JPH025611Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はインサートスタツト取付座に係り、詳
しくは、電線等を引き出すためのインサートスタ
ツトを、セルラーデツキプレートに取り付けるた
めの取付座の構造に関するものである。

〔従来の技術〕

建造物床構造には、第１図に示すような下板１
と上板２とによつてセル３を構成するセルラーデ
ツキプレートが用いられる。この際、室内配線用
の電線等の引出口として、上板２の上面５にイン
サートスタツトを取り付けるための取付孔４〔第
２図参照〕が設けられる。

上記の取付孔４にインサートスタツトの本体を
固定する場合、筒状のインサートスタツトの本体
１２の外面にネジを刻設し、予め取付孔４にネジ
止めされるネジ環に螺合させるようにすると、イ
ンサートスタツトのセルラーデツキプレートへの
装着が容易となる。このような場合に、ネジ環を
取付孔４に固定するために、上板２の上下から挟
むような二つのロツクナツトが使用される。

〔考案が解決しようとする課題〕

上記の取付孔４の径はネジ環の外径より大きい
が、ロツクナツトの外径より小さくなければ、ロ
ツクナツトによる上板への固定は不可能である。
それゆえに上板の下でネジ環に螺合されるロツク
ナツトを、取付孔４からセル３内に入れることは
できなくなる。したがつて、複雑な固定構造を採
用したり、面倒な加工や工作が要求される問題が
ある。

本考案は、上記のようなセルに設ける取付装置
であつて、容易にかつ簡単に道具を要せずして、
インサートスタツトの本体をセルラーデツキプレ
ートに取り付けることができるインサートスタツ
ト取付座を提供することである。

〔課題を解決するための手段〕

本考案のインサートスタツト取付座は、電線等
を引き出すためのインサートスタツトを、セルラ
ーデツキプレートに取り付けるための取付座に適
用される。その特徴とするところは、図面を参照
して、周囲の一部を切り欠いて開口部１０が備え
られた欠円状を形成し、内面にインサートスタツ
トの本体１２の下部を螺合させるための内ネジが
刻設されているネジ環６と、周囲の一部を切り欠
いて開口部１０が備えられた欠円状をなし、ネジ
環６の外面に刻設された外ネジに螺合する下ロツ
クナツト８と、ネジ環６に螺合された下ロツクナ
ツト８の上位置において前記外ネジに螺合し、ネ
ジ環６をセルラーデツキプレートに開口された取
付孔４に固定する締付用の上ロツクナツト７と、
を備えたことである。

〔実施例〕

第１図は、電線等を引き出すためのインサート
スタツトを、セルラーデツキプレートに取り付け
るための取付座を含む断面図で、短筒状のネジ環
６にはその内外面に外ネジおよび内ネジが刻設さ
れている。そして、その周囲の一部は第２図に示
すように切り欠かれて開口部１０を備えた欠円状
となつている。なお、内面に形成されたネジに
は、インサートスタツトの本体１２の下部が螺合
されるようになつており、セルラーデツキプレー
トの上板２に設けられた取付孔４にインサートス
タツトを取り付けることができる。

上記のネジ環６の外ネジには下ロツクナツト８
が螺合されるようになつており、この下ロツクナ
ツトはネジ環６と同様に周囲の一部を切り欠いて
開口部１０を備えた欠円状をなしている。この下
ロツクナツト８の外径はネジ環６を取付孔４に固
定する必要上、取付孔４の径より大きい。本例で
は周囲全部を大径にするのではなしに、部分的に
拡径された個所を設けて、上板２の下面との固定
を可能にしている。９はその掛合用の突起であ
る。

前記ネジ環６には、外ネジに螺合された下ロツ
クナツト８の上位置に、ネジ環６をセルラーデツ
キプレートの上板２の上方から取付孔４に固定す
る締付用の上ロツクナツト７が螺合されるように
なつている。なお、この上ロツクナツト７はセル
ラーデツキプレートの上板２の上方からネジ環６
に螺合させるだけであるので、上記した下ロツク
ナツト８のような開口部１０は設けられていな
い。

上記ネジ環６と下ロツクナツト８とは、第２図
のように一体となるように予め螺合され、かつ、
その切り欠いた開口部１０を一致させた状態で、
上板２の上面５の取付孔４の一方に片寄せつつ図
中右側へ移動される。突起９が取付孔４の下を支
え、ネジ環６を真上向きに第１図のように保持
し、次に上ロツクナツト７を螺合させることによ
つてネジ環６を取付孔４に固定する。上ロツクナ
ツト７にも突起１１が設けられており、それが上
板２の上面５を押さえるようにしてネジ環６を固
定する。その後に、インサートスタツトの本体１
２をネジ環６にネジ込めばよい。

〔考案の効果〕

本考案は上述の通りであり、セルラーデツキプ
レートのセルの内部へ、取付孔で手の屈かない下
ロツクナツトやネジ環を取り付けることができる
ので、在来から面倒な工作を行つていたのが省
け、工数を著しく軽減すると共に簡単な部品を用
意するのみで、施工もまた容易となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例の断面図、第２図は下
ロツクナツトを螺合させたネジ環を取付孔に挿入
する状態を示す正面図、第３図は上ロツクナツト
の平面図である。 ４……取付孔、６……ネジ環、７……上ロツク
ナツト、８……下ロツクナツト、１０……開口
部、１２……インサートスタツトの本体。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 電線等を引き出すためのインサートスタツト
   を、セルラーデツキプレートに取り付けるための
   取付座において、 周囲の一部を切り欠いて開口部が備えられた欠
   円状を形成し、内面にインサートスタツトの本体
   下部を螺合させるための内ネジが刻設されている
   ネジ環と、 周囲の一部を切り欠いて開口部が備えられた欠
   円状をなし、上記ネジ環の外面に刻設された外ネ
   ジに螺合する下ロツクナツトと、 前記ネジ環に螺合された下ロツクナツトの上位
   置において前記外ネジに螺合し、ネジ環をセルラ
   ーデツキプレートに開口された取付孔に固定する
   締付用の上ロツクナツトと、を備えたことを特徴
   とするインサートスタツト取付座。