JPH09209538A - 浴室用手摺の取付構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 浴室用手摺を、既設のユニットバスの壁面
に、浴室内側から簡単かつ確実に取り付けることができ
るようにする。 【構成】 壁板Ｗの裏側に位置する壁裏支持体１に、そ
の中央部と一側端部との間を移動自在に雄ねじ４の基部
を連結し、この壁裏支持体１が壁板Ｗに穿設された壁穴
１０から出入可能に設け、一方、壁板Ｗの表側に突出す
る前記雄ねじ４には、手摺７を取付可能なベース部材５
を雌ねじ９により取り付け、ベース部材５と壁裏支持体
１とで壁板Ｗを挟み込んでベース部材５を壁板Ｗに固定
するよう構成したことを特徴とする浴室用手摺の取付構
造。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、浴室用手摺を既設のユ
ニットバスの壁面にも取り付けることができる浴室用手
摺の取付構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】現在の高齢化社会に対応して、一般家庭
においても浴室内に手摺を設置するところが増えてい
る。そして、その手摺の取付構造は、手摺本体を浴室壁
面にスクリューねじ等で固定するのが一般的である。し
かしながら、現在の一般家庭における浴室はユニットバ
スが広く普及しており、これにスクリューねじ等で手摺
を固定するにはユニットバスの壁板厚が薄いため、前記
スクリューねじ等が固定手段として十分に機能しない。
そのために、取付位置の壁裏に補強材等を設けなければ
ならず、既設のユニットバスに手摺を取り付けることは
極めて困難である。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、既設
のユニットバスにも浴室内側から簡単かつ確実に取り付
けることができる浴室用手摺の取付構造を提供すること
を目的としている。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、次のようにした。まず、壁板Ｗの裏側に位
置する壁裏支持体１に、その中央部と一側端部との間を
移動自在に雄ねじ４の基部を連結し、この壁裏支持体１
が壁板Ｗに穿設された壁穴１０から出入可能に設け、一
方、壁板Ｗの表側に突出する前記雄ねじ４には、手摺７
を取付可能なベース部材５を雌ねじ９により取り付け、
ベース部材５と壁裏支持体１とで壁板Ｗを挟み込んでベ
ース部材５を壁板Ｗに固定するよう構成した。

【０００５】また、前記ベース部材５と手摺７とを一体
構成とした。

【０００６】さらに、壁板Ｗの裏側に位置する壁裏支持
体１に、その中央部と一側端部との間を移動自在に雄ね
じ４の基部を連結し、この壁裏支持体１が壁板Ｗに穿設
された壁穴１０から出入可能に設け、一方、壁板Ｗの表
側に突出する前記雄ねじ４には、雌ねじ９によりベース
部材５を取り付け、ベース部材５と壁裏支持体１とで壁
板Ｗを挟み込んでベース部材５を壁板Ｗに固定するよう
構成し、手摺７を前記雄ねじ４に取り付けた。

【０００７】

【作用】ユニットバス壁板の手摺を取り付ける位置に、
浴室内側から穴を明ける。そして、雄ねじを端部に位置
させた壁裏支持体を、その穴に挿入する。雄ねじが端部
に位置しているから、簡単に壁裏支持体を壁裏に通すこ
とができる。壁裏に壁裏支持体を通した後、この壁裏支
持体は自重により落下し、雄ねじが中央に位置するとこ
ろで止まる。この状態では壁裏支持体が穴から手前に抜
けることがない。

【０００８】そして、ベース部材を穴から突出している
雄ねじに雌ねじで取り付ける。雌ねじを締めていけば、
壁裏支持体とベース部材とで壁板を挟み込んで固定され
る。最後に、この壁板に固定されたベース部材に手摺を
取り付ける。

【０００９】また、前記ベース部材は手摺一体としても
よい。さらに、手摺を雄ねじの先端部に取り付ける構成
としても何ら問題はない。

【００１０】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細に
説明する。１は帯状の板部材からなる壁裏支持体であ
り、その断面よりもやや大きい筒内形状を有する矩形パ
イプからなる筒体２の内側部に遊嵌されている。そして
この壁裏支持体１には、筒体２が中央部から一側端部ま
での間を移動可能に、その範囲を規制するストッパー３
がそれぞれ設けられている。一方、前記筒体２の側面部
には、壁裏支持体１と直交する方向に雄ねじ４が突設さ
れている。すなわち、図２に示すように、雄ねじ４が壁
裏支持体１の中央部と一側端部との間を自由に移動でき
るようになっている。

【００１１】５は板部材からなるベース部材であり、前
記雄ねじ４が挿通可能な穴６が穿設されている。そし
て、このベース部材５には手摺７の端部を嵌着可能なパ
イプ部材からなる取付部材８が一体的に設けられてい
る。また、９は前記雄ねじ４に螺合する雌ねじである。

【００１２】前記ベース部材５をユニットバスの壁板Ｗ
に取り付けるには、まずその取り付け位置に壁穴１０を
明け、そこに壁裏支持体１を、筒体２が位置しない側の
端部から挿入する。このとき、雄ねじ４が壁裏支持体１
の中央部にあると壁裏支持体１は壁穴１０を通過するこ
とができない。そこで、図３に示すように筒体２を壁裏
支持体１の端部に移動させると、この壁裏支持体１を簡
単に壁板Ｗの裏側に通すことができる。

【００１３】図４に示す状態になると、壁裏支持体１が
自重により落下し、筒体２がその中央に位置される。そ
の後、壁板Ｗの手前に突出した雄ねじ４にベース部材５
を雌ねじ９で取り付けると、図５に示すように、ベース
部材５は壁板Ｗを壁裏支持体１とこのベース部材５によ
り挟み込んで固定される。したがって、このベース部材
５に一体的に設けられた取付部材８に手摺７を取り付け
れば、図６のようにユニットバスの壁板Ｗに手摺７を設
けることができる。

【００１４】図７は、前記したベース部材５の壁板Ｗへ
の取付手順において、壁裏支持体１を壁穴１０に挿入す
る前に、まず雄ねじ４にベース部材５を組み付けておく
場合の側面図を示す。この場合も、壁裏支持体１を前記
手順と同様に壁穴１０に挿入し、その後、雄ねじ４に螺
合している雌ねじ９を締めてベース部材５を壁板Ｗに固
定すればよい。この手順によると、壁穴１０よりも大き
いベース部材５により、誤って壁板Ｗの裏側に壁裏支持
体１を落としてしまう心配がない。

【００１５】図８は、ベース部材５と手摺７を、ベース
部材５を壁板Ｗへ取り付ける前に一体的に設けた場合の
実施例を示す。この場合も取付手順は前記と同様である
が、雌ねじ９の締め付け作業ができるように、穴６を図
のように手摺７の取り付け位置からずらしておく必要が
ある。

【００１６】図９は、手摺７を雄ねじ４の先端部に取り
付けた場合を示す。図中１１は中央部にねじ穴が設けら
れた板金具であり、手摺７の先端部に固着されている。
そして、このねじ穴に雄ねじ４を螺合し、先にこの雄ね
じ４に螺合しておいた雌ねじ１２を締めることにより、
手摺７と雄ねじ４が連結固定される。なお、この手摺７
と雄ねじ４との固定は、ベース部材５を壁板Ｗへ取り付
ける前、すなわち壁裏支持体１を壁穴１０に挿入する前
に行っておく。このとき、雄ねじ４は手摺７と一体とな
り回転しないので、壁裏支持体１を壁穴１０に挿入する
際に、その壁裏支持体１の向きを気にしなくてよい。な
お、１３は化粧カバーを示す。

【００１７】また、何らかの理由によりベース部材５を
壁板Ｗから取り外さなければならないときは、図１０に
示すように、壁裏支持体１の上端に筒体２が移動するよ
うに、雄ねじ４を反転させる。すると、前記取付手順と
逆の手順により、壁裏支持体１を壁穴１０から取り出す
ことができる。

【００１８】

【発明の効果】以上に説明したように、本発明の浴室用
手摺の取付構造によれば、既設のユニットバスにも浴室
内側からの作業で簡単かつ確実に手摺を取り付けること
ができる。また、手摺の取付位置も任意に設定できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明にかかる手摺取付構造の一例を示す斜視
図

【図２】要部の拡大斜視図

【図３】壁裏支持体の挿入方法を示す側面図

【図４】壁裏支持体の作用を説明する側面図

【図５】ベース部材を壁板に取り付けた状態を示す側面
図

【図６】壁板に取り付けた手摺の全体斜視図

【図７】壁裏支持体にベース部材を先に取り付けた場合
の挿入状態を示す側面図

【図８】手摺とベース部材を先に一体に設けた場合の一
例を示す斜視図

【図９】手摺を雄ねじに取り付けた場合の取付部側面図

【図１０】壁裏支持体の取り出し方法を示す側面図

【符号の説明】

１ 壁裏支持体 ４ 雄ねじ ５ ベース部材 ７ 手摺 ９ 雌ねじ １０ 壁穴 Ｗ 壁板

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 壁板Ｗの裏側に位置する壁裏支持体１
   に、その中央部と一側端部との間を移動自在に雄ねじ４
   の基部を連結し、この壁裏支持体１が壁板Ｗに穿設され
   た壁穴１０から出入可能に設け、一方、壁板Ｗの表側に
   突出する前記雄ねじ４には、手摺７を取付可能なベース
   部材５を雌ねじ９により取り付け、ベース部材５と壁裏
   支持体１とで壁板Ｗを挟み込んでベース部材５を壁板Ｗ
   に固定するよう構成したことを特徴とする浴室用手摺の
   取付構造。
2. 【請求項２】 前記ベース部材５と手摺７とを一体構成
   としたことを特徴とする請求項１に記載の浴室用手摺の
   取付構造。
3. 【請求項３】 壁板の裏側に位置する壁裏支持体１に、
   その中央部と一側端部との間を移動自在に雄ねじ４の基
   部を連結し、この壁裏支持体１が壁板Ｗに穿設された壁
   穴１０から出入可能に設け、一方、壁板Ｗの表側に突出
   する前記雄ねじ４には、雌ねじ９によりベース部材５を
   取り付け、ベース部材５と壁裏支持体１とで壁板Ｗを挟
   み込んでベース部材５を壁板Ｗに固定するよう構成し、
   前記雄ねじ４に手摺７を取り付けたことを特徴とする浴
   室用手摺の取付構造。