JPH09207969A - 鮮度保持包装体および鮮度保持包装方法 - Google Patents

鮮度保持包装体および鮮度保持包装方法

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JPH09207969A
JPH09207969A JP8017393A JP1739396A JPH09207969A JP H09207969 A JPH09207969 A JP H09207969A JP 8017393 A JP8017393 A JP 8017393A JP 1739396 A JP1739396 A JP 1739396A JP H09207969 A JPH09207969 A JP H09207969A
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JP
Japan
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gas
film
packaged
freshness
package
Prior art date
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JP8017393A
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Masa Sakurai
雅 桜井
Koichiro Asao
浩一郎 浅尾
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NIPPON EKORATSUPU KK
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
NIPPON EKORATSUPU KK
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】生鮮食料品の鮮度保持包装体および鮮度保持方
法を提供すること。 【解決手段】ガスバリア性フィルム包装内に、イソチオ
シアン酸エステル類を含有するフィルムまたはシートと
被包装物とを装入したのち、置換ガスでガス置換密封包
装する鮮度保持包装体および鮮度保持方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は生鮮食料品、特に精
肉類や鮮魚類など肉類の被包装物の鮮度を保持する包装
体および鮮度保持方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、生鮮食料品の鮮度を保持する方法
として、酸化や菌の繁殖を防ぐため、真空パックや脱酸
素材を封入した包装方法などが用いられている。また、
包装内部をガス置換して包装する方法も知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記方
法においては、特に精肉類や鮮魚類などの被包装物の鮮
度保持、菌抑制効果および色合いの保持の全てを満たす
には必ずしも充分なものとは言い難いものであった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、被包装物
の鮮度保持、菌抑制効果および色合いの保持に優れた包
装体の開発について鋭意検討した結果、本発明に至っ
た。すなわち、本発明は、ガスバリア性フィルム包装内
に、イソチオシアン酸エステル類を含有するフィルムま
たはシートと被包装物とを装入したのち、置換ガスでガ
ス置換密封包装することを特徴とする鮮度保持包装体お
よび鮮度保持方法を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】以下本発明について詳細に説明す
る。本発明において用いるガスバリア性フィルム包装内
を置換するガスとしては、窒素、二酸化炭素、酸素およ
びそれらの混合ガスを使用することができる。鮮魚、惣
菜など酸化による変色、カビの発生、菌の増殖などを防
ぐためには、窒素、二酸化炭素およびそれらの混合ガス
を使用することが好ましい。また、精肉などを包装する
場合は、被包装物の色合いを変化させないために、酸素
を主成分とするガスにより置換することが望ましく、酸
素と二酸化炭素または/および窒素の体積比は、酸素ガ
スが50%以上の範囲が好ましい。さらに好ましくは酸
素ガスの比率を70%以上とすることである。一方、
魚、エビなどの鮮魚類を包装する場合には、被包装物の
色合いを変化させないために、窒素によりガス置換する
ことが好ましい。
【0006】本発明においてガスバリア性のフィルム包
装内に用いられるイソチオシアン酸エステル類を含有す
るフィルムまたはシートを添加することにより、カビお
よび菌類の増殖がさらに抑制され、被包装物の鮮度の保
持ができる。かかるイソチオシアン酸エステル類として
は、イソチオシアン酸アリル、イソチオシアン酸フェニ
ル、イソチオシアン酸イソアミル、イソチオシアン酸ブ
チル、イソチオシアン酸イソブチル、イソチオシアン酸
プロピル、イソチオシアン酸イソプロピル、イソチオシ
アン酸エチル、イソチオシアン酸メチル、イソチオシア
ン酸ベンジル等が挙げられ、これらは単独または2種以
上混合して使用してもよい。また、これらの化合物は、
天然にはワサビやカラシに含まれており、ワサビやカラ
シの抽出物であるイソチオシアン酸アリルを主成分とす
る天然のイソチオシアン酸エステル類を使用することが
好ましい。
【0007】イソチオシアン酸エステル類は、特有の臭
気を持っているため、過剰に装入すると、被包装物に臭
気が残り実用には適さない。本発明では、包装材として
ガスバリア性フィルムを用いることによって、イソチオ
シアン酸エステル類の装入量を少なくすることができ、
被包装物に臭気が残らないという効果を有する。さらに
は、イソチオシアン酸エステル類をフィルムまたはシー
トに含有させ徐放化させる処方とすることで効力を持続
させることができる。本発明において包装内に装入する
イソチオシアン酸エステル類の量は、被包装物の種類お
よびその量、包装内の空間量により異なるため一律には
いえないが、包装内の空間のガス量に対し、通常、10
〜1000ppmの範囲となることが好ましい。
【0008】イソチオシアン酸エステル類をフィルムま
たはシートに含有させ、徐放化させる方法としては、例
えば、樹脂とフィラーとを混練し、フィルムまたはシ
ートに加工したのち、一方向または二方向に延伸加工
し、フィラーと樹脂の界面に微細な気孔をあけた多孔フ
ィルムまたはシートの気孔にイソチオシアン酸エステル
類を吸収、保持させる方法。また、このフィルムまた
はシートの片面または両面にイソチオシアン酸エステル
類の透過が可能なフィルムを貼り合わせ、揮散量をコン
トロールしたフィルムまたはシートを使用する方法。
イソチオシアン酸エステル類を気孔部に吸収、保持させ
た多孔フィルムまたはシートの両面に、イソチオシアン
酸エステル類に対してバリアー性を有するフィルムを貼
り合わせたのち小片にカットし、その端面から揮散する
ようにコントロールしたフィルムまたはシートを使用す
る方法などが挙げられる。
【0009】上記のイソチオシアン酸エステル類の透過
が可能なフィルムとしては、透過が可能であれば特に制
限はないが、例えばポリエチレン、エチレン−αオレフ
ィン共重合体、ポリプロピレン、プロピレン−エチレン
共重合体などのポリオレフィン系のフィルムなどが例示
され、また、上記のイソチオシアン酸エステル類に対し
てバリアー性を有するフィルムとしては、イソチオシア
ン酸エステル類が透過しない性質を有するものであれば
特に限定されないが、例えば、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリカーボネート、ポリアクリルニトリル、ポリ
塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、エチレン−ビ
ニルアルコール共重合樹脂などの樹脂フィルムやアルミ
ニウム箔などの金属箔などが挙げられる。
【0010】さらには、粘着剤または接着剤にイソチオ
シアン酸エステル類を混合し、混合物を塗布したフィル
ムまたはシート、あるいは混合物を接着層として、両面
にフィルムを貼り合わせたフィルムまたはシートを使用
することもできる。塗布または貼り合わせるフィルム
は、イソチオシアン酸エステル類を透過させるもので
も、またバリアー性のものでもどちらでもよい。両面に
バリアー性のフィルムを貼り合わせた場合は、端面から
揮散、放出させることができる。
【0011】本発明において、イソチオシアン酸エステ
ル類を含有するフィルムまたはシートおよび被包装物を
装入し、ガス置換して全体を密封するガスバリア性フィ
ルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、
ポリカーボネート、ポリアクリルニトリル、ポリ塩化ビ
ニリデン、ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルア
ルコール共重合体などの樹脂層を含むフィルムや無機層
状化合物を含有するフィルムなどが挙げられる。また、
アルミニウムなどの金属箔、アルミニウム、アルミナ、
シリカなどを蒸着したフィルムなどが挙げられる。特
に、生鮮食料品を内部が見えるように包装するために透
明フィルムが好ましく、また、包装の際、しわが入りに
くく、密着が容易なように、柔軟で粘着力のあるフィル
ムが望ましい。例えば、塩化ビニリデン樹脂フィルムや
中間層をガスバリア性樹脂とし、両表面層にポリエチレ
ン、エチレン共重合体などを配した多層フィルムなどが
望ましい。
【0012】本発明におけるガス置換方法は、特に限定
されるものではなく一般に包装体のガス置換に用いられ
ている方法が適用できる。
【0013】
【発明の効果】本発明の包装体で生鮮食料品を包装する
ことにより、商品を包装したのち輸送、販売のための陳
列の間だけでなく、一般購入者が保存する期間において
も、外観、色合い、新鮮さが保持できる効果が得られ
る。
【0014】
【実施例】以下実施例により、本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明は、これら実施例により限定されるも
のではない。 (実施例1)発泡ポリスチレン製トレー(20cm×12
cm×3cm)に牛肉片200gを入れ、これにイソチオシ
アン酸アリルを10%含有する粘着剤をポリエチレンテ
レフタレートフィルムに塗布し、さらに粘着層をポリエ
チレンフィルムに貼り合わせた多層フィルム片(3cm×
3cm)を入れた。全体をガス置換(ガス組成:酸素80
体積%、二酸化炭素20体積%)して、ガスバリア性シ
ュリンクフィルム(日本エコラップ(株)製 エコラッ
プBSS)で密封包装したのち、5℃の明室で放置し
た。7日後、観察したところ、牛肉片は赤みを帯びたま
まで全く変色しておらず、また開封して臭気を確認した
が、肉片にイソチオシアン酸アリル特有のワサビ臭は感
じられなかった。また、カビの発生もなく、腐敗臭も感
じられなかった。
【0015】(実施例2)ガス置換のガス組成を酸素8
0体積%、窒素20体積%とした以外は、実施例1と同
様に包装し、保管、観察した。結果を表1に示す。
【0016】(比較例1)ガス置換を行わない以外は、
実施例1と同様に包装し、保管、観察した。結果を表1
に示す。
【0017】(比較例2)ガスバリア性シュリンクフィ
ルム(日本エコラップ(株)製 エコラップBSS)に
代えてポリエチレンフィルムで密封包装を行った以外
は、実施例1と同様に包装、保管し観察した。結果を表
1に示す。
【0018】(比較例3)イソチオシアン酸アリルを含
有するフィルム片を入れない以外は、実施例1と同様に
包装、保管し観察した。結果を表1に示す。
【0019】(実施例3)トレーにブリの切り身200
gを入れ、ガス置換を窒素ガスにより行った以外は実施
例1と同様に包装し、保管、観察した。結果を表1に示
す。
【0020】(比較例4)イソチオシアン酸アリルを含
有するフィルム片を入れない以外は、実施例3と同様に
包装、保管し観察した。結果を表1に示す。
【表1】

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガスバリア性フィルム包装内に、イソチオ
    シアン酸エステル類を含有するフィルムまたはシートと
    被包装物とを装入したのち、置換ガスでガス置換密封包
    装することを特徴とする鮮度保持包装体。
  2. 【請求項2】ガスバリア性フィルム包装内に、イソチオ
    シアン酸エステル類を含有するフィルムまたはシートと
    被包装物とを装入したのち、置換ガスでガス置換密封包
    装することを特徴とする被包装物の鮮度保持方法。
  3. 【請求項3】置換ガスが酸素と、二酸化炭素または/お
    よび窒素の混合ガスであり、被包装物が精肉類であり、
    ガスバリア性フィルムが透明フィルムである請求項1記
    載の鮮度保持包装体。
  4. 【請求項4】置換ガスが酸素と、二酸化炭素または/お
    よび窒素の混合ガスであり、被包装物が精肉類であり、
    ガスバリア性フィルムが透明フィルムである請求項2記
    載の鮮度保持方法。
  5. 【請求項5】置換ガスが窒素ガスであり、被包装物が鮮
    魚類であり、ガスバリア性フィルムが透明フィルムであ
    る請求項1記載の鮮度保持包装体。
  6. 【請求項6】置換ガスが窒素ガスであり、被包装物が鮮
    魚類であり、ガスバリア性フィルムが透明フィルムであ
    る請求項2記載の鮮度保持方法。
JP8017393A 1996-02-02 1996-02-02 鮮度保持包装体および鮮度保持包装方法 Pending JPH09207969A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1999048770A1 (en) * 1998-03-20 1999-09-30 Eastman Chemical Company Polyester foam for use in a modified atmospheric package

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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