているシートを使用して検
鏡試料を作成するための装置であって、前記シートが所
定の搬送路に沿って移動させられ、前記搬送路の途中
に、前記離型フィルムが剥がされた前記カバーフィルム
の前記被検物載置区画に被検物をのせて前記スライドグ
ラス接着部にスライドグラスを接着する作業を行うため
の作業部が設けられていることを特徴とするものであ
る。
【0022】この装置によれば、コイルからシートを繰
出しながら、簡単に検鏡試料を作成することからでき
る。
【0023】この発明による検鏡試料作成装置は、ま
た、長い帯状の透明な合成樹脂製カバーフィルムの表面
に、スライドグラスを接着するための複数のスライドグ
ラス接着部が前記カバーフィルムの長さ方向に間隔をお
いて形成され、前記各スライドグラス接着部に、液密性
の接着剤層で取囲まれた少なくとも1つの被検物載置区
画が形成され、前記カバーフィルムの表面の少なくとも
前記接着剤層の部分が長い帯状の合成樹脂製離型フィル
ムで覆われ、全体がコイル状に巻かれているシートを使
用して検鏡試料を作成するための装置であって、前記シ
ートが装着されるシート装着部、前記シートから剥がさ
れた前記離型フィルムを巻き取るための離型フィルム巻
き取り手段、前記離型フィルムが剥がされた前記カバー
フィルムを所定の搬送路に沿って移動させる搬送手段、
前記搬送路の途中において前記離型フィルムが剥がされ
た前記カバーフィルムの前記被検物載置区画に被検物を
のせて前記スライドグラス接着部にスライドグラスを接
着する作業を行うための作業部、ならびにスライドグラ
スが接着された前記カバーフィルムをスライドグラスの
大きさに合わせて切断するための切断手段を備えている
ことを特徴とするものである。
【0024】この装置によれば、コイルからシートを繰
出しながら、簡単に検鏡試料を作成して、それをスライ
ドグラスの大きさに合わせて自動的に切断することがで
き、作業がさらに容易になる。
【0025】たとえば、前記切断手段が、前記カバーフ
ィルムに接着されたスライドグラスを検知して、スライ
ドグラスの搬送方向始端および終端の近傍で前記カバー
フィルムを切断するようになされている。
【0026】この場合、作成した検鏡試料をスライドグ
ラスの大きさに合わせて自動的にかつ確実に切断するこ
とができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
の実施形態について説明する。
【0028】図1および図2は、検鏡試料作成用シート
の1例を示している。
【0029】検鏡試料作成用シート(A) は長い帯状をな
し、使用前はコイル状に巻かれてシートコイルを形成し
ている。
【0030】シート(A) は、長い帯状の透明な合成樹脂
製カバーフィルム(1) の表面の一部が長い帯状の透明な
合成樹脂製離型フィルム(2) で覆われたものである。
【0031】カバーフィルム(1) の幅は使用するスライ
ドグラス(B) の幅より少し大きい。カバーフィルム(1)
はたとえば透明なポリエステル樹脂よりなり、厚さはた
とえば100μmである。
【0032】カバーフィルム(1) の表面に、複数のスラ
イドグラス接着部(3) がカバーフィルム(1) の長さ方向
に一定の間隔をおいて形成されている。接着部(3) は、
スライドグラス(B) とほぼ同じ大きさの長方形状をな
す。好ましくは、接着部(3) の幅および長さは、スライ
ドグラス(B) のそれよりわずかに小さい。接着部(3) に
は、スライドグラス(B) を接着するための接着剤層(4)
、および接着剤層(4) で取囲まれた3つの被検物載置
区画(5) が形成されている。接着剤層(4) は、接着部
(3) の全周に形成された長方形の枠状部分(4a)と、その
内側を3つの載置区画(5) に仕切る仕切り部分(4b)とか
らなる。枠状部分(4a)の長辺はカバーフィルム(1) の長
さ方向と平行であり、カバーフィルム(1) の両側縁より
少し内側に形成されている。枠状部分(4a)の短辺および
仕切り部分(4b)はカバーフィルム(1) の幅方向と平行で
あり、仕切り部分(4b)は両短辺の間をほぼ3等分する位
置に形成されている。そして、枠状部分(4a)の内側に、
接着剤層(4) で取囲まれた3つの略正方形の載置区画
(5) がカバーフィルム(1) の長さ方向に並べて形成され
ている。接着剤層(4) は、たとえば、両面テープの片面
をカバーフィルム(1) の表面に接着することにより形成
されている。両面テープは、たとえば、厚さ約12μm
のポリエステル樹脂製基材の両面に、青色顔料で着色し
た厚さ約55μmのアクリル樹脂系接着剤を塗布したも
のである。
【0033】離型フィルム(2) の幅はカバーフィルム
(1) の幅より少し小さく、接着部(3)の幅より少し大き
い。離型フィルム(2) には、載置区画(5) に対応する複
数の略長方形の穴(6) が形成されている。この穴(6) の
大きさは、載置区画(5) の大きさとほぼ等しいか、ある
いはこれよりわずかに小さい。離型フィルム(2) はたと
えば表面がシリコーン処理されたポリエステル樹脂より
なり、厚さはたとえば約50μmである。そして、離型
フィルム(2) は、穴(6) が載置区画(5) と一致するよう
にカバーフィルム(1) の表面に重ねられ、穴(6) の周縁
部が接着剤層(4)に密着させられて、少なくとも接着剤
層(4) の全表面、すなわち、カバーフィルム(1) の載置
区画(5) と両側縁の所定幅の部分を除く部分を覆ってい
る。
【0034】シート(A) は、離型フィルム(2) 側が外側
になるように、コイル状に巻かれている。
【0035】スライドグラス(B) およびシート(A) の各
部の寸法の1例を挙げると、次のとおりである。
【0036】スライドグラス(B) の幅は約26mm、長
さは約76mmである。カバーフィルム(1) の幅は約3
5mmである。接着部(3) のピッチは約79mmであ
る。接着部(3) はカバーフィルム(1) の幅方向中央部に
形成されており、接着部(3) の幅(接着剤層(4) の外形
の幅)は約25mm、接着部(3) の長さ(接着剤層(4)
の外形の長さ)は約74mmであり、カバーフィルム
(1) の両側縁と接着部(3)の間の余白の幅は約5mmで
ある。接着剤層(4) の枠状部分(4a)の各長辺の幅は約
3.5mm、枠状部分(4a)の各短辺および各仕切り部分
(4b)の幅は約5mmであり、各載置区画(5) の幅および
長さは約18mmである。離型フィルム(2) の幅は約3
0mmであり、離型フィルム(2) はカバーフィルム(1)
の幅方向中央部を覆っている。
【0037】図3〜図11は、上記のシート(A) を使用
して検鏡試料を作成するための検鏡試料作成装置の1例
を示している。以下の説明において、装置におけるシー
ト(A) の搬送方向の前後を前後とし、搬送方向の後から
前を見たときの左右を左右とする。したがって、図3の
左側(図4の右側)が前、図3の右側(図4の左側)が
後となり、図3の下側が左、図3の上側が右となる。
【0038】図3および図4は、装置の全体構成を示し
ている。
【0039】検鏡試料作成装置は前後方向に長い直方体
状のケース(C) を備えており、その上面の幅方向中央部
にシート(A) の搬送路(7) が形成されている。そして、
このケース(C) に、シートコイル(D) を装着するための
シート装着部(8) 、シート(A) から剥がされた離型フィ
ルム(2) を巻き取るための離型フィルム巻き取り手段を
構成する離型フィルム巻き取り装置(9) 、離型フィルム
(2) が剥がされたカバーフィルム(1) を搬送路(7) に沿
って搬送するための搬送手段を構成する搬送装置(10)、
搬送路(7) の途中において離型フィルム(2) が剥がされ
たカバーフィルム(1) の載置区画(5) に被検物をのせて
接着部(3) にスライドグラス(B) を接着する作業を行う
ための作業部(11)、スライドグラス(B) が接着されたカ
バーフィルム(1) をスライドグラス(B) の大きさに合わ
せて切断するための切断手段を構成する切断装置(12)、
電源スイッチ(13)、動作切替えスイッチ(14)、起動スイ
ッチ(15)などが設けられている。
【0040】図5、図8〜図11に詳細に示されている
ように、ケース(C) は、底板(16)、左右1対の中間板(1
7)(18)、頂板(19)、前端板(20)および左右1対の側板(2
1)(22)を備えている。底板(16)は長方形状をなし、水平
に配置されている。各中間板(17)は、底板(16)上面の左
右方向中間部に左右対称となるように一定の間隔をおい
て固定された長方形状の垂直な支持壁(17a)(18a)を備え
ている。支持壁(17a)(18a)は底板(16)の全長にわたって
前後方向にのびており、その後端に左右方向外側に直角
に折れ曲がった後端壁(17b)(18b)が一体に形成されてい
る。後端壁(17b)(18b)は、ケース(C) 後端の左右両側部
を塞いでいる。頂板(19)は、支持壁(17a)(18a)の後部を
除く部分においてこれらの間に水平にわたし止められた
長方形状の案内壁(19a) を備えている。案内壁(19a) の
後端に、下側に直角に折れ曲がった長方形状の仕切り壁
(19b) が一体に形成されている。仕切り壁(19b) は左右
の支持壁(17a)(18a)の間に位置し、これらの間の空間を
前後に仕切っている。前端板(20)は長方形状をなし、支
持壁(17a)(18a)の前端に垂直に固定されて、ケース(C)
の前端を塞いでいる。各側板(21)(22)は、左右方向内側
縁部が対応する支持壁(17a)(18a)の上端に固定された長
方形状の水平頂壁(21a)(22a)と、頂壁(21a)(22a)の左右
方向外側縁部から直角に下側に折れ曲がり下端部が底板
(16)の左右両側縁部に固定された長方形状の垂直側壁(2
1b)(22b)とが一体に形成されたものであり、支持壁(17
a)(18a)より左右方向外側の空間の上部と外側部を塞い
でいる。
【0041】図8〜図11に詳細に示されているよう
に、頂板案内壁(19a) 上面の左右両側寄りの部分に、前
後方向にのびる水平板状の案内部材(23)(24)が固定され
ている。これらの案内部材(23)(24)の下面の対向内側面
側が上下に浅く切欠かれ、案内壁(19a) と案内部材(23)
(24)との間に案内みぞ(25)(26)が形成されている。そし
て、案内部材(23)(24)の間の案内壁(19a) 上面と、その
両側に連なるみぞ(25)(26)内の案内壁(19a) 上面とで、
搬送路(7) が形成されている。搬送路(7) の左右幅、す
なわち、左右のみぞ(25)(26)の底の相互間隔は、カバー
フィルム(1) の幅よりわずかに大きい。みぞ(25)(26)の
上下幅はカバーフィルム(1) の厚さよりわずかに大き
く、みぞ(25)(26)の左右幅(深さ)はカバーフィルム
(1) の両側の余白の幅より少し小さい。そして、左右の
案内部材(23)(24)の対向面の相互間隔はスライドグラス
(B) の幅よりわずかに大きい。頂板案内壁(19a) の前部
および後部の左右方向中央部に、左右の案内部材(23)(2
4)の間隔とほぼ等しい左右幅を有する長方形状の開口(2
7)(28)が形成されている。
【0042】図5に詳細に示されているように、頂板仕
切り壁(19b) より後側の左右の支持壁(17a)(18a)の間に
上部と後部が開口した空間が形成されており、この空間
がシート装着部(8) となっている。装着部(8) の支持壁
(17a)(18a)の後部に、その上端から斜め前方に向かって
下方に切込んだシート支持用の切込み(29)が形成されて
いる。
【0043】搬送装置(10)の詳細が図6〜図10に示さ
れている。
【0044】頂板案内壁(19a) の前後の開口(27)(28)の
すぐ下に、左右方向の水平軸を中心に回転する送りロー
ラ(30)(31)が設けられ、開口(27)のすぐ上に、左右方向
の水平軸を中心に回転して各送りローラ(30)(31)にそれ
ぞれ圧接する押えローラ(32)(33)が設けられている。前
部のローラ(30)(32)の詳細が図9および図10に示され
ている。頂板案内壁(19a) より少し下方の支持壁(17a)
(18a)に左右方向に水平にのびる軸(34)(35)の両端寄り
の部分が回転自在に支持されており、その中間部に送り
ローラ(30)(31)が同心状に固定されている。送りローラ
(30)(31)の少なくとも外周部はゴム製であり、その最上
部は開口(27)(28)を通って、案内壁(19a)の上面よりわ
ずかに上方に突出している。前後の開口(27)(28)の部分
の案内壁(19a) 上面に門形フレーム(36)が固定され、こ
れらに押えローラ(32)(33)が回転自在にかつ上下動自在
に取付けられている。フレーム(36)は、左右の板状の脚
部(36a) と、これらの上端同志を連結する水平板状の頂
部(36b) とからなり、フレーム脚部(36a) の下端部が左
右の案内部材(23)(24)の外側の案内壁(19a) 上面に固定
されている。左右の脚部(36a) の下部に上下方向に長い
長穴(37)が形成されており、左右方向に水平にのびる軸
(38)の両端部が長穴(37)に回転自在にかつ上下動自在に
はめられている。フレーム頂部(36b) の左右両端寄りの
部分に垂直な案内棒(39)の上部が上下動自在に取付けら
れており、これらの下端にそれぞれ軸受ブロック(40)が
固定されている。そして、これらのブロック(40)に、軸
(38)の両端寄りの部分が回転自在に支持されている。案
内棒(39)のブロック(40)とフレーム頂部(36b) との間の
部分に、ブロック(40)を下向きに付勢する圧縮コイルば
ね(41)が取付けられている。左右のブロック(40)の間の
軸(38)の中間部に、押えローラ(32)(33)が固定されてい
る。押えローラ(32)(33)は、その外周部にはめられて固
定された複数のゴム製リング(32a)(33a)を備えている。
押えローラ(32)(33)はばね(41)によって下向きに付勢さ
れ、その最下部が左右の案内部材(23)の間を通って、送
りローラ(30)(33)の最上部に圧接している。前部送りロ
ーラ(30)の軸(34)の支持壁(17a) より左側に突出した部
分に、スプロケット(42)が固定されている。後部送りロ
ーラ(31)の軸(35)の支持壁(17a)(18a)より左右両側に突
出した部分に、スプロケット(43)(44)がそれぞれ固定さ
れている。
【0045】支持壁(17a)(18a)の前後方向ほぼ中央部に
駆動モータ(45)が左向きに固定されており、支持壁(17
a) より左側に突出したモータ軸(45a) の先端寄りの部
分にスプロケット(46)が一方向クラッチ(図示略)を介
して取付けられ、これよりさらに先端寄りの部分に別の
スプロケット(47)が固定されている。モータ(45)の回転
は、送り方向(左側から見て反時計方向)と切断方向
(同時計方向)に切替えられる。一方向クラッチは、モ
ータ軸(45a) の送り方向の回転だけをスプロケット(46)
に伝えるものであり、この一方向クラッチの働きによ
り、モータ(45)が送り方向に回転するときは、2つのス
プロケット(46)がモータ軸(45a) と一体に回転し、モー
タ(45)が切断方向に回転するときは、一方のスプロケッ
ト(47)だけがモータ軸(45a) と一体に回転し、他方のス
プロケット(46)は回転しない。支持壁(17a) の左側に中
間スプロケット(48)が回転自在に取付けられており、モ
ータ軸(45a) のスプロケット(46)、中間スプロケット(4
8)および前後の送りローラ(30)(31)の軸(34)(35)のスプ
ロケット(42)(43)にチェーン(49)が巻きかけられてい
る。そして、モータ(45)が送り方向に回転している間だ
け、モータ軸(45a) の回転が一方向クラッチ、スプロケ
ット(46)、チェーン(49)およびスプロケット(42)(43)を
介して軸(34)(35)に伝えられ、送りローラ(30)(31)が左
から見て反時計方向に回転させられる。
【0046】後部押えローラ(33)の前後方向中心の位置
から前方に所定距離隔たった位置までの間の部分におい
て、左右の案内部材(23)(24)のみぞ(25)(26)の上壁が一
部取除かれ、この部分における案内部材(23)(24)の対向
面間の左右幅が少なくても離型フィルム(2) の左右幅よ
り大きくなっている。
【0047】前後のフレーム(36)の間の搬送路(7) の部
分が作業部(11)となっている。
【0048】離型フィルム巻き取り装置(9) の詳細が図
5に示されている。
【0049】ケース(C) 後部の左側板頂壁(21a) 上面の
右端寄りの部分に垂直な支持板(50)の下端部が固定さ
れ、左右方向に水平にのびるリール軸(51)の左端寄りの
部分が支持板(50)の上部に回転自在に支持されている。
支持板(50)より左側に突出した軸(51)の左端部に、プー
リ(52)が固定されている。軸(51)の右側部分は後部押え
ローラ(33)より少し後方の部分の上方に張出しており、
この軸(51)の部分に巻き取りリール(53)が固定されてい
る。左右方向に水平にのびる軸(54)の両端寄りの部分が
リール(53)の下方の支持壁(17a)(18a)の上部に回転自在
に支持されており、支持壁(18a) より右側に突出した軸
(54)の部分にスプロケット(55)が、支持壁(17a) より左
側に突出した軸(54)の部分にプーリ(56)がそれぞれ固定
されている。後部送りローラ(41)の軸(35)のスプロケッ
ト(44)と軸(54)のスプロケット(55)にチェーン(57)が巻
きかけられ、リール軸(51)のプーリ(52)とその下方の軸
(54)のプーリ(56)とにベルト(58)が巻きかけられてい
る。そして、モータ(45)が送り方向に回転している間だ
け、モータ軸(45a) の回転が一方向クラッチ、スプロケ
ット(46)、チェーン(49)、スプロケット(43)、軸(35)、
スプロケット(44)、チェーン(57)、スプロケット(55)、
軸(54)、プーリ(56)、ベルト(58)およびプーリ(52)を介
して軸(51)に伝えられ、リール(53)が左から見て反時計
方向に回転させられる。リール(53)の回転速度は、その
周速度が送りローラ(30)(31)の周速度より少し大きくな
るように決められている。また、ベルト(58)に所定値以
上の力が加わるとプーリ(52)(56)との間にスリップが生
じるようになっている。
【0050】切断装置(12)の詳細が図9〜図11に示さ
れている。
【0051】ケース(C) 前端上部の左右方向中央部に、
左右方向に長い垂直板状のカッタ受台(59)が固定されて
いる。受台(59)は頂板案内壁(19a) とほぼ同じ左右幅を
有し、案内壁(19a) の前端面に接触している。受台(59)
の右端部を除く部分の上面(59a) は、案内壁(19a) の上
面と面一になっている。受台(59)右端部の上方に突出し
た部分の前面に、左右方向にのびるカッタ(60)の中央よ
り右寄りの部分が前後方向の軸(61)を中心に回転しうる
ように取付けられている。カッタ(60)の軸(61)より左側
にのびた部分の下縁に、切刃(60a) が形成されている。
前部送りローラ(30)の下方の支持壁(18a) に左右方向に
水平にのびる軸(62)が回転自在に支持されており、この
軸(62)の支持壁(18a) より右側に突出した部分に前後方
向にのびる駆動レバー(63)の中央より前寄りの部分が固
定されている。上下方向にのびる連結棒(64)の両端部
が、カッタ(60)の右端部とレバー(63)の前端部に回転自
在に取付けられている。レバー(63)の後部には、長穴(6
5)が形成されている。レバー(63)の後部に対応する支持
壁(18a) の部分に左右方向に水平にのびる軸(66)が回転
自在に支持されており、この軸(66)の支持壁(18a) より
右側に突出した部分に歯車(67)が固定されている。歯車
(67)の右端面に右方に水平に突出したピン(68)が固定さ
れ、このピン(68)がレバー(63)の長穴(65)に回転自在に
かつ移動自在にはめられている。軸(66)の後方の左右の
支持壁(17a)(18a)に、左右方向にのびる軸(69)の両端寄
りの部分が回転自在に支持されている。軸(69)の支持壁
(18a) より右側に突出した部分に、歯車(67)とかみ合う
歯車(70)が固定されている。軸(69)の支持壁(17a) より
左側に突出した部分にスプロケット(71)が一方向クラッ
チ(図示略)を介して取付けられ、このスプロケット(7
1)とモータ軸(45a) のスプロケット(47)にチェーン(72)
が巻きかけられている。一方向クラッチは、スプロケッ
ト(71)の左から見て時計方向の回転すなわちモータ軸(4
5a) の切断方向の回転だけを軸(69)に伝えるものであ
る。そして、モータ(45)が切断方向に回転している間だ
け、モータ軸(45a) の回転がスプロケット(47)、チェー
ン(72)、スプロケット(71)、一方向クラッチ、軸(69)お
よび歯車(70)を介して歯車(67)に伝えられ、歯車(67)が
1回転する間に、レバー(63)が1回揺動し、その結果、
カッタ(60)が1回作動させられて、図11および図10
に実線で示す待機位置と図10に鎖線で示す作動位置と
の間を往復されられる。カッタ(60)が待機位置にあると
き、切刃(60a) は受台(59)の上面から上方に離れ、搬送
路(7) の前端が開いている。カッタ(60)が作動位置まで
回動したとき、切刃(60a) は受台(59)の上面より下方に
位置し、カッタ(60)の下部が受台(59)の前面に接触して
いる。切断を行っていないときには、カッタ(60)は待機
位置に停止させられている。切断を行うときには、歯車
(67)が図10に実線で示す待機位置から同図に鎖線で示
す作動位置を経て1回転する間だけモータ(45)が切断方
向に回転させられ、その結果、カッタ(60)が1回作動さ
せられて、待機位置に戻る。支持壁(18a) の右側面にレ
バー(63)が待機位置にあることを検知することによりカ
ッタ(60)が待機位置にあることを検知するリミットスイ
ッチ(73)が取付けられており、このリミットスイッチ(7
3)の出力に基づいて上記の切断時のモータ(45)の回転が
制御される。左右の案内部材(23)(24)前端部の対向内側
縁部上面に垂直板状の支持部材(74)が固定されており、
これらの対向面に、カバーフィルム(1) に接着されたス
ライドグラス(B)を検知するためのリミットスイッチ(7
5)が取付けられている。これらのリミットスイッチ(75)
は、左右の案内部材(23)(24)の対向面のすぐ内側に位置
し、カバーフィルム(1) に接着されたスライドグラス
(B) の前端が受台(59)の前面より少し後方の位置にきた
ときにこれに押されてオン(作動状態)になり、スライ
ドグラス(B) の後端が上記位置を通過したときにオフ
(非作動状態)になる。
【0052】切替えスイッチ(14)は、装置のシート搬送
動作を手動と自動に切替えるためのものである。切替え
スイッチ(14)を手動側に切替えた状態で、起動スイッチ
(15)を押すと、これを押している間だけ、モータ(45)が
送り方向に回転させられる。切替えスイッチ(14)を自動
側に切替えた状態で、起動スイッチ(15)を1回押すと、
まず、モータ(45)が送り方向に回転させられ、リミット
スイッチ(75)がスライドグラス(B) の前端を検知する
と、モータ(45)が切断方向に回転させられ、歯車(67)が
1回転すると、モータ(45)が停止する。
【0053】上記の装置において、シートコイル(D) は
繰出しリール(76)の外周に取付けられ、リール(76)の軸
線上に貫通状に固定されたリール軸(77)の両端部が装着
部(8) の切込み(29)の下端部にはめられる。これによ
り、リール(76)およびコイル(D) の一部が装着部(8) の
左右の支持壁(17a)(18a)の間の空間に緩やかにはまり、
軸(77)を中心に自由に回転しうるようになる。シート
(A) はコイル(D) から繰出され、搬送路(7) の後部から
後部送りローラ(31)と押えローラ(33)の間を通して前方
に引出される。後部のローラ(31)(33)より後方の搬送路
(7) の部分においては、カバーフィルム(1) と離型フィ
ルム(2) が重なりかつ離型フィルム(2) 側が上になった
状態で、シート(A) の左右両側縁部がみぞ(25)(26)には
まって案内される。後部のローラ(31)(33)の前側のみぞ
(25)(26)の上壁が取除かれて左右の案内部材(23)(24)の
対向面の相互間隔が大きくなっている部分において、カ
バーフィルム(1) から離型フィルム(2) が剥がされる。
カバーフィルム(1) から剥がされた離型フィルム(2)
は、後部押えローラ(33)の前部外周に沿って後向きに向
きを変えられ、巻き取りリール(53)に巻き取られる。離
型フィルム(2) が剥がされたカバーフィルム(1) は、作
業部(11)の搬送路(7) 、前部送りローラ(30)と押えロー
ラ(32)の間およびこれらより前方の搬送路(7) を通して
前方に送られる。作業部(11)およびその前方の搬送路
(7) において、接着部(3) 側を上にした状態で、カバー
フィルム(1) の左右両側縁部がみぞ(25)(26)にはまって
案内される。
【0054】上記のような状態で、モータ(45)が送り方
向に回転すると、前述のように前後の送りローラ(30)(3
1)が回転し、後部送りローラ(32)の回転により、シート
(A)がコイル(D) から繰出されて、前方に送られ、前部
送りローラ(30)の回転により、カバーフィルム(1) が前
方に送られる。また、このとき、巻き取りリール(53)の
周速度が送りローラ(30)(31)の周速度より大きく、ベル
ト(58)に一定値以上の力から働いたときにプーリ(52)(5
6)との間にスリップが生じるようになっているので、リ
ール(53)により離型フィルム(2) が引張られてカバーフ
ィルム(1) から剥がされ、シート(A) の送り速度と等し
い速度でリール(53)に巻き取られる。したがって、切替
えスイッチ(14)を手動側に切替えた状態で、起動スイッ
チ(15)を適当に操作することにより、コイル(76)からシ
ート(A) を繰出し、これから離型フィルム(2) を剥がし
てリール(53)に巻き取り、カバーフィルム(1) を搬送路
(5) の作業部(11)を通して前方に送り、かつ所望の位置
に停止させることができる。そして、切替えスイッチ(1
4)を自動側に切替えた状態で、次のようにして検鏡試料
の作成作業が行われる。
【0055】すなわち、まず、カバーフィルム(1) が搬
送路(7) を通して前方に引出されている状態において、
作業部(11)に停止しているカバーフィルム(1) の所望の
接着部(3) の区画(5) に被検物(図示略)がのせられ、
接着剤層(3) にスライドグラス(B) が接着される。左右
の案内部材(23)(24)の相互間隔がスライドグラス(B)の
幅よりわずかに大きいので、案内部材(23)(24)を案内に
して簡単にスライドグラス(B) を接着することができ、
案内部材(23)(24)によってスライドグラス(B)の幅方向
の位置決めがされるので、長さ方向に位置を合わせるだ
けで、スライドグラス(B) を正確な位置に接着すること
ができる。スライドグラス(B) が接着されたならば、起
動スイッチ(15)が1回押される。すると、モータ(45)が
送り方向に回転して、送りローラ(30)(31)が回転し、シ
ート(A) が繰出されるとともに、カバーフィルム(1) が
搬送路(7) に沿って前方に送られる。同時に、巻き取り
リール(53)が回転し、繰出されたシート(A) から離型フ
ィルム(2) が剥がされて巻き取られる。そして、カバー
フィルム(1) に接着されたスライドグラス(B) の前端が
リミットスイッチ(75)の部分に移動してくると、モータ
(45)が逆転して、切断方向に回転する。これにより、送
りローラ(30)(31)および巻き取りリール(53)が停止し
て、シート(A) の繰出しおよびカバーフィルム(1) の送
りが停止し、カッタ(60)が1回作動させられ、スライド
グラス(B) の前端の少し前の部分において、カバーフィ
ルム(1) が切断される。カバーフィルム(1) が停止する
と、前回にスライドグラス(B) が接着された接着部(3)
のすぐ後の接着部(3) について、上記同様、区画(5) に
被検物がのせられて、接着剤層(4) にスライドグラス
(B) が接着され、起動スイッチ(15)が1回押される。す
ると、上記同様、カバーフィルム(1) が前方に送られ、
前回接着されたスライドグラス(B) の部分がケース(C)
の前方に送り出される。そして、今回接着されたスライ
ドグラス(B) の前端がリミットスイッチ(75)の部分に移
動してくると、上記同様、カバーフィルム(1) が停止
し、カッタ(60)が1回作動して、前回接着されたスライ
ドグラス(B) の後端と今回接着されたスライドグラス
(B) の前端との間でカバーフィルム(1) が切断され、前
回接着されたスライドグラス(B) の部分が切離される。
このような動作が繰返されることにより、次々に検鏡試
料が作成され、しかもカバーフィルム(1) がスライドグ
ラス(B) の大きさに合わせて自動的に切断される。
【0056】上記のシート(A) と装置を使用すれば、上
述のように、簡単に検鏡試料を作成することができる。
【0057】シート(A) の構成、装置の各部の構成など
は、上記実施形態のものに限らず、適宜変更可能であ
る。
【0058】図12は検鏡試料作成用シートの他の実施
形態を示しており、前記実施形態に相当する部分には同
一の符号を付している。
【0059】この実施形態の場合、カバーフィルム(1)
は、スライドグラス(B) より少し大きい程度の短い帯状
をなし、その表面に、前記実施形態の場合と同様の接着
部(3) が1つ形成されている。そして、カバーフィルム
(1) とほぼ同じ大きさの離型フィルム(2) が接着剤層
(4) に密着させられて、カバーフィルム(1) 表面のほぼ
全体を覆っている。検鏡試料を作成するときには、カバ
ーフィルム(1) から離型フィルム(2) を手で剥がし、区
画(5) に被検物をのせ、接着剤層(4) にスライドグラス
(B) を接着する。他は前記実施形態と同様である。
【0060】上記実施形態では、離型フィルム(2) は透
明であるが、これは半透明あるいは不透明であってもよ
い。
【0061】また、上記実施形態では、カバーフィルム
(1) 全体が透明になっているが、被検物載置区画(5) を
除く部分は半透明あるいは不透明であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、検鏡試料作成用シートの1実施形態を
示す斜視図である。
【図2】図2は、図1のII−II線の拡大断面図である。
【図3】図3は、検鏡試料作成装置の1実施形態を示す
平面図である。
【図4】図4は、検鏡試料作成装置の一部切欠き右側面
図である。
【図5】図5は、検鏡試料作成装置の拡大背面図であ
る。
【図6】図6は、検鏡試料作成装置の搬送装置および切
断装置の主要部を概略的に示す左側面図である。
【図7】図7は、同平面図である。
【図8】図8は、検鏡試料作成装置の搬送装置の他の主
要部を示す横断面図である。
【図9】図9は、図8の部分の平面図である。
【図10】図10は、検鏡試料作成装置の切断装置の他
の主要部を示す一部切欠き右側面図である。
【図11】図11は、図10の部分の一部切欠き正面図
である。
【図12】図12は、検鏡試料作成用シートの他の実施
形態を示す斜視図である。
【符号の説明】
(A) 検鏡試料作成用シート (B) スライドグラス (D) シートコイル (1) カバーフィルム (2) 離型フィルム (3) スライドグラス接着部 (4) 接着剤層 (5) 被検物載置区画 (7) 搬送路 (8) シート装着部 (9) 離型フィルム巻き取り装置(離型フ
ィルム巻き取り手段) (10) 搬送装置(搬送手段) (11) 作業部 (12) 切断装置(切断手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大島 勇男 大阪府茨木市下穂積1丁目1番2号 日東 電工株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】帯状の透明な合成樹脂製カバーフィルムの
    表面に、スライドグラスを接着するためのスライドグラ
    ス接着部が形成され、前記スライドグラス接着部に、液
    密性の接着剤層で取囲まれた少なくとも1つの被検物載
    置区画が形成され、前記カバーフィルムの表面の少なく
    とも前記接着剤層の部分が合成樹脂製離型フィルムで覆
    われていることを特徴とする検鏡試料作成用シート。
  2. 【請求項2】前記カバーフィルムおよび前記離型フィル
    ムが長い帯状をなし、前記カバーフィルムに複数のスラ
    イドグラス接着部が前記カバーフィルムの長さ方向に間
    隔をおいて形成されていることを特徴とする請求項1の
    検鏡試料作成用シート。
  3. 【請求項3】前記カバーフィルムおよび前記離型フィル
    ムがコイル状に巻かれていることを特徴とする請求項2
    の検鏡試料作成用シート。
  4. 【請求項4】前記各スライドグラス接着部がスライドグ
    ラスとほぼ同じ大きさを有し、これら各スライドグラス
    接着部の全周に枠状の接着剤層が形成され、この枠状の
    接着剤層の内側に被検物載置区画が形成されていること
    を特徴とする請求項3の検鏡試料作成用シート。
  5. 【請求項5】前記各スライドグラス接着部の枠状の接着
    剤層の内側に複数の被検物載置区画が形成されているこ
    とを特徴とする請求項4の検鏡試料作成用シート。
  6. 【請求項6】長い帯状の透明な合成樹脂製カバーフィル
    ムの表面に、スライドグラスを接着するための複数のス
    ライドグラス接着部が前記カバーフィルムの長さ方向に
    間隔をおいて形成され、前記各スライドグラス接着部
    に、液密性の接着剤層で取囲まれた少なくとも1つの被
    検物載置区画が形成され、前記カバーフィルムの表面の
    少なくとも前記接着剤層の部分が長い帯状の合成樹脂製
    離型フィルムで覆われ、全体がコイル状に巻かれている
    シートを使用して検鏡試料を作成するための装置であっ
    て、 前記シートが所定の搬送路に沿って移動させられ、前記
    搬送路の途中に、前記離型フィルムが剥がされた前記カ
    バーフィルムの前記被検物載置区画に被検物をのせて前
    記スライドグラス接着部にスライドグラスを接着する作
    業を行うための作業部が設けられていることを特徴とす
    る検鏡試料作成装置。
  7. 【請求項7】長い帯状の透明な合成樹脂製カバーフィル
    ムの表面に、スライドグラスを接着するための複数のス
    ライドグラス接着部が前記カバーフィルムの長さ方向に
    間隔をおいて形成され、前記各スライドグラス接着部
    に、液密性の接着剤層で取囲まれた少なくとも1つの被
    検物載置区画が形成され、前記カバーフィルムの表面の
    少なくとも前記接着剤層の部分が長い帯状の合成樹脂製
    離型フィルムで覆われ、全体がコイル状に巻かれている
    シートを使用して検鏡試料を作成するための装置であっ
    て、 前記シートが装着されるシート装着部、前記シートから
    剥がされた前記離型フィルムを巻き取るための離型フィ
    ルム巻き取り手段、前記離型フィルムが剥がされた前記
    カバーフィルムを所定の搬送路に沿って移動させる搬送
    手段、前記搬送路の途中において前記離型フィルムが剥
    がされた前記カバーフィルムの前記被検物載置区画に被
    検物をのせて前記スライドグラス接着部にスライドグラ
    スを接着する作業を行うための作業部、ならびにスライ
    ドグラスが接着された前記カバーフィルムをスライドグ
    ラスの大きさに合わせて切断するための切断手段を備え
    ていることを特徴とする検鏡試料作成装置。
  8. 【請求項8】前記切断手段が、前記カバーフィルムに接
    着されたスライドグラスを検知して、スライドグラスの
    搬送方向始端および終端の近傍で前記カバーフィルムを
    切断するようになされていることを特徴とする請求項7
    の検鏡試料作成装置。
JP1417996A 1995-12-26 1996-01-30 検鏡試料作成用シートおよび検鏡試料作成装置 Withdrawn JPH09210881A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1417996A JPH09210881A (ja) 1996-01-30 1996-01-30 検鏡試料作成用シートおよび検鏡試料作成装置
CN96117917A CN1088665C (zh) 1995-12-26 1996-12-24 车辆用制动装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1417996A JPH09210881A (ja) 1996-01-30 1996-01-30 検鏡試料作成用シートおよび検鏡試料作成装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09210881A true JPH09210881A (ja) 1997-08-15

Family

ID=11853923

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1417996A Withdrawn JPH09210881A (ja) 1995-12-26 1996-01-30 検鏡試料作成用シートおよび検鏡試料作成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09210881A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005164574A (ja) * 2003-10-14 2005-06-23 Ortho Clinical Diagnostics Inc 複数の流体容器のパッケージ化
JP2005172802A (ja) * 2003-11-18 2005-06-30 Murazumi Kogyo Kk 顕微鏡標本用プレート
JP2008076136A (ja) * 2006-09-20 2008-04-03 Murazumi Kogyo Kk 顕微鏡標本用プレート
US8968675B2 (en) 2006-03-09 2015-03-03 Biogenex Laboratories Inc. Sample processing system

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005164574A (ja) * 2003-10-14 2005-06-23 Ortho Clinical Diagnostics Inc 複数の流体容器のパッケージ化
JP2005172802A (ja) * 2003-11-18 2005-06-30 Murazumi Kogyo Kk 顕微鏡標本用プレート
US8968675B2 (en) 2006-03-09 2015-03-03 Biogenex Laboratories Inc. Sample processing system
US9551635B2 (en) 2006-03-09 2017-01-24 Biogenex Laboratories Inc. Sample processing system
US10168257B2 (en) 2006-03-09 2019-01-01 Biogenex Laboratories, Inc. Sample processing system
JP2008076136A (ja) * 2006-09-20 2008-04-03 Murazumi Kogyo Kk 顕微鏡標本用プレート

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US2732778A (en) Limberger
US5169474A (en) Apparatus and method for delaminating a composite laminate structure
KR950011434B1 (ko) 패드 형성방법
JPH01143211A (ja) ウエハーに対する保護テープの貼付け切り抜き方法および装置
FR2594748A1 (fr) Bande stratifiee pour la production de signes, et procede d'utilisation de cette bande
JPH09210881A (ja) 検鏡試料作成用シートおよび検鏡試料作成装置
US4070110A (en) Automatic platemaking process and apparatus
JP6333143B2 (ja) 切断装置
WO2023221436A1 (zh) 一种处理膜的设备
JP2010285237A (ja) シート巻取りにおける不良シートの自動撤去方法
JPH1010750A (ja) 複合フィルムの剥離装置
JPS6054641B2 (ja) 粘着偏光板のセルへの自動的連続貼着方法
JP5647825B2 (ja) 封緘装置
JP2552501Y2 (ja) 二重フイルムの剥離装置
JP3637113B2 (ja) 薄切片の作製装置
JP3214587U (ja) シート貼り合わせツール
KR20220056568A (ko) 이형지스트립이 분리된 상태로 가변 길이의 드레싱테이프를 인출할 수 있는 의료용 드레싱테이프 디스펜서
CN112125040A (zh) 一种标签上的Inlay回收方法及其回收设备
JP5612927B2 (ja) 封緘装置
CN218841249U (zh) 一种pvc底卡切割收卷机构
JPH09130023A (ja) ドライフィルムラミネータ
JPH0829322A (ja) 検鏡方法および検鏡用ホルダ
CN215478760U (zh) 一种胶带
JP2004123249A (ja) 粘着テープ貼付装置
US3539417A (en) Sheet to web laminating machine

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20030401