JPH0920978A - クロム化合物の膜を有する基板の製造方法および低反射ブラックマスクを有するカラーフィルター - Google Patents
クロム化合物の膜を有する基板の製造方法および低反射ブラックマスクを有するカラーフィルターInfo
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- JPH0920978A JPH0920978A JP16567795A JP16567795A JPH0920978A JP H0920978 A JPH0920978 A JP H0920978A JP 16567795 A JP16567795 A JP 16567795A JP 16567795 A JP16567795 A JP 16567795A JP H0920978 A JPH0920978 A JP H0920978A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】反応性スパッタリング法により、クロム化合物
の膜を有する基板を製造する際に、またはそのクロム化
合物の膜の上にクロム膜を形成して2層化した低反射ク
ロム膜を有する基板を製造する際に、クロム化合物の成
膜時間が短く、かつ得られる2層膜が低反射率で、エッ
チング特性にも優れる方法およびその低反射クロム膜を
加工して得られる膜を低反射ブラックマスクとするカラ
ーフィルター。 【構成】反応性スパッタリング法によりクロム化合物の
膜を有する基板を製造する方法において、ターゲットと
してクロム金属を用い、雰囲気として酸素ガスの比率
4.5容量%以下、窒素ガスの比率40容量%以上、不
活性ガスの比率0.001〜50容量%の混合ガスを用
いて反応性スパッタリングを行なう製造方法。
の膜を有する基板を製造する際に、またはそのクロム化
合物の膜の上にクロム膜を形成して2層化した低反射ク
ロム膜を有する基板を製造する際に、クロム化合物の成
膜時間が短く、かつ得られる2層膜が低反射率で、エッ
チング特性にも優れる方法およびその低反射クロム膜を
加工して得られる膜を低反射ブラックマスクとするカラ
ーフィルター。 【構成】反応性スパッタリング法によりクロム化合物の
膜を有する基板を製造する方法において、ターゲットと
してクロム金属を用い、雰囲気として酸素ガスの比率
4.5容量%以下、窒素ガスの比率40容量%以上、不
活性ガスの比率0.001〜50容量%の混合ガスを用
いて反応性スパッタリングを行なう製造方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、クロム化合物の膜を有
する基板の製造方法、2層化した低反射クロム膜を有す
る基板の製造方法およびその低反射クロム膜を加工して
得られる膜を低反射ブラックマスクとするカラーフィル
ターに関する。
する基板の製造方法、2層化した低反射クロム膜を有す
る基板の製造方法およびその低反射クロム膜を加工して
得られる膜を低反射ブラックマスクとするカラーフィル
ターに関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示素子に用いられるカラーフィル
ターでは、パネル視認性を向上させるため、その構成要
素の一つであるブラックマスク表面での光反射を低減さ
せることが求められる。フォトマスク素材用の分野で
は、例えば、特公平3-73628公報に記載されているよう
に、基板の上に遮光層としてのクロム化合物膜を形成
し、次にこのクロム化合物膜の上に反応性スパッタリン
グ法により、クロム酸化物とクロム窒化物の混合膜(反
射防止膜)を形成して、2層の低反射クロム膜を有する
基板を製造する方法において、反応性スパッタリングの
雰囲気ガスとして酸素ガス比率1〜5%、窒素ガス比率
10〜40%、不活性ガス45〜89%からなる混合ガ
スを用いて、スパッタ圧力2〜6mtorr、スパッタ
パワー(電力)0.5〜5W/cm 2 で行なうことが知られ
ている。しかし、これら従来の技術で得られる、2層の
低反射クロム膜は、光の反射率が十分に小さくないとい
う欠点がある。また、これらの技術はフォトマスク素材
用のものであり、液晶表示素子に用いられるカラーフィ
ルターの素材用に適用しうるかどうか明らかでない。
ターでは、パネル視認性を向上させるため、その構成要
素の一つであるブラックマスク表面での光反射を低減さ
せることが求められる。フォトマスク素材用の分野で
は、例えば、特公平3-73628公報に記載されているよう
に、基板の上に遮光層としてのクロム化合物膜を形成
し、次にこのクロム化合物膜の上に反応性スパッタリン
グ法により、クロム酸化物とクロム窒化物の混合膜(反
射防止膜)を形成して、2層の低反射クロム膜を有する
基板を製造する方法において、反応性スパッタリングの
雰囲気ガスとして酸素ガス比率1〜5%、窒素ガス比率
10〜40%、不活性ガス45〜89%からなる混合ガ
スを用いて、スパッタ圧力2〜6mtorr、スパッタ
パワー(電力)0.5〜5W/cm 2 で行なうことが知られ
ている。しかし、これら従来の技術で得られる、2層の
低反射クロム膜は、光の反射率が十分に小さくないとい
う欠点がある。また、これらの技術はフォトマスク素材
用のものであり、液晶表示素子に用いられるカラーフィ
ルターの素材用に適用しうるかどうか明らかでない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、反応
性スパッタリング法により、クロム化合物の膜を有する
基板を製造する際に、またはそのクロム化合物の膜の上
にクロム膜を形成して2層化した低反射クロム膜を有す
る基板を製造する際に、クロム化合物の成膜時間が短
く、かつ得られる2層膜が低反射率で、エッチング特性
にも優れる方法およびその低反射クロム膜を加工して得
られる膜を低反射ブラックマスクとするカラーフィルタ
ーを提供することである。
性スパッタリング法により、クロム化合物の膜を有する
基板を製造する際に、またはそのクロム化合物の膜の上
にクロム膜を形成して2層化した低反射クロム膜を有す
る基板を製造する際に、クロム化合物の成膜時間が短
く、かつ得られる2層膜が低反射率で、エッチング特性
にも優れる方法およびその低反射クロム膜を加工して得
られる膜を低反射ブラックマスクとするカラーフィルタ
ーを提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、反射防止
層として、いくつかのクロム化合物の中でクロム酸化物
とクロム窒化物の混合膜に注目し、それを形成する方法
について鋭意検討した結果、本発明に到達した。
層として、いくつかのクロム化合物の中でクロム酸化物
とクロム窒化物の混合膜に注目し、それを形成する方法
について鋭意検討した結果、本発明に到達した。
【0005】すなわち、本発明は、次のとおりである。 (1)反応性スパッタリング法によりクロム化合物の膜
を有する基板を製造する方法において、ターゲットとし
てクロム金属を用い、雰囲気ガスとして酸素ガスの比率
4.5容量%以下、窒素ガスの比率40容量%以上、不活性
ガスの比率0.001〜50容量%の混合ガスを用いて反応性
スパッタリングを行なうことを特徴とする製造方法。 (2)反応性スパッタリングを行なう際、スパッタ圧力
を0.3 Pa以上、スパッタパワーを1.5 〜5W/cm2とする
(1)記載の製造方法。 (3)(1)1記載の製造方法で得られる基板のクロム
化合物の膜上に、遮光層としてクロム膜を形成すること
を特徴とする、2層化した低反射クロム膜を有する基板
の製造方法。 (4)(2)記載の製造方法で得られる基板の低反射ク
ロム膜を加工して得られる膜を低反射ブラックマスクと
するカラーフィルター。
を有する基板を製造する方法において、ターゲットとし
てクロム金属を用い、雰囲気ガスとして酸素ガスの比率
4.5容量%以下、窒素ガスの比率40容量%以上、不活性
ガスの比率0.001〜50容量%の混合ガスを用いて反応性
スパッタリングを行なうことを特徴とする製造方法。 (2)反応性スパッタリングを行なう際、スパッタ圧力
を0.3 Pa以上、スパッタパワーを1.5 〜5W/cm2とする
(1)記載の製造方法。 (3)(1)1記載の製造方法で得られる基板のクロム
化合物の膜上に、遮光層としてクロム膜を形成すること
を特徴とする、2層化した低反射クロム膜を有する基板
の製造方法。 (4)(2)記載の製造方法で得られる基板の低反射ク
ロム膜を加工して得られる膜を低反射ブラックマスクと
するカラーフィルター。
【0006】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
おいて、反応性スパッタリング法は、公知の方法で行わ
れる。本発明において、使用される基板としては、代表
例としてガラス板があげられる。本発明において、ター
ゲットとしてクロム金属を用い、雰囲気ガスとして酸素
ガスの比率4.5容量%以下、窒素ガスの比率40容量%以
上、不活性ガスの比率0.001 〜50容量%の混合ガスを用
いて反応性スパッタリングを行なうことにより、クロム
窒化物またはこれとクロム酸化物の混合物からなるクロ
ム化合物の膜を有する基板を製造することができる。
おいて、反応性スパッタリング法は、公知の方法で行わ
れる。本発明において、使用される基板としては、代表
例としてガラス板があげられる。本発明において、ター
ゲットとしてクロム金属を用い、雰囲気ガスとして酸素
ガスの比率4.5容量%以下、窒素ガスの比率40容量%以
上、不活性ガスの比率0.001 〜50容量%の混合ガスを用
いて反応性スパッタリングを行なうことにより、クロム
窒化物またはこれとクロム酸化物の混合物からなるクロ
ム化合物の膜を有する基板を製造することができる。
【0007】図1は、ターゲットとしてクロムを用い、
雰囲気ガスとして酸素ガスと窒素ガスと不活性ガスの混
合ガスを用いて反応性スパッタリングを行ない、クロム
化合物の膜を有する基板を製造する場合における、ガス
流中の酸素ガス、窒素ガス、不活性ガスの各流量パーセ
ントと、得られる膜の光反射率の関係を示したものであ
る。なお、この場合、反射率測定は、クロム化合物の膜
(反射防止層)の上に金属クロム膜(遮光層)を形成し
たものについて行なった。ここでいうガス流量パーセン
トとは、1分間に流入するガス流量の比率をいう。ま
た、この場合のスパッタ圧力は0.4Pa、スパッタパワー
は2.2W/cm2である。図1から明らかなように、反応性ス
パッタリング法により、クロム化合物の膜を有する基板
を製造する方法において、そこで使用される雰囲気ガス
としては、酸素ガス4.5容量%以下、好ましくは 0.1〜4
容量%、窒素ガス40容量%以上、好ましくは40〜95容
量%、不活性ガス0.001 〜50容量%、好ましくは0.01〜
40容量%の各流量パーセントの混合ガスが好適である。
酸素ガスの流量パーセントが4.5容量%を越える場合、
窒素ガスの流量パーセントが40容量%未満の場合、不活
性ガスの流量パーセントが50容量%を越える場合は、い
ずれも膜の光反射率が大きく好ましくない。
雰囲気ガスとして酸素ガスと窒素ガスと不活性ガスの混
合ガスを用いて反応性スパッタリングを行ない、クロム
化合物の膜を有する基板を製造する場合における、ガス
流中の酸素ガス、窒素ガス、不活性ガスの各流量パーセ
ントと、得られる膜の光反射率の関係を示したものであ
る。なお、この場合、反射率測定は、クロム化合物の膜
(反射防止層)の上に金属クロム膜(遮光層)を形成し
たものについて行なった。ここでいうガス流量パーセン
トとは、1分間に流入するガス流量の比率をいう。ま
た、この場合のスパッタ圧力は0.4Pa、スパッタパワー
は2.2W/cm2である。図1から明らかなように、反応性ス
パッタリング法により、クロム化合物の膜を有する基板
を製造する方法において、そこで使用される雰囲気ガス
としては、酸素ガス4.5容量%以下、好ましくは 0.1〜4
容量%、窒素ガス40容量%以上、好ましくは40〜95容
量%、不活性ガス0.001 〜50容量%、好ましくは0.01〜
40容量%の各流量パーセントの混合ガスが好適である。
酸素ガスの流量パーセントが4.5容量%を越える場合、
窒素ガスの流量パーセントが40容量%未満の場合、不活
性ガスの流量パーセントが50容量%を越える場合は、い
ずれも膜の光反射率が大きく好ましくない。
【0008】図2は、ターゲットとしてクロム金属を用
い、雰囲気ガスとして酸素ガス流量パーセント2容量
%、窒素ガス流量パーセント70容量%、不活性ガス流
量パーセント28容量%の混合ガスを用い、スパッタ圧
力0.4Paで反応性スパッタリングを行ない、クロム化合
物の膜を有する基板を製造し、次いでそのクロム化合物
の膜の上に金属クロム膜を形成し2層化した低反射クロ
ム膜を有する基板を製造する場合における、スパッタパ
ワーと、得られる低反射クロム膜のエッチング速度の関
係図である。図3は、図2と同様な場合における、スパ
ッタパワーと、クロム化合物の膜の成膜速度の関係図で
ある。図2より、スパッタパワーは5W/cm2以下が好適で
あることがわかる。また、図3より、スパッタパワーは
1.5W/cm2以上が好適であることがわかる。よって、好適
なスパッタパワーは1.5〜5.0W/cm2である。
い、雰囲気ガスとして酸素ガス流量パーセント2容量
%、窒素ガス流量パーセント70容量%、不活性ガス流
量パーセント28容量%の混合ガスを用い、スパッタ圧
力0.4Paで反応性スパッタリングを行ない、クロム化合
物の膜を有する基板を製造し、次いでそのクロム化合物
の膜の上に金属クロム膜を形成し2層化した低反射クロ
ム膜を有する基板を製造する場合における、スパッタパ
ワーと、得られる低反射クロム膜のエッチング速度の関
係図である。図3は、図2と同様な場合における、スパ
ッタパワーと、クロム化合物の膜の成膜速度の関係図で
ある。図2より、スパッタパワーは5W/cm2以下が好適で
あることがわかる。また、図3より、スパッタパワーは
1.5W/cm2以上が好適であることがわかる。よって、好適
なスパッタパワーは1.5〜5.0W/cm2である。
【0009】図4は、図2と同様な場合でスパッタパワ
ー2.2W/cm2における、スパッタ圧力と、得られる低反射
クロム膜のエッチング速度の関係図である。図4より、
スパッタ圧力が増加するとエッチング速度も増加するこ
とがわかる。スパッタ圧力0.3Pa以下ではスパッタリン
グ時のプラズマが立ちにくい。これらのことから、好適
なスパッタ圧力は0.3Pa以上である。
ー2.2W/cm2における、スパッタ圧力と、得られる低反射
クロム膜のエッチング速度の関係図である。図4より、
スパッタ圧力が増加するとエッチング速度も増加するこ
とがわかる。スパッタ圧力0.3Pa以下ではスパッタリン
グ時のプラズマが立ちにくい。これらのことから、好適
なスパッタ圧力は0.3Pa以上である。
【0010】基板上に形成されるクロム化合物膜は、ク
ロム窒化物またはこれとクロム酸化物の混合膜であり、
その膜厚は400〜500オングストローム程度であ
る。この膜は光反射防止性能を有し、液晶表示素子用等
のカラーフィルターの低反射ブラックマスクの反射防止
層の素材として使用しうる。
ロム窒化物またはこれとクロム酸化物の混合膜であり、
その膜厚は400〜500オングストローム程度であ
る。この膜は光反射防止性能を有し、液晶表示素子用等
のカラーフィルターの低反射ブラックマスクの反射防止
層の素材として使用しうる。
【0011】基板上にクロム化合物膜を形成したあと、
次いでその上にスパッタリング法により、膜厚が100
0〜1500オングストローム程度である金属クロム膜
からなる遮光層を形成し、2層化した低反射クロム膜を
有する基板を製造する。こうして得られる低反射クロム
膜を有する基板は、液晶表示素子用等のカラーフィルタ
ーの素材として使用しうる。低反射クロム膜を有する基
板を素材として、カラーフィルターを製造する方法の一
例をあげれば、次のとおりである。
次いでその上にスパッタリング法により、膜厚が100
0〜1500オングストローム程度である金属クロム膜
からなる遮光層を形成し、2層化した低反射クロム膜を
有する基板を製造する。こうして得られる低反射クロム
膜を有する基板は、液晶表示素子用等のカラーフィルタ
ーの素材として使用しうる。低反射クロム膜を有する基
板を素材として、カラーフィルターを製造する方法の一
例をあげれば、次のとおりである。
【0012】すなわち、まず、低反射2層クロム膜上に
感光性レジストを塗布し、露光、現像を行うことによっ
て、所定のレジストパターンを形成する。次に、硝酸第
2セリウムアンモニウムを主成分としたエッチング液を
用いて、前記2層クロム膜をエッチングし、ブラックマ
スクを形成する。次に、赤色のレジストを塗布後、露
光、現像を行って赤色画素の形成を行う。青、緑の画素
についても同様の手法で形成する。最後にITO膜を形成
することによって、カラーフィルターを完成させる。
感光性レジストを塗布し、露光、現像を行うことによっ
て、所定のレジストパターンを形成する。次に、硝酸第
2セリウムアンモニウムを主成分としたエッチング液を
用いて、前記2層クロム膜をエッチングし、ブラックマ
スクを形成する。次に、赤色のレジストを塗布後、露
光、現像を行って赤色画素の形成を行う。青、緑の画素
についても同様の手法で形成する。最後にITO膜を形成
することによって、カラーフィルターを完成させる。
【00l3】
【実施例】以下に本発明の実施例を示すが、本発明はこ
れに限定されるものではない。 実施例1 ガラス基板を、スパッタリング装置内に装着し、1.0×1
0-4Paまで排気した後、流量パーセント比がO2:N2:Ar =
2:70:28 である酸素ガス、窒素ガスおよび不活性ガスの
混合ガスを0.4Paまで導入した。スパッタパワーを2.2W/
cm2にして、クロム金属をターゲットとしてスパッタリ
ングを行い、クロム酸化物とクロム窒化物の混合物から
なる膜厚500オングストロームの反射防止層を得た。
その後再び1.0×10-4Paまで排気した後、アルゴンガス
を0.1Paまで導入した。そしてスパッタパワーを5W/cm2
に調製してクロム金属をターゲットとしてスパッタリン
グを行い、クロム金属からなる膜厚1200オングスト
ロームの遮光層を形成した。このようにして作製した低
反射2層クロム膜の反射率は第5図(a)に示すよう
に、低反射率であった。また、低反射2層クロム膜上に
感光性レジストを塗布し、露光、現像を行うことによっ
て、所定のレジストパターンを形成し、次に、硝酸第2
セリウムアンモニウムを主成分としたエッチング液を用
いて、前記2層クロム膜をエッチングし、カラーフィル
ターのブラックマスクを形成するテストを行なった。2
層クロム膜の剥がれ等は起こらず、均一にエッチングを
することができた。
れに限定されるものではない。 実施例1 ガラス基板を、スパッタリング装置内に装着し、1.0×1
0-4Paまで排気した後、流量パーセント比がO2:N2:Ar =
2:70:28 である酸素ガス、窒素ガスおよび不活性ガスの
混合ガスを0.4Paまで導入した。スパッタパワーを2.2W/
cm2にして、クロム金属をターゲットとしてスパッタリ
ングを行い、クロム酸化物とクロム窒化物の混合物から
なる膜厚500オングストロームの反射防止層を得た。
その後再び1.0×10-4Paまで排気した後、アルゴンガス
を0.1Paまで導入した。そしてスパッタパワーを5W/cm2
に調製してクロム金属をターゲットとしてスパッタリン
グを行い、クロム金属からなる膜厚1200オングスト
ロームの遮光層を形成した。このようにして作製した低
反射2層クロム膜の反射率は第5図(a)に示すよう
に、低反射率であった。また、低反射2層クロム膜上に
感光性レジストを塗布し、露光、現像を行うことによっ
て、所定のレジストパターンを形成し、次に、硝酸第2
セリウムアンモニウムを主成分としたエッチング液を用
いて、前記2層クロム膜をエッチングし、カラーフィル
ターのブラックマスクを形成するテストを行なった。2
層クロム膜の剥がれ等は起こらず、均一にエッチングを
することができた。
【0014】比較例 流量パーセント比がO2:N2:Ar =25:25:50である酸素ガ
ス、窒素ガスおよび不活性ガスの混合ガスを使用した以
外は、実施例1と同様にして、膜厚500オングストロ
ームのクロム化合物からなる反射防止層および膜厚12
00オングストロームのクロム金属からなる遮光層を形
成した。このようにして作製した低反射2層クロム膜の
反射率は第5図(b)に示すように高く、悪かった。実
施例1と同様にして2層クロム膜をエッチングし、カラ
ーフィルターのブラックマスクを形成するテストを行な
ったところ、エッチングむらが発生した。
ス、窒素ガスおよび不活性ガスの混合ガスを使用した以
外は、実施例1と同様にして、膜厚500オングストロ
ームのクロム化合物からなる反射防止層および膜厚12
00オングストロームのクロム金属からなる遮光層を形
成した。このようにして作製した低反射2層クロム膜の
反射率は第5図(b)に示すように高く、悪かった。実
施例1と同様にして2層クロム膜をエッチングし、カラ
ーフィルターのブラックマスクを形成するテストを行な
ったところ、エッチングむらが発生した。
【0015】
【発明の効果】本発明によれば、反応性スパッタリング
法により、クロム化合物の膜を有する基板を製造する際
に、またはそのクロム化合物の膜の上にクロム膜を形成
して2層化した低反射クロム膜を有する基板を製造する
際に、クロム化合物の成膜時間が短く、かつ得られる2
層膜が低反射率で、エッチング特性にも優れる方法が提
供される。その低反射クロム膜は加工してカラーフィル
ターの低反射ブラックマスクとすることができる。
法により、クロム化合物の膜を有する基板を製造する際
に、またはそのクロム化合物の膜の上にクロム膜を形成
して2層化した低反射クロム膜を有する基板を製造する
際に、クロム化合物の成膜時間が短く、かつ得られる2
層膜が低反射率で、エッチング特性にも優れる方法が提
供される。その低反射クロム膜は加工してカラーフィル
ターの低反射ブラックマスクとすることができる。
【図1】ガラス基板上に反応性スパッタリングにより、
クロム化合物の膜(反射防止層)を製造する際の、酸
素、窒素、不活性ガスの各流量パーセントに対する、得
られる膜の光反射率の分布の関係を示した図である。な
お、この場合、反射率測定は、クロム化合物の膜(反射
防止層)の上に金属クロム膜(遮光層)を形成したもの
について行なった。
クロム化合物の膜(反射防止層)を製造する際の、酸
素、窒素、不活性ガスの各流量パーセントに対する、得
られる膜の光反射率の分布の関係を示した図である。な
お、この場合、反射率測定は、クロム化合物の膜(反射
防止層)の上に金属クロム膜(遮光層)を形成したもの
について行なった。
【図2】2層化した低反射クロム膜を有する基板を製造
する場合における、1層目のクロム化合物の膜(反射防
止層)を形成する際のスパッタパワーと、得られる2層
化した低反射クロム膜のエッチング速度の関係図であ
る。
する場合における、1層目のクロム化合物の膜(反射防
止層)を形成する際のスパッタパワーと、得られる2層
化した低反射クロム膜のエッチング速度の関係図であ
る。
【図3】図2と同様な場合における、1層目のクロム化
合物の膜(反射防止層)を形成する際のスパッタパワー
と、クロム化合物の膜の成膜速度の関係図である。
合物の膜(反射防止層)を形成する際のスパッタパワー
と、クロム化合物の膜の成膜速度の関係図である。
【図4】図2と同様な場合で1層目のクロム化合物の膜
(反射防止層)を形成する際のスパッタパワー2.2W/cm2
における、スパッタ圧力と、得られる低反射クロム膜の
エッチング速度の関係図である。
(反射防止層)を形成する際のスパッタパワー2.2W/cm2
における、スパッタ圧力と、得られる低反射クロム膜の
エッチング速度の関係図である。
【図5】反射率の波長依存性を示すグラフである。
a:反射防止層形成時のガス流量パーセント比がO2:N2:A
r=2:70:28 の場合 b:反射防止層形成時のガス流量パーセント比がO2:N2:A
r=25:25:50 の場合
r=2:70:28 の場合 b:反射防止層形成時のガス流量パーセント比がO2:N2:A
r=25:25:50 の場合
Claims (4)
- 【請求項1】反応性スパッタリング法によりクロム化合
物の膜を有する基板を製造する方法において、ターゲッ
トとしてクロム金属を用い、雰囲気ガスとして酸素ガス
の比率4.5容量%以下、窒素ガスの比率40容量%以上、
不活性ガスの比率0.001 〜50容量%の混合ガスを用いて
反応性スパッタリングを行なうことを特徴とする製造方
法。 - 【請求項2】反応性スパッタリングを行なう際、スパッ
タ圧力を0.3 Pa以上、スパッタパワー(電力)を1.5 〜
5W/cm2とする請求項1記載の製造方法。 - 【請求項3】請求項1記載の製造方法で得られる基板の
クロム化合物の膜上に、遮光層としてクロム膜を形成す
ることを特徴とする、2層化した低反射クロム膜を有す
る基板の製造方法。 - 【請求項4】請求項3記載の製造方法で得られる基板の
低反射クロム膜を加工して得られる膜を低反射ブラック
マスクとするカラーフィルター。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16567795A JPH0920978A (ja) | 1995-06-30 | 1995-06-30 | クロム化合物の膜を有する基板の製造方法および低反射ブラックマスクを有するカラーフィルター |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16567795A JPH0920978A (ja) | 1995-06-30 | 1995-06-30 | クロム化合物の膜を有する基板の製造方法および低反射ブラックマスクを有するカラーフィルター |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0920978A true JPH0920978A (ja) | 1997-01-21 |
Family
ID=15816946
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16567795A Pending JPH0920978A (ja) | 1995-06-30 | 1995-06-30 | クロム化合物の膜を有する基板の製造方法および低反射ブラックマスクを有するカラーフィルター |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JPH0920978A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113789502A (zh) * | 2021-09-10 | 2021-12-14 | 芜湖长信科技股份有限公司 | 一种电子显示屏镀膜方法 |
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1995
- 1995-06-30 JP JP16567795A patent/JPH0920978A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113789502A (zh) * | 2021-09-10 | 2021-12-14 | 芜湖长信科技股份有限公司 | 一种电子显示屏镀膜方法 |
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