JPH09209935A - 圧縮機におけるステータの固定方法 - Google Patents

圧縮機におけるステータの固定方法

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JPH09209935A
JPH09209935A JP3583096A JP3583096A JPH09209935A JP H09209935 A JPH09209935 A JP H09209935A JP 3583096 A JP3583096 A JP 3583096A JP 3583096 A JP3583096 A JP 3583096A JP H09209935 A JPH09209935 A JP H09209935A
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JP
Japan
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stator
bolt
fixing bolt
stator fixing
compressor
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JP3583096A
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English (en)
Inventor
Yasunori Yoshida
康紀 吉田
Kazuhiro Yamamoto
和博 山本
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電動機の磁気特性を低下させないで、締め付
け時にステータ固定ボルトがステータの外縁部に逃げる
のを防止し、取付強度を強化できるステータの固定方法
を提供する。 【解決手段】 圧縮機30本体の枠体より成るステータ
取付脚37に、電動要素としてのステータ34を、その
外縁部に補強具36を介して複数本のステータ固定ボル
ト35で固定するようにした。この場合、ステータ固定
ボルト35は、その首下部の径を他の部分よりも大とな
る段付き形状に形成し、補強具36のボルト孔に嵌合状
態で取付固定するのが望ましい。また、補強具36は、
ステータの外周部より外側に張り出す形状に形成され
る。なお、補強具36の厚さとステータ固定ボルト35
の首下部の長さとの関係、補強具36に設けるステータ
固定ボルト35の孔径とステータ固定ボルト35の外径
との関係は、所定の条件を満足するように設定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧縮機におけるス
テータの固定方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の圧縮機におけるステータの固定方
法としては、例えば、特公平5−10899号公報(以
下第1従来例という)、特公昭62−58233号公報
(以下第2従来例という)、特公昭50−13921号
公報(以下第3従来例という)に記載されている固定方
法が知られている。第1従来例の固定方法は、図5に示
すように、ステータ1の上面1aには予めステータ取付
面2aよりも広い範囲に亙って凹凸面(図示せず)を形
成しておき、ステータ1をボルト挿入孔3に挿入したス
テータ固定ボルト4で圧縮機の枠体より成るステータ取
付脚2に締め付け固定することにより、ステータ取付面
2aに当接する部分だけが押圧されて、ステータ上面1
aの上記凹凸面を形成する突起(図示せず)を潰し、ス
テータ取付面2aに密着されると共にステータ取付面2
aに接しない部分の突起を残存させることにより、この
突起の側部がステータ取付脚2の周壁に当接してステー
タ1の上面1aにおけるステータ取付脚2の横方向のズ
レを防止するようにしたものである。また、第2従来例
の固定方法は、図6に示すように、帯状鋼板により隣接
する外径が相互に食い込んで千鳥状に打ち抜き形成され
る固定子鉄心5と、この固定子鉄心5の中心から見て継
鉄部の主磁極部の中心から略45゜の位置に半抜きされ
たカシメ用突起6を設け、通しボルト穴7を主磁極とは
逆の方向に一部開口して設け、かつ固定子鉄心5が交互
に食い込むように形成される際、必要な抜き穴8と共通
となるようにしたものである。このため、固定子鉄心5
の継鉄部の4箇所に設けられたカシメ用突起6が均等配
置されているためにカシメ強度が向上し、かつ、通しボ
ルト穴7が互いに食い込んで形成される固定子鉄心5の
打ち抜き形成時に必要な金型上の抜き穴8を兼ねるため
固定子鉄心5の食い込み代(材料取り)を損なうことな
く、磁気抵抗の増加もないようになっている。さらに、
第3従来例の固定方法は、図7(A)、(B)に示すよ
うに、密閉型の電動圧縮用電動機10において、磁性鋼
板を所定の厚さに積層した固定子鉄心11の周縁部に適
当な間隔を隔てて設けた複数個の取付穴12を貫通する
ステータ固定ボルト13によって圧縮機のベースより成
るステータ取付脚14に緊締固着するが、この際、ステ
ータ固定ボルト13はその胴部の中間部分に絶縁材料を
一体に巻回接着するか、熱収縮性の絶縁チューブを一体
に挿通した絶縁被膜15を被着し、頭部付近にはセラミ
ックを塗着した絶縁被膜16を被着して、金属薄板17
の下面に耐熱性の絶縁材を樹脂等によって接着した絶縁
層18を有する座金19を介して締め付けるようにした
ものである。なお、20は固定子鉄心11のスロットに
巻装されたコイル、21はコイル20と固定子鉄心11
の間に介挿されたスロット絶縁で、固定子鉄心11の積
層面より突出して設けられる。また、座金19は固定子
鉄心11の歯22よりやや狭い幅を有して電動機10の
取り付けの際、隣接するスロット間に挿入されるように
突起部23が形成される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の各従
来の圧縮機におけるステータの固定方法は、次のような
問題点があった。 (1)第1従来例のものは、ステータのステータ取付脚
側の上面に、ステータ取付面より広い範囲に亙って凹凸
面を形成するための突起を作る工程が必要であり、ま
た、この突起を設けることによりステータ表面の平坦度
が低下し、組立精度が劣化する。 (2)第2従来例のものは、ステータ固定ボルトのボル
ト穴の位置を磁気抵抗の少なくなる位置とするようにス
テータの端部に持ってきたため、ステータ固定ボルトを
締め付けたときにステータ固定ボルトが外側に逃げ、取
付強度が低下する。また、ステータに締め付け歪みが発
生するために、ステータとロータ間の均一なエアギャッ
プが確保できなくなる恐れがある。 (3)第3従来例のものは、ステータ固定ボルトは、樹
脂等の絶縁層を有する座金を介してステータを締め付け
ることになり取付強度が低下する恐れがある。本発明
は、従来のものの上記課題(問題点)を解決するように
した圧縮機におけるステータの固定方法を提供すること
を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の圧縮機における
ステータの固定方法は、上記課題を解決するために、圧
縮機本体の枠体より成るステータ取付脚に、電動要素と
してのステータを、その外縁部に補強具を介して複数本
のステータ固定ボルトで固定するようにした。この場
合、上記ステータ固定ボルトは、その首下部の径を他の
部分よりも大となる段付き形状に形成し、上記補強具の
ボルト孔に嵌合状態で取付固定するのが望ましい。な
お、この場合、上記ステータ固定ボルトの首下部の長さ
は、補強具の厚さよりも短くするのが望ましい。また、
ステータ固定ボルトの首下部の外径は、上記補強具に設
けるステータ固定ボルトの孔径よりも小径とするのが望
ましい。さらに、上記補強具をステータの外周部より外
側に張り出す形状に形成し、圧縮機が落下する場合等の
衝撃時には補強具をケース内壁に直接当たるように形成
するのが望ましい。なお、上記補強具をセラミック又は
エンジニアリングプラスチック等樹脂材料等の絶縁材料
とするのが望ましい。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、図1乃至図4に示す一実施
の形態により、本発明を具体的に説明する。図1は本発
明を適用した圧縮機の全体構成を示すもので、同図にお
いて、30は圧縮機、31は冷媒を圧縮する機構部、3
2はケース、33は吊り下げばねである。また、34は
電動機部(圧縮機の電動要素)を構成するステータ、3
5はステータ固定ボルトである。36は本発明の固定方
法を実施するために設けた板状の補強具で、この補強具
35はセラミック又はエンジニアリングプラスチック等
の樹脂材料等の絶縁材料とすることが望ましい。37は
圧縮機本体の枠体より成るステータ取付脚、38はクラ
ンクシャフトである。上述した機構部31及び機構部3
1を動かす電動機部により圧縮機本体が構成されてお
り、圧縮機本体は図1に示すように、吊り下げばね33
によってケース32に吊り下げられている。なお、ステ
ータ34は、補強具36を介して複数本のステータ固定
ボルト35によりステータ取付脚37に対し、次の要領
で固定される。即ち、本発明のステータ固定方法は、次
のように行われる。 (1)まず、ステータ34に設けるステータ固定ボルト
35のボルト貫通孔34aの位置は、電動機の磁気損失
を防ぐために、図1及び図3(A)、(B)に示すよう
に、ステータ34の外縁部に配置する。 (2)次に、図2(C)及び図3(A)、(B)の各拡
大図に示すように、補強具36を介して複数本(図示の
ものでは2本)のステータ固定ボルト35をステータ3
4のボルト貫通孔34aに緩挿し、ステータ取付脚37
の対向面に設けたボルト孔37aにねじ込むことにより
ステータ34をステータ取付脚37に固定する。このよ
うに、補強具36を介して複数本のステータ固定ボルト
35を用いて固定するのは、補強具36が存在しない
と、図2(A)のようにはならず、図2(B)に示すよ
うに、ステータ固定ボルト35は押えしろが少ないため
に強度が不十分なステータ外縁部に向かって逃げて行く
傾向があり、十分な固定ができないためである。本発明
のステータの固定方法では、上記のように補強具36に
より複数本のステータ固定ボルト35が橋渡しされてス
テータ34を締め付け固定するものであるから、各ステ
ータ固定ボルト35の取付強度は十分なものとなり、ス
テータ固定ボルトは外縁部には向かって逃げない。 (3)ところで、ステータ固定ボルト35は、その首下
部35aを、図3(A)、(B)の拡大図に示すよう
に、ボルトの他の部分(ボルトの軸部35b等)より太
くなる段付き形状とし、補強具36のボルト孔36aと
嵌合固定が可能とするように形成するのが望ましい。こ
のように、ステータ固定ボルト35の首下部35aの径
を他の部分(35b)よりも大の段付き形状に形成し、
補強具36のボルト孔36aに嵌合状態で取付固定する
と、この首下部35aと補強具36との連結が強化さ
れ、補強具36による橋渡しの作用も強化されるからス
テータ固定ボルト35がステータ34の外縁部に逃げ難
くなるからである。 (4)この場合、ステータ固定ボルト35の首下部35
aの長さL1は、図3(A)、(B)に示すように、ボ
ルト孔36aの長さ即ち、補強具36の厚さL2より短
くするのが望ましい。このように、L1<L2とすれば、
ステータ固定ボルト35を補強具36を介してステータ
34に締め付け固定したとき、図3(A)、(B)に示
すようにボルト貫通孔34aの内面にステータ固定ボル
ト35の軸部35bの側面が接触しなくなり、ステータ
34の絶縁を保つことができるので、渦電流損失が防止
され電動機の磁気特性の低下を防ぐことができるからで
ある。 (5)また、ステータ固定ボルト35の首下部35aの
外径D1は、補強具36に設けるステータ固定ボルト3
5のボルト孔36aの孔径D2よりも小径とする。例え
ば、その差(D2−D1)は0.1mm以下とする。即
ち、補強具36に設けるステータ固定ボルト35のボル
ト孔36aの孔径D2とステータ固定ボルト35の首下
部35aの外径D1との関係を次の関係式を満足するよ
うに設定するのが望ましい。 D2>D1≧D2×0.98 このようにすると、補強具36のボルト孔36aの径D
2に対して、ステータ固定ボルト35の首下部35aの
外径D1の寸法の比がほぼ0.98〜1.00の関係と
なるので、これにより、補強具36内壁部に接触抵抗を
持たせることなくステータ34を締め付けることが可能
となり、従って十分なステータ保持力を得ることができ
るからである。 (6)さらに、図2(C)及び図4に示すように、補強
具36をステータ34の外縁部より外側に張り出す張出
部36Hを設けることにより圧縮機30の輸送時に補強
具36を圧縮機のケース32の内壁に当たる構造とする
のが望ましい。このような構成にすると、従来振り止め
防止機構としていた図1に示すクランクシャフト38や
ステータ取付脚37への衝撃を分散させることができ
る。従って、ステータ34がステータ取付脚37に対し
てずれることがなくなり、エアギャップの変動によるモ
ータの性能低下を防ぐことができる。なお、ステータ3
4を落下時等の衝撃から守ることにより、ステータ34
の絶縁被膜が破壊されることがなく、モータの渦電流損
失を防ぐことができる。なお、前記のように補強具36
の材質は鉄板、鋼板等の金属材料ではなく、セラミック
や樹脂(エンジニアリングプラスチック)材料等の絶縁
材料を用いるようにすると、金属材料を使用したときに
生じるステータ34表面に設けられた絶縁被膜の破壊を
防止して、ステータ取付脚37にステータ34を取り付
けることが可能となる。さらに、補強具36として、上
記のような絶縁材料を用いると、ステータ固定ボルト3
5を介して渦電流が流れることがなくなり、電動機の性
能低下を防ぐこともできる。
【0006】以上が本発明のステータの固定方法の要件
であるが、次に、本発明の固定方法の作用についての若
干の補足を行うと次の通りである。図2(B)に示すよ
うに、ステータ固定ボルト35が締め付け時に外縁部方
向に逃げて行くと、ステータ34に対して垂直方向に力
が加わらないため、実際の締め付けトルクより少ない力
でしか保持されない。しかし、本発明のものでは、図2
(A)に示すように、ステータ固定ボルト35がステー
タ34に対して垂直に締め付けられた実際の締め付けト
ルクで保持することができる。従って、外部衝撃等によ
りステータ34がステータ取付脚37に対してずれにく
いものとなる。この場合、補強具36のボルト孔36a
の径D2を小さくしても同等の効果を得ることができる
が、このようにするとステータ固定ボルトの取り付け時
に、ステータ固定ボルト35の外径と補強具36のステ
ータ固定ボルト35のボルト孔36aの径D2に十分な
クリアランスを取ることができず、組立性が非常に悪く
なる。そこで、本発明では上述のようにステータ固定ボ
ルト35の首下部35aのみを太くする段付き形状とす
ることにより、ステータ34を取り付ける際にステータ
固定ボルト35の先端部が細いため、ボルト孔36aに
対して十分なクリアランスを確保でき組立も容易となる
ようにしたものである。
【0007】
【発明の効果】本発明の圧縮機におけるステータの固定
方法は、上記のようになされるので、次のような優れた
効果を有する。 (1)ステータの外縁部にステータの固定に使用するボ
ルト貫通孔を設けようにしたので、電動機の磁気特性が
低下されない。 (2)補強具を介して複数本のステータ固定ボルトでス
テータを取り付けようにしたので、各ステータ固定ボル
トが補強板で橋渡しされ、締め付け時にステータ固定ボ
ルトがステータの外縁部に逃げるのが防止され、ステー
タの取付強度を十分のものにできる。 (3)ステータ固定ボルトを、その首下部の径を他の部
分よりも大の段付き形状に形成し、上記補強具のボルト
孔に嵌合状態で取付固定すると、ステータをステータ取
付脚に取付ける際にステータ固定ボルトがステータ外縁
部にさらに、逃げ難くなるから、ステータの取付強度
は、さらに強化される。 (4)ステータ固定ボルトの首下部の長さL1と、補強
板の厚さL2をL1<L2とすることにより、ステータ及
び補強具をステータ固定ボルトで固定する際、ステータ
固定ボルトのボルト孔への挿入をスムーズに行うことが
でき、また、ステータ固定ボルトの軸部側面がステータ
のボルト貫通孔に接触しない構造となり、電動機の渦電
流損失が少なくなる。 (5)ステータ固定ボルトの首下部の外径D1を、ステ
ータ固定ボルトの孔径D2よりも小径にすると、補強具
の内壁部に接触抵抗を持たせることなくステータを締め
付けることができる。 (6)補強具に張出部を設けてステータより張り出させ
る形状とすれば、落下等の衝撃時に圧縮機ケースの内面
に補強具が当たるので、圧縮機の振り止め防止機構にか
かる衝撃を分散し、圧縮機の耐衝撃性を向上させること
ができる。 (7)また、補強具の材質をセラミック又はエンジニア
リングプラスチック等の樹脂材料等の絶縁材料とするこ
とにより、ステータ表面に設けられた絶縁被膜の破壊を
防止し、ステータ固定ボルトを介して渦電流が流れるこ
とがなくなり、電動機の性能低下が防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の圧縮機の一実施の形態を示す縦断正面
図である。
【図2】同図(A)はステータをステータ固定ボルトで
固定した場合のステータ取付部の拡大断面図、同図
(B)はステータ固定ボルトがステータ外縁部に向かっ
て逃げて行く場合のステータ取付部の拡大断面図、同図
(C)は本発明のモータ取付部の斜視図である。
【図3】本発明によるステータ取付部を示す図で、同図
(A)はステータ取り付け後の状況を示す要部拡大縦断
正面図、また同図(B)は取り付け前の各部の状況を示
す分解図である。
【図4】本発明の圧縮機の下部断面図である。
【図5】第1従来例である圧縮機の要部拡大縦断正面図
である。
【図6】第2従来例である固定子鉄心の打ち抜き形成時
の平面図である。
【図7】第3従来例を示すもので、同図(A)は電動圧
縮機の要部を縦断して示す正面面図、同図(B)はコイ
ルエンドを切断して締め付け状態を示す平面図である。
【符号の説明】
30:圧縮機 32:ケース 34:ステータ 34a:ボルト貫通孔 35:ステータ固定ボルト 35a:首下部 36:補強具 36a:ボルト孔 36H:張出部 37:ステータ取付脚 37a:ボルト孔 L1:首下部の長さ L2:補強具の厚さ D1:首下部の外径 D2:ボルト孔36aの孔径
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年9月4日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】
【発明の実施の形態】以下、図1乃至図4に示す一実施
の形態により、本発明を具体的に説明する。図1は本発
明を適用した圧縮機の全体構成を示すもので、同図にお
いて、30は圧縮機、31は冷媒を圧縮する機構部、3
2はケース、33は吊り下げばねである。また、34は
電動機部(圧縮機の電動要素)を構成するステータ、3
5はステータ固定ボルトである。36は本発明の固定方
法を実施するために設けた板状の補強具で、この補強具
36はセラミック又はエンジニアリングプラスチック等
の樹脂材料等の絶縁材料とすることが望ましい。37は
圧縮機本体の枠体より成るステータ取付脚、38はクラ
ンクシャフトである。上述した機構部31及び機構部3
1を動かす電動機部により圧縮機本体が構成されてお
り、圧縮機本体は図1に示すように、吊り下げばね33
によってケース32に吊り下げられている。なお、ステ
ータ34は、補強具36を介して複数本のステータ固定
ボルト35によりステータ取付脚37に対し、次の要領
で固定される。即ち、本発明のステータ固定方法は、次
のように行われる。 (1)まず、ステータ34に設けるステータ固定ボルト
35のボルト貫通孔34aの位置は、電動機の磁気損失
を防ぐために、図1及び図3(A)、(B)に示すよう
に、ステータ34の外縁部に配置する。 (2)次に、図2(C)及び図3(A)、(B)の各拡
大図に示すように、補強具36を介して複数本(図示の
ものでは2本)のステータ固定ボルト35をステータ3
4のボルト貫通孔34aに緩挿し、ステータ取付脚37
の対向面に設けたボルト孔37aにねじ込むことにより
ステータ34をステータ取付脚37に固定する。このよ
うに、補強具36を介して複数本のステータ固定ボルト
35を用いて固定するのは、補強具36が存在しない
と、図2(A)のようにはならず、図2(B)に示すよ
うに、ステータ固定ボルト35は押えしろが少ないため
に強度が不十分なステータ外縁部に向かって逃げて行く
傾向があり、十分な固定ができないためである。本発明
のステータの固定方法では、上記のように補強具36に
より複数本のステータ固定ボルト35が橋渡しされてス
テータ34を締め付け固定するものであるから、各ステ
ータ固定ボルト35の取付強度は十分なものとなり、ス
テータ固定ボルトは外縁部には向かって逃げない。 (3)ところで、ステータ固定ボルト35は、その首下
部35aを、図3(A)、(B)の拡大図に示すよう
に、ボルトの他の部分(ボルトの軸部35b等)より太
くなる段付き形状とし、補強具36のボルト孔36aと
嵌合固定が可能とするように形成するのが望ましい。こ
のように、ステータ固定ボルト35の首下部35aの径
を他の部分(35b)よりも大の段付き形状に形成し、
補強具36のボルト孔36aに嵌合状態で取付固定する
と、この首下部35aと補強具36との連結が強化さ
れ、補強具36による橋渡しの作用も強化されるからス
テータ固定ボルト35がステータ34の外縁部に逃げ難
くなるからである。 (4)この場合、ステータ固定ボルト35の首下部35
aの長さL1は、図3(A)、(B)に示すように、ボ
ルト孔36aの長さ即ち、補強具36の厚さL2より短
くするのが望ましい。このように、L1<L2とすれば、
ステータ固定ボルト35を補強具36を介してステータ
34に締め付け固定したとき、図3(A)、(B)に示
すようにボルト貫通孔34aの内面にステータ固定ボル
ト35の軸部35bの側面が接触しなくなり、ステータ
34の絶縁を保つことができるので、渦電流損失が防止
され電動機の磁気特性の低下を防ぐことができるからで
ある。 (5)また、ステータ固定ボルト35の首下部35aの
外径D1は、補強具36に設けるステータ固定ボルト3
5のボルト孔36aの孔径D2よりも小径とする。例え
ば、その差(D2−D1)は0.1mm以下とする。即
ち、補強具36に設けるステータ固定ボルト35のボル
ト孔36aの孔径D2とステータ固定ボルト35の首下
部35aの外径D1との関係を次の関係式を満足するよ
うに設定するのが望ましい。 D2>D1≧D2×0.98 このようにすると、補強具36のボルト孔36aの径D
2に対して、ステータ固定ボルト35の首下部35aの
外径D1の寸法の比がほぼ0.98〜1.00の関係と
なるので、これにより、補強具36内壁部に接触抵抗を
持たせることなくステータ34を締め付けることが可能
となり、従って十分なステータ保持力を得ることができ
るからである。 (6)さらに、図2(C)及び図4に示すように、補強
具36をステータ34の外縁部より外側に張り出す張出
部36Hを設けることにより圧縮機30の輸送時に補強
具36を圧縮機のケース32の内壁に当たる構造とする
のが望ましい。このような構成にすると、従来振り止め
防止機構としていた図1に示すクランクシャフト38や
ステータ取付脚37への衝撃を分散させることができ
る。従って、ステータ34がステータ取付脚37に対し
てずれることがなくなり、エアギャップの変動によるモ
ータの性能低下を防ぐことができる。なお、ステータ3
4を落下時等の衝撃から守ることにより、ステータ34
の絶縁被膜が破壊されることがなく、モータの渦電流損
失を防ぐことができる。なお、前記のように補強具36
の材質は鉄板、鋼板等の金属材料ではなく、セラミック
や樹脂(エンジニアリングプラスチック)材料等の絶縁
材料を用いるようにすると、金属材料を使用したときに
生じるステータ34表面に設けられた絶縁被膜の破壊を
防止して、ステータ取付脚37にステータ34を取り付
けることが可能となる。さらに、補強具36として、上
記のような絶縁材料を用いると、ステータ固定ボルト3
5を介して渦電流が流れることがなくなり、電動機の性
能低下を防ぐこともできる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧縮機本体の枠体より成るステータ取付
    脚に、電動要素としてのステータを、その外縁部に補強
    具を介して複数本のステータ固定ボルトで固定するよう
    にしたことを特徴とする圧縮機におけるステータの固定
    方法。
  2. 【請求項2】 上記ステータ固定ボルトは、その首下部
    の径を他の部分よりも大となる段付き形状に形成し、上
    記補強具のボルト孔に嵌合状態で取付固定するようにし
    た請求項1記載の圧縮機におけるステータの固定方法。
  3. 【請求項3】 上記ステータ固定ボルトの首下部の長さ
    は、補強具の厚さよりも短くなるようにした請求項2記
    載の圧縮機におけるステータの固定方法。
  4. 【請求項4】 上記ステータ固定ボルトの首下部の外径
    は、上記補強具に設けるステータ固定ボルトの孔径より
    も小径である請求項2記載の圧縮機におけるステータの
    固定方法。
  5. 【請求項5】 上記補強具をステータの外周部より外側
    に張り出す形状に形成し、圧縮機が落下する場合等の衝
    撃時には補強具をケース内壁に直接当たるように形成し
    た請求項1乃至4のいずれかに記載の圧縮機におけるス
    テータの固定方法。
  6. 【請求項6】 上記補強具をセラミック又はエンジニア
    リングプラスチック等の樹脂材料等の絶縁材料とした請
    求項1乃至5のいずれかに記載の圧縮機におけるステー
    タの固定方法。
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