JPH09202606A - 多層酸化物薄膜素子及びその製造方法 - Google Patents
多層酸化物薄膜素子及びその製造方法Info
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- JPH09202606A JPH09202606A JP31190096A JP31190096A JPH09202606A JP H09202606 A JPH09202606 A JP H09202606A JP 31190096 A JP31190096 A JP 31190096A JP 31190096 A JP31190096 A JP 31190096A JP H09202606 A JPH09202606 A JP H09202606A
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Abstract
物薄膜をウエットプロセスで製造することができる酸化
物薄膜素子、その製造方法の提供。 【解決手段】 混合金属アルコキシド化合物の有機溶媒
溶液、または、複合金属アルコキシド化合物の有機溶媒
溶液を、基板1上へ塗布することにより作製される一般
式ABO3 (Aは周期律表IA族、IIA族、IIIA
族、IVB族およびVB族の単数あるいは複数の元素、
BはIVA族およびVA族の単数あるいは複数の元素)
で示される酸化物薄膜を有する。この酸化物薄膜は少な
くとも1層のアモルファス層4と少なくとも1層の結晶
化層2とを有する多層構造である。この多層構造は、金
属アルコキシド化合物の有機溶媒溶液を塗布し、熱処理
して結晶化層2を形成する工程と、金属アルコキシド化
合物の有機溶媒溶液を塗布し、熱処理してアモルファス
層4を形成する工程と、を有する。
Description
用いて基板上に形成された、キャパシター素子、メモリ
ー素子、圧電素子、センサー素子、電気光学素子などに
利用可能な多層酸化物薄膜素子とその製造方法に関す
る。
は、強誘電体薄膜として利用することができるものであ
り、その強誘電体薄膜は、強誘電体のもつ強誘電性、圧
電性、焦電性、電気光学効果等の多くの性質によりエレ
クトロニクスの多くの分野で用いられ、不揮発性メモリ
ーを始めとして表面弾性波素子、赤外線焦点素子、音響
光学素子、電気光学素子など多くの応用が検討されてい
る。また近年では、DRAM(Dynamic RA
M)のメモリセルへの適用が集積化の急速な展開ととも
に注目を集めている。
は、スパッタリング法や真空蒸着法などのドライプロセ
スでの成膜や、ゾルゲル法などのウエットプロセスでの
成膜が行われている。しかし、ドライプロセスでの成膜
の場合、これらの装置は非常に高価な上、元素ごとに蒸
気圧が異なるため、化学的量論性に優れた薄膜を安定し
て製造できない、結晶性が悪くなってしまう、生産性が
低くコストが高いといった欠点があり、実用化には程遠
い状態にある。
は、精密な化学組成制御、分子レベルの均一性、プロセ
スの低温化、大面積化、低設備コストなどの面で利点が
あることから、各方面で研究が行われている。例えば、
特公昭62−27482号公報には、有機金属化合物を
含有する溶液をガラス基板上に塗布し、常温の空気中で
30分間、更に110℃の恒温槽中で30分間乾燥して
加水分解を終了させた後、電気炉中において強制的に水
蒸気を送入しながら550〜800℃の温度で焼成する
酸化物薄膜の製造方法が提案されている。
プロセスでは、塗布前に加水分解を行わないために薄膜
の結晶化には高温を要するという問題がある。また、特
開平4−19911号公報には、鉛、ランタン、チタ
ン、ジルコニウムの金属有機化合物を有機溶媒に溶解
後、安定化剤および所定量の水を加えた溶液を用いて、
チタン酸鉛(PT)、チタン酸ジルコン酸鉛(PZ
T)、第3成分添加PZT、ランタン添加チタン酸ジル
コン酸鉛(PLZT)の強誘電体薄膜を形成する方法が
提案されている。しかしながら、この方法で例示されて
いるプロセスでは、金属原子1モル当たり0.1〜1.
5モルの水のみによる加水分解を行うために、やはり、
薄膜の結晶化には高温を要するという問題がある。
板1上に多結晶薄膜2を有するが、この多結晶薄膜2に
は粒界3を有するために、ピンホールや粒界を介する電
気伝導によってリーク電流を低減することが困難であ
る。これに対し、本発明者らは高密度で屈折率が単結晶
並みであるが光学的に平滑ではない表面を持つ第一層目
の多結晶強誘電体薄膜を基板上に形成し、さらに比較的
低密度で単結晶よりも低屈折率であるが光学的に平滑な
表面を持つ第二層目の多結晶強誘電体薄膜を第一層上に
形成することにより、表面が光学的に平滑でピンホール
もない為にリーク電流が小さく絶縁破壊電圧が大きい強
誘電体薄膜を作製できることを見い出し、特開平06−
119812に提案している。しかし、酸化物薄膜のリ
ーク電流特性と比誘電率特性との両立という面では、完
全なものではない。
誘電率特性の両立させるための方法として、基板上に結
晶層とアモルファス層とを積層した構造からなる酸化物
薄膜素子がThin Solid Films 259(1995) 264-269に記載
されている。しかし、この技術は、前記したドライプロ
セスによる酸化物薄膜の製造方法であるため、非常に高
価な装置を必要する上、元素ごとに蒸気圧が異なるた
め、化学的量論性に優れた薄膜を安定して製造できな
い、結晶性が悪くなってしまう、生産性が低くコストが
高いといった欠点があり、実用化が困難であるという問
題を解消できない。
金属化合物を用いて基板上に薄膜キャパシター、圧電
体、焦電体等に利用可能な、均一で化学的量論性に優
れ、リーク電流が小さいと同時に比誘電率が大きい酸化
物薄膜素子を提供することにある。本発明の他の目的
は、簡便な方法で、かつ安価に安定して製造することが
できる実用性の高い酸化物薄膜素子の製造方法を提供す
ることにある。
の結果、酸化物薄膜が少なくとも1層のアモルファス層
と少なくとも1層の結晶化層とを有する誘電特性に優
れ、リーク電流の小さな酸化物薄膜をゾルゲル法で製造
することによって上記目的を達成できることを見出し本
発明を達成するに至った。
子の製造方法は、複数の金属元素を含む混合金属アルコ
キシド化合物の有機溶媒溶液、または、複数の金属元素
を含む複合金属アルコキシド化合物の有機溶媒溶液を、
基板上へ塗布することにより作製される一般式ABO3
(Aは周期律表IA族、IIA族、IIIA族、IVB
族およびVB族の単数あるいは複数の元素、BはIVA
族およびVA族の単数あるいは複数の元素)で示される
酸化物薄膜を有し、該酸化物薄膜が少なくとも1層のア
モルファス層と少なくとも1層の結晶化層とを有する多
層構造である多層酸化物薄膜素子の製造方法であって、
第1の金属アルコキシド化合物の有機溶媒溶液を塗布
し、熱処理して結晶化層を形成する工程と、第2の金属
アルコキシド化合物の有機溶媒溶液を塗布し、熱処理し
てアモルファス層を形成する工程と、を有することを特
徴とする。また、本発明の第1の多層酸化物薄膜素子
は、上記の第1の製造方法によって得られた多層酸化物
薄膜素子である。また、本発明の第2の多層酸化物薄膜
素子の製造方法は、複数の金属元素を含む混合金属アル
コキシド化合物の有機溶媒溶液、または、複数の金属元
素を含む複合金属アルコキシド化合物の有機溶媒溶液
を、基板上へ塗布することにより作製される一般式AB
O3 (Aは周期律表IA族、IIA族、IIIA族、I
VB族およびVB族の単数あるいは複数の元素、BはI
VA族およびVA族の単数あるいは複数の元素)で示さ
れる酸化物薄膜を有し、該酸化物薄膜が少なくとも1層
がアモルファス層と少なくとも1層の結晶化層とを有す
る多層構造である多層酸化物薄膜素子の製造方法であっ
て、第1の金属アルコキシド化合物の有機溶媒溶液を塗
布し、熱処理して第1層目のアモルファス層を形成する
工程と、第2の金属アルコキシド化合物の有機溶媒溶液
を塗布し、熱処理して第2層目の結晶化層を形成工程
と、を有することを特徴とする。また、本発明の第2の
多層酸化物薄膜素子は、上記の第2の製造方法によって
得られた多層酸化物薄膜素子である。さらに本発明の第
3の多層酸化物薄膜素子は、上記の第1の金属アルコキ
シド化合物の有機溶媒溶液を塗布し、熱処理して形成し
た結晶化層と、第2の金属アルコキシド化合物の有機溶
媒溶液を塗布し、熱処理して形成したアモルファス層と
が交互に積層された構造をすることを特徴とする。更
に、アモルファス層作製時の熱処理温度及び/又は時間
と結晶化層作製時の熱処理温度及び/又は時間が、異な
る温度及び/又は時間により作製すること、更には、ア
モルファス層と結晶化層が、加水分解の程度が異なる混
合金属アルコキシド化合物又は複合金属アルコキシド化
合物の有機溶媒溶液から作製されることが望ましい。
ルファス層を含んでいるので、結晶化層の粒界を膜厚方
向でターミネートすることができるとともに、結晶化層
の粒界に起因するピンホールのない薄膜を作製すること
ができるために、リーク電流を小さくできる。さらに、
この酸化物薄膜中には、結晶化層を含んでいるので、ア
モルファス層のみの薄膜と比較して誘電特性の優れた薄
膜を作製することが可能となる。さらに、金属アルコシ
キド化合物の有機溶媒溶液を用いて結晶化層とアモルフ
ァス層とを形成する方法であるため、ドライプロセスに
おける問題が解消され、特に複合金属アルコキシド化合
物を加水分解後に塗布することによって低温で結晶化層
が形成される。
本発明における一般式ABO3 で示される酸化物は、A
は周期律表IA族、IIA族、IIIA族、IVB族お
よびVB族の単数あるいは複数の元素から選択され、具
体的には、Li、K、Mg、Sr、Ba、La、Pb、
Bi等が挙げられ、特にBa及び/又はSrが有効であ
り、BはIVA族およびVA族の単数あるいは複数の元
素から選択され、具体的には、Ti、Zr、Nb、Ta
等が挙げられ、特にTiが有効である。なお、本発明に
おいては、化合物の命名は、IUPAC命名法に基づい
ている。
キシド化合物および元素Bの金属アルコキシド化合物の
有機溶媒溶液としては、元素Aの金属アルコキシド化合
物および元素Bの金属アルコキシド化合物が有機溶媒に
溶解されていれば如何なる場合でも使用できるが、元素
Aおよび元素Bを含む複合金属アルコキシドとして有機
溶媒に溶解されている場合に特に有効である。
ド化合物の配位子としては、式R1O− またはR2 O
R3 O− (式中、R1 およびR2 は脂肪族炭化水素基
を表し、R3 は、エーテル結合を有しても良い2価の脂
肪族炭化水素基を表す。)より選ばれのが望ましく、有
機配位子の具体例としては、R1 O− として、C2H
5 O−、C3 H7 O−、C4 H9 O−等、また、R2 O
R3 O−としては、CH3 OC2 H4 O−、C2 H5 O
C2 H4 O−、C3 H7 OC2 H4 O−、C4H9 OC
2 H4 O−、C2 H5 OC2 H4 OC2 H4 O−等であ
る場合に、複合金属アルコシド化合物溶液の安定性や作
製した薄膜の均一性、緻密性の点から特に有効である。
例えば、元素Aを含む金属アルコキシド化合物および元
素Bを含む金属アルコキシド化合物を所定の組成にて、
式R 1 OHまたはR2 OR3 OH (式中、R1 および
R2 は脂肪族炭化水素基を表し、R3 は、エーテル結合
を有しても良い2価の脂肪族炭化水素基を表す。)で示
される有機溶媒中で蒸留や還流、または蒸留及び還流に
よって合成される。
ドとしては、例えば、LiOCH3、LiOC2 H5 、
LiOC3 H7 、LiOC4 H9 、KOCH3 、KOC
2 H 5 、KOC3 H7 、KOC4 H9 、Mg(OC
H3 )2 、Mg(OC2 H5 )2、Mg(OC3 H7 )
2 、Mg(OC4 H9 )2 、Sr(OCH3 )2 、Sr
(OC2 H5 )2 、Sr(OC3 H7 )2 、Sr(OC
4 H9 )2 、Ba(OCH 3 )2 、Ba(OC2 H5 )
2 、Ba(OC3 H7 )2 、Ba(OC4 H9 )2、B
a(C2 H3 O2 )2 、La(OCH3 )3 、La(O
C2 H5 )3 、La(OC3 H7 )3 、Pb(OC
H3 )2 、Pb(OC2 H5 )2 、Pb(C2 H
3 O2 )2 、Bi(OC3 H7 )3 等が挙げられる。
は、例えば、Ti(OCH3 )4 、Ti(OC2 H5 )
4 、Ti(OC3 H7 )4 、Ti(OC4 H9 )4 、Z
r(OCH3 )4 、Zr(OC2 H5 )4 、Zr(OC
3 H7 )4 、Zr(OC4 H9)4 、Nb(OCH3 )
5 、Nb(OC2 H5 )5 、Nb(OC3 H7 )5 、N
b(OC4 H9 )5 等が挙げられる。
を含む金属アルコキシドとによって合成される複合金属
アルコキシドとしては、例えば、LiNb(OC
2 H5 )6、LiNb(OC2 H4 OCH3 )6 、Sr
Ti(OC2 H5 )6 、SrTi(OC2 H4 OC
H3 )6 、SrTi(OC2 H4 OC2 H5 )6 、(B
a,Sr)Ti(OC2 H5 )6 、(Ba,Sr)Ti
(OC2 H4 OCH3 )6 、(Ba,Sr)Ti(OC
2 H4 OC2 H5 )6 、PbTiO2 (OC2 H4 OC
H 3 )2 、Pb(Zr,Ti)O2 (OC2 H4 OCH
3 )2 等が挙げられる。
R1 およびR2 の脂肪族炭化水素基としては、炭素数1
〜4のアルキル基が好ましく、R3 としては、炭素数2
〜4のアルキレン基、炭素数2〜4のアルキレン基がエ
ーテル結合によって結合している全炭素数4〜8の2価
の基が好ましい。有機溶剤の具体例としては、例えば、
メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等
のアルコール類、エチレングリコールモノメチルエーテ
ル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレン
グリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコール
モノブチルエーテル等のエチレングリコールのモノアル
キルエーテル類、ジエチレングリコールモノメチルエー
テル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエ
チレングリコールモノプロピルエーテル等のジエチレン
グリコールのモノアルキルエーテル類、1,2−プロピ
レングリコールモノメチルエーテルなどの1,2−プロ
ピレングリコールモノアルキルエーテル類、1,3−プ
ロピレングリコールモノメチルエーテル、1,3−プロ
ピレングリコールモノエチルエーテル、1,3−プロピ
レングリコールモノプロピルエーテル等の1,3−プロ
ピレングリコールのモノアルキルエーテル類等があげら
れるが、これらに限定されるものではない。また、これ
らのものは単独で、または2種以上併用しても良い。
シド化合物は、有機溶媒に溶解した状態で得られるが、
さらに有機溶媒を添加してあっても良い。また、使用す
る金属アルコキシド化合物と有機溶媒との種類によっ
て、形成される複合金属アルコキシド化合物の有機配位
子である式R1 O− またはR2 OR3 O− の基と、
複合金属アルコキシドを溶解する有機溶媒における基R
1 O− またはR2 OR 3 O− とが、同一のものにな
る場合、およびエステル交換反応の結果、異なるものに
なる場合が生じるが、いずれの場合であっても良い。た
だし、有機配位子のR3 の炭素数が4以上の場合には、
有機溶媒のR3 は、有機配位子のものとは異なるほうが
塗布上好ましい。また、複合金属アルコキシド化合物の
有機溶媒溶液における濃度は、0.01〜10Mであ
り、好ましくは、0.05〜2.0Mである。
キシド化合物の有機溶媒溶液は、そのままで、あるいは
加水分解した後に基板上へ塗布されるが、結晶化層作製
の場合は、特に、加水分解した後に基板上へ塗布した方
が低温で結晶化層が得られるので有効である。加水分解
を行う際には、複合金属アルコキシド化合物1モルに対
して、0.5〜3モルの水、および0.15〜0.5モ
ルの触媒を添加し、50〜150℃の温度で反応させる
ことにより加水分解反応を行うことができる。
により、薄膜の結晶化温度が低くかつ塗布溶液のゲル化
が起こらないことを見出した。複合金属アルコキシド化
合物に対する水および/または触媒の添加量が、上記の
範囲よりも少ない場合には、加水分解反応が進みにくい
し、また、多すぎる場合には、加水分解が急激に進行す
ることにより、析出物が生成したり、溶液がゲル化して
均質な溶液を作製することはできない。触媒としては、
アンモニア、硝酸、塩酸、または酢酸が用いられるがこ
れらの触媒の中で、作製した薄膜の緻密性の点から特に
アンモニアが望ましい。
条件と同条件か、または上記加水分解条件より複合金属
アルコキシド化合物と水のモル比が小さい、例えば、複
合金属アルコキシドと水のモル比が1:0〜1:3の条
件を用いることができるが、これに限定されるものでは
ない。また、熱処理温度及び/又は熱処理時間を適度に
選択することにより、例えば、結晶化層の場合よりも処
理温度を低く、または処理時間を短くすることによって
アモルファス層を作製することが可能であるが、なるべ
く密度の高いアモルファス層を作製する条件を選択する
ことが重要である。
素子に適用できるものであれば、如何なるものでも使用
でき、例えば、ITO/ガラス、Pt/Ti/SiO2
/Si、Al2 O3 等があげられる。また、基板上に塗
布する方法としては、スピンコート法、ディッピング
法、スプレー法、スクリーン印刷法、インクジェット法
等を用いることができる。
れる。結晶化層は、例えば、0.1〜500℃/秒の昇
温速度で基板を加熱し、300〜900℃の温度範囲で
酸化物薄膜を結晶化させる。結晶化時間は、1分〜60
0分程度が有効であるがこれに限定されるものではな
い。アモルファス層は、0.1〜500℃/秒の昇温速
度で基板を加熱し、次いで200℃〜600℃の温度範
囲で酸化物薄膜を緻密化させる。緻密化時間は結晶化時
間より短い1分〜300分程度が有効であるがこれに限
定されるものではない。前処理として薄膜が結晶化しな
い100℃〜500℃の温度範囲で塗布層を熱分解する
ことも有効である。塗布を繰り返す場合には、塗布した
後に、0.1〜500°C/秒の昇温速度で基板を加熱
し、100℃〜500℃の結晶化の起こらない温度範囲
で塗布層を熱分解する。この塗布と熱分解を所定の回数
繰り返した後、100℃〜800℃の温度範囲で酸化物
薄膜を形成する。この熱処理により酸化物薄膜が形成さ
れる。
れる多層酸化物薄膜の実施例を各々示している。図1
は、基板1上に結晶化層2とアモルファス層4が交互に
積層されており、図2は、基板1上にアモルファス層4
と結晶化層2とが順次積層されており、図3は、基板1
上に結晶化層2とアモルファス層4とが順次積層されて
いる。これらの図を基に処理条件を説明する。
4と結晶化層2とを順次積層する場合には、結晶化層作
製によりアモルファス層が結晶化しないような熱処理条
件または金属アルコキシドの有機溶媒溶液を選択しなけ
ればならない。例えば、結晶化層作製には、アモルファ
ス層作製の場合の熱処理温度と同程度またはアモルファ
ス層作製の場合よりも低い熱処理温度で熱処理を行うこ
と、あるいは、アモルファス層作製の場合の熱処理時間
と同程度またはアモルファス層作製の場合よりも短い熱
処理時間で熱処理を行うことが有効である。また、アモ
ルファス層作製の場合と同程度の熱処理温度/熱処理時
間で熱処理を行っても結晶化する金属アルコキシドの有
機溶媒溶液を用いること、例えば、結晶化層作製には、
金属アルコキシド化合物の有機溶媒溶液を加水分解した
溶液を使用し、アモルファス層作製には、加水分解して
いない溶液を使用することが有効である。
モルファス層4とを順次積層する場合には、アモルファ
ス層作製によっても結晶化層はアモルファス化しないの
で、、熱処理時間/熱処理温度に注意する必要は特にな
い。図1のように、アモルファス層と結晶化層を交互に
積層する場合には、図2の時と同様な熱処理温度/熱処
理時間、あるいは金属アルコキシド化合物の有機溶媒溶
液の制約を受け、結晶化層作製の際に、下層のアモルフ
ァス層が結晶化しない条件を選択しなければならない。
に図3のようにアモルファス層3が酸化物薄膜の最上部
にある構造であると、結晶化層の結晶化が基板が結晶性
材料であることによって促進され、結晶化層の作製が容
易になるためより好ましい。
0nm程度が好ましく、アモルファス層の膜厚は、結晶
化層よりも薄い1nm〜100nm程度が望ましいが、
結晶化層およびアモルファス層ともリーク電流特性の許
容値が許すなるべく薄い膜厚とすることが容量密度の点
から有効である。
るが、本発明はこれら実施例によって何ら制限されるも
のではない。
i−C3 H7 )4 とSr(OC2 H5 )2 をモレキュラ
ー・シーブで脱水したエチレングリコールモノエチルエ
ーテルに溶解し1.2Mの溶液を得た。次にこの溶液
を、攪拌しつつ135℃で2時間蒸留し、さらに18時
間の還流を行い複合金属アルコキシドSrTi(OC2
H4 OC2 H5 )6 の溶液Iを得た。次いで溶液Iの一
部を濃度が0.06Mになるように調合した溶液IIを
得た。一方、溶液Iの一部に、Tiとのモル比が1:2
となる水および1:0.2となるアンモニアを加え10
0℃で3時間撹拌した後、0.6Mになるように調合し
た溶液IIIを得た。
成した。すなわち、まず溶液IIIをITO/ガラス基
板上にスピンコートし、続いて10°C/秒の速度にて
加熱し300℃で2分間および430℃で30分間保持
した。得られたSrTiO3薄膜はX線回折の結果、結
晶化していることがわかった。その後、溶液IIを、上
記薄膜を形成したITO/ガラス基板上にスピンコート
し、続いて10℃/秒の速度にて加熱し300℃で2分
間および430℃で10分間保持した。得られたSrT
iO3 薄膜の表面は光学的に平滑で且つ透明であった。
電子顕微鏡(TEM)によって観察した所、膜厚約90
nmの結晶化層の上に膜厚約10nmのアモルファス層
が形成されていた。さらにこの薄膜上にPt電極を設
け、比誘電率およびリーク電流を測定したところ、それ
ぞれ、80(周波数1kHz)、5×10- 7 A/cm
2 (印加電圧2V)を得た。
i−C3 H7 )4 とSr(OC2 H5 )2 をモレキュラ
ー・シーブで脱水したエチレングリコールモノエチルエ
ーテルに溶解し0.65Mの溶液を得た。次にこの溶液
を、攪拌しつつ135°Cで2時間蒸留し、さらに18
時間の還流を行い複合金属アルコキシドSrTi(OC
2 H4 OC2 H5 )6 の溶液を得た。この溶液をITO
/ガラス基板上にスピンコートし、続いて10℃/秒の
速度にて加熱し300℃で2分間および430℃で30
分間保持した。
薄膜はX線回折の結果、アモルファス状態であった。こ
の薄膜の比誘電率およびリーク電流を測定したところ、
それぞれ、20(周波数1kHz)、1×10-7A/c
m2 (印加電圧2V)であった。
i−C3 H7 )4 とSr(OC2 H5 )2 をモレキュラ
ー・シーブで脱水したエチレングリコールモノエチルエ
ーテルに溶解し1.2Mの溶液を得た。次にこの溶液
を、攪拌しつつ135℃で2時間蒸留し、さらに18時
間の還流を行い複合金属アルコキシドSrTi(OC2
H4 OC2 H5 )6 の溶液を得た。この溶液に、Tiと
のモル比が1:2となる水および1:0.2となるアン
モニアを加え100°Cで3時間撹拌した後、0.65
Mになるように調合した。この溶液を用いて、比較例1
と同様に膜厚約100nmの薄膜を形成した。
果、結晶化していることがわかった。この薄膜の比誘電
率およびリーク電流を測定したところ、それぞれ、10
0(1kHz)、1×10-5A/cm2 (印加電圧2
V)であった。
を0.06Mに希釈した溶液IVを用意し次のようにし
て薄膜を形成した。すなわち、Pt/Ti/SiO2 /
Si基板上に溶液IIIをスピンコートし、続いて10
℃/秒の速度にて加熱し300℃で2分間および425
℃で300分間保持して結晶化層を得た。更に、溶液I
Vを上記薄膜を形成したPt/Ti/SiO2 /Si基
板上にスピンコートし、続いて10℃/秒の速度にて加
熱し300℃で2分間および425℃で10分間保持し
てアモルファス層を得た。
に平滑で且つ透明であった。更にこの薄膜上にPt電極
を設け、比誘電率およびリーク電流を測定したところ、
それぞれ、90(周波数1kHz)、2×10-6A/c
m2 (印加電圧2V)を得た。
SiO2 /Si基板上にスピンコートし、続いて10℃
/秒の速度にて加熱し300℃で2分間および425℃
で300分間保持した。得られたSrTiO3 薄膜は、
結晶性がよくペロブスカイト単相よりなり、その表面は
光学的に平滑で且つ透明であったが、比誘電率およびリ
ーク電流を測定したところ、比誘電率は170(周波数
1kHz)であったが、リーク電流はおよそ5×10-5
A/cm2 (印加電圧2V)であった。
にスピンコートし、続いて10℃/秒の速度にて加熱し
300℃で2分間保持してアモルファス層を得た。更
に、この薄膜上に、実施例1で得られた溶液IIIをス
ピンコートし、続いて10℃/秒の速度にて加熱し30
0℃で2分間および430℃で30分間保持した。得ら
れたSrTiO3 薄膜の断面を透過型電子顕微鏡(TE
M)によって観察した所、膜厚約10nmのアモルファ
ス層の上に膜厚約90nmの結晶化層が形成されてい
た。さらにこの薄膜上にPt電極を設け、比誘電率およ
びリーク電流を測定したところ、それぞれ、80(周波
数1kHz)、6×10-7A/cm2 (印加電圧2V)
を得た。
なるように調合した溶液Vと、溶液Iの一部に、Tiと
のモル比が1:3となる水および1:0.3となるアン
モニアを加え100℃で3時間撹拌した後、0.3Mに
なるように調合した溶液VIを用意し、次のように薄膜
を形成した。すなわち、まず溶液VIをPt/Ti/S
iO2 /Si基板上にスピンコートし、続いて10℃/
秒の速度にて加熱し300℃で2分間および425℃で
30分間保持した。その後、溶液Vを、上記薄膜を形成
したPt/Ti/SiO2 /Si基板上にスピンコート
し、続いて10℃/秒の速度にて加熱し300℃で2分
間および425℃で30分間保持した。更に、溶液VI
および溶液Vの塗布、熱処理を繰り返し、Pt/Ti/
SiO2 /Si基板上に4層の薄膜を形成した。得られ
たSrTiO3 薄膜の表面は光学的に平滑で且つ透明で
あった。
電子顕微鏡(TEM)によって観察した所、結晶化層と
アモルファス層が交互に積層された構造であった。さら
にこの薄膜上にPt電極を設け、比誘電率およびリーク
電流を測定したところ、それぞれ、90(周波数1kH
z)、5×10-7A/cm2 (印加電圧2V)を得た。
るように、Ba(OC 2 H5 )2 とSr(OC2 H5 )
2 とTi(O−i−C3 H7 )4 をモレキュラー・シー
ブで脱水したエチレングリコールモノエチルエーテルに
溶解し1.2Mの溶液を得た。次にこの溶液を、攪拌し
つつ135℃で2時間蒸留し、さらに22時間の還流を
行い、複合金属アルコキシド(Ba,Sr)Ti(OC
2 H4 OC2 H5 )6 の溶液Iを得た。次いで溶液Iの
一部を濃度が0.05Mになるように調合した溶液II
を得た。一方、溶液Iの一部に、Tiとのモル比が1:
1となる水および1:0.15となるアンモニアを加え
100°Cで3時間撹拌した後、0.6Mになるように
調合した溶液IIIを得た。これらの溶液を用いて次の
ように薄膜を形成した。すなわち、まず溶液IIIをI
TO/ガラス基板上にスピンコートし、続いて10℃/
秒の速度にて加熱し300℃で2分間および600℃で
30分間保持して結晶化層を得た。その後、溶液II
を、上記薄膜を形成したITO/ガラス基板上にスピン
コートし、続いて10℃/秒の速度にて加熱し300℃
で2分間および400℃で30分間保持してアモルファ
ス層を得た。
面は光学的に平滑で且つ透明であった。さらにこの薄膜
上にPt電極を設け、比誘電率およびリーク電流を測定
したところ、それぞれ、200(周波数1kHz)、1
×10-7A/cm2 (印加電圧2V)であった。
1:1となる水および1:0.15となるアンモニアを
加え100°Cで3時間撹拌した後、0.65Mになる
ように調合した溶液を、ITO/ガラス基板上にスピン
コートし、続いて10℃/秒の速度にて加熱し300℃
で2分間および600℃で30分間保持した。得られた
(Ba,Sr)TiO3 薄膜は、結晶性がよくペロブス
カイト単相よりなり、その表面は光学的に平滑で且つ透
明であったが、比誘電率およびリーク電流を測定したと
ころ、それぞれ、260(周波数1kHz)、5×10
-6A/cm2 (印加電圧2V)であった。
48となるようにPb(CH3 COO)2 、Zr(O−
i−C3 H7 )4 、Ti(O−i−C3 H7 ) 4 をモレ
キュラー・シーブで脱水した2−メトキシエタノールに
溶解し、6時間の蒸留を行ったのち18時間の還流を行
うことにより1.2MのPb(Zr0.52Ti0.48)O3
(PZT)の前駆体溶液Iを得、更に、この溶液を0.
06 Mに調合した溶液IIを得た。一方、溶液Iの一
部に、Pbとのモル比が1:1となる水および1:0.
1となる硝酸を加え60℃で3時間撹拌した後、0.6
Mになるように調合した溶液IIIを得た。これらの溶
液を用いて次のように薄膜を形成した。すなわち、まず
溶液IIIをPt/Ti/SiO2 /Si基板上にスピ
ンコートし、続いて20℃/秒の速度にて加熱し350
℃で2分間保持を行った。これを4回繰り返した後、6
50℃で30分間保持して結晶化層を得た。その後、溶
液IIを、上記薄膜を形成したPt/Ti/SiO2 /
Si基板上にスピンコートし、続いて20℃/秒の速度
にて加熱し300℃で2分間および400°Cで30分
間保持してアモルファス層を得た。
で且つ透明であった。さらにこの薄膜上にPt電極を設
け、比誘電率およびリーク電流を測定したところ、それ
ぞれ、280(周波数1kHz)、1×10-7A/cm
2 (印加電圧5V)であった。
2 /Si基板上にスピンコートし、続いて20℃/秒の
速度にて加熱し350℃で2分間保持を行った。これを
4回繰り返した後、650℃で30分間保持して結晶化
層を得た。得られたPZT結晶化薄膜の比誘電率および
リーク電流を測定したところ、それぞれ、490(周波
数1kHz)、3×10-6A/cm2 (印加電圧5V)
であった。
結晶化層の粒界に起因するピンホールのない薄膜を作製
することができるために、リーク電流を小さくできる。
さらに、この酸化物薄膜中には、結晶化層を含んでいる
ので、アモルファス層のみの薄膜と比較して誘電特性の
優れた薄膜を作製することが可能となる。さらに本発明
の多層酸化物薄膜素子の製造方法によれば、金属アルコ
シキド化合物の有機溶媒溶液を用いて結晶化層とアモル
ファス層とを形成する方法であるため、ドライプロセス
における問題が解消され、簡便な方法で、かつ安価に安
定して製造することができる。
施例を示す断面図である。
実施例を示す断面図である。
他の実施例を示す断面図である。
Claims (14)
- 【請求項1】 複数の金属元素を含む混合金属アルコキ
シド化合物の有機溶媒溶液、または、複数の金属元素を
含む複合金属アルコキシド化合物の有機溶媒溶液を、基
板上へ塗布することにより作製される一般式ABO
3 (Aは周期律表IA族、IIA族、IIIA族、IV
B族およびVB族の単数あるいは複数の元素、BはIV
A族およびVA族の単数あるいは複数の元素)で示され
る酸化物薄膜を有し、該酸化物薄膜が少なくとも1層が
アモルファス層と少なくとも1層の結晶化層とを有する
多層構造である多層酸化物薄膜素子の製造方法であっ
て、第1の金属アルコキシド化合物の有機溶媒溶液を塗
布し、熱処理して結晶化層を形成する工程と、第2の金
属アルコキシド化合物の有機溶媒溶液を塗布し、熱処理
してアモルファス層を形成する工程と、を有することを
特徴とする多層酸化物薄膜素子の製造方法。 - 【請求項2】 前記アモルファス層作製時の熱処理温度
と、前記結晶化層作製時の熱処理温度が、異なる温度で
あることを特徴とする請求項1に記載の多層酸化物薄膜
素子の製造方法。 - 【請求項3】 前記アモルファス層作製時の熱処理時間
と、前記結晶化層作製時の熱処理時間が、異なる時間で
あることを特徴とする請求項1に記載の多層酸化物薄膜
素子の製造方法。 - 【請求項4】 前記アモルファス層と前記結晶化層が、
加水分解の程度が異なる混合金属アルコキシド化合物又
は複合金属アルコキシド化合物の有機溶媒溶液から作製
されることを特徴とする請求項1に記載の多層酸化物薄
膜素子の製造方法。 - 【請求項5】 一般式ABO3 で示される化合物におい
て、元素AがBa、及び/またはSr、元素BがTiで
あることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか
に記載の多層酸化物薄膜素子の製造方法。 - 【請求項6】 前記AおよびBを含む複合金属アルコキ
シド化合物の有機溶媒溶液に、該複合金属アルコキシド
化合物1モルに対し、0.5〜3モルの水と、0.15
〜0.5モルの無機触媒を添加し、加水分解した後、基
板上に塗布し、次いで熱処理することを特徴とするる請
求項1乃至請求項5のいずれかに記載の多層酸化物薄膜
素子の製造方法。 - 【請求項7】 加水分解を50〜150℃の温度で行う
ことを特徴とする請求項6に記載の多層酸化物薄膜素子
の製造方法。 - 【請求項8】 前記無機触媒がアンモニアであることを
特徴とする請求項6又は請求項7に記載の多層酸化物薄
膜素子の製造方法。 - 【請求項9】 複数の金属元素を含む混合金属アルコキ
シド化合物の有機溶媒溶液、または、複数の金属元素を
含む複合金属アルコキシド化合物の有機溶媒溶液を、基
板上へ塗布することにより作製される一般式ABO
3 (Aは周期律表IA族、IIA族、IIIA族、IV
B族およびVB族の単数あるいは複数の元素、BはIV
A族およびVA族の単数あるいは複数の元素)で示され
る酸化物薄膜を有し、該酸化物薄膜が少なくとも1層が
アモルファス層と少なくとも1層の結晶化層とを有する
多層構造である多層酸化物薄膜素子の製造方法であっ
て、第1の金属アルコキシド化合物の有機溶媒溶液を塗
布し、熱処理して第1層目のアモルファス層を形成する
工程と、第2の金属アルコキシド化合物の有機溶媒溶液
を塗布し、熱処理して第2層目の結晶化層を形成する工
程と、を有することを特徴とする多層酸化物薄膜素子の
製造方法。 - 【請求項10】 前記第2の金属アルコキシド化合物の
有機溶媒溶液の結晶化温度が、前記第1の金属アルコキ
シド化合物の有機溶媒溶液の結晶化温度よりも低く、前
記第2の金属アルコキシド化合物の有機溶媒溶液を塗布
した後の熱処理温度が、前記第1の金属アルコキシド化
合物の有機溶媒溶液の熱処理温度と同程度か、あるいは
低い温度で結晶化層を形成することを特徴とする請求項
9に記載の多層酸化物薄膜素子の製造方法。 - 【請求項11】 前記第1の金属アルコキシド化合物の
有機溶媒溶液が加水分解されていない有機溶媒溶液であ
り、前記第2の金属アルコキシド化合物の有機溶媒溶液
が加水分解された有機溶媒溶液であることを特徴とする
請求項9に記載の多層酸化物薄膜素子の製造方法。 - 【請求項12】 複数の金属元素を含む混合金属アルコ
キシド化合物の有機溶媒溶液、または、複数の金属元素
を含む複合金属アルコキシド化合物の有機溶媒溶液を、
基板上へ塗布することにより作製される一般式ABO3
(Aは周期律表IA族、IIA族、IIIA族、IVB
族およびVB族の単数あるいは複数の元素、BはIVA
族およびVA族の単数あるいは複数の元素)で示される
酸化物薄膜を有し、該酸化物薄膜が少なくとも1層がア
モルファス層と少なくとも1層の結晶化層とを有する多
層構造である多層酸化物薄膜素子であって、第1の金属
アルコキシド化合物の有機溶媒溶液を塗布し、熱処理し
て形成した第1層目の結晶化層と、第2の金属アルコキ
シド化合物の有機溶媒溶液を塗布し、熱処理して形成し
た第2層目のアモルファス層と、を有することを特徴と
する多層酸化物薄膜素子。 - 【請求項13】 複数の金属元素を含む混合金属アルコ
キシド化合物の有機溶媒溶液、または、複数の金属元素
を含む複合金属アルコキシド化合物の有機溶媒溶液を、
基板上へ塗布することにより作製される一般式ABO3
(Aは周期律表IA族、IIA族、IIIA族、IVB
族およびVB族の単数あるいは複数の元素、BはIVA
族およびVA族の単数あるいは複数の元素)で示される
酸化物薄膜を有し、該酸化物薄膜が少なくとも1層がア
モルファス層と少なくとも1層の結晶化層とを有する多
層構造である多層酸化物薄膜素子であって、第1の金属
アルコキシド化合物の有機溶媒溶液を塗布し、熱処理し
て形成した第1層目のアモルファス層と、第2の金属ア
ルコキシド化合物の有機溶媒溶液を塗布し、熱処理して
形成した第2層目の結晶化層と、を有することを特徴と
する多層酸化物薄膜素子。 - 【請求項14】 複数の金属元素を含む混合金属アルコ
キシド化合物の有機溶媒溶液、または、複数の金属元素
を含む複合金属アルコキシド化合物の有機溶媒溶液を、
基板上へ塗布することにより作製される一般式ABO3
(Aは周期律表IA族、IIA族、IIIA族、IVB
族およびVB族の単数あるいは複数の元素、BはIVA
族およびVA族の単数あるいは複数の元素)で示される
酸化物薄膜を有し、該酸化物薄膜が少なくとも1層がア
モルファス層と少なくとも1層の結晶化層とを有する多
層構造である多層酸化物薄膜素子であって、第1の金属
アルコキシド化合物の有機溶媒溶液を塗布し、熱処理し
て形成した結晶化層と、第2の金属アルコキシド化合物
の有機溶媒溶液を塗布し、熱処理して形成したアモルフ
ァス層とが交互に積層された構造を有することを特徴と
する多層酸化物薄膜素子。
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JP31190096A JP3865442B2 (ja) | 1995-11-22 | 1996-11-22 | 多層酸化物薄膜素子及びその製造方法 |
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JP2003133605A (ja) * | 2001-10-26 | 2003-05-09 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 強誘電体素子およびそれを用いたアクチュエータ、インクジェットヘッドならびにインクジェット記録装置 |
JP2008504672A (ja) * | 2004-06-17 | 2008-02-14 | コミツサリア タ レネルジー アトミーク | 圧電性材料を作成する工程 |
US7691743B2 (en) | 2006-10-26 | 2010-04-06 | Elpida Memory, Inc. | Semiconductor device having a capacitance element and method of manufacturing the same |
JP2010212346A (ja) * | 2009-03-09 | 2010-09-24 | Tdk Corp | 誘電体素子及び誘電体素子の製造方法 |
KR101400919B1 (ko) * | 2010-01-26 | 2014-05-30 | 주성엔지니어링(주) | 박막 트랜지스터 및 그 제조 방법 |
CN113394337A (zh) * | 2021-05-26 | 2021-09-14 | 江西欧迈斯微电子有限公司 | 制备多层压电薄膜的方法、压电模组和电子设备 |
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1996
- 1996-11-22 JP JP31190096A patent/JP3865442B2/ja not_active Expired - Fee Related
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